JP2019143752A - 歯車の空転を利用するフリータイプ双方向クラッチ - Google Patents
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Abstract
Description
図8に示すとおり、このフリータイプ双方向クラッチでは、固定のハウジングH内に、共通の中心軸の回りに回転可能な入力軸I及び出力軸Oが設置されている。出力軸Oにはこれと同心の出力歯車SGが固着されている。ハウジングH内には更に、出力歯車SGと噛み合う作動歯車PG有する一対の作動歯車体PBが配置され、一対の作動歯車体PBはキャリアCによって回転可能に軸支されている。一対の作動歯車体PBのそれぞれには、異なる回転方向の空転を許容する一方向クラッチOCを介して作動子Mが取り付けられるとともに、入力軸Iには作動子Mと当接するカム体CBが設けられている。そして、作動子Mの断面の外周は略正六角形であると共にカム体CBの断面の外周は略矩形である。このことから、作動子M及びカム体CBの断面はそれぞれ直線部を有し、この直線部同士が当接するようにして、作動子Mのそれぞれがカム体CBの一方側及び他方側に配置されている。
図8のフリータイプ双方向クラッチでは、この状態において、出力軸Oの回転方向が、入力軸Iが停止する以前に回転していたのと同一方向であれば、作動歯車PG(出力歯車SGと逆方向に回転しようとする)は、一方向クラッチOCにより作動子Mと一体化されるため、キャリアCを伴いながら出力歯車SGの回転方向にわずかに移動して作動子Mをカム体CBから離し、出力軸Oは回転可能となる。一方、出力軸Oの回転方向が、入力軸Iが停止する以前の回転方向と逆であれば、作動歯車PGは一方向クラッチOCにより作動子Mと切り離される。そのため、作動子Mの直線部とカム体CBの直線部とが重なり作動子M自体の自転が拘束されていても、作動歯車PGは自転が可能であって、入力軸Iに回転を伝達することなく、出力軸Oは回転可能となる。
「回転不能のハウジングと、前記ハウジング内で共通の中心軸の周りに回転可能な入力軸及び出力軸とを備え、前記入力軸からの正・逆方向の回転は前記出力軸に伝達されるとともに、前記出力軸から前記入力軸への回転の伝達は、前記出力軸が空転して遮断されるフリータイプ双方向クラッチであって、
前記出力軸には出力歯車が固着され、前記ハウジングの内部には、前記出力歯車と噛み合う少なくとも一対の中間歯車と、前記中間歯車の各々と噛み合い互いに前記中間歯車の周方向の逆側に配置された一対の作動歯車と、前記中間歯車及び前記作動歯車の各々を回転可能に軸支し、前記共通の中心軸の回りに回転可能なキャリアとが設置され、
前記一対の作動歯車の各々には、軸方向に突出し断面形状が正多角形である突出部が固着されるとともに、前記入力軸には、前記突出部の外周面が当接する一対のカム面が形成されたカム体が設けられ、前記一対のカム面の各々は、周方向に対し互いに逆向きに傾斜する直線をなしており、
前記入力軸が回転したときは、その回転方向に応じて、前記一対の作動歯車の一方における前記突出部の外周面が前記カム体のカム面に当接し、前記作動歯車の自転が阻止されて前記出力軸が前記キャリアと一体的に回転する一方、前記出力軸が回転したときは、前記一対の作動歯車の双方の自転が許容されて、前記入力軸への回転の伝達が遮断される」
ことを特徴とするフリータイプ双方向クラッチとなっている。
前記カム体には前記一対の作動歯車に固着された突出部の各々が挿入される一対の空間部が設けられ、前記一対の空間部の各々の外側縁部分に前記カム面が形成されているのがよい。
前記キャリアは前記作動歯車を回転可能に軸支するキャリア軸を備え、前記キャリア軸は、前記キャリアと一体的に結合されるキャリア補助によって軸受されるのがよい。
前記キャリアの外周縁には円筒形状の外側壁が形成されているのがよい。
出力軸6の出力軸部26はキャリア8の中央穴54に挿通され、中間歯車10及び作動歯車12は中間キャリア軸42及び作動キャリア軸44によって夫々軸支される。このとき、中間歯車10は出力歯車34及び作動歯車12と噛み合うが、出力歯車34は作動歯車12とは噛み合わない。入力軸4のカム体24は、作動歯車12の突出部58が一対の空間部30a及び30bの夫々に挿入された状態で、ハウジング2の空間部18内に配置される(空間部30aに挿入された突出部を番号58a、空間部30bに挿入された突出部を番号58bとし、これらをまとめて一対の突出部58a及び58bとする)。キャリア補助50はカム体24が空間部18内に配置された後にキャリア8の外側壁46と組み合わされ、作動キャリア軸44が支持孔52によって軸支される。
図2における各矢印に示すように、入力軸4が、駆動源のモーターにより反時計方向(中央縦断面図の右方から見て)に回転すると、入力軸4のカム体24に形成された一対の空間部30a及び30bが反時計方向に移動する。そうすると、空間部30aの外側縁部分に形成された直線状のカム面32aと突出部58aの外周面とが面接触して突出部58aの回転が阻止される。これによって、突出部58aが固着した作動歯車12、及びこれと噛み合う中間歯車10の自転も阻止される。この状態から入力軸4を更に回転させると、自転が阻止された作動歯車12及び中間歯車10、これらを支持するキャリア8と共に、中間歯車10と噛み合う出力歯車34がカム体24と一体となって回転する。つまり、出力軸6は入力軸4と一体となって回転する。入力軸4が反時計方向に回転した場合には、カム面32bと突出部58bの外周面とが面接触し、突出部58bが固着した方の作動歯車12の自転が阻止されることを除いては、入力軸4が時計方向に回転した場合と同じであるため、詳細な説明は省略する。
4:入力軸
6:出力軸
8:キャリア
10:中間歯車
12:作動歯車
24:カム体
30a及び30b:空間部
32a及び32b:カム面
34:出力歯車
42:中間キャリア軸
44:作動キャリア軸
58:突出部
「回転不能のハウジングと、前記ハウジング内で共通の中心軸の周りに回転可能な入力軸及び出力軸とを備え、前記入力軸からの正・逆方向の回転は前記出力軸に伝達されるとともに、前記出力軸から前記入力軸への回転の伝達は、前記出力軸が空転して遮断されるフリータイプ双方向クラッチであって、
前記出力軸には出力歯車が固着され、前記ハウジングの内部には、前記出力歯車と噛み合う少なくとも一対の中間歯車と、前記一対の中間歯車の各々と噛み合う一対の作動歯車と、前記中間歯車及び前記作動歯車の各々を回転可能に軸支し、前記共通の中心軸の回りに回転可能なキャリアとが設置され、
前記作動歯車は前記中間歯車よりも径方向外側に位置し、前記一対の作動歯車の各々は、噛み合う前記中間歯車に対して互いに周方向の逆側に配置され、
前記一対の作動歯車の各々には、軸方向に突出し断面形状が正多角形である突出部が固着されるとともに、前記入力軸には、前記突出部の外周面が当接する一対のカム面が形成されたカム体が設けられ、前記一対のカム面の各々は、周方向に対し互いに逆向きに傾斜する直線をなしており、
前記入力軸が回転したときは、その回転方向に応じて、前記一対の作動歯車の一方における前記突出部の外周面が前記カム体のカム面に当接し、前記作動歯車の自転が阻止されて前記出力軸が前記キャリアと一体的に回転する一方、前記出力軸が回転したときは、前記一対の作動歯車の双方の自転が許容されて、前記入力軸への回転の伝達が遮断される」
ことを特徴とするフリータイプ双方向クラッチとなっている。
出力軸6の出力軸部36はキャリア8の中央穴に挿通され、中間歯車10及び作動歯車12は中間キャリア軸42及び作動キャリア軸44によって夫々軸支される。このとき、中間歯車10は出力歯車34及び作動歯車12と噛み合うが、出力歯車34は作動歯車12とは噛み合わない。入力軸4のカム体24は、作動歯車12の突出部58が一対の空間部30a及び30bの夫々に挿入された状態で、ハウジング2の空間部18内に配置される(空間部30aに挿入された突出部を番号58a、空間部30bに挿入された突出部を番号58bとし、これらをまとめて一対の突出部58a及び58bとする)。キャリア補助50はカム体24がハウジング2の空間部18内に配置された後にキャリア8の外側壁46と組み合わされ、作動キャリア軸44が支持孔52によって軸支される。
図2における各矢印に示すように、入力軸4が、駆動源のモーターにより反時計方向(中央縦断面図の右方から見て)に回転すると、入力軸4のカム体24に形成された一対の空間部30a及び30bが反時計方向に移動する。そうすると、空間部30aの外側縁部分に形成された直線状のカム面32aと突出部58aの外周面とが面接触して突出部58aの回転が阻止される。これによって、突出部58aが固着した作動歯車12、及びこれと噛み合う中間歯車10の自転も阻止される。この状態から入力軸4を更に回転させると、自転が阻止された作動歯車12及び中間歯車10、これらを支持するキャリア8と共に、中間歯車10と噛み合う出力歯車34がカム体24と一体となって回転する。つまり、出力軸6は入力軸4と一体となって回転する。入力軸4が時計方向に回転した場合には、カム面32bと突出部58bの外周面とが面接触し、突出部58bが固着した方の作動歯車12の自転が阻止されることを除いては、入力軸4が反時計方向に回転した場合と同じであるため、詳細な説明は省略する。
Claims (4)
- 回転不能のハウジングと、前記ハウジング内で共通の中心軸の周りに回転可能な入力軸及び出力軸とを備え、前記入力軸からの正・逆方向の回転は前記出力軸に伝達されるとともに、前記出力軸から前記入力軸への回転の伝達は、前記出力軸が空転して遮断されるフリータイプ双方向クラッチであって、
前記出力軸には出力歯車が固着され、前記ハウジングの内部には、前記出力歯車と噛み合う少なくとも一対の中間歯車と、前記中間歯車の各々と噛み合い互いに前記中間歯車の周方向の逆側に配置された一対の作動歯車と、前記中間歯車及び前記作動歯車の各々を回転可能に軸支し、前記共通の中心軸の回りに回転可能なキャリアとが設置され、
前記一対の作動歯車の各々には、軸方向に突出し断面形状が正多角形である突出部が固着されるとともに、前記入力軸には、前記突出部の外周面が当接する一対のカム面が形成されたカム体が設けられ、前記一対のカム面の各々は、周方向に対し互いに逆向きに傾斜する直線をなしており、
前記入力軸が回転したときは、その回転方向に応じて、前記一対の作動歯車の一方における前記突出部の外周面が前記カム体のカム面に当接し、前記作動歯車の自転が阻止されて前記出力軸が前記キャリアと一体的に回転する一方、前記出力軸が回転したときは、前記一対の作動歯車の双方の自転が許容されて、前記入力軸への回転の伝達が遮断される、ことを特徴とするフリータイプ双方向クラッチ。 - 前記カム体には前記一対の作動歯車に固着された突出部の各々が挿入される一対の空間部が設けられ、前記一対の空間部の各々の外側縁部分に前記カム面が形成されている、請求項1に記載のフリータイプ双方向クラッチ。
- 前記キャリアは前記作動歯車を回転可能に軸支するキャリア軸を備え、前記キャリア軸は、前記キャリアと一体的に結合されるキャリア補助によって軸受される、請求項1又は2に記載のフリータイプ双方向クラッチ。
- 前記キャリアの外周縁には円筒形状の外側壁が形成されている、請求項1乃至3のいずれかに記載のフリータイプ双方向クラッチ。
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