JP2019183997A - 流体制御弁および流路制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】小型軽量化が図れる構成でありながら三方弁として利用できる流体制御弁および流体制御弁を備えた流路制御システムを提供する。【解決手段】流体制御弁Vは、第一磁性体72を有する弁体7と、ハウジング4と、流入路41aと、第一流出路41bと、第二流出路42bと、収容室70の一方側に配置された第二磁性体8と、ソレノイドBと、を備え、ハウジング4は、ソレノイドBに通電したとき、第一磁性体72が第二磁性体8に吸着されることにより、弁体7のうち第一流出路41bに対向する円環表面72aが当接する第一弁座41dと、ソレノイドBを非通電にしたとき、弁体7が流入路41aの流体圧を受けて収容室70の他方側に移動し、弁体7のうち第二流出路42bに対向する円環背面71aが当接する第二弁座42d1と、を有している。【選択図】図1
Description
本発明は、流体の流路を切換可能な流体制御弁および流体制御弁を備えた流路制御システムに関する。
従来、例えば自動車用エンジンなどの内燃機関を冷却する冷却システムにおいて、ウォータポンプにより内燃機関と暖房用のヒータコアとに亘って冷却水を循環させる循環流路に設けられた流体制御弁が知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載の流体制御弁は、板状の第一磁性体(文献では帯板部材)を有する弁体と、ハウジングにインサート成形された板状の第二磁性体(文献では固定ヨーク)を有する弁座と、第二磁性体に作用する磁束を生成するソレノイドとを備えている。この流体制御弁は、弁体を弁座の側に付勢する付勢部材(文献では、コイルスプリング)を設けている。
また、特許文献1に記載の流体制御弁は、エンジンの停止時にウォータポンプが停止されており、付勢部材の付勢力によって弁体は閉弁状態にある。そして、エンジン始動時には、ウォータポンプが駆動され弁体に液圧が作用するが、ソレノイドの通電による駆動力および付勢部材の付勢力により、弁体が弁座に押し付けられて閉弁状態が保持される。一方、エンジンを作動させての暖房使用時には、ソレノイドの通電を解除すると、弁体に作用する液圧が付勢部材の付勢力に対抗して弁体を弁座から離間させ、開弁状態となって冷却水がヒータコアに流れる。
特許文献1に記載の流体制御弁は、ソレノイドの通電による駆動力および付勢部材の付勢力により弁体を閉弁し、液圧を利用して弁体を開弁する構成であるため、構成が簡便であり、小型軽量化が図れるものであった。一方、1つの流入路に対して1つの流出路を開放又は遮断する、所謂二方弁であるため、1つの流入路に対して2つの流出路を切替える所謂三方弁には使用することができない。
そこで、小型軽量化が図れる構成でありながら三方弁として利用できる流体制御弁および流体制御弁を備えた流路制御システムが望まれている。
本発明に係る流体制御弁の特徴構成は、第一磁性体を有し、直進移動する板状の弁体と、前記弁体を収容する収容室を有するハウジングと、前記収容室に流体を流入させる流入路と、前記収容室に流入した流体を前記収容室の一方側から流出させる第一流出路と、前記収容室に流入した流体を前記収容室の他方側から流出させる第二流出路と、前記収容室の前記一方側に配置され、前記弁体と対向する状態で前記ハウジングに固定された第二磁性体と、前記第二磁性体に作用する磁束を生成するソレノイドと、を備え、前記ハウジングは、前記ソレノイドに通電したとき、前記第一磁性体が前記第二磁性体に吸着されることにより、前記弁体のうち前記第一流出路に対向する円環表面が当接する第一弁座と、前記ソレノイドを非通電にしたとき、前記弁体が前記流入路から流入する流体の流体圧を受けて前記収容室の前記他方側に移動し、前記弁体のうち前記第二流出路に対向する円環背面が当接する第二弁座と、を有しており、前記円環表面が前記第一弁座に当接することで、前記流入路が前記第一流出路と非連通になると共に前記第二流出路と連通し、前記円環背面が前記第二弁座に当接することで、前記流入路が前記第一流出路と連通すると共に前記第二流出路と非連通になる点にある。
本構成では、板状の弁体を直進移動させることにより、第一流出路と第二流出路との切換えが可能となるので、三方弁を回動弁等で構成する場合に比べて構成が簡便で、軽量化を図ることができる。しかも、流入路と第二流出路とを連通させるときは、板状の弁体のうち第一流出路に対向する円環表面をハウジングの第一弁座に当接させ、流入路と第一流出路とを連通させるときは、板状の弁体のうち第二流出路に対向する円環背面をハウジングの第二弁座に当接させる構成であるので、弁体のストロークを小さくすることが可能となり、ハウジングの収容室のコンパクト化を図ることができる。
また、流入路と第二流出路とを連通させるときはソレノイドを通電して弁体を移動させ、流入路と第一流出路とを連通させるときはソレノイドを非通電にして流入路の流体圧により弁体を移動させる。このため、例えば、第一流出路に使用頻度の高い機器を配置し、第二流出路に使用頻度の低い機器を配置すれば、ソレノイドを非通電にする時間を長くすることが可能となり、ソレノイドの駆動電力を節約することができる。
このように、小型軽量化が図れる構成でありながら三方弁として利用できる流体制御弁を提供できた。
他の特徴構成は、前記ハウジングには、前記弁体を前記一方側から前記他方側に向かう方向に付勢する付勢部材が収容されている点にある。
本構成では、付勢部材の付勢力により弁体を一方側から他方側に移動させるので、ソレノイドの駆動力により一方側に弁体が位置する状態からソレノイドを非通電にしたとき、弁体を他方側に移動させる流体圧に加えて、付勢部材の付勢力が弁体に作用する。その結果、流路の切換えを迅速に行うことができる。
本発明に係る流路制御システムの特徴構成は、第一磁性体を有し、直進移動する板状の弁体と、前記弁体を収容する収容室を有するハウジングと、前記収容室に流体を流入させる流入路と、前記収容室に流入した流体を前記収容室の一方側から流出させる第一流出路と、前記収容室に流入した流体を前記収容室の他方側から流出させる第二流出路と、前記収容室の前記一方側に配置され、前記弁体と対向する状態で前記ハウジングに固定された第二磁性体と、前記第二磁性体に作用する磁束を生成するソレノイドと、前記弁体を前記他方側から前記一方側に向かう方向に付勢する付勢部材と、を有する流体制御弁と、前記流入路に流れる流体の流量を調整する流量制御器と、を備え、前記ハウジングは、前記ソレノイドに通電したとき、前記第一磁性体が前記第二磁性体に吸着されると共に前記付勢部材の付勢力により、前記弁体のうち前記第一流出路に対向する円環表面が当接する第一弁座と、前記ソレノイドを非通電にしたとき、前記流量制御器で流量を調整された流体の流体圧を受けて前記弁体が前記収容室の前記他方側に移動し、前記弁体のうち前記第二流出路に対向する円環背面が当接する第二弁座と、を有しており、前記円環表面が前記第一弁座に当接することで、前記流入路が前記第一流出路と非連通になると共に前記第二流出路と連通し、前記円環背面が前記第二弁座に当接することで、前記流入路が前記第一流出路と連通すると共に前記第二流出路と非連通になる点にある。
本構成の流体制御弁は、板状の弁体を直進移動させることにより、第一流出路と第二流出路との切換えが可能となるので、三方弁を回動弁等で構成する場合に比べて構成が簡便で、軽量化を図ることができる。しかも、流入路と第二流出路とを連通させるときは、板状の弁体のうち第一流出路に対向する円環表面をハウジングの第一弁座に当接させ、流入路と第一流出路とを連通させるときは、板状の弁体のうち第二流出路に対向する円環背面をハウジングの第二弁座に当接させる構成であるので、弁体のストロークを小さくすることが可能となり、ハウジングの収容室のコンパクト化を図ることができる。
また、流入路と第二流出路とを連通させるときはソレノイドの駆動力に加えて付勢部材の付勢力を弁体に作用させて弁体を移動させる。つまり、付勢部材の付勢力が弁体を移動させる際のアシスト機能となるため、ソレノイドの駆動力を小さくすることが可能となり小型化を図ることができる。しかも、第一磁性体を第二磁性体に吸着させるソレノイドの駆動力が不十分であっても、付勢部材の付勢力により流入路と第二流出路とを確実に連通させることができる。
一方、流入路と第一流出路とを連通させるときは、弁体の円環背面に作用する流体圧によって、弁体を他方側に移動させ難い。しかしながら、本構成では、流量制御器で流量を調整された流体の流体圧を受けて弁体を他方側に移動させるので、弁体の円環背面に作用する流体圧を小さくした状態で、弁体を第一流出路に対向する円環表面の受圧面に所定の流体圧を作用させることが可能となる。よって、弁体が他方側に移動し易くなり、流入路と第一流出路とを確実に連通させることができる。このように、小型軽量化を図れる三方弁としての流体制御弁を用いて、流路の切換えを確実に実行できる流路制御システムを提供できた。
本発明に係る流路制御システムの特徴構成は、第一磁性体を有し、直進移動する板状の弁体と、前記弁体を収容する収容室を有するハウジングと、前記収容室の一方側から前記収容室に流体を流入させる第一流入路と、前記収容室の他方側から前記収容室に流体を流入させる第二流入路と、前記収容室に流入した流体を流出させる流出路と、前記収容室の前記一方側に配置され、前記弁体と対向する状態で前記ハウジングに固定された第二磁性体と、前記第二磁性体に作用する磁束を生成するソレノイドと、前記弁体を前記一方側から前記他方側に向かう方向に付勢する付勢部材と、を有する流体制御弁と、前記第一流入路および前記第二流入路に流れる流体の流量を調整する流量制御器と、を備え、前記ハウジングは、前記流量制御器により前記第一流入路の流体の流通を停止しつつ前記第二流入路に流体を流通させると共に前記ソレノイドに通電したとき、前記第一磁性体が前記第二磁性体に吸着されることにより、前記弁体のうち前記第一流入路に対向する円環表面が当接する第一弁座と、前記流量制御器により前記第一流入路に流体を流通させつつ前記第二流入路の流体の流通を停止すると共に前記ソレノイドを非通電にしたとき、前記第一流入路から流入する流体の流体圧および前記付勢部材の付勢力により、前記弁体が前記収容室の前記他方側に移動し、前記弁体のうち前記第二流入路に対向する円環背面が当接する第二弁座と、を有しており、前記円環表面が前記第一弁座に当接することで、前記流出路が前記第一流入路と非連通になると共に前記第二流入路と連通し、前記円環背面が前記第二弁座に当接することで、前記流出路が前記第一流入路と連通すると共に前記第二流入路と非連通になる点にある。
本構成の流体制御弁は、板状の弁体を直進移動させることにより、第一流入路と第二流入路との切換えが可能となるので、三方弁を回動弁等で構成する場合に比べて構成が簡便で、軽量化を図ることができる。しかも、流出路と第二流入路とを連通させるときは、板状の弁体のうち第一流入路に対向する円環表面をハウジングの第一弁座に当接させ、流出路と第一流入路とを連通させるときは、板状の弁体のうち第二流入路に対向する円環背面をハウジングの第二弁座に当接させる構成であるので、弁体のストロークを小さくすることが可能となり、ハウジングの収容室のコンパクト化を図ることができる。
また、流出路と第二流入路とを連通させるときは、流量制御器により第一流入路の流体の流通を停止すると共にソレノイドを通電して弁体を移動させ、流出路と第一流入路とを連通させるときは、流量制御器により第二流入路の流体の流通を停止すると共にソレノイドを非通電にして第一流入路から流入する流体の流体圧および付勢部材の付勢力により弁体を移動させる。このため、例えば、第一流入路に使用頻度の高い機器を配置し、第二流入路に使用頻度の低い機器を配置すれば、ソレノイドを非通電にする時間を長くすることが可能となり、ソレノイドの駆動電力を節約することができる。このように、小型軽量化を図れる三方弁としての流体制御弁を用いて、流路の切換えを確実に実行できる流路制御システムを提供できた。
以下に、本発明に係る流体制御弁および流量制御システムの実施形態について、図面に基づいて説明する。本実施形態では、流量制御システムの一例として、流体制御弁Vを用いたPHV(プラグインハイブリッド自動車)の電池W、エンジンE、モータユニットMに冷却水(流体の一例)を流通させる冷却システム(流路制御システムの一例)として説明する。ただし、以下の実施形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
[第1実施形態:基本構成]
図1〜図5に示すように、流体制御弁Vは、ハウジング4と、第一磁性体72を有する板状の弁体7と、弁体7と対向する状態でハウジング4に固定されている第二磁性体8と、コイルスプリングS(付勢部材の一例)と、第二磁性体8に作用する磁束を生成するソレノイドBとを備えている。第一磁性体72と第二磁性体8とは、鉄などの磁性体で構成されている。
図1〜図5に示すように、流体制御弁Vは、ハウジング4と、第一磁性体72を有する板状の弁体7と、弁体7と対向する状態でハウジング4に固定されている第二磁性体8と、コイルスプリングS(付勢部材の一例)と、第二磁性体8に作用する磁束を生成するソレノイドBとを備えている。第一磁性体72と第二磁性体8とは、鉄などの磁性体で構成されている。
ハウジング4は、弁体7を収容する収容室70を有する第一ハウジング41と、第一ハウジング41に固定される第二ハウジング42とを備えている。これら第一ハウジング41および第二ハウジング42は樹脂で構成されており、ボルト締結、接着、圧入などによって互いに接続されている。なお、第一ハウジング41および第二ハウジング42は、3分割以上で構成しても良い。以下の説明において、収容室70を基準として、図1の紙面下側(後述する第一流出路41b側)を一方側、紙面上側(後述する第二流出路42b側)を他方側として定義する。
第一ハウジング41には、収容室70に冷却水を流入させる流入路41aが円筒状に形成されている。この流入路41aには、機械式ウォータポンプMPの駆動力により冷却水が流入する。機械式ウォータポンプMPとは、不図示のクランクプーリからタイミングベルトを介して駆動力を得て回転するウォータポンプであり、エンジンの回転数に応じて流量が変化する。なお、機械式ウォータポンプMPに代えて、モータ等により駆動する電動式のウォータポンプを用いても良い。
第一ハウジング41には、流入路41aと直交する姿勢で第一流出路41bが円筒状に形成されている。つまり、流入路41aと第一流出路41bとは交差して配置されている。この第一流出路41bは、収容室70に流入した冷却水を収容室70の一方側から流出させる。第一ハウジング41の側方には、後述するソレノイドBの固定ヨーク11が一体形成されている。
第一ハウジング41は、弁体7が第二磁性体8に当接したとき、流入路41aから流入する冷却水の第一流出路41bへの流出を遮断するように、流入路41aと第一流出路41bとを仕切る仕切壁41cを有している(図3〜図4参照)。この仕切壁41cの流入路41a側の壁面における基端部には、流入路41aから収容室70に向かって冷却水を流通させるように弧状に膨出させた弧状膨出部41c1が形成されている。
第一ハウジング41は、収容室70の第一流出路41b側(一方側)に底壁41d(第一弁座の一例)を有している。この底壁41dの中央部分には、平面視において円環平板状の第二磁性体8がインサート成形されている(図5参照)。この第二磁性体8の外周側には、底壁41dから収容室70に向かって周方向に等間隔に突出した複数(本実施形態では6箇所)の突出部41eが形成されている。これら複数の突出部41eの内面に弁体7の外周が当接することにより、弁体7の直進移動がガイドされる(図2参照)。また、第一ハウジング41のうち、底壁41dの外周部分には、第一流出路41bとは反対側に突出する筒状壁部41fが形成されている。さらに、底壁41dのうち流入路41aとの接続部分には開口部41d1が形成されており、この開口部41d1は、筒状壁部41fの内側で且つ一対の突出部41eの間の領域に周方向に沿って設けられている(図5参照)。
第二ハウジング42には、平面視において円形状の基部42aと、流入路41aと直交する姿勢で基部42aから円筒状に延出する第二流出路42bとが一体形成されている(図1および図4参照)。つまり、流入路41aと第二流出路42bとは交差して配置されており、第一流出路41bと第二流出路42bとは同軸芯で平行に配置されている。この第二流出路42bは、収容室70に流入した冷却水を収容室70の他方側から流出させる。
第二ハウジング42の基部42aには、第二流出路42bとは反対側(収容室70側)に延出する外周壁部42cと内周壁部42dとが形成されている。この外周壁部42cの外周面が第一ハウジング41の筒状壁部41fの内周面に圧入等されることで、第一ハウジング41と第二ハウジング42とが互いに固定されている。内周壁部42dの先端面42d1(第二弁座の一例)は、弁体7のうち第二流出路42bに対向する円環背面71aに当接することで、弁体7が収容室70よりも第二流出路42b側(他方側)に移動することを規制するストッパとして機能する。
第二ハウジング42の内周壁部42dと、第二ハウジング42の外周壁部42cおよび第一ハウジング41の筒状壁部41fとの間には、流入路41aから底壁41dの開口部41d1を介して冷却水が環状に流通する環状流路5が形成されている(図1〜図2参照)。この環状流路5によって、流入路41aから流入した冷却水は、第一流出路41b又は第二流出路42bに全周に亘って流通する。
弁体7は、平面視において円形状の本体部71と、本体部71にインサート成形された第一磁性体72とを有している。また、弁体7には、本体部71の中央部分から第一流出路41b側に延出する延出部73が形成されている。本体部71と延出部73とは、樹脂で一体的に形成されている。延出部73は、端部が円錐形状で構成されており、この円錐形状により、流入路41aから第一流出路41bに向かって冷却水が円滑に流通する。
第一磁性体72は、第二磁性体8と対向して設けられており、第一流出路41bに対向する円環表面72aが露出している。第一磁性体72のうち円環表面72aの中央部分が延出部73に覆われていることにより、第一磁性体72が本体部71から離脱することが防止されている。
第二磁性体8は、収容室70の第一流出路41b側(一方側)に配置されており、第一流出路41bの入口となる流通孔81の周囲を取り囲むように平面視円環状に形成されている(図5参照)。この第二磁性体8は、複数の突出部41eの内側に形成されており、開口部41d1が形成された領域と流通孔81を挟んで開口部41d1とは反対側の領域とを切欠いた磁気絞り部82を有している。この磁気絞り部82によって、流通孔81の周縁に沿って磁束が通過する部分における磁気飽和を促進して、磁束が第一磁性体72の側に流れやすくしている。
コイルスプリングSは、一端が第一流出路41bに形成された段部41b1に係止され、他端が第一磁性体72の円環表面72aに当接している(図2および図4参照)。このコイルスプリングSは、収容室70の第一流出路41b側(一方側)から収容室70の第二流出路42b側(他方側)に向かう方向に弁体7を付勢している。つまり、コイルスプリングSは、第一磁性体72が第二磁性体8から離間するように、弁体7を付勢している。
ソレノイドBは、鉄などの磁性体で構成される板状の固定ヨーク11と、通電により磁場を発生させる電磁コイル12と、電磁コイル12を外部の駆動回路(不図示)に電気的に接続するソケット13とを有している(図1〜図2参照)。つまり、電磁コイル12に通電することにより、固定ヨーク11を介して第二磁性体8に磁束が流れる。
(作動形態)
ソレノイドBに通電したとき、電磁コイル12から第二磁性体8に流れた磁束が第一磁性体72の方向に流れ、コイルスプリングSの付勢力および流入路41aから第一流出路41bに流れる冷却水の流体圧に対抗して第一磁性体72が第二磁性体8に吸着され、弁体7が収容室70の第一流出路41b側(一方側)に移動する。そして、弁体7のうち第一磁性体72の円環表面72aが第一ハウジング41の底壁41d(第二磁性体8)に当接する。第一磁性体72の円環表面72aが第一ハウジング41の底壁41dに当接することで、流入路41aが第一流出路41bと非連通になると共に第二流出路42bと連通する(図3参照)。なお、機械式ウォータポンプMPに代えて電動式ウォータポンプを使用する場合は、ソレノイドBに通電する際、電動式ウォータポンプの駆動を停止して第一磁性体72の円環表面72aに作用する流体圧を極めて小さくしても良い。これにより、ソレノイドBに通電したとき、電磁コイル12から第二磁性体8に流れた磁束が第一磁性体72の方向に流れ、コイルスプリングSの付勢力に対抗して第一磁性体72が第二磁性体8に吸着され、弁体7が収容室70の第一流出路41b側(一方側)に移動する。つまり、ソレノイドBの電磁力はコイルスプリングSの付勢力にのみ対抗すれば良いため、ソレノイドBの駆動電力を節約することができる。
ソレノイドBに通電したとき、電磁コイル12から第二磁性体8に流れた磁束が第一磁性体72の方向に流れ、コイルスプリングSの付勢力および流入路41aから第一流出路41bに流れる冷却水の流体圧に対抗して第一磁性体72が第二磁性体8に吸着され、弁体7が収容室70の第一流出路41b側(一方側)に移動する。そして、弁体7のうち第一磁性体72の円環表面72aが第一ハウジング41の底壁41d(第二磁性体8)に当接する。第一磁性体72の円環表面72aが第一ハウジング41の底壁41dに当接することで、流入路41aが第一流出路41bと非連通になると共に第二流出路42bと連通する(図3参照)。なお、機械式ウォータポンプMPに代えて電動式ウォータポンプを使用する場合は、ソレノイドBに通電する際、電動式ウォータポンプの駆動を停止して第一磁性体72の円環表面72aに作用する流体圧を極めて小さくしても良い。これにより、ソレノイドBに通電したとき、電磁コイル12から第二磁性体8に流れた磁束が第一磁性体72の方向に流れ、コイルスプリングSの付勢力に対抗して第一磁性体72が第二磁性体8に吸着され、弁体7が収容室70の第一流出路41b側(一方側)に移動する。つまり、ソレノイドBの電磁力はコイルスプリングSの付勢力にのみ対抗すれば良いため、ソレノイドBの駆動電力を節約することができる。
一方、ソレノイドBを非通電にしたとき、弁体7が受ける流入路41aを流れる冷却水の流体圧とコイルスプリングSの付勢力とにより、弁体7が収容室70の第二流出路42b側(他方側)に移動する。そして、弁体7のうち本体部71の円環背面71aが内周壁部42dの先端面42d1に当接する。本体部71の円環背面71aが内周壁部42dの先端面42d1に当接することで、流入路41aが第一流出路41bと連通すると共に第二流出路42bと非連通になる(図1参照)。なお、機械式ウォータポンプMPに代えて電動式ウォータポンプを使用する場合は、ソレノイドBを非通電にしたとき、電動式ウォータポンプの駆動を一旦停止して本体部71の円環背面71aに作用する流体圧を極めて小さくしても良い。この場合、コイルスプリングSの付勢力により、弁体7を収容室70の第二流出路42b側(他方側)に速やかに移動させることができる。
本実施形態の流体制御弁Vは、板状の弁体7を直進移動させることにより、第一流出路41bと第二流出路42bとの切換えが可能となるので、三方弁を回動弁等で構成する場合に比べて構成が簡便で、軽量化を図ることができる。しかも、流入路41aと第二流出路42bとを連通させるときは、板状の弁体7の円環表面72aをハウジング4の底壁41dに当接させ、流入路41aと第一流出路41bとを連通させるときは、板状の弁体7のうち本体部71の円環背面71aをハウジング4の内周壁部42dの先端面42d1に当接させる構成であるので、弁体7のストロークを小さくすることが可能となり、ハウジング4の収容室70のコンパクト化を図ることができる。
また、流入路41aと第二流出路42bとを連通させるときはソレノイドBに通電して弁体7を移動させ、流入路41aと第一流出路41bとを連通させるときはソレノイドBを非通電にして流入路41aを流れる冷却水の流体圧およびコイルスプリングSの付勢力により弁体7を移動させる。このため、第一流出路41bに使用頻度の高い機器(冷却させる頻度の高い機器)を配置し、第二流出路42bに使用頻度の低い機器(冷却させる頻度の低い機器)を配置すれば、ソレノイドBを非通電にする時間を長くすることが可能となり、ソレノイドBの駆動電力を節約することができる。
また、本実施形態におけるコイルスプリングSは、収容室70の第一流出路41b側(一方側)から収容室70の第二流出路42b側(他方側)に向かう方向に弁体7を付勢する。このため、ソレノイドBの駆動力により一方側に弁体7が位置する状態からソレノイドBを非通電にしたとき、弁体7を他方側に移動させる流体圧に加えて、コイルスプリングSの付勢力が弁体7に作用するので、流路の切換えを迅速に行うことができる。
[第2実施形態]
図6には、上述した第1実施形態の変形例(第2実施形態)としての流体制御弁Vaが示されている。上述した実施形態と異なる点は、流入路41aを流出路41Aaとし、第一流出路41bを第一流入路41Abとし、第二流出路42bを第二流入路42Abとした点にある。第一流入路41Abは、収容室70の一方側から収容室70に冷却水を流入させ、第二流入路42Abは、収容室70の他方側から収容室70に冷却水を流入させる。流出路41Aaは、収容室70に流入した冷却水を流出させる。
図6には、上述した第1実施形態の変形例(第2実施形態)としての流体制御弁Vaが示されている。上述した実施形態と異なる点は、流入路41aを流出路41Aaとし、第一流出路41bを第一流入路41Abとし、第二流出路42bを第二流入路42Abとした点にある。第一流入路41Abは、収容室70の一方側から収容室70に冷却水を流入させ、第二流入路42Abは、収容室70の他方側から収容室70に冷却水を流入させる。流出路41Aaは、収容室70に流入した冷却水を流出させる。
また、第一流入路41Abおよび第二流入路42Abには、夫々、モータ等により駆動する電動式ウォータポンプEP(流量制御器の一例)を用いて、冷却水を流入させている。本実施形態では、流体制御弁Vaと電動式ウォータポンプEPとを備えた冷却システムを構成している。
第一流入路41Abと流出路41Aaとを連通させるときには、第二流入路42Ab側の電動式ウォータポンプEPを停止させると共に第一流入路41Ab側の電動式ウォータポンプEPを駆動させ、ソレノイドBを非通電にする。その結果、コイルスプリングSの付勢力および第一流入路41Abを流れる冷却水の流体圧により、弁体7が収容室70の第二流入路42Ab側(他方側)に移動する。そして、弁体7のうち本体部71の円環背面71aが内周壁部42dの先端面42d1に当接し、第一流入路41Abと流出路41Aaとが連通すると共に、第二流入路42Abと流出路41Aaとが非連通となる。
一方、第二流入路42Abと流出路41Aaとを連通させるときには、第一流入路41Ab側の電動式ウォータポンプEPを停止させると共に第二流入路42Ab側の電動式ウォータポンプEPを駆動させ、ソレノイドBに通電する。ソレノイドBに通電したとき、電磁コイル12から第二磁性体8に流れた磁束が第一磁性体72の方向に流れ、コイルスプリングSの付勢力に対抗して第一磁性体72が第二磁性体8に吸着され、弁体7が収容室70の第一流入路41Ab側(一方側)に移動する。このとき、第二流入路42Abを流れる冷却水の流体圧も弁体7に作用するので弁体7は円滑に移動する。そして、弁体7のうち第一磁性体72の円環表面72aが第一ハウジング41の底壁41d(第二磁性体8)に当接する。第一磁性体72の円環表面72aが第一ハウジング41の底壁41dに当接することで、第一流入路41Abと流出路41Aaとが非連通となると共に、第二流入路42Abと流出路41Aaとが連通する。
[別実施形態]
図7〜図8には、別実施形態に係る流体制御弁Vbが示されている。上述した実施形態におけるコイルスプリングSは、収容室70の第一流出路41b側(一方側)から収容室70の第二流出路42b側(他方側)に向かう方向に弁体7を付勢していた。これに代えて、本実施形態におけるコイルスプリングSaは、収容室70の収容室70の第二流出路42b側(他方側)から第一流出路41b側(一方側)に向かう方向に弁体7を付勢している点が異なる。また、流入路41aには、モータ等により駆動する電動式ウォータポンプEP(流量制御器の一例)を用いて、冷却水を流入させている。この電動式ウォータポンプEPは、流入路41aに流通する冷却水の流量を調整する。本実施形態では、流体制御弁Vbと電動式ウォータポンプEPとを備えた冷却システムを構成している。
図7〜図8には、別実施形態に係る流体制御弁Vbが示されている。上述した実施形態におけるコイルスプリングSは、収容室70の第一流出路41b側(一方側)から収容室70の第二流出路42b側(他方側)に向かう方向に弁体7を付勢していた。これに代えて、本実施形態におけるコイルスプリングSaは、収容室70の収容室70の第二流出路42b側(他方側)から第一流出路41b側(一方側)に向かう方向に弁体7を付勢している点が異なる。また、流入路41aには、モータ等により駆動する電動式ウォータポンプEP(流量制御器の一例)を用いて、冷却水を流入させている。この電動式ウォータポンプEPは、流入路41aに流通する冷却水の流量を調整する。本実施形態では、流体制御弁Vbと電動式ウォータポンプEPとを備えた冷却システムを構成している。
ソレノイドBに通電したとき、電磁コイル12から第二磁性体8に流れた磁束が第一磁性体72の方向に流れて第一磁性体72が第二磁性体8に吸着され、弁体7が収容室70の第一流出路41b側(一方側)に移動する。このとき、コイルスプリングSaがソレノイドBへの駆動により発生する第一磁性体72と第二磁性体8の間の吸引力をアシストするように、弁体7を収容室70の第一流出路41b側(一方側)に向かう方向に付勢している。そして、弁体7のうち第一磁性体72の円環表面72aが第一ハウジング41の底壁41d(第二磁性体8)に当接する。第一磁性体72の円環表面72aが第一ハウジング41の底壁41dに当接することで、流入路41aが第一流出路41bと非連通になると共に第二流出路42bと連通する(図8参照)。
一方、流入路41aと第一流出路41bとを連通させるときは、ソレノイドBを非通電にすると共に、流入路41a側の電動式ウォータポンプEPを停止させる。ソレノイドBを非通電にすることにより、弁体7は第二磁性体8から離間する。そして、その後、流入路41a側の電動式ウォータポンプEPを再度駆動させ、流入路41aを流れる冷却水の流体圧を弁体7の円環表面72aを作用させることにより、コイルスプリングSaの付勢力に対抗して、弁体7が収容室70の第二流出路42b側(他方側)に移動する。このとき、電動式ウォータポンプEPを一旦停止させており、弁体7のうち本体部71の円環背面71aに作用する流体圧は極めて小さくなっているので、弁体7が第二流出路42b側に円滑に移動する。そして、弁体7のうち本体部71の円環背面71aが内周壁部42dの先端面42d1に当接する。本体部71の円環背面71aが内周壁部42dの先端面42d1に当接することで、流入路41aが第一流出路41bと連通すると共に第二流出路42bと非連通になる(図7参照)。
なお、本実施形態では、弁体7の円環表面72aに対して流入路41aを流れる冷却水の流体圧を確実に作用させるために、図5に示した開口部41d1を周方向に亘って設けても良い。これにより、流入路41aから流入した冷却水が本体部71の円環表面72aの全周に行き渡るので、弁体7の円環表面72aに大きな流体圧を作用させることができる。その結果、コイルスプリングSaの付勢力に対して、弁体7の円環表面72aが受ける流体圧を確実に上回らせることができる。
本実施形態では、流入路41aと第二流出路42bとを連通させるときにソレノイドBの駆動力に加えてコイルスプリングSaの付勢力を弁体7に作用させている。つまり、コイルスプリングSaの付勢力が弁体7を移動させる際のアシスト機能となるため、ソレノイドBの駆動力を小さくすることが可能となり小型化を図ることができる。しかも、第一磁性体72を第二磁性体8に吸着させるソレノイドBの駆動力が不十分であっても、コイルスプリングSaの付勢力により流入路41aと第二流出路42bとを確実に連通させることができる。なお、流入路41aと第二流出路42bとを連通させるときに電動式ウォータポンプEPを停止させても良い。この場合、第一磁性体72の円環表面72aに作用する流体圧が極めて小さくなる。本実施形態では、コイルスプリングSaが弁体7を第一流出路41b側に向かう方向に付勢しているため、この付勢力により第一磁性体72の円環表面72aが第一ハウジング41の底壁41dに当接する。そしてソレノイドBに通電すると、円環表面72aの底壁41dへの当接状態が維持される。その結果、流入路41aが第一流出路41bと非連通になると共に第二流出路42bと連通する(図8参照)。このように、流入路41aと第二流出路42bとを連通させるときに電動式ウォータポンプEPを停止させた場合、円環表面72aの底壁41dへの当接状態を維持する電磁力で良いため、ソレノイドBの駆動電力を節約することができる。
[冷却システム]
図9に示すように、PHVの冷却システムは、電池Wと、エンジンEと、モータユニットMと、複数の電動式ウォータポンプEP(流路調整器の一例)と、前述の各実施形態に係る複数の流体制御弁V,Vaと、制御部3と、を備えている。制御部3は、各種処理を実行するCPUやメモリを中核としたソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの協働により構成されている。
図9に示すように、PHVの冷却システムは、電池Wと、エンジンEと、モータユニットMと、複数の電動式ウォータポンプEP(流路調整器の一例)と、前述の各実施形態に係る複数の流体制御弁V,Vaと、制御部3と、を備えている。制御部3は、各種処理を実行するCPUやメモリを中核としたソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの協働により構成されている。
PHVは、外部電源から電池Wを充電し、短距離走行時にはモータユニットMによりEV(電気自動車)として走行し、長距離走行時にはエンジンEおよびモータユニットMによりHV(ハイブリッド自動車)として走行することができるものである。HVは、エンジンEを発電のみに使用するシリーズ方式やモータユニットMとエンジンEとを走行シーンに応じて使い分けるパラレル方式等で構成されている。モータユニットMは、モータ,インバータおよびジェネレータ等で構成されている。以下、第1実施形態に係る流体制御弁Vと第2実施形態に係る流体制御弁Vaとを冷却システムに配置する例を示すが、第1実施形態に係る流体制御弁Vに代えて別実施形態に係る流体制御弁Vbを用いても良い。
冷却システムは、電池側冷却/暖機回路Xとエンジン側冷却回路Yとモータ側冷却回路Zとで構成されている。
電池側冷却/暖機回路Xには、電池Wを暖機するための温熱源20(電気ヒータ等)と電池Wを冷却するための冷熱源21(エアコン冷媒等)とが配置されており、電池Wと温熱源20とを接続する第一流路22と電池Wと冷熱源21とを接続する第二流路23とを有している。第一流路22が電池側暖機回路Xaを構成し、第二流路23が電池側冷却回路Xbを構成している。この第一流路22と第二流路23との接続点には、第1実施形態に係る流体制御弁Vである第一流体制御弁V1が設けられている。
エンジン側冷却回路Yには、エンジンEを冷却するための第一ラジエータRaが配置されており、エンジンEと第一ラジエータRaとを接続する第三流路24を有している。第三流路24には、電池側冷却/暖機回路Xの第二流路23から冷却水が導入される第一導入路25と、電池側冷却/暖機回路Xの第二流路23へ冷却水を導出する第一導出路26とが接続されている。第一導入路25と第二流路23との接続点には第1実施形態に係る流体制御弁Vである第二流体制御弁V2が設けられており、第一導入路25と第三流路24との接続点には第2実施形態に係る流体制御弁Vaである第三流体制御弁Va3が設けられている。第一導出路26と第二流路23との接続点には第2実施形態に係る流体制御弁Vaである第四流体制御弁Va4が設けられており、第一導出路26と第三流路24との接続点には第1実施形態に係る流体制御弁Vである第五流体制御弁V5が設けられている。
エンジン側冷却回路Yには、第三流路24において、エンジンEから第一ラジエータRaに向かう流路上に第1実施形態に係る流体制御弁Vである第六流体制御弁V6が設けられており、第一ラジエータRaからエンジンEに向かう流路上に第2実施形態に係る流体制御弁Vaである第七流体制御弁Va7が設けられている。そして、これら第六流体制御弁V6および第七流体制御弁Va7を接続するバイパス流路27が設けられており、第六流体制御弁V6および第七流体制御弁Va7は、エンジンEの暖機が完了するまで冷却水を第一ラジエータRaに流さないサーモスタットバルブの機能を有している。
モータ側冷却回路Zは、モータユニットMを冷却するための第二ラジエータRbが配置されており、モータユニットMと第二ラジエータRbとを接続する第四流路28を有している。第四流路28には、エンジン側冷却回路Yの第三流路24から冷却水が導入される第二導入路29と、エンジン側冷却回路Yの第三流路24へ冷却水を導出する第二導出路30とが接続されている。第二導入路29と第三流路24との接続点には第1実施形態に係る流体制御弁Vである第八流体制御弁V8が設けられており、第二導出路30と第四流路28との接続点には第1実施形態に係る流体制御弁Vである第九流体制御弁V9が設けられている。
[制御形態]
制御部3は、複数の電動式ウォータポンプEPと複数の流体制御弁V,Vaとの作動を制御する。以降、図10〜図16を用いて制御形態の一例を説明する。以下の説明において、電池Wの温度、エンジンEの温度およびモータユニットMの温度は、冷却水の温度や電池W等の本体温度を温度センサ(不図示)により計測され、これらの温度が制御部3に入力されるものとする。また、流体制御弁V,Vaは、ソレノイドBに通電しない状態を基本として、ソレノイドBに通電する場合のみ記載する。
制御部3は、複数の電動式ウォータポンプEPと複数の流体制御弁V,Vaとの作動を制御する。以降、図10〜図16を用いて制御形態の一例を説明する。以下の説明において、電池Wの温度、エンジンEの温度およびモータユニットMの温度は、冷却水の温度や電池W等の本体温度を温度センサ(不図示)により計測され、これらの温度が制御部3に入力されるものとする。また、流体制御弁V,Vaは、ソレノイドBに通電しない状態を基本として、ソレノイドBに通電する場合のみ記載する。
図10に示すように、自宅等に停車されたPHVは外部電力を用いて夜間等に電池Wの充電が開始される(♯51)。電池Wの充電が開始されると、電池側冷却/暖機回路Xの電動式ウォータポンプEPを駆動し、第一流体制御弁V1のコイルスプリングSの付勢力と流入路41aに流入した冷却水の流体圧とにより、流入路41aと第一流出路41bとを連通させて、電池側暖機回路Xaを作動させる(♯52、図11参照)。そして電池Wが温熱源20により暖機され、所定時間経過したとき(♯53Yes)、電池Wの自己発熱が開始される。なお、所定時間によって電池Wの自己発熱を判定する形態に代えて、電池Wの温度から電池Wの自己発熱を判定しても良い。
図12に示すように、電池Wの自己発熱が開始されたら、電池側冷却回路Xbとエンジン側冷却回路Yとを接続する(♯54)。これにより、電池Wの廃熱を用いてエンジンEを暖機することができる。具体的には、エンジン側冷却回路Yの電動式ウォータポンプEPを更に駆動し、第一流体制御弁V1および第二流体制御弁V2のソレノイドBに通電して、各流体制御弁の流入路41aと第二流出路42bとを連通させる。これにより、第五流体制御弁V5,第六流体制御弁V6および第八流体制御弁V8は、コイルスプリングSの付勢力と流入路41aに流入した冷却水の流体圧とにより、流入路41aと第一流出路41bとが連通する。また、第三流体制御弁Va3,第四流体制御弁Va4および第七流体制御弁Va7は、コイルスプリングSの付勢力と第一流入路41Abに流入した冷却水の流体圧とにより、第一流入路41Abと流出路41Aaとが連通する。その結果、電動式ウォータポンプEPから吐出される冷却水が、電池W,第一流体制御弁V1,第二流体制御弁V2,第三流体制御弁Va3,第六流体制御弁V6,第七流体制御弁Va7,エンジンE,第八流体制御弁V8,第五流体制御弁V5,第四流体制御弁Va4をこの順番に経由して電池Wに戻る循環経路となる。
次いで、図13に示すように、電池Wの温度が第一所定値以上となれば(♯55Yes)、電池の冷却を開始するために、エンジン側冷却回路Yの電動式ウォータポンプEPの駆動を停止すると共に、電池側冷却回路Xbとエンジン側冷却回路Yとを切り離して電池側冷却回路Xbを作動させる(♯56)。具体的には、第一流体制御弁V1のソレノイドBに通電して、流入路41aと第二流出路42bとを連通させると共に、第四流体制御弁Va4のソレノイドBに通電して、第二流入路42Abと流出路41Aaとを連通させる。このとき、第二流体制御弁V2は、コイルスプリングSの付勢力と流入路41aに流入した冷却水の流体圧とにより、流入路41aと第一流出路41bとが連通する。これにより、電動式ウォータポンプEPから吐出される冷却水が、電池W,第一流体制御弁V1,第二流体制御弁V2,冷熱源21,第四流体制御弁Va4をこの順番に経由して電池Wに戻る循環経路となる。
次いで、電池Wの充電が完了したとき(♯56)、電池側冷却回路Xbの電動式ウォータポンプEPの駆動を停止して、電池Wの冷却を完了させる。次いで、PHVの運転を開始してEV走行となったとき(♯58)、図12に示すように、電池側冷却回路Xbとエンジン側冷却回路Yとを接続する(♯59)。これにより、EV走行に伴う電池Wの廃熱を用いてエンジンEを暖機することができる。具体的な制御形態は、♯54で説明した制御形態と同様であるので、説明を省略する。
次いで、モータユニットMの温度が第二所定値以上となったとき(♯60Yes)、図14に示すように、電池側冷却回路Xbとエンジン側冷却回路Yとを切り離して、電池側冷却回路Xbを作動させると共に、エンジン側冷却回路Yとモータ側冷却回路Zとを接続する(♯61)。これにより、EV走行に伴うモータユニットMの廃熱を用いてエンジンEを暖機することができる。電池側冷却回路Xbの作動に伴う具体的な制御形態は、♯56で説明した制御形態と同様であるので、説明を省略する。
エンジン側冷却回路Yとモータ側冷却回路Zとを接続する制御形態は、モータ側冷却回路Zの電動式ウォータポンプEPとエンジン側冷却回路Yの電動式ウォータポンプEPとを駆動し、第八流体制御弁V8のソレノイドBに通電して、流入路41aと第二流出路42bとを連通させる。これにより、第九流体制御弁V9は、コイルスプリングSの付勢力と流入路41aに流入した冷却水の流体圧とにより、流入路41aと第一流出路41bとが連通する。その結果、電動式ウォータポンプEPから吐出される冷却水が、モータユニットM,第九流体制御弁V9,エンジンE,第八流体制御弁V8をこの順番に経由してモータユニットMに戻る循環経路となる。
次いで、HV走行となったとき(♯62)、図15〜図16に示すように、エンジン側冷却回路Yとモータ側冷却回路Zとの接続を切り離して、電池側冷却回路Xbとエンジン側冷却回路Yとモータ側冷却回路Zとを夫々独立して作動させる(♯63)。電池側冷却回路Xbの作動に伴う具体的な制御形態は、♯56で説明した制御形態と同様であるので、説明を省略する。モータ側冷却回路Zの作動に伴う具体的な制御形態は、モータ側冷却回路Zの電動式ウォータポンプEPを駆動し、第九流体制御弁V9のソレノイドBに通電して、流入路41aと第二流出路42bとを連通させる。これにより、電動式ウォータポンプEPから吐出される冷却水が、モータユニットM,第九流体制御弁V9,第二ラジエータRbをこの順番に経由してモータユニットMに戻る循環経路となる。
エンジン側冷却回路Yの作動として、エンジンEの温度が所定温度以上の場合は、第一ラジエータRaとエンジンEとに冷却水を循環させ(図15参照)、エンジンEの温度が所定温度未満の場合は、第一ラジエータRaを経由させずにバイパス流路27を介してエンジンEに冷却水を循環させる(図16参照)。図15の具体的な制御形態としては、エンジン側冷却回路Yの電動式ウォータポンプEPを駆動し、第五流体制御弁V5,第六流体制御弁V6のソレノイドBに通電して、流入路41aと第二流出路42bとを連通させると共に、第三流体制御弁Va3および第七流体制御弁Va7のソレノイドBに通電して、第二流入路42Abと流出路41Aaとを連通させる。これにより、第八流体制御弁V8は、コイルスプリングSの付勢力と流入路41aに流入した冷却水の流体圧とにより、流入路41aと第一流出路41bとが連通する。その結果、電動式ウォータポンプEPから吐出される冷却水が、エンジンE,第八流体制御弁V8,第五流体制御弁V5,第三流体制御弁Va3,第六流体制御弁V6,第一ラジエータRa,第七流体制御弁Va7をこの順番に経由してエンジンEに戻る循環経路となる。
図16の具体的な制御形態としては、エンジン側冷却回路Yの電動式ウォータポンプEPを駆動し、第五流体制御弁V5のソレノイドBに通電して、流入路41aと第二流出路42bとを連通させると共に、第三流体制御弁Va3のソレノイドBに通電して、第二流入路42Abと流出路41Aaとを連通させる。これにより、第六流体制御弁V6および第八流体制御弁V8は、コイルスプリングSの付勢力と流入路41aに流入した冷却水の流体圧とにより、流入路41aと第一流出路41bとが連通する。また、第七流体制御弁Va7は、コイルスプリングSの付勢力と第一流入路41Abに流入した冷却水の流体圧とにより、第一流入路41Abと流出路41Aaとが連通する。その結果、電動式ウォータポンプEPから吐出される冷却水が、エンジンE,第八流体制御弁V8,第五流体制御弁V5,第三流体制御弁Va3,第六流体制御弁V6,バイパス流路27,第七流体制御弁Va7をこの順番に経由してエンジンEに戻る循環経路となる。
このように、本実施形態における冷却システムは、電池WやモータユニットMの廃熱を利用してエンジンEの暖機を実行する構成であるので、HV走行時に燃費の向上を図ることができる。
[その他の実施形態]
(1)上述した実施形態では、第二磁性体8を第一ハウジング41の底壁41dに設けた。これに代えて、第二磁性体8を第二ハウジング42の内周壁部42dの先端面42d1に設けても良い。この場合、第一磁性体72を弁体7の円環背面71aの側に設けることにより、第一磁性体72と第二磁性体8とを対向させることとなる。
(2)弁体7を平面視において円形状に形成したが、例えば平面視において矩形状に形成しても良く、弁体7の形状は、直進移動可能で且つ流出路41b,42bの入口を閉塞できる形状であれば特に限定されない。
(3)第1実施形態の流体制御弁VにおいてコイルスプリングSを省略しても良い。この場合においても、冷却水の流体圧とソレノイドBの駆動力とによって弁体7を往復移動させることができる。
(4)流量制御器は電動式ウォータポンプEPに限定されず、開閉弁等であっても良い。
(5)上述した実施形態における第一流出路41b又は第一流入路41Abと第二流出路42b又は第二流入路42Abとは軸芯をずらして配置しても良い。また、第一流出路41bと第二流出路42bとは流入路41aに対して直交させずに傾斜させて配置しても良いし、第一流入路41Abと第二流入路42Abとは流出路41Aaに対して直交させずに傾斜させて配置しても良い。
(6)流体制御弁Vが配置される流路に流体を流通させるポンプは、エンジンEの冷却水を供給するウォータポンプに限定されず、エンジンオイルを循環させるオイルポンプであっても良いし、車両以外の用途に用いても良い。
(1)上述した実施形態では、第二磁性体8を第一ハウジング41の底壁41dに設けた。これに代えて、第二磁性体8を第二ハウジング42の内周壁部42dの先端面42d1に設けても良い。この場合、第一磁性体72を弁体7の円環背面71aの側に設けることにより、第一磁性体72と第二磁性体8とを対向させることとなる。
(2)弁体7を平面視において円形状に形成したが、例えば平面視において矩形状に形成しても良く、弁体7の形状は、直進移動可能で且つ流出路41b,42bの入口を閉塞できる形状であれば特に限定されない。
(3)第1実施形態の流体制御弁VにおいてコイルスプリングSを省略しても良い。この場合においても、冷却水の流体圧とソレノイドBの駆動力とによって弁体7を往復移動させることができる。
(4)流量制御器は電動式ウォータポンプEPに限定されず、開閉弁等であっても良い。
(5)上述した実施形態における第一流出路41b又は第一流入路41Abと第二流出路42b又は第二流入路42Abとは軸芯をずらして配置しても良い。また、第一流出路41bと第二流出路42bとは流入路41aに対して直交させずに傾斜させて配置しても良いし、第一流入路41Abと第二流入路42Abとは流出路41Aaに対して直交させずに傾斜させて配置しても良い。
(6)流体制御弁Vが配置される流路に流体を流通させるポンプは、エンジンEの冷却水を供給するウォータポンプに限定されず、エンジンオイルを循環させるオイルポンプであっても良いし、車両以外の用途に用いても良い。
本発明は、流体の流路を切換可能な流体制御弁および流体制御弁を備えた流路制御システムに利用可能である。
4 :ハウジング
7 :弁体
8 :第二磁性体
41a :流入路
41b :第一流出路
41d :底壁(第一弁座)
42b :第二流出路
42d1 :先端面(第二弁座)
41Aa :流出路
41Ab :第一流入路
42Ab :第二流入路
70 :収容室
71a :円環背面
72 :第一磁性体
72a :円環表面
B :ソレノイド
EP :電動式ウォータポンプ(流量制御器)
S :コイルスプリング(付勢部材)
Sa :コイルスプリング(付勢部材)
V :流体制御弁
Va :流体制御弁
Vb :流体制御弁
7 :弁体
8 :第二磁性体
41a :流入路
41b :第一流出路
41d :底壁(第一弁座)
42b :第二流出路
42d1 :先端面(第二弁座)
41Aa :流出路
41Ab :第一流入路
42Ab :第二流入路
70 :収容室
71a :円環背面
72 :第一磁性体
72a :円環表面
B :ソレノイド
EP :電動式ウォータポンプ(流量制御器)
S :コイルスプリング(付勢部材)
Sa :コイルスプリング(付勢部材)
V :流体制御弁
Va :流体制御弁
Vb :流体制御弁
Claims (4)
- 第一磁性体を有し、直進移動する板状の弁体と、
前記弁体を収容する収容室を有するハウジングと、
前記収容室に流体を流入させる流入路と、
前記収容室に流入した流体を前記収容室の一方側から流出させる第一流出路と、
前記収容室に流入した流体を前記収容室の他方側から流出させる第二流出路と、
前記収容室の前記一方側に配置され、前記弁体と対向する状態で前記ハウジングに固定された第二磁性体と、
前記第二磁性体に作用する磁束を生成するソレノイドと、を備え、
前記ハウジングは、
前記ソレノイドに通電したとき、前記第一磁性体が前記第二磁性体に吸着されることにより、前記弁体のうち前記第一流出路に対向する円環表面が当接する第一弁座と、
前記ソレノイドを非通電にしたとき、前記弁体が前記流入路から流入する流体の流体圧を受けて前記収容室の前記他方側に移動し、前記弁体のうち前記第二流出路に対向する円環背面が当接する第二弁座と、を有しており、
前記円環表面が前記第一弁座に当接することで、前記流入路が前記第一流出路と非連通になると共に前記第二流出路と連通し、
前記円環背面が前記第二弁座に当接することで、前記流入路が前記第一流出路と連通すると共に前記第二流出路と非連通になる流体制御弁。 - 前記ハウジングには、前記弁体を前記一方側から前記他方側に向かう方向に付勢する付勢部材が収容されている請求項1に記載の流体制御弁。
- 第一磁性体を有し、直進移動する板状の弁体と、
前記弁体を収容する収容室を有するハウジングと、
前記収容室に流体を流入させる流入路と、
前記収容室に流入した流体を前記収容室の一方側から流出させる第一流出路と、
前記収容室に流入した流体を前記収容室の他方側から流出させる第二流出路と、
前記収容室の前記一方側に配置され、前記弁体と対向する状態で前記ハウジングに固定された第二磁性体と、
前記第二磁性体に作用する磁束を生成するソレノイドと、
前記弁体を前記他方側から前記一方側に向かう方向に付勢する付勢部材と、を有する流体制御弁と、
前記流入路に流れる流体の流量を調整する流量制御器と、を備え、
前記ハウジングは、
前記ソレノイドに通電したとき、前記第一磁性体が前記第二磁性体に吸着されると共に前記付勢部材の付勢力により、前記弁体のうち前記第一流出路に対向する円環表面が当接する第一弁座と、
前記ソレノイドを非通電にしたとき、前記流量制御器で流量を調整された流体の流体圧を受けて前記弁体が前記収容室の前記他方側に移動し、前記弁体のうち前記第二流出路に対向する円環背面が当接する第二弁座と、を有しており、
前記円環表面が前記第一弁座に当接することで、前記流入路が前記第一流出路と非連通になると共に前記第二流出路と連通し、
前記円環背面が前記第二弁座に当接することで、前記流入路が前記第一流出路と連通すると共に前記第二流出路と非連通になる流路制御システム。 - 第一磁性体を有し、直進移動する板状の弁体と、
前記弁体を収容する収容室を有するハウジングと、
前記収容室の一方側から前記収容室に流体を流入させる第一流入路と、
前記収容室の他方側から前記収容室に流体を流入させる第二流入路と、
前記収容室に流入した流体を流出させる流出路と、
前記収容室の前記一方側に配置され、前記弁体と対向する状態で前記ハウジングに固定された第二磁性体と、
前記第二磁性体に作用する磁束を生成するソレノイドと、
前記弁体を前記一方側から前記他方側に向かう方向に付勢する付勢部材と、を有する流体制御弁と、
前記第一流入路および前記第二流入路に流れる流体の流量を調整する流量制御器と、を備え、
前記ハウジングは、
前記流量制御器により前記第一流入路の流体の流通を停止しつつ前記第二流入路に流体を流通させると共に前記ソレノイドに通電したとき、前記第一磁性体が前記第二磁性体に吸着されることにより、前記弁体のうち前記第一流入路に対向する円環表面が当接する第一弁座と、
前記流量制御器により前記第一流入路に流体を流通させつつ前記第二流入路の流体の流通を停止すると共に前記ソレノイドを非通電にしたとき、前記第一流入路から流入する流体の流体圧および前記付勢部材の付勢力により、前記弁体が前記収容室の前記他方側に移動し、前記弁体のうち前記第二流入路に対向する円環背面が当接する第二弁座と、を有しており、
前記円環表面が前記第一弁座に当接することで、前記流出路が前記第一流入路と非連通になると共に前記第二流入路と連通し、
前記円環背面が前記第二弁座に当接することで、前記流出路が前記第一流入路と連通すると共に前記第二流入路と非連通になる流路制御システム。
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| JP2018077299A JP2019183997A (ja) | 2018-04-13 | 2018-04-13 | 流体制御弁および流路制御システム |
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2019
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