JP2020002982A - 緩衝器 - Google Patents

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智也 沼倉
Tomoya Numakura
智也 沼倉
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Abstract

【課題】異音の発生を抑制することが可能な緩衝器を提供する。【解決手段】リリーフ弁72が、流路111の内周面を摺動可能な第1軸部151と本体部153とを有する弁体132と、弁体132の本体部153が収容される弁体室191と、流路111と弁体室191との間に形成される中間室192と、弁体室191に設けられ、流路111を閉じる方向に弁体132を付勢する付勢部材133とを備え、弁体132は、中間室192の内周面を摺動可能な、第1軸部151よりも外周長が長い第2軸部152と、第2軸部152の第1軸部151側の段部154と、本体部153に形成され、付勢部材133と当接する側とは反対側の面171Aが、中間室192の弁体室側開口193の外周側に形成されたシート部113に離着座する鍔部171と、を有し、中間室192の流路側開口194の外周側に、段部154に対向する対向部112を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、緩衝器に関する。
リリーフ弁は、リリーフポートに導かれる油圧が所定値を超えて上昇すると、弁体がバネに抗してシート部から離座して作動油を流すことにより、リリーフポートの圧力上昇を抑えるものである(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−98251号公報
リリーフ弁の作動時に異音を生じることがある。
本発明は、異音の発生を抑制することが可能な緩衝器の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、リリーフ弁が、一部が流路の内周面を摺動可能な第1軸部と前記流路の下流側に設けられる本体部とを有する弁体と、該弁体の前記本体部が収容される弁体室と、前記流路と前記弁体室との間に形成される中間室と、前記弁体室に設けられ、前記流路を閉じる方向に前記弁体を付勢する付勢部材と、を備え、前記弁体は、前記中間室の内周面を摺動可能な、前記第1軸部よりも外周長が長い第2軸部と、該第2軸部の前記第1軸部側の段部と、前記本体部に形成され、前記付勢部材と当接する側とは反対側の面が、前記中間室の前記弁体室側に開口する弁体室側開口の外周側に形成されたシート部に離着座する鍔部と、を有し、前記中間室の前記流路側に開口する流路側開口の外周側に、前記段部に対向する対向部を有する、構成とした。
本発明によれば、異音の発生を抑制することが可能となる。
本発明に係る第1実施形態の緩衝器を示す断面図である。 本発明に係る第1実施形態の緩衝器の要部を示す断面図である。 本発明に係る第1実施形態の緩衝器の弁体を示す斜視図である。 本発明に係る第1実施形態の緩衝器の弁体を示す平面図である。 本発明に係る第1実施形態の緩衝器の弁体を示す図4のV−V断面図である。 本発明に係る第2実施形態の緩衝器の弁体を示す斜視図である。 本発明に係る第2実施形態の緩衝器の弁体を示す平面図である。 本発明に係る第2実施形態の緩衝器の弁体を示す図7のVIII−VIII断面図である。
[第1実施形態]
本発明に係る第1実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。図1に示す第1実施形態の緩衝器10は、鉄道車両や自動車のサスペンション装置に用いられる緩衝器であり、具体的には、鉄道車両の台車と車体との間に介装されてこれらの間に生じる振動を緩衝する緩衝器である。
緩衝器10は、シリンダ11を有している。シリンダ11は、作動液が封入されるもので、円筒状の内筒12と、内筒12よりも大径で内筒12の外側に内筒12と中心軸を一致させる同軸状に設けられる有底筒状の外筒13と、内筒12の一端側と外筒13の底側との間に設けられる底側ボディ14とで構成されている。内筒12および底側ボディ14と、外筒13との間は、リザーバ室15(室)となっている。
外筒13は、円筒状の胴部材21と、胴部材21の軸方向の一端側を閉塞する底部材22とを有している。底部材22は、胴部材21の軸方向の一端側を閉塞する円板状の底部23と、取付アイ24とが一体成形されたものである。底部23には、その軸方向において、取付アイ24とは反対側の端面から取付アイ24側に凹む嵌合凹部25が中央に形成されている。
底部材22は、取付アイ24を胴部材21とは反対側にする向きで、底部23が胴部材21の軸方向の一端側に嵌合されており、この状態で嵌合部分が全周にわたって溶接により固定されている。これにより、底部材22と胴部材21とが一体化されて外筒13となる。外筒13は、胴部材21の軸方向の底部材22とは反対の他端部が開口部26となっている。外筒13の開口部26は、シリンダ11の開口部26となる。取付アイ24は、底部23の中心軸に中心軸を直交させる円環状部27を有している。
外筒13の底部23と、内筒12の底部23側の端部との間に、底側ボディ14が設けられている。底側ボディ14は、軸方向一側が外筒13の底部23の嵌合凹部25に嵌合されており、軸方向他側の外周部が内筒12の内周部に嵌合されている。底側ボディ14は、外筒13の底部23側と内筒12の底部23側とを同軸状に支持する。
シリンダ11の内筒12内には、ピストン31が摺動可能に挿入されている。このピストン31は、シリンダ11の内筒12内に底部23側の底側室32(反ロッド側室)と開口部26側の開口側室33(室,ロッド側室)とを画成している。言い換えれば、ピストン31は、シリンダ11の内筒12内を底側室32および開口側室33の2室に仕切っている。シリンダ11内には、底側室32および開口側室33内に作動液が封入され、リザーバ室15内に作動液およびガスが封入される。なお、このガスは、大気圧状態の空気であってもよく、また圧縮された窒素ガス等の気体を用いてもよい。リザーバ室15内のガスは、ロッド41の縮小時(縮み行程)に、当該ロッド41の進入体積分を補償すべく圧縮される。
ピストン31には、底側室32と開口側室33とを連通可能なピストン連通路35が形成されている。このピストン連通路35には、開口側室33から底側室32への作動液の流通を規制する一方、底側室32から開口側室33への作動液の流通を許容する逆止弁であるピストン開閉弁36が設けられている。ピストン開閉弁36は、内筒12内でピストン31が底側室32の方向に摺動変位するときに、内筒12内が常に作動液で満たされるように開弁する。
ピストン31には金属製のロッド41が連結されている。ロッド41は、主軸部42と、主軸部42の軸方向一端側に設けられた、主軸部42よりも小径の取付軸部43と、主軸部42の軸方向他端側に設けられた取付アイ44とを有している。取付アイ44は、ロッド41の軸方向におけるロッド41とは反対側に、ロッド41の中心軸に中心軸を直交させる円環状部45を有している。ロッド41は、取付アイ44をシリンダ11の外部に配置する向きで、軸方向一側の取付軸部43がシリンダ11内に挿入されており、取付軸部43にピストン31がナット46によって固定されている。
緩衝器10は、シリンダ11およびロッド41が略水平に配置される横置き状態で鉄道車両に取り付けられる。その際に、取付アイ24および取付アイ44は、円環状部27,45の中心軸を水平に配置して、円環状部27,45のいずれか一方が鉄道車両の車体に回動可能に連結され、円環状部27,45のいずれか他方が鉄道車両の台車に回動可能に連結される。
ロッド41は、外筒13の軸方向一端の開口部26つまりシリンダ11の軸方向一端の開口部26からシリンダ11の外部へと延出されている。これにより、ロッド41は、開口側室33内を貫通している。他方、ロッド41は、底側室32を貫通しない。よって、開口側室33がシリンダ11の内筒12内におけるロッド41側のロッド側室となり、底側室32がシリンダ11の内筒12内におけるロッド41とは反対側の反ロッド側室となる。ロッド41は、ピストン31と一体的に移動する。
シリンダ11の内側には、ロッド41が突出する開口部26側に、円環状のロッドガイド51(仕切部材)が設けられている。ロッドガイド51は、その外周部において外筒13の内周部に嵌合されている。ロッドガイド51は、シリンダ11の軸方向の内部側に設けられた大径穴部53と、シリンダ11の軸方向の外部側に設けられた小径穴部54とを有している。ロッドガイド51は、小径穴部54が、ロッド41の主軸部42を、その径方向の移動を規制しつつ軸方向の移動を案内するように支持する。ロッドガイド51には、シリンダ11の内部側に内部側の端面の中央から外部方向に凹む嵌合凹部52が形成されており、この嵌合凹部52に内筒12の底側ボディ14とは反対側の端部が嵌合されている。ロッドガイド51は、外筒13の底部23とは反対側と内筒12の底部23とは反対側とを同軸状に支持する。
嵌合凹部52の内周部と内筒12の外周部との間には、これらの隙間を閉塞するシール部材61が設けられている。このシール部材61は、リザーバ室15と開口側室33との連通を規制する。ロッドガイド51とロッド41の主軸部42との間には、ロッドガイド51の軸方向における小径穴部54の範囲に、これらの隙間を閉塞するシール部材62が設けられている。このシール部材62は、開口側室33内の作動液が外部に漏出するのを規制する。シール部材62よりも外側のロッドガイド51とロッド41との間には、これらの隙間を閉塞するシール部材63が設けられている。このシール部材63は、外部からのダスト類のロッドガイド51とロッド41との間への浸入を規制する。
ロッドガイド51は、シリンダ11内にリザーバ室15と開口側室33とを画成している。言い換えれば、ロッドガイド51は、シリンダ11内をリザーバ室15と開口側室33との2室に仕切っている。
ロッドガイド51には、リザーバ室15と開口側室33とを連通可能な開口側連通路71が形成されている。この開口側連通路71には、リザーバ室15から開口側室33への作動液の流通を規制する一方、開口側室33からリザーバ室15への作動液の流通を許容する逆止弁である開口側開閉弁72が設けられている。開口側開閉弁72は、開口側室33の圧力が上昇して予め定められた圧力に到達することで開弁するリリーフ弁である。
開口側連通路71のリザーバ室15側には、ロッドガイド51よりもリザーバ室15内に延びる管体75が連結されている。開口側連通路71は、この管体75内の通路76を介してリザーバ室15に連通する。管体75は、緩衝器10が横置き状態とされて台車と車体とに連結されたときに、リザーバ室15の下部の作動液中に開口するように配置されている。
底側ボディ14は、シリンダ11内に底側室32とリザーバ室15とを画成している。言い換えれば、底側ボディ14は、シリンダ11内を底側室32とリザーバ室15との2室に仕切っている。
底側ボディ14には、底側室32とリザーバ室15とを連通可能な底側連通路82が形成されている。この底側連通路82には、底側室32からリザーバ室15への作動液の流通を規制する一方、リザーバ室15から底側室32への作動液の流通を許容する逆止弁である底側開閉弁83が設けられている。底側開閉弁83は、内筒12でピストン31が開口側室33に摺動変位するときに、内筒12内が常に作動液で満たされるように開弁する。底側連通路82は、緩衝器10が横置き状態とされて台車と車体とに連結されたときに、底側開閉弁83によって吸い込み側となる端部がリザーバ室15の下部の作動液中に開口するように配置されている。
緩衝器10は、ピストン開閉弁36が作動液の底側室32から開口側室33への流れのみを許容し、開口側開閉弁72が作動液の開口側室33からリザーバ室15への流れのみを許容し、底側開閉弁83が作動液のリザーバ室15から底側室32への流れのみを許容する。これにより、緩衝器10は、作動液が底側室32から開口側室33へ、開口側室33からリザーバ室15へ、リザーバ室15から底側室32へと、循環するように流れるユニフロー型の緩衝器となっている。
緩衝器10は、取付アイ24および取付アイ44のいずれか一方が鉄道車両の車体に連結され、取付アイ24および取付アイ44のいずれか他方が鉄道車両の台車に連結された状態とされる。これにより、緩衝器10は、車体と台車との間に相対的に生じる振動で、ロッド41がシリンダ11から伸び出たりシリンダ11内へと入り込んだりする。その際に、緩衝器10は、減衰力を発生させて、車体と台車との間の振動を減衰させる。
すなわち、ロッド41がシリンダ11から伸び出る伸び行程では、ピストン31が開口側室33の容積を小さくするように変位する。これにより、開口側室33内が高圧状態となり、開口側室33内の圧力が予め定められた開弁圧に到達すると、開口側室33内の作動液がリリーフ弁である開口側開閉弁72を開き、開口側連通路71および管体75内の通路76を介してリザーバ室15内に流れる。このとき、開口側開閉弁72が減衰力を発生させてロッド41の伸長動作を抑えるように緩衝する。なお、このとき、ピストン31に設けられた逆止弁であるピストン開閉弁36は、開口側室33の作動液が底側室32内へと流れるのを阻止するため、開口側室33から底側室32内へと作動液が流れることはない。
この伸び行程において、ピストン31は、底側室32の容積を大きくするようにも変位する。すると、リザーバ室15内の作動液が、底側開閉弁83を開き、底側連通路82を介して底側室32内に流れる。
一方、ロッド41がシリンダ11内へと入り込む縮み行程では、ピストン31が底側室32の容積を小さくするように変位する。よって、底側室32内が高圧状態となり、底側室32内の作動液がピストン31に設けられたピストン開閉弁36を開いて、ピストン連通路35を介して開口側室33内に流れる。このとき、逆止弁である底側開閉弁83は、底側室32の作動液がリザーバ室15内へと流れるのを阻止するため、底側室32からリザーバ室15内へと作動液が流れることはない。
そして、縮み行程において、開口側室33内の圧力が予め決められた開弁圧に到達すると、開口側室33内の作動液が、リリーフ弁である開口側開閉弁72を開き、開口側連通路71から管体75内の通路76を介してリザーバ室15に流れる。これにより、伸び行程と同様に、開口側開閉弁72が減衰力を発生させてロッド41の縮長動作を抑えるように緩衝する。
このようにユニフロー構造の緩衝器10においては、内筒12内の作動液が、伸び行程および縮み行程の両行程で、開口側室33から開口側連通路71および管体75内の通路76を介してリザーバ室15に向けて常に一方向に流れる。
ロッドガイド51には、開口側室33とリザーバ室15とを連通する開口側連通路71の開口側室33側を形成する第1通路形成穴101が、ロッドガイド51の径方向に沿って形成されている。
図2に示すように、第1通路形成穴101は、小径穴102と、小径穴102の軸方向の一端側に設けられた、この小径穴102よりも内径が大径の中径穴103と、中径穴103の小径穴102とは反対側に設けられた、この中径穴103よりも内径が大径の大径穴104と、大径穴104の中径穴103とは反対側に設けられたネジ穴105とを有している。図1に示すように、第1通路形成穴101は、小径穴102がロッドガイド51の径方向内側の大径穴部53の内周面に開口して開口側室33に連通し、ネジ穴105がロッドガイド51の外周面に開口している。
図2に示すように、第1通路形成穴101の小径穴102の全長範囲の内側が、ロッドガイド51に設けられて作動液が流通する流路111となっている。中径穴103の小径穴102側の底部は対向部112となっている。対向部112は、第1通路形成穴101の軸直交方向に広がる平坦な対向面112Aを有している。大径穴104の中径穴103側の底部は、シート部113となっている。シート部113は、第1通路形成穴101の軸直交方向に広がる平坦なシート面113Aを有している。
第1通路形成穴101においては、小径穴102と、中径穴103およびその対向部112と、大径穴104およびそのシート部113と、ネジ穴105とが、同軸状に配置されており、これらの共通する中心軸が第1通路形成穴101の中心軸となる。
図1に示すように、ロッドガイド51には、開口側連通路71を形成する第2通路形成穴121が、ロッドガイド51の軸方向に沿って形成されている。第2通路形成穴121は、第1通路形成穴101から垂直に延びており、一端側がロッドガイド51のリザーバ室15側の端面に開口している。第2通路形成穴121のこの一端側の部分に管体75が連結されている。図2に示すように、第2通路形成穴121は、他端側が第1通路形成穴101の大径穴104の内周面に開口している。
開口側開閉弁72は、上記した第1通路形成穴101と、第1通路形成穴101のネジ穴105に螺合されることでネジ穴105を閉塞する蓋体131と、第1通路形成穴101内の蓋体131よりも軸方向の小径穴102側に配置される弁体132と、大径穴104内に配置されて蓋体131と弁体132との間に介装される付勢部材133と、を有している。
よって、開口側開閉弁72は、ポペット弁である。開口側開閉弁72は、図1に示すピストン31の移動に伴って開口側連通路71内を通過する作動液の流量を調整して、減衰力を発生させる。開口側開閉弁72は、予め定められた圧力で開弁して、ピストン31の移動速度に応じて開口面積(開度)が変化する調圧弁である。開口側開閉弁72は、開口側室33の圧力上昇に伴って開弁する。
図2に示すように、蓋体131は、ネジ軸部141と、ネジ軸部141の軸方向一側に形成された、ネジ軸部141よりも外径が小径の蓋体大径軸部142と、蓋体大径軸部142のネジ軸部141とは反対側に形成された、蓋体大径軸部142よりも外径が小径の蓋体中径軸部143と、蓋体中径軸部143の蓋体大径軸部142とは反対側に形成された、蓋体中径軸部143よりも外径が小径の蓋体小径軸部144と、を有している。
蓋体131は、蓋体小径軸部144を先頭にして第1通路形成穴101にネジ穴105側から挿入され、ネジ軸部141がネジ穴105に螺合されることによりロッドガイド51に取り付けられる。このように蓋体131で一端が閉塞された第1通路形成穴101は、内側に第1通路146を形成することになり、この第1通路146と、第2通路形成穴121内の第2通路147とが、図1に示すリザーバ室15と開口側室33とを連通するロッドガイド51内の開口側連通路71となる。開口側連通路71は、図2に示す小径穴102内の流路111を含んでいる。
弁体132は、図2および図3に示すように、弁体先端軸部151(第1軸部)と、弁体132の軸方向である弁体軸方向における弁体先端軸部151の一側に設けられた、弁体先端軸部151よりも外径が大径の弁体中間軸部152(第2軸部)と、弁体中間軸部152の弁体先端軸部151とは反対側に設けられた弁体本体部153(本体部)とを有している。
図4に示すように、弁体中間軸部152は、弁体先端軸部151よりも外径が大径である結果、弁体先端軸部151よりも外周長が長くなっている。図3に示すように、弁体中間軸部152は、弁体先端軸部151側の端部が段部154となっている。段部154は、その弁体先端軸部151側の端面154Aが、弁体中間軸部152の外周面と弁体先端軸部151の外周面とを繋いでいる。図5に示すように、端面154Aは、弁体132の中心軸に直交する方向である弁体軸直交方向に広がる平坦な平坦面部154aと、その周囲の湾曲面からなる面取り面154bとからなっている。
図3に示すように、弁体132は、弁体先端軸部151と、弁体中間軸部152およびその段部154と、弁体本体部153とが同軸状に配置され、これらの共通する中心軸が弁体132の中心軸となる。弁体132は、弁体先端軸部151と、弁体中間軸部152およびその段部154とが、段付き軸状の段付軸部155となっている。
図5に示すように、弁体先端軸部151は、弁体軸方向における弁体中間軸部152とは反対側の先端面151Aが、弁体軸直交方向に広がる平坦な平坦面部151aと、その周囲の湾曲面からなる面取り面151bとからなっている。図3に示すように、弁体先端軸部151には、この先端面151Aから弁体中間軸部152側に向けて弁体軸方向に凹む先端切欠部161(第1切欠部)が形成されている。
先端切欠部161は、弁体軸方向において、弁体先端軸部151の範囲内のみに形成されている。先端切欠部161は、弁体132の中心軸を通って、弁体132の径方向である弁体径方向に弁体先端軸部151を貫通している。先端切欠部161は、弁体軸方向に広がる一対の平坦面からなる壁面161Aと、これら壁面161Aの先端面151Aとは反対端同士を結ぶ半円筒面からなる底面161Bとを有している。一対の壁面161Aは、弁体132の中心軸から等距離の位置に互いに平行をなすように形成されている。底面161Bは中心軸が弁体径方向に延びている。
図2に示すように、弁体本体部153には、弁体中間軸部152側の端部に弁体中間軸部152よりも外径が大径の鍔部171が形成されており、鍔部171の弁体中間軸部152とは反対側に鍔部171よりも外径が小径の本体中径軸部172が形成され、本体中径軸部172の鍔部171とは反対側に本体中径軸部172よりも外径が小径の本体小径軸部173が形成されている。鍔部171は、弁体中間軸部152側の端面171A(面)が、弁体軸直交方向に広がる平坦な平坦面部171aと、その周囲のテーパ面からなる面取り面171bとからなっている。鍔部171は、本体中径軸部172側の端面171Bが弁体軸直交方向に広がる平坦面となっている。
弁体132は、弁体先端軸部151が第1通路形成穴101の小径穴102に、小径穴102の軸方向に摺動可能となるように嵌合されており、弁体中間軸部152が中径穴103に、中径穴103の軸方向に摺動可能となるように嵌合されている。すなわち、弁体132は、弁体先端軸部151と、弁体中間軸部152およびその段部154とを有する段付軸部155が、第1通路形成穴101の小径穴102および中径穴103に、摺動可能に嵌合されている。
弁体132は、鍔部171が、弁体中間軸部152側の端面171Aの平坦面部171aにおいて、大径穴104の底部であるシート部113のシート面113Aに当接可能となっている。
また、弁体132は、弁体中間軸部152の弁体先端軸部151側の段部154が、端面154Aにおいて、第1通路形成穴101の中径穴103の底部である対向部112の対向面112Aに対向している。言い換えれば、段部154の端面154Aと対向部112の対向面112Aとが弁体軸直交方向において重なり合っている。鍔部171がシート部113に当接する際に、段部154は、端面154Aにおいて対向部112の対向面112Aに隙間をもって対向する。なお、鍔部171がシート部113に当接する際に、段部154が端面154Aにおいて対向部112の対向面112Aに隙間なく対向、すなわち当接するようにしても良い。言い換えれば、段部154が端面154Aにおいて対向部112の対向面112Aに離着座するようにしても良い。
図3に示すように、弁体132には、弁体中間軸部152の段部154から、鍔部171および本体中径軸部172にかけて、これらの外周面から径方向内側に向けて凹む一対の中間切欠部181(第2切欠部)が形成されている。中間切欠部181は、弁体中間軸部152、鍔部171および本体中径軸部172を弁体軸方向に貫通している。図4に示すように、一対の中間切欠部181は、弁体132の周方向である弁体周方向において180度異なる位置に形成されている。中間切欠部181は、弁体軸方向に広がる一対の平行な平坦面である壁面181Aと、これら壁面181Aの弁体径方向における内端縁部同士を結ぶ平坦面からなる底面181Bとを有している。底面181Bも、弁体軸方向に広がっている。
図3に示すように、一対の中間切欠部181は、段部154においては、その径方向の中間部から外側のみに形成されている。言い換えれば、一対の中間切欠部181は、段部154の弁体径方向の内端部には形成されていない。よって、段部154およびその端面154Aは、弁体周方向において、一対の中間切欠部181で分断されず、全周にわたって連続している。
一対の中間切欠部181は、鍔部171においては、径方向の全体に形成されている。よって、鍔部171およびその端面171A,171Bは、弁体周方向において、一対の中間切欠部181で分断されており、弁体周方向に断続的に形成されている。
図4に示すように、一対の中間切欠部181のうちの一方の中間切欠部181は、先端切欠部161の弁体径方向における一端部と、弁体周方向における位置を合わせており、一対の中間切欠部181のうちの他方の中間切欠部181は、先端切欠部161の弁体径方向における他端部と、弁体周方向における位置を合わせている。言い換えれば、一対の中間切欠部181は、先端切欠部161の貫通方向に対し、弁体周方向において同位相となる位置に形成されている。図3に示すように、中間切欠部181は、弁体中間軸部152の段部154から鍔部171に向かって、本体中径軸部172の鍔部171とは反対側まで連続して伸びている。
図2に示すように、弁体132は、弁体先端軸部151が、小径穴102に摺動可能に嵌合しており、よって、弁体先端軸部151の一部が小径穴102内の流路111の内周面を摺動可能となっている。また、弁体132は、弁体中間軸部152が、中径穴103に摺動可能に嵌合している。弁体先端軸部151が小径穴102に嵌合され、弁体中間軸部152が中径穴103に嵌合された状態で、弁体本体部153は、弁体132における流路111の下流側に設けられている。
蓋体131で閉塞された状態の第1通路形成穴101は、大径穴104の全長範囲の内側と、ネジ穴105の蓋体131に螺合されていない大径穴104側の一部の内側とが、弁体132の弁体本体部153が収容される弁体室191となっている。弁体室191には付勢部材133も収容されている。
中径穴103の全長範囲の内側が中間室192となっている。上記したように小径穴102の全長範囲の内側が流路111となっており、大径穴104の全長範囲の内側が弁体室191となっていることから、中間室192は、流路111と弁体室191との間に形成されている。
弁体132は、その弁体先端軸部151が、流路111に挿入されて流路111の内周面を摺動可能となっている。弁体132は、その弁体中間軸部152が、中間室192に挿入されて中間室192の内周面を摺動可能となっている。蓋体131で一端が閉塞された第1通路形成穴101内の第1通路146は、流路111と中間室192と弁体室191とからなり、よって、この第1通路146と第2通路形成穴121内の第2通路147とからなる開口側連通路71は、流路111と中間室192と弁体室191とを含んでいる。ここで、中間室192および弁体室191は、弁体132および付勢部材133とともに開口側開閉弁72を構成している。
弁体132が第1通路形成穴101内すなわち第1通路146内で弁体軸方向に移動すると、弁体先端軸部151が流路111内で移動し、弁体先端軸部151と、段部154を含む弁体中間軸部152とが中間室192内で移動する。また、弁体中間軸部152と弁体本体部153とが弁体室191内で移動する。中間室192は、弁体132の弁体先端軸部151と弁体室191との間に形成されている。この中間室192の弁体室191に開口する弁体室側開口193の外周側にシート部113が形成されている。中間室192の流路111に開口する流路側開口194の外周側に、段部154に対向する対向部112が形成されている。
付勢部材133は、コイルスプリングであり、弁体室191に設けられている。付勢部材133は、その一端部が、内側に弁体132の本体中径軸部172および本体小径軸部173を配置した状態で、鍔部171の本体中径軸部172側の端面171Bに対向し当接する。また、付勢部材133は、その他端部が、内側に蓋体131の蓋体中径軸部143および蓋体小径軸部144を配置した状態で、蓋体大径軸部142の蓋体中径軸部143側の端面142Aに対向し当接する。
付勢部材133は、弁体132を弁体軸方向に蓋体131から離れる方向に付勢する。付勢部材133の付勢力によって弁体132は、弁体本体部153に形成された鍔部171が、付勢部材133と当接する側とは反対側の端面171Aにおいて、中間室192の弁体室側開口193の外周側に形成されたシート部113に着座する。この状態で、弁体132は、段部154が端面154Aにおいて対向部112の対向面112Aに対向する。このとき、段部154が端面154Aにおいて対向部112の対向面112Aに当接するようにしても良い。よって、付勢部材133は、鍔部171をシート部113に当接させ、段部154を対向部112に近づける方向に弁体132を付勢することになる。弁体132は、他方で、付勢部材133の付勢力に抗して移動して、鍔部171がシート部113から離座し、段部154が対向部112から離れる。
付勢部材133の付勢力によって弁体132の鍔部171がシート部113に着座する状態にあるとき、先端切欠部161は全体が小径穴102の軸方向の範囲内、すなわち流路111内にあり、よって、弁体先端軸部151が流路111を閉じている。言い換えれば、付勢部材133は、第1通路形成穴101の小径穴102内の流路111を閉じる方向に弁体132を付勢する。このとき、弁体132の先端切欠部161は、流路111の中間室192とは反対側すなわち上流側から中間室192の流路111側に開口する流路側開口194に向かって延びている。
上記したように、開口側連通路71に設けられた開口側開閉弁72は、開口側室33の圧力、すなわち流路111の圧力が予め定められた開弁圧に到達すると開弁することになる。具体的には、流路111の圧力が、付勢部材133の付勢力に基づいて定められた所定の開弁圧を越えると開弁する。
ここで、開口側開閉弁72は、上記したように、閉弁状態にあるとき、付勢部材133の付勢力によって弁体132を鍔部171においてシート部113に着座させており、先端切欠部161は全体が流路111内にある。言い換えれば、弁体軸方向において先端切欠部161は中間室192から離れている。
この閉弁状態にあるとき、弁体132は、流路111の作動液の圧力を受ける受圧面積が、弁体先端軸部151の弁体軸方向の投影面の面積となっている。すなわち、弁体132の受圧面積は、平坦面部151aおよび面取り面151bからなる先端面151Aの弁体軸方向の投影面の面積S1と、先端切欠部161の底面161Bの弁体軸方向の投影面の面積S0とを合わせた面積となっている。
そして、流路111の圧力が上がって所定値に達すると、この圧力を受けた弁体132が付勢部材133の付勢力に抗して鍔部171をシート部113から弁体軸方向に離すように移動する。弁体132が所定距離移動すると、弁体軸方向において先端切欠部161が中間室192内に入り込み、流路111の作動液が、先端切欠部161内の通路を介して中間室192に流れ、中間室192から、中径穴103に嵌合している弁体中間軸部152の中間切欠部181内の通路を介して弁体室191に流れ、さらに、弁体室191から第2通路形成穴121内の第2通路147および管体75内の通路76を介してリザーバ室15に流れる。
この開弁時において、弁体132は、流路111からの作動液の圧力を受ける受圧面積が、弁体先端軸部151の平坦面部151aおよび面取り面151bからなる先端面151Aの弁体軸方向の投影面の面積S1と、弁体中間軸部152の段部154の平坦面部154aおよび面取り面154bからなる端面154Aの弁体軸方向の投影面の面積S2とを合わせた面積となる。この段部154の端面154Aの外径である受圧径は、弁体先端軸部151の先端面151Aの外径である受圧径よりも大きい。
上記のように開弁状態になると、弁体132の受圧面積が、開弁前に対し、先端切欠部161の底面161Bの弁体軸方向の投影面の面積S1の分減る一方、段部154の端面154Aの弁体軸方向の投影面の面積S2の分増える。これにより、段部154が設けられておらず、段部154の端面154Aの弁体軸方向の投影面の面積の分受圧面積が増えない場合、すなわち受圧面積が面積S1+面積S0から面積S1に変化する場合と比べて、弁体132の閉弁状態と開弁状態との受圧面積の差が小さくなる。
よって、開弁前の弁体132が受ける開弁方向の力は、流路111の圧力をP1とすると、P1×S1+P1×S0となり、開弁後に弁体132が受ける開弁方向の力は、作動液の流れによる力をXとすると、P1×S1+P1×S2+Xとなる。このため、段部154が設けられておらず、開弁後の弁体132の開弁方向の力が、P1×S1+Xとなる場合と比べて、弁体132が開弁方向に受ける力の開弁前後での変化を抑制でき、弁体132が受ける開弁方向の力と閉弁方向の背圧とのバランスの開弁前後での変化を抑制できる。これにより、弁体132に誘発される自励振動を抑制することができる。その結果、異音の発生を抑制することができる。
ここで、開口側開閉弁72はポペット弁である。
ポペット弁において開弁前に弁体に加わる軸方向の力Fは、弁体により閉じられている流路の直径d、上流側の圧力pから、以下のようになる。
F=πdp/4
ポペット弁の弁体に加わる軸方向の力Fには、軸力係数Cfが関係している。
この軸力係数Cfは以下の式で表される。
Cf=4F/Δpπd
この式から力Fは以下となる。
F=CfΔpπd/4
開口側開閉弁72は、ひろがり流れのポペット弁であるため、弁体と、弁体で閉じられる流路開口とに重なりがない場合、流路開口に着座する弁体の着座面の中心軸に対する角度θ、流量係数C、弁体の軸方向における弁体と流路開口との開弁時の距離x、速度係数Cvを用いた軸力係数Cfは以下となる。
Cf=1−4CCvxsin2θ/d
また、弁体と流路開口とに重なりがある場合、上記した角度θ、流量係数C、距離x、速度係数Cvに加えて、重なり長さS、流路開口端の直径d’を用いた軸力係数Cfは以下となる。
Cf≒1+2(1−Cv)Ssinθ/d−4CCvxsin2θ/d’
これらの式から、受圧径であるd,d’が大きくなるほど開弁後の軸力係数Cfが1に近づくことになり、開弁後に弁体が受ける力は、開弁前に弁体が受ける力との差が小さくなることになる。
開口側開閉弁72は、開弁後の弁体132の受圧径が段部154の径となって大きくなることから、受圧径が変わらない場合と比べて、開弁前に弁体が受ける力と開弁後に弁体が受ける力との差が小さくなることになる。このような観点からも、弁体に誘発される自励振動を抑制することができ、異音の発生を抑制することができることが解る。
上記した特許文献1には、リリーフポートに導かれる油圧が所定値を超えて上昇すると、弁体がバネに抗してシート部から離れて作動油を流すことにより、リリーフポートの圧力上昇を抑える圧力制御弁が記載されている。この圧力制御弁は、弁体のリリーフポートに嵌合するガイド軸に軸切欠部が形成されており、リリーフポートの圧力が上昇して弁体がバネの付勢力に抗して移動すると、軸切欠部がバネを収容する収装室に連通して作動油を流すようになっている。
このような構造の場合、弁体の受圧面積が、閉弁時は、ガイド軸の先端面の弁体軸方向の投影面の面積と軸切欠部の底面の弁体軸方向の投影面の面積とを合わせた面積となる一方、開弁時は、ガイド軸の先端面の弁体軸方向の投影面の面積のみとなり、受圧面積の変化が大きい。その結果、弁体が受ける開弁方向の力の開弁前後での差が大きくなり、弁体が受ける開弁方向の力と閉弁方向の背圧とのバランスの開弁前後での変化が大きくなる。これにより、弁体に自励振動が誘発されることになって、異音を発生させてしまう可能性がある。
これに対し、第1実施形態の開口側開閉弁72は、弁体132の弁体先端軸部151が摺動する流路111と、弁体132の弁体本体部153が収容される弁体室191と、流路111と弁体室191との間に形成される中間室192とを有しており、弁体132が、中間室192の内周面を摺動可能な、弁体先端軸部151よりも外周長が長い弁体中間軸部152を有している。そして、中間室192の流路111側に開口する流路側開口194の外周側に、弁体中間軸部152の弁体先端軸部151側の段部154に対向する対向部112を有している。
よって、開弁前に弁体132の受圧面積に含まれていなかった段部154の端面154Aの弁体軸方向の投影面の面積S2が、開弁後に受圧面積に含まれることになり、開弁後の弁体先端軸部151の受圧面積が開弁前に対し減っても、弁体132の開弁前後の受圧面積の差を小さくできる。その結果、弁体132が開弁方向に受ける力の開弁前後での変化を抑制でき、弁体132が受ける開弁方向の力と閉弁方向の背圧とのバランスの開弁前後での変化を抑制できる。これにより、弁体132に誘発される自励振動を抑制することができる。その結果、異音の発生を抑制することができる。
また、弁体先端軸部151に、流路111の上流側から中間室192の流路側開口194に向かって延びる先端切欠部161を有する。
よって、開弁前に、弁体先端軸部151の先端面151Aの弁体軸方向の投影面の面積S1と、先端切欠部161の底面161Bの弁体軸方向の投影面の面積S0とを合わせた面積であった弁体132の受圧面積が、開弁後には、弁体先端軸部151の先端面151Aの弁体軸方向の投影面の面積S1と、弁体中間軸部152の段部154の端面154Aの弁体軸方向の投影面の面積S2とを合わせた面積となる。これにより、受圧面積は、開弁前後で、面積S0が減る一方、面積S2が増えることになり、段部154がない場合と比べて開弁前後での受圧面積の差を小さくすることができる。したがって、弁体132が開弁方向に受ける力の開弁前後での変化を抑制でき、弁体132が受ける開弁方向の力と閉弁方向の背圧とのバランスの開弁前後での変化を抑制できる。これにより、弁体132に誘発される自励振動を抑制することができる。その結果、異音の発生を抑制することができる。
また、弁体中間軸部152と鍔部171とに、弁体中間軸部152の段部154から鍔部171に向かって連続して延びる中間切欠部181を有する。
よって、開弁時に段部154で圧力を受けつつ作動液を中間切欠部181を介して弁体室191に流すことができる。
また、弁体132は、一対の中間切欠部181のうちの一方の中間切欠部181が、先端切欠部161の弁体径方向における一端部と、弁体周方向における位置を合わせており、他方の中間切欠部181が、先端切欠部161の弁体径方向における他端部と、弁体周方向における位置を合わせている。
よって、先端切欠部161から一対の中間切欠部181に円滑に作動液を流すことができる。
[第2実施形態]
次に、本発明に係る第2実施形態を主に図6〜図8に基づいて第1実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1実施形態と共通する部位については、同一称呼、同一の符号で表す。
第2実施形態においては、弁体132の一部形状が第1実施形態と相違している。第2実施形態の弁体132は、図6に示すように、一対の中間切欠部181が、先端切欠部161の弁体径方向における一端部および他端部と、弁体周方向における位置を異ならせている。より具体的に、一対の中間切欠部181のうちの一方の中間切欠部181は、弁体先端軸部151の先端切欠部161が形成されてない一側部分の弁体周方向における中央位置と、弁体周方向における位置を合わせており、一対の中間切欠部181のうちの他方の中間切欠部181は、弁体先端軸部151の先端切欠部161が形成されてない他側部分の弁体周方向における中央位置と、弁体周方向における位置を合わせている。言い換えれば、一対の中間切欠部181は、先端切欠部161の貫通方向に対し、弁体132の周方向において90度位相が異なる位置に形成されている。
このような第2実施形態によっても、開弁前に、弁体先端軸部151の先端面151Aの弁体軸方向の投影面の面積S1と、先端切欠部161の底面161Bの弁体軸方向の投影面の面積S0とを合わせた面積であった弁体132の受圧面積が、開弁時には、弁体先端軸部151の先端面151Aの弁体軸方向の投影面の面積S1と、弁体中間軸部152の段部154の端面154Aの弁体軸方向の投影面の面積S2とを合わせた面積となる。したがって、第1実施形態と同様、弁体132が開弁方向に受ける力の開弁前後での変化を抑制でき、弁体132が受ける開弁方向の力と閉弁方向の背圧とのバランスの開弁前後での変化を抑制できる。これにより、弁体132に誘発される自励振動を抑制することができる。その結果、異音の発生を抑制することができる。
また、第2実施形態によれば、中間切欠部181が、先端切欠部161の貫通方向に対し、弁体132の周方向において90度位相が異なる位置に形成されているため、弁体132の周方向の重量的なアンバランスを抑制することができる。よって、異音の発生をさらに抑制することができる。
以上の第1,第2実施形態では、本発明を、シリンダ11内をリザーバ室15と開口側室33との2室に仕切るロッドガイド51に設けられてロッド41側の開口側室33の圧力が上昇して予め定められた圧力に到達することで開弁する開口側開閉弁72に適用したが、これに限定されることはない。
例えば、シリンダ11内を開口側室33と底側室32との2室に仕切るピストン31のピストン開閉弁36に、底側室32の圧力が上昇して予め定められた圧力に到達することで開弁するように開口側開閉弁72と同様の構成を適用しても良い。すなわち、シリンダ11内のロッド41側の開口側室33またはロッド41とは反対側の底側室32の圧力が上昇して予め定められた圧力に到達することで開弁する開閉弁を開口側開閉弁72と同様の構成とすれば良い。
また、例えば、シリンダ11内を3室以上に仕切る仕切部材に設けられる開閉弁についても、開口側開閉弁72と同様の構成を適用することが可能である。すなわち、シリンダ11内を少なくとも2室に仕切る仕切部材に設けられる開閉弁について、開口側開閉弁72と同様の構成を適用することが可能である。
以上の第1,第2実施形態では、ユニフロー型の緩衝器10を例にとり説明したが、本発明は、ユニフロー型の緩衝器に限らず、ロッド41の伸び行程と縮み行程との両行程で、作動液の流れが正逆の両方向となるバイフロー型の緩衝器にも適用可能である。すなわち、バイフロー型の緩衝器に設けられる、シリンダ11内のロッド41側の開口側室33またはロッド41とは反対側の底側室32の圧力が上昇して予め定められた圧力に到達することで開弁する開閉弁にも、開口側開閉弁72と同様の構成を適用することができる。
以上の第1,第2実施形態では、鉄道車両の車体と台車との間に横置き状態で取り付ける緩衝器10を例にとり説明した。しかし、本発明は、鉄道車両の車体と台車との間に縦置き状態で取り付けられる緩衝器にも適用することが可能である。
以上の第1,第2実施形態では、鉄道車両に設けられる緩衝器10を例にとり説明した。しかし、本発明は、例えば、4輪自動車および2輪車に用いられる緩衝器、一般産業機器を含む各種の機械機器に用いられる緩衝器、建築物に用いられる緩衝器等、緩衝すべき対象を緩衝する各種の緩衝器に適用可能である。
以上に述べた実施形態の第1の態様は、作動液が封入されるシリンダと、該シリンダ内を少なくとも2室に仕切る仕切部材と、前記シリンダの外部へ延出されるロッドと、前記仕切部材に設けられ、前記作動液が流通する流路と、該流路に設けられ、前記シリンダ内の前記ロッド側のロッド側室または前記ロッドとは反対側の反ロッド側室の圧力が上昇して予め定められた圧力に到達することで開弁するリリーフ弁と、を備える緩衝器であって、前記リリーフ弁は、一部が前記流路の内周面を摺動可能な第1軸部と前記流路の下流側に設けられる本体部とを有する弁体と、該弁体の前記本体部が収容される弁体室と、前記流路と前記弁体室との間に形成される中間室と、前記弁体室に設けられ、前記流路を閉じる方向に前記弁体を付勢する付勢部材と、を備え、前記弁体は、前記中間室の内周面を摺動可能な、前記第1軸部よりも外周長が長い第2軸部と、該第2軸部の前記第1軸部側の段部と、前記本体部に形成され、前記付勢部材と当接する側とは反対側の面が、前記中間室の前記弁体室側に開口する弁体室側開口の外周側に形成されたシート部に離着座する鍔部と、を有し、前記中間室の前記流路側に開口する流路側開口の外周側に、前記段部に対向する対向部を有する。これにより、異音の発生を抑制することが可能となる。
第2の態様は、第1の態様において、前記第1軸部に、前記流路の上流側から前記中間室の前記流路側開口に向かって延びる第1切欠部を有する。これにより、円滑に作動液を流すことができる。
第3の態様は、第2の態様において、前記第2軸部と前記鍔部とに、前記第2軸部の前記段部から前記鍔部に向かって連続して延びる第2切欠部を有する。これにより、周方向の重量的なアンバランスを抑制することができる。
10 緩衝器
11 シリンダ
15 リザーバ室(室)
32 底側室(反ロッド側室)
33 開口側室(室,ロッド側室)
41 ロッド
51 ロッドガイド(仕切部材)
72 開口側開閉弁(リリーフ弁)
111 流路
112 対向部
113 シート部
133 付勢部材
151 弁体先端軸部(第1軸部)
152 弁体中間軸部(第2軸部)
153 弁体本体部(本体部)
154 段部
161 先端切欠部(第1切欠部)
171 鍔部
171A 端面(面)
181 中間切欠部(第2切欠部)
191 弁体室
192 中間室
193 弁体室側開口
194 流路側開口

Claims (3)

  1. 作動液が封入されるシリンダと、
    該シリンダ内を少なくとも2室に仕切る仕切部材と、
    前記シリンダの外部へ延出されるロッドと、
    前記仕切部材に設けられ、前記作動液が流通する流路と、
    該流路に設けられ、前記シリンダ内の前記ロッド側のロッド側室または前記ロッドとは反対側の反ロッド側室の圧力が上昇して予め定められた圧力に到達することで開弁するリリーフ弁と、
    を備える緩衝器であって、
    前記リリーフ弁は、
    一部が前記流路の内周面を摺動可能な第1軸部と前記流路の下流側に設けられる本体部とを有する弁体と、
    該弁体の前記本体部が収容される弁体室と、
    前記流路と前記弁体室との間に形成される中間室と、
    前記弁体室に設けられ、前記流路を閉じる方向に前記弁体を付勢する付勢部材と、
    を備え、
    前記弁体は、
    前記中間室の内周面を摺動可能な、前記第1軸部よりも外周長が長い第2軸部と、
    該第2軸部の前記第1軸部側の段部と、
    前記本体部に形成され、前記付勢部材と当接する側とは反対側の面が、前記中間室の前記弁体室側に開口する弁体室側開口の外周側に形成されたシート部に離着座する鍔部と、
    を有し、
    前記中間室の前記流路側に開口する流路側開口の外周側に、前記段部に対向する対向部を有することを特徴とする緩衝器。
  2. 前記第1軸部に、前記流路の上流側から前記中間室の前記流路側開口に向かって延びる第1切欠部を有することを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
  3. 前記第2軸部と前記鍔部とに、前記第2軸部の前記段部から前記鍔部に向かって連続して延びる第2切欠部を有することを特徴とする請求項2に記載の緩衝器。
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