JP2019200320A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】離型性を保ちつつ、バイアスを印加せずに定着ベルト21の電位の上昇を静電オフセットが発生しないレベルに抑制することを目的とする。【解決手段】定着装置は、定着ベルト21と、定着ベルト21を従動回転させる加圧ローラー27と、を備え、定着ベルト21は、基材として設けられた金属層211と、長手方向の長さが金属層211の長手方向の長さよりも短く、長手方向の両端部が金属層211の長手方向の両端部よりも中央側に位置するように金属層211の外周面に形成された弾性層212と、弾性層212の外周面212o及び端面212eと、金属層211の外周面211oのうち弾性層212の外側の領域とに形成された、導電性を有するプライマー層213と、プライマー層213に重ねて形成された導電性離形層214と、導電性離形層214に重ねて形成された絶縁性離形層215と、を備える。【選択図】図4
Description
本発明は、用紙にトナー像を定着させる定着装置及びこの定着装置を備えた画像形成装置に関する。
トナーを用紙に定着させる方式の一つとして、定着ベルト方式が知られている。この方式においては、回転可能な筒状の定着ベルトと、定着ベルトの外周面に接触する加圧ローラーが備えられ、加圧ローラーが回転駆動されると、定着ベルトが従動回転する。トナーが転写された用紙は定着ベルトと加圧ローラーとに挟持されて搬送され、用紙にトナーが定着される。
上記の方式においては、定着ベルトと用紙との摩擦により定着ベルトが帯電し、定着ベルトと用紙との電位差によってトナーが定着ベルトに転移する静電オフセットが発生することがある。そこで、従来、静電オフセットを抑制するための技術が検討されている。例えば、特許文献1には、定着ベルトの表層を導電化することによって電荷を逃がす、もしくは導電化した表層へバイアスを印加しやすくすることが記載されている。特許文献2には、定着ローラーへバイアスを印加することが記載されている。特許文献3には、定着ニップ進入前ガイドへバイアスを印加することが記載されている。
しかし、特許文献1に記載された構成では、フッ素樹脂等の離型層中にそれよりも離型性の低いカーボンブラック等の導電性物質を混入した場合には、離型性が低下してしまう。特許文献2に記載された構成では、定着ベルト周辺の絶縁が困難である。特許文献3に記載された構成では、定着ニップ進入前ガイドから用紙が離れるときの用紙後端では効果が得られず、過剰にバイアスを印加した場合には用紙が通常より負に帯電してしまい、定着ベルトと用紙の微小な空隙で起こる剥離放電によりオフセットが発生してしまう。
本発明は、上記事情を考慮し、離型性を保ちつつ、バイアスを印加せずに定着ベルトの電位の上昇を静電オフセットが発生しないレベルに抑制することのできる定着装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る定着装置は、回転可能な筒状の定着ベルトと、前記定着ベルトとの間に用紙が挟持搬送される加圧領域を形成し、前記定着ベルトを従動回転させる加圧ローラーと、を備える定着装置であって、前記定着ベルトは、基材として設けられた金属層と、長手方向の長さが前記金属層の長手方向の長さよりも短く、長手方向の両端部が前記金属層の長手方向の両端部よりも中央側に位置するように前記金属層の外周面に形成された弾性層と、前記弾性層の外周面及び端面と、前記金属層の外周面のうち前記弾性層の外側の領域とに形成された、導電性を有するプライマー層と、前記プライマー層の表面に形成された導電性離形層と、前記導電性離形層の表面に形成された絶縁性離形層と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る定着装置において、導電性を有し、前記定着ベルトの端面に接する端部キャップを備えていてもよい。
本発明に係る定着装置において、芯金の外周面に耐熱性弾性層が形成された定着ローラーを備え、前記定着ベルトは、内周面が前記定着ローラーの外周面に接するように設けられていてもよい。
また、本発明に係る画像形成装置は、前記用紙にトナー像を形成する画像形成部と、前記トナー像を前記用紙に定着する上記のいずれかの定着装置と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、離型性を保ちつつ、バイアスを印加せずに定着ベルトの電位の上昇を静電オフセットが発生しないレベルに抑制することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態に係る画像形成装置及び定着装置について説明する。
まず、図1を参照して、画像形成装置としてのプリンター1の全体の構成について説明する。図1はプリンター1の内部構成を模式的に示す正面図である。以下、図1における紙面手前側をプリンター1の正面側(前側)とし、左右の向きはプリンター1を正面から見た方向を基準として説明する。各図において、U、Lo、L、R、Fr、Rrは、それぞれ上、下、左、右、前、後を示す。
プリンター1の装置本体2には、用紙Sが収容される給紙カセット3と、給紙カセット3から用紙Sを送り出す給紙装置5と、用紙Sにトナー像を形成する画像形成部7と、トナー像を用紙Sに定着する定着装置9と、用紙Sを排紙する排紙装置11と、排紙された用紙Sが受け止められる排紙トレイ13と、が備えられている。装置本体2には、給紙装置5から、画像形成部7、定着装置9を経て排紙装置11に向かう用紙Sの搬送経路15が形成されている。
給紙装置5によって給紙カセット3から給紙された用紙Sは、搬送経路15に沿って画像形成部7に搬送され、用紙Sにトナー像が形成される。用紙Sは搬送経路15に沿って定着装置9に送られ、トナー像が用紙Sに定着される。トナー像が定着された用紙Sは、排紙装置11から排紙トレイ13に排出される。
次に、図2乃至4を参照して、定着装置9の構成について説明する。図2及び3は定着装置9の断面図である。図4は、定着ベルト21の断面図である。なお、図4では、図3に示される定着ベルト21の上側の断面と下側の断面のうち、上側の断面の前側の部分が図示されている。以下、定着ベルト21の構成に関しては、図4に示される部分について説明するが、後側の断面も前後が反転される以外は前側の断面と共通の構成を有する。
定着装置9は、定着ローラー20と、内周面が定着ローラー20の外周面に接するように設けられた筒状の定着ベルト21と、定着ベルト21を加熱するIHヒーター23と、定着ベルト21との間に用紙Sが挟持搬送される加圧領域Nを形成し、定着ローラー20及び定着ベルト21を従動回転させる加圧ローラー27と、を備える。以下の説明において、軸方向Xとは、定着ローラー20及び加圧ローラー27の軸方向(長手方向、前後方向)を指す。本実施形態では、定着ローラー20の右側に加圧ローラー27が位置する姿勢で定着装置9が配置された例を示すが、定着装置9はいかなる姿勢で配置されてもよい。
定着ローラー20は、芯金201と、芯金201の外周面に形成された耐熱性弾性層202と、を有する。芯金201は、ステンレス鋼やAl合金等の金属で形成されている。図2及び3では、芯金201が中実である例が示されているが、芯金201は中空でもよい。耐熱性弾性層202は、シリコンゴム等で形成されている。図3に示されるように、耐熱性弾性層202の端面202eの外周面側には、周方向に延びる切欠部203が形成されている。切欠部203は、加圧時の耐熱性弾性層202の軸方向Xの歪みにより耐熱性弾性層202の端部が芯金201から剥がれることを防止する。
定着ベルト21は、軸方向Xを長手方向とする筒状に形成された無端のベルトである。定着ローラー20の耐熱性弾性層202の軸方向Xの長さと、定着ベルト21の軸方向Xの長さは等しい。
図4に示されるように、定着ベルト21は、基材として設けられた金属層211と、長手方向の長さが金属層211の長手方向の長さよりも短く、長手方向の両端部が金属層211の長手方向の両端部よりも中央側に位置するように金属層211の外周面211oに形成された弾性層212と、弾性層212の外周面212o及び端面212eと、金属層211の外周面211oのうち弾性層212の外側の領域(以下、外側領域211ooという。)と、に形成された、導電性を有するプライマー層213と、プライマー層213の表面に形成された導電性離形層214と、導電性離形層214の表面に形成された絶縁性離形層215と、を備える。以下、金属層211の外周面211oのうち弾性層212が形成された領域を内側領域211oiという。金属層211の内周面211iは、定着ローラー20の耐熱性弾性層202の外周面202oに接している。弾性層212の長手方向の長さは、用紙Sの幅よりも長い。
金属層211の外周面211oの内側領域211oiには弾性層212が形成されているが、外側領域211ooには弾性層212が形成されていないため、内側領域211oiと外側領域211ooとの境界部には、弾性層212の厚みに相当する高さの段差が生じている。この境界部においては、弾性層212の端面212eにプライマー層213が形成され、プライマー層213の表面に導電性離形層214が形成され、導電性離形層214の表面に絶縁性離形層215が形成されている。
金属層211は、Ni等の磁性合金や、ステンレス鋼で形成される。弾性層212は、シリコンゴム等で形成される。プライマー層213は、導電性を有するシリコン系のプライマーで形成される。導電性離形層214は、プライマー層213を介して金属層211及び弾性層212に接着される。導電性離形層214は、導電性を有する離形層であり、PTFEやPFA等にカーボンを混錬して形成される。導電性離形層214の表面抵抗率は、1.0×104乃至1.0×106Ω/□である。絶縁性離形層215は、絶縁性を有する離形層であり、PTFEやPFA等で形成される。
各部の寸法の一例を示すと、定着ローラー20の外径は40mm、芯金201の外径は20mm、耐熱性弾性層202の厚さは10mmである。金属層211の厚さは50乃至100μm、弾性層212の厚さは270乃至290μm、プライマー層213の厚さは10乃至30μm、導電性離形層214の厚さは20乃至25μm、絶縁性離形層215の厚さ5乃至10μmである。耐熱性弾性層202及び定着ベルト21の長手方向の長さは、342mmである。弾性層212の長手方向の長さは300乃至320mmである。
図3及び4に示されるように、芯金201には、耐熱性弾性層202の端面202eと定着ベルト21の端面21e(金属層211の端面211eを含む。)とに接する一対の端部キャップ204が設けられている。端部キャップ204は、導電性を有する材料で形成されている。
導電性離形層214、プライマー層213、金属層211、端部キャップ204、芯金201が導電性を有し、プライマー層213は金属層211の外周面211oの外側領域211ooに接している。また、金属層211の端面211eは端部キャップ204に接しており、端部キャップ204は芯金201に取り付けられている。よって、導電性離形層214は、プライマー層213、金属層211、端部キャップ204を介して芯金201に導通している。
IHヒーター23は、コイル部と、コイル部を巻線状に保持するコイルボビンと、アーチコアと、を有する(図示省略)。IHヒーター23は、所定の間隔を隔てて定着ベルト21の外周面を覆うように配置され、ハウジング(図示省略)に支持されている。コイル部に高周波の交流電圧を印加することにより磁界を発生させ、この磁界の作用によって定着ベルト21の金属層211に渦電流が発生して金属層211が発熱し、定着ベルト21が加熱される。
加圧ローラー27は、中空の芯金271と、芯金271の外周面に設けられた弾性層272と、を有する。芯金271は、ステンレス鋼やAl合金等の金属で形成されている。弾性層272は、シリコンゴム等で形成されている。加圧ローラー27には、ギア等の伝達機構(図示省略)を介して、モーター等の駆動源(図示省略)から駆動力が伝達される。加圧ローラー27と定着ローラー20とは、所定の荷重で互いに押圧され、加圧ローラー27と定着ベルト21との間に加圧領域Nが形成される。
次に、図2を参照して、定着装置9の定着動作を説明する。加圧ローラー27が駆動されて回転すると、定着ローラー20及び定着ベルト21が加圧ローラー27の回転方向と反対の方向に従動回転する。IHヒーター23により加熱されて定着ベルト21が所定の温度に達した後、トナーが転写された用紙Sが加圧領域Nに搬送される。加圧領域Nにおいて、用紙Sは定着ベルト21と加圧ローラー27とに挟持されて決められた搬送方向Yに搬送される。このとき、定着ベルト21によってトナーが加熱及び加圧され、トナーが用紙Sに定着される。トナーが定着された用紙Sは、定着ベルト21から分離されて、搬送経路15に沿って搬送される。
上記の定着動作が繰り返されるにつれて、定着ベルト21の絶縁性離形層215と用紙Sとの摩擦により、用紙Sから絶縁性離形層215の表面に電荷が移動する、いわゆる摩擦帯電が発生する。前述のとおり、導電性離形層214は、プライマー層213、金属層211、端部キャップ204を介して芯金201に導通しているから、絶縁性離形層215の表面から導通性離形層214、プライマー層213、金属層211、端部キャップ204を経て、芯金201に電荷が移動する。よって、本実施形態によれば、バイアスを印加せずに定着ベルト21の電位の上昇を静電オフセットが発生しないレベルに抑制することができる。
導電性離形層214の厚さは20乃至25μm程度と非常に薄いため、導電性離形層214の端面から導通を確保することは困難である。これに対して、金属層211の厚さは50乃至100μm程度と導電性離形層214と比べて厚いため、金属層211の端面211eから導通を確保することは比較的容易である。
また、端部キャップ204が導電性を有するため、金属層211から芯金201への導通経路を新たに設ける必要がない。
また、定着ローラー20の耐熱性断熱層202は離形性に乏しい部材であるが、定着ローラー20の外周面に設けられた定着ベルト21が、離形性に優れた絶縁性離形層215を備えている。よって、本実施形態によれば、離型性を保ちつつ、バイアスを印加せずに定着ベルト21の電位の上昇を静電オフセットが発生しないレベルに抑制することができる。
<変形例>
定着ローラー20の芯金201に端部キャップ204が備えられていない構成の場合には、導電性を有する部材を金属層211の端面211eと芯金201とに架け渡すことにより、金属層211から芯金201への導通経路が確保されてもよい。
定着ローラー20の芯金201に端部キャップ204が備えられていない構成の場合には、導電性を有する部材を金属層211の端面211eと芯金201とに架け渡すことにより、金属層211から芯金201への導通経路が確保されてもよい。
IHヒーター23に代わる加熱手段として、芯金201の中空部にハロゲンヒーター等の熱源が配置されてもよい。
定着ローラー20を備えない構成に本発明が適用されてもよい。例えば、定着ベルト21の内周面に接触する押圧部材(押圧パッド又は面状ヒーター)が設けられ、押圧部材と加圧ローラー27が定着ベルト21を挟持する構成に本発明が適用されてもよい。
上記した本発明の実施形態の説明は、本発明に係る定着装置及び画像形成装置における好適な実施の形態を説明しているため、技術的に好ましい種々の限定を付している場合もあるが、本発明の技術範囲は、特に本発明を限定する記載がない限り、これらの態様に限定されるものではない。すなわち、上記した本発明の実施の形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、かつ、他の既存の構成要素との組合せを含む様々なバリエーションが可能であり、上記した本発明の実施の形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
1 プリンター(画像形成装置)
7 画像形成部
9 定着装置
20 定着ローラー
201 芯金
202 耐熱性弾性層
204 端部キャップ
21 定着ベルト
211 金属層
212 弾性層
213 プライマー層
214 導電性離形層
215 絶縁性離形層
27 加圧ローラー
7 画像形成部
9 定着装置
20 定着ローラー
201 芯金
202 耐熱性弾性層
204 端部キャップ
21 定着ベルト
211 金属層
212 弾性層
213 プライマー層
214 導電性離形層
215 絶縁性離形層
27 加圧ローラー
Claims (4)
- 回転可能な筒状の定着ベルトと、
前記定着ベルトとの間に用紙が挟持搬送される加圧領域を形成し、前記定着ベルトを従動回転させる加圧ローラーと、を備える定着装置であって、
前記定着ベルトは、
基材として設けられた金属層と、
長手方向の長さが前記金属層の長手方向の長さよりも短く、長手方向の両端部が前記金属層の長手方向の両端部よりも中央側に位置するように前記金属層の外周面に形成された弾性層と、
前記弾性層の外周面及び端面と、前記金属層の外周面のうち前記弾性層の外側の領域とに形成された、導電性を有するプライマー層と、
前記プライマー層の表面に形成された導電性離形層と、
前記導電性離形層の表面に形成された絶縁性離形層と、を備えることを特徴とする定着装置。 - 導電性を有し、前記定着ベルトの端面に接する端部キャップを備えることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 芯金の外周面に耐熱性弾性層が形成された定着ローラーを備え、
前記定着ベルトは、内周面が前記定着ローラーの外周面に接するように設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。 - 前記用紙にトナー像を形成する画像形成部と、
前記トナー像を前記用紙に定着する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の定着装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2018094938A JP2019200320A (ja) | 2018-05-16 | 2018-05-16 | 定着装置及び画像形成装置 |
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| JP2018094938A JP2019200320A (ja) | 2018-05-16 | 2018-05-16 | 定着装置及び画像形成装置 |
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|---|---|
| JP2019200320A true JP2019200320A (ja) | 2019-11-21 |
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2018
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