JP2019177360A - 処理方法、有機材料、及び塗料 - Google Patents

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宏平 入山
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良範 三宅
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Abstract

【課題】可視光の反射効率に優れており、照明の光を反射して高い輝度を示すことができる発泡積層シート、当該発泡積層シートを得るための積層シート、及び発泡積層シートの製造方法を提供する。【解決手段】表面凹凸形状を有する有機材料(発泡積層シート又は化粧シート)の表面に、ヒンダードアミン系光安定剤を含有する塗料を塗布する処理方法であって、(1)ヒンダードアミン系光安定剤の含有量は、前記塗料を100質量%として0.1〜50質量%であり、(2)ヒンダードアミン系光安定剤の分子量は1500以下であり、(3)ヒンダードアミン系光安定剤の塗布量は0.025g・dry/m2以上である、ことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、処理方法、有機材料、及び塗料に関する。
従来、有機材料は工業的に幅広く製造されており、求められる性能や用途により樹脂の選定や添加剤の添加が行われている。このような有機材料としては、物品に意匠性を付与するための化粧シート、壁紙等の発泡積層シート等が挙げられる。
上述のような有機材料には、耐候性が求められる場合がある。しかしながら、有機材料の用途や使用する場所によっては、耐候性が十分でない場合がある。また、有機材料が一旦市場に出ると、用途や使用場所を限定することは困難である。例えば、上述の壁紙では、建築物の内装材の表面に施工されるため、日光のあたる場所に施工された壁紙には特に高い耐候性が求められる。このため、有機材料が既に使用されている場合や、市場に流通する前において、有機材料の任意の箇所に部分的に耐光性を簡易に付与できる手法が求められている。
内装材に耐傷性、耐候性を付与する手段として、例えば、特許文献1には水性ウレタン樹脂、シリカ粒子、揮発性アルカリ及び水系溶媒を含み、pHが9.0以上である内装用塗料が提案されている。
しかしながら、特許文献1に記載の内装用塗料は、より高い耐候性を付与することについては十分に検討されていない。本発明者は、有機材料に高い耐候性を付与するためには、有機材料の表面に紫外線吸収剤を含んだ塗料を塗布すれば、紫外線から有機材料を保護することができることに着目した。
しかしながら、紫外線吸収剤は、当該紫外線吸収剤をバインダー樹脂中に含有する塗料を塗布し、乾燥させることにより有機材料の表面に固定される。塗料中の紫外線吸収剤の添加量が多いと耐候性は高くなるが、ブリードが生じるため、多量に添加できないという問題がある。また、十分な耐候性を発現させるために、塗料を厚く塗布すると、有機材料の表面の色艶等の外観が変化し意匠性が低下するという問題がある。
更に、意匠性を低下させないように、塗料の塗布量を少なくすると、耐候性が低下するという問題があり、また、有機材料の表面にエンボス賦型等の表面凹凸形状がある場合、表面凹凸形状の凹部に塗料を塗布し難く、有機材料表面の全面に亘って耐候性が発揮できず、耐候性が低下するという問題がある。また、当該問題を解決するために、高希釈の塗料を使用して多量に塗布した場合、液だれや乾燥性が劣るという問題がある。
よって、有機材料の任意の箇所に容易に耐候性を付与することができる処理方法、耐候性に優れた有機材料、及び、有機材料の任意の箇所に耐候性を容易に付与することができる有機材料用塗料の開発が求められている。
特開2016−190970号公報
本発明は、有機材料の任意の箇所に容易に耐候性を付与することができる処理方法、耐候性に優れた有機材料、及び、有機材料の任意の箇所に耐候性を容易に付与することができる有機材料用塗料を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、耐候性を付与するための成分としてヒンダードアミン系光安定剤を用い、表面凹凸形状を有する有機材料の表面に、当該ヒンダードアミン系光安定剤を含有する塗料を塗布する処理方法において、塗料中のヒンダードアミン系光安定剤の含有量及び、ヒンダードアミン系光安定剤の塗布量を特定の範囲とし、且つ、ヒンダードアミン系光安定剤の分子量が1500以下である構成とすることにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の処理方法、有機材料、及び塗料に関する。
1.表面凹凸形状を有する有機材料の表面に、ヒンダードアミン系光安定剤を含有する塗料を塗布する処理方法であって、
(1)前記ヒンダードアミン系光安定剤の含有量は、前記塗料を100質量%として0.1〜50質量%であり、
(2)前記ヒンダードアミン系光安定剤の分子量は1500以下であり、
(3)前記ヒンダードアミン系光安定剤の塗布量は0.025g・dry/m以上である、
ことを特徴とする処理方法。
2.前記塗料の塗布量は、5g・dry/m以下である、項1に記載の処理方法。
3.前記塗料を前記表面凹凸形状の凸部に塗布する、項1又は2に記載の処理方法。
4.前記有機材料は、発泡積層シート又は化粧シートである、項1〜3のいずれかに記載の処理方法。
5.前記発泡積層シートは、オレフィン系樹脂を含有する発泡樹脂層を有する、項4に記載の処理方法。
6.表面凹凸形状を有する有機材料であって、
(1)前記有機材料の表面に、ヒンダードアミン系光安定剤を含有する塗膜を有し、
(2)前記ヒンダードアミン系光安定剤の分子量は1500以下であり、
(3)前記ヒンダードアミン系光安定剤の塗布量は0.025g・dry/m以上である、
ことを特徴とする有機材料。
7.前記塗膜を、前記表面凹凸形状の凸部に有する、項6に記載の有機材料。
8.前記有機材料は、発泡積層シート又は化粧シートである、項6又は7に記載の有機材料。
9.前記発泡積層シートは、オレフィン系樹脂を含有する発泡樹脂層を有する、項8に記載の有機材料。
10.表面凹凸形状を有する有機材料に塗布するための有機材料用塗料であって、
(1)ヒンダードアミン系光安定剤を含有し、
(2)前記ヒンダードアミン系光安定剤の含有量は、前記有機材料用塗料を100質量%として0.1〜50質量%であり、
(3)前記ヒンダードアミン系光安定剤の分子量は1500以下である、
ことを特徴とする有機材料用塗料。
11.更に、溶媒及びバインダー樹脂を含有する、項10に記載の有機材料用塗料。
12.前記有機材料は、発泡積層シートである、項10又は11に記載の有機材料用塗料。
13.前記発泡積層シートは、オレフィン系樹脂を含有する発泡樹脂層を有する、項12に記載の有機材料用塗料。
本発明の処理方法は、有機材料の任意の箇所に、高い耐候性を容易に付与することができる。また、本発明の有機材料は、高い耐候性を示すことができる。更に、本発明の有機材料用塗料は、有機材料の任意の箇所に塗布することで、有機材料に高い耐候性を容易に付与することができる。
本発明の処理方法に用いられる発泡積層シートを形成するための積層シートの層構成の一例を示す断面模式図である。
以下、本発明の処理方法、有機材料、及び塗料について詳細に説明する。
(処理方法)
本発明の処理方法は、表面凹凸形状を有する有機材料の表面に、ヒンダードアミン系光安定剤を含有する塗料を塗布する処理方法であって、(1)上記ヒンダードアミン系光安定剤の含有量は、上記塗料を100質量%として0.1〜50質量%であり、(2)上記ヒンダードアミン系光安定剤の分子量は1500以下であり、(3)上記ヒンダードアミン系光安定剤の塗布量は0.025g・dry/m以上であることを特徴とする。
上記特徴を有する本発明の処理方法は、(1)ヒンダードアミン系光安定剤の含有量が塗料を100質量%として0.1〜50質量%であり、(3)ヒンダードアミン系光安定剤の塗布量が0.025g・dry/m以上であることにより、有機材料が既に使用されている場合や、市場に流通する前において、有機材料の任意の箇所に部分的に十分な耐光性を容易に付与することができる。また、塗料中のヒンダードアミン系光安定剤の含有量の上限が、塗料を100質量%として50質量%であるので、塗料を塗布して形成された塗膜からヒンダードアミン系光安定剤のブリードアウトが抑制されており、当該塗膜が形成された有機材料の意匠性の低下が抑制されている。
また、本発明の処理方法は、(2)ヒンダードアミン系光安定剤の分子量が1500以下であることにより、ヒンダードアミン系光安定剤が移行性を示すことができ、有機材料に優れた耐候性を付与することができる。すなわち、有機材料の表面にエンボス賦型等の表面凹凸形状がある場合、塗膜を凹部に塗布し難い。この場合であっても、ヒンダードアミン系光安定剤の分子量が1500以下であることにより、表面凹凸形状の凸部に塗布された塗膜からヒンダードアミン系光安定剤が凹部に移行するので、有機材料の表面全面にわたって耐候性を付与することができる。
また、有機材料が複数層で形成されている場合であっても、ヒンダードアミン系光安定剤が移行性を有することにより、ヒンダードアミン系光安定剤を含有する塗料が塗布された、後述する表面保護層等の表面層から、後述する発泡樹脂層等の下層へヒンダードアミン系光安定剤が移行することにより、有機材料に優れた耐候性を付与することができる。この特性は、例えば、下層としてさらなる耐候性の向上が要求されるオレフィン系樹脂を含有する発泡樹脂層を有する壁紙等の発泡積層シートにおいて特に顕著である。
(塗料)
本発明の処理方法に用いられる塗料は、表面凹凸形状を有する有機材料への塗布に好適に用いることができる。このような塗料としては、表面凹凸形状を有する有機材料に塗布するための有機材料用塗料であって、(1)ヒンダードアミン系光安定剤を含有し、(2)上記ヒンダードアミン系光安定剤の含有量は、上記有機材料用塗料を100質量%として0.1〜50質量%であり、(3)上記ヒンダードアミン系光安定剤の分子量は1500以下である有機材料用塗料が挙げられる。このような有機材料用塗料も本発明の一つである。
ヒンダードアミン系光安定剤としては特に限定されず、従来公知のヒンダードアミン系光安定剤を用いることができる。このようなヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、NR型ヒンダードアミン系光安定剤、NOR型ヒンダードアミン系光安定剤、NH型ヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。これらの中でも、耐候性がより一層長期間持続する点で、NR型ヒンダードアミン系光安定剤、NOR型ヒンダードアミン系光安定剤が好ましく、NOR型ヒンダードアミン系光安定剤がより好ましい。
ヒンダードアミン系光安定剤の分子量は1500以下である。ヒンダードアミン系光安定剤の分子量が1500を超えると、ヒンダードアミン系光安定剤が移行性に劣り、有機材料の表面全面や、表面層の下層にわたって耐候性を付与することができず、有機材料に十分な耐候性を付与することができない。ヒンダードアミン系光安定剤の分子量は、1000以下が好ましく、800以下がより好ましい。また、ヒンダードアミン系光安定剤の分子量は、200以上が好ましく、500以上がより好ましい。分子量の下限が上記範囲であることにより、塗膜におけるヒンダードアミン系光安定剤のフリードアウトをより抑制することができ、塗膜のヒンダードアミン系光安定剤の消失をより一層抑制することができる。
塗料中のヒンダードアミン系光安定剤の含有量は、塗料を100質量%として0.1〜50質量%である。ヒンダードアミン系光安定剤の含有量が0.1質量%未満であると、有機材料に十分な耐候性を付与できない。また、ヒンダードアミン系光安定剤の含有量が50質量%を超えると、有機材料の表面にベタつきを生じる。ヒンダードアミン系光安定剤の含有量は、1〜30質量%が好ましく、2〜20質量%がより好ましい。なお、ヒンダードアミン系光安定剤として、例えば後述するTinuvin123DWを用いる場合、Tinuvin123DWは、固形分50質量%、水50質量%であり、有効成分(ヒンダードアミン系光安定剤)の含有量は30質量%である。本発明において、上記ヒンダードアミン系光安定剤の含有量は、有効成分(ヒンダードアミン系光安定剤)の含有量である。
塗料は、ヒンダードアミン系光安定剤の他に、バインダー樹脂、溶媒等を含んでいてもよい。
バインダー樹脂としてはヒンダードアミン系光安定剤を有機材料の表面に固定できれば特に限定されず、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。
バインダー樹脂の含有量は、塗料を100質量%として0〜99.9質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましく、8〜20質量%が更に好ましい。バインダー樹脂の含有量が上記範囲であることにより、ヒンダードアミン系光安定剤が有機材料の表面により一層定着し易くなり、且つ、有機材料の表面の色艶等の外観の変化がより抑制されて意匠性の低下がより一層抑制される。
溶媒としてはヒンダードアミン系光安定剤を溶解又は分散させることができれば特に限定されず、水、酢酸エチル、メチルエチルケトン、イソプロピルアルコール等が挙げられる。これらの中でも、人体への影響が抑制される点で、水が好ましい。
溶媒の含有量は、塗料を100質量%として0〜99.9質量%が好ましく、50〜95質量%がより好ましく、80〜90質量%が更に好ましい。
塗料は、ヒンダードアミン系光安定剤、バインダー樹脂、溶媒の他に、他の成分を含んでいてもよい。このような他の成分としては、紫外線吸収剤、防カビ剤、抗菌剤、レベリング剤、消泡剤、ワックス、シリコーン等が挙げられる。
塗料が上記他の成分を含有する場合、上記他の成分の含有量の合計は、塗料を100質量%として1〜20質量が好ましく、5〜10質量%がより好ましい。
塗料が上記他の成分を含有する場合、バインダー樹脂と併用することが好ましい。上記他の成分とバインダー樹脂とを併用することにより、上記他の成分を有機材料の表面により一層強固に固定することができる。
塗料の塗布方法としては特に限定されず、従来公知の方法により塗布することができる。このような塗布方法としては、ローラー、ウエスによる塗布;スプレー、霧吹きによる吹き付け等が挙げられる。
塗料の塗布量は、5g・dry/m以下が好ましく、3g・dry/m以下がより好ましい。また、塗料の塗布量は、0.3g・dry/m以上が好ましく、0.7g・dry/m以上がより好ましい。塗料の塗布量の上限が上記範囲であることにより、有機材料の表面の色艶等の外観の変化がより抑制されて意匠性の低下がより一層抑制される。また、塗料の下限が上記範囲であることにより、有機材料の耐候性がより一層向上する。
本発明の処理方法において、有機材料の表面上のヒンダードアミン系光安定剤の塗布量は、0.025g・dry/m以上である。ヒンダードアミン系光安定剤の塗布量が0.025g・dry/m未満であると、有機材料に十分な耐候性を付与することができない。ヒンダードアミン系光安定剤の塗布量は、0.1g・dry/m以上が好ましく、0.5g・dry/m以上がより好ましい。また、ヒンダードアミン系光安定剤の塗布量は、3.0g・dry/m以下が好ましく、1.0g・dry/m以下がより好ましい。ヒンダードアミン系光安定剤の塗布量の上限を上記範囲とすることにより、有機材料の表面の色艶等の外観の変化がより抑制されて意匠性の低下がより一層抑制される。なお、ヒンダードアミン系光安定剤として、例えば後述するTinuvin123DWを用いる場合、Tinuvin123DWは、固形分50質量%、水50質量%であり、有効成分(ヒンダードアミン系光安定剤)の含有量は30質量%である。本発明において、上記ヒンダードアミン系光安定剤の塗布量は、有機材料の表面上の有効成分(ヒンダードアミン系光安定剤)の塗布量である。
また、後述のように、本発明の処理方法において、塗料を表面凹凸形状を有する有機材料の凸部にのみ塗布し、凹部に塗布しない場合、有機材料の表面上の塗料の塗布量、及びヒンダードアミン系光安定剤の塗布量は、凸部も凹部も含めた有機材料の表面全体の単位面積あたりの塗料の質量、又はヒンダードアミン系光安定剤の質量である。すなわち、本発明の処理方法において、塗料を表面凹凸形状を有する有機材料の凸部にのみ塗布し、凹部に塗布しない場合、有機材料の表面上の塗料の塗布量、及びヒンダードアミン系光安定剤の塗布量は、特定の面積において凸部にのみ塗布された塗料の質量、又はヒンダードアミン系光安定剤の質量を、凸部も凹部も含めた有機材料の表面全体の当該特定の面積で除すことにより、単位面積あたりの塗料の質量、又はヒンダードアミン系光安定剤の質量として算出される。
(有機材料)
本発明の処理方法により処理される有機材料は、表面凹凸形状を有する。当該表面凹凸形状を有する有機材料を本発明の処理方法により処理することにより、表面凹凸形状を有する有機材料であって、(1)上記有機材料の表面に、ヒンダードアミン系光安定剤を含有する塗膜を有し、(2)上記ヒンダードアミン系光安定剤の分子量は1500以下であり、(3)上記ヒンダードアミン系光安定剤の塗布量は0.025g・dry/m以上である有機材料を形成することができる。このような有機材料も、本発明の一つである。
本発明の処理方法では、塗料を表面凹凸形状を有する有機材料の凸部に塗布し、塗膜を表面凹凸形状の凸部に有する構成とすることが好ましい。有機材料の凹部には塗料を塗布し難いが、上記塗料を用いることによりヒンダードアミン系光安定剤が移行性を示し、凹部に移行するので、有機材料の表面全面にわたって耐候性を付与することができ、有機材料に十分な耐候性を付与することができ、有機材料に容易に耐候性を付与することができる。
塗料を表面凹凸形状を有する有機材料の凸部に塗布し、塗膜を表面凹凸形状の凸部に有する構成とする場合、塗料が塗布されず、塗膜が形成されていない凹部の幅は、3mm以下が好ましく、2mm以下がより好ましく、1mm以下が更に好ましい。塗料が塗布されず、塗膜が形成されていない凹部の幅が上記範囲であることにより、ヒンダードアミン系光安定剤が移行性を示し、凹部に移行した際に、早期に有機材料の表面全面をヒンダードアミン系光安定剤で被覆することができ、早期に有機材料の表面全面に耐候性を付与することができる。
なお、本明細書において、塗料が塗布されず、塗膜が形成されていない凹部の幅は、マイクロスコープを用いて有機材料の表面を撮影し、凹部の幅を測定する測定方法により測定することができる。
本発明の処理方法により処理される有機材料としては、例えば、エンボス加工が施されている壁紙、化粧シート等が挙げられる。本発明の処理方法は、これらの中でも既に施工された壁紙に耐候性を付与するために好適に用いることができる。なお、壁紙としては特に限定されず、例えば、基材上に少なくとも発泡剤含有樹脂層を有する積層シートにおいて、発泡剤含有樹脂層を発泡させて得られる発泡積層シートが挙げられる。以下、当該積層シート及び発泡積層シートを有機材料の例として説明する。
上記発泡積層シートは、発泡樹脂層を有しており、発泡壁紙、各種装飾材等として有用である。また、上記積層シートは、上記発泡積層シートの発泡前の状態(いわゆる未発泡原反)を意味する。
以下、積層シートを構成する各層について説明する。なお、本明細書では、基材から見て発泡剤含有樹脂層が積層されている方向を「上」又は「おもて面」と称し、基材から見て発泡剤含有樹脂層が積層されている方向とは逆側を「下」又は「裏面」と称する。
基材
基材としては限定されず、公知の繊維質シート(裏打紙)などが利用できる。
具体的には、壁紙用一般紙(パルプ主体のシートを既知のサイズ剤でサイズ処理したもの);難燃紙(パルプ主体のシートをスルファミン酸グアニジン、リン酸グアジニン等の難燃剤で処理したもの);水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機添加剤を含む無機質紙;上質紙;薄用紙;繊維混抄紙(パルプと合成繊維とを混合して抄紙したもの)などが挙げられる。なお、本発明に使用される繊維質シートには、分類上、不織布に該当しているものも包含される。
基材の坪量は限定的ではないが、50〜300g/m2程度が好ましく、50〜130g/m2程度がより好ましい。
発泡剤含有樹脂層
積層シートは、発泡剤含有樹脂層を有することが好ましい。発泡剤含有樹脂層に含まれる樹脂成分としては、従来から壁装材に用いられている塩化ビニル樹脂、オレフィン系樹脂等が広く採用できるが、塩化ビニル樹脂は可塑剤が経時的にブリードするおそれがあることから、積層シートの耐久性を高める観点では塩化ビニル樹脂よりもオレフィン系樹脂が好ましい。また、エンボス賦型が容易である点からも、塩化ビニル樹脂よりもオレフィン系樹脂が好ましく、特にエチレン系樹脂を含有することが好ましい。発泡剤含有樹脂層に含まれる樹脂成分としてオレフィン系樹脂を用いることにより、発泡剤含有樹脂層を発泡させて得られる発泡樹脂層が、オレフィン系樹脂を含有する発泡樹脂層となり、発泡積層シートも積層シートと同様に耐久性をより一層高めることができ、エンボス賦型もより一層容易となる。更に、本発明の処理方法においては、塗料が分子量が1500以下であるヒンダードアミン系光安定剤を含有するので、当該ヒンダードアミン系光安定剤が移行性を示し、ヒンダードアミン系光安定剤を含有する塗料が塗布された、後述する表面保護層等の表面層から、オレフィン系樹脂を含有する発泡樹脂層へヒンダードアミン系光安定剤が移行することにより、有機材料に優れた耐候性を付与することができる。
エチレン系樹脂としては、特に1)ポリエチレン及び2)エチレンとエチレン以外の成分とをモノマーとするエチレン共重合体(以下、「エチレン共重合体」と略記する)の少なくとも1種を含有することが好ましい。
ポリエチレンは、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等が広く使用できるが、この中でも低密度ポリエチレンが好ましい。
エチレン共重合体は融点及びMFRの観点で押出し製膜に適している。エチレン共重合体としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−αオレフィン共重合体等が挙げられる。
これらのエチレン共重合体は、単独又は2種以上を混合して使用できる。これらのエチレン共重合体の中でも特にエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体及びエチレン−メタクリル酸共重合体の少なくとも1種が好ましく、これらと他の樹脂とを併用する場合には、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体及びエチレン−メタクリル酸共重合体の少なくとも1種の含有量は、70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましい。
また、エチレン共重合体は、エチレン以外のモノマーの含有量としては、5〜25質量%が好ましく、9〜20質量%がより好ましい。このような共重合比率を採用することにより、押出し製膜性がより高まる。具体例としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体は、酢酸ビニルの共重合比率(VA量)としては9〜25質量%が好ましく、9〜20質量%がより好ましい。エチレン−メチルメタクリレート共重合体は、メチルメタクリレートの共重合比率(MMA量)としては5〜25質量%が好ましく、5〜15質量%がより好ましい。また、エチレン−メタクリル酸共重合体は、メタクリル酸の共重合比率(MAA量)としては2〜15質量%が好ましく、5〜11質量%がより好ましい。
発泡剤含有樹脂層に含まれる樹脂成分は、JIS K 6922に記載の190℃、荷重21.18Nの条件で測定したMFR(メルトフローレート)が10〜25g/10分であることが好ましい。MFRが上記範囲内の場合には、発泡剤含有樹脂層を押出製膜により形成する際の温度上昇が少なく、非発泡状態で製膜できるため、後に絵柄模様層を形成する場合に平滑な面に印刷処理することができて柄抜け等が少ない。MFRが大きすぎる場合は、樹脂が軟らかすぎることにより、形成される発泡樹脂層の耐傷性が不十分となるおそれがある。
発泡剤含有樹脂層を形成する樹脂組成物としては、例えば、上記樹脂成分、熱分解型発泡剤、発泡助剤、架橋助剤及びセル調整剤等を含む樹脂組成物を好適に使用できる。その他にも、無機充填剤、安定剤、滑剤等を添加剤として使用できる。
熱分解型発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスホルムアミド等のアゾ系;オキシベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、パラトルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジド系などが挙げられる。熱分解型発泡剤の含有量は、発泡剤の種類、発泡倍率等に応じて適宜設定できる。発泡倍率の観点からは、3倍以上、好ましくは5〜10倍程度であり、熱分解型発泡剤は、樹脂成分100質量部に対して、1〜20質量部程度とすることが好ましい。
発泡助剤は、金属酸化物及び/又は脂肪酸金属塩が好ましく、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、オクチル酸亜鉛、オクチル酸カルシウム、オクチル酸マグネシウム、ラウリン酸亜鉛、ラウリン酸カルシウム、ラウリン酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム等を使用することができる。これらの発泡助剤の含有量は、樹脂成分100質量部に対して、0.001〜20質量部程度が好ましく、0.001〜10質量部程度がより好ましい。
無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、モリブデン化合物等が挙げられる。無機充填剤を含むことにより、積層シート及び発泡積層シートのコストダウンが可能となる。
発泡剤含有樹脂層は、押出製膜により形成されていることが好ましい。発泡剤含有樹脂層を押出製膜により形成することで、基材上に発泡剤含有樹脂層を容易に形成することができる。また、後述のように発泡剤含有樹脂層がその片面又は両面に非発泡樹脂層を有する場合には、発泡剤含有樹脂層と、非発泡樹脂層B及び/又は非発泡樹脂層Aとを、同時押出製膜により形成することにより、基材上にこれらの層を容易に形成することができる。
発泡剤含有樹脂層は、電子線照射により樹脂架橋されていてもよい。発泡剤含有樹脂層に電子線を照射する方法及び発泡させる方法としては、後記の製造方法に記載された方法に従って実施すればよい。
発泡剤含有樹脂層の厚さは40〜200μm程度が好ましく、発泡後の発泡樹脂層の厚さは300〜700μm程度が好ましい。
非発泡樹脂層A及びB
発泡剤含有樹脂層は、その片面又は両面に非発泡樹脂層を有していてもよい。
例えば、発泡剤含有樹脂層の裏面(基材が積層される面)には、基材との接着力を向上させる目的で非発泡樹脂層B(接着樹脂層)を有してもよい。
接着樹脂層の樹脂成分としては、特に限定はないが、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)が好ましい。EVAは公知又は市販のものを使用することができる。特に、酢酸ビニル成分(VA成分)が10〜46質量%であるものが好ましく、15〜41質量%であるものがより好ましい。
接着樹脂層の厚さは限定的ではないが、3〜50μm程度が好ましく、5〜20μm程度がより好ましい。
発泡剤含有樹脂層の上面には、発泡樹脂層の耐傷性を向上させる目的で非発泡樹脂層Aを形成してもよい。
非発泡樹脂層Aの樹脂成分としては、ポリオレフィン系樹脂、メタクリル系樹脂、熱可塑性ポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、フッ素系樹脂等が挙げられ、その中でもポリオレフィン系樹脂が好ましい。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン(低密度ポリエチレン(LDPE)又は高密度ポリエチレン(HDPE))、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリイソプレン等の樹脂単体、エチレンと炭素数が4以上のαオレフィンの共重合体(線状低密度ポリエチレン(LLDPE))、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体等のエチレン(メタ)アクリル酸系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、エチレン−ビニルアルコール共重合体、アイオノマー等の少なくとも1種が挙げられる。本発明では、特に発泡剤含有樹脂層中の樹脂として塩化ビニル樹脂を用いる場合には、積層シートの耐久性を得るために、非発泡樹脂層A(特にエチレン−ビニルアルコール共重合体層)を形成することが好ましい。なお、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を意味し、他の(メタ)と記載された部分についても同様である。
非発泡樹脂層Aの厚さは限定的ではないが、2〜50μm程度が好ましく、5〜20μm程度がより好ましい。
絵柄模様層
積層シートは、樹脂層(発泡剤含有樹脂層、非発泡樹脂層A等)の上には、必要に応じて絵柄模様層を有していてもよい。
絵柄模様層は、積層シート及び発泡積層シートに意匠性を付与する。絵柄模様としては、例えば木目模様、石目模様、砂目模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、抽象模様、草花模様等が挙げられ、目的に応じて選択できる。
絵柄模様層は、例えば、絵柄模様を印刷することで形成できる。印刷手法としては、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷等が挙げられる。印刷インキとしては、着色剤、結着材樹脂、溶剤を含む印刷インキが使用できる。これらのインキは公知又は市販のものを使用してもよい。
絵柄模様層の厚みは、絵柄模様の種類より異なるが、一般には0.1〜10μm程度とすることが好ましい。
プライマー層
樹脂層(発泡剤含有樹脂層、非発泡樹脂層A等)の上には、必要に応じてプライマー層を形成してもよい。
プライマー層に含有される樹脂としては、例えば、アクリル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリウレタン、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン等を使用することができるが、特にアクリル、塩素化ポリプロピレン等が望ましい。
プライマー層の厚さは限定的ではないが、0.1〜10μm程度が好ましく、0.1〜5μm程度がより好ましい。
表面保護層
絵柄模様層又はプライマー層の表面には艶調整及び/又は表面の保護を意図して表面保護層を有してもよい。
表面保護層の種類は限定的ではない。艶調整を目的とする表面保護層であれば、例えば、シリカなどの既知フィラーを含む表面保護層がある。表面保護層の形成方法としては、グラビア印刷などの公知の方法が採用できる。
積層シートの表面強度(耐スクラッチ性など)、耐汚染性、絵柄模様層の保護等を目的として表面保護層を形成する場合には、電離放射線硬化型樹脂を樹脂成分として含有するものが好適である。電離放射線硬化型樹脂としては、電子線照射によってラジカル重合(硬化)するものが好ましい。
エンボス
積層シート又は発泡積層シートのおもて面にはエンボス模様を付してもよい。エンボス模様を付すことにより、表面凹凸形状を有する有機材料となる。この場合、最表面層(基材と反対側)の上からエンボス加工すれば良い。エンボス加工は、エンボス版の押圧等、公知の手段により実施することができる。例えば、最表面層が表面保護層である場合は、そのおもて面を加熱軟化後、エンボス版を押圧することにより所望のエンボス模様を賦型できる。エンボス模様としては、例えば木目板導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチャア、梨地、砂目、ヘアライン、幾何学模様、万線条溝、輪郭模様等がある。
(発泡積層シート)
発泡積層シートは、上記積層シートの発泡剤含有樹脂層を発泡させ、発泡樹脂層とすることにより得られる。
発泡樹脂層の厚みは特に限定されず、300〜700μmが好ましく、400〜600μmがより好ましい。発泡樹脂素層の厚みを上記範囲とすることにより、エンボス模様を付した際の意匠性がより一層向上する。
発泡樹脂層の発泡倍率としては特に限定されず、3倍以上、好ましくは5〜10倍程度である。
(積層シート及び発泡積層シートの製造方法)
積層シートを製造する製造方法としては、基材上に少なくとも発泡剤含有樹脂層を有する積層シートの製造方法であって、(1)樹脂組成物を押出製膜して、上記基材上に上記発泡剤含有樹脂層を形成する工程1を有する積層シートの製造方法が挙げられる。
工程1は、樹脂組成物を押出製膜して、上記基材上に上記発泡剤含有樹脂層を形成する工程である。
上記工程1において用いられる樹脂組成物は、上述の発泡剤含有樹脂層に用いられる樹脂組成物として説明したものを用いればよい。
樹脂組成物を押出製膜する方法としては特に限定されず、従来公知の押出機を用いて押出製膜することができる。
押出製膜の際のシリンダー及びTダイの温度は、100〜120℃が好ましい。シリンダー及びTダイの温度が低過ぎると製膜不良になるおそれがあり、高過ぎると発泡剤が発泡するおそれがある。また、積層シートの引取ライン速度は特に限定されないが、30〜200m/minであることが好ましい。引取ライン速度が遅すぎると生産性に劣るおそれがあり、速過ぎると発泡剤含有樹脂層が破断するおそれがある。
発泡剤含有樹脂層がその片面又は両面に非発泡樹脂層を有する場合には、非発泡樹脂層B及び/又は非発泡樹脂層Aを、押出製膜により形成しても良いし、各フィルムを熱ラミネートすることにより形成してもよいが、Tダイ押出し機による同時押出製膜が好適である。例えば、両面に非発泡樹脂層を有する場合には、3つの層に対応する溶融樹脂を同時に押出すことにより3層の同時成膜が可能なマルチマニホールドタイプのTダイを用いることができる。
なお、発泡剤含有樹脂層を形成する樹脂組成物に無機物が含まれている場合、発泡剤含有樹脂層を押出製膜により形成する際に、押出機の押出し口(いわゆるダイリップ)に無機物の残渣(いわゆる目やに)が発生し易く、これが発泡剤含有樹脂層表面の異物となり易い。そのため、工程1においては、上記のように3層同時押出製膜し、非発泡樹脂層に無機物を含有しないようにすることが好ましい。即ち、発泡剤含有樹脂層を無機物非含有の非発泡樹脂層によって挟み込んだ態様で同時押出製膜することにより、上記目やにの発生を抑制することができる。
発泡剤含有樹脂層を製膜後は、電子線照射を行ってもよい。これにより樹脂成分を架橋して発泡樹脂層の表面強度、発泡特性等を調整することができる。電子線のエネルギーは、150〜250kV程度が好ましく、175〜200kV程度がより好ましい。照射量は、10〜100kGy程度が好ましく、10〜50kGy程度がより好ましい。電子線源としては、公知の電子線照射装置が使用できる。
発泡剤含有樹脂層上には、必要に応じて、絵柄模様層及びプライマー層を任意の順序で形成した後、必要に応じて、表面保護層を形成して積層シートとし、次に熱処理して発泡剤含有樹脂層を発泡樹脂層にすることで発泡積層シートが得られる。図1に、基材上に、非発泡樹脂層B、発泡剤含有樹脂層、非発泡樹脂層A、絵柄模様層、プライマー層及び表面保護層を順に形成した積層シートの層構成を例示する。これらの各層は、印刷、塗布などのコーティング、押出し製膜等を組み合わせることにより積層でき、印刷、塗布等のコーティングは常法に従って行うことができる。
また、発泡積層シートの製造方法としては、積層シートの製造方法において、上記発泡剤含有樹脂層を積層した後、熱処理により上記発泡剤含有樹脂層を発泡させて発泡樹脂層とする製造方法が挙げられる。
熱処理条件は、発泡剤の分解により発泡樹脂層が形成される条件であればよく、加熱温度は210〜240℃程度が好ましく、加熱時間は25〜80秒程度が好ましい。また、エンボス模様を付す場合には、エンボス版の押圧等、公知の手段により実施する。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1
有機材料として、エンボス加工により表面凹凸形状が形成され、オレフィン系樹脂を含有する発泡樹脂層を有する壁紙を用意した。次いで、ヒンダードアミン系光安定剤(BASF社製 商品名:Tinuvin123DW 分子量737)を水で10倍(質量比)に希釈して、ヒンダードアミン系光安定剤の有効成分の含有量が3質量%の水溶液(塗料)を調製した。当該水溶液をウエスに染みこませて、ウエスで壁紙を拭くことにより、壁紙の表面に水溶液を塗布し、自然乾燥させて塗膜を形成し、実施例1の試料とした。なお、Tinuvin123DWは、固形分50質量%、水50質量%であり、有効成分(ヒンダードアミン系光安定剤)の含有量は30質量%であった。また、ヒンダードアミン系光安定剤の塗布量(有効成分)は0.22g・dry/mであった。なお、表面凹凸形状の凹部には塗料は塗布されず、塗膜は形成されていなかった。塗膜が形成されていない凹部の幅は、0.5mmであった。
比較例1
壁紙表面に水溶液を塗布せず、実施例1で用いた壁紙のみを比較例1の試料とした。
上記実施例及び比較例について、下記評価を行った。
耐候性評価
実施例及び比較例で調製した試料をFOM(紫外線オートフェードメーター)を用いてJIS A 6921に準拠した条件で1000時間紫外線を照射した。紫外線照射前後の試料について、高温GPC(高温ゲル浸透クロマトグラフ)を用いて壁紙の重量平均分子量Mwを測定した。なお、Mw測定は、壁紙の基材(裏打紙)を剥がして行った。すなわち、Mw測定に用いられた試料は、エンボス凸部、凹部を含み、基材以外の上層から下層全ての層を含んでおり、Mwは、これらの層全体の測定値として測定された。紫外線照射前後でのMwの変化率を算出し、以下の評価基準に従って評価した。
○:紫外線照射前後のMwの変化率が30%以内である。
×:紫外線照射前後のMwの変化率が30%より大きい。
結果を表1に示す。
1. 基材
2. 非発泡樹脂層B
3. 発泡剤含有樹脂層
4. 非発泡樹脂層A
5. 絵柄模様層
6. プライマー層
7. 表面保護層

Claims (13)

  1. 表面凹凸形状を有する有機材料の表面に、ヒンダードアミン系光安定剤を含有する塗料を塗布する処理方法であって、
    (1)前記ヒンダードアミン系光安定剤の含有量は、前記塗料を100質量%として0.1〜50質量%であり、
    (2)前記ヒンダードアミン系光安定剤の分子量は1500以下であり、
    (3)前記ヒンダードアミン系光安定剤の塗布量は0.025g・dry/m以上である、
    ことを特徴とする処理方法。
  2. 前記塗料の塗布量は、5g・dry/m以下である、請求項1に記載の処理方法。
  3. 前記塗料を前記表面凹凸形状の凸部に塗布する、請求項1又は2に記載の処理方法。
  4. 前記有機材料は、発泡積層シート又は化粧シートである、請求項1〜3のいずれかに記載の処理方法。
  5. 前記発泡積層シートは、オレフィン系樹脂を含有する発泡樹脂層を有する、請求項4に記載の処理方法。
  6. 表面凹凸形状を有する有機材料であって、
    (1)前記有機材料の表面に、ヒンダードアミン系光安定剤を含有する塗膜を有し、
    (2)前記ヒンダードアミン系光安定剤の分子量は1500以下であり、
    (3)前記ヒンダードアミン系光安定剤の塗布量は0.025g・dry/m以上である、
    ことを特徴とする有機材料。
  7. 前記塗膜を、前記表面凹凸形状の凸部に有する、請求項6に記載の有機材料。
  8. 前記有機材料は、発泡積層シート又は化粧シートである、請求項6又は7に記載の有機材料。
  9. 前記発泡積層シートは、オレフィン系樹脂を含有する発泡樹脂層を有する、請求項8に記載の有機材料。
  10. 表面凹凸形状を有する有機材料に塗布するための有機材料用塗料であって、
    (1)ヒンダードアミン系光安定剤を含有し、
    (2)前記ヒンダードアミン系光安定剤の含有量は、前記有機材料用塗料を100質量%として0.1〜50質量%であり、
    (3)前記ヒンダードアミン系光安定剤の分子量は1500以下である、
    ことを特徴とする有機材料用塗料。
  11. 更に、溶媒及びバインダー樹脂を含有する、請求項10に記載の有機材料用塗料。
  12. 前記有機材料は、発泡積層シートである、請求項10又は11に記載の有機材料用塗料。
  13. 前記発泡積層シートは、オレフィン系樹脂を含有する発泡樹脂層を有する、請求項12に記載の有機材料用塗料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022025137A1 (ja) * 2020-07-30 2022-02-03 大日本印刷株式会社 抗ウイルス性物品及び抗ウイルス性樹脂組成物

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