JP2019183231A - 無方向性電磁鋼板、ステータコア、ロータコア及びこれらの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
ステータコアは、無方向性電磁鋼板を環状に切り出し、切り出し後の複数の板片を積層して一体化することで構成される。あるいは、ステータコアの別の例として、組み合わせて環状となる部分的な形状の板片(通常、略T字形となるものが多い)を無方向性電磁鋼板から切り出し、積層したのち、これを繋げることで環状のステータコアを形成する、いわゆる分割型のコアと呼ばれるものもある。
[1] 質量%で、
C:0〜0.005%、
Si:1.5〜5.0%、
Mn:0.1〜3.0%、
Al:0〜0.005%、
P:0.03〜0.15%、
S:0〜0.005%、
N:0〜0.005%、
Sn:0〜0.01%
を含有し、残部が鉄及び不純物からなり、
結晶粒界をオージェ電子分光法で測定した際の700eVにおけるFeのピーク高さFe700と、120eVにおけるPのピーク高さP120との比P120/Fe700が0.020未満であることを特徴とする、無方向性電磁鋼板。
[2] 平均結晶粒径が40μm以下である、[1]に記載の無方向性電磁鋼板。
[3] 無方向性電磁鋼板からなるモータ用のステータコアであって、
前記無方向性電磁鋼板が、質量%で、
C:0〜0.005%、
Si:1.5〜5.0%、
Mn:0.1〜3.0%、
Al:0〜0.005%、
P:0.03〜0.15%、
S:0〜0.005%、
N:0〜0.005%、
Sn:0〜0.01%
を含有し、残部が鉄及び不純物からなり、
結晶粒界をオージェ電子分光法で測定した際の700eVにおけるFeのピーク高さFe700と、120eVにおけるPのピーク高さP120との比P120/Fe700が0.020未満であり、
鋼板中に含まれるシリコン窒化物の平均粒子径が1.00nm未満(存在しない場合、つまりゼロを含む)であることを特徴とする、ステータコア。
[4] 前記鋼板中に含まれる前記シリコン窒化物の単位面積当たりの個数密度が20個/μm2未満である、[3]に記載のステータコア。
[5] 前記鋼板における平均結晶粒径が70〜120μmである、[3]または[4]に記載のステータコア。
[6] 無方向性電磁鋼板からなるモータ用のロータコアであって、
前記無方向性電磁鋼板が、質量%で、
C:0〜0.005%、
Si:1.5〜5.0%、
Mn:0.1〜3.0%、
Al:0〜0.005%、
P:0.03〜0.15%、
S:0〜0.005%、
N:0〜0.005%、
Sn:0〜0.01%
を含有し、残部が鉄及び不純物からなり、
結晶粒界をオージェ電子分光法で測定した際の700eVにおけるFeのピーク高さFe700と、120eVにおけるPのピーク高さP120との比P120/Fe700が0.020未満であり、
組織中に含まれるシリコン窒化物の平均粒子径が50nm以下であり、シリコン窒化物の単位面積当たりの個数密度が20〜100個/μm2であることを特徴とする、ロータコア。
[7] 組織中に含まれるシリコン窒化物の平均粒子径が1〜50nmであることを特徴とする、[6]に記載のロータコア。
[8] 平均結晶粒径が40μm以下である、[6]乃至[7]の何れか一項に記載のロータコア。
[9] 無方向性電磁鋼板の製造方法であって、
質量%で、
C:0〜0.005%、
Si:1.5〜5.0%、
Mn:0.1〜3.0%、
Al:0〜0.005%、
P:0.03〜0.15%、
S:0〜0.005%、
N:0〜0.005%、
Sn:0〜0.01%
を含有し、残部が鉄及び不純物からなる鋼を熱間圧延してから、熱延板焼鈍、冷間圧延を行い、
続いて、窒素雰囲気中で、10〜30℃/秒の加熱速度で加熱し、800〜1200℃の均熱温度で1〜60秒間の均熱時間を維持する仕上げ焼鈍を行うことを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法。
[10]
無方向性電磁鋼板からなるモータ用のステータコアの製造方法であって、
質量%で、
C:0〜0.005%、
Si:1.5〜5.0%、
Mn:0.1〜3.0%、
Al:0〜0.005%、
P:0.03〜0.15%、
S:0〜0.005%、
N:0〜0.005%、
Sn:0〜0.01%
を含有し、残部が鉄及び不純物からなり、
結晶粒界をオージェ電子分光法で測定した際の700eVにおけるFeのピーク高さFe700と、120eVにおけるPのピーク高さP120との比P120/Fe700が0.020未満である仕上げ焼鈍後の無方向性電磁鋼板を、ステータコア形状に加工後に、加熱速度10℃/s以上、均熱温度850℃以下、均熱時間600秒以下の条件で歪取り焼鈍を行うことを特徴とするステータコアの製造方法。
[11]
無方向性電磁鋼板からなるモータ用のロータコアの製造方法であって、
質量%で、
C:0〜0.005%、
Si:1.5〜5.0%、
Mn:0.1〜3.0%、
Al:0〜0.005%、
P:0.03〜0.15%、
S:0〜0.005%、
N:0〜0.005%、
Sn:0〜0.01%
を含有し、残部が鉄及び不純物からなり、
結晶粒界をオージェ電子分光法で測定した際の700eVにおけるFeのピーク高さFe700と、120eVにおけるPのピーク高さP120との比P120/Fe700が0.020未満である仕上げ焼鈍後の無方向性電磁鋼板を、ロータコア形状に加工後に、加熱速度0.2〜10℃未満/s、均熱温度850℃以下、均熱時間600秒以下、かつ均熱温度が前記仕上げ焼鈍の焼鈍温度以下である条件で歪取り焼鈍を行うことを特徴とするロータコアの製造方法。
また、無方向性電磁鋼板にAlをなるべく含有させないようにすることで、歪取り焼鈍時の粗大なAlNの析出を予防して低鉄損化を阻害しないようにした。
以下、本発明の実施形態について説明する。
C:0〜0.005%
Cは、含有量が多いと、炭化物の析出量が増加することにより、鉄損に悪影響を及ぼすので少ないほどよい。したがって、Cの含有量は0.005%以下とすることがよい。
Cの含有量の下限は特に限定されず、好ましくは0%である。しかし、工業的な純化技術を考慮すると実用的にはCの含有量は0.0001%以上であり、製造コストも考慮すると0.0005%以上となる。
Siは鋼板の電気抵抗を高めて渦電流損を減少させ、鉄損を低減する作用がある。さらに、鋼板の集合組織を電磁鋼板に好ましいものとして磁束密度を向上させる。また鋼板の強度を高めるためにも利用される。
これらの効果を得るために、Siの含有量は、1.5%以上とする。Siの含有量は2.0%以上であることがより好ましい。
Siの含有量が多すぎると、鋼板の飽和磁束密度が低下する。また、冷間圧延時の鋼板の割れが発生し易い。そのため、Siの含有量は5.0%以下とする。Siの含有量は4.0%以下であることが好ましく、3.6%以下であることがより好ましい。
Mnは、Siと同様に鋼の電気抵抗を高め、鉄損を低減する作用がある。さらに、鋼板の集合組織を電磁鋼板に好ましいものとして磁束密度を向上させる。しかも、Mnは鋼板の飽和磁束密度低下量が小さい点も有利である。また鋼板の強度を高めるためにも利用される。そのため、Mnの含有量は0.1%以上とする。Mnの含有量は0.2%以上であることが好ましく、0.5%以上であることがより好ましい。
Mnの含有量が多すぎると、合金コストが上昇するため、Mnの含有量は3.0%以下とする。Mnの含有量は2.0%以下であることが好ましく、1.8%以下であることがより好ましい。
Alは、歪取り焼鈍時にAlNを形成して、結晶粒の粒成長を阻害し、特にステータコアの鉄損を低減できなくなる。従ってAlは極力含有しないことが好ましい。従って、Al量は0.005%以下に制限する。Alは0%であることが最も好ましい。
Pは、鋼の磁束密度を低下させることなく強度を高める作用がある。このため、Pの含有量は、0.03%以上に限定する。本発明の効果をより効果的に得る点で、Pの含有量は、好ましくは0.04%以上、さらに好ましくは0.05%以上である。他方、Pを過剰に含有させると鋼の靱性を損ない、鋼板に破断が生じやすくなる。そのため、Pの含有量は0.15%以下とするのが好ましい。より好ましくは0.12%以下、さらに好ましくは0.10%以下である。
Sは、含有量が多いと、硫化物の増加により、鉄損に悪影響を及ぼすので少ないほどよい。したがって、Sの含有量は0.005%以下とすることがよい。
Sの含有量の下限は特に限定されず、好ましくは0%である。しかし、工業的な純化技術を考慮すると実用的にはSの含有量は0.0001%以上であり、製造コストも考慮すると0.0005%以上となる。
Nは、含有量が多いと、窒化物の増加により、鉄損に悪影響を及ぼすので少ないほどよい。したがって、Nの含有量としては0.005%以下とすることがよい。
Nの含有量の下限は特に限定されず、好ましくは0%である。しかし、工業的な純化技術を考慮すると実用的にはNの含有量は0.0001%以上であり、製造コストも考慮すると0.0005%以上となる。
Snは、選択的に含有させればよく、Snを含有させた場合は鉄損の改善に有効である。このため、Snを含有させる場合の下限は、0.001%以上であり、好ましくは0.002%以上である。しかし、Sn含有量が0.01%を超えると、脆性が著しく劣化する。このため、Sn含有量は、0.01%以下であり、好ましくは0.008%以下である。また、Snは0%でもよい。
鋼板の残部は、Feおよび不純物である。不純物とは、原材料に含まれる成分、または、製造の過程で混入する成分であって、意図的に鋼板に含有させたものではない成分を指す。さらにFeに代えて任意元素として、Cr、Cu、Ni、Ti、Nb、Ca、Mg、REMなどを、無方向性電磁鋼板において公知の範囲で含有することは本発明の効果を失わせるものではない。
本実施形態に係る無方向性電磁鋼板は、0.03%以上のPを含有するが、Pが鋼板表面に偏析すると鋼板の耐食性が低下する。ロータコアやステータコアは、表面にワニス等の絶縁被膜が形成される場合があり、耐食性が低下するとモータ内で腐食が進行するおそれがある。そのため、本実施形態の無方向性電磁鋼板では、Pを鋼板表面に偏析させないことが望ましい。具体的には、結晶粒の結晶粒界をオージェ電子分光法で測定した際の700eVにおけるFeのピーク高さFe700と、120eVにおけるPのピーク高さP120との比P120/Fe700が0.020未満であることが好ましい。P120/Fe700が0.020未満であれば、鋼板表面へのPの偏析が少なくなり、鋼板の耐食性を向上させることが可能になる。鋼板表面へのPの偏析を抑制するには、無方向性電磁鋼板を製造する際の仕上焼鈍の条件を最適化するとよい。
また、本実施形態のステータコアは、鋼板中に含まれるシリコン窒化物の単位面積当たりの個数密度が20個/μm2未満であってもよい。
更に、本実施形態のステータコアは、鋼板の平均結晶粒径が70〜120μmであってもよい。
また、鋼板中に含まれるシリコン窒化物の平均粒子径は、1〜50nmであってもよい。
更に、本実施形態のロータコアは、鋼板の平均結晶粒径が40μm以下であってもよい。
鋼板中のSi窒化物をこの範囲で制御することで、析出強化により鋼板強度を高めることができる。より具体的には、鋼板のビッカース硬さを250以上にすることができる。粒子径が50nmを超えると、析出強化が発現しにくくなり、高速回転するロータコアの変形を抑制する効果を十分に得ることができなくなる。また、鉄損がさほど重要視されないロータコアにおいても磁気特性への悪影響が大きくなる。
熱間圧延工程は、例えば、上記の化学組成を有するスラブを加熱した後、熱間圧延する工程である。具体的には、上記の化学組成を有する鋼を、連続鋳造法又は鋼塊を分塊圧延する方法等の一般的な方法により得られたスラブとし、加熱炉に装入して熱間圧延を施す。なお、スラブ温度が高い場合には加熱炉に装入しないで熱間圧延を施してもよい。この工程によって、熱間圧延板が得られる。
熱間圧延を施すときのスラブ加熱温度は特に限定されるものではないが、コストおよび熱間圧延性の観点から1000℃〜1300℃とすることが好ましい。スラブ加熱温度は、より好ましくは1050℃〜1250℃である。
熱間圧延を施すときの各条件は特に限定するものではないが、例えば、仕上げ温度は800℃〜1100℃、巻き取り温度は500℃〜750℃で行うことがよい。
熱延板焼鈍工程は、熱間圧延工程後の鋼板(熱間圧延板)を焼鈍する工程である。熱延板焼鈍は、箱焼鈍および連続焼鈍のいずれの方法で実施してもよい。
熱延板焼鈍を施す条件は特に限定されないが、例えば、設備への負荷や製造コストの観点から、焼鈍温度は800℃〜1250℃(好ましくは900℃〜1100℃)とし、焼鈍時間は1秒〜2時間(好ましくは20秒〜1時間)とすることがよい。
なお、必要に応じて、焼鈍する前の鋼板(熱間圧延板)、又は熱間圧延板を焼鈍した後の鋼板(焼鈍鋼板)を酸洗する酸洗工程を設けてもよい。
冷間圧延工程は、熱延板焼鈍工程で得た鋼板(焼鈍鋼板)を、冷間圧延する工程である。冷間圧延工程では、焼鈍鋼板を1回の冷間圧延により、所定の板厚の冷間圧延板としてもよく、又は、焼鈍鋼板に中間焼鈍を介して2回以上の冷間圧延により、所定の板厚の冷間圧延板としてもよい。最終の冷間圧延における圧下率(最終冷間圧下率)は78%以上とすることがよい。また、冷間圧延終了後の冷間圧延板の板厚は、目的とする板厚にすればよいが、例えば、0.15mm〜0.50mmの範囲とするのがよい。
仕上げ焼鈍工程は、冷間圧延工程後の鋼板(冷間圧延板)を仕上げ焼鈍する工程である。仕上げ焼鈍工程における条件を調整することで、鋼板表面へのPの偏析を抑制する。そのための焼鈍条件としては、10〜30℃/秒の加熱速度で加熱し、800〜1200℃の均熱温度で1〜60秒間の均熱時間を維持する条件とすることが好ましい。また、仕上げ焼鈍工程の雰囲気は窒素雰囲気とすることが好ましい。この仕上げ焼鈍によって、結晶粒界における比P120/Fe700が0.020未満になる。また、例えばロータコア用素材として、平均結晶粒径を高強度化効果が期待できる40μm以下とするには、均熱温度を900℃以下とすることが好ましい。一方、結晶粒微細化による高強度化を指向しないのであれば、例えば焼鈍温度をより高温化して平均結晶粒径を大きくすることも可能である。
本実施形態に係る無方向性電磁鋼板の製造方法は、例えば、必要に応じて、仕上げ焼鈍工程後の鋼板(無方向性電磁鋼板)の表面に絶縁膜を設ける絶縁膜形成工程を有していてもよい。絶縁膜は、例えば、有機成分のみ、無機成分のみ、又は有機成分と無機成分との混合物からなる絶縁被膜が挙げられる。また、絶縁膜は、加熱・加圧することにより接着能を発揮する絶縁膜であってもよい。接着能を発揮する絶縁膜の材料としては、アクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、又はメラミン樹脂などが挙げられる。
まず、製造された仕上げ焼鈍後の無方向性電磁鋼板を、ステータコア形状に加工してステータコア用の部材とする。この加工工程は、例えば、ダイとパンチを用いた打ち抜き成形加工によって無方向性電磁鋼板から複数の板片を切り出し、これら複数の板片を積層し、かしめ加工または溶接により一体化する工程を例示できる。
次いで、加工後のステータコア用の板材またはこれを積層して一体化したコアに対して、加熱速度10℃/s以上、均熱温度850℃以下、均熱時間600秒以下の条件で歪取り焼鈍を行う。歪取り焼鈍によって、加工時に生じた加工ひずみを低減させて鉄損を低減させるとともに、Si窒化物を形成させずに結晶粒の粒成長を促進する。また、結晶粒界における比P120/Fe700が0.020未満になる。
まず、製造された仕上げ焼鈍後の無方向性電磁鋼板を、ロータコア形状に加工してロータコア用の部材とする。この加工工程は、例えば、ダイとパンチを用いた打ち抜き成形加工によって無方向性電磁鋼板から複数の板片を切り出し、これら複数の板片を積層し、かしめ加工または溶接により一体化する工程を例示できる。なお、ロータコアの製造に供する板片は、ステータコアに供する環状の板片の切り出し時に発生した環状中心部に相当する板片を利用してもよい。これにより、材料の歩留まりを向上できる。
また、実施形態に係るロータコアは、Si窒化物の平均粒径を50nm以下とし、Si窒化物の個数密度を20〜100個/μm2とし、好ましくはSi窒化物の平均粒径を1〜50nmとする。
No.4はP量が外れたためステータコアとしての鉄損が高かった。
No.5は均熱温度が高過ぎてP120/Fe700が外れたため、ステータコアの発錆率が高く、ステータコアとしての鉄損が高かった。
これらに対し、No.1、6〜9は成分、P120/Fe700が本発明で請求する範囲にあるため、ステータコアの鉄損が低いことが分かる。
No.4はP量が外れたため硬さが低かった。
No.5は均熱温度が高過ぎてP120/Fe700が外れたため、ロータコアの発錆率が高く、硬さが低かった。
これらに対し、No.1、6〜9は成分、P120/Fe700が本発明で請求する範囲にあるため、硬さが高いことが分かる。
プロセスBは、加熱速度が低すぎてSi窒化物の平均粒子径が粗大となり、また、Si窒化物の個数密度も高かったため、ステータコアとしての鉄損が高かった。
プロセスI、Jは均熱温度が高すぎて、P120/Fe700が高くなり、鋼板の発錆率が高くなり、ステータコアとしての鉄損が高かった。
また、プロセスO、Pは、均熱時間が600秒を超えたため、P120/Fe700が外れ、発錆率が高くなった。更にプロセスPにおいてはSi窒化物の平均粒子径が粗大となり、またSi窒化物の個数密度も高くなったため、ステータコアの鉄損が高かった。
これに対し、プロセスC〜H、K〜Nは加熱速度、均熱温度、均熱時間が本発明で請求する範囲にあるため、ステータコアの鉄損が低いことが分かる。
プロセスeは加熱速度が速いため、Si窒化物の個数密度が少なく、十分な硬さが得られなかった。
プロセスh、iは、均熱温度が850℃を超え、仕上げ焼鈍の焼鈍温度を超えたため、Si窒化物の平均粒子径が粗大化し、さらにP120/Fe700が外れたため発錆率が高くなり、十分な硬さが得られなかった。
プロセスn、oは均熱時間が長すぎ、Si窒化物の平均粒子径が粗大化し、さらにP120/Fe700が外れたため発錆率が高くなり、十分な硬さが得られなかった。
これらに対し、プロセスb〜d、f、g、j〜mは加熱速度、均熱温度、均熱時間が本発明で請求する範囲にあるため、十分な硬さが得られていることが分かる。
Claims (11)
- 質量%で、
C:0〜0.005%、
Si:1.5〜5.0%、
Mn:0.1〜3.0%、
Al:0〜0.005%、
P:0.03〜0.15%、
S:0〜0.005%、
N:0〜0.005%、
Sn:0〜0.01%
を含有し、残部が鉄及び不純物からなり、
結晶粒界をオージェ電子分光法で測定した際の700eVにおけるFeのピーク高さFe700と、120eVにおけるPのピーク高さP120との比P120/Fe700が0.020未満であることを特徴とする、無方向性電磁鋼板。 - 平均結晶粒径が40μm以下である、請求項1に記載の無方向性電磁鋼板。
- 無方向性電磁鋼板からなるモータ用のステータコアであって、
前記無方向性電磁鋼板が、質量%で、
C:0〜0.005%、
Si:1.5〜5.0%、
Mn:0.1〜3.0%、
Al:0〜0.005%、
P:0.03〜0.15%、
S:0〜0.005%、
N:0〜0.005%、
Sn:0〜0.01%
を含有し、残部が鉄及び不純物からなり、
結晶粒界をオージェ電子分光法で測定した際の700eVにおけるFeのピーク高さFe700と、120eVにおけるPのピーク高さP120との比P120/Fe700が0.020未満であり、
鋼板中に含まれるシリコン窒化物の平均粒子径が1.00nm未満(存在しない場合、つまりゼロを含む)であることを特徴とする、ステータコア。 - 前記鋼板中に含まれる前記シリコン窒化物の単位面積当たりの個数密度が20個/μm2未満である、請求項3に記載のステータコア。
- 前記鋼板における平均結晶粒径が70〜120μmである、請求項3または請求項4に記載のステータコア。
- 無方向性電磁鋼板からなるモータ用のロータコアであって、
前記無方向性電磁鋼板が、質量%で、
C:0〜0.005%、
Si:1.5〜5.0%、
Mn:0.1〜3.0%、
Al:0〜0.005%、
P:0.03〜0.15%、
S:0〜0.005%、
N:0〜0.005%、
Sn:0〜0.01%
を含有し、残部が鉄及び不純物からなり、
結晶粒界をオージェ電子分光法で測定した際の700eVにおけるFeのピーク高さFe700と、120eVにおけるPのピーク高さP120との比P120/Fe700が0.020未満であり、
組織中に含まれるシリコン窒化物の平均粒子径が50nm以下であり、シリコン窒化物の単位面積当たりの個数密度が20〜100個/μm2であることを特徴とする、ロータコア。 - 組織中に含まれるシリコン窒化物の平均粒子径が1〜50nmであることを特徴とする、請求項6に記載のロータコア。
- 平均結晶粒径が40μm以下である、請求項6乃至請求項7の何れか一項に記載のロータコア。
- 無方向性電磁鋼板の製造方法であって、
質量%で、
C:0〜0.005%、
Si:1.5〜5.0%、
Mn:0.1〜3.0%、
Al:0〜0.005%、
P:0.03〜0.15%、
S:0〜0.005%、
N:0〜0.005%、
Sn:0〜0.01%
を含有し、残部が鉄及び不純物からなる鋼を熱間圧延してから、熱延板焼鈍、冷間圧延を行い、
続いて、窒素雰囲気中で、10〜30℃/秒の加熱速度で加熱し、800〜1200℃の均熱温度で1〜60秒間の均熱時間を維持する仕上げ焼鈍を行うことを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法。 - 無方向性電磁鋼板からなるモータ用のステータコアの製造方法であって、
質量%で、
C:0〜0.005%、
Si:1.5〜5.0%、
Mn:0.1〜3.0%、
Al:0〜0.005%、
P:0.03〜0.15%、
S:0〜0.005%、
N:0〜0.005%、
Sn:0〜0.01%
を含有し、残部が鉄及び不純物からなり、
結晶粒界をオージェ電子分光法で測定した際の700eVにおけるFeのピーク高さFe700と、120eVにおけるPのピーク高さP120との比P120/Fe700が0.020未満である仕上げ焼鈍後の無方向性電磁鋼板を、ステータコア形状に加工後に、加熱速度10℃/s以上、均熱温度850℃以下、均熱時間600秒以下の条件で歪取り焼鈍を行うことを特徴とするステータコアの製造方法。 - 無方向性電磁鋼板からなるモータ用のロータコアの製造方法であって、
質量%で、
C:0〜0.005%、
Si:1.5〜5.0%、
Mn:0.1〜3.0%、
Al:0〜0.005%、
P:0.03〜0.15%、
S:0〜0.005%、
N:0〜0.005%、
Sn:0〜0.01%
を含有し、残部が鉄及び不純物からなり、
結晶粒界をオージェ電子分光法で測定した際の700eVにおけるFeのピーク高さFe700と、120eVにおけるPのピーク高さP120との比P120/Fe700が0.020未満である仕上げ焼鈍後の無方向性電磁鋼板を、ロータコア形状に加工後に、加熱速度0.2〜10℃未満/s、均熱温度850℃以下、均熱時間600秒以下、かつ均熱温度が前記仕上げ焼鈍の焼鈍温度以下である条件で歪取り焼鈍を行うことを特徴とするロータコアの製造方法。
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