JP2020002749A - 搬送式伸縮継手補強用組立体及びその製法 - Google Patents

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Abstract

【課題】工場又は建造地で予め組み立てて敷設現場に容易かつ安全に搬送できる伸縮継手補強用組立体を提供する。
【解決手段】互いに離間して並行に配置される少なくとも一対の支持板(1)に複数の分離装置(3)と複数の連接棒(4)を固定して、支持板(1)と並行に複数の扁平の扛重機(5)を連接棒(4)上に配置し、扛重機(5)上に直角にかつ各連接棒(4)の直上に組立棒(6)を配置して、各分離装置(3)に隣接する組の連接棒(4)及び組立棒(6)を扛重機(5)に結束線(7)により緊締する伸縮継手補強用組立体(10)。分離装置(3)は、各支持板(1)に固定されるボルト(13)と、ボルト(13)に分離可能に固着されるコネクタ(8)とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、河川用橋梁又は高架道路等の継ぎ目に設けられる伸縮継手補強用組立体及びその製法に関するものである。
寒暖の温度変化に伴う橋梁又は道路の伸縮を吸収し又は耐震性を向上する伸縮継手は、河川用橋梁又は高架道路等の継ぎ目に従来から用いられてきた。橋梁又は道路の床版の上面を切欠いて形成される切欠部に伸縮継手を設置した後、切欠部内の伸縮継手の周囲にコンクリートを充填して、コンクリート製の補強部が通常形成される。一定期間使用した伸縮継手を交換するとき、古い補強部と共に伸縮継手を除去して、新しい伸縮継手を再築する必要がある。
図10及び図11に示す伸縮継手組立体(51)は、床版(50)に埋設される下部及び切欠部(52)内に突出する上部を有するアンカー(55)と、床版(50)上に水平に配置されてアンカー(55)に固定される一対の支持板(1)と、支持板(1)に連結される複数の分離装置(3)と、支持板(1)に対し直角に配置されて支持板(1)に固定される連接棒(4)と、支持板(1)に並行に連接棒(4)上に配置される一対の扁平なパイプジャッキと呼ばれる扛重機(5)と、連接棒(4)に並行に扛重機(5)上に配置される組立棒(6)と、分離装置(3)に連結される連結鉄筋(56)と、支持板(1)と並行に配置されて連結鉄筋(56)に連結される通し鉄筋(53)と、通し鉄筋(53)を介して直接又は間接的に分離装置(3)に接続される固定ボルト(アンカーボルト)(31)とを備える。
図9に示すように、分離装置(3)は、コネクタ(8)と、コネクタ(8)に分離可能に固着される一端を有するボルト(13)とを備え、コネクタ(8)及びボルト(13)は、いずれも軟鉄、軟鋼、ステンレス鋼等の鉄材若しくは他の金属又は合金の鍛造又はプレス成形により一体形成することができる。ボルト(13)の他端に形成されるねじ部(23)は、支持板(1)に等間隔で形成される複数のねじ孔(22)の各々にねじ連結される。
コネクタ(8)は、六角断面の連結頭部(14)と、連結頭部(14)の上端に固着されて上方に延伸する連結軸部(15)と、連結頭部(14)の下端に固着されて下方に延伸する裾部(16)とを備え、コネクタ(8)の裾部(16)の内側には、ボルト(13)の一端に形成されるボルト頭部(17)を受ける空洞部(19)が形成される。空洞部(19)の内側で連結頭部(14)の底面には、六角断面(図示せず)の窪み(19a)が形成され、ボルト(13)のボルト頭部(17)は、窪み(19a)内に嵌合される。従って、コネクタ(8)に固定されるボルト(13)は、コネクタ(8)と一体に回転可能でありコネクタ(8)に対して相対的に回転しない。
ボルト頭部(17)を窪み(19a)に嵌合した後に、連結頭部(14)の裾部(16)内にエポキシ樹脂等の流動性の熱硬化性樹脂が充填され、硬化後にエポキシ樹脂は、ボルト頭部(17)を裾部(16)内に離脱不能に固定する接着剤(19)を構成する。一定レベルを超える軸方向の引張力が分離装置(3)に加えられると、裾部(16)内の接着剤(19)が破壊され、コネクタ(8)は、ボルト(13)の一端から分離するが、引張力が一定レベルに満たないと、コネクタ(8)とボルト(13)は、一体に保持される。引張力により、接着剤(19)が破壊される強度レベルは、使用する樹脂の機械的性質並びに裾部(16)の内部形状及びボルト頭部(17)の外形に依存する。接着剤(19)を使用せずに、所定レベルの引張力でコネクタ(8)がボルト(13)の一端から分離するボルト(13)とコネクタ(8)との機械的構造を採用してもよい。
例えば、扛重機(5)は、図10、図11又は下記特許文献3若しくは4に示される型式と同一又は類似の水圧膨張式パイプジャッキが使用される。図示を省略するが、コンクリート製の補強部の構築施工時に、扛重機(5)内に水を注入した後、セメントコンクリート又はアスファルトコンクリート等の生コンクリートが伸縮継手組立体(51)周囲の床版(50)の切欠部(52)内に充填され、コンクリートが硬化すると、補強部(58)が形成される。補強部(58)の上部に形成される溝(57)には固定ボルト(31)の外端(31a)が配置され、鋼製フィンガージョイント又はゴム製弾性ジョイントを構成する止水部材(30)が固定ボルト(31)の外端(31a)に接続される。
補強部(58)及び伸縮継手組立体(51)を除去する際に、水を充填した扛重機(5)内に供給される加圧水の内部圧力により扛重機(5)を膨張させ、扛重機(5)の膨張により分離装置(3)に引張力が加えられる。加圧水の水圧が一定レベルに達すると、分離装置(3)の接着剤(19)が限界を超えて破壊され、支持板(1)に固定されるボルト(13)からコネクタ(8)が分離するため、扛重機(5)を含む平面内でコンクリート製の補強部(58)に亀裂が生ずる。これにより、補強部(58)は、扛重機(5)を含む平面より上部と下部とに分断され、分断した上部の補強部(58)は、吊り金具(54)にクレーンを引掛けて、除去される。分断した下部の補強部(58)は、ドリル及び溶断により除去される。分離装置(3)の詳細は、下記特許文献1及び2に開示される。
特許第2,819,453号公報 特許第3,822,341号公報 特許第3,732,781号公報 特許第5,084,237号公報 特許第5,277,086号公報
図11及び図12に示す補強用組立体を構築する際に、支持板(1)、分離装置(3)及び扛重機(5)等の補強用組立体の複数の構成部材及び構築に要する資材、器具、装置及び部品を橋梁又は道路の敷設現場に搬送し、床版(50)上に補強用組立体を組立てるため、相当の施工時間を要し、施工時間中、橋梁又は道路を通る車両の通行を遮断しなければならなかった。
そこで、本発明は、工場又は建造地で予め組み立てて、分解又は荷崩れの危険がなく、敷設現場に容易かつ安全に搬送できる伸縮継手補強用組立体(「本組立体」という)及びその製法を提供することを目的とする。また、本発明は、改築現場で補強部の敷設時間を大幅に短縮できる本組立体及びその製法を提供することを目的とする。
本組立体は、複数のねじ孔(22)が形成されかつ互いに離間して並行に配置される少なくとも一対の支持板(1)と、コネクタ(8)及び一端がコネクタ(8)に分離可能に固着され、他端が各支持板(1)の各ねじ孔(22)に固定されるボルト(13)を有する複数の分離装置(3)と、各分離装置(3)に接触して又は隣接して各支持板(1)に対し直角に固定される複数の連接棒(4)と、支持板(1)に対し並行にかつ連接棒(4)上に直角に配置される扁平の扛重機(5)と、各連接棒(4)に対し並行に、その直上にかつ扛重機(5)上に直角に配置される個々の組立棒(6)と、各分離装置(3)に隣接する組の連接棒(4)及び組立棒(6)を扛重機(5)に緊締する個々の結束線(7)とを備える。
本組立体の製法は、ボルト(13)の一端を分離可能に固着したコネクタ(8)を有する分離装置(3)を製造する予備製造工程と、並行に配置されかつ複数のねじ孔(22)が形成される一対の支持板(1)の各ねじ孔(22)に分離装置(3)のボルト(13)の他端を固定した一対の支持板(1)を互いに離間して並行に保持し、各分離装置(3)に接触して又は隣接して複数の連接棒(4)を一対の支持板(1)に直角に固定する支持板製造工程と、支持板(1)に並行にかつ連接棒(4)上に直角に扁平の扛重機(5)を配置する扛重機搭載工程と、各連接棒(4)に並行に、その直上にかつ扛重機(5)上に直角に複数の組立棒(6)を配置する組立棒搭載工程と、各分離装置(3)に隣接する組の連接棒(4)及び組立棒(6)を扛重機(5)に個々の結束線(7)により緊締する締結工程とを含む。
分離装置(3)に隣接する組の連接棒(4)及び組立棒(6)を扛重機(5)に個々の結束線(7)により緊締する一体構造に形成される本組立体は、分解又は荷崩れの危険がなく、敷設現場に容易かつ安全に搬送できる。予め製造できる本組立体により、敷設現場での設置時間を大幅に短縮でき、大量受注に即応できる利点がある。
本組立体では下記作用効果が得られる。
(1) 一体構造の本組立体を施工現場に搬送して、組立工数と組立時間を短縮し、補強部を段取りよく短時間で構築して、敷設時間を大幅に短縮できる。
(2) 構造検査及び品質管理を組立地で充分に行う本組立体は、不具合の発生を予防できる。
(3) 本組立体の組立に要する専用工具は、補強部の敷設現場では不要である。
(4) 施工現場での車両通行遮断時間を削減できる。
(5) 受注に即応する在庫として必要量の本組立体を製造できる。
本組立体の実施の形態を示す斜視図 図1に示す本組立体の分解斜視図 クランプにより並行に保持した一対の支持板の斜視図 複数の分離装置と複数の連接棒を取り付けた一対の支持板の斜視図 図4の連接棒上に扛重機を並行に配置した支持板の斜視図 図5の扛重機上に複数の組立棒を配置した斜視図 本組立体を収容する運搬箱の分解斜視図 道路の床版に埋設した本組立体の断面図 分離装置の断面図 従来の伸縮継手補強用組立体を埋設した道路床版の断面図 図10とは別の断面図
本組立体及びその製法の実施の形態を図1〜図8について以下説明する。図1〜図8では、図9〜図11に示す箇所と実質的に同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図1及び図2に示す本組立体(10)は、複数のねじ孔(22)が形成されかつ互いに離間して並行に配置される少なくとも一対の支持板(1)と、コネクタ(8)及び一端がコネクタ(8)に分離可能に固着され、他端が各支持板(1)の各ねじ孔(22)に固定されるボルト(13)を有する複数の分離装置(3)と、各分離装置(3)に接触して又は隣接して各支持板(1)に対し直角に固定される複数の連接棒(4)と、支持板(1)に対し並行にかつ連接棒(4)上に直角に配置される扁平の扛重機(5)と、各連接棒(4)に対し並行に、その直上にかつ扛重機(5)上に直角に配置される個々の組立棒(6)と、各分離装置(3)に隣接する組の連接棒(4)及び組立棒(6)を扛重機(5)に緊締する個々の結束線(7)とを備える。
支持板(1)は、一般構造用圧延鋼材、例えば、SS400(JISG3101)等の鋼材の切断、プレス成型、ロール成型又は連続鍛造により形成される。道路幅等の施工条件に応じて、ほぼ矩形状断面を有する支持板(1)は、例えば、1500〜4500mm程度の長さに形成される。各支持板(1)の上面(1b)には、例えば、100〜300mm程度の一定又は任意の間隔でねじ孔(22)が形成される。支持板(1)は、一対のものに限定されず、二対以上又は一対の支持板(1)を複数個組み合わせたものでもよい。
図3に示すように、一対の支持板(1)の各端部(1a)は、クランプ(18)により一定間隔離間して互いに並行に把持され、図9に示す分離装置(3)のボルト(13)の他端のねじ部(23)は、図4に示す支持板(1)の各ねじ孔(22)に取り付けられる。各クランプ(18)は、互いに並行に配置される一対の支持板(1)の両端部(1a)付近の上面側と下面側に配置される一対の横木(18a)と、一対の横木(18a)を締め付けるボルト部材(18b)とを有するウッドクランプである。ウッドクランプのほかに、C型クランプ、F型クランプ、バネクランプ、クィッククランプ等公知の種々の固定装置を使用することができる。本組立体(10)の組立後又は連接棒(4)を支持板(1)に固定した後にクランプ(18)を支持板(1)から取り外すことができる。分離装置(3)を支持板(1)に取り付ける前、取り付けた後又は取り付ける間に、分離装置(3)のコネクタ(8)の裾部(16)に接触又は隣接して支持板(1)に対し直角に連接棒(4)が溶接又は、公知の固定手段により支持板(1)に固定される。また、支持板(1)の端部付近に固定される連接棒(4)から一定間隔離間して、静止用連接棒(4a)が他の連接棒(4)に対し並行に各支持板(1)に固定される。組立棒(6)には対応しない静止用連接棒(4a)は、隣合う連接棒(4)との間に嵌合空間(4b)を形成する。複数の連接棒(4)を支持板(1)に固定した後に、一対の支持板(1)からクランプ(18)が除去される。
連接棒(4)の数は、分離装置(3)と少なくとも同数又はそれ以上であることが好ましい。連接棒(4)は、支持板(1)と同様に、一般構造用圧延鋼材、例えば、SS400(JISG3101)等の鋼材の切断、プレス成型又は連続鍛造により、150〜450mm程度の長さでほぼ棒状又は矩形断面に形成される。100〜430mm程度一定間隔離間して各支持板(1)の上面(1b)に直角に溶接、針金、クリップ、接着剤等種々の公知の手段により連接棒(4)を支持板(1)の上面(1b)又は下面に固定することができる。
図9に示す分離装置(3)のボルト(13)のねじ部(23)を支持板(1)のねじ孔(22)内にねじ込むとき、図2に示すように、コネクタ(8)の裾部(16)とほぼ同一の外径を有するスリーブ(11)の貫通孔(11a)を支持板(1)のねじ孔(22)と同軸に保持して、スリーブ(11)の貫通孔(11a)内にボルト(13)を挿入し、ボルト(13)の下端を支持板(1)のねじ孔(22)に嵌合して、コネクタ(8)の六角断面の連結頭部(14)を回転すると、ボルト(13)は、コネクタ(8)と一体に回転するので、支持板(1)のねじ孔(22)にボルト(13)のねじ部(23)をねじ連結することができる。ボルト(13)をねじ孔(22)に十分にねじ込むと、スリーブ(11)は、支持板(1)とコネクタ(8)の裾部(16)との間に強固に挟持される。
支持板(1)とコネクタ(8)の裾部(16)との間に裾部(16)と同一外径のスリーブ(11)を配置すると、連結頭部(14)に接触するボルト頭部(17)の支持板(1)からの高さは、全分離装置(3)で一定となる。例えば、100〜300mm程度の高さを有する各支持板(1)上に固定される各分離装置(3)は、支持板(1)の上面から等距離位置に配置され、スリーブ(11)は、支持板(1)から分離装置(3)を一定距離離間するスペーサとなる。
その後、各支持板(1)に並行にかつ連接棒(4)上に直角に一対の扁平の扛重機(5)を配置し、更に各連接棒(4)に並行にかつ扛重機(5)上に直角に複数の組立棒(6)を配置した後、各分離装置(3)に隣接する組の連接棒(4)及び組立棒(6)を扛重機(5)に個々の結束線(7)により緊締して、本組立体(10)の一体組立が完了する。
扛重機(5)は、基本的に特許文献4と同様の形状を有する。即ち、図2及び図8に示すように、扛重機(5)は、内部空洞(35)を有する直線状の扁平パイプ(32)と、扁平パイプ(32)の内部空洞(35)に連絡して扁平パイプ(32)の一端(32a)に液密に接続される導水管(33)と、導水管(33)の先端に着脱可能に被着されるゴム製のキャップ(38)と、扁平パイプ(32)の内部空洞(35)に連絡して扁平パイプ(32)の他端(32b)に接続される排水管(34)と、排水管(34)の先端に液密にかつ着脱可能に被着される封止栓(37)とを備える。
扁平パイプ(32)は、厚さ1〜5mm程度のクロム含有ステンレス鋼、例えば、SUS304(JISG3459)により形成され、1500〜4500mm程度の長さ寸法、40〜60mm程度の幅寸法及び5〜15mm程度の高さ寸法を有する。図6に示すように、連接棒(4)の上方にかつ連接棒(4)と並行に組立棒(6)が扛重機(5)上に配置される。本実施の形態では、2本の扛重機(5)を示すが、1本又は3本以上の扛重機(5)又は特許文献1に示されるU字状の扁平パイプを使用することもできる。
連接棒(4)及び組立棒(6)は、いずれも鋼を圧延した異形鉄筋、好ましくは鉄筋コンクリート用棒鋼、例えば、D13(JISG3112)を200〜400mm程度に切断加工して形成される。支持板(1)に固定される連接棒(4)は、本組立体(10)の組立時、搬送時又はコンクリート打設時に、扛重機(5)と組立棒(6)とを支持すると共に、結束線(7)により連接棒(4)に移動不能に緊束される扛重機(5)と組立棒(6)のずれ又は移動を阻止する。各連接棒(4)は、例えば、一対の共通に100〜300mm程度の間隔で配置されて支持板(1)の各上面(1b)に溶接される。組立棒(6)は、例えば、連接棒(4)の直上で100〜300mm程度の間隔で扛重機(5)上に配置される。無垢の針金、表面をメッキし若しくは樹脂被覆した針金又は樹脂製バンドを結束線(7)に使用できる。
工場又は建造地で本組立体(10)を組立てる際に、例えば、一対の支持板(1)は、図3に示すように、クランプ(18)により100〜400mm程度離間する間隔で互いに並行に配置される。クランプ(18)を使用せずに、一対の支持板(1)の両端付近又は中央付近に一対の連接棒(4)又は静止用連接棒(4a)を溶接して固定し、その後、図1及び図2に示すように、支持板(1)のねじ孔(22)と同軸上にスリーブ(11)と分離装置(3)とを配置して、分離装置(3)のボルト(13)のねじ部(23)をスリーブ(11)の貫通孔(11a)に挿入し、スパナ又は電動工具を使用して、支持装置(1)のねじ孔(22)にボルト(13)のねじ部(23)をねじ連結することができる。クランプ(18)は、各支持板(1)に複数の連接棒(4)を固定した後の何れかの段階で各支持板(1)から除去される。
ねじ孔(22)へのボルト(13)のねじ部(23)のねじ込みが不十分であると、スリーブ(11)は、ボルト(13)回りで回転するが、ボルト(13)のねじ部(23)がねじ孔(22)に十分にねじ込まれると、スリーブ(11)は、支持板(1)と分離装置(3)の裾部(16)との間に強固に挟持されると共に、コネクタ(8)の裾部(16)と支持板(1)との間にスリーブ(11)が強固に固定れて、全分離装置(3)のコネクタ(8)は、スリーブ(11)により支持板(1)から同一の高さに保持され、複数の分離装置(3)は、支持板(1)に確実に固定される。
分離装置(3)を支持板(1)に取り付けると共に、図4に示すように、各支持板(1)に直角にかつ各スリーブ(11)に接触させ又は隣接して支持板(1)の上面(1b)に各連接棒(4)を支持板(1)に溶接すると、相対的に移動不能にかつ一体に移動可能に一対の支持板(1)を結合することができる。支持板(1)に対する連接棒(4)の溶接位置は、支持板(1)の両端及びスリーブ(11)に密着し又は隣接する位置を含み、適宜の他の位置に決定することができる。また、分離装置(3)を支持板(1)に固定する前、固定した後又は固定しながら、クランプ(18)を使用して又は使用せずに、連接棒(4)及び静止用連接棒(4a)を支持板(1)に溶接することができる。
次に、図5に示すように、支持板(1)に対して並行にかつ連接棒(4)及び静止用連接棒(4a)上に扛重機(5)を配置するが、このとき、図8に示すように、コネクタ(8)の裾部(16)とスリーブ(11)との間の接触部の高さ位置は、連接棒(4)上に配置される扛重機(5)の高さに含まれ又は扛重機(5)より高い位置に扛重機(5)の高さ位置が設定される。水圧による扛重機(5)の膨張時に、補強部(58)の上部と下部との分断面にコネクタ(8)の裾部(16)とスリーブ(11)の上端との接触部をほぼ一致させると、容易かつ円滑にコネクタ(8)とボルト(13)との分離及び補強部(58)の上部と下部とを分断することができる。
その後、図6に示すように、連接棒(4)に対して並行にかつ各連接棒(4)の直上の扛重機(5)上に複数の組立棒(6)が配置される。最後に、図1に示すように、各分離装置(3)に隣接する組の連接棒(4)及び組立棒(6)は、結束線(7)により扛重機(5)に緊締され、本組立体(10)の一体組立構造が完成する。結束線(7)での締結・結合により、組立中、搬送中又はコンクリートの打設時に本組立体(10)の分解又は荷崩れを防止できる。
図1及び図2には図示しないが、施工現場で従来組み立てられる連結鉄筋(56)、通し鉄筋(53)、固定ボルト(31)又は/及び吊り金具(54)を工場又は建設用地で本組立体(10)に固定することもできる。この場合に、分離装置(3)のコネクタ(8)に連結鉄筋(56)を溶接で固定し、支持板(1)に並行に配置される通し鉄筋(53)を連結鉄筋(56)に連結し、通し鉄筋(53)を介して直接的又は間接的に分離装置(3)に固定ボルト(31)を接続することができる。複数の固定ボルト(31)の各々に直角に固定される複数の通し鉄筋(53)は、複数の固定ボルト(31)の各上面に直角に配置され、隣接する固定ボルト(31)、通し鉄筋(53)及び分離装置(3)は、溶接により互いに固定される。補強部(58)及び伸縮継手組立体(51)の除去時にクレ−ンのフックを取り付ける吊り金具(54)が通し鉄筋(53)又は固定ボルト(31)に溶接される。
敷設現場に搬送される本組立体(10)は、図7に示す運搬箱(20)内に収容される。木材又はポリプロピレン若しくはポリエチレン等の軽量樹脂材で形成される運搬箱(20)は、内部空洞(29)を形成する枠体(24)と、枠体(24)の内部空洞(29)を覆う蓋(25)とを備える。枠体(24)は、ほぼ水平に形成される底壁(27)と、底壁(27)の周囲にほぼ垂直に接続される4面の側壁(28)と、枠体(24)の底壁(27)から上方に突出するストッパ(21)とを有し、底壁(27)と側壁(28)により内部空洞(29)が形成される。ほぼ水平に形成される頂壁(26)を有する蓋(25)は、枠体(24)の上部に載置されて、枠体(24)の内部空洞(29)を閉鎖する。図7に示す枠体(24)と蓋(25)は、ロープ、接着テープ、釘又は接着剤等の固定材により運搬箱(20)に組み立てられる。
図7では、組立棒(6)に対応しない静止用連接棒(4a)が他の連接棒(4)に対し並行に各支持板(1)に固定され、静止用連接棒(4a)と隣合う連接棒(4)との間に嵌合空間(4b)が形成される。また、静止用連接棒(4a)と隣合う連接棒(4)との間に形成される嵌合空間(4b)内に運搬箱(20)の底壁(27)のストッパ(21)を嵌合すると、搬送時に運搬箱(20)内での本組立体(10)の水平移動並びに枠体(24)及び蓋(25)への本組立体(10)の接触を防止することができる。
図示しないクレーン等の荷役装置又は作業員により本組立体(10)を移動して、運搬箱(20)内に収容すれば、損傷を与えずに敷設現場に本組立体(10)を搬送することができる。本組立体(10)の吊上時に、支持板(1)、連接棒(4)、静止用連接棒(4a)及び/又は組立棒(6)は、荷役装置の吊り索体(フック)の連結部又は作業員の把持部となる。枠体(24)の4つの側壁(28)及び蓋(25)の頂壁(26)と本組立体(10)との間に形成される間隙により、搬送中に本組立体(10)と側壁(28)又は頂壁(26)との接触を防止できる。
連結鉄筋(56)、通し鉄筋(53)、固定ボルト(31)又は/及び吊り金具(54)を工場又は建設用地で本組立体(10)に固定して組み立てるとき、連結鉄筋(56)、通し鉄筋(53)、固定ボルト(31)又は/及び吊り金具(54)の一部又は複数の部分に荷役装置の吊り索体(フック)の連結部又は作業員の把持部とすることができる。
工場又は構築現場で一体に組み立てられる本組立体(10)は、敷設現場に搬送され、図8に示すように、床版(50)の切欠部(52)内に水平に配置される。支持板(1)は、アンカー(55)に固定され、その後、連結鉄筋(56)、通し鉄筋(53)、固定ボルト(31)及び吊り金具(54)が本組立体(10)に固定され、本組立体(10)の周囲の切欠部(52)内にコンクリートが充填される。切欠部(52)内に充填したコンクリートが硬化した後に、向かい合う床版(50)の対向する一対の固定ボルト(31)に合成ゴム製の弾性止水部材(30)が取り付けられ、伸縮継手の敷設工事は、完了する。弾性止水部材(30)は、例えば、特許文献5に開示されるものを使用することができる。
一定期間使用された伸縮継手を除去する際に、導水管(33)の先端に被着されたキャップ(38)を外すと共に、排水管(34)の先端に被着された封止栓(37)を外して、導水管(33)から扁平パイプ(32)の内部空洞(35)内に水を供給する。扁平パイプ(32)に供給される水が排水管(34)から流出して扁平パイプ(32)の内部空洞(35)内の空気が除去されたことを確認して、排水管(34)の先端に封止栓(37)を被着する。本組立体(10)を敷設現場に搬送する前に、工場又は建造用地で扁平パイプ(32)内に予め水を充填してもよい。
その後、導水管(33)から内部空洞(35)内の水に加えられる水圧を増加させて、扁平パイプ(32)を水圧により膨張させる。加圧水の水圧が一定レベルに達したとき、扛重機(5)の膨張により分離装置(3)の接着剤(19)が破壊され、コネクタ(8)は、ボルト(13)から分離する。この状態では、扛重機(5)を含む平面内でコンクリート製の補強部(58)に亀裂が生じて、補強部(58)は、扛重機(5)を含む平面より上部と下部とに分断され、分断した上部の補強部(58)は、吊り金具(54)にクレーンを引掛けて、除去される。分断した下部の補強部(58)は、ドリル及び溶断により除去される。
本発明の実施の態様は、前記実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。一対の扛重機(5)は、直線状に形成される扛重機(5)を個別に配置する構造に限定されず、一対の直線状の扁平パイプ(32)を互いにU字状の湾曲部で接続する特許文献1に示される扛重機を使用することもできる。図示の例では、組立作業性を考慮して、互いに並行(平行)に配置される2本の支持板(1)を示すが、3本以上の支持板(1)を並行に配置して、少なくとも一対の連接棒(12)を支持板(1)に溶接して、支持板(1)を相対移動不能に接続することができる。
本発明では、一対の支持板(1)に複数の連接棒(4)を固定し、分離装置(3)のボルト(13)を各支持板(1)に固定し、支持板(1)上に配置される扛重機(5)、扛重機(5)に配置される扛重機(5)及び扛重機(5)上に配置される複数の組立棒(6)を結束線(7)により連接棒(4)に緊締する一体構造に本組立体(10)を構成できるので、分解又は荷崩れの危険がなく、敷設現場に容易かつ安全に本組立体を搬送することができる。本組立体により、敷設現場での設置時間を大幅に短縮でき、更に、大量の受注に即応できる在庫として本組立体を製造できる。
本発明は、道路橋の継ぎ目に設置される伸縮継手の組立体に良好に適用することができる。
(1)・・支持板、 (1b)・・上面、 (2)・・連接棒、 (3)・・分離装置、 (4)・・連接棒、 (4a)・・静止用連接棒、 (5)・・扛重機、 (6)・・組立棒、 (7)・・結束線、 (8)・・コネクタ、 (10)・・伸縮継手補強用組立体(本組立体)、 (11)・・スリーブ、 (11a)・・貫通孔、 (12)・・連接棒、 (13)・・ボルト、 (14)・・連結頭部、 (15)・・連結軸部、 (16)・・裾部、 (17)・・ボルト頭部、 (18)・・クランプ、 (19)・・空洞部、 (20)・・運搬箱、 (21)・・ストッパ、 (23)・・ねじ部、 (31)・・固定ボルト、 (53)・・通し鉄筋、 (56)・・連結鉄筋、

Claims (13)

  1. 複数のねじ孔が形成されかつ互いに離間して並行に配置される少なくとも一対の支持板と、
    コネクタ及び一端がコネクタに分離可能に固着され、他端が各支持板の各ねじ孔に固定されるボルトを有する複数の分離装置と、
    各分離装置に接触して又は隣接して各支持板に対し直角に固定される複数の連接棒と、
    支持板に対し並行にかつ連接棒上に直角に配置される扁平の扛重機と、
    各連接棒に対し並行に、その直上にかつ扛重機上に直角に配置される組立棒と、
    各分離装置に隣接する組の連接棒及び組立棒を扛重機に緊締する結束線とを備えることを特徴とする伸縮継手補強用組立体。
  2. 支持板に固定される連接棒に対し並行にかつ嵌合空間を形成して支持板に固定される静止用連接棒を備える請求項1に記載の伸縮継手補強用組立体。
  3. 支持板、連接棒、静止用連接棒又は組立棒に対し吊り索体を接続し又は運搬者が把持して運搬できる請求項1又は2に記載の伸縮継手補強用組立体。
  4. ボルトに固着される分離装置のコネクタは、連結頭部と、連結頭部から下方に延伸する裾部とを備え、
    分離装置は、各支持板と裾部との間に挟持されるスリーブを介して支持板に固定され、
    裾部とスリーブとの間の接触部の高さ位置は、連接棒上に配置される扛重機の高さに相当し又は扛重機より高い請求項1〜3の何れか1項に記載の伸縮継手補強用組立体。
  5. 分離装置に連結される連結鉄筋と、
    支持板と並行に配置されて連結鉄筋に連結される通し鉄筋と、
    通し鉄筋を介して直接又は間接的に分離装置に接続される固定ボルトとを備える請求項1〜4の何れか1項に記載の伸縮継手補強用組立体。
  6. 分離装置のコネクタは、連結頭部に一体に形成されて上方に延伸する連結軸部を有する請求項4又は5に記載の伸縮継手補強用組立体。
  7. 分離装置のボルトは、コネクタに分離可能に固着されるボルト頭部とを備え、
    コネクタの裾部は、ボルトのボルト頭部を収容する空洞部を形成して、スリーブに当接する請求項4に記載の伸縮継手補強用組立体。
  8. 複数の分離装置は、各支持板上に等間隔で固定され、静止用連接棒は、分離装置に対応せずに支持板に固定される請求項2に記載の伸縮継手補強用組立体。
  9. ボルトの一端を分離可能に固着したコネクタを有する分離装置を製造する予備製造工程と、
    並行に配置されかつ複数のねじ孔が形成される一対の支持板の各ねじ孔に分離装置のボルトの他端を固定した一対の支持板を互いに離間して並行に保持し、各分離装置に接触して又は隣接して複数の連接棒を一対の支持板に直角に固定する支持板製造工程と、
    支持板に並行にかつ連接棒上に直角に扁平の扛重機を配置する扛重機搭載工程と、
    各連接棒に並行に、その直上にかつ扛重機上に直角に複数の組立棒を配置する組立棒搭載工程と、
    各分離装置に隣接する組の連接棒及び組立棒を扛重機に個々の結束線により緊締する締結工程とを含むことを特徴とする伸縮継手補強用組立体の製法。
  10. 支持板製造工程は、
    支持板に複数のねじ孔を形成する工程と、
    分離装置の各ボルトの他端を支持板の各ねじ孔に固定する工程と、
    分離装置を固定した少なくとも一対の支持板を互いに並行に保持する工程と、
    分離装置に接触して又は隣接して一対の支持板に直角に複数の連接棒を固定する工程とを含む請求項9に記載の伸縮継手補強用組立体の製法。
  11. 支持板製造工程は、
    複数のねじ孔を形成した少なくとも一対の支持板を互いに並行に保持する工程と、
    一対の支持板に直角に複数の連接棒を固定する工程と、
    各連接棒に接触して又は隣接して分離装置の各ボルトの他端を支持板の各ねじ孔に固定する工程とを含む請求項9に記載の伸縮継手補強用組立体の製法。
  12. 一対の支持板をクランプにより互いに離間して並行に保持する工程と、
    複数の連接棒を各支持板に固定した後に各支持板からクランプを除去する工程と、
    複数の連接棒を各支持板に固定する前、固定した後又は固定すると同時に複数の分離装置を各支持板に固定する工程とを含む請求項10又は11に記載の伸縮継手補強用組立体の製法。
  13. 隣合う連接棒に対し並行にかつ嵌合空間を形成して、組立棒に対応しない静止用連接棒を各支持板に固定する工程と、
    内部空洞を形成する枠体と、枠体の底壁から上方に突出するストッパとを備える運搬箱を準備する工程と、
    静止用連接棒と隣合う連接棒との間の嵌合空間内に運搬箱のストッパを嵌合して、伸縮継手補強用組立体を運搬箱内に収容する工程とを含む請求項9〜12の何れか1項に記載の伸縮継手補強用組立体の製法。
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