JP2019210155A - 顔料粒子及びその製造方法、並びに塗料組成物 - Google Patents

顔料粒子及びその製造方法、並びに塗料組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】煩雑な処理工程を付加することなく、深みのある青色を呈し、塗料、プラスチックス等に対して強度、寸法安定性等の物性改善に有効な顔料粒子を提供する。【解決手段】下記一般式(1)で表される化合物を20質量%以上含有するチタン酸アルカリ金属塩からなる繊維状粒子であることを特徴とする、顔料粒子。A1.3Ti8O16…式(1)[一般式(1)中、AはLiを除くアルカリ金属を示す。]【選択図】なし

Description

本発明は、顔料粒子及び該顔料粒子の製造方法、並びに該顔料粒子を用いた塗料組成物に関する。
塗料、プラスチックス等を着色する色材には、加工時の高温に耐えられるように耐熱性の高い無機顔料が使用されている。例えば、特許文献1においては、タルク、カオリン、酸化亜鉛等の粒子表面にコバルトクローム、鉄等の金属水酸化物を沈着させ、これを500℃〜1200℃の高温で酸化焼成して発色させたものが記載されている。しかし、これらの無機顔料は、非繊維状粒子であることから、補強性に欠け、塗料、プラスチックス等の充填材として、強度、寸法安定性を付与する点では満足することはできない。
一方で、塗料、プラスチックス等に対して補強性に優れる充填材としては、6チタン酸カリウム繊維(KTi13)、8チタン酸カリウム繊維(KTi17)が知られているが、これらは屈折率が高く、隠蔽性の強い白色の充填材である。そのため、この充填材自体で、塗料、プラスチックス等を有彩色に着色することはできない。仮に顔料等の着色材と併用しても、その色調が弱められてしまう。
そこで、特許文献2では、繊維状チタン酸カリウム微粒子又は繊維状酸化チタン微粒子の表面を、金属酸化物で被覆することにより、200℃以上の高温に耐え、優れた着色性を有する繊維状顔料を提案している。
特開昭54−86633号公報 特開平5−105448号公報
しかし、特許文献2の方法は、処理液の調整、該処理液による繊維の処理、及び繊維表面に金属酸化物の皮膜を形成させるための熱処理等の煩雑な工程を必要とし、また表面が着色されているのみであることから深みのある色が得られ難いという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、煩雑な処理工程を付加することなく、深みのある青色を呈し、塗料、プラスチックス等に対して強度、寸法安定性等の物性改善に有効な顔料粒子及び上記顔料粒子の製造方法、並びに上記顔料粒子を用いた塗料組成物を提供することを目的とする。
本発明は、以下の顔料粒子及び上記顔料粒子の製造方法、並びに上記顔料粒子を用いた塗料組成物を提供する。
項1 下記一般式(1)で表される化合物を20質量%以上含有するチタン酸アルカリ金属塩からなる繊維状粒子であることを特徴とする、顔料粒子。
1.3Ti16 …式(1)
[一般式(1)中、AはLiを除くアルカリ金属を示す。]
項2 前記チタン酸アルカリ金属塩が、さらに下記一般式(2)で表される化合物を1質量%〜60質量%含有することを特徴とする、項1に記載の顔料粒子。
Ti17 …式(2)
[一般式(2)中、AはLiを除くアルカリ金属を示す。]
項3 前記繊維状粒子の平均繊維長が1μm〜50μmである、項1または項2に記載の顔料粒子。
項4 前記繊維状粒子の平均アスペクト比が10以上である、項1〜項3のいずれか一項に記載の顔料粒子。
項5 Lab表色系におけるb値が−10以下である、項1〜項4のいずれか一項に記載の顔料粒子。
項6 前記繊維状粒子の表面に、チタンを除く金属酸化物皮膜を実質的に有さない、項1〜項5のいずれか一項に記載の顔料粒子。
項7 項1〜項6のいずれか一項に記載の顔料粒子の製造方法であって、下記一般式(3)で表される化合物を、水素濃度が99体積%以上の雰囲気下において500℃〜1100℃の範囲内で焼成する工程(I)を備える、顔料粒子の製造方法。
Ti2m+1 …式(3)
[一般式(3)中、AはLiを除くアルカリ金属を示し、mは6〜8の正の実数を示す。]
項8 項1〜項6のいずれか一項に記載の顔料粒子を含有する、塗料組成物。
本発明の顔料粒子は、煩雑な処理工程を付加することなく、深みのある青色を呈し、塗料、プラスチック等に配合することで、繊維状粒子本来の補強効果に加えて、優れた着色効果を発現することができる。
以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について説明する。但し、以下の実施形態は単なる例示である。本発明は以下の実施形態に何ら限定されない。
(顔料粒子)
本発明の顔料粒子は、下記一般式(1)で表される化合物を20質量%以上含有するチタン酸アルカリ金属塩からなる繊維状粒子である。
1.3Ti16… 式(1)
[一般式(1)中、AはLiを除くアルカリ金属を示す。]
上記繊維状粒子の表面は、チタンを除く金属酸化物皮膜を実質的に有さないことが好ましい。なお、本明細書において、「実質的に有さない」とは、チタンを除く金属酸化物皮膜を全く含有しない場合に加えて、顔料粒子全体100質量%に対して0.1質量%以下の割合で微量含有する場合も含むものとする。
上記チタン酸アルカリ金属塩における上記一般式(1)で表される化合物の含有量は、20質量%以上であり、好ましくは40質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上であり、さらに好ましくは90質量%以上である。また、好ましくは100質量%以下であり、より好ましくは99質量%以下であり、さらに好ましくは98質量%以下である。なお、上記一般式(1)で表される化合物の含有量は、チタン酸アルカリ金属塩全体100質量%に対する含有量であるものとする。
上記チタン酸アルカリ金属塩は、さらに下記一般式(2)で表される化合物を1質量%〜60質量%含有する混合相であることが好ましい。より好ましくは2質量%〜20質量%であり、さらに好ましくは2質量%〜10質量%である。なお、下記一般式(2)で表される化合物の含有量は、チタン酸アルカリ金属塩全体100質量%に対する含有量であるものとする。
Ti17… 式(2)
[一般式(2)中、AはLiを除くアルカリ金属を示す。]
本発明の顔料粒子の色目は、Lab表色系におけるL値、a値及びb値で表すことができる。なお、本発明において顔料粒子の色目とは、顔料粒子の圧粉体を色彩色差計にて測定した値を意味する。
Lab表色系とは、色度を示すa軸、b軸よりなる直交座標と、これに垂直なL軸から構成される色立体を成す表色系である。a値が正側で増加すると赤味、負側で増加すると緑味が増し、またb値が正側で増加すると黄味、負側で増大すると青味が増大していくことを意味する。L値が明度に対応し、L値が100のときは白、L値が0のときは黒となる。
本発明の顔料粒子のLab表色系におけるL値は、好ましくは60以下であり、より好ましくは20〜60であり、さらに好ましくは25〜40である。
本発明の顔料粒子のLab表色系におけるa値は、正側で増加すると赤味、負側で増加すると緑味が増すことから絶対値が小さいことがよく、好ましくは−3〜+3であり、より好ましくは−2〜+2である。
本発明の顔料粒子のLab表色系におけるb値は、好ましくは−10以下であり、より好ましくは−10〜−50であり、さらに好ましくは−12〜−20である。
L値、a値及びb値を上記範囲とすることで、深みのある青色を呈し、優れた着色性を有することができる。
一般式(1)で表される化合物におけるAは、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)等を例示することができ、好ましくはカリウム(K)である。なお、リチウム(Li)は、他のアルカリ金属と比べ、イオン半径が小さく、異なる性質を示すため含まれない。
一般式(2)で示される化合物におけるAは、一般式(1)で示される化合物におけるAと同等である。従って、上記一般式(1)で表される化合物で例示したアルカリ金属を用いることができる。
本発明において「繊維状粒子」とは、粒子に外接する直方体のうち最小の体積をもつ直方体(外接直方体)の最も長い長径L、次に長い辺を短径B、最も短い辺を厚さT(B>Tとする)として、L/B及びL/Tがいずれも3以上の粒子のことをいい、Lが繊維長、Bが繊維径に相当する。
上記繊維状粒子の平均繊維長は、好ましくは1μm〜50μmであり、より好ましくは3μm〜30μmであり、さらに好ましくは10μm〜20μmである。上記繊維状粒子の平均繊維径は、好ましくは0.01μm〜1μmであり、より好ましくは0.05μm〜0.8μmであり、さらに好ましくは0.1μm〜0.7μmである。上記繊維状粒子の平均アスペクト比は、好ましくは10以上であり、より好ましくは10〜100であり、さらに好ましくは15〜35である。
繊維状粒子の平均繊維長及び平均繊維径は、走査型電子顕微鏡(SEM)の観察により測定することができ、平均アスペクト比(平均繊維長/平均繊維径)は平均繊維長及び平均繊維径より算出することできる。例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)により、複数の繊維状粒子を撮影し、その観察像から繊維状粒子を任意に300個選択し、それらの繊維長及び繊維径を測定し、繊維長の全てを積算して個数で除したものを平均繊維長、繊維径の全てを積算し個数で除したものを平均繊維径とすることができる。
(顔料粒子の製造方法)
本発明の顔料粒子の製造方法は、例えば、下記一般式(3)で表される化合物を、水素濃度が99体積%以上の雰囲気下において500℃〜1100℃の範囲内の温度で焼成する工程(I)を備えることを特徴とする。
Ti2m+1 …式(3)
[一般式(3)中、AはLiを除くアルカリ金属を示し、mは6〜8の正の実数を示す。]
一般式(3)で表される化合物としては、上記一般式(3)に包含される限り公知のチタン酸アルカリ金属塩を用いることができ、その製造方法としては水熱合成法、融剤法(フラックス法)、焼成法等を挙げることができる。
一般式(3)で表される化合物で表されるAは、一般式(1)で表される化合物におけるAと同等である。従って、上記一般式(1)で表される化合物で例示したアルカリ金属を用いることができる。
一般式(3)で表される化合物の具体例としては、6チタン酸カリウム(KTi13)、8チタン酸カリウム(KTi17)、6チタン酸ナトリウム(NaTi13)、8チタン酸ナトリウム(NaTi17)等を挙げることができ、これらの中でも6チタン酸カリウム(KTi13)、8チタン酸カリウム(KTi17)が好ましく、結晶転移の観点から8チタン酸カリウム(KTi17)がより好ましい。
一般式(3)で表される化合物は繊維状粒子であり、その平均繊維長は、好ましくは1μm〜50μmであり、より好ましくは3μm〜30μmであり、さらに好ましくは10μm〜20μmである。平均繊維径は、好ましくは0.01μm〜1μmであり、より好ましくは0.05μm〜0.8μmであり、さらに好ましくは0.1μm〜0.7μmである。平均アスペクト比は、好ましくは10以上であり、より好ましくは10〜100であり、さらに好ましくは15〜35である。
工程(I)においては、一般式(3)で表される化合物を、上述のように水素濃度が調整された雰囲気下において500℃〜1100℃の範囲内で焼成を行う。水素濃度の調整は、一般式(3)で表される化合物を室温から加熱して昇温し、上記温度範囲内に到達するまでに開始すればよいが、操作性の観点から、通常、加熱開始時(室温)から行ってもよい。また、水素濃度の調整は、焼成完了するまででよいが、操作性の観点から焼成後、室温まで冷却されるまで行ってもよい。
水素濃度の調整方法は、上記範囲になる方法であれば特に限定はないが、水素ガスを流通する方法;加熱、焼成時に水素を発生し、チタン酸アルカリ金属塩と反応することなく消失する有機化合物、無機化合物を用いる方法;等がある。一般式(1)及び一般式(2)で表される化合物の含有量の制御の観点から、好ましくは水素ガスを流通する方法である。
水素ガスの流通量は、焼成装置内の水素濃度が上記範囲になれば特に制限はないが、好ましい下限値としては0.2L/分であり、より好ましくは0.5L/分であり、さらに好ましくは1L/分である。また、水素ガスの流通量の好ましい上限値としては5L/分である。
水素濃度は、99体積%以上であり、より好ましくは99.6体積%以上であり、さらに好ましくは99.9体積%以上であり、特に好ましくは100体積%である。上記焼成において、チタン酸アルカリ金属塩の結晶より酸素が引き抜かれることで結晶構造変換が生じると考えられることから、工程(I)における焼成において酸素濃度を0.4体積%以下とすることが好ましく、より好ましくは0.3体積%以下であり、更に好ましくは0体積%である。
焼成温度は、500℃〜1100℃の範囲内であり、好ましくは600℃〜1100℃の範囲内であり、より好ましくは800℃〜1100℃の範囲内であり、さらに好ましくは850℃〜950℃の範囲内である。焼成時間は、上記温度範囲で0.1時間〜4時間であることが好ましく、0.2時間〜3時間であることがより好ましく、0.5時間〜2時間であることがさらに好ましい。上記焼成温度が低すぎると結晶構造変換が不十分であり、上記温度が高すぎると還元反応が進みすぎてTiOが生成し黒色化するため好ましくない。
また、上記焼成時間が短すぎると結晶構造変換が不十分であり、上記焼成時間が長すぎると還元反応が進みすぎてTiOが生成し黒色化するため好ましくない。
上記焼成は、水素濃度、酸素濃度を制御することができれば、公知の焼成手段を採用することができ、例えば、電気炉、ロータリーキルン、管状炉、流動焼成炉、トンネルキルン等の各種焼成手段を用いることができる。
本発明の顔料粒子の製造方法は、工程(I)終了後、必要に応じて、湿式又は乾式篩処理等の分級工程(II)を備えていてもよい。
以上のようにして、本発明の顔料粒子を製造することができる。
本発明の製造方法において、一般式(3)で表される化合物の結晶より酸素が引き抜かれ、一般式(2)で表される化合物に結晶構造変換し、さらに還元が進行すると一般式(1)で表される化合物に結晶構造変換するものと考えられる。一般式(1)で表される化合物は青色を呈するホランドダイト型の結晶構造を有する。
一般式(1)で表される化合物を20%以上含有することで深みのある青色を呈することができる。
また、一般式(2)で表される化合物は青色を呈するが、原料である一般式(3)で表される化合物と類似したトンネル型の結晶構造を有する。一般式(1)及び一般式(2)で表される化合物を組み合わせることによって、より一層深みのある青色を呈することができる。なお、一般式(1)で表される化合物の含有量を多くし、一般式(2)で表される化合物の含有量を少なくすることで、高温状態で酸素に曝されても酸化によってより複色(白色化)し難いと考えられる。しかし、一般式(1)で表される化合物の含有量が多すぎると還元が進行しすぎるため、黒色化する傾向にある場合がある。
本発明の顔料粒子は、深みのある青色を呈することから、塗料、プラスチック等に配合することで、繊維状粒子本来の補強効果に加えて、優れた着色効果を発現することができる。
(塗料組成物)
本発明の塗料組成物は、上記本発明の顔料粒子を含有することを特徴とし、多様な形態で利用することができる。例えば、顔料粒子を溶媒に分散した分散液、分散液に、さらにバインダー樹脂(結合材)を配合した塗料を挙げることができる。
上記溶媒としては、アルコール、エステル、エーテル、ケトン、芳香族、脂肪族炭化水素等の非水溶媒、水、又はこれらの混合溶媒が挙げられる。
上記バインダー樹脂(結合材)としては、アルキド樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アミノ樹脂、フッ素樹脂、変性シリコーン樹脂、ウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。
本発明の塗料組成物には、必要に応じて本発明の顔料粒子以外の着色材、充填材、分散剤、可塑剤、硬化助剤、消泡剤、増粘剤、乳化剤、紫外線吸収剤等から選ばれる1種を単独又は2種以上でさらに配合することもできる。
本発明の塗料組成物における上記本発明の顔料粒子の配合量は、バインダー樹脂(結合材)100質量部に対し、10質量部〜100質量部であることが好ましい。
本発明の塗料組成物の被処理体への塗布は、常法により、例えば、ロールコート、スピンコート、フローコート、スロットダイ塗装、スプレーコート、浸漬塗り、電着塗装、静電塗装、刷毛塗り、粉体塗装等の手法で行うことができる。その後、必要により加熱して溶媒を蒸発させ、塗膜を乾燥させて硬化させる。このとき加熱又は紫外線等を照射してもよい。
本発明の塗料組成物は、電気・電子機器、家電、建材、自動車等の分野において広く用いられる合成樹脂、ガラス、セラミックス等の被処理体に塗布することにより、塗膜強度が高い塗膜を形成することができる。また、本発明の顔料粒子は着色性が優れているため、少量の配合でも、塗膜に優れた着色性を有する。
以下、本発明について、具体的な実施例に基づいて、さらに詳細に説明する。本発明は、以下の実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。
実施例及び比較例において、焼成炉内の水素濃度及び酸素濃度は、焼成炉の排出ガスを滞留ビン内にゴムホースで導入して測定した。なお、水素濃度の測定には水素ガス検知器(商品名「XP−3110」、新コスモス電機社製)を用い、酸素濃度の測定には酸素ガス検知器(商品名「GOT−110A−2」、GASTEC社製)を用いた。
実施例及び比較例において、粒子形状は、電界放出型走査型電子顕微鏡(SEM)(商品名「S−4800」、日立ハイテクノロジーズ社製)にて確認した。
実施例及び比較例において、粒子に含有される結晶構造の含有量は、X線回折測定装置(リガク社製、Ultima IV)を用いて算出される値を元に計算ソフト(リガク社製、PDXL)を用いて参照強度比法(RIR法)により算出した。ピークの帰属も計算ソフトの指定に従った。
実施例及び比較例において、粒子のL値、a値及びb値は、得られた粒子を圧力容器にいれて167MPaで圧縮することにより圧粉体を作製し、得られた圧粉体を色彩色差計(商品名「CR−300」、コニカミノルタ社製)を用いて測定することで粒子のL値、a値及びb値とした。
実施例及び比較例において、塗布膜のL値、a値及びb値は、色彩色差計(商品名「CR−300」、コニカミノルタ社製)を用いて測定した。
実施例及び比較例において、塗布膜の表面抵抗は、抵抗測定器(商品名「ハイレスタ−AP MCP−T250」、三菱油化社製)を用いて測定した。
<顔料粒子の製造>
(実施例1)
8チタン酸カリウム(大塚化学社製、商品名「TISMO D」)15gを管状炉に充填し、3時間かけて1000℃まで昇温し、その後1000℃で1.5時間焼成した。その後3時間かけて室温まで冷却し、青色の粒子を得た。加熱開始から冷却までの間、炉に水素ガスを5L/分の流量で流通させ、炉内の水素濃度を100体積%、酸素濃度を0体積%に制御した。
得られた粒子の色目はL値=28.7、a値=−0.5、b値=−12.2であった。平均繊維長13μm、平均繊維径0.5μmであった。なお、粒子の形状は、SEM写真により確認した。また、粒子の結晶構造は、組成式K1.3Ti16で表される化合物が100質量%であった。
なお、原料に用いた8チタン酸カリウム(大塚化学社製、商品名「TISMO D」)の色目は、L値=97.0、a値=0.1、b値=1.9であった。
(実施例2)
6チタン酸カリウム(大塚化学社製、商品名「TISMO N」)15gを管状炉に充填し、3時間かけて1000℃まで昇温し、その後1000℃で1.5時間焼成した。その後3時間かけて室温まで冷却し、青色の粒子を得た。加熱開始から冷却までの間、炉に水素ガスを5L/分の流量で流通させ、炉内の水素濃度を100体積%、酸素濃度を0体積%に制御した。
得られた粒子の色目はL値=27.1、a値=0.5、b値=−10.1であった。平均繊維長15μm、平均繊維径0.7μmであった。なお、粒子の形状は、SEM写真により確認した。また、粒子の結晶構造は、組成式K1.3Ti16で表される化合物が100質量%であった。
なお、原料に用いた6チタン酸カリウム(大塚化学社製、商品名「TISMO N」)の色目は、L値=96.2、a値=0.1、b値=2.4であった。
(実施例3)
8チタン酸カリウム(大塚化学社製、商品名「TISMO D」)15gを管状炉に充填し、3時間かけて900℃まで昇温し、その後900℃で1.5時間焼成した。その後3時間かけて室温まで冷却し、青色の粒子を得た。加熱開始から冷却までの間、炉に水素ガスを5L/分の流量で流通させ、炉内の水素濃度を100体積%、酸素濃度を0体積%に制御した。
得られた粒子の色目はL値=38.7、a値=−2.4、b値=−15.4であった。平均繊維長16μm、平均繊維径0.5μmであった。なお、粒子の形状は、SEM写真により確認した。また、粒子の結晶構造は、組成式K1.3Ti16で表される化合物が94質量%、組成式KTi17で表される化合物が6質量%であった。
(実施例4)
6チタン酸カリウム(大塚化学社製、商品名「TISMO N」)15gを管状炉に充填し、3時間かけて900℃まで昇温し、その後900℃で1.5時間焼成した。その後3時間かけて室温まで冷却し、青色の粒子を得た。加熱開始から冷却までの間、炉に水素ガスを5L/分の流量で流通させ、炉内の水素濃度を100体積%、酸素濃度を0体積%に制御した。
得られた粒子の色目はL値=50.2、a値=0.2、b値=−12.0であった。平均繊維長15μm、平均繊維径0.5μmであった。なお、粒子の形状は、SEM写真により確認した。また、粒子の結晶構造は、組成式K1.3Ti16で表される化合物が29質量%、組成式KTi17で表される化合物が51質量%、組成式KTi13で表される化合物が20質量%であった。
(比較例1)
8チタン酸カリウム(大塚化学社製、商品名「TISMO D」)15gを管状炉に充填し、3時間かけて400℃まで昇温し、その後400℃で1.5時間焼成した。その後3時間かけて室温まで冷却し、白色の粒子を得た。加熱開始から冷却までの間、炉に水素ガスを5L/分の流量で流通させ、炉内の水素濃度を100体積%、酸素濃度を0体積%に制御した。
得られた粒子の色目はL値=89.2、a値=0.1、b値=1.5であった。平均繊維長16μm、平均繊維径0.6μmであった。なお、粒子の形状は、SEM写真により確認した。また、粒子の結晶構造は、組成式KTi17で表される化合物が100質量%であった。
実施例1〜4及び比較例1の結果を下記の表1に示す。
Figure 2019210155
実施例1〜4では、煩雑な処理工程を付加することなく、深みのある青色を呈する顔料粒子を得ることができた。特に、実施例3では、より一層深みのある青色を呈する顔料粒子を得ることができた。一方、比較例1では、深みのある青色を呈する顔料粒子を得ることができなかった。
<塗料組成物の製造>
(実施例5)
固形分全量中において粒子が30質量%となるように、実施例1で得られた粒子と樹脂固形分含有量40質量%のアクリル塗料(商品名「アクローゼスーパーECOクリヤー」、大日本塗料社製)とを混合し、得られた導電性組成物を乾燥前の膜厚が200μmになるように塗布し、乾燥後、塗布膜を製造した。塗布膜の色目は、L値=28.1、a値=0.3、b値=−8.8であった。また、塗布膜の表面抵抗は9.5×1011Ω/cmであった。
(実施例6)
実施例2で得られた粒子を用いて、実施例5と同様に塗布膜を製造した。塗布膜の色目はL値=28.6、a値=0.2、b値=−7.5であった。また、塗布膜の表面抵抗は9.4×1012Ω/cmであった。
(実施例7)
実施例3で得られた粒子を用いて、実施例5と同様に塗布膜を製造した。塗布膜の色目はL値=35.3、a値=−0.5、b値=−14.3であった。また、塗布膜の表面抵抗は2.8×1013Ω/cmであった。
(実施例8)
実施例4で得られた粒子を用いて、実施例5と同様に塗布膜を製造した。塗布膜の色目はL値=39.6、a値=0.9、b値=−12.0であった。また、塗布膜の表面抵抗は7.3×1013Ω/cmであった。
(比較例2)
比較例1で得られた粒子を用いて、実施例5と同様に塗布膜を製造した。塗布膜の色目はL値=81.0、a値=−0.3、b値=−1.8であった。また、塗布膜の表面抵抗は大きすぎるため測定することができなかった。
実施例5〜8及び比較例2の結果を下記の表2に示す。
Figure 2019210155

Claims (8)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物を20質量%以上含有するチタン酸アルカリ金属塩からなる繊維状粒子であることを特徴とする、顔料粒子。
    1.3Ti16 …式(1)
    [一般式(1)中、AはLiを除くアルカリ金属を示す。]
  2. 前記チタン酸アルカリ金属塩が、さらに下記一般式(2)で表される化合物を1質量%〜60質量%含有することを特徴とする、請求項1に記載の顔料粒子。
    Ti17 …式(2)
    [一般式(2)中、AはLiを除くアルカリ金属を示す。]
  3. 前記繊維状粒子の平均繊維長が1μm〜50μmである、請求項1または請求項2に記載の顔料粒子。
  4. 前記繊維状粒子の平均アスペクト比が10以上である、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の顔料粒子。
  5. Lab表色系におけるb値が−10以下である、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の顔料粒子。
  6. 前記繊維状粒子の表面に、チタンを除く金属酸化物皮膜を実質的に有さない、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の顔料粒子。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の顔料粒子の製造方法であって、下記一般式(3)で表される化合物を、水素濃度が99体積%以上の雰囲気下において500℃〜1100℃の範囲内で焼成する工程(I)を備える、顔料粒子の製造方法。
    Ti2m+1 …式(3)
    [一般式(3)中、AはLiを除くアルカリ金属を示し、mは6〜8の正の実数を示す。]
  8. 請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の顔料粒子を含有する、塗料組成物。
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