JP2019183111A - 有機無機複合フィラー、およびそれを含む硬化性組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)無機粒子の表面を、重合性単量体が重合してなる重合硬化物層で被覆した有機無機複合フィラーであって、
該重合硬化物層が、該重合性単量体の未重合物を0.1質量%以上5.0質量%以下含むことを特徴とする有機無機複合フィラーである。
前記重合硬化物層が、各無機一次粒子の少なくとも一部の表面を被覆してなると共に、各無機一次粒子を相互に結合する層となり、
各無機一次粒子の少なくとも一部の表面を被覆する前記重合硬化物層の間に形成され、水銀圧入法で測定した細孔容積(ここで、細孔とは細孔径が1〜500nmの範囲の孔をいう)が0.01〜30cm3/gである凝集隙間を有する前記(1)の有機無機複合フィラー。
重合性単量体を有機溶媒で希釈した重合性単量体溶液と無機粒子とを接触させながら前記有機溶媒を除去して前記無機粒子の表面に所定量の前記重合性単量体を付着させる重合性単量体付着工程、及び
前記重合性単量体付着工程で前記無機粒子の表面に付着した前記重合性単量体を重合させて前記無機粒子の表面を前記重合性単量体が重合してなる重合硬化物層で被覆する重合工程を含み、
予め別途確認した下記1)、2)、3)及び4)に示される少なくとも1つの関係に基づいて、前記重合工程で得られる重合硬化物層中に含まれる未重合の前記重合性単量体の量が、重合硬化物層全体の質量を基準とする未重合の前記重合性単量体の濃度(質量%)で定義される未重合単量体合含有率で表して、0.1質量%以上5.0質量%以下の範囲となる条件を決定し、決定された条件で前記重合性単量体付着工程及び/又は前記重合工程を行うことを特徴とする前記方法。
1)前記重合性単量体溶液に重合禁止剤を配合して、無機粒子表面に付着させる重合体中に重合禁止剤を含有せしめて、所定の条件下で重合を行った場合における、前記重合性単量体調液中の重合禁止剤濃度と前記未重合単量体合含有率との関係。
2)前記重合工程において、重合時間以外の条件を予め定めた一定の条件として重合時間のみを変えて重合を行った場合における重合時間と前記未重合単量体合含有率との関係。
3)前記重合工程において、重合温度以外の条件を予め定めた一定の条件として重合温度のみを変えて重合を行った場合における重合温度と前記未重合単量体含有率との関係。
4)前記重合工程において、重合を行う雰囲気中の酸素濃度以外の条件を予め定めた一定の条件として前記酸素濃度のみを変えて重合を行った場合における前記酸素濃度と前記未重合単量体合含有率との関係。
本発明の有機無機複合フィラーは、無機粒子の表面が重合硬化物層で被覆されており、該重合硬化物層中に、未重合物を特定量含むことを特徴とする。該重合硬化物層は、未重合物を特定量含んでいれば、その製造方法は特に制限されるものではない。例えば、予め重合性単量体を重合硬化して得られる重合硬化物に未重合物を加え、得られた混合物を無機粒子表面に被覆する方法を採用することができる。また、無機粒子の表面に、重合硬化物層を形成できる重合性単量体を被覆(吸着)させた後、該重合性単量体の重合率を制御することにより、得られる重合硬化物層中に特定量の未重合物を含有させることもできる。中でも、操作性、得られる有機無機複合フィラーの効果を考慮すると、重合性単量体を使用して重合率を制御する方法を採用することが好ましい。
本発明において、有機無機複合フィラーを形成する無機粒子の材質は、特に制限がなく、従来から一般的にフィラーとして使用されているものは、何れも用いることができる。具体的には、周期律第I、II、III、IV族、遷移金属から選ばれる金属の単体;これらの金属の酸化物や複合酸化物;これら金属のフッ化物、炭酸塩、硫酸塩、珪酸塩、水酸化物、塩化物、亜硫酸塩、燐酸塩等からなる金属塩;これらの金属塩の複合物等が挙げられる。好適には、非晶質シリカ、石英、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化バリウム、酸化イットリウム、酸化ランタン、酸化イッテルビウム等の金属酸化物;シリカ−ジルコニア、シリカ−チタニア、シリカ−チタニア−酸化バリウム、シリカ−チタニア−ジルコニア等のシリカ系複合酸化物、ホウ珪酸ガラス、アルミノシリケートガラス、フルオロアルミノシリケートガラス等のガラス;フッ化バリウム、フッ化ストロンチウム、フッ化イットリウム、フッ化ランタン、フッ化イッテルビウム等の金属フッ化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム等の無機炭酸塩;硫酸マグネシウム、硫酸バリウム等の金属硫酸塩等が挙げられる。
本発明の有機無機複合フィラーは、無機粒子(無機粒子)の表面が重合硬化物層により被覆されている。そして、該重合硬化物層に、未重合物が全重合硬化物層に対して0.1質量%以上5.0質量%以下含まれなければならない。前記のように、この未重合物は硬化性組成物に配合される重合性単量体と有機無機複合フィラー間のなじみを密にする。すなわち、有機無機複合フィラーと硬化性組成物間の結合が強固なものとなり、本発明の有機無機複合フィラーを配合した硬化性組成物の硬化体は、高い機械的強度を有するものになる。未重合物の量が0.1質量%未満となる場合には、有機無機複合フィラーと、重合性単量体からなる有機樹脂成分との結合強化はわずかであり、得られる硬化体の機械的強度は低下する。一方、未重合物の量が5質量%を超えると、有機無機複合フィラー自体が脆くなり、得られる硬化体の機械的強度が低下する。また、重合硬化物層による無機粒子の被覆が困難となり、有機無機複合フィラー自体の生産性が低下する。有機無機複合フィラー自体の生産性、得られる硬化体の機械的強度をより一層向上できるという点から、未重合物の量は、好ましくは0.2〜4.0質量%である。
本発明の有機無機複合フィラーにおいて、重合硬化物層は、該有機無機複合フィラーを使用する用途、および混合する重合性単量体に応じて、その種類(分子構造)を適宜決定すればよい。そのため、該重合硬化物層を形成する重合性単量体も、目的に応じて適宜選択すればよい。中でも、重合硬化物層を形成する重合性単量体は、有機溶媒に可溶なものを使用することが好ましい。
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート等のメタクリレート、およびこれらのメタクリレートに対応するアクリレート;あるいはアクリル酸、メタクリル酸、p−メタクリロイルオキシ安息香酸、N−2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピル−N−フェニルグリシン、4−メタクリロイルオキシエチルトリメリット酸、及びその無水物、6−メタクリロイルオキシヘキサメチレンマロン酸、10−メタクリロイルオキシデカメチレンマロン酸、2−メタクリロイルオキシエチルジハイドロジェンフォスフェート、10−メタクリロイルオキシデカメチレンジハイドロジェンフォスフェート、2−ヒドロキシエチルハイドロジェンフェニルフォスフォネート等。
<B−1 芳香族化合物系のモノマー>
2,2−ビス(メタクリロイルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス〔4−(3−メタクリロイルオキシ)−2−ヒドロキシプロポキシフェニル〕プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシポリエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン)、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシテトラエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシペンタエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシジプロポキシフェニル)プロパン、2(4−メタクリロイルオキシジエトキシフェニル)−2(4−メタクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン、2(4−メタクリロイルオキシジエトキシフェニル)−2(4−メタクリロイルオキシジトリエトキシフェニル)プロパン、2(4−メタクリロイルオキシジプロポキシフェニル)−2−(4−メタクリロイルオキシトリエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシプロポキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシイソプロポキシフェニル)プロパン、およびこれらのメタクリレートに対応するアクリレート;
2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のメタクリレート、あるいはこれらのメタクリレートに対応するアクリレート等の−OH基を有するビニルモノマーと、ジイソシアネートメチルベンゼン、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族基を有するジイソシアネート化合物との付加から得られるジアダクト等。
エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ブチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレートおよびこれらのメタクリレートに対応するアクリレート;
2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のメタクリレートあるいはこれらのメタクリレートに対応するアクリレート等の−OH基を有するビニルモノマーと、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジイソシアネートメチルシクロヘキサン、イソフォロンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)等のジイソシアネート化合物との付加反応によって得られるジアダクト;
無水アクリル酸、無水メタクリル酸、1,2−ビス(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)エチル、ジ(2−メタクリロイルオキシプロピル)フォスフェート等。
トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、トリメチロールメタントリメタクリレート等のメタクリレート、およびこれらのメタクリレートに対応するアクリレート等。
ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート;
ジイソシアネートメチルベンゼン、ジイソシアネートメチルシクロヘキサン、イソフォロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレン−2,4−ジイソシアネート等のジイソシアネート化合物と、グリシドールジメタクリレートとの付加反応によって得られるジアダクト等。
上記モノマーの中でも、得られる重合体の機械的強度や生体安全性等が良好であることから、(メタ)アクリル系重合性単量体が好ましい。また、重合性の高さや硬化体の機械的物性が特に高くなる等の理由から、二官能以上、より好適には二官能〜四官能の重合性単量体が好ましい。中でも、(B)二官能ビニルモノマー 100質量部に対して、(C)三官能ビニルモノマーを0〜50質量部、(D)四官能ビニルモノマーを0〜25質量部含む重合性単量体の組成物を使用することが好ましい。
本発明において、有機無機複合フィラーの平均粒子径(粒度)は、1〜100μmが好ましく、3〜100μmがより好ましく、5〜70μmがさらに好ましい。平均粒子径が1μm未満の場合は、歯科用硬化性組成物中に充填できるフィラーの充填率が低下する傾向にある。その結果、硬化物の機械的強度の低下や、歯科用硬化性組成物の粘着性が高くなり、歯牙治療の際の操作性が悪くなる傾向にある。一方、平均粒子径が100μmを越える場合は、歯科用硬化性組成物の流動性が低下する傾向にある。その結果、歯牙治療の際の操作性が悪くなる傾向にある。
本発明において、重合硬化物層の量、すなわち、無機粒子の表面を被覆する重合硬化物層の全量(全重合硬化物層の量)は、重合性単量体と組み合わせた硬化性組成物から得られる硬化体がより優れた効果を発揮するためには、無機粒子100質量部に対して、1〜40質量部であり、5〜25質量部が好ましい。
本発明の有機無機複合フィラーは、適当な細孔容積を有していることで更に硬化性組成物の強度が向上する。
前記有機無機複合フィラー中の無機粒子が、平均粒子径10〜1000nmの無機一次粒子が凝集してなる凝集粒子であって、
前記重合硬化物層が、各無機一次粒子の少なくとも一部の表面を被覆してなると共に、各無機一次粒子を相互に結合する層となり、
各無機一次粒子の少なくとも一部の表面を被覆する前記重合硬化物層の間に形成され、水銀圧入法で測定した細孔容積(ここで、細孔とは細孔径が1〜500nmの範囲の孔をいう)が0.01〜30cm3/gである凝集隙間を有する前記の有機無機複合フィラーとなることが好ましい。
好適な有機無機複合フィラーにおいて、重合硬化物層3は、複数の無機一次粒子2が凝集して形成される間隙の全空間を埋めておらず、凝集間隙4が残存している。この凝集間隙4で形成される全ての細孔の中で、下記水銀圧入法による孔径1〜500nmの範囲の細孔の容積の合計は、0.01〜0.30cm3/gで、好ましくは0.03〜0.20cm3/gである。
本発明において、好適な有機無機複合フィラーの平均粒子径(粒度)は、1〜100μmが好ましく、3〜100μmがより好ましく、5〜70μmがさらに好ましい。また、好適な有機無機複合フィラーにおいて、全重合硬化物層の量は、重合性単量体と組み合わせた硬化性組成物から得られる硬化体がより優れた効果を発揮するためには、無機粒子(無機一次粒子が凝集してなる凝集粒子)100質量部に対して、1〜40質量部であり、5〜25質量部が好ましい。これらの理由は、上記 <有機無機複合フィラーの平均粒径>、<有機無機複合フィラーにおける重合硬化物層の量>で説明したのと同じ理由である。そして、当然のことながら<有機無機複合フィラー;未重合物>で説明したのと同じ理由で、該重合硬化物層は、重合性単量体の未重合物を0.1質量%以上5.0質量%以下含まなければならず、未重合物を0.2質量%以上4.0質量%以下含むことが好ましい。
好適な有機無機複合フィラーを形成するための無機粒子は、平均粒子径10〜1000nmの無機一次粒子が凝集してなる凝集粒子である。無機一次粒子の平均粒子径が10nm未満の場合、前記細孔容積を有する細孔の形成が困難になる傾向にある。更に、好適な有機無機複合フィラーを製造するに際し、細孔の開口部が重合硬化物層で閉孔され易くなる傾向にある。その結果、得られるフィラーに空気泡が内包され易くなる傾向にあり、有機無機複合フィラーに空気泡を内包する場合、この有機無機複合フィラーを配合する硬化性組成物の硬化体は、その透明性が低下する傾向にある。
以下、未重合物を含有する本発明の有機無機複合フィラーの製造方法について説明する。本発明の有機無機複合フィラーの製造方法は、特定の方法に限定されるものではない。本発明の有機無機複合フィラー製造方法の一例を以下に示す。
重合性単量体による無機粒子の粒子表面の被覆方法は、特に限定されるものではないが、一般的に重合性単量体は粘度が高く、単体では粒子表面を均一に被覆することが困難である。そのため重合性単量体を有機溶媒で溶解させた重合性単量体溶液を用いて無機粒子表面を被覆することが好ましい。
重合性単量体溶液に含有される有機溶媒としては、公知の溶媒が制限なく使用できる。例えば、パークロロエチレン、トリクロロエチレン、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン系有機溶媒が挙げられる。更には、ヘキサン、ヘプタン、ペンタン等の炭化水素化合物;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族化合物;メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール等のアルコール化合物;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、t−ブチルメチルエーテル等のエーテル化合物;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン化合物;ぎ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル等のエステル化合物などの非ハロゲン系有機溶媒があげられる。これら溶媒の中でも、溶媒除去工程の短時
間化を可能とする高い揮発性を有していること、入手がしやすく安価なこと、製造の際に人体へ安全性が高いこと、などの観点から、メタノール、エタノール、アセトン、ジクロロメタンなどがより好ましい。
また、上記重合性単量体溶液には有効量の重合開始剤を含んでもよい。重合性単量体溶液に含有させる重合開始剤は、光重合開始剤、化学重合開始剤、熱重合開始剤のいずれであっても良い。光や熱などの外部から与えるエネルギーで重合のタイミングを任意に選択でき、製造操作が簡便である点から、光重合開始剤または熱重合開始剤が好ましい。遮光下や赤色光下などの作業環境の制約無しに使用できる点で、熱重合開始剤がより好ましい。
本発明の有機無機複合フィラーを製造するに際し、重合硬化物層を形成する重合性単量体は、<重合硬化物層を形成する重合性単量体;有機無機複合フィラー>、および <重合硬化物層を形成する重合性単量体の組み合わせ;組成物(重合性単量体溶液)>で説明したのと同じ理由で、同じ重合性単量体を使用することが好ましい。また、重合性単量体の量は、無機粒子100質量部に対して、1〜40質量部であり、5〜25質量部が好ましい。これらの理由は、上記<有機無機複合フィラー>で説明したのと同じ理由である。
重合性単量体溶液中に無機粒子を浸漬する方法は、特に制限されるものではないが、通常は常温常圧下で実施するのが好ましい。無機粒子と重合性単量体溶液との混合割合は、無機粒子100質量部に対して、重合性単量体溶液30〜500質量部、より好ましくは50〜200質量部が好ましい。混合後は、静置する場合は、30分以上放置することが好ましく、1時間以上放置することがより好ましい。被覆時間を短縮するために、混合物を、振とう攪拌、遠心攪拌、加圧、減圧、加熱しても良い。なお、使用する無機粒子は、当然ことながら、<無機粒子;有機無機複合フィラーを構成する無機粒子>で説明したものが使用できる。
重合性単量体溶液に無機粒子を浸漬した後、重合性単量体を重合硬化させる前に、重合性単量体溶液から有機溶媒を除去する。有機溶媒の除去においては、無機粒子を浸漬した有機溶媒の実質的全量(通常、95質量%以上)を除去する。視覚的には、互いに粘着する凝固物が無くなり、流動状態の粉体が得られるまで除去を行えば良い。
有機溶媒を除去した後、重合性単量体を重合硬化させる。採用する重合硬化方法は、用いる重合性単量体や重合開始剤によって異なるため、適宜最適の方法を選択すればよい。熱重合開始剤を用いる場合には、加熱によって重合を行わせ、光重合開始剤を用いる場合は対応する波長の光を照射することによって重合を行なわせる。
(1)前記重合性単量体溶液に重合禁止剤を配合して、無機粒子表面に付着させる重合体中に重合禁止剤を含有せしめて、所定の条件下で重合を行った場合における、前記重合性単量体調液中の重合禁止剤濃度と前記未重合単量体合含有率との関係。
(2)前記重合工程において、重合時間以外の条件を予め定めた一定の条件として重合時間のみを変えて重合を行った場合における重合時間と前記未重合単量体合含有率との関係。
(4)前記重合工程において、重合を行う雰囲気中の酸素濃度以外の条件を予め定めた一定の条件として前記酸素濃度のみを変えて重合を行った場合における前記酸素濃度と前記未重合単量体合含有率との関係。
次に、好適な有機無機複合フィラーの製造方法を説明する。
以下、凝集間隙を有する本発明の好適な有機無機複合フィラーの製造方法について説明する。好適な有機無機複合フィラーの製造方法は、基本的に前記<有機無機複合フィラーの製造方法>で説明した条件が採用できる。すなわち、特段の断りがない場合には、前記<有機無機複合フィラーの製造方法>、<有機無機複合フィラーの製造方法;重合性単量体を含む重合性単量体溶液>、<有機無機複合フィラーの製造方法;重合性単量体溶液の有機溶媒>、<有機無機複合フィラーの製造方法; 重合性単量体溶液の配合/重合開始剤>、<有機無機複合フィラーの製造方法 重合性単量体溶液の配合/重合性単量体、その他の配合剤>、<有機無機複合フィラーの製造方法 無機粒子を重合性単量体溶液に浸漬させる方法>、<有機無機複合フィラーの製造方法 有機溶媒の除去方法> <有機無機複合フィラーの製造方法 重合硬化物層の形成方法;重合条件、その他の処理>で説明した理由と同じ理由で、同じもの、同じ条件を採用することができる。
(i)平均粒子径10〜1000nmの無機一次粒子が凝集してなる凝集粒子である無機粒子を、有機溶媒100質量部に対して重合性単量体を3〜70質量部含む重合性単量体溶液に浸漬した後、
(ii)浸漬した無機粒子から該有機溶媒を除去した後、
(iii)該無機粒子に含浸させた該重合性単量体を重合性させることにより、
製造する方法を採用することが好ましい。
出発原料である平均粒子径10〜1000nmの無機一次粒子の複数が凝集してなる凝集粒子は、以下の方法で準備することが好ましい。なお、該凝集粒子は、<好適な有機無機複合フィラー;無機一次粒子>で説明した無機一次粒子が凝集したものを使用できる。
上記のようにして製造される無機凝集粒子は、次に、有機溶媒100質量部に対して重合性単量体3〜70質量部と有効量の重合開始剤とを含む重合性単量体溶液に浸漬される。その結果、無機凝集粒子の凝集間隙を通して、毛細管現象により、無機凝集粒子の内部に重合性単量体溶液が浸入する。この場合、重合性単量体は有機溶媒により希釈されているので、毛細管現象による液の浸入性は高い。その結果、凝集間隙の深部まで重合性単量体溶液が充填される。
本発明の有機無機複合フィラーは、通常のフィラー用途に制限なく使用できる。中でも、重合性単量体と組み合わせた硬化性組成物とすることにより、様々な用途に使用することができる。特に、該硬化性組成物は、歯科用材料として好適に使用できる。
既に説明した通り、本発明の有機無機複合フィラーは、歯科用硬化性組成物に配合される歯科用フィラーとして、特に有用である。歯科用硬化性組成物には、有機無機複合フィラーに加えて、重合性単量体と重合開始剤とが配合される。
・3G:トリエチレングリコールジメタクリレート。
・UDMA:1,6−ビス(メタクリルエチルオキシカルボニルアミノ)−2,2−4−
トリメチルヘキサン。
・BisGMA:2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロポキシ)フェニル]プロパン
・NBM80:BisGMA/3G=60/40の混合物
無機粒子(凝集粒子)
・F−1:一次粒子の平均粒子径200nmの、ゾルゲル法で製造した球状(平均均斉度0.95、)のシリカ−ジルコニア。
・F−2:F−1の凝集粒子(平均均斉度0.95、細孔容積0.28cm3/g)。実施例4に製造方法を記載。
・AIBN:アゾビスイソブチロニトリル。
・CQ:カンファーキノン。
・DMBE:N,N−ジメチル−p−安息香酸エチル。
走査型電子顕微鏡(XL−30S FEG,フィリップス(PHILIPS)社製)を用い、有機無機複合フィラーの写真を5000〜100000倍で撮影した。画像解析ソフトウエア(IP−1000PC、旭化成エンジニアリング社製)を用いて、撮影した画像の処理を行い、単位視野内における粒子の円相当径(粒子径)、最大長、最小幅、粒子数を求めた。観察対象の粒子数は100個以上であった。下記式により粒子の平均体積径を求め、これを平均粒子径とした。
0.1gの無機凝集粒子をエタノール10mlに分散させ、手を用いて十分振とうした。レーザー回折−散乱法による粒度分布計(「LS230」、ベックマンコールター製)を用い、光学モデル「フラウンフォーファー」(Fraunhofer)を適用して、体積統計のメディアン径を求めた。
有機無機複合フィラーをエタノールに分散させる際、超音波を20分間照射した以外は(2)無機凝集粒子の場合と同様に操作して、粒度を求めた。
水銀ポロシメータ〔「ポアマスター」(PoreMaster)、クワンタクローマ(Quantachrome)社製〕を用い、細孔容積分布を測定した。0.2gの無機凝集粒子または有機無機複合フィラーを測定セルに入れて、測定した。細孔容積分布孔径1〜500nmの範囲の細孔の容積を積算し、細孔容積とした。更に、この範囲の細孔を対象にして、細孔容積分布から求めたメディアン細孔直径を凝集間隙の平均孔径とした。
示差熱−熱重量同時測定装置「TG/DTA6300」(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製)を用いて、以下の手順で、全重合硬化物層の量を測定した。0.03gの有機無機複合フィラーをアルミパンに入れて試料とした。昇温速度を5℃/min、上限温度500℃、上限温度係留時間30分のスケジュールで加熱を行って、質量減少量を測定した。得られた質量減少量を用いて、無機粒子と重合硬化物層の比率を求め、無機粒子100質量部に対する重合硬化物層(質量部)を算出した。また示差熱−熱重量同時測定のリファレンスには、0.03gの酸化アルミニウムを用いた。
高速液体クロマトグラフィー(カラム:GL Science社製ODS−II、4.6nmφ×250nm、送液ユニット:島津製作所社製、LC−20AD、デガッサー:島津製作所社製、DGU−20A、検出器:島津製作所社製、SPD−M20A)を用いて、以下の手順で、未重合物の量を測定した。0.1gの有機無機複合フィラーを0.9gのアセトンに分散し、超音波を10分間照射しフィラー分散液とした。この分散液を遠心分離(3000rpm、10分間)し、上澄み液を0.2μmのフィルターで濾過し試料とした。試料を高速液体クロマトグラフィーにより分析し、予め作成しておいた検量線から有機無機複合フィラー中の未重合物の量を測定した。なお、本実施例、比較例においては、前記(5)で求めた全重合硬化物層の量と、無機粒子を被覆する際に使用した重合性単量体の合計量は非常によく一致した。
実施例7〜12、および比較例5〜8において、各実施例・比較例で製造した有機無機複合フィラー、下記に示す配合比の重合性単量体、光重合開始剤、及び無機充填材を含む重合性単量体組成物を準備して、赤色光下にて乳鉢を用いて均一に攪拌、脱泡して、ペースト状の歯科用硬化性組成物を調製した。
前記(7)の方法で調製したペーストと同じ歯科用硬化性組成物のペーストを、7mmφ×1mmの孔を有する型に充填した。孔の両端のペースト表面にポリエステルフィルムを圧接した。ポリエステルフィルムを通して、可視光線照射器(トクヤマ製、パワーライト)でペーストの両表面を30秒間光照射した。ペーストが硬化した後、型から取り出した。色差計(東京電色製、TC−1800MKII)を用いて、硬化したペーストの三刺激値のY値(背景色黒及び白)を測定した。下記式、
コントラスト比=背景色黒の場合のY値/背景色白の場合のY値に基づいてコントラスト比を計算し、透明性の指標とした。
<凝集粒子の準備>
無機粒子F−1の100gを200gの水に加え、循環型粉砕機SCミル(三井鉱山(株)製)を用いて、無機粒子を分散させた分散液を得た。
次いで、重合性単量体としてUDMAを1.78g、重合開始剤としてAIBNを0.005g、さらに有機溶媒柄としてエタノールを5.0g混合した重合性単量体溶液(有機溶媒100質量部に対して重合性単量体35.6質量部を含有)に、上記無機凝集粒子9.4gを浸漬させた。充分撹拌し、この混合物がスラリー状になったことを確認してから1時間静置した。
製造条件を表1にまとめ、得られた有機無機複合フィラーの性状を表2にまとめた。
実施例1の<有機無機複合フィラーの製造方法>において、重合性単量体を重合硬化させる際の温度を130℃に変更した以外は、実施例1と同様にして有機無機複合フィラーを得た。この有機無機複合フィラーについて、実施例1と同様にして各物性を測定した。
製造条件を表1にまとめ、得られた有機無機複合フィラーの性状を表2にまとめた。
実施例1の<有機無機複合フィラーの製造方法>において、重合性単量体を重合硬化させる際の温度を120℃に変更した以外は、実施例1と同様にして有機無機複合フィラーを得た。この有機無機複合フィラーについて、実施例1と同様にして各物性を測定した。
製造条件を表1にまとめ、得られた有機無機複合フィラーの性状を表2にまとめた。
実施例1の<凝集粒子の準備>において得られた凝集粒子F−1を9.4g、重合性単量体としてUDMAを1.78g、重合開始剤を0.005g、エタノール5.0gを乳鉢にて均一に撹拌しペーストとした。得られたペーストを脱泡し減圧度10ヘクトパスカル、140℃の条件で20分間加熱しペーストの硬化体を得た。この硬化体を振動ボールミルを用いて粉砕することで有機無機複合フィラーを得た。この有機無機複合フィラーについて、実施例1と同様にして各物性を測定した。
製造条件を表1にまとめ、得られた有機無機複合フィラーの性状を表2にまとめた。
<凝集粒子(F−2)の準備>
実施例1の<凝集粒子の準備>において、無機粒子F−1の100gを200gの水に加え、循環型粉砕機SCミル(三井鉱山(株)製)を用いて、無機粒子を分散させた分散液を得た。
次いで、実施例1の<有機無機複合フィラーの製造方法>において、重合性単量体としてUDMAを1.78g、重合開始剤としてAIBNを0.005g、さらに有機溶媒としてエタノールを5.0g混合した重合性単量体溶液(有機溶媒100質量部に対して重合性単量体35.6質量部を含有)に、上記<凝集粒子の準備>で準備した無機凝集粒子(F−2)9.4gを浸漬させた。充分撹拌し、この混合物がスラリー状になったことを確認してから1時間静置した。上記の混合物を、真空乾燥機を用いて、減圧度10ヘクトパスカル加熱条件40℃の条件で1時間乾燥させ、有機溶媒を除去した。有機溶媒を除去すると、凝集性がない、流動性の高い粉体が得られた。
実施例5の<有機無機複合フィラーの製造方法>において、重合性単量体を重合硬化させる際の温度を130℃に変更した以外は、実施例5と同様にして有機無機複合フィラーを得た。この有機無機複合フィラーについて、実施例1と同様にして各物性を測定した。製造条件を表1にまとめ、得られた有機無機複合フィラーの性状を表2にまとめた。
実施例5の<有機無機複合フィラーの製造方法>において、重合性単量体を重合硬化させる際の温度を120℃に変更した以外は、実施例5と同様にして有機無機複合フィラーを得た。この有機無機複合フィラーについて、実施例1と同様にして各物性を測定した。製造条件を表1にまとめ、得られた有機無機複合フィラーの性状を表2にまとめた。
実施例5の<有機無機複合フィラーの製造方法>において、用いる重合性単量体UDMAの量を1.50gに変更した以外は、実施例5と同様にして有機無機複合フィラーを得た。この有機無機複合フィラーについて、実施例1と同様にして各物性を測定した。製造条件を表1にまとめ、得られた有機無機複合フィラーの性状を表2にまとめた。
実施例5の<有機無機複合フィラーの製造方法>において、用いる重合性単量体UDMAの量を2.06gに変更した以外は、実施例5と同様にして有機無機複合フィラーを得た。この有機無機複合フィラーについて、実施例1と同様にして各物性を測定した。製造条件を表1にまとめ、得られた有機無機複合フィラーの性状を表2にまとめた。
実施例5の<有機無機複合フィラーの製造方法>において、用いる重合性単量体をNBM80に変更した以外は、実施例5と同様にして有機無機複合フィラーを得た。この有機無機複合フィラーについて、実施例1と同様にして各物性を測定した。製造条件を表1にまとめ、得られた有機無機複合フィラーの性状を表2にまとめた。
実施例5の<有機無機複合フィラーの製造方法>において、用いる重合性単量体をBisGMAに変更した以外は、実施例5と同様にして有機無機複合フィラーを得た。この有機無機複合フィラーについて、実施例1と同様にして各物性を測定した。製造条件を表1にまとめ、得られた有機無機複合フィラーの性状を表2にまとめた。
実施例5の<有機無機複合フィラーの製造方法>において、用いる重合性単量体を3Gに変更した以外は、実施例5と同様にして有機無機複合フィラーを得た。この有機無機複合フィラーについて、実施例1と同様にして各物性を測定した。製造条件を表1にまとめ、得られた有機無機複合フィラーの性状を表2にまとめた。
実施例1の<有機無機複合フィラーの製造方法>において、 重合性単量体を重合硬化させる際の温度を180℃に変更した以外は、実施例1と同様にして有機無機複合フィラーを得た。この有機無機複合フィラーについて、実施例1と同様にして各物性を測定した。製造条件を表3にまとめ、得られた有機無機複合フィラーの性状を表4にまとめた。
実施例1の<有機無機複合フィラーの製造方法>において、重合性単量体を重合硬化させる際の温度を90℃に変更した以外は、実施例1と同様にして有機無機複合フィラーを得た。この有機無機複合フィラーについて、実施例1と同様にして各物性を測定した。
製造条件を表3にまとめ、得られた有機無機複合フィラーの性状を表4にまとめた。
実施例4のペースト硬化時の温度を170℃、あるいは硬化時の時間を60分間に変更した以外は、実施例4と同様にして有機無機複合フィラーを得た。この有機無機複合フィラーについて、実施例1と同様にして各物性を測定した。製造条件を表3にまとめ、得られた有機無機複合フィラーの性状を表4にまとめた。
実施例5の<有機無機複合フィラーの製造方法>において、重合性単量体を重合硬化させる際の温度を180℃に変更した以外は、実施例5と同様にして有機無機複合フィラーを得た。この有機無機複合フィラーについて、実施例5と同様にして各物性を測定した。製造条件を表3にまとめ、得られた有機無機複合フィラーの性状を表4にまとめた。
実施例5の<有機無機複合フィラーの製造方法>において、重合性単量体を重合硬化させる際の温度を90℃に変更した以外は、実施例4と同様にして有機無機複合フィラーを得た。この有機無機複合フィラーについて、実施例4と同様にして各物性を測定した。製造条件を表3にまとめ、得られた有機無機複合フィラーの性状を表4にまとめた。
実施例5の<有機無機複合フィラーの製造方法>において、重合性単調体を重合硬化させる際の温度を100℃に、重合時間を60分に変更した以外は、実施例5と同様にして有機無機複合フィラーを得た。この有機無機複合フィラーについて、実施例5と同様にして各物性を測定した。製造条件を表3にまとめ、得られた有機無機複合フィラーの性状を表4にまとめた。
実施例5の<有機無機複合フィラーの製造方法>において、用いる重合性単量体UDMAの量を1.50gに、重合性単量体を重合硬化させる際の温度を180℃に変更した以外は、実施例5と同様にして有機無機複合フィラーを得た。この有機無機複合フィラーについて、実施例5と同様にして各物性を測定した。製造条件を表3にまとめ、得られた有機無機複合フィラーの性状を表4にまとめた。
実施例5の<有機無機複合フィラーの製造方法>において、用いる重合性単量体UDMAの量を2.06gに、重合性単量体を重合硬化させる際の温度を180℃に変更した以外は、実施例5と同様にして有機無機複合フィラーを得た。この有機無機複合フィラーについて、実施例5と同様にして各物性を測定した。製造条件を表3にまとめ、得られた有機無機複合フィラーの性状を表4にまとめた。
実施例5の<有機無機複合フィラーの製造方法>において、用いる重合性単量体をNBM80に、重合性単量体を重合硬化させる際の温度を180℃に変更した以外は、実施例5と同様にして有機無機複合フィラーを得た。この有機無機複合フィラーについて、実施例1と同様にして各物性を測定した。製造条件を表3にまとめ、得られた有機無機複合フィラーの性状を表4にまとめた。
実施例5の<有機無機複合フィラーの製造方法>において、用いる重合性単量体をBisGMAに、重合性単量体を重合硬化させる際の温度を180℃に変更した以外は、実施例5と同様にして有機無機複合フィラーを得た。この有機無機複合フィラーについて、実施例1と同様にして各物性を測定した。製造条件を表3にまとめ、得られた有機無機複合フィラーの性状を表4にまとめた。
実施例5の<有機無機複合フィラーの製造方法>において、用いる重合性単量体を3Gに、重合性単量体を重合硬化させる際の温度を180℃に変更した以外は、実施例5と同様にして有機無機複合フィラーを得た。この有機無機複合フィラーについて、実施例1と同様にして各物性を測定した。製造条件を表3にまとめ、得られた有機無機複合フィラーの性状を表4にまとめた。
表5及び6に示した各有機無機複合フィラーを使用して、前記(7)の曲げ強度および前記(8)の透明性を測定した。その結果を表5及び6に併せて示した。
Claims (7)
- 無機粒子の表面を、重合性単量体が重合してなる重合硬化物層で被覆した有機無機複合フィラーであって、
該重合硬化物層が、該重合性単量体の未重合物を0.1質量%以上5.0質量%以下含むことを特徴とする有機無機複合フィラー。 - 前記無機粒子が、平均粒子径10〜1000nmの無機一次粒子が凝集してなる凝集粒子であって、
前記重合硬化物層が、各無機一次粒子の少なくとも一部の表面を被覆してなると共に、各無機一次粒子を相互に結合する層となり、
各無機一次粒子の少なくとも一部の表面を被覆する前記重合硬化物層の間に形成され、水銀圧入法で測定した細孔容積(ここで、細孔とは細孔径が1〜500nmの範囲の孔をいう)が0.01〜30cm3/gである凝集隙間を有する請求項1に記載の有機無機複合フィラー。 - 前記重合硬化物層の含有量が、前記無機粒子100質量部に対して1〜40質量部である請求項1又は2に記載の有機無機複合フィラー。
- 前記無機粒子が、水銀圧入法で測定した細孔容積(ここで、細孔とは細孔径が1〜500nmの範囲の孔をいう)が0.015〜0.35cm3/gの凝集粒子である請求項1〜3の何れか1項に記載の有機無機複合フィラー。
- 請求項1乃至4の何れか一に記載の有機無機複合フィラーを製造する方法であって、
重合性単量体を有機溶媒で希釈した重合性単量体溶液と無機粒子とを接触させながら前記有機溶媒を除去して前記無機粒子の表面に所定量の前記重合性単量体を付着させる重合性単量体付着工程、及び
前記重合性単量体付着工程で前記無機粒子の表面に付着した前記重合性単量体を重合させて前記無機粒子の表面を前記重合性単量体が重合してなる重合硬化物層で被覆する重合工程を含み、
予め別途確認した下記(1)、(2)、(3)及び(4)に示される少なくとも1つの関係に基づいて、前記重合工程で得られる重合硬化物層中に含まれる未重合の前記重合性単量体の量が、重合硬化物層全体の質量を基準とする未重合の前記重合性単量体の濃度(質量%)で定義される未重合単量体合含有率で表して、0.1質量%以上5.0質量%以下の範囲となる条件を決定し、決定された条件で前記重合性単量体付着工程及び/又は前記重合工程を行うことを特徴とする前記方法。
(1)前記重合性単量体溶液に重合禁止剤を配合して、無機粒子表面に付着させる重合体中に重合禁止剤を含有せしめて、所定の条件下で重合を行った場合における、前記重合性単量体調液中の重合禁止剤濃度と前記未重合単量体合含有率との関係
(2)前記重合工程において、重合時間以外の条件を予め定めた一定の条件として重合時間のみを変えて重合を行った場合における重合時間と前記未重合単量体合含有率との関係
(3)前記重合工程において、重合温度以外の条件を予め定めた一定の条件として重合温度のみを変えて重合を行った場合における重合温度と前記未重合単量体含有率との関係
(4)前記重合工程において、重合を行う雰囲気中の酸素濃度以外の条件を予め定めた一定の条件として前記酸素濃度のみを変えて重合を行った場合における前記酸素濃度と前記未重合単量体合含有率との関係 - 請求項1乃至4の何れか1項に記載の有機無機複合フィラーと、重合性単量体をさらに含む硬化性組成物。
- 請求項6に記載の硬化性組成物からなる歯科用硬化性組成物。
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