JP2019188621A - 射出成形機の可塑化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】強化繊維材料の供給量を計測可能な強化繊維材料供給装置と樹脂材料の供給量を計測可能な樹脂材料供給装置の少なくとも一方から材料供給が行われない場合の適切な対応を可能にした射出成形機の可塑化装置を提供する。【解決手段】強化繊維材料Aと樹脂材料Bを加熱筒13内に供給して可塑化を行う射出成形機の可塑化装置11において、強化繊維材料Aの供給量gを計測して供給可能な強化繊維材料供給装置22と、樹脂材料Bの供給量gを計測して供給可能な樹脂材料供給装置23とが設けられ、前記強化繊維材料供給装置22または前記樹脂材料供給装置23の少なくとも一方の材料供給装置22,23の材料供給量gが下限値以下または下限値を下回ったら異常であると判断する。【選択図】図1

Description

本発明は、強化繊維材料と樹脂材料を加熱筒に供給して可塑化を行う射出成形機の可塑化装置に関するものである。
従来、強化繊維材料と樹脂材料を加熱筒に供給して可塑化を行う射出成形機の可塑化装置としては特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1のように繊維含有ペレットを使用せずに強化繊維材料と樹脂材料をそれぞれ別々に加熱筒に供給する直接成形は、材料コストを低減することが可能となる。特許文献1ではフィードスクリュの回転数または回転時期を制御して繊維材料や樹脂材料の供給量を制御している。
しかしながら特許文献1の技術では、フィードスクリュにより送られる繊維材料や樹脂材料の供給重量を計測して制御しているわけではないので正確な重量比率で繊維材料と樹脂材料を可塑化装置の加熱筒内に供給することはできないものであった。
前記の問題に対応するものとして特許文献2、特許文献3に記載された重量式フィーダを使用するものが知られている。特許文献2は、供給される原料が所定重量となるように重量式フィーダを用いて原料の供給を行うものである。ただし特許文献2は金属粉末材料に用いる射出成形機に用いるものであり、強化繊維材料と樹脂材料といった複合材料については対象としていない。
一方特許文献3は、短繊維片状などの記載のある複数種の粉粒体材料を予め設定された質量比になるように計量機において計量させ、混合手段によって混合させた材料を射出成形機等の成形機に供給する材料配合供給装置に関するものである。そして特許文献3においては、成形終了時の計量機の計量動作を停止させるフローチャートが記載されている。
特開2013−226672号公報(請求項2、図1) 特開2003−266164号公報(フロントページ、0001、図1、) 特開2011−20296号公報(請求項4、0002、0006、0007、0077、図8)
しかしながら特許文献3においては、強化繊維材料と樹脂材料を加熱筒に供給して可塑化を行う複合材料の可塑化装置において、強化繊維材料または樹脂材料の少なくとも一方が計量機(重量式フィーダ)から供給されないときのことは想定されていない。例えば樹脂材料が供給されていないのに強化繊維材料のみが供給されると前記強化繊維材料のみが可塑化装置の加熱筒の中で詰まり、スクリュが折損する恐れなどもある。またいずれかの材料が供給されなければ良好な強化繊維を含む樹脂成形品が成形できないことは言うまでもない。
そこで本発明はこれらの問題に対応するものであり、強化繊維材料の供給量を計測可能な強化繊維材料供給装置と樹脂材料の供給量を計測可能な樹脂材料供給装置の少なくとも一方から材料供給が行われない場合の適切な対応を可能にした射出成形機の可塑化装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の射出成形機の可塑化装置は、強化繊維材料と樹脂材料を加熱筒内に供給して可塑化を行う射出成形機の可塑化装置において、強化繊維材料の供給量を計測して供給可能な強化繊維材料供給装置と、樹脂材料の供給量を計測して供給可能な樹脂材料供給装置とが設けられ、前記強化繊維材料供給装置または前記樹脂材料供給装置の少なくとも一方の材料供給装置の材料供給量が下限値以下または下限値を下回ったら異常であると判断することを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の射出成形機の可塑化装置は、請求項1において、前記強化繊維材料供給装置または前記樹脂材料供給装置の少なくとも一方の材料供給装置の材料供給量が下限値以下または下限値を下回ったら異常であると判断し、所定の手順を経てから可塑化装置を停止することを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の射出成形機の可塑化装置は、強化繊維材料と樹脂材料を加熱筒内に供給して可塑化を行う射出成形機の可塑化装置において、強化繊維材料の供給量を計測して供給可能な強化繊維材料供給装置と、樹脂材料の供給量を計測して供給可能な樹脂材料供給装置とが設けられ、前記強化繊維材料供給装置または前記樹脂材料供給装置の少なくとも一方の材料供給装置の材料供給量が成形時に生成される指令供給量を下回ったら異常であると判断する。
本発明の請求項4に記載の射出成形機の可塑化装置は、請求項3において、前記指令供給量は、前回までの成形サイクルにおける加熱筒内の状態を検出して生成されることを特徴とする。
本発明の射出成形機の可塑化装置は、強化繊維材料と樹脂材料を加熱筒内に供給して可塑化を行う射出成形機の可塑化装置において、強化繊維材料の供給量を計測して供給可能な強化繊維材料供給装置と、樹脂材料の供給量を計測して供給可能な樹脂材料供給装置とが設けられ、前記強化繊維材料供給装置または前記樹脂材料供給装置の少なくとも一方の材料供給装置の材料供給量が下限値以下または下限値を下回ったら異常であると判断するので、材料供給装置から材料供給が行われない場合に適切な対応を図ることができる。
本実施形態の複合材料の可塑化装置の要部拡大断面図である。 本実施形態の複合材料の可塑化装置の供給異常検出制御のフローチャート図である。
本実施形態の射出成形機の可塑化装置について図1を参照して説明する。本実施形態の可塑化装置は、強化繊維材料の一種である炭素繊維材料Aと樹脂材料Bを含む複合材料の成形品を成形するための射出成形機(射出圧縮成形機を含む)の射出装置11とその材料供給装置12を備えている。射出装置11の加熱筒13は、所定肉厚の円筒部材であり、ヒータ13aと図示しない熱電対がそれぞれ複数配設され、各ヒータ13aのゾーンごとに温度制御が可能となっている。そして加熱筒13の軸方向の中心に設けられた内孔13bには計量(可塑化)および射出用のスクリュ14が回転可能かつ前後進可能に配設されている。スクリュ14にはフライト部14aが設けられ、計量時にはスクリュ14の回転により炭素繊維材料Aを含む樹脂材料Bを混練・可塑化しながらスクリュ前方の内孔13b内に送って貯留し、射出時はスクリュ14の前進により前記貯留した成形材料を図示しない金型内のキャビティ内へ射出する役割を有する。なおスクリュ14の長さと直径の関係を示すL/Dはこれに限定されるものではないが一例として15〜28である。またスクリュ14のフィードゾーン15と図示しないメタリングゾーンとの溝断面積の比率を示す圧縮比はこれに限定されるものでないが一例として1.0〜3.0である。
加熱筒13の前方には図示しないノズルが固着されており、前記射出の際はノズルを介し、図示しない型締装置に取付けられた金型内のキャビティへの射出がなされる。また加熱筒13の後部寄りの上部には成形材料の供給孔16が設けられている。そして加熱筒13の供給孔16の部分の周囲には、ハウジング部17(前プレート)が固着されている。
射出成形機の可塑化装置である射出装置11の駆動部等については公知であるので図示じて詳細な説明は省略するが、スクリュ14を回転させるための計量用サーボモータ18(計量用モータ)、スクリュ14を前後進させるための図示しない射出用サーボモータ、射出時や計量時にスクリュ14の軸方向にかかる力を検出する図示しないロードセル、射出装置11全体を前後進させるとともにノズルを金型のノズルタッチ面に向けて押圧する図示しないノズルタッチ機構などが設けられている。計量用サーボモータ18と射出用サーボモータには回転数(回転角度)を検出するロータリエンコーダが備えられており、スクリュ14の回転数や軸方向の位置が検出可能となっている。また前記計量用サーボモータ18のロータリエンコーダ等は、制御装置19(サーボアンプ含む)に接続されている。そして計量用サーボモータ18に送られる電流値を測定することにより回転トルクが検出可能となっている。
加熱筒13の供給孔16にはハウジング部17の供給孔20が接続されている。そしてハウジング部17の上面の供給孔20の周囲は、材料供給筒21が上方に向けて設けられている。
材料供給筒21の下部位置には、材料供給量測定用の光電管等のセンサ41が取り付けられている。また材料供給筒21の前記センサ41の上方位置には、攪拌装置42が設けられている。攪拌装置42は、強化繊維材料供給装置22の下部供給筒25から供給される炭素繊維材料Aと樹脂材料供給装置23の下部供給筒26から供給される樹脂材料Bを攪拌する目的で設置されている。本実施形態では攪拌装置42は、2個のインペラ状の回転体がそれぞれモータの駆動により反対方向に回転する機構の装置が設けられる。ただし攪拌装置42は前記とは別形状または別個数の回転羽根やスクリュを備えたものでもよく、固定的に設けた板や棒でもよい。なお本発明において、材料供給量測定用のセンサ41または攪拌装置42は必須ではなく、材料供給筒21内は空洞でもよい。
射出装置11の材料供給装置12は、直接成形を行うために繊維含有ペレットを使用せずに、炭素繊維材料Aと樹脂材料Bをそれぞれ個別に供給可能なものである。材料供給装置12は、材料供給筒21の上方に炭素繊維材料Aの供給量を計測してクローズドループ制御により供給可能な重量式フィーダである強化繊維材料供給装置22と、樹脂材料Bの供給量を計測してクローズドループ制御により供給可能な重量式フィーダである樹脂材料供給装置23とが設けられている。
強化繊維材料供給装置22について先に説明すると、強化繊維材料供給装置22は別途に設けた載置台27に重量計測手段であるロードセル28を介して載置されている。従って強化繊維材料供給装置22は、材料供給筒21とは独立して設けられ、強化繊維材料供給装置22の重量(各機構部とスクリュ筒部32内部やホッパ35内部の炭素繊維材料Aを含む)は、ロードセル28により測定可能となっている。
強化繊維材料供給装置22は、フィードスクリュ31が内孔に設けられた円筒状のスクリュ筒部32が水平方向または下流側が上方になるように設けられている。そしてスクリュ筒部32の一方(下流側)の下側には前記下部供給筒25が取付けられている。強化繊維材料供給装置22の下部供給筒25は、材料供給筒21の上部開口部24と直接接続されていない。前記スクリュ筒部32において下部供給筒25が設けられる側とは反対側の端部にはフィードスクリュ31を回転させるサーボモータ33が減速機を介して取付けられている。サーボモータ33とそのロータリエンコーダ43は制御装置19と接続されている。ここでは制御装置19は一つのブロックとして記載されているが、実際には重量式フィーダごとにクローズドループ制御用の制御装置(コントローラ)を備えるものが一般的である。
またスクリュ筒部32の下部供給筒25とは反対側の上部には、上部供給孔34が設けられている。そして上部供給孔34の上方には材料貯留部であるホッパ35が取付けられている。ホッパ35の下部位置には光電管等のセンサ44が設けられ、前記センサ44により炭素繊維材料Aが減少したことが検出可能となっている。ホッパ35の上方には、強化繊維材料の供給元機構45がホッパ35とは直接接続されずに配置されている。強化繊維材料の供給元機構45は、連続した炭素繊維材料Aが巻き付けられたリール46とカッタ47を備えている。強化繊維の供給元機構45もまた制御装置19に接続されている。なお供給される炭素繊維材料(強化繊維材料)が予め所定長さに切断されたチョップド繊維(炭素繊維材料がサイジング剤により結束されたもの)の場合は、前記リール46やカッタ47は不要である。またホッパ35は炭素繊維材料Aをホッパ内での詰まりを防止し、下部の上部供給孔34に向けて良好に落下されるために攪拌装置や邪魔板などが取付けられたものでもよい。
樹脂材料供給装置23については強化繊維材料供給装置22と同様の構造の装置であり、下部供給筒26、スクリュ筒部36、フィードスクリュ37、サーボモータ38、上部供給孔39、ホッパ40等を備えており、射出装置11の材料供給筒21とは接続されずに独立して設けられている。そしてホッパ40の下部位置には光電管等のセンサ48が設けられるとともにホッパ40の上部には樹脂材料Bの供給元機構49のホース50が非接触状態で挿入されている。従って樹脂材料供給装置23についても、樹脂材料供給装置23の重量(各機構部とスクリュ筒部36内部やホッパ40内部の樹脂材料Bを含む)は、載置台29上のロードセル30により測定可能となっている。
なお強化繊維材料供給装置22と樹脂材料供給装置23は、フィードスクリュ31,37を設けたものに限定されず、一例としてベルトにより成形材料A,Bを送るベルト式フィーダ等でもよい。ベルト式フィーダの場合、ベルトを循環移動させるモータの回転数を制御して成形材料A,Bの送り量をコントロールする。また強化繊維材料供給装置22,樹脂材料供給装置23は、同じ大きさと形状で強化繊維材料供給装置22に樹脂材料Bを供給して使用し、樹脂材料供給装置23に炭素繊維材料A(強化繊維材料)を供給することができる兼用のものでもよい。或いは強化繊維材料供給装置22と樹脂材料供給装置23は、それぞれ専用のもので、異なる形状または異なる大きさのものでもよい。
次に射出装置11への材料供給装置12からの材料供給方法について説明する。強化繊維材料供給装置22のホッパ35には一例として炭素繊維材料Aが貯留され、樹脂材料供給装置23のホッパ40には一例として熱可塑性樹脂からなる樹脂材料Bが貯留されている。最初に作業員は、射出成形機の成形条件と成形数量(ショット数)を設定し制御装置19に保存する。この際に計量工程に関しては、スクリュ回転速度(単位時間当たりの回転数)、計量完了位置(計量完了時のスクリュの軸方向の位置)、背圧値が設定される。なお本実施形態では繊維の折損を防止するため加熱筒内の材料量を減らして可塑化を行う飢餓成形が行われる。スクリュ回転速度については、回転速度(回転数)が早くなりすぎると加熱筒13内でスクリュによる繊維のせん断が進行するので、所定値以下にすることが望ましく、これに限定するものではないが一例として30〜150rpmが望ましい。また背圧値は、繊維長さを確保するために低いほうが望ましく、これに限定するものではないが一例として樹脂圧換算で0MPa〜5MPaが望ましい。
図2のフローチャート図は連続成形時における計量工程のフローを示したものである。先に射出装置11の計量工程等の制御をフローチャートの右側部分により説明する。まず射出後に所定時間が経過すると計量工程を開始する(s1)。計量工程開始の指令により計量用サーボモータ18が設定回転数で回転駆動されスクリュ14が回転する。計量工程の間のモータに送られる電流値を測定することにより計量用サーボモータ18の回転トルクを検出する(s2)。回転トルクを検出するのは成形サイクルの計量工程の加熱筒内の状態を検出するためである。そして本実施形態では成形品の重量と炭素繊維材料の比率(重量%)からベースとなる炭素繊維材料Aの供給量が決定されている。そして前記回転トルクの検出値を用いて前記ベースとなる供給量に加算または減算して次回の材料供給時の炭素繊維材料Aの指令供給量gを決定する(s3)。
そして計量工程の進行とともに樹脂が溶融した成形材料がスクリュ前方に貯留されてスクリュ14が後退し、スクリュ14が計量完了位置に到達したかが判断される(s4)。そしてスクリュ14が計量完了位置に到達すると(s4=Y)、計量工程は完了となる(s5)。次に射出工程や冷却工程など(図示および詳細説明せず)を経て1成形サイクルは完了となる(s6)。そして次に後述するアラーム信号無しかが判断され(s7)、アラーム信号が無い場合(s7=Y)は、次に成形数量が予め設定した数量に到達したかが判断され(s8)、予め設定した数量に到達していない場合(s8=N)は次の成形サイクルに移行する。
次に計量工程時に並行して行われる重量式フィーダの強化繊維材料供給装置22と樹脂材料供給装置23の制御をフローチャートの左側部分により説明する。なお強化繊維材料供給装置22と樹脂材料供給装置23は、ほぼ同じ制御により材料供給と材料供給異常の検出を行うので、強化繊維材料供給装置22の制御について説明する。計量開始s1と同時または僅かに前後して強化繊維材料供給装置22のサーボモータ33を駆動し、フィードスクリュ31を回転駆動させてホッパ35内の炭素繊維材料Aを加熱筒13内に向けて供給を開始する(s9)。この際の指令供給量gは、フローチャートの(s2)、(s3)で記載したように前回の計量工程の計量用サーボモータ18の回転トルクの検出値等、加熱筒13内の状態を検出して生成されたものである。
なおフローチャートには記載されていないが、サーボモータ33の駆動による材料供給時には、強化繊維材料の供給元機構45からの炭素繊維材料Aのホッパ35内への供給は停止されている。そして炭素繊維材料Aの供給時にはロードセル28により強化繊維材料供給装置22の炭素繊維材料Aの重量が計測される。そして炭素繊維材料Aの重量が、供給開始時の重量から指令供給量g分だけ減少したことが計測されると、指令供給量gの分が炭素繊維材料Aが供給完了したものとして(s10=Y)、サーボモータ33の駆動を停止して炭素繊維材料Aの供給を停止する(s11)。この場合強化繊維材料供給装置22の供給状態は正常であると判断され、上記したように計量工程完了後に射出工程や冷却工程が行われ1成形サイクルは完了となる(s6)
また前記(s10)において指令供給量gが供給完了されずに予め設定した所定の供給時間tを経過しタイマーがタイムアップした場合(s12=Y)は、強化繊維材料供給装置22の供給状態は指令供給量g(下限値)を下回っていて異常であると判断し、アラーム信号を出す(s13)。そして射出成形機の表示画面に強化繊維材料供給装置22の供給状態が異常であることを表示する(s14)。しかしアラーム信号を出した際も加熱筒13内にはまだ前回までに供給された成形材料が残っており、1回分の計量は正確に行えるので、そのままスクリュ14が計量完了位置に到達したか(s4=Y)を判断して計量完了し(s5)、その成形サイクル(所定の手順)を完了させる(s6)。そしてアラーム信号あり(s7=N)として射出成形機を停止させる。または型締装置の側では冷却工程(所定の手順)が完了したらそのまま装置を停止するようにしてもよい。
この強化繊維材料供給装置22を含む材料供給装置12の供給状態の異常の原因としては大きく分けて次の3つが考えられる。
(1) 強化繊維材料の供給元機構のリールに連続した炭素繊維材料Aが無いかまたは強化繊維材料の供給元機構の故障による炭素繊維材料Aの供給切れによりホッパ35内が空になった場合。
(2) ホッパ35内には炭素繊維材料Aがあるが上部供給孔34の上部または上部供給孔34内で材料詰まりが発生してフィードスクリュ31には炭素繊維材料Aが供給されない場合
(3) 材料供給筒21内の炭素繊維材料Aがブリッジ現象等により充満してしまい次に供給する炭素繊維材料Aの供給が円滑に行えない場合
上記の(1)と(2)の区別は、強化繊維材料供給装置22のロードセル28による検出重量の差によって判別が可能である。また上記の(3)は、センサ41や材料攪拌装置42の有無やその種類などによっても相違するが、攪拌装置42の上部に炭素繊維材料A等が堆積した場合は攪拌装置42のモータのトルク値やサーボモータ33のトルク値の変化により異常を判断できる。従って本実施形態では、異常表示(s14)する際に、材料供給装置12のどの部分が供給異常の原因となっているかを表示することも可能である。そのことにより作業者の材料供給装置12の異常に対する処置が迅速に行えるようになる。
樹脂材料供給装置23についても、強化繊維材料供給装置22の供給と同様に制御が行われる。即ち、成形品の重量と樹脂材料の比率(重量%)からベースとなる樹脂材料Bの供給量が決定されており、前記回転トルクの検出値を用いて前記ベースとなる樹脂材料の供給量に加算または減算して次回の材料供給時の樹脂材料の指令供給量gを決定する。強化繊維材料供給装置22の供給量の異常停止制御と樹脂材料供給装置23の供給量の異常停止制御はAND条件で回路構成され、少なくとも一方の材料供給装置22,23の材料供給量が指令供給量gを下回ったら異常が発生したことを表示または報知する。強化繊維材料供給装置22か樹脂材料供給装置23のどちらで供給異常が起きているかも容易に判断できる。
また繊維材料の供給元機構45からホッパ35への炭素繊維材料Aの供給は、ホッパ35のセンサ44により材料の減少が検出されると一定量の供給が行われる。従って繊維材料の供給元機構45からホッパ35内への炭素繊維材料Aの供給は、1回の成形サイクルとは関係なく行われる。ただし上記したようにサーボモータ33が作動してホッパ35から加熱筒13内に炭素繊維材料Aを供給しているときはホッパ35内への供給は停止されており行われないようになっている。なお繊維材料の供給元機構45からホッパ35内への炭素繊維材料Aの供給は、成形サイクル毎に毎回供給するものでもよい。樹脂材料の供給元機構49からホッパ40への樹脂材料の供給も同様である。
次に上記の実施形態の変形例について説明する。上記の炭素繊維材料Aや樹脂材料Bの指令供給量gの生成方法は、前回の成形サイクルの計量用サーボモータ18のトルクの検出値を用いるものに限定されない。例えば連続する複数回の成形サイクル時または不連続の複数回の成形サイクル時に検出されたトルクの平均値や微分値などを用いてもよい。またトルク(電流値)を用いる以外に、反射式の超音波センサ等により加熱筒13内の成形材料の量を直接測定したものでもよい。または計量工程で計量完了位置にスクリュ14が到達するまでの時間、またはスクリュ14の回転量を用いて成形サイクルにおける加熱筒内の状態を検出して供給指令量gを生成するものでもよい。また毎回の指令供給量は、固定値としてもよい。毎回の指令供給量を固定する場合、加熱筒内の成形材料A,Bの量のコントロールが問題となる。そこで材料供給筒21に設けた光電管等のセンサ41が供給筒内での材料の上昇を確認したら、所定の成形サイクル回数、成形材料A,Bの供給を中止するなどして加熱筒内の材料を適正量に戻す。また加熱筒内の成形材料が減少しすぎたら例えば2ショット分の成形材料A,Bを供給するなどして加熱筒内の成形材料を適正量に戻す。
また指令供給量gの増減に対する強化繊維材料供給装置22、23の供給制御の変更方法は、サーボモータ33の回転数(単位時間当たりの供給量)は同じとして供給時間を変更してもよく、回転数(単位時間当たりの供給量)を変更して供給量を変更してもよい。そして上記の材料供給装置22,23を含む材料供給装置12の供給状態の異常判断に用いるのは1回分の指令供給量gではなく、単位時間あたりの指令供給量であってもよい。そして前記したように単位時間当たりの指令供給量(サーボモータ33、38の回転数)が同じ場合、1成形サイクル分の成形材料供給完了を待って供給量を比較するのではなく、単位時間当たりの供給量を検出し、予め設定した供給量(下限値)を下回っていることが検出された場合に供給異常と判断するようにしてもよい。
また成形材料A,Bの指令供給量gとは別に材料供給装置12の供給状態の異常判断のため予め設定した供給量の下限値が設けられたものでもよい。即ち上記したように計量用サーボモータ18のトルク値をベースにして生成される次回の成形サイクル時の指令供給量gは毎回若干の増減がある。しかし材料供給装置12の異常を判断する値は、前記指令供給量gが最小である場合を下回る固定値を予め下限値として設定入力したおくものでもよい。そして実測された供給量が下限値以下か下限値を下回った際に供給異常と判断する。このような固定値の入力は設定作業が必要となるがプログラム作成上の負担は軽減される場合が多い。前記のような下限値を設定するものであってもホッパ35,40内が空であったり、材料詰まりが発生して成形材料A,Bが全く供給されない場合の検出のためには十分対応できる。
更には重量式フィーダである材料供給装置22,23から加熱筒13内に成形材料A,Bを供給するタイミングは、計量時間に完全に一致している必要はなく多少前後していてもよい。また供給のタイミングは、計量時のみに限定されず、射出工程などにも材料の供給を行ってもよい。また1成形サイクルごとに1回分の成形材料A.Bを加熱筒13内に供給するのではなく、複数回分の成形サイクルの成形材料A,Bを1度に供給するものでもよい。その場合は、材料供給装置22,23からの供給量が、複数回分の供給重量(下限値)を下回った際に異常と判断してアラーム信号を発信する。
またアラーム信号の利用の仕方についても上記実施例に限定されず各種の応用例が考えられる。例えば材料供給装置12の異常に関するアラーム信号に基づいては警告灯や警報音で報知するものでもよい。また前記報知に基づいて、作業者が復旧作業を行い、材料供給装置22,23において指令量に基づく供給量が供給されたこと確認されたら射出成形機11を停止させずに連続成形を継続するものでもよい。
ホッパ35,40が空になっていることの検出は、センサ44,48が材料切れを検知し供給元機構45,49に材料供給指令が送られてから所定時間経過しても材料切れの状態が継続していることにより検出してもよい。更にホッパ35,40にモータにより駆動される攪拌装置がある場合、上記した材料供給装置12の異常に関するアラーム信号に基づいて攪拌装置を作動させてもよい。その場合は、ホッパ35,40内で成形材料A,Bが詰まっている場合のみは問題解決できる。なお前記において詰まっている成形材料が強化繊維材料の場合、ホッパ35内で常時攪拌しすぎると繊維同士の結束が分離されてブリッジ現象を起こすので、問題が発生した際に攪拌することも望ましい。
本発明については、一々列挙はしないが、上記した本実施形態のものに限定されず、上記の各記載を組み合わせたものや当業者が本発明の趣旨を踏まえて変更を加えたものについても、適用されることは言うまでもないことである。
射出成形機の可塑化装置は、スクリュを内蔵した加熱筒を備えた可塑化装置とプランジャを内蔵した加熱筒を備えたプリプラ(登録商標)式の射出装置であってもよい。またトーピード等を用いて成形材料を加熱するプランジャを内蔵した加熱筒を備えた射出装置であってもよい。また飢餓供給を行うこれらの可塑化装置は、加熱筒13内を真空状態または減圧状態、不活性ガスの導入等を行うものでもよい。また射出成形機は、開放された型のキャビティに直接、射出装置から射出供給し、その後に型閉して成形するものでもよい。
更にまた可塑化装置に供給される強化繊維材料については、炭素繊維材料Aに限定されず、ガラス繊維またはガラス繊維と炭素繊維の混合繊維等、他の強化繊維材料であってもよい。また樹脂材料Bについては、好ましくは熱可塑性樹脂が用いられるがその種類は限定されず、熱硬化性樹脂または熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の混合樹脂であってもよい。
11 射出装置(可塑化装置)
12 材料供給装置
13 加熱筒
14 スクリュ
18 計量用サーボモータ
19 制御装置
22 繊維材料供給装置
23 樹脂材料供給装置
28,30 ロードセル
31.37 フィードスクリュ
33,38 サーボモータ
35,40 ホッパ
A 炭素繊維材料
B 樹脂材料
g 指令供給量

Claims (4)

  1. 強化繊維材料と樹脂材料を加熱筒内に供給して可塑化を行う射出成形機の可塑化装置において、
    強化繊維材料の供給量を計測して供給可能な強化繊維材料供給装置と、
    樹脂材料の供給量を計測して供給可能な樹脂材料供給装置とが設けられ、
    前記強化繊維材料供給装置または前記樹脂材料供給装置の少なくとも一方の材料供給装置の材料供給量が下限値以下または下限値を下回ったら異常であると判断することを特徴とする射出成形機の可塑化装置。
  2. 前記強化繊維材料供給装置または前記樹脂材料供給装置の少なくとも一方の材料供給装置の材料供給量が下限値以下または下限値を下回ったら異常であると判断し、所定の手順を経てから可塑化装置を停止することを特徴とする請求項1に記載の射出成形機の可塑化装置。
  3. 強化繊維材料と樹脂材料を加熱筒内に供給して可塑化を行う射出成形機の可塑化装置において、
    強化繊維材料の供給量を計測して供給可能な強化繊維材料供給装置と、
    樹脂材料の供給量を計測して供給可能な樹脂材料供給装置とが設けられ、
    前記強化繊維材料供給装置または前記樹脂材料供給装置の少なくとも一方の材料供給装置の材料供給量が成形時に生成される指令供給量を下回ったら異常であると判断することを特徴とする射出成形機の可塑化装置。
  4. 前記指令供給量は、前回までの成形サイクルにおける加熱筒内の状態を検出して生成されることを特徴とする請求項3に記載の射出成形機の可塑化装置。
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