以下、本発明のハンドおよびロボットを添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態に係るハンドについて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るハンドを示す平面図である。図2は、図1のハンドが有する被駆動部を示す平面図である。図3は、被駆動部を図2と反対側から示す平面図である。図4は、図2および図3中のA−A線断面図である。図5および図6は、それぞれ、図1のハンドの動作を説明するための平面図である。図7は、図1のハンドが有する圧電モーターを示す平面図である。図8は、図7の圧電モーターが有する圧電モジュールを示す斜視図である。図9は、図7の圧電モジュールが有する圧電アクチュエーターを示す平面図である。
なお、以下では、説明の便宜上、互いに直交する3つの軸をX軸、Y軸およびZ軸とし、X軸に平行な方向を「X軸方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」とも言う。また、各軸の矢印方向先端側を「プラス側」とも言い、反対側を「マイナス側」とも言う。また、X軸方向マイナス側を「先端」、X軸方向プラス側を「基端」とも言う。
図1に示すハンド1は、例えば、ロボット等に接続して用いられ、対象物を把持したり、把持した対象物をリリースしたりすることができる。ハンド1は、基台2と、基台2に回動可能に接続された第1アーム3および第2アーム4と、第1アーム3および第2アーム4を開閉させる開閉機構5と、基台2および開閉機構5を覆う外装7と、を有する。このようなハンド1では、開閉機構5の駆動によって第1アーム3および第2アーム4の先端部同士が接近・離間し、これにより、対象物を把持したり、リリースしたりすることができる。また、ハンド1は、外装7を介してロボット等に接続される。以下、ハンド1について詳細に説明する。
第1、第2アーム3、4は、Z軸方向に重なって配置されている。また、第1、第2アーム3、4は、それぞれ、その基端部においてピンPによって基台2に回動可能に接続されている。そのため、第1、第2アーム3、4は、基台2に対してピンPにより形成された回動軸Jまわりに回動可能である。
第1アーム3は、基台2に回動可能に接続されたアーム本体31と、アーム本体31の先端部に固定された爪部32とを有する。同様に、第2アーム4は、基台2に回動可能に接続されたアーム本体41と、アーム本体41の先端部に固定された爪部42とを有する。爪部32、42は、対象物を把持する部分であり、アーム本体31、41からその先端側へ突出して設けられている。
また、アーム本体31、41は、硬質である。これに対して、爪部32、42は、弾性を有する。爪部32、42が弾性変形することにより、対象物に過度な把持力が加わることを抑制することができ、また、対象物との接触時の衝撃が緩和されて対象物の破損を抑制することもできる。なお、爪部32、42は、例えば、樹脂材料で構成され、ヤング率が1Gpa以下となっている。ただし、これに限定されず、爪部32、42もアーム本体31、41と同様に硬質であってもよい。
また、開閉機構5は、基台2に対してX軸方向に移動可能な被駆動部51と、被駆動部51をX軸方向に移動させる圧電モーター52と、基台2に対する被駆動部51の位置を検出する位置検出部56と、制御装置(図示せず)と、を有する。このような開閉機構5では、圧電モーター52が駆動すると、その駆動力が被駆動部51を介して第1アーム3および第2アーム4に伝わり、爪部32、42が開閉する。また、位置検出部56での検出結果は、制御装置にフィードバックされ、制御装置は、フィードバックされた検出結果に基づいて圧電モーター52の駆動を制御する。これにより、爪部32、42の開閉動作を精度よく制御することができる。
被駆動部51は、第1、第2アーム3、4の先端部と基端部との間(爪部32、42と回動軸Jとの間)に位置している。このように、被駆動部51を第1、第2アーム3、4の先端部と基端部との間に配置することにより、スペースを有効活用することができ、ハンド1の小型化を図ることができる。また、被駆動部51は、Z軸方向に厚さを有する板状をなし、アーム本体31、41の間に挟まれるように位置している。また、被駆動部51は、スライドガイド59を介して基台2に支持されており、これにより、基台2に対してX軸方向に移動可能となっている。
また、図2に示すように、被駆動部51は、第1アーム3側(Z軸方向プラス側)の主面51aに設けられ、X軸およびY軸の両軸に対して傾斜した方向に延在する有底の長孔で構成されたガイド部511を有する。また、図3に示すように、被駆動部51は、第2アーム4側(Z軸方向マイナス側)の主面51bに設けられ、X軸およびY軸の両軸に対して傾斜した方向に延在する有底の長孔で構成されたガイド部512を有する。ガイド部511は、その先端部が基端部よりもY軸方向マイナス側に位置するように傾斜し、ガイド部512は、その先端部が基端部よりもY軸方向プラス側に位置するように傾斜している。すなわち、ガイド部511、512は、その傾きが互いに逆向きとなっている。
このような被駆動部51に対して、図2および図4に示すように、第1アーム3のアーム本体31は、被駆動部51側に突出する凸部で構成された係合部311を有する。そして、係合部311がガイド部511に挿入されることにより、ガイド部511と係合部311とが係合している。同様に、図3および図4に示すように、第2アーム4のアーム本体41は、被駆動部51側に突出する凸部で構成された係合部411を有する。そして、係合部411がガイド部512に挿入されることにより、ガイド部512と係合部411とが係合している。
このような構成では、被駆動部51が先端側(X軸方向マイナス側)に移動すれば、係合部311がガイド部511にガイドされてY軸方向プラス側に移動し、係合部411がガイド部512にガイドされてY軸方向マイナス側に移動する。そのため、図5に示すように、爪部32、42を開くように、第1、第2アーム3、4が回動軸Jまわりに反対向きに回動する。反対に、被駆動部51が基端側(X軸方向プラス側)に移動すれば、係合部311がガイド部511にガイドされてY軸方向マイナス側に移動し、係合部411がガイド部512にガイドされてY軸方向プラス側に移動する。そのため、図6に示すように、爪部32、42を閉じるように、第1、第2アーム3、4が回動軸Jまわりに反対向きに回動する。このように、被駆動部51をX軸方向に移動するだけで、爪部32、42の開閉動作を行うことができる。そのため、ハンド1の構成が簡単なものとなる。
ここで、被駆動部51のX軸方向への単位移動距離に対する第1アーム3の回動角θ1と第2アーム4の回動角θ2とは、等しいことが好ましい。これにより、爪部32、42を対称的に回動させることができ、対象物を把持し易くなる。なお、回動角θ1、θ2が等しいとは、θ1とθ2とが一致する場合の他、例えば、製造上生じ得る誤差等、±10%程度の誤差を含む意味である。ただし、これに限定されず、回動角θ1、θ2は、互いに異なっていてもよい。
また、本実施形態では、係合部311がアーム本体31と一体化されているが、これに限定されず、例えば、係合部311がアーム本体31と別体として形成され、アーム本体31に対してZ軸まわりに回動可能に接続されていてもよい。同様に、係合部411がアーム本体41と別体として形成され、アーム本体41に対してZ軸まわりに回動可能に接続されていてもよい。このように、係合部311、411をアーム本体31、41に対して回動可能とすることにより、被駆動部51がX軸方向に移動したときの、ガイド部511、512と係合部311、411との摺動抵抗を低減することができる。そのため、よりスムーズな爪部32、42の開閉動作が可能となる。
また、例えば、本実施形態とは逆に、被駆動部51に係合部311、411が設けられ、アーム本体31にガイド部511が設けられ、アーム本体41にガイド部512が設けられていてもよい。また、本実施形態のガイド部511、512は、X軸に対する傾きが延在方向の全域でほぼ等しいストレート状となっているが、これに限定されず、例えば、延在方向の途中で湾曲または屈曲し、X軸に対する傾きが互いに異なる部分を有していてもよい。
また、図1に示すように、被駆動部51は、第1、第2アーム3、4に対してY軸方向マイナス側に位置する部分を有し、当該部分には、X軸方向に延在する摺動部513が設けられている。摺動部513は、圧電モーター52との摩擦力を高めるために設けられており、例えば、アルミナ、ジルコニア等の高純度のセラミックスで構成されている。ただし、摺動部513は、省略してもよい。言い換えると、被駆動部51が摺動部513を兼ねていてもよい。
図7に示すように、圧電モーター52は、基台2に固定され、摺動部513に押し付けられた圧電モジュール53を有する。このような圧電モーター52では、圧電モジュール53を駆動(振動)させることにより、被駆動部51が基台2に対してX軸方向に移動する。一方、圧電モジュール53の駆動(振動)が停止しているときは、圧電モジュール53が摺動部513に押し付けられた状態となり、これらの間に生じる摩擦力によって被駆動部51が基台2に対して固定される。そのため、第1、第2アーム3、4をそのままの姿勢で保持することができる。
このように、被駆動部51の駆動源として圧電モーター52を用いることにより、ブレーキ機構等を別途搭載しなくても、第1、第2アーム3、4をそのままの姿勢で保持することができる。そのため、ハンド1の構成が簡単なものとなる。また、ハンド1の小型化および低コスト化を図ることもできる。また、前述したように、圧電モーター52は、被駆動部51に向けて押圧されているため、圧電モーター52と被駆動部51との間のがたつきが抑えられる。そのため、圧電モーター52によれば、例えば、パルスモーターと比べて被駆動部51のX軸方向の移動を高精度にかつ微細に制御することができる。したがって、対象物を把持する際の把持力(爪部32、42で挟み込む力)を高精度に制御することができる。よって、対象物を適切な把持力で把持することができ、例えば、把持力が大きすぎて対象物が破損したり、把持力が小さすぎで対象物がハンド1から落下したりすることを効果的に抑制することができる。
図8に示すように、圧電モジュール53は、複数の圧電アクチュエーター54が積層してなる積層体540と、積層体540を摺動部513に向けて付勢する付勢部55と、を有する。また、図9に示すように、圧電アクチュエーター54は、振動部541と、振動部541を支持する支持部542と、振動部541と支持部542とを接続する一対の接続部543と、振動部541の先端部に設けられ、摺動部513に振動部541の駆動力を伝達する伝達部544と、を有する。
振動部541には5つの圧電素子541a、541b、541c、541d、541eが設けられており、これら各圧電素子541a、541b、541c、541d、541eに所定の駆動信号を印加することにより、振動部541が振動し(伝達部544が楕円運動し)、被駆動部51が基台2に対してX軸方向に移動する。
以上、圧電モーター52について説明したが、圧電モーター52の構成としては、圧電アクチュエーター54を有していれば、特に限定されない。例えば、圧電モジュール53の数が2以上であってもよいし、積層体540が有する圧電アクチュエーター54の数が1〜3または5以上であってもよい。また、圧電アクチュエーター54は、振動部541および伝達部544を有していれば、支持部542および接続部543が省略されていてもよい。
位置検出部56は、基台2に対する被駆動部51の位置(相対的な位置関係)を検出する。位置検出部56としては、被駆動部51の位置を検出できれば、特に限定されないが、本実施形態では、リニアエンコーダーを用いている。図1に示すように、位置検出部56は、被駆動部51に設けられ、格子目盛を有するスケール561と、基台2に固定された発光素子562および受光素子563と、を有する。そして、発光素子562がスケール561に向けて光を出射し、受光素子563がスケール561で反射された光を受光する。格子目盛は、例えば、光反射部と光吸収部(光透過部)とがX軸方向に交互に並んだ構成となっており、スケール561がX軸方向へ移動すると、それに伴って受光素子563からパルス状の信号が出力される。そして、このパルス状の信号に基づいて、基台2に対する被駆動部51の位置を検出することができ、基台2に対する被駆動部51の位置に基づいて、爪部32、42の開き量(離間距離)を検出することができる。
なお、本実施形態では、位置検出部56として、所謂「反射型」のリニアエンコーダーを用いているが、これに限定されず、所謂「透過型」のリニアエンコーダーを用いてもよい。
以上、ハンド1について説明した。このようなハンド1は、前述したように、第1アーム3および第2アーム4と、第1アーム3および第2アーム4の先端の間隔を変更する開閉機構5と、を有する。また、開閉機構5は、第1アーム3と係合し、第1アーム3および第2アーム4に対して変位可能な被駆動部51と、被駆動部51を第1アーム3および第2アーム4に対して変位させる圧電アクチュエーター54と、を有する。そして、被駆動部51が第1アーム3および第2アーム4に対して変位すると、第1アーム3の先端部(爪部32)が第2アーム4の先端部(爪部42)に対して接近または離間するように変位する。
このような構成によれば被駆動部51を変位させるだけで、爪部32、42の開閉動作を行うことができる。そのため、ハンド1の構成が簡単なものとなる。また、圧電アクチュエーター54によれば、圧電アクチュエーター54と被駆動部51との間のがたつきを抑えることができる。そのため、例えば、パルスモーターと比べて被駆動部51の変位を高精度にかつ微細に制御することができる。したがって、対象物を把持する際の把持力(爪部32、42で挟み込む力)を高精度に制御することができる。よって、対象物を適切な把持力で把持することができ、例えば、把持力が大きすぎて対象物が破損したり、把持力が小さすぎで対象物がハンド1から落下したりすることを効果的に抑制することができる。
また、前述したように、第1アーム3および第2アーム4は、第1アーム3の基端部および第2アームの基端部に設けられた回動軸Jに対して回動可能に配置されている。これにより、第1アーム3の先端部と第2アーム4の先端部との開閉動作を簡単に行うことができる。
また、前述したように、第1アーム3は、その先端部と基端部との間において被駆動部51と係合している。すなわち、係合部311が第1アーム3の先端部と基端部との間に位置している。これにより、スペースを有効活用でき、ハンド1の小型化を図ることができる。
また、前述したように、第1アーム3の先端部と第2アーム4の先端部とが並ぶ方向をY軸方向(第1方向)とし、Y軸方向に交差(本実施形態では直交)する方向をX軸方向(第2方向)としたとき、被駆動部51は、第1アーム3および第2アーム4に対してX軸方向に移動可能である。そして、第1アーム3および被駆動部51の一方(本実施形態では被駆動部51)には、Y軸方向およびX軸方向に対して傾斜した方向に延在するガイド部511が設けられ、他方(本実施形態では第1アーム3)には、ガイド部511と係合する係合部311が設けられている。このような構成とすることにより、開閉機構5の構成が簡単なものとなる。
また、前述したように、被駆動部51は、第2アーム4と係合している。そして、被駆動部51が第1アーム3および第2アーム4に対して変位すると、第1アーム3の先端部(爪部32)と第2アーム4の先端部(爪部42)とが接近または離間するように変位する。これにより、第1アーム3だけが変位する構成と比べて、爪部32、42をより広く広げることができるため、より大きい対象物を把持できるようになる。
なお、ハンド1の構成は、上述した構成に限定されない。例えば、本実施形態では、被駆動部51が第1、第2アーム3、4と係合しているが、これに限定されず、被駆動部51が第1アーム3だけと係合していてもよい。この場合、第2アーム4を基台2に固定し、第1アーム3だけを回動軸Jまわりに回動させることにより、爪部32、42の開閉動作を行えばよい。
また、例えば、第1、第2アーム3、4が外装7を兼ねていてもよい。これにより、第1、第2アーム3、4を閉じれば、それと共に外装7が小さくなるため、より狭い領域へもハンド1を挿入することができる。また、ハンド1の軽量化を図ることもできる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係るハンドについて説明する。
図10は、本発明の第2実施形態に係るハンドを示す平面図である。
本実施形態に係るハンド1は、力検出部6が追加されていること以外は、前述した第1実施形態のハンド1と同様である。以下の説明では、第2実施形態のハンド1に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図10では、前述した第1実施形態と同様の構成について同一符号を付している。
図10に示すように、本実施形態のハンド1は、第1、第2アーム3、4に加わる外力を検出する力検出部6を有する。また、力検出部6は、第1力検出部61と、第2力検出部62と、第3力検出部631、632とを有する。第1力検出部61は、基台2と外装7との間に挟まれており、第1、第2アーム3、4に作用するX軸方向の力Fxを受けることができる。そのため、第1力検出部61は、力Fxを検出することができる。また、第2力検出部62は、基台2と外装7との間に挟まれており、第1、第2アーム3、4に作用するY軸方向の力Fyを受けることができる。そのため、第2力検出部62は、力Fyを検出することができる。
また、第3力検出部631は、アーム本体31と爪部32との間に挟まれている。このような第3力検出部631は、爪部32に作用する力を受けることができ、この力を検出する。なお、前述したように、爪部32が弾性を有するため、爪部32に作用する力が第3力検出部631に伝わり易い。さらには、第3力検出部631の基端側には、アーム本体31と爪部32とが離間して形成された空間S1が形成されている。このような空間S1を形成することにより、爪部32がさらに弾性変形し易くなり、爪部32に作用する力が第3力検出部631により伝わり易くなる。
また、第3力検出部632は、アーム本体41と爪部42との間に挟まれている。このような第3力検出部632は、爪部42に作用する力を受けることができ、この力を検出する。なお、前述したように、爪部42が弾性を有するため、爪部42に作用する力が第3力検出部632に伝わり易い。さらには、第3力検出部632の基端側には、アーム本体41と爪部42とが離間して形成された空間S2が形成されている。このような空間S2を形成することにより、爪部42がさらに弾性変形し易くなり、爪部42に作用する力が第3力検出部632により伝わり易くなる。
このような第1力検出部61、第2力検出部62および第3力検出部631、632の構成としては、受けた力を検出することができれば、特に限定されない。例えば、力を受けることにより変形し、その変形によって抵抗値が変化し、その抵抗値変化に基づいて受けた力を検出する構成であってもよいし、受けた力に応じた起電力を発生し、発生した起電力に基づいて受けた力を検出する構成であってもよい。
以上のような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の構成を発揮することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係るハンドについて説明する。
図11は、本発明の第3実施形態に係るハンドを示す平面図である。図12は、図11のハンドを図11と反対側から示す平面図である。図13は、図11のハンドの動作を説明するための平面図である。
本実施形態に係るハンド1は、第1、第2アーム3、4の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態のハンド1と同様である。以下の説明では、第3実施形態のハンド1に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図11ないし図13では、前述した第1実施形態と同様の構成について同一符号を付している。
図11に示すように、アーム本体31は、基部312と、基部312と基台2とを接続する一対のリンク313、314とを有する。リンク313、314は、平行に設けられており、その先端部において基部312と回動可能に接続され、基端部において基台2と回動可能に接続されている。また、基部312には爪部32が固定されていると共に、係合部311が形成されている。
同様に、図12に示すように、アーム本体41は、基部412と、基部412と基台2とを接続する一対のリンク413、414とを有する。リンク413、414は、平行に設けられており、その先端部において基部412と回動可能に接続され、基端部において基台2と回動可能に接続されている。また、基部412には爪部42が固定されていると共に、係合部411が形成されている。
このような第1、第2アーム3、4は、リンク機構を有するため、図13に示すように、被駆動部51がX軸方向へ移動すると、爪部32、42がその姿勢(X軸に対する傾き)を一定に保ちつつ変位する。つまり、本実施形態では、爪部32、42が互いに姿勢を一定に保ちつつ開閉する。そのため、対象物を把持し易くなる。
以上のように、本実施形態では、第1アーム3の先端部(爪部32)は、第2アーム4の先端部(爪部42)に対する姿勢を保ったまま、第2アーム4の先端部(爪部42)に対して変位する。そのため、対象物を把持し易くなる。
以上のような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係るハンドについて説明する。
図14は、本発明の第4実施形態に係るハンドを示す平面図である。図15は、図14のハンドを図14と反対側から示す平面図である。図16は、図14のハンドの動作を説明するための平面図である。
本実施形態に係るハンド1は、第1、第2アーム3、4の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態のハンド1と同様である。以下の説明では、第4実施形態のハンド1に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図14ないし図16では、前述した第1実施形態と同様の構成について同一符号を付している。
図14および図15に示すように、アーム本体31、41は、それぞれ、その基端部において基台2に固定されている。また、アーム本体31、41は、それぞれ、Y軸方向に弾性変形可能である。このような構成では、図16に示すように、被駆動部51のX軸方向への移動によって、アーム本体31、41がY軸方向に弾性変形し、これにより、爪部32、42が開閉する。
以上のように、本実施形態では、第1アーム3は、弾性変形可能であり、第1アーム3が弾性変形することにより、第1アーム3の先端部(爪部32)が第2アーム4の先端部(爪部42)に対して変位する。このような構成によれば、爪部32、42の開閉動作を簡単に行うことができる。
以上のような第4実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態に係るハンドについて説明する。
図17は、本発明の第5実施形態に係るハンドを示す平面図である。図18は、図17のハンドを図17と反対側から示す平面図である。図19は、図17のハンドの動作を説明するための平面図である。
本実施形態に係るハンド1は、第1、第2アーム3、4の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態のハンド1と同様である。以下の説明では、第5実施形態のハンド1に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図17ないし図19では、前述した第1実施形態と同様の構成について同一符号を付している。
図17に示すように、アーム本体31は、基部312と、基部312と基台2とを接続する一対の梁315、316とを有する。梁315、316は、その先端部において基部312に固定され、基端部において基台2に固定されている。そして、基部312には爪部32が固定されていると共に、係合部311が形成されている。また、梁315、316は、それぞれ、Y軸方向に弾性変形可能であり、平行ばねを構成している。
同様に、図18に示すように、アーム本体41は、基部412と、基部412と基台2とを接続する一対の梁415、416とを有する。梁415、416は、その先端部において基部412に固定され、基端部において基台2に固定されている。そして、基部412には爪部42が固定されていると共に、係合部411が形成されている。また、梁415、416は、それぞれ、Y軸方向に弾性変形可能であり、平行ばねを構成している。
このような構成では、図19に示すように、被駆動部51がX軸方向へ移動すると、梁315、316がY軸方向に弾性変形し、それに伴って爪部32が変位し、梁415、416がY軸方向に弾性変形し、それに伴って爪部42が変位する。前述したように、梁315、316が平行ばねであるため、爪部32は、その姿勢(X軸に対する傾き)を一定に保ちつつ変位し、同様に、梁415、416が平行ばねであるため、爪部42は、その姿勢(X軸に対する傾き)を一定に保ちつつ変位する。つまり、爪部32、42は、互いに姿勢を一定に保ちつつ開閉する。そのため、対象物を把持し易くなる。
以上のような第5実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態に係るハンドについて説明する。
図20は、本発明の第6実施形態に係るハンドを示す平面図である。図21は、図20のハンドを図20と反対側から示す平面図である。図22は、図20および図21中のB−B線断面図である。
本実施形態に係るハンド1は、開閉機構5の構成が異なること以外は、前述した第4実施形態のハンド1と同様である。以下の説明では、第6実施形態のハンド1に関し、前述した第4実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図20ないし図22では、前述した第4実施形態と同様の構成について同一符号を付している。
図20に示すように、アーム本体31、41は、それぞれ、基台2に固定されている。また、アーム本体31、41は、それぞれ、Y軸方向に弾性変形可能である。
また、図20に示すように、被駆動部51は、アーム本体31とアーム本体41との間に位置し、基台2に対してZ軸まわりに回動可能な円盤状の基部516を有する。そして、基部516の第1アーム3側の主面516aには偏心部517が設けられている。また、図21に示すように、基部516の第2アーム4側の主面516bには偏心部518が設けられている。偏心部517、518は、それぞれ、円形であり、その中心が基部516の回動軸J1からずれている。また、偏心部517、518は、互いに同じ形状であり、回動軸J1まわりに180°ずれて配置されている。そして、図22に示すように、偏心部517の外周面にアーム本体31に設けられた係合部311が当接(係合)しており、偏心部518の外周面にアーム本体41に設けられた係合部411が当接(係合)している。
このような構成では、被駆動部51が回動軸J1まわりに回動すると、偏心部517、518とアーム本体31、41との当接点がY軸方向に移動し、それに伴って、アーム本体31、41がY軸方向に弾性変形することにより、爪部32、42が開閉する。
また、基部516の外周面には摺動部513が設けられており、この摺動部513に圧電モーター52が押し付けられている。圧電モーター52を駆動(振動)させることにより、被駆動部51が基台2に対して回動軸J1まわりに回動し、爪部32、42が開閉する。一方、圧電モーター52の駆動(振動)が停止しているときは、圧電モーター52が摺動部513に押し付けられた状態となり、これらの間に生じる摩擦力によって被駆動部51が基台2に対して固定され、爪部32、42の位置が固定される。
また、位置検出部56としてロータリーエンコーダーが用いられている。図21に示すように、位置検出部56は、基部516の主面516bに設けられ、格子目盛を有する環状のスケール561と、基台2に固定された発光素子562および受光素子563と、を有する。
以上のように、第1アーム3の先端部(爪部32)と第2アーム4の先端部(爪部42)とが並ぶ方向をY軸方向(第1方向)としたとき、被駆動部51は、回動可能に設けられている基部516と、基部516に設けられ、基部516の回動軸J1に対して偏心して設けられている偏心部517と、を有し、偏心部517が第1アーム3と係合している。このような構成とすることにより、開閉機構5の構成が簡単なものとなる。
以上のような第6実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第7実施形態>
次に、本発明の第7実施形態に係るハンドについて説明する。
図23は、本発明の第7実施形態に係るハンドを示す平面図である。
本実施形態に係るハンド1は、開閉機構5の構成が異なること以外は、前述した第6実施形態のハンド1と同様である。以下の説明では、第7実施形態のハンド1に関し、前述した第6実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図23では、前述した第6実施形態と同様の構成について同一符号を付している。
図23に示すように、開閉機構5は、さらに、被駆動部51と圧電モーター52との間に位置し、圧電モーター52の駆動力を被駆動部51に伝達する伝達機構58を有する。被駆動部51および伝達機構58は、ウォームギア構造となっている。つまり、被駆動部51の基部516が、ウォームホイール(歯車)で構成され、伝達機構58が、基部516(ウォームホイール)に噛合し、基台2に対して回動可能なウォーム581(ねじ)で構成されている。また、ウォーム581にはローター582が固定されており、このローター582に圧電モーター52が接続されている。そのため、圧電モーター52の駆動によってウォーム581が回動軸J2まわりに回動すると、基部516が回動軸J1まわりに回動し、それに伴って爪部32、42が開閉する。
このような伝達機構58によれば、例えば、ウォーム581のリード角(進み角)を小さくすることにより、セルフロック機能が発現し、基部516(ウォームホイール)側からウォーム581側への回動の伝達が非常に困難になる。そのため、外力による爪部32、42の不本意な変位を効果的に抑制することができ、爪部32、42の位置精度が向上する。
以上のように、本実施形態のハンド1は、被駆動部51と圧電モーター52(圧電アクチュエーター54)との間に配置され、圧電モーター52の駆動力を被駆動部51に伝達する伝達機構58を有する。そして、伝達機構58は、被駆動部51に噛合するウォーム581を有している。このような伝達機構58を追加することにより、外力による爪部32、42の不本意な変位を効果的に抑制することができ、爪部32、42の位置精度が向上する。
以上のような第7実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第8実施形態>
次に、本発明の第8実施形態に係るハンドについて説明する。
図24は、本発明の第8実施形態に係るハンドを示す平面図である。図25は、図24のハンドが有する被駆動部を示す平面図である。図26は、被駆動部を図25と反対側から示す平面図である。図27は、図24のハンドの動作を説明するための平面図である。図28は、図24中のC−C線断面図である。図29は、第1アームが有する接続部を示す平面図である。図30および図31は、それぞれ、図29に示す接続部の作用を説明するための平面図である。
本実施形態に係るハンド1は、第1、第2アーム3、4の構成および開閉機構5の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態のハンド1と同様である。以下の説明では、第8実施形態のハンド1に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図24ないし図31では、それぞれ、前述した第1実施形態と同様の構成について同一符号を付している。
図24および図25に示すように、アーム本体31は、基部312と、基部312と基台2とを接続する梁315とを有する。梁315は、その先端部において基部312に固定され、基端部において基台2に固定されている。そして、基部312には係合部311が設けられていると共に、爪部32が固定されている。また、梁315は、Y軸方向に弾性変形可能である。同様に、図26が示すように、アーム本体41は、基部412と、基部412と基台2とを接続する梁415とを有する。梁415は、その先端部において基部412に固定され、基端部において基台2に固定されている。そして、基部412には係合部411が設けられていると共に、爪部42が固定されている。また、梁415は、Y軸方向に弾性変形可能である。
また、基台2は、X軸方向に延びるスライドガイド59を有する。そして、このスライドガイド59に被駆動部51が支持されていると共に、被駆動部51がスライドガイド59に沿ってX軸方向に移動可能となっている。
また、図25に示すように、被駆動部51は、第1アーム3側(Z軸方向プラス側)の主面51aに設けられ、X軸およびY軸の両軸に対して傾斜した斜面で構成されたガイド部511を有する。そして、このガイド部511に係合部311が当接(係合)している。また、図26に示すように、被駆動部51は、第2アーム4側(Z軸方向マイナス側)の主面51bに設けられ、X軸およびY軸の両軸に対して傾斜した斜面で構成されたガイド部512を有する。そして、このガイド部512に係合部411が当接(係合)している。なお、ガイド部511、512は、その傾きが互いに逆である。
このような構成では、被駆動部51が基端側(X軸方向プラス側)に移動すれば、係合部311がガイド部511にガイドされてY軸方向マイナス側に移動し、係合部411がガイド部512にガイドされてY軸方向プラス側に移動する。そのため、図27に示すように、爪部32、42が閉じるように、第1、第2アーム3、4が梁315、415を弾性変形させつつ回動軸Jまわりに反対向きに回動する。
ここで、図28に示すように、アーム本体31の基部312は、開閉機構5(特に、被駆動部51および圧電モーター52)のZ軸方向プラス側を覆うように設けられた第1部分312Aと、開閉機構5のY軸方向プラス側を覆うように設けられた第2部分312Bと、を有する。一方、アーム本体41の基部412は、開閉機構5のZ軸方向マイナス側を覆うように設けられた第1部分412Aと、開閉機構5のY軸方向マイナス側を覆うように設けられた第2部分412Bと、を有する。すなわち、基部312、412は、開閉機構5の周囲を覆うように形成されており、外装7を兼ねている。これにより、第1、第2アーム3、4を閉じれば、それと共に外装7が小さくなるため、より狭い領域へもハンド1を挿入することができる。また、ハンド1の軽量化を図ることもできる。
また、図29に示すように、第1アーム3は、基部312と爪部32との間に、これらを接続する接続部材33を有している。接続部材33は、基端部において基部312に固定された基体331と、基体331の先端側に位置し、爪部32が固定された爪部固定部332と、基体331と爪部固定部332との間に位置し、これらを接続する接続部333と、基体331と空隙Gを隔てて対向配置された応力伝達部334と、基体331と応力伝達部334の先端部同士を接続する接続部335と、を有する。
また、基体331と応力伝達部334との間の空隙Gには、第3力検出部631が設けられている。また、応力伝達部334には、第3力検出部631を押圧する押圧部材336が設けられており、第3力検出部631を与圧している。押圧部材336は、例えば、ねじで構成されており、締め込み量を調整することにより、第3力検出部631への与圧の大きさを調整することができる。
このような構成によれば、例えば、爪部32の先端で対象物を押圧するような動作を行った場合等、図30に示すように爪部32にX軸方向プラス側への応力が加わった際には、接続部材33が矢印に示すように変形し、空隙Gのギャップが広がるように応力伝達部334が変位するため、第3力検出部631に加わる力が減少する。一方、例えば、爪部32、42で対象物を把持する動作を行った場合等、図31に示すように、爪部32にY軸方向プラス側への応力が加わった際には、接続部材33が矢印に示すように変形し、空隙Gのギャップが狭くなるように応力伝達部334が変位するため、第3力検出部631に加わる力が増大する。
したがって、例えば、爪部32の先端で対象物を押圧する動作により加わる力と、対象物Wを把持する動作の際に爪部32に加わる力と、を判別することができると共に、それらの力を精度よく検出することができる。なお、第2アーム4も、第1アーム3と同様に、基部412と爪部42との間に、これらを接続する接続部材43を有している。接続部材43は、接続部材33と同様の構成であるため、その説明を省略する。
以上のような第8実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第9実施形態>
次に、本発明の第9実施形態に係るロボットについて説明する。
図32は、本発明の第9実施形態に係るロボットを示す斜視図である。
図32に示すロボット1000は、精密機器やこれを構成する部品の給材、除材、搬送および組立等の作業を行うことができる。ロボット1000は、ロボット本体1100と、ロボット本体1100に装着されているハンド1と、を有する。
ロボット本体1100は、6軸ロボットであり、床や天井に固定されるベース1110(第1部材)と、ベース1110に回動自在に連結されたアーム1120(第2部材)と、アーム1120に回動自在に連結されたアーム1130と、アーム1130に回動自在に連結されたアーム1140と、アーム1140に回動自在に連結されたアーム1150と、アーム1150に回動自在に連結されたアーム1160と、アーム1160に回動自在に連結されたアーム1170と、これらアーム1120、1130、1140、1150、1160、1170の駆動を制御する制御装置1180と、を有する。また、アーム1170にはハンド接続部が設けられており、ハンド接続部にはロボット本体1100に実行させる作業に応じたエンドエフェクターとして、ハンド1が装着される。
以上、ロボット1000について説明した。このようなロボット1000は、前述したように、ハンド1を有している。したがって、ロボット1000は、第1アーム3および第2アーム4と、第1アーム3および第2アーム4の先端の間隔を変更する開閉機構5と、を有する。また、開閉機構5は、第1アーム3と係合し、第1アーム3および第2アーム4に対して変位可能な被駆動部51と、被駆動部51を第1アーム3および第2アーム4に対して変位させる圧電アクチュエーター54と、を有する。そして、被駆動部51が第1アーム3および第2アーム4に対して変位すると、第1アーム3の先端部(爪部32)が第2アームの先端部(爪部42)に対して接近または離間するように変位するハンド1を有する。
このような構成によれば、被駆動部51を変位させるだけで爪部32、42の開閉動作を行うことができる。そのため、ロボット1000の構成が簡単なものとなる。また、圧電アクチュエーター54によれば、圧電アクチュエーター54と被駆動部51との間のがたつきを抑えることができる。そのため、例えば、パルスモーターと比べて被駆動部51の変位を高精度にかつ微細に制御することができる。したがって、対象物を把持する際の把持力(爪部32、42で挟み込む力)を高精度に制御することができる。よって、対象物を適切な把持力で把持することができ、例えば、把持力が大きすぎて対象物が破損したり、把持力が小さすぎで対象物がロボット1000から落下したりすることを効果的に抑制することができる。
以上、本発明のハンドおよびロボットを図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、前述した実施形態では、X軸、Y軸およびZ軸がそれぞれ直交しているが、X軸、Y軸およびZ軸は、交差していればよく、直交していなくてもよい。