JP2019202241A - 排水処理機構 - Google Patents

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【課題】従来よりエネルギー・コストが掛からない排水処理機構を提供しようとするもの。【解決手段】排水の水滴1を形成する水滴形成室2を有し、前記水滴1に上向流3を及ぼして前記水滴形成室2から排出し、排出した前記水滴1の熱分解室4を有すると共に、前記水滴形成室2では上向流3を及ぼされる水滴1への熱履歴付与手段5を備えるようにした。前記水滴形成室2では排水を薄膜状に流下し、これを回転子10に衝突させることにより水滴1を形成するようにしてもよい。前記水滴形成室2を高温雰囲気にするようにしてもよい。前記水滴形成室2を加熱する熱源として熱分解室4の熱を利用するようにしてもよい。前記水滴形成室2で落下した排水を熱分解室4に導くようにしてもよい。前記熱分解室4に蓄熱加熱媒体12を配するようにしてもよい。【選択図】図1

Description

この発明は、化学工場、食品加工工場などの排水、スクラバー水、ガソリン・スタンドなどの洗車排水、福島・スリーマイル島・チェルノブイリなど世界各地の放射能汚染土壌の除染処理水その他の排水処理機構に関するものである。
従来、自動車、機械加工、金属加工等の工場において水溶性切削油の廃水を生物処理する廃水処理方法に関する提案があった(特許文献1)。
すなわち、自動車、機械加工、金属加工等の工場では、水溶性切削油の廃水が排出される。この廃水はノルマルヘキサン(n−Hex)抽出物質が数千〜数万mg/Lと高濃度であり、一般的にはエマルジョン油分が乳化した状態で水と混合している。エマルジョン油分は非常に分離しにくい物質であるため、水溶性切削油の廃水から油分を完全に除去することは困難である。一方で、油分の除去が不完全な廃水を放流すると環境への影響が大きいという問題があるため、例えばノルマルヘキサン抽出物質の下水放流基準は5mg/L(鉱物油) に規制されている。
そこで、水溶性切削油の廃水をまず硫酸や塩酸などの鉱酸によって強酸性領域にpH調整し、これを静置することによってエマルジョンを分解している。そして、エマルジョンを分解した廃水にPACや塩化鉄等の凝集剤を添加することにより、凝集処理を行って油分を分離している。油分を分離した処理水は生物学的に処理することによって、ノルマルヘキサン抽出物質、BOD、CODが除去される。
この従来提案は、水溶性切削油などの難生物分解性の物質を含む廃水を効率よく生物処理することができ且つ廃水処理にかかるランニングコストを削減する廃水処理方法を提供することを目的とし、廃水を減圧下で蒸留する減圧蒸留処理することによって、蒸留凝縮水と濃縮液とに分離し、前記濃縮液を酸処理することによって、前記エマルジョンを分解し、該エマルジョンを分解した濃縮液を遠心分離処理することによって前記油分を分離する、というものである。
しかし、この方法では減圧蒸留のための熱エネルギーのコストが結構かかるという問題があった。
特開2005-046657
そこでこの発明は、従来よりエネルギー・コストが掛からない排水処理機構を提供しようとするものである。
前記課題を解決するためこの発明では次のような技術的手段を講じている。
(1)この発明の排水処理機構は、排水の水滴を形成する水滴形成室を有し、前記水滴に上向流を及ぼして前記水滴形成から排出し、排出した前記水滴の熱分解室を有すると共に、前記水滴形成室では上向流を及ぼされる水滴への熱履歴付与手段を備えるようにしたことを特徴とする。
この排水処理機構は、排水の水滴を形成する水滴形成室を有し、前記水滴に上向流を及ぼして前記水滴形成から排出し、排出した前記水滴の熱分解室を有するので、排水中の有機物などの汚れ成分を二酸化炭素や水まで熱分解して浄化することが出来る。
そして、排水の水滴を形成する水滴形成室を有するので、貯留した排水の表面から熱エネルギーによって順に蒸発させる場合より効率がいい。
また、前記水滴形成室では上向流を及ぼされる水滴への熱履歴付与手段を備えるようにしたので、水滴が熱による気化の促進により微細化が促進され、重量低減が推進されて、重力の作用に抗して上向流に乗り易くなり、水滴形成室からの排出が加速されることとなる。
ここで、前記汚れ成分として、有機物、無機物、この無機物として具体的には放射能汚染土壌の除染処理水中の放射性セシウムが収着した粘土・シルトなどを例示することが出来る。汚れ成分が無機物の場合、これらを熱分解室に蓄積していくこと出来る。放射性セシウムが収着した粘土・シルトなどは、ガラス質で固めて固化・封入することが出来る。
前記熱分解室の温度として、300〜1,200℃を例示することが出来る。300〜600℃で有機物はほぼ熱分解し、800℃×2秒以上でダイオキシン類も無害化することが出来る。
(2)前記水滴形成室では排水を薄膜状に流下し、これを回転子に衝突させることにより水滴を形成するようにしてもよい。
このように構成し、前記水滴形成室では排水を薄膜状に流下するようにしたので、円形の吐出口のノズルではできない量の排水をウォーター・カーテンによって微細化することが出来る。また、流下するようにしたので、ノズルを用いた場合のような吐出口の詰まりが起こらない。流下する態様として、上方が開放での越流、横溢などを例示することが出来る。
そして、これを回転子に衝突させることにより水滴を形成するようにしたので、排水が回転子に衝突した衝撃力で機械的に微細化することができ熱エネルギーによって排水表面から順に蒸発させる場合より効率がいい。
(3)前記水滴形成室を高温雰囲気にするようにしてもよい。
このように構成し、水滴形成室を高温雰囲気にすると、排水の水滴の微細化を促進することが出来る。前記高温雰囲気の水滴形成室の温度として、40〜90℃を例示することが出来る。
(4)前記水滴形成室を加熱する熱源として熱分解室の熱を利用するようにしてもよい。
このように構成し、水滴形成室を加熱する熱源として熱分解室の熱を利用するようにすると、熱分解室の廃熱利用を行うことができエネルギー効率に優れることとなる。熱分解室の熱源として、LNGのガス・バーナーを例示することが出来る。
(5)前記水滴形成室で落下した排水を熱分解室に導くようにしてもよい。
このように構成し、水滴形成室で落下した排水を熱分解室に導くようにすると、沸点が高く揮散しにくい汚れ成分を熱分解して浄化することが出来る。
(6)前記熱分解室に蓄熱加熱媒体を配するようにしてもよい。
このように構成し、熱分解室(例えば600〜1,200℃)に蓄熱加熱媒体を配するようにすると、加熱媒体の表面積を大きくして要処理時間を短縮することが出来る。
前記蓄熱加熱媒体として、ステンレス球(例えば直径φ11mm)、ジルコンやジルコニア、炭化ケイ素の小球塊を例示することが出来る。排水中の汚れ成分の炭化物や無機物と容易に分離するため、蓄熱加熱媒体は比重が大きい材質が好ましい。
この発明は上述のような構成であり、次の効果を有する。
貯留した排水の表面から熱エネルギーによって順に蒸発させる場合より効率がいいので、従来よりエネルギー・コストが掛からない排水処理機構を提供することが出来る。
この発明の排水処理機構の実施形態1を説明するシステムフロー図。 この発明の排水処理機構の実施形態2を説明するシステムフロー図。
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
排水として、食品に配合するショ糖脂肪酸エステルを製造のオーバー・ラン水(COD 72,000ppm)を処理した。前記汚れ成分として、ショ糖脂肪酸エステルの製造の際の反応溶媒であるDMSO、芒硝が含まれていた。
(実施形態1)
図1に示すように、この排水処理機構は、排水の水滴1を形成する水滴形成室を有し、前記水滴に上向流3を及ぼして前記水滴形成室2から排出し、排出した前記水滴1の熱分解室を有すると共に、前記水滴形成室2では上向流3を及ぼされる水滴1への熱履歴付与手段5を備えるようにした。
水滴形成室2から排出した水滴1は、ファンFaにより熱分解室4に押し込むようにした。また、水滴形成室2から排出した水滴1の一部は、ルーツブロワLBで電解スクラバー6に送り、電解直接酸化排水処理装置7との間を循環させながら浄化し、気化水は活性炭フィルター8を通して大気解放するようにした。循環水は、活性炭濾過吸着装置9へも循環させるようにした。
排水中の汚れ成分として、有機物(DMSO)、無機物(芒硝)が含有されていた。汚れ成分の無機物は、これらを熱分解室4に蓄積していった。
図1の左上の囲みの拡大図に示すように、熱履歴付与手段5として、900〜1,100℃に昇温した導電性セラミックス・フィルターを使用した。具体的には、SiC(炭化ケイ素)製のメッシュ・ヒータを使用した。
前記熱分解室4の温度は、1,100℃に設定した。300〜600℃で有機物はほぼ熱分解し、800℃×2秒以上でダイオキシン類も無害化することが出来る。熱分解室4は、ロータリー・キルン方式でモータMにより回転させるようにした。
図1の右上の囲みの拡大図に示すように、水滴形成室2では排水を薄膜状に流下し(17L/分)、これをモータMで駆動される高速の回転子10(1,500rpm)に衝突させることにより水滴1を形成するようにした。流下する態様として、上方が開放で越流させるようにした。
さらに、前記水滴形成室2を高温雰囲気にするようにした。前記高温雰囲気の水滴形成室2の温度は、40〜60℃となるように設定した。11は、逆流防止板である。
前記水滴形成室2を加熱する熱源として、熱分解室4の熱を利用するようにした。熱分解室4の熱源として、25万kcal/時のLNGのガス・バーナーFanを使用した。また、前記水滴形成室2で落下した排水を熱分解室4に導くようにした。
前記熱分解室4(1,100℃設定)に蓄熱加熱媒体12と活性炭13とを配するようにした。前記蓄熱加熱媒体12として、ステンレス球(直径φ11mm)を充填した。活性炭13は、熱分解室4で賦活・再生しつつ使用する。
次に、この実施形態の排水処理機構の使用状態を説明する。
この排水処理機構は、排水の水滴1を形成する水滴形成室2を有し、前記水滴1に上向流3を及ぼして前記水滴形成室2から排出し、排出した前記水滴1の熱分解室4を有するので、排水中の有機物などの汚れ成分を二酸化炭素や水まで熱分解して浄化することが出来た。
そして、排水の水滴1を形成する水滴形成室2を有するので、貯留した排水の表面から熱エネルギーによって順に蒸発させる場合より効率がよく、従来よりエネルギー・コストが掛からないという利点を有する。
また、前記水滴形成室2では上向流3を及ぼされる水滴1への熱履歴付与手段5を備えるようにしたので、水滴1が熱による気化の促進により微細化が促進され、重量低減が推進されて、重力の作用に抗して上向流3に乗り易くなり、水滴形成室2からの排出が加速されることとなるという利点を有する。
また、前記水滴形成室2では排水を薄膜状に流下するようにしたので、円形の吐出口のノズルではできない量の排水をウォーター・カーテンによって微細化することが出来た。また、流下するようにしたので、ノズルを用いた場合のような吐出口の詰まりが起こらなかった。
そして、これを回転子10に衝突させることにより水滴1を形成するようにしたので、排水が回転子10に衝突した衝撃力で機械的に微細化することができ熱エネルギーによって排水表面から順に蒸発させる場合より効率がいい。
さらに、水滴形成室2を高温雰囲気にしたので、排水の水滴1の微細化を促進することが出来た。そのうえ、水滴形成室2を加熱する熱源として熱分解室4の熱を利用するようにしたので、熱分解室4の廃熱利用を行うことができエネルギー効率に優れることとなった。
また、水滴形成室2で落下した排水を熱分解室4に導くようにしたので、沸点が高く揮散しにくい汚れ成分を熱分解して浄化することが出来た。さらに、熱分解室4に蓄熱加熱媒体を配するようにしたので、加熱媒体の表面積を大きくして要処理時間を短縮することが出来た。
(実施形態2)
図2(及び図1)に示すように、この排水処理機構は、排水の水滴1を形成する水滴形成室を有し、前記水滴に上向流3を及ぼして前記水滴形成室2から排出し、排出した前記水滴1の熱分解室を有すると共に、前記水滴形成室2では上向流3を及ぼされる水滴1への熱履歴付与手段5を備えるようにした。
水滴形成室2から排出した水滴1は、ファンFaにより熱分解室4に押し込むようにした。
排水中の汚れ成分として、有機物(DMSO)、無機物(芒硝)が含有されていた。汚れ成分の無機物は、これらを熱分解室4に蓄積していった。
(図1の左上の囲みの拡大図に示すように)熱履歴付与手段5として、900〜1,100℃に昇温した導電性セラミックス・フィルターを使用した。具体的には、SiC(炭化ケイ素)製のメッシュ・ヒータを使用した。
前記熱分解室4の温度は、1,100℃に設定した。300〜600℃で有機物はほぼ熱分解し、800℃×2秒以上でダイオキシン類も無害化することが出来る。熱分解室4は、ロータリー・キルン方式でモータMにより回転させるようにした。
(図1の右上の囲みの拡大図に示すように)水滴形成室2では排水を薄膜状に流下し(17L/分)、これをモータMで駆動される高速の回転子10(1,500rpm)に衝突させることにより水滴1を形成するようにした。流下する態様として、上方が開放で越流させるようにした。
さらに、前記水滴形成室2を高温雰囲気にするようにした。前記高温雰囲気の水滴形成室2の温度は、40〜60℃となるように設定した。11は、逆流防止板である。
前記水滴形成室2を加熱する熱源として、熱分解室4の熱を利用するようにした。熱分解室4の熱源として、25万kcal/時のLNGのガス・バーナーFanを使用した。また、前記水滴形成室2で落下した排水を熱分解室4に導くようにした。
また、熱分解室4からの排気の一部は、電解スクラバー6に送り、電解直接酸化排水処理装置7との間を循環させながら浄化し、気化水は活性炭フィルター8を通して大気解放するようにした。循環水は、活性炭濾過吸着装置9へも循環させるようにした。
前記熱分解室4(1,100℃設定)に蓄熱加熱媒体12と活性炭13とを配するようにした。前記蓄熱加熱媒体12として、ステンレス球(直径φ11mm)を充填した。活性炭13は、熱分解室4で賦活・再生しつつ使用する。
次に、この実施形態の排水処理機構の使用状態を説明する。
この排水処理機構は、排水の水滴1を形成する水滴形成室2を有し、前記水滴1に上向流3を及ぼして前記水滴形成室2から排出し、排出した前記水滴1の熱分解室4を有するので、排水中の有機物などの汚れ成分を二酸化炭素や水まで熱分解して浄化することが出来た。
そして、排水の水滴1を形成する水滴形成室2を有するので、貯留した排水の表面から熱エネルギーによって順に蒸発させる場合より効率がよく、従来よりエネルギー・コストが掛からないという利点を有する。
また、前記水滴形成室2では上向流3を及ぼされる水滴1への熱履歴付与手段5を備えるようにしたので、水滴1が熱による気化の促進により微細化が促進され、重量低減が推進されて、重力の作用に抗して上向流3に乗り易くなり、水滴形成室2からの排出が加速されることとなるという利点を有する。
また、前記水滴形成室2では排水を薄膜状に流下するようにしたので、円形の吐出口のノズルではできない量の排水をウォーター・カーテンによって微細化することが出来た。また、流下するようにしたので、ノズルを用いた場合のような吐出口の詰まりが起こらなかった。
そして、これを回転子10に衝突させることにより水滴1を形成するようにしたので、排水が回転子10に衝突した衝撃力で機械的に微細化することができ熱エネルギーによって排水表面から順に蒸発させる場合より効率がいい。
さらに、水滴形成室2を高温雰囲気にしたので、排水の水滴1の微細化を促進することが出来た。そのうえ、水滴形成室2を加熱する熱源として熱分解室4の熱を利用するようにしたので、熱分解室4の廃熱利用を行うことができエネルギー効率に優れることとなった。
また、水滴形成室2で落下した排水を熱分解室4に導くようにしたので、沸点が高く揮散しにくい汚れ成分を熱分解して浄化することが出来た。さらに、熱分解室4に蓄熱加熱媒体を配するようにしたので、加熱媒体の表面積を大きくして要処理時間を短縮することが出来た。
従来よりエネルギー・コストが掛からないことによって、種々の排水処理機構の用途に適用することができる。
1 排水の水滴
2 水滴形成室
3 上向流
4 熱分解室
5 熱履歴付与手段
10 回転子
12 蓄熱加熱媒体

Claims (6)

  1. 排水の水滴(1)を形成する水滴形成室(2)を有し、前記水滴(1)に上向流(3)を及ぼして前記水滴形成室(2)から排出し、排出した前記水滴(1)の熱分解室(4)を有すると共に、前記水滴形成室(2)では上向流(3)を及ぼされる水滴(1)への熱履歴付与手段(5)を備えるようにしたことを特徴とする排水処理機構。
  2. 前記水滴形成室(2)では排水を薄膜状に流下し、これを回転子(10)に衝突させることにより水滴(1)を形成するようにした請求項2記載の排水処理機構。
  3. 前記水滴形成室(2)を高温雰囲気にするようにした請求項1又は2記載の排水処理機構。
  4. 前記水滴形成室(2)を加熱する熱源として熱分解室(4)の熱を利用するようにした請求項1乃至3のいずれかに記載の排水処理機構。
  5. 前記水滴形成室(2)で落下した排水を熱分解室(4)に導くようにした請求項1乃至4のいずれかに記載の排水処理機構。
  6. 前記熱分解室(4)に蓄熱加熱媒体(12)を配するようにした請求項1乃至5のいずれかに記載の排水処理機構。
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