JP2019127960A - タンデムピストン装置 - Google Patents
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Abstract
Description
そして、ハウジングの側面には、第1サーボピストン、第2サーボピストンに油圧を与える油圧室に油圧を供給する供給口や、漏油を排出するリターン油路に繋がる排出口などの複数の穴が開口された構造となっている。
さらに、従来構造のままでハウジングの径方向寸法を小さく抑えた場合、その内部に収容されるピストンの受圧面積も小さく抑えられ、サーボステムなどの押し軸における出力(軸方向の押圧力)も小さくなる。
内部が区画部材により第1ピストンが収容された第1ピストン収容室と、第2ピストンが収容された第2ピストン収容室とに区画されたピストンハウジングと、
前記第1ピストンと前記第2ピストンとの間に設けられ、かつ、前記区画部材を摺動可能に貫通して前記第1ピストンおよび前記第2ピストンと連動可能に設けられた中間軸と、
前記ピストンハウジングの軸方向で前記第2ピストン収容室側の一端に設けられた第2端部カバー部を貫通して設けられ、前記第2ピストンの摺動に連動して前記第2端部カバー部に対して摺動可能に設けられた押し軸と、
前記第1ピストンおよび前記中間軸において軸方向に沿って設けられ、第1ピストンが受圧する第1油圧室と、第2ピストンが受圧する第2油圧室とを連通するピストン油路と、
を備える。
(実施の形態1)
実施の形態1のタンデムピストン装置Aは、ハイブリッド車両の駆動系の減速機DEに用いられたもので、まず、この駆動系について図2に基づいて簡単に説明する。
図2は、ハイブリッド車両の駆動系の概略を示すもので、このハイブリッド車両は、駆動源としてエンジンEおよび電動モータMを備える。
具体的には、エンジンEは、トルクコンバータTC、Vベルト式の無段変速機CVT、クラッチCL、ファイナルギヤ組FGを介して駆動輪DWに適宜切り離し可能に駆動結合されている。
すなわち、バンドブレーキBBを締結した際には、電動モータMの回転がファイナルギヤ組FGに減速して伝達される。したがって、小さく駆動力の電動モータMを用いて駆動輪DWを回転させることができる。
一方、バンドブレーキBBの非締結時には、エンジンEの駆動力で駆動輪DWを駆動させる際に、電動モータMが負荷とならないようにできる。
以下に、実施の形態1のタンデムピストン装置Aの構成を図1に基づいて説明する。なお、図1は実施の形態1のタンデムピストン装置Aを示す断面図である。
そして、ピストン摺動体20は、第1ピストン21、第2ピストン22、押し軸23を備える。そして、押し軸23の先端部がブレーキバンド1のブラケット1aに係合されており、この押し軸23がピストンハウジング10に対して図1において下方にスライドしてブレーキバンド1に締め付け力を与える構成となっている。
そして、第2内壁部112と第3内壁部113との間には、段部114が形成されている。
そして、第1内壁部123は、ピストン摺動体20の後述する第2ピストン22がスライドするシリンダ壁として機能する。
なお、区画部材50の外周には、シール部材51が装着され、第1ピストン収容室110の後述する第1リーク室110bと、第2ピストン収容室120の後述する第2油圧室120aとの間をシールしている。
ピストン摺動体20は、前述したように、第1ピストン21と第2ピストン22と押し軸23とを備える。
第1ピストン21は、円盤状のピストン本体21aと、このピストン本体21aと一体に形成され、ピストン本体21aの軸心部から軸方向に沿って延在された中間軸21bとにより、略T字断面形状に形成されている。
中間軸21bは、区画部材50の軸心部に設けられた貫通穴52を貫通し、支持筒53に沿って摺動可能に支持されている。
このピストン油路21dは、貫通油路21eと連通穴21fとにより形成されている。貫通油路21eは、第1ピストン21の全長に亘って、すなわち、ピストン本体21aおよび中間軸21bの軸方向の全長に亘って軸心部分を貫通して形成されている。
連通穴21fは、ピストン油路21dと第2油圧室120aとを連通して、中間軸21bの第2ピストン収容室120に配置された先端部に、中間軸21bを径方向に貫通して形成されたもので、軸方向に長い形状でありかつ複数(4個)形成されている。
また、第1ピストン21と区画部材50との間には、第1油圧室110aを狭める方向に第1ピストン21を付勢する第1リターンスプリング24が設けられている。
この外部リターン油路26は、シリンダ壁油路26aと、カバー部油路26bとを備える。
カバー部油路26bは、第2リーク室120bを外部の減速機DEに連通するもので、第2端部カバー部12aにおいて、スライド孔12cの径方向外側に間隔を取った位置で軸方向に貫通して形成されたもので、複数形成されている。
次に、本実施の形態1の作用を説明するのに先立ち、本実施の形態1のタンデムピストン装置Aの解決課題を、比較例を参照しつつ説明する。
この比較例のタンデムピストン装置は、外筒010と第1シリンダ壁部材020と第2シリンダ壁部材030とピストン摺動体040とを備える。
また、ピストン摺動体040は、第1ピストン041、第2ピストン042、押し軸043を備える。そして、第1ピストン041は、押し軸043の図3において上部の端部に装着され、第2ピストン042は、押し軸043の中間部に装着されている。なお、両ピストン041、042は、それぞれ、押し軸043に対して、図において上方への相対移動は可能であるが、図において下方への相対移動は、段部に係合することで規制される装着構造となっている。
第2シリンダ壁部材030は、第2ピストン042が摺動するシリンダ壁031を有し、下端部が、外筒010の段部に付き当てられている。そして、第2ピストン042を挟んで、上側の第2油圧室052と下側の第2リーク室062とに区画されている。
加えて、外筒010の側部には、両油圧室051,052からリークした油を回収する第1リーク油路010c、第2リーク油路010d、第3リーク油路010eが形成されている。
第1リーク油路010cは、第1油圧室051から開口部012側に漏れた油を回収する油路である。
第2リーク油路010dは、第1油圧室051および第2油圧室052から第1リーク室061に漏れた油を回収する油路である。
第3リーク油路010eは、第2油圧室052から第2リーク室062に漏れた油を回収する油路である。
このため、いっそうの外筒010の大型化を招くとともに、部品点数増も招く。
逆に言えば、外筒010の大型化を抑えつつ、両ピストン041,042の必要な受圧面を確保して、ピストン摺動体040の大きな出力を得るのが難しい。
特に、図3に示す構造では、第1ピストン041の受圧面と、第2ピストン042の受圧面とで、軸方向に沿う方向に重なる面積が小さく、その分、大きな合力を得ることができない。
次に、実施の形態1のタンデムピストン装置Aの作用を説明する。
本実施の形態1のタンデムピストン装置Aでは、バンドブレーキBBの締結時には、タンデムピストン装置Aを伸長方向に駆動させ、すなわち、押し軸23のピストンハウジング10からの突出量を増加させるように駆動させる。
そして、プラグ13の油圧供給路13aから第1油圧室110aに供給した油圧は、第1ピストン21のピストン油路21dを通り第2油圧室120aにも供給される。
したがって、両ピストン21,22は、それぞれ、受圧面積を大きく確保可能であり、しかも、両ピストン21,22において、その受圧範囲の軸方向に直交する方向で重なる面積を大きく確保可能である。したがって、効率良く受圧面積を確保することができる。
よって、タンデムピストン装置の全体の外径寸法を抑えつつ、押し軸23において大きな出力を得ることができる。
そして、第2リーク室120bに集った漏油は、カバー部油路26bから減速機DEに回収される。
以下に、実施の形態1のタンデムピストン装置Aの効果を列挙する。
1)実施の形態1のタンデムピストン装置Aは、
内部が区画部材50により第1ピストン収容室110と第2ピストン収容室120とに区画されたピストンハウジング10と、
第1ピストン収容室110を、ピストンハウジング10の一端の第1端部カバー部11a側の第1油圧室110aと区画部材50側の第1リーク室110bとに区画し、かつ、第1ピストン収容室110内を軸方向に沿って摺動可能に設けられた第1ピストン21と、
第2ピストン収容室120を、ピストンハウジング10のもう一方の端部の第2端部カバー部12a側の第2リーク室120bと区画部材50側の第2油圧室120aとに区画し、かつ、第2ピストン収容室120内を軸方向に沿って摺動可能に設けられた第2ピストン22と、
第1ピストン21と一体的に設けられ、かつ、区画部材50を摺動可能に貫通して第2ピストン22と連動可能に設けられた中間軸21bと、
第2端部カバー部12aを貫通して設けられ、第2ピストン22の摺動に連動して第2端部カバー部12aに対して摺動可能に設けられた押し軸23と、
第1ピストン21および中間軸21bにおいて軸方向に沿って設けられ、第1油圧室110aと第2油圧室120aとを連通するピストン油路21dと、
第1油圧室110aと第2油圧室120aとの一方に油圧を供給する油圧供給路13aと、
を備える。
上記のように、第1油圧室110aと第2油圧室120aとを、第1ピストン21を貫通して形成したピストン油路21dにより連通したため、油圧供給が、両油圧室110a,120aのいずれか一方のみで済むようになった。
このため、比較例と比べ、タンデムピストン装置Aと油圧回路との接続構造を減らすことができ、構成部品数の削減および小型化が可能となった。加えて、両油圧室110a,120aの少なくとも一方に、側面方向からの油圧供給回路との接続が不要となる。これにより、外径方向寸法の抑制が可能であるとともに、両油圧室110a,120aの少なくとも一方に、油圧供給路との接続用の軸方向寸法確保も不要となり、軸方向寸法の抑制も可能である。
さらに、比較例のように外筒010を有しないため、タンデムピストン装置Aの径方向寸法に対する両ピストン21,22の受圧面積を確保して、小型化しつつ、大きな出力を得ることが可能となる。
よって、車両の狭いエンジンルーム内において、さらに、図2に示すように、電動モータMとファイナルギヤ組FGとの間に設けた減速機DEに取り付けるのに好適である。
油圧供給路13aが、第1油圧室110aに油圧を供給可能に第1端部カバー部11aに設けられている。
したがって、各油圧室051,052の径方向に、それぞれ貫通口010a、010bを設けた比較例と比べ、さらに、構成部品数を削減できるとともに、両油圧室110a,120aの軸方向寸法および外径方向寸法を抑えて小型化が可能となった。
ピストンハウジング10は、
円筒状の第1シリンダ壁11bと第1端部カバー部11aとが一体に形成された第1ハウジング部材11と、
円筒状の第2シリンダ壁12bと第2端部カバー部12aとが一体に形成された第2ハウジング部材12と、を備え、
かつ、第1シリンダ壁11bと第2シリンダ壁12bとを嵌合して形成されている。
したがって、第1ピストン21は、第1ハウジング部材11の開口から挿入し、第2ピストン22は第2ハウジング部材12の開口から挿入することができる。
このため、比較例のように、1つの開口部012から、両ピストン041,042を挿入し重ねる構造と比較して、外筒010が不要となり、タンデムピストン装置Aの径方向寸法を抑えることができる。加えて、外筒010との間のシール構造およびそのシール部分からの漏油を回収するリーク油路を廃止することができる。
これにより、構造の簡略化を図り、小型化およびコスト低減が可能である。
さらに、ピストンハウジング10を構成する第1ハウジング部材11の第1シリンダ壁11bと第2ハウジング部材12の第2シリンダ壁12bとで、直接、各ピストン21,22を支持可能であり、比較例のような外筒010が不要となる。これにより、部品点数の削減を図ることができるとともに、タンデムピストン装置Aの径方向寸法を、さらに抑えて小型化が可能となる。
区画部材50が、第2シリンダ壁12bとの間にシール部材51を介して設けられ、
第1ピストン21の外周に、第1シリンダ壁11bとの間でシールするシール部材21cが設けられ、
第2ピストン22の外周に、第2シリンダ壁12bとの間でシールするシール部材22aが設けられ、
第1シリンダ壁11bと第2シリンダ壁12bとの間に、ピストンハウジング10の内外をシールするシール部材31が設けられている。
このように、第1シリンダ壁11bと第2シリンダ壁12bとの間、区画部材50と第2シリンダ壁12bとの間、第1ピストン21と第1シリンダ壁11bとの間、第2ピストン22と第2シリンダ壁12bとの間、をそれぞれシールすることで、各油圧室110a,120aをシールすることができる。
したがって、比較例と比べシール構造部を削減でき、その分、部品点数を削減できるとともに、径方向の寸法を抑えて、装置全体の小型化を図ることができるとともに、各ピストン21,22の外径寸法の拡大を図ることができる。
第1リーク室110bおよび第2リーク室120bを外部に連通する外部リターン油路26が、
両ハウジング部材11,12の間に設けられて第1リーク室110bと第2リーク室120bとを連通するシリンダ壁油路26aと、
第2端部カバー部12aに設けられ、第2リーク室120bと外部とを連通するカバー部油路26bと、を備える。
このように、実施の形態1では、漏油を回収する油路を、比較例のように、外筒010の側面に接続しない構造とするとともに、漏油の経路を1経路とした。
したがって、構造の簡略化を図り、コスト低減および径方向寸法を抑えることによる小型化可能である。
第1ピストン21と中間軸21bとが一体に形成され、
ピストン油路21dは、
第1ピストン21および中間軸21bを軸方向に沿って貫通する貫通油路21eと、
貫通油路21eから、径方向に中間軸21bを貫通して、貫通油路21eと第2油圧室120aとを連通する連通穴21fと、
を備える。
したがって、第2ピストン22は、図1において上側の端面のほぼ全面で油圧を受圧することが可能となり、さらに、タンデムピストン装置Aの径方向寸法を抑えつつ、押し軸23による押圧力を大きく確保可能となる。
さらに、中間軸は、第2ピストンと別体に形成した例を示したが、これに限定されず、第2ピストンと結合させてもよい。この場合、中間軸は、第1ピストンとは別体の構成とする。
さらに、実施の形態では、第1ハウジング部材と第2ハウジング部材とを嵌合させるのにあたり、第2ハウジング部材の第2シリンダ壁を第1ハウジング部材の第1シリンダ壁の内周に嵌合させた例を示したが、この嵌合関係は、逆にしてもよい。すなわち、第1ハウジングの第1シリンダ壁を、第2ハウジングの第2シリンダ壁の内周に嵌合させてもよい。
11 第1ハウジング部材
11a 第1端部カバー部
11b 第1シリンダ壁
12 第2ハウジング部材
12a 第2端部カバー部
12b 第2シリンダ壁
13a 油圧供給路
21 第1ピストン
21b 中間軸
21c シール部材
21d ピストン油路
21e 貫通油路
21f 連通穴
22 第2ピストン
22a シール部材
23 押し軸
26 外部リターン油路
26a シリンダ壁油路
26b カバー部油路
50 区画部材
51 シール部材
100 ピストン収容室
110 第1ピストン収容室
110a 第1油圧室
110b 第1リーク室
120 第2ピストン収容室
120a 第2油圧室
120b 第2リーク室
A タンデムピストン装置
Claims (6)
- 内部が区画部材により第1ピストン収容室と第2ピストン収容室とに区画されたピストンハウジングと、
前記第1ピストン収容室を、前記ピストンハウジングの一端の第1端部カバー部側の第1油圧室と前記区画部材側の第1リーク室とに区画し、かつ、前記第1ピストン収容室内を軸方向に沿って摺動可能に設けられた第1ピストンと、
前記第2ピストン収容室を、前記ピストンハウジングのもう一方の端部の第2端部カバー部側の第2リーク室と前記区画部材側の第2油圧室とに区画し、かつ、前記第2ピストン収容室内を軸方向に沿って摺動可能に設けられた第2ピストンと、
前記第1ピストンと前記第2ピストンとの間に設けられ、かつ、前記区画部材を摺動可能に貫通して前記第1ピストンおよび前記第2ピストンと連動可能に設けられた中間軸と、
前記第2端部カバー部を貫通して設けられ、前記第2ピストンの摺動に連動して前記第2端部カバー部に対して摺動可能に設けられた押し軸と、
前記第1ピストンおよび前記中間軸において軸方向に沿って設けられ、前記第1油圧室と前記第2油圧室とを連通するピストン油路と、
前記第1油圧室と前記第2油圧室との一方に油圧を供給する油圧供給路と、
を備えるタンデムピストン装置。 - 請求項1に記載のタンデムピストン装置において、
前記油圧供給路が、前記第1油圧室に油圧を供給可能に前記第1端部カバー部に設けられているタンデムピストン装置。 - 請求項1または請求項2に記載のタンデムピストン装置において、
前記ピストンハウジングは、
円筒状の第1シリンダ壁と前記第1端部カバー部とが一体に形成された第1ハウジング部材と、
円筒状の第2シリンダ壁と前記第2端部カバー部とが一体に形成された第2ハウジング部材と、を備え、
かつ、前記第1シリンダ壁と前記第2シリンダ壁とを嵌合して形成されているタンデムピストン装置。 - 請求項3に記載のタンデムピストン装置において、
前記区画部材が、前記第2シリンダ壁との間にシール部材を介して設けられ、
前記第1ピストンの外周に、前記第1シリンダ壁との間でシールするシール部材が設けられ、
前記第2ピストンの外周に、前記第2シリンダ壁との間でシールするシール部材が設けられ、
前記第1シリンダ壁と前記第2シリンダ壁との間に、前記ピストンハウジングの内外をシールするシール部材が設けられているタンデムピストン装置。 - 請求項3または請求項4に記載のタンデムピストン装置において、
前記第1リーク室および前記第2リーク室を外部に連通する外部リターン油路が、
両ハウジング部材の間に設けられて前記第1リーク室と前記第2リーク室とを連通するシリンダ壁油路と、
前記第2端部カバー部に設けられ、前記第2リーク室と外部とを連通するカバー部油路と、
を備えるタンデムピストン装置。 - 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のタンデムピストン装置において、
前記第1ピストンと前記中間軸とが一体に形成され、
前記ピストン油路は、
前記第1ピストンおよび前記中間軸を軸方向に沿って貫通する貫通油路と、
前記貫通油路から、径方向に前記中間軸を貫通して、前記貫通油路と前記第2油圧室とを連通する連通穴と、
を備えるタンデムピストン装置。
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