JP2019201715A - 体内温度測定針及びそれを用いた体内温度測定装置 - Google Patents
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Description
(1) 第1の態様は、
内部に無機絶縁材粉末を介在させて一対の熱電対線が収容された金属シースと、
熱電対線が挿入される2つの貫通孔が設けられ、金属シースの先端部の無機絶縁材粉末が除去された箇所に、外側面が金属シースの内側面に略接した状態で、かつ2つの貫通孔の側面に一対の熱電対線の外側面が其々略接した状態で設置された金属栓と、を有し、
金属栓の外側面と金属シースの内側面、及び熱電対線の外側面と金属栓の貫通孔の側面とは、金属ロウで接着されており、
金属シース先端部の上端面、金属栓先端部の上端面、及び熱電対線先端部の上端面は、金属シースの軸方向と鋭角をなす1つの平面、または金属シースの中心軸と同一軸を持ち頂角が鋭角をなす1つの円錐側面を形成している体内温度測定針である。
本態様の体内温度測定針の長さと外径については、原材料として使用するシース熱電対用のMIケーブルの長さと外径に依存するが、シース熱電対用のMIケーブルは1m以上の長尺に製作可能であり、また外径が0.2mm程度の細さのものまで容易に製作可能であるので、本態様の体内温度測定針の長さには実質的な制限がなく、また実用上十分な細さのものが製作可能である。
さらに、本態様の体内温度測定針では、体内温度が熱電対線により測定されるので測定誤差が少なく、また一対の熱電対線は先端の金属栓で繋がっているので、当金属栓が測温接点となっていて、金属栓の位置する体内の箇所の局所的温度を測定することができる。
長尺の注射針として、材質がSUS304またはSUS316Lで長さ50mm乃至90mmの体内深部への麻酔液注入用の注射針があり、その多くは外径が0.5mm乃至1mmで、かつ肉厚が0.11mm乃至0.16mmである。金属シースの外径が本態様の体内温度測定針の外径になるが、当金属シースも長尺の注射針の実績に従い、外径を0.5mm乃至1mm、肉厚を0.11mm乃至0.16mmとすることが望ましい。なお、注射針と異なり金属シース内は空でなく、無機絶縁材粉末と熱電対線が内包されているため、注射針と金属シースの材質、長さ、外径、及び肉厚が同じであっても、剛性は注射針より体内温度測定針が高く、後者の方が体内への刺し込みが容易である。つまり、少なくとも90mmの体内への刺し込みが本態様の体内温度測定針はできる。
(6)第2の態様は、
内部に無機絶縁材粉末を介在させて1本の金属線が収容された金属シースと、
金属線が挿入される1つの貫通孔が設けられ、金属シースの先端部の無機絶縁材粉末が除去された箇所に、外側面が金属シースの内側面に略接した状態で、かつ貫通孔の側面に金属線の外側面が略接した状態で設置された金属栓と、を有し、
金属シースと金属線の材質は其々、一対の熱電対線の一方の材質として用いられている金属と、他方の材質として用いられている金属であり、
金属栓の外側面と金属シースの内側面、及び金属線の外側面と金属栓の貫通孔の側面は、金属ロウで接着されており、
金属シース先端部の上端面、金属栓先端部の上端面、及び金属線先端部の上端面は、金属シースの軸方向と鋭角をなす1つの平面、または金属シースの中心軸と同一軸を持ち頂角が鋭角をなす1つの円錐側面を形成している体内温度測定針である。
本態様の体内温度測定針の長さと外径については、原材料として使用する同軸MIケーブルの長さと外径に依存するが、同軸MIケーブルはシース熱電対用のMIケーブルと同様、1m以上の長尺に製作可能であり、また外径が0.2mm程度の細さのものまで一般に製作可能であるので、第1の態様と同じく本態様の体内温度測定針も、長さには実質的な制限がなく、また実用上十分な細さのものが製作可能である。
さらに、本態様の体内温度測定針では、熱電対線の材質で作られている金属シースと金属線が先端の金属栓で繋がっているので、金属栓を測温接点とする熱電対回路を金属シースと金属線が形成している。そのため、当金属栓の位置する体内の箇所の局所的温度を、第1の態様における熱電対線による測定と同様に、少ない測定誤差で測定することができる。
針に一定の外力が加わった際のたわみ量は、針の長さが同じ場合、公知のように、材質で決まる弾性係数と外径と肉厚で決まる断面二次モーメントとの積に反比例する。銅の弾性係数はSUS304、SUS316Lの弾性係数より小さいが、本実施態様において銅を材質とする金属シースの外径を0.7mm乃至1mm、肉厚を0.14mm乃至0.2mmとすると、その断面二次モーメントは、第1の態様において材質をSUS304、SUS316Lとし、外径を0.5mm乃至1mm、肉厚を0.11mm乃至0.16mmとした金属シースの断面二次モーメントより大きくなって、両者の弾性係数と断面二次モーメントの積は略等しくなり同等のたわみに量になる。したがって、この外径及び肉厚とすることで、金属シースの材質を銅にすることによる体内への刺し込みの際のたわみの問題を避けることができる。
(9) 本態様の体内温度測定針において、金属シースの上端面、金属栓の上端面、及び金属線の上端面が形成している平面の金属シースの軸方向となす角度は、13度乃至15度であることが望ましい。
(11) 第3の態様は、
一対の熱電対線の末端が貫通した状態で樹脂により末端がシールされた第1の様態の体内温度測定針と、
先端が熱電対線の末端に繋がれた熱電対補償導線と、
体内温度測定針が軸方向に摺動自在に移動できる内径の短管の両端に鍔が設けられた両端鍔付き短管と、
体内温度測定針が挿通される短管の片側に鍔が設けられ、短管に体内温度測定針が挿通された状態で、体内温度測定針の後端部で固定された片端鍔付き短管と、
熱電対補償導線の末端に繋がれ、熱電対線の熱起電力を温度に換算して表示する温度指示計と、を有し、
体内温度の測定の際の体内温度測定針の体内への刺し込みは、両端鍔付き短管の一方の鍔を体表面に当て、両端鍔付き短管の反体側から体内温度測定針を先端が体表面に達するまで挿入した後、両端鍔付き短管の反体側の鍔の体側の面と片端鍔付き短管の鍔の反体側の面を施術者の指により支持し、両端鍔付き短管の反体側の鍔と片端鍔付き短管の鍔との間隔を狭めることにより、狭まった長さ分の体内温度測定針が体内に挿入され、
体内温度測定針を体内から引き抜く際は、片端鍔付き短管の鍔を施術者の指により反体側に引っ張ることにより体内温度測定針が引き抜かれる、
体内温度測定針を用いた体内温度測定装置である。
また、本態様において、体内温度測定針の末端は樹脂によってシールされているので、雰囲気中の湿分が内部に侵入して無機絶縁材粉末の絶縁抵抗が低下することに起因する温度測定誤差の発生がない。
温度指示計は、熱電対線で生じた熱起電力を温度に変換して表示する計器で、市販のものを使用することができる。前述のように、体内温度測定針の熱電対線にJIS等の基準で熱起電力と温度の関係が詳細に規定されている熱電対線を用いることは、この規定された関係により温度指示計における熱起電力から温度への換算を高精度で行うことができる利点がある。なお、熱電対補償導線は公知のように、熱電対線の熱起電力を雰囲気温度の外乱を受けずに温度指示計に伝える導線である。
(12) 第4の態様は、
金属線の末端が貫通した状態で樹脂により末端がシールされた第2の態様の体内温度測定針と、
先端が金属線の末端と体内温度測定針の金属シースに繋がれた熱電対補償導線と、
体内温度測定針が軸方向に摺動自在に移動できる内径の短管の両端に鍔が設けられた両端鍔付き短管と、
体内温度測定針が挿通される短管の片側に鍔が設けられ、短管に体内温度測定針が挿通された状態で、体内温度測定針の後端部で固定された片端鍔付き短管と、
熱電対補償導線の末端に繋がれ、金属線と金属シースとの間に生じた熱起電力を温度に換算して表示する温度指示計と、を有し、
体内温度の測定の際の体内温度測定針の体内への刺し込みは、両端鍔付き短管の一方の鍔を体表面に当て、両端鍔付き短管の反体側から体内温度測定針を先端が体表面に達するまで挿入した後、両端鍔付き短管の反体側の鍔の体側の面と片端鍔付き短管の鍔の反体側の面を施術者の指により支持し、両端鍔付き短管の反体側の鍔と片端鍔付き短管の鍔との間隔を狭めることにより、狭まった長さ分の体内温度測定針が体内に挿入され、
体内温度測定針を体内から引き抜く際は、片端鍔付き短管の鍔を施術者の指により反体側に引っ張ることにより体内温度測定針が引き抜かれる、
体内温度測定針を用いた体内温度測定装置である。
また、本態様においても、第3の態様と同じく、樹脂のシールが端末にあるため、外部からの湿気侵入で無機絶縁材粉末の絶縁抵抗が低下することに起因する温度測定誤差の発生がない。
第2の態様の体内温度計では金属シースと金属線が熱電対回路を形成しており、その熱起電力が熱電対補償導線を経由して温度指示計に伝えられる。温度指示計は熱起電力を温度に変換して表示する計器で、やはり市販のものを使用することができる。
熱電対回路を形成している金属シースと金属線の材質を、JIS等の基準で熱起電力と温度の関係が詳細に規定されている熱電対線の材質とすることは、この規定された関係により温度指示計における熱起電力から温度への換算を高精度で行うことができる利点がある。なお、熱電対補償導線は第3の態様で説明したとおり、熱電対線の熱起電力を雰囲気温度の外乱を受けずに温度指示計に伝える導線で、本態様では金属シースと金属線との間に生じた熱起電力が伝送対象である。
本発明の第1実施形態である体内温度測定針1について、図1、図5、図6、及び図7に沿って説明する。
本発明の第2実施形態である体内温度測定針2について、図2、図5、及び図6に沿って説明する。
本発明の第3実施形態である体内温度測定針3について、図3に沿って説明する。
本発明の第4実施形態である体内温度測定針4について、図4に沿って説明する。
本発明の第5実施形態である体内温度測定装置5について、図9、図10に沿って説明する。
2 体内温度測定針(第2実施形態)
3 体内温度測定針(第3実施形態)
4 体内温度測定針(第4実施形態)
5 体内温度測定装置(第5実施形態)
6、61 金属シース
7 プラス側熱電対線
8 マイナス側熱電対線
9 無機絶縁材粉末
10 金属栓
11 樹脂シール
12 金属線
13 両端鍔付き短管
14 片端鍔付き短管
15 温度指示計
16 熱電対補償導線
Claims (12)
- 内部に無機絶縁材粉末を介在させて一対の熱電対線が収容された金属シースと、
前記熱電対線が挿入される2つの貫通孔が設けられ、前記金属シースの先端部の前記無機絶縁材粉末が除去された箇所に、外側面が該金属シースの内側面に略接した状態で、かつ2つの該貫通孔の側面に一対の前記熱電対線の外側面が其々略接した状態で設置された金属栓と、を有し、
前記金属栓の外側面と前記金属シースの内側面、及び前記熱電対線の外側面と前記金属栓の前記貫通孔の側面とは、金属ロウで接着されており、
前記金属シース先端部の上端面、前記金属栓先端部の上端面、及び前記熱電対線先端部の上端面は、前記金属シースの軸方向と鋭角をなす1つの平面、または前記金属シースの中心軸と同一軸を持ち頂角が鋭角をなす1つの円錐側面を形成している体内温度測定針。 - 一対の前記熱電対線のプラス側熱電対線とマイナス側熱電対線の材質が其々、クロメルとアルメル、クロメルとコンスタンタン、ナイクロシルとナイシル、銅とコンスタンタン、または鉄とコンスタンタンである請求項1に記載の体内温度測定針。
- 前記金属シースは、材質がSUS304またはSUS316Lであって、外径が0.5mm乃至1mmで、かつ肉厚が0.11mm乃至0.16mmである請求項1に記載の体内温度測定針。
- 前記金属シースの上端面、前記金属栓の上端面、及び一対の前記熱電対線の上端面が形成している前記平面の前記金属シースの軸方向となす角度は、13度乃至15度である請求項1に記載の体内温度測定針。
- 前記金属シースの上端面、前記金属栓の上端面、及び一対の前記熱電対線の上端面が形成している前記円錐側面の頂角は、13度乃至15度である請求項1に記載の体内温度測定針。
- 内部に無機絶縁材粉末を介在させて1本の金属線が収容された金属シースと、
前記金属線が挿入される1つの貫通孔が設けられ、前記金属シースの先端部の前記無機絶縁材粉末が除去された箇所に、外側面が該金属シースの内側面に略接した状態で、かつ該貫通孔の側面に前記金属線の外側面が略接した状態で設置された金属栓と、を有し、
前記金属シースと前記金属線の材質は其々、一対の熱電対線の一方の材質として用いられている金属と、他方の材質として用いられている金属であり、
前記金属栓の外側面と前記金属シースの内側面、及び前記金属線の外側面と前記金属栓の前記貫通孔の側面は、金属ロウで接着されており、
前記金属シース先端部の上端面、前記金属栓先端部の上端面、及び前記金属線先端部の上端面は、前記金属シースの軸方向と鋭角をなす1つの平面、または前記金属シースの中心軸と同一軸を持ち頂角が鋭角をなす1つの円錐側面を形成している体内温度測定針。 - 前記金属シースと前記金属線の材質が其々、銅とコンスタンタン、または鉄とコンスタンタンである請求項6に記載の体内温度測定針。
- 前記金属シースと前記金属線の材質が其々、銅とコンスタンタンであって、
該金属シースは、外径が0.7mm乃至1mmで、かつ肉厚が0.14mm乃至0.2mmである請求項6に記載の体内温度測定針。 - 前記金属シースの上端面、前記金属栓の上端面、及び前記金属線の上端面が形成している前記平面の前記金属シースの軸方向となす角度は、13度乃至15度である請求項6に記載の体内温度測定針。
- 前記金属シースの上端面、前記金属栓の上端面、及び前記金属線の上端面が形成している前記円錐側面の頂角は、13度乃至15度である請求項6に記載の体内温度測定針。
- 樹脂を材質とし、一対の前記熱電対線の末端が貫通した状態で前記体内温度測定針の末端をシールする樹脂シールと、
先端が前記熱電対線の末端に繋がれた熱電対補償導線と、
前記体内温度測定針が軸方向に摺動自在に移動できる内径の短管の両端に鍔が設けられた両端鍔付き短管と、
前記体内温度測定針が挿通される短管の片側に鍔が設けられ、該短管に該体内温度測定針が挿通された状態で、該体内温度測定針の後端部で固定された片端鍔付き短管と、
前記熱電対補償導線の末端に繋がれ、前記熱電対線の熱起電力を温度に換算して表示する温度指示計と、を有し、
体内温度の測定の際の前記体内温度測定針の体内への刺し込みは、前記両端鍔付き短管の一方の鍔を体表面に当て、該両端鍔付き短管の反体側から該体内温度測定針を先端が体表面に達するまで挿入した後、該両端鍔付き短管の反体側の鍔の体側の面と前記片端鍔付き短管の鍔の反体側の面を施術者の指により支持し、該両端鍔付き短管の反体側の鍔と該片端鍔付き短管の鍔との間隔を狭めることにより、狭まった長さ分の該体内温度測定針が体内に挿入され、
前記体内温度測定針を体内から引き抜く際は、該片端鍔付き短管の鍔を施術者の指により反体側に引っ張ることにより該体内温度測定針が引き抜かれる請求項1に記載の体内温度測定針を用いた体内温度測定装置。 - 樹脂を材質とし、前記金属線の末端が貫通した状態で前記体内温度測定針の末端をシールする樹脂シールと、
先端が前記金属線の末端と前記体内温度測定針の前記金属シースに繋がれた熱電対補償導線と、
前記体内温度測定針が軸方向に摺動自在に移動できる内径の短管の両端に鍔が設けられた両端鍔付き短管と、
前記体内温度測定針が挿通される短管の片側に鍔が設けられ、該短管に該体内温度測定針が挿通された状態で、該体内温度測定針の後端部で固定された片端鍔付き短管と、
前記熱電対補償導線の末端に繋がれ、前記金属線と前記金属シースとの間に生じた熱起電力を温度に換算して表示する温度指示計と、を有し、
体内温度の測定の際の前記体内温度測定針の体内への刺し込みは、前記両端鍔付き短管の一方の鍔を体表面に当て、該両端鍔付き短管の反体側から該体内温度測定針を先端が体表面に達するまで挿入した後、該両端鍔付き短管の反体側の鍔の体側の面と前記片端鍔付き短管の鍔の反体側の面を施術者の指により支持し、該両端鍔付き短管の反体側の鍔と該片端鍔付き短管の鍔との間隔を狭めることにより、狭まった長さ分の該体内温度測定針が体内に挿入され、
前記体内温度測定針を体内から引き抜く際は、該片端鍔付き短管の鍔を施術者の指により反体側に引っ張ることにより該体内温度測定針が引き抜かれる請求項6に記載の体内温度測定針を用いた体内温度測定装置
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