JP2019181735A - 積層体の製造方法及び基材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、寸法安定性及び電気特性に優れたプリント配線板用の積層体としては、無機基板(ガラス基板、セラミック基板、半導体基板)と、フッ素樹脂フィルムと、ポリイミド及び銅箔からなる銅張積層板とを積層したものが提案されている(特許文献2)。
特許文献2に記載の積層体は、無機基板とフッ素樹脂フィルムとの接着性が不充分である。
<1>25℃における抵抗率が102Ω・cm以上である無機層と、前記無機層の表面に設けられた、下記フッ素樹脂を含むフッ素樹脂層とを有する積層体を製造する方法であり、前記無機層を有する第1の基材の前記無機層の表面、及び前記フッ素樹脂層を有する第2の基材の前記フッ素樹脂層の表面のいずれか一方又は両方を表面処理し、前記第1の基材と前記第2の基材とを、前記無機層と前記フッ素樹脂層とが接した状態で前記フッ素樹脂の融点以上で熱圧着する、積層体の製造方法。
フッ素樹脂:カルボニル基含有基、ヒドロキシ基、エポキシ基、アミド基、アミノ基及びイソシアネート基からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有し、溶融成形可能であるフッ素樹脂。
<2>前記無機層の表面及び前記フッ素樹脂層の表面のいずれか一方又は両方をプラズマ処理する、前記<1>の積層体の製造方法。
<3>前記無機層の表面をウェット処理する、前記<1>の積層体の製造方法。
<4>前記無機層の表面をウェット処理し、前記フッ素樹脂層の表面をプラズマ処理する、前記<1>の積層体の製造方法。
<5>前記第1の基材と前記第2の基材とを、前記フッ素樹脂の融点以上で、かつ0.2MPa以上の圧力で熱圧着する、前記<1>〜<4>のいずれかの積層体の製造方法。
<6>前記フッ素樹脂が、テトラフルオロエチレンに基づく単位を有する含フッ素共重合体である、前記<1>〜<5>のいずれかの積層体の製造方法。
<7>前記無機層の表面を表面処理し、表面処理された前記無機層の表面の算術平均粗さRaが1.0μm以下である、前記<1>〜<6>のいずれかの積層体の製造方法。
<8>前記無機層の材料が、ガラス、セラミックス又は半導体である、前記<1>〜<7>のいずれかの積層体の製造方法。
<9>前記第1の基材が前記無機層のみを有する、又は前記第1の基材が両方の最表層に前記無機層を有し、前記第1の基材を2枚の前記第2の基材で挟んで熱圧着する、前記<1>〜<8>のいずれかの積層体の製造方法。
<10>前記第2の基材が前記フッ素樹脂層のみを有し、前記第1の基材と前記第2の基材とを熱圧着した後又は圧着すると同時に、前記フッ素樹脂層の表面に金属箔を積層する、前記<1>〜<9>のいずれかの積層体の製造方法。
<11>前記第2の基材が、金属箔からなる金属層をさらに有する、前記<1>〜<9>のいずれかの積層体の製造方法。
<12>前記無機層に孔が形成されている、前記<1>〜<11>のいずれかの積層体の製造方法。
<13>25℃における抵抗率が102Ω・cm以上である無機層を有する第1の基材と、フッ素樹脂層を有する第2の基材とを、前記無機層と前記フッ素樹脂層とが接した状態で熱圧着する際に用いられる前記第1の基材を製造する方法であり、前記第1の基材の前記無機層の表面をウェット処理又はプラズマ処理する、第1の基材の製造方法。
<14>25℃における抵抗率が102Ω・cm以上である無機層を有する第1の基材と、下記フッ素樹脂を含むフッ素樹脂層を有する第2の基材とを、前記無機層と前記フッ素樹脂層とが接した状態で熱圧着する際に用いられる前記第2の基材を製造する方法であり、前記第2の基材の前記フッ素樹脂層の表面をプラズマ処理する、第2の基材の製造方法。
フッ素樹脂:カルボニル基含有基、ヒドロキシ基、エポキシ基、アミド基、アミノ基及びイソシアネート基からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有し、溶融成形可能であるフッ素樹脂。
本発明の基材の製造方法によれば、本発明の積層体の製造方法に好適に用いられる基材を製造できる。
「溶融成形可能」であるとは、溶融流動性を示すことを意味する。
「溶融流動性を示す」とは、荷重49Nの条件下、樹脂の融点よりも20℃以上高い温度において、MFRが0.01〜1000g/10分となる温度が存在することを意味する。
「MFR」は、JIS K 7210−1:2014(対応国際規格ISO 1133−1:2011)に規定されるメルトマスフローレイトである。
「融点」は、示差走査熱量測定(DSC)法で測定した融解ピークの最大値に対応する温度を意味する。
「比誘電率」は、ASTM D 150に準拠した変成器ブリッジ法にしたがい、温度を23℃±2℃の範囲内、相対湿度を50%±5%RHの範囲内に保持した試験環境において、絶縁破壊試験装置を用いて1MHzで求めた値である。高周波数帯では、SPDR(スプリットポスト誘電体共振器)法により、23℃±2℃、50±5%RHの範囲内の環境下にて、周波数20GHzで測定される値である。
「25℃における抵抗率」は、JIS K 7194−1994に準拠し、一直線状に等間隔に配列した探針間隔5mmのプローブを用い、試料の5点以上を測定した平均値である。
「算術平均粗さRa」は、JIS B 0601:2013(対応国際規格ISO 4287:1997,Amd.1:2009)に基づき測定される。算術平均粗さRaを求める際の、粗さ曲線用の基準長さlr(カットオフ値λc)は0.8mmとする。
「Ra(AFM)」は、原子間力顕微鏡(AFM)で測定したときの算術平均粗さRaである。Ra(AFM)は、Oxford Instruments社製のAFMを用いて測定された値である。
「カルボニル基含有基」とは、構造中にカルボニル基(−C(=O)−)を有する基を意味する。
「酸無水物基」とは、−C(=O)−O−C(=O)−で表される基を意味する。
「単量体に基づく単位」は、単量体1分子が重合して直接形成される原子団と、該原子団の一部を化学変換して得られる原子団との総称である。本明細書において、単量体に基づく単位を、単に、単量体単位とも記す。
「単量体」とは、重合性炭素−炭素二重結合を有する化合物を意味する。
数値範囲を示す「〜」は、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含むことを意味する。
図1〜図4における寸法比は、説明の便宜上、実際のものとは異なったものである。
本発明の製造方法で得られる積層体は、無機層と、無機層の表面に設けられたフッ素樹脂層とを有する。
積層体は、フッ素樹脂層の表面に設けられた金属層をさらに有することが好ましい。
積層体は、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて無機層、フッ素樹脂層及び金属層以外の層(以下、「他の層」とも記す。)を有していてもよい。
積層体11は、無機層20と、無機層20の第1の面に設けられたフッ素樹脂層22とを有する。
積層体12は、無機層20と、無機層20の第1の面に設けられたフッ素樹脂層22と、フッ素樹脂層22の表面に設けられた金属層24とを有する。
積層体13は、無機層20と、無機層20の第1の面及び第2の面のそれぞれに設けられたフッ素樹脂層22とを有する。
積層体14は、無機層20と、無機層20の第1の面及び第2の面のそれぞれに設けられたフッ素樹脂層22と、フッ素樹脂層22の表面に設けられた金属層24とを有する。
無機層は、本発明の製造方法で用いた基材における無機層に由来する層である。
無機層には、スルーホール、ビアホール等の孔が形成されていてもよい。
ガラスとしては、ソーダライムガラス、ソーダカリガラス、ソーダアルミケイ酸塩ガラス、アルミノボレートガラス、アルミノボロシリケートガラス、低膨張ガラス、石英ガラス、ポーラスガラス等が挙げられる。
半導体としては、シリコン、ゲルマニウム、セレン、錫、テルル、GeAs、GaP、GaSb、AlP、AlAs、AlSb、InP、InAs、InSb、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、AlGaAs、GaInAs、AlInAs、AlGaInAs等が挙げられる。
フッ素樹脂層は、本発明の製造方法で形成されるフッ素樹脂層である。
フッ素樹脂層は、特定のフッ素樹脂(以下、「フッ素樹脂A」とも記す。)を含む。
フッ素樹脂層は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて無機フィラー、フッ素樹脂A以外の樹脂、添加剤等を含んでいてもよい。
フッ素樹脂層の表面のRa(AFM)は、Oxford Instruments社製のAFMを用い、下記測定条件にて1μm2範囲の表面について測定する。
プローブ:AC160TS−C3(先端R <7nm、バネ定数 26N/m)、測定モード:AC−Air、Scan Rate:1Hz。
溶融成形が可能なフッ素樹脂Aとしては、荷重49Nの条件下、フッ素樹脂Aの融点よりも20℃以上高い温度において、MFRが0.1〜1000g/10分(好ましくは0.5〜100g/10分、より好ましくは1〜30g/10分、さらに好ましくは5〜20g/10分)となる温度が存在するものが好ましい。MFRが前記範囲の下限値以上であれば、フッ素樹脂Aの溶融成形性に優れ、フッ素樹脂層の表面平滑性、外観に優れる。MFRが前記範囲の上限値以下であれば、フッ素樹脂層の機械的強度に優れる。
カルボニル基含有基としては、炭化水素基の炭素原子間にカルボニル基を有する基、カーボネート基、カルボキシ基、ハロホルミル基、アルコキシカルボニル基、酸無水物基等が挙げられる。
ハロホルミル基は、−C(=O)−X(ただし、Xはハロゲン原子である。)で表される。ハロホルミル基におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子等が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
アルコキシカルボニル基におけるアルコキシ基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよく、炭素数1〜8のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましい。
カルボニル基含有基としては、酸無水物基、カルボキシ基が好ましい。
接着性官能基の含有量は、核磁気共鳴(NMR)分析、赤外吸収スペクトル分析等の方法によって測定できる。例えば、特開2007−314720号公報に記載のように赤外吸収スペクトル分析等の方法を用いて、含フッ素共重合体を構成する全単位中の接着性官能基を有する単位の割合(モル%)を求め、この割合から、接着性官能基の含有量を算出できる。
接着性官能基が主鎖の末端基及び主鎖のペンダント基のいずれか一方又は両方として存在するフッ素樹脂Aは、単量体の重合の際に、接着性官能基を有する単量体を共重合させる、接着性官能基をもたらす連鎖移動剤や重合開始剤を使用して単量体を重合させる、等の方法で製造できる。これら方法を併用することもできる。特に、接着性官能基を有する単量体を共重合させることにより、その単量体単位を有する共重合体を製造して、接着性官能基が少なくとも主鎖のペンダント基として存在するフッ素樹脂Aとすることが好ましい。
接着性官能基をもたらす重合開始剤としては、ペルオキシカーボネート、ジアシルペルオキシド、ペルオキシエステル等の過酸化物系重合開始剤が好ましい。具体的には、ジ−n−プロピルペルオキシジカーボネート、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、tert−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、ビス(4−tert−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルペルオキシジカーボネート等が挙げられる。
含フッ素共重合体A1:TFEに由来する単位と、酸無水物基を有する環状炭化水素単量体(以下、「酸無水物単量体」とも記す。)に由来する単位と、含フッ素単量体(ただし、TFEを除く。)に由来する単位とを有する含フッ素共重合体。
以下、TFEに由来する単位を「TFE単位」、酸無水物単量体に由来する単位を「単位u2」、上記含フッ素単量体に由来する単位を「単位u3」とも記す。
酸無水物単量体としては、IAH、CAH及びNAHからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。IAH、CAH及びNAHのいずれかを用いると、無水マレイン酸を用いた場合に必要となる特殊な重合方法(特開平11−193312号公報参照)を用いることなく、酸無水物基を有する含フッ素共重合体A1を容易に製造できる。
酸無水物単量体としては、フッ素樹脂層と無機層又は金属層との接着性接着性がさらに優れる点から、IAH、NAHが特に好ましい。
PAVEとしては、CF2=CFOCF2CF3、CF2=CFOCF2CF2CF3、CF2=CFOCF2CF2CF2CF3、CF2=CFO(CF2)8F等が挙げられ、CF2=CFOCF2CF2CF3(以下、「PPVE」とも記す。)が好ましい。
FAEとしては、CH2=CH(CF2)q1X4(ただし、q1は、2〜6であり、2〜4が好ましい。)が好ましく、CH2=CH(CF2)2F、CH2=CH(CF2)3F、CH2=CH(CF2)4F、CH2=CF(CF2)3H、CH2=CF(CF2)4Hがより好ましく、CH2=CH(CF2)4F(以下、「PFBE」とも記す。)、CH2=CH(CF2)2F(以下、「PFEE」とも記す。)がさらに好ましい。
非フッ素単量体としては、重合性炭素−炭素二重結合を1つ有する非フッ素化合物が好ましく、たとえば、オレフィン(エチレン、プロピレン、1−ブテン等)、ビニルエステル(酢酸ビニル等)等が挙げられる。非フッ素単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
TFE単位とNAH単位とPPVE単位とを有する共重合体、
TFE単位とIAH単位とPPVE単位とを有する共重合体、
TFE単位とCAH単位とPPVE単位とを有する共重合体、
TFE単位とIAH単位とHFP単位とを有する共重合体、
TFE単位とCAH単位とHFP単位とを有する共重合体、
TFE単位とIAH単位とPFBE単位とエチレン単位とを有する共重合体、
TFE単位とCAH単位とPFBE単位とエチレン単位とを有する共重合体、
TFE単位とIAH単位とPFEE単位とエチレン単位とを有する共重合体、
TFE単位とCAH単位とPFEE単位とエチレン単位とを有する共重合体、
TFE単位とIAH単位とHFP単位とPFBE単位とエチレン単位とを有する共重合体等。
含フッ素共重合体A1としては、耐熱性が良好である点から、TFE単位とNAH単位とPPVE単位とを有する共重合体が好ましい。
TFE単位の割合は、全単位のうち、50〜99.89モル%が好ましく、90〜99.49モル%がより好ましく、95〜98.95モル%がさらに好ましい。
単位u2の割合は、全単位のうち、0.01〜5モル%が好ましく、0.01〜3モル%がより好ましく、0.05〜1モル%がさらに好ましい。
単位u3の割合は、全単位のうち、0.1〜49.99モル%が好ましく、0.5〜9.99モル%がより好ましく、1〜4.95モル%がさらに好ましい。
各単位の割合が前記範囲内であれば、フッ素樹脂層の耐熱性、耐薬品性、高温での弾性率が優れる。単位u2の割合が前記範囲内であれば、含フッ素共重合体A1における酸無水物基の量が適切になり、接着性がさらに優れる。単位u3の割合が前記範囲内であれば、含フッ素共重合体A1の溶融成形性に優れ、また、フッ素樹脂層の耐屈曲性に優れる。
TFE単位の割合は、全単位のうち、25〜80モル%が好ましく、40〜65モル%がより好ましく、45〜63モル%がさらに好ましい。
単位u2の割合は、全単位のうち、0.01〜5モル%が好ましく、0.03〜3モル%がより好ましく、0.05〜1モル%がさらに好ましい。
単位u3の割合は、全単位のうち、0.2〜20モル%が好ましく、0.5〜15モル%がより好ましく、1〜12モル%がさらに好ましい。
エチレン単位の割合は、全単位のうち、20〜75モル%が好ましく、35〜50モル%がより好ましく、37〜55モル%がさらに好ましい。
各単位の含有量が前記範囲内であれば、フッ素樹脂層の耐薬品性等に優れる。単位u2の割合が前記範囲内であれば、含フッ素共重合体A1における酸無水物基の量が適切になり、接着性がさらに優れる。単位u3の割合が前記範囲内であれば、含フッ素共重合体A1の溶融成形性に優れ、また、フッ素樹脂層の耐屈曲性等に優れる。
各単位の割合は、含フッ素共重合体A1の溶融NMR分析、フッ素含有量分析、赤外吸収スペクトル分析等によって算出できる。
単量体の重合に際しては、ラジカル重合開始剤を用いることが好ましい。
重合方法としては、塊状重合法、有機溶媒(フッ化炭化水素、塩化炭化水素、フッ化塩化炭化水素、アルコール、炭化水素等)を用いる溶液重合法、水性媒体と必要に応じて適当な有機溶媒とを用いる懸濁重合法、水性媒体と乳化剤とを用いる乳化重合法が挙げられ、溶液重合法が好ましい。
酸無水物単量体が重合で消費されるにしたがって、消費された量を連続的又は断続的に重合槽内に供給し、酸無水物単量体の濃度を前記範囲内に維持することが好ましい。
金属層は、本発明の製造方法で用いた金属箔に由来する層である。金属層は、金属箔そのものであってもよく、金属箔に由来する導体回路であってもよい。
金属箔の表面には、接着層との接着性を高めるための表面処理(カップリング剤処理等)が施されていてもよい。
積層体における他の層としては、特定のフッ素樹脂層以外の樹脂層(保護層、接着層、層間絶縁膜、ソルダーレジスト、カバーレイフィルム等)、特定の無機層以外の無機層、フッ素樹脂層の表面に設けられていない金属層、繊維強化樹脂層等が挙げられる。積層体における他の層は、本発明の製造方法で用いた無機層を有する基材における無機層以外の層に由来する層であってもよい。
積層体における他の層は、無機層の表面に設けられていてもよく、フッ素樹脂層の表面に設けられていてもよく、フッ素樹脂層と金属層との間に設けられていてもよく、金属層の表面に設けられていてもよい。
積層体には、電子部品(抵抗、インダクタ、コンデンサ等)等が設けられていてもよい。
本発明の積層体の製造方法は、無機層を有する第1の基材の無機層の表面、及びフッ素樹脂層を有する第2の基材のフッ素樹脂層の表面のいずれか一方又は両方を表面処理し、第1の基材と第2の基材とを、無機層とフッ素樹脂層とが接した状態でフッ素樹脂Aの融点以上で熱圧着する方法である。
本発明の積層体の製造方法においては、第1の基材が無機層のみを有する、又は第1の基材が両方の最表層に無機層を有する場合、第1の基材を2枚の第2の基材で挟んで熱圧着してもよい。
本発明の積層体の製造方法においては、第2の基材がフッ素樹脂層のみを有する場合、第1の基材と第2の基材とを熱圧着した後又は圧着すると同時に、フッ素樹脂層の表面に第3の基材を積層してもよい。
第1の基材は、無機層を有する。
第1の基材は、無機層のみを有する単層基材(ガラス基材、セラミックス基材、半導体基材等)であってもよく、無機層と無機層以外の層とを有する積層基材であってもよい。
無機層以外の層としては、フッ素樹脂層が形成される側とは反対側の表面に設けられた、特定のフッ素樹脂層以外の樹脂層(保護層、接着層、層間絶縁膜、ソルダーレジスト、カバーレイフィルム等)、特定の無機層以外の無機層、フッ素樹脂層の表面に設けられていない金属層、繊維強化樹脂層等が挙げられる。
孔は、例えば、レーザー加工法又は放電補助式レーザー加工法によって形成される。
孔の形状は、特に限定されない。例えば、CO2レーザーを用いる場合、レーザー光が照射される側の表面(第1の表面)に形成される開口の直径(上孔径)は、40〜150μmが好ましく、50〜100μmがより好ましく、60〜90μmがさらに好ましい。CO2レーザーを用いる場合、レーザー光が照射される側とは反対側の表面(第2の表面)に形成される開口の直径(下孔径)は、10〜60μmが好ましく、20〜50μmがより好ましく、30〜40μmがさらに好ましい。また、UVレーザーを用いる場合、上孔径は、1〜30μmが好ましく、5〜20μmがより好ましく、10〜15μmがさらに好ましい。UVレーザーを用いる場合、下孔径は、1〜10μmが好ましく、1〜5μmがより好ましく、1〜3μmがさらに好ましい。
第2の基材は、フッ素樹脂層を有する。
第2の基材は、フッ素樹脂層のみを有する単層基材(フッ素樹脂フィルム等)であってもよく、フッ素樹脂層とフッ素樹脂層以外の層とを有する積層基材(銅張積層板等)であってもよい。
フッ素樹脂以外の層としては、無機層と接する側とは反対側の表面に設けられた、金属層、特定のフッ素樹脂層以外の樹脂層(保護層、接着層、層間絶縁膜、ソルダーレジスト、カバーレイフィルム等)、特定の無機層以外の無機層、繊維強化樹脂層等が挙げられる。フッ素樹脂以外の層としては、積層体を半導体パッケージやプリント配線板の基板として用いる点から、金属箔からなる金属層が好ましい。
方法I:フッ素樹脂Aを含むフッ素樹脂パウダーが液状媒体に分散した液状組成物を塗布対象基材の表面に塗布し、乾燥した後、焼成する方法。
方法II:フッ素樹脂Aを含む樹脂組成物を成形してフッ素樹脂フィルムを得る方法。
液状組成物は、特定のフッ素樹脂パウダーと、界面活性剤と、液状媒体とを含む。
液状組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて無機フィラー、特定のフッ素樹脂パウダー以外の樹脂パウダー、液状媒体に溶解し得る樹脂(以下、「溶解性樹脂」とも記す。)、界面活性剤以外の添加剤等を含んでいてもよい。
液状媒体は、液状組成物に含まれる液状媒体の以外の成分よりも低沸点であり、加熱等によって揮発し除去できるものが好ましい。
パウダー材料は、フッ素樹脂Aを主成分とすることが好ましい。フッ素樹脂Aが主成分であれば、フッ素樹脂層の比誘電率及び誘電正接をさらに低くできる。また、嵩密度の高いフッ素樹脂パウダーが得られやすい。フッ素樹脂パウダーの嵩密度が大きいほど、ハンドリング性に優れる。フッ素樹脂Aを主成分とするパウダー材料とは、パウダー材料中のフッ素樹脂Aの割合が80質量%以上であることを意味する。パウダー材料中のフッ素樹脂Aの割合は、85質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、100質量%が特に好ましい。
フッ素樹脂パウダーの密充填嵩密度は、0.05g/mL以上が好ましく、0.05〜0.8g/mLがより好ましく、0.1〜0.8g/mLが特に好ましい。
疎充填嵩密度又は密充填嵩密度が前記範囲の下限値以上であれば、フッ素樹脂パウダーのハンドリング性がさらに優れる。また、フッ素樹脂層へのフッ素樹脂パウダーの充填率を高くできる。疎充填嵩密度又は密充填嵩密度が前記範囲の上限値以下であれば、汎用的なプロセスで用いることができる。
・溶液重合法、懸濁重合法又は乳化重合法によってフッ素樹脂Aを得て、有機溶媒又は水性媒体を除去して粒状のフッ素樹脂Aを回収し、必要に応じて粒状のフッ素樹脂Aを粉砕し、必要に応じて粉砕物を分級する方法。
・フッ素樹脂A、必要に応じて他の成分を溶融混練し、混練物を粉砕し、必要に応じて粉砕物を分級する方法。
界面活性剤としては、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤等が挙げられる。界面活性剤としては、ノニオン性界面活性剤が好ましい。界面活性剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ネオス社製のフタージェントMシリーズ、フタージェントFシリーズ、フタージェントGシリーズ、フタージェントP・Dシリーズ、フタージェント710FL、フタージェント710FM、フタージェント710FS、フタージェント730FL、フタージェント730LM、フタージェント610FM、フタージェント601AD、フタージェント601ADH2、フタージェント602A、フタージェント650AC、フタージェント681。
AGCセイミケミカル社製のサーフロンシリーズ(サーフロンS−386等)。
DIC社製のメガファックシリーズ(メガファックF−553、メガファックF−555、メガファックF−556、メガファックF−557、メガファックF−559、メガファックF−562、メガファックF−565等)。
ダイキン工業社製のユニダインシリーズ(ユニダインDS−403N等)。
非硬化性樹脂としては、熱溶融性樹脂、非溶融性樹脂が挙げられる。熱溶融性樹脂としては、熱可塑性ポリイミド等が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、プリント配線板に有用な点から、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ビスマレイミド樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、熱硬化性ポリイミド、その前駆体であるポリアミック酸が好ましく、エポキシ樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、熱硬化性ポリイミド、その前駆体であるポリアミック酸がより好ましい。熱硬化性樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
方法Iにおいては、液状組成物を塗布対象基材の表面に塗布する。
塗布対象基材としては、金属箔、特定のフッ素樹脂を含むフッ素樹脂フィルム以外の樹脂フィルム、無機基材、繊維強化樹脂基材等が挙げられ、積層体を半導体パッケージやプリント配線板の基板として用いる点から、金属箔が好ましい。
乾燥においては、液状媒体を完全に揮発させる必要はなく、塗膜が膜形状を安定して維持できる程度まで揮発させればよい。乾燥においては、液状組成物に含まれていた液状媒体のうち、50質量%以上を揮発させることが好ましい。
乾燥は、1段階で実施してもよく、異なる温度にて2段階以上で実施してもよい。
乾燥温度は、50〜150℃が好ましく、80〜100℃がより好ましい。乾燥温度は、雰囲気の温度である。
乾燥時間は、0.1〜30分間が好ましく、0.5〜20分間がより好ましい。
焼成温度は、フッ素樹脂Aの融点以上が好ましく、180〜400℃がより好ましく、200〜360℃がさらに好ましい。焼成温度は、雰囲気の温度である。
焼成時間は、0.5〜30分間が好ましく、1〜10分間がより好ましい。
フッ素樹脂フィルムは、液状組成物を用いたキャスト法によって製造してもよい。
第3の基材としては、金属箔、特定のフッ素樹脂を含むフッ素樹脂フィルム以外の樹脂フィルム、無機基材、繊維強化樹脂基材等が挙げられる。第3の基材としては、積層体を半導体パッケージやプリント配線板の基板として用いる点から、金属箔が好ましい。
第1の基材の無機層の表面、及び第2の基材のフッ素樹脂層の表面のいずれか一方又は両方を表面処理塗布対象基材の無機層の表面を表面処理することによって、無機層とフッ素樹脂層との接着性がさらに優れる。第3の基材を用いる場合、第3の基材の表面を表面処理してもよい。
表面処理としては、ウェット処理、プラズマ処理(大気圧プラズマ処理、真空プラズマ処理)、コロナ処理、UVオゾン処理、エキシマ処理等が挙げられる。
第2の基材のフッ素樹脂層に対する表面処理としては、無機層とフッ素樹脂層との接着性がさらに優れる点から、プラズマ処理が好ましく、真空プラズマ処理が特に好ましい。
無機層とフッ素樹脂層との接着性がさらに優れる点から、無機層の表面をウェット処理し、フッ素樹脂層の表面をプラズマ処理することが好ましい。
表面修飾に用いるエッチング液は、キレート剤を含むことが好ましい。エッチング液がキレート剤を含むことによって、ウェット処理後の無機層の表面にキレート剤が配位し、無機層とフッ素樹脂層との接着性がさらに優れる。エッチング液中のキレート剤の割合は、0.1質量%以上が好ましい。エッチング液に用いるキレート剤としては、特開2016−60862号公報に記載のアルカリ性のキレート剤等が挙げられる。
表面修飾に用いるカチオンポリマーとしては、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ジシアンジアミド−ジエチレントリアミン縮合体等のアミンタイプのカチオンポリマー、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ポリ(ジメチルアミノエチルアクリレートメチルクロライド4級塩)、ポリ(ジメチルアミノエチルメタクリレートメチルクロライド4級塩)、トリメチルアンモニウムアルキルアクリルアミド重合体塩、ジメチルアミンエピクロルヒドリン縮合体塩等の4級アンモニウムタイプのカチオンポリマー等が挙げられる。
表面修飾に用いるキレート剤としては、グルコン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、ニトリロトリスメチレンホスホン酸、グルコン酸、エチレンジアミン四酢酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、マロン酸、シュウ酸等が挙げられる。
真空プラズマ処理の雰囲気としては、希ガス又は窒素ガスの体積分率が50体積%以上の雰囲気が好ましく、70体積%以上の雰囲気がより好ましく、90体積%以上の雰囲気がさらに好ましく、100体積%の雰囲気が特に好ましい。希ガス又は窒素ガスの体積分率が前記範囲の下限値以上であれば、フッ素樹脂層の表面を充分に粗面化できる。
真空プラズマ処理におけるガス流量、真空度、処理時間は、表面処理されるフッ素樹脂層の組成や真空プラズマ処理装置の構造により適宜選択される。
なお、表面処理後の無機層の表面のRa(AFM)も1.0μm以下が好ましく、0.5μm以下がより好ましく、0.001〜0.1μmがさらに好ましい。好ましい理由は上記算術平均粗さRaと同様である。
表面処理後の無機層の表面のRa(AFM)は、後述する実施例に記載した方法により測定できる。
第1の基材と第2の基材とを、無機層とフッ素樹脂層とが接した状態でフッ素樹脂Aの融点以上で熱圧着する。
第1の基材が無機層のみを有する、又は第1の基材が両方の最表層に無機層を有する場合、第1の基材を2枚の第2の基材で挟んで熱圧着してもよい。
第2の基材がフッ素樹脂層のみを有する場合、第1の基材と第2の基材とを熱圧着した後又は圧着すると同時に、フッ素樹脂層の表面に第3の基材を熱圧着してもよい。
熱圧着としては、熱プレス、熱ラミネート等が挙げられる。
また、前記真空度に到達したのちに昇温することが好ましい。前記真空度に到達する前に昇温すると、フッ素樹脂層が軟化された状態、すなわち一定程度の流動性、密着性がある状態にて圧着されてしまい、気泡の原因となる。
以上説明した本発明の積層体の製造方法にあっては、無機層を有する第1の基材を用いているため、寸法安定性に優れる積層体を製造できる。
また、本発明の積層体の製造方法にあっては、フッ素樹脂Aを含むフッ素樹脂層を有する第2の基材を用いているため、電気特性に優れる積層体を製造できる。
また、本発明の積層体の製造方法にあっては、第1の基材の無機層の表面及び第2の基材のフッ素樹脂層の表面のいずれか一方又は両方を表面処理し、第1の基材と第2の基材とを、無機層とフッ素樹脂層とが接した状態でフッ素樹脂の融点以上で熱圧着するため、無機層とフッ素樹脂層との接着性に優れる積層体を製造できる。
特に、無機層が孔を有する場合に、無機層の表面をウェット処理することによって、孔にフッ素樹脂Aが充分に入り込み、孔におけるフッ素樹脂Aの欠落のない積層体を製造できる。
例1〜10は実施例であり、例11〜16は比較例である。
NAH単位の割合は、赤外吸収スペクトル分析によって求めた。NAH単位以外の単位の割合は、溶融NMR分析及びフッ素含有量分析によって求めた。
含フッ素共重合体をプレス成形して厚さ200μmのフィルムを得た。フィルムを赤外分光法によって分析して赤外吸収スペクトルを得た。赤外吸収スペクトルにおいて、含フッ素共重合体中のNAH単位の吸収ピークは1778cm−1に現れる。この吸収ピークの吸光度を測定し、NAHのモル吸光係数20810mol−1・L・cm−1を用いて、含フッ素共重合体におけるNAH単位の割合を求めた。
示差走査熱量計(セイコーインスツル社製、DSC−7020)を用い、含フッ素共重合体を10℃/分の速度で昇温したときの融解ピークを記録し、極大値に対応する温度(℃)を融点とした。
メルトインデクサー(テクノセブン社製)を用い、372℃、49N荷重下で、直径2mm、長さ8mmのノズルから10分間に流出する含フッ素共重合体の質量(g)を測定してMFRとした。
ASTM D 150に準拠した変成器ブリッジ法にしたがい、温度を23℃±2℃の範囲内、相対湿度を50%±5%RHの範囲内に保持した試験環境において、絶縁破壊試験装置(ヤマヨ試験機社製、YSY−243−100RHO)を用いて1MHzで求めた値を比誘電率とした。また、さらに高周波数帯では、SPDR(スプリットポスト誘電体共振器)法により、23℃±2℃、50±5%RHの範囲内の環境下にて、周波数20GHzで測定した。
上から順に、2.000メッシュ篩(目開き2.400mm)、1.410メッシュ篩(目開き1.705mm)、1.000メッシュ篩(目開き1.205mm)、0.710メッシュ篩(目開き0.855mm)、0.500メッシュ篩(目開き0.605mm)、0.250メッシュ篩(目開き0.375mm)、0.149メッシュ篩(目開き0.100mm)、受け皿を重ねた。一番上の篩に含フッ素共重合体を入れ、30分間振とう器で篩分けした。各篩の上に残った含フッ素共重合体の質量を測定し、各目開き値に対する通過質量の累計をグラフに表し、通過質量の累計が50%となる粒子径を求め、これを含フッ素共重合体のD50とした。
レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所社製、LA−920測定器)を用い、樹脂パウダーを水中に分散させ、粒度分布を測定し、樹脂パウダーのD50及びD90を算出した。
樹脂パウダーの疎充填嵩密度、密充填嵩密度は、国際公開第2016/017801号の段落[0117]、[0118]に記載の方法によって測定した。
基材の25℃における抵抗率は、抵抗率計(三菱ケミカルアナリテック社製、ロレスタMCP−T250)を用いて測定した。
表面処理後の無機層の表面のRa(AFM)は、Oxford Instruments社製のAFM『Cypher S』を用いて表面凹凸を計測し、算出した。
プローブ:AC55TS(先端R <7nm、バネ定数 85N/m)、
測定モード:AC−Air、
Scan Area:30μm角、
Scan Rate:1Hz、
Scanpoint:256×256。
Ra(AFM)は、各scanpointにおける高さと、平均高さの差分の平均で定義した。
積層体から、長さ100mm、幅10mmの矩形状の試験片を切り出した。試験片の長さ方向の一端から50mmの位置までフッ素樹脂層と無機層とを剥離した。試験片の長さ方向の一端から50mmの位置を中央にして、引張り試験機(オリエンテック社製)を用いて、引張り速度50mm/分で90°剥離し、最大荷重を剥離強度(N/cm)とした。
TFE、NAH(日立化成社製、無水ハイミック酸)、PPVE(旭硝子社製)を用いて、国際公開第2016/017801号の段落[0123]に記載の手順で含フッ素共重合体A1−1を製造した。含フッ素共重合体A1−1における各単位の割合は、NAH単位/TFE単位/PPVE単位=0.1/97.9/2.0(モル%)であった。含フッ素共重合体A1−1の融点は300℃であり、MFRは17.6g/10分であり、比誘電率は2.1(測定周波数:1MHz)であり、フッ素含有量は75質量%であり、含フッ素共重合体A1−1の主鎖炭素数1×106個に対する接着性官能基の含有量は1000個であり、D50は1554μmであった。
750mm巾のコートハンガーダイを有する65mmφ単軸押出機を用い、ダイ温度340℃で含フッ素共重合体A1−1をフィルム状に押出成形して、厚さ50μmのフッ素樹脂フィルムを得た。
ジェットミル(セイシン企業社製、シングルトラックジェットミル FS−4型)を用い、粉砕圧力:0.5MPa、処理速度:1kg/時間の条件で、含フッ素共重合体A1−1を粉砕してフッ素樹脂パウダーX−1を得た。フッ素樹脂パウダーX−1のD50は2.58μmであり、D90は7.1μmであった。フッ素樹脂パウダーX−1の疎充填嵩密度は0.278g/mLであり、密充填嵩密度は0.328g/mLであった。
樹脂パウダーX−1の120gに、ノニオン性界面活性剤(ネオス社製、フタージェント710FL)の9g、メチルエチルケトンの234gを徐々に添加し、ラボスターラー(ヤマト科学社製、型式:LT−500)を用いて60分間撹拌して液状組成物を得た。
ポリイミドフィルムとして、宇部興産社製、ユーピレックス(登録商標)125S、厚さ:125μmを用意した。
ガラス基材として、無アルカリガラス板(旭硝子社製、EN−A1、厚さ:0.3mm、25℃における抵抗率:測定範囲外(105Ω・cm以上))を用意した。
ガラス基材を、23℃にて、10質量%の水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、超音波を照射しながらウェット処理した。超音波照射によって液温は徐々に上がり、1時間後には45℃となっていた。1時間浸漬した後、ガラス基材を液から引き上げた。ガラス基材を純水で充分に洗浄し後、エアブローで乾燥し、ウェット処理したガラス基材を得た。ウェット処理したガラス基材の表面のRa(AFM)を表1に示す。
ガラス基材として、石英ガラス板(旭硝子社製、厚さ:0.7mm、25℃における抵抗率:測定範囲外(105Ω・cm以上))を用意した。
ガラス基材を、23℃のガラス洗浄液(横浜油脂工業社製、ガラス洗浄液セミクリーンGE−5の原液、pH:13)に浸漬し、超音波を照射しながらウェット処理した。超音波照射によって液温は徐々に上がり、1時間後には45℃となっていた。1時間浸漬した後、ガラス基材を液から引き上げた。ガラス基材を純水で充分に洗浄し後、エアブローで乾燥し、ウェット処理したガラス基材を得た。ウェット処理したガラス基材の表面のRa(AFM)を表1に示す。
ガラス基材を、無アルカリガラス板(旭硝子社製、EN−A1、厚さ:0.3mm、25℃における抵抗率:測定範囲外(105Ω・cm以上))に変更した以外は、例2と同様にしてウェット処理したガラス基材を得た。ウェット処理したガラス基材の表面のRa(AFM)を表1に示す。
例3のウェット処理したガラス基材に変更した以外は、例2と同様にして積層体を得た。積層体のフッ素樹脂層と無機層との界面の剥離強度を表1に示す。
ガラス基材を、化学強化ガラス板(旭硝子社製、ドラゴントレイル(登録商標)、厚さ:0.7mm、25℃における抵抗率:測定範囲外(105Ω・cm以上))に変更した以外は、例2と同様にしてウェット処理したガラス基材を得た。ウェット処理したガラス基材の表面のRa(AFM)を表1に示す。
例4のウェット処理したガラス基材に変更した以外は、例2と同様にして積層体を得た。積層体のフッ素樹脂層と無機層との界面の剥離強度を表1に示す。
ガラス基材を、ソーダライムガラス板(厚さ:0.7mm、25℃における抵抗率:測定範囲外(105Ω・cm以上))に変更した以外は、例2と同様にしてウェット処理したガラス基材を得た。ウェット処理したガラス基材の表面のRa(AFM)を表1に示す。
例5のウェット処理したガラス基材に変更した以外は、例2と同様にして積層体を得た。積層体のフッ素樹脂層と無機層との界面の剥離強度を表1に示す。
無アルカリガラス板を100mg/Lのポリエチレンイミン(質量平均分子量:600)の水溶液に10秒間浸漬した後、水洗、乾燥し、ウェット処理したガラス基材を得た。ウェット処理したガラス基材の表面のRa(AFM)を表1に示す。
例6のウェット処理したガラス基材に変更した以外は、例1と同様にして積層体を得た。積層体のフッ素樹脂層と無機層との界面の剥離強度を表1に示す。
無アルカリガラス板を100mg/Lのポリエチレンイミン(質量平均分子量:10,000)の水溶液に10秒浸漬した後、水洗、乾燥し、ウェット処理したガラス基材を得た。ウェット処理したガラス基材の表面のRa(AFM)を表1に示す。
例7のウェット処理したガラス基材に変更した以外は、例1と同様にして積層体を得た。積層体のフッ素樹脂層と無機層との界面の剥離強度を表1に示す。
無アルカリガラス板を10mMのヒドロキシエタンジホスホン酸水溶液に1分間浸漬した後、水洗、乾燥し、ウェット処理したガラス基材を得た。ウェット処理したガラス基材の表面のRa(AFM)を表1に示す。
例8のウェット処理したガラス基材に変更した以外は、例1と同様にして積層体を得た。積層体のフッ素樹脂層と無機層との界面の剥離強度を表1に示す。
例2と同様にしてウェット処理したガラス基材を得た。ウェット処理したガラス基材の表面のRa(AFM)を表1に示す。
銅張積層板のフッ素樹脂層の表面をプラズマ処理した。プラズマ処理装置としてはNORDSON MARCH社のAP−1000を用いた。プラズマ処理条件としては、AP−1000のRF出力を300W、電極間ギャップを2インチ、導入ガスの種類をアルゴンガス(Ar)、導入ガス流量を50cm3/分、圧力を13Pa、処理時間を1分とした。
無アルカリガラス板(旭硝子社製、EN−A1、直径:200mm、厚さ:0.3mm、25℃における抵抗率:測定範囲外(105Ω・cm以上))の中央の100mm×100mmの領域に、上孔径:85μm、下孔径:40μmの貫通孔を正方格子状に100000箇所形成した。
ガラス基材を、孔を形成した無アルカリガラス板に変更した以外は、例1と同様にしてウェット処理したガラス基材を得た。ウェット処理したガラス基材の表面のRa(AFM)を表1に示す。
また、剥離試験後の積層体を割断し、断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。ガラス基材の孔の部分の断面のSEM写真を図5に示す。SEM写真の左側がガラス基材であり、右側がフッ素樹脂である。ガラス基材の孔からのフッ素樹脂の剥離は見えなかった。
ガラス基材の表面をウェット処理しなかった以外は、例2〜5と同様にして積層体を得た。ガラス基材の表面のRa(AFM)を表1に示す。積層体のフッ素樹脂層と無機層との界面の剥離強度を表1に示す。
ガラス基材の表面をウェット処理せず、銅張積層板のフッ素樹脂層の表面を真空プラズマ処理しなかった以外は、例9と同様にして積層体を得た。ガラス基材の表面のRa(AFM)を表1に示す。積層体のフッ素樹脂層と無機層との界面の剥離強度を表1に示す。
ガラス基材の表面をウェット処理しなかった以外は、例10と同様にして積層体を得た。ガラス基材の表面のRa(AFM)を表1に示す。積層体のフッ素樹脂層と無機層との界面の剥離強度を表1に示す。
また、剥離試験後の積層体を割断し、断面をSEMで観察した。ガラス基材の孔の部分の断面のSEM写真を図6に示す。SEM写真の左側がガラス基材であり、右側がフッ素樹脂である。ガラス基材の孔からのフッ素樹脂の剥離が散見された。
12 積層体、
13 積層体、
14 積層体、
20 無機層、
22 フッ素樹脂層、
24 金属層。
Claims (14)
- 25℃における抵抗率が102Ω・cm以上である無機層と、前記無機層の表面に設けられた、下記フッ素樹脂を含むフッ素樹脂層とを有する積層体を製造する方法であり、
前記無機層を有する第1の基材の前記無機層の表面、及び前記フッ素樹脂層を有する第2の基材の前記フッ素樹脂層の表面のいずれか一方又は両方を表面処理し、
前記第1の基材と前記第2の基材とを、前記無機層と前記フッ素樹脂層とが接した状態で前記フッ素樹脂の融点以上で熱圧着する、積層体の製造方法。
フッ素樹脂:
カルボニル基含有基、ヒドロキシ基、エポキシ基、アミド基、アミノ基及びイソシアネート基からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有し、溶融成形可能であるフッ素樹脂。 - 前記無機層の表面及び前記フッ素樹脂層の表面のいずれか一方又は両方をプラズマ処理する、請求項1に記載の積層体の製造方法。
- 前記無機層の表面をウェット処理する、請求項1に記載の積層体の製造方法。
- 前記無機層の表面をウェット処理し、前記フッ素樹脂層の表面をプラズマ処理する、請求項1に記載の積層体の製造方法。
- 前記第1の基材と前記第2の基材とを、前記フッ素樹脂の融点以上で、かつ0.2MPa以上の圧力で熱圧着する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。
- 前記フッ素樹脂が、テトラフルオロエチレンに基づく単位を有する含フッ素共重合体である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。
- 前記無機層の表面を表面処理し、
表面処理された前記無機層の表面の算術平均粗さRaが1.0μm以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。 - 前記無機層の材料が、ガラス、セラミックス又は半導体である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。
- 前記第1の基材が前記無機層のみを有する、又は前記第1の基材が両方の最表層に前記無機層を有し、
前記第1の基材を2枚の前記第2の基材で挟んで熱圧着する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。 - 前記第2の基材が前記フッ素樹脂層のみを有し、
前記第1の基材と前記第2の基材とを熱圧着した後又は圧着すると同時に、前記フッ素樹脂層の表面に金属箔を積層する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。 - 前記第2の基材が、金属箔からなる金属層をさらに有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。
- 前記無機層に孔が形成されている、請求項1〜11のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。
- 25℃における抵抗率が102Ω・cm以上である無機層を有する第1の基材と、フッ素樹脂層を有する第2の基材とを、前記無機層と前記フッ素樹脂層とが接した状態で熱圧着する際に用いられる前記第1の基材を製造する方法であり、
前記第1の基材の前記無機層の表面をウェット処理又はプラズマ処理する、第1の基材の製造方法。 - 25℃における抵抗率が102Ω・cm以上である無機層を有する第1の基材と、下記フッ素樹脂を含むフッ素樹脂層を有する第2の基材とを、前記無機層と前記フッ素樹脂層とが接した状態で熱圧着する際に用いられる前記第2の基材を製造する方法であり、
前記第2の基材の前記フッ素樹脂層の表面をプラズマ処理する、第2の基材の製造方法。
フッ素樹脂:
カルボニル基含有基、ヒドロキシ基、エポキシ基、アミド基、アミノ基及びイソシアネート基からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有し、溶融成形可能であるフッ素樹脂。
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