JP2020003036A - 自動変速機 - Google Patents

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Shunpei Sarashina
俊平 更科
伊藤 俊一
Shunichi Ito
俊一 伊藤
夏樹 岩井
Natsuki Iwai
夏樹 岩井
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Abstract

【課題】変速機を軸方向に小型化することができる自動変速機を提供すること。【解決手段】自動変速機2において、変速機ケース4は、変速機20を収納する変速機室83と、バルブボディ42を収納するバルブボディ室84とを有しており、バルブボディ室84の上方に変速機室83が配置されている。変速機ケース4は、バルブボディ室84の上部に、バルブボディ42を上方から囲み、バルブボディ室84と変速機室83とを隔てる上壁67を有している。上壁67には、軸受保持部67Aが形成されている。軸受保持部67Aは、変速機室83に配置されたカウンタ軸23の軸受38Fを保持している。軸受保持部67Aは、バルブボディ室84内に膨出している。【選択図】図7

Description

本発明は、自動変速機に関する。
従来、自動車等の車両に搭載される自動変速機にあっては、変速機ケースの下部にバルブボディを配置した自動変速機が知られている(特許文献1参照)。特許文献1に記載のものは、カウンタ軸を軸方向にオフセットして配置し、バルブボディを出力軸と軸方向で重なるように配置することにより、変速機ケースの高さの短縮を図っている。
特開2009−74621号公報
しかしながら、特許文献1に記載のものは、変速機ケースの全長を短縮することについては考慮されていないため、バルブボディや回転軸等の必要寸法を確保しようとすると、変速機ケースが軸方向に長くなってしまうという問題があった。
本発明は、上記のような事情に着目してなされたものであり、変速機を軸方向に小型化することができる自動変速機を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記目的を達成するため、変速機を収納する変速機室と、バルブボディを収納するバルブボディ室とを有する変速機ケースを備えた自動変速機であって、前記バルブボディ室の上方に前記変速機室が配置され、前記変速機ケースは、前記バルブボディ室の上部に、前記バルブボディを上方から囲み、前記バルブボディ室と前記変速機室とを隔てる上壁を有し、前記上壁に、前記変速機室に配置された回転軸の軸受を保持し、前記バルブボディ室内に膨出する軸受保持部が形成されていることを特徴とする。
このように上記の本発明によれば、変速機を軸方向に小型化することができる。
図1は、本発明の一実施例に係る自動変速機を車両左方側から見た側面図である。 図2は、本発明の一実施例に係る自動変速機の平面図である。 図3は、図2のIII−III方向矢視断面図である。 図4は、図3のトルクコンバータハウジングおよびフロントケースの拡大断面図である。 図5は、トルクコンバータハウジングおよび摩擦クラッチ関係部品を取り外した状態の図1のV−V方向矢視断面図である。 図6は、本発明の一実施例に係る自動変速機のフロントケースの背面図である。 図7は、図6のVII−VII方向矢視断面図である。 図8は、図1のVIII−VIII方向矢視断面図である。
本発明の一実施の形態に係る自動変速機は、変速機を収納する変速機室と、バルブボディを収納するバルブボディ室とを有する変速機ケースを備えた自動変速機であって、バルブボディ室の上方に変速機室が配置され、変速機ケースは、バルブボディ室の上部に、バルブボディを上方から囲み、バルブボディ室と変速機室とを隔てる上壁を有し、上壁に、変速機室に配置された回転軸の軸受を保持し、バルブボディ室内に膨出する軸受保持部が形成されていることを特徴とする。これにより、本発明の一実施の形態に係る自動変速機は、変速機を軸方向に小型化することができる。
以下、本発明の一実施例に係る自動変速機について、図面を用いて説明する。図1から図8は、本発明に係る一実施例の自動変速機を示す図である。図1から図8において、上下前後左右方向は、車両の進行する方向を前、後退する方向を後とした場合に、車両の幅方向が左右方向、車両の高さ方向が上下方向である。また、車両の幅方向を車幅方向ともいう。
まず、構成を説明する。図1、図2において、車両1には自動変速機2が搭載されており、自動変速機2は、駆動力源および内燃機関としてのエンジン3に固定された状態で車両1のフロアパネル1Aの下方に縦置きに設置されている。すなわち、本実施例の車両1は、後輪駆動車両である。
自動変速機2は変速機ケース4を備えており、変速機ケース4は、トルクコンバータハウジング(以下、単にトルコンハウジングという)5と、フロントケース6と、リヤケース7と、エクステンションケース8とを備えている。変速機ケース4の前端部は、図示しないボルトによってエンジン3に接続されている。変速機ケース4のうち、トルコンハウジング5を除くフロントケース6、リヤケース7及びエクステンションケース8は、変速機ケース本体40を構成する。すなわち、変速機ケース4は、トルコンハウジング5と変速機ケース本体40とからなる。
自動変速機2はシフトユニット100を備えており、このシフトユニット100は、自動変速機2のシフト操作およびクラッチ操作を行うように駆動する。ここで、シフト操作とは、自動変速機2の変速段を切り替える操作をいい、クラッチ操作とは、自動変速機2の摩擦クラッチ17(図3参照)を係合(接続)または開放(切断)する操作をいう。
図3、図4において、トルコンハウジング5にはトルクコンバータ10が収容されている。トルクコンバータ10は、エンジン3の図示しないクランク軸に連結されるフロントカバー10Aと、フロントカバー10Aに連結されたシェル10Bとを備えており、エンジン3から自動変速機2にオイルを介して動力を伝達している。
シェル10Bの内面には、図示しないポンプインペラが固定されている。シェル10Bの内部には、図示しないタービンランナがポンプインペラに対向して設置されており、タービンランナは、タービン軸11に連結されている。ポンプインペラとタービンランナとの間には図示しないステータが設置されている。
エンジン3のクランク軸が回転すると、トルクコンバータ10において、フロントカバー10A、シェル10Bおよびポンプインペラが一体で回転する。このとき、ポンプインペラの回転による遠心力によって、トルクコンバータ10の内部の流体に、ポンプインペラからタービンランナに向かう流れが生じる。ステータは、タービンランナからの流体の流れをポンプインペラの回転方向に沿うように変換する。トルクコンバータ10は、エンジン3から受け取った動力をトルク増幅作用により増幅してタービン軸11から出力する。
シェル10Bの外周部にはリングギヤ10Cが設けられている。リングギヤ10Cは、エンジン3の始動時に図示しないスタータのピニオンが噛み合うことにより、スタータの回転をエンジン3に伝達する。
トルコンハウジング5は、トルクコンバータ10を外周側から囲む周壁51と、この周壁51の内部に設けられ、トルクコンバータ10と摩擦クラッチ17の間でタービン軸11を支持する隔壁55とを有している。
隔壁55は、トルコンハウジング5の内部のトルコン室81とフロントケース6の内部のクラッチ室82とを区画している。タービン軸11は、隔壁55に形成された軸受部において軸受38Aを介して回転自在に支持されている。
トルコンハウジング5にはオイルポンプ12が収容されており、オイルポンプ12は、例えば、トロコイド式のオイルポンプから構成されている。オイルポンプ12はポンプハウジング12Aを備えており、ポンプハウジング12Aは、図示しないボルトによって隔壁55に固定された第2ポンプハウジング14と、図示しないボルトによって第2ポンプハウジング14に締結された第1ポンプハウジング13とからなる。第1ポンプハウジング13および第2ポンプハウジング14はオイルポンプ12の筐体を構成している。第1ポンプハウジング13と第2ポンプハウジング14との内部にはポンプ室15が形成されており、ポンプ室15には図示しないインナロータおよびアウタロータが設けられている。インナロータは、インペラハブを介してシェル10Bに取付けられており、シェル10Bと一体で回転する。
アウタロータは、インナロータの半径方向外方に設けられており、インナロータの回転に伴って回転する。トロコイド式のオイルポンプ12は、アウタロータに形成された内歯とインナロータに形成された外歯とが接触することにより、外歯と内歯との間にオイルを収容する図示しない作動室を形成する。
エンジン3の動力がフロントカバー10Aを介してインナロータに伝達されると、オイルポンプ12において、インナロータとアウタロータとが一方向に回転する。このとき、作動室の容積増加および容積減少が連続して発生することにより、オイルが作動室に吸入され、作動室からオイルが吐出される。
タービン軸11の後端部には円盤状のフランジ部11Aが形成されており、フランジ部11Aは、タービン軸11の前端部や中央部よりも大径に形成されている。フランジ部11Aには環状のフライホイール16が取付けられている。フライホイール16は摩擦クラッチ17の摩擦係合要素である。したがって、摩擦クラッチ17はタービン軸11に連結されている。フライホイール16は、フロントケース6に収容されている。
フロントケース6には摩擦クラッチ17および変速機20が収容されており、摩擦クラッチ17は、フライホイール16に軸方向に対向している。
フロントケース6は、摩擦クラッチ17および変速機20を外周側から囲む周壁61と、この周壁61の内部を摩擦クラッチ17が収納されるクラッチ室82と変速機20が収納される変速機室83とに区画する隔壁65と、を有する。
リヤケース7は、変速機20を外周側から囲む周壁71と、変速機20の回転軸を支持する隔壁75と、を有する。隔壁75はリヤケース7の後端部に形成されており、出力軸22とカウンタ軸23が貫通する開口が形成されている。エクステンションケース8は、リヤケース7の後端部に取付けられ、出力軸22から駆動力を取り出す開口を有するとともに、変速機室83の内部空間を封止している。
摩擦クラッチ17は、入力軸21の軸方向の前端部21aの近傍に取付けられている。入力軸21は、フロントケース6およびリヤケース7に収容されており、軸方向の前端部21aにおいて軸受38Bを介してフランジ部11Aに回転自在に支持され、軸方向の後端部21bにおいて出力軸22に回転自在に支持されている。
出力軸22は、入力軸21の軸方向において入力軸21の後方に入力軸21と同軸に配置されている。出力軸22は、リヤケース7の後端部の隔壁75およびエクステンションケース8において軸受38D、38Eをそれぞれ介して回転自在に支持されている。出力軸22は入力軸21に対して相対回転する。
摩擦クラッチ17は、入力軸21に一体回転自在、かつ入力軸21の軸方向に移動自在に設けられたクラッチディスク17Aと、クラッチディスク17Aをフライホイール16に押し付けるプレッシャプレート17Bと、プレッシャプレート17Bをフライホイール16側に付勢するダイヤフラムスプリング17Cとを備えている。
フロントケース6の隔壁65には、入力軸21が通過する筒状部66が形成されており、筒状部66は、隔壁65の中央付近から入力軸21の軸方向に沿って摩擦クラッチ17側に延びている。すなわち、筒状部66は隔壁65からクラッチ室82側に突出して形成されている。入力軸21は、筒状部66の内周に軸受38Cを介して支持されている。
筒状部66の外周部には、摩擦クラッチ17と軸方向に隣接するようにレリーズベアリング18が設けられている。レリーズベアリング18は、入力軸21の軸方向に移動してダイヤフラムスプリング17Cの半径方向内方に接触および離隔する。
レリーズベアリング18は、レリーズレバー19によって入力軸21の軸方向で前方に移動されると、ダイヤフラムスプリング17Cの径方向の内端部を前方に向かって押圧する。これにより、プレッシャプレート17Bの付勢が解除され、クラッチディスク17Aがフライホイール16に押し付けられなくなる。この結果、摩擦クラッチ17が解放され、エンジン3のクランク軸の回転が入力軸21に伝達されなくなる。
レリーズベアリング18は、レリーズレバー19によって入力軸21の軸方向に対して後方に移動されると、ダイヤフラムスプリング17Cの径方向の内端部から離れる。このとき、ダイヤフラムスプリング17Cがプレッシャプレート17Bを付勢してクラッチディスク17Aをフライホイール16に押し付けることにより、フライホイール16の回転(トルクコンバータ10を介したエンジン3のクランク軸の回転)を入力軸21に伝達する。このように摩擦クラッチ17は、エンジン3のクランク軸と入力軸21との間で動力伝達状態を伝達状態または遮断状態に切り替える。
フロントケース6およびリヤケース7にはカウンタ軸23が収容されており、カウンタ軸23は、フロントケース6の隔壁65、エクステンションケース8に回転自在に支持されている。カウンタ軸23は、入力軸21および出力軸22に対して平行に延びている。
入力軸21には、摩擦クラッチ17側から出力軸22に向かって4速入力ギヤ24A、3速入力ギヤ24B、2速入力ギヤ24C、1速入力ギヤ24Dおよびリバース入力ギヤ24Eが設置されている。
4速入力ギヤ24A、3速入力ギヤ24B、2速入力ギヤ24C、1速入力ギヤ24Dおよびリバース入力ギヤ24Eは、入力軸21に相対回転自在に連結されている。
出力軸22の前端部には5速クラッチギヤ22Aが設けられており、5速クラッチギヤ22Aは、出力軸22の外周部に形成されたドグから構成される。
カウンタ軸23には、摩擦クラッチ17側から出力軸22に向かって4速カウンタギヤ26A、3速カウンタギヤ26B、2速カウンタギヤ26C、1速カウンタギヤ26Dおよびカウンタドライブギヤ26Eが設けられている。
4速カウンタギヤ26A、3速カウンタギヤ26B、2速カウンタギヤ26C、1速カウンタギヤ26Dおよびカウンタドライブギヤ26Eは、カウンタ軸23に固定されている。
4速カウンタギヤ26A、3速カウンタギヤ26B、2速カウンタギヤ26C、1速カウンタギヤ26Dは、それぞれ同一の変速段を構成する4速入力ギヤ24A、3速入力ギヤ24B、2速入力ギヤ24C、1速入力ギヤ24Dに噛み合っている。
カウンタドライブギヤ26Eは、カウンタドリブンギヤ27に噛み合っており、カウンタドリブンギヤ27は、出力軸22と一体で回転するように出力軸22に固定されている。
フロントケース6およびリヤケース7には3速−4速用の同期装置28、1速−2速用の同期装置29およびリバース−5速用の同期装置30が収容されている。
3速−4速用の同期装置28は、入力軸21と一体で回転可能で、かつ、入力軸21の軸方向に移動自在に設けられている。3速−4速用の同期装置28は、シフトアンドセレクト軸33が操作されたときに、いずれも図示しない3速−4速用のシフト軸、シフトヨークおよびシフトフォークを介して入力軸21の軸方向に移動される。
1速−2速用の同期装置29は、入力軸21と一体で回転可能で、かつ、入力軸21の軸方向に移動自在に設けられている。1速−2速用の同期装置29は、シフトアンドセレクト軸33が操作されたときに、いずれも図示しない1速−2速用のシフト軸、シフトヨークおよびシフトフォークを介して入力軸21の軸方向に移動される。
リバース−5速用の同期装置30は、入力軸21と一体で回転可能で、かつ、入力軸21の軸方向に移動自在に設けられている。リバース−5速用の同期装置30は、シフトアンドセレクト軸33が操作されたときに、いずれも図示しないリバース−5速用のシフト軸、シフトヨークおよびシフトフォークを介して入力軸21の軸方向に移動される。
3速−4速用の同期装置28は、中立位置から入力軸21の軸方向の前側に移動することにより、4速入力ギヤ24Aを入力軸21に連結して前進4速段を成立させ、入力軸21の動力を4速入力ギヤ24Aおよび4速カウンタギヤ26Aを介してカウンタ軸23に伝達する。
カウンタ軸23に伝達される動力は、カウンタドライブギヤ26Eからカウンタドリブンギヤ27を介して出力軸22に伝達される。出力軸22には図示しないプロペラ軸を介していずれも図示しないディファレンシャル装置、ドライブ軸および駆動後輪が連結されている。
これにより、出力軸22に伝達された動力は、プロペラ軸を介してディファレンシャル装置に伝達された後、ディファレンシャル装置によって左右のドライブ軸に分配され、ドライブ軸から駆動後輪に伝達される。この結果、車両1が走行される。
3速−4速用の同期装置28は、中立位置から入力軸21の軸方向の後側に移動することにより、3速入力ギヤ24Bを入力軸21に連結して前進3速段を成立させ、入力軸21の動力を3速入力ギヤ24Bおよび3速カウンタギヤ26Bを介してカウンタ軸23に伝達する。
1速−2速用の同期装置29は、中立位置から入力軸21の軸方向の前側に移動することにより、2速入力ギヤ24Cを入力軸21に連結して前進2速段を成立させ、入力軸21の動力を2速入力ギヤ24Cおよび2速カウンタギヤ26Cを介してカウンタ軸23に伝達する。
1速−2速用の同期装置29は、中立位置から入力軸21の軸方向の後側に移動することにより、1速入力ギヤ24Dを入力軸21に連結して前進1速段を成立させ、入力軸21の動力を1速入力ギヤ24Dおよび1速カウンタギヤ26Dを介してカウンタ軸23に伝達する。
リバース−5速用の同期装置30は、中立位置から入力軸21の軸方向の前側に移動することにより、リバース入力ギヤ24Eを入力軸21に連結して後進段を成立させ、入力軸21の動力をリバース入力ギヤ24Eからいずれも図示しないリバースアイドラギヤおよびリバース出力ギヤと、1速カウンタギヤ26Dとを介してカウンタ軸23に伝達する。このとき、カウンタ軸23は、前進時の回転方向と逆方向に回転するので、車両1が後進される。
リバース−5速用の同期装置30は、中立位置から入力軸21の軸方向の後側に移動することにより、5速クラッチギヤ22Aを入力軸21に連結して前進5速段を成立させ、入力軸21の動力を出力軸22に直接伝達する。
フロントケース6の上部にはシフトケース9が設けられており、シフトアンドセレクト軸33は、シフトケース9の内部に設けられている。シフトアンドセレクト軸33は、入力軸21の延びる方向と直交する車幅方向に延びている。
シフトアンドセレクト軸33は、シフトケース9に回転自在かつ、軸方向に移動自在に設けられており、その端部に連結されたシフトユニット100によって操作される。
フロントケース6の下部にはオイルパン41が取付けられており、オイルパン41の内部には、オイルを貯留するオイル貯留室43が形成されている。オイル貯留室43は、クラッチ室82の下方に配置されている。また、オイルパン41とフロントケース6の下部との間にはバルブボディ42が収容されており、バルブボディ42は、図示しないボルトによってフロントケース6の下部に締結されている。
バルブボディ42は、オイルポンプ12によってオイルパン41から吸い上げられたオイルを、トルコンハウジング5の内部を通してトルクコンバータ10に供給する。
トルクコンバータ10に供給されるオイルは、トルクコンバータ10の図示しないロックアップクラッチを締結または解放するオイル、あるいは、ポンプインペラからタービンランナに流れるオイルとして用いられる。
また、バルブボディ42は、オイルポンプ12によってオイルパン41から吸い上げられたオイルを、トルコンハウジング5の内部を通して軸受38A等の潤滑が必要な部位に供給する。
レリーズレバー19は、自動変速機2の軸方向で、レリーズベアリング18に対して摩擦クラッチ17と反対側に配置されている。すなわち、摩擦クラッチ17はレリーズベアリング18の前方に配置されているのに対し、レリーズレバー19はレリーズベアリング18の後方に配置されている。
レリーズレバー19は、前述のシフトユニット100に連結されており、シフトユニット100によって操作される。詳しくは、レリーズレバー19は、フロントケース6の隔壁65に取付けられた支点部材を揺動支点として揺動自在に支持されており、シフトユニット100と連結された側の端部が軸方向の一方に移動すると、レリーズベアリング18側の端部が軸方向の他方に移動する。レリーズレバー19は、本発明におけるレリーズ部材を構成している。
詳しくは、レリーズレバー19は、その揺動中心においてフロントケース6の隔壁65に揺動自在に支持されている。レリーズレバー19の一方の揺動端19Aはレリーズベアリング18に連結されており、レリーズレバー19の他方の揺動端19Bはシフトユニット100に連結されている。
なお、本実施例では、レリーズレバー19の揺動運動によってシフトユニット100の操作力をレリーズベアリング18に伝達しているが、シフトユニット100の操作力をレリーズベアリング18に伝達するレリーズ部材としては、レリーズレバー19に限定されない。例えば、レリーズ部材として、揺動運動することなくシフトユニット100の操作力をレリーズベアリング18に伝達する部材を用いることもできる。
図4において、フロントケース6は、オイル貯留室43の上方に、オイル貯留室43に連続してバルブボディ42を収納するバルブボディ室84を有し、クラッチ室82とバルブボディ室84とを区画する天井壁68を有する。天井壁68の後端は隔壁65の下部に連結され、天井壁68の右端は周壁61の右側下部に連結され、天井壁68の左端は後述する縦壁69の下端に連結されている。また、天井壁68の前端は、周壁61の下部に連結されている。
図4、図5、図6、図7、図8に示すように、自動変速機2において、変速機ケース4は、変速機20を収納する変速機室83と、バルブボディ42を収納するバルブボディ室84とを有している。
変速機室83はバルブボディ室84の上方に配置されている。変速機ケース4は、バルブボディ室84の上部に上壁67を有しており、上壁67の前端は隔壁65の下部に連結されている。上壁67は、バルブボディ42を上方から囲み、バルブボディ室84と変速機室83とを隔てている。つまり、バルブボディ室84の上部には天井壁68、上壁67、隔壁65が配置されており、隔壁65よりも前側は天井壁68、隔壁65よりも後側は上壁67にてバルブボディ室84が隔成されている。
図7に示すように、隔壁65と上壁67には、軸受保持部67Aが形成されている。軸受保持部67Aは、変速機室83に配置されたカウンタ軸23の前端部の軸受38Fを保持している。上壁67には、軸受保持部67Aの一部(下部)が形成されており、上壁67の軸受保持部67Aは、軸受38Fの外径形状に沿って下方に窪んで形成され、バルブボディ室84内に膨出している。
図7に示すように、変速機ケース4の上壁67は、軸受保持部67Aの後方に隣り合う位置に、ギヤ収納部67Bを有している。ギヤ収納部67Bは、カウンタ軸23に設けられた4速カウンタギヤ26Aを外周側から囲んでおり、4速カウンタギヤ26Aの外径形状に沿って下方に窪んで形成され、バルブボディ室84内に膨出している。ギヤ収納部67Bは、軸受保持部67Aよりも大径に形成され、カウンタ軸23の軸方向から見て、軸受保持部67Aの周囲に軸受保持部67Aと同軸の円弧状に形成されている。
バルブボディ室84は、変速機ケース4(フロントケース6)の底部に配置されている。図8に示すように、変速機ケース4(フロントケース6)は、バルブボディ42を側方から囲む側壁63を有しており、側壁63は周壁61から下方に延びている。図5、図8に示すように、側壁63と軸受保持部67Aは天井壁68、上壁67にて接続され、軸受保持部67Aは剛性のある側壁63と周壁61の接合部と接続されて補強されている。
図4に示すように、変速機ケース4は、バルブボディ室84の後端部に上下方向に延びる後壁64を有している。後壁64は、その上端が上壁67の後端に接続されており、バルブボディ42を後方から囲み、バルブボディ室84と変速機室83とを隔てている。後壁64は、ギヤ収納部67Bに接続されており、ギヤ収納部67Bの後端から下方に延びている。
図4に示すように、バルブボディ室84は、クラッチ室82の下方に配置されている。バルブボディ室84を形成する天井壁68の前部は、摩擦クラッチ17との干渉を回避するため、天井壁68の後部よりも下方に位置しており、バルブボディ室84に膨出している。筒状部66と軸受保持部67Aは、上壁67において連結されている。
図5に示すように、筒状部66と軸受保持部67Aは、隔壁65から摩擦クラッチ17側に突出し、周壁61から斜め上方向に延びるリブ131により連結されている。軸受保持部67Aの左側の側方には、上下方向に延び縦壁69が形成されており、縦壁69は、バルブボディ室84を上方に拡大してブリーザ室44を形成する縦壁であって、ブリーザ室44とクラッチ室82を区画している。縦壁69は、その左側部分が筒状部66の近傍位置の部分よりも前方位置となるように上面視にて台形形状に形成されている。この縦壁69の上下方向の中間位置の右端は、入力軸21を支持する筒状部66に接続されており、縦壁69の下部は、天井壁68に接続されるとともに、その右端は軸受保持部67Aに接続されている。
軸受保持部67Aは、カウンタ軸23の前端を支持する軸受38Fを保持している。ギヤ収納部67Bに囲まれるギヤは、高速段用(4速用)の4速カウンタギヤ26Aであり、4速カウンタギヤ26Aは、カウンタ軸23に配置される変速ギヤのうち最も小径である。
軸受保持部67Aのクラッチ室82側は、リブ131と縦壁69により補強されている。変速機室83の内部はギヤオイルが流動して各部の潤滑がなされており、バルブボディ室84の内部はトルコンオイルが流動している。なお、クラッチ室82の内部には、オイルが存在しない。
このため、変速機室83とバルブボディ室84とは、これらの種類の異なるオイルが混合しないように隔壁65、縦壁69、上壁67および後壁64によって分離されている。
図3、図4に示すように、入力軸21の軸方向で、摩擦クラッチ17とギヤ収納部67Bとの間において、バルブボディ42は上方に突出している。この為、バルブボディ室84を形成する天井壁68は、摩擦クラッチ17の下方となる前部よりも、摩擦クラッチ17とギヤ収納部67Bとの間となる後部が上方となるように形成されており、天井壁68の後部は摩擦クラッチ17とギヤ収納部67Bとの間に位置している。天井壁68の後端部は、軸受保持部67Aの中心位置(カウンタ軸23の軸心位置)よりも下部で軸受保持部67Aに連結されている。
図5において、フロントケース6には、縦壁69によって縦壁69の背後(後側)にオイル貯留室43の上方でオイル貯留室43と連通し、オイルと空気とを分離するブリーザ室44が設けられている。ブリーザ室は、フロントケース6の左側部分に形成された縦長の空間である。
縦壁69は、クラッチ室82とブリーザ室44とを区画している。縦壁69は、天井壁68の上面から上方に延びている。縦壁69はフロントケース6の周壁61の上部の内周面に連結している。
ブリーザ室44の上方の周壁61には、ブリーザパイプ136が設けられている。ブリーザパイプ136は、ブリーザ室44の内部空間とフロントケース6の外部とを連通している。オイル貯留室43の内圧が高まった際は、オイル貯留室43の空気は、このオイル貯留室43と連通するブリーザ室44を通過する際にオイルと分離され、ブリーザパイプ136を通ってフロントケース6の外部に放出される。
入力軸21は、筒状部66の内周に軸受38Cを介して支持されており、縦壁69は、筒状部66と連結されている。カウンタ軸23は、入力軸21と平行に、変速機室83の下部に配置されている。天井壁68は、軸受保持部67Aのクラッチ室82側の面に連結されている。
次に、上記のように構成された自動変速機2の効果を説明する。
このように、本実施例では、変速機ケース4は、変速機20を収納する変速機室83と、バルブボディ42を収納するバルブボディ室84とを有しており、バルブボディ室84の上方にクラッチ室82と変速機室83が配置されている。
また、変速機ケース4は、バルブボディ室84の上部に、バルブボディ42を上方から囲み、バルブボディ室84とクラッチ室82を隔てる天井壁68と、バルブボディ室84と変速機室83とを隔てる上壁67を有している。上壁67には、軸受保持部67Aが形成されている。軸受保持部67Aは、変速機室83に配置されたカウンタ軸23の軸受38Fを保持している。軸受保持部67Aは、バルブボディ室84内に膨出している。
これにより、変速機20の軸方向で、バルブボディ42の後部とカウンタ軸23の前端部とを重ねた(オーバーラップさせた)配置とすることができ、変速機20の軸方向の長さを短くすることができる。また、軸受保持部67Aがバルブボディ室84内に膨出するように形成されているので、上下方向でバルブボディ42とカウンタ軸23をより接近させて配置することができ、変速機20の上下方向の長さを短くすることができる。
すなわち、バルブボディ42の後部とカウンタ軸23の前端部とが、上方から見て重なるように配置することができるため、重ならせない場合よりもカウンタ軸23の前端部をより前方に配置できるので、変速機20の軸方向の長さを短くすることができる。この結果、変速機20を軸方向に小型化することができる。
また、本実施例では、変速機ケース4は、軸受保持部67Aの後方に隣り合う位置に、軸受保持部67Aよりも大径に形成され、カウンタ軸23に設けられた4速カウンタギヤ26Aを外周側から囲むギヤ収納部67Bを有する。
これにより、ギヤ収納部67Bと、このギヤ収納部67Bの周囲との間に段差部が形成され、段差部の屈曲形状と縦壁形状とにより、軸受保持部67Aの剛性を向上させることができる。また、軸受保持部67Aに軸受38Fを介して保持されるカウンタ軸23に設けられた4速カウンタギヤ26Aをも、バルブボディ室84の上方に配置でき、変速機20を軸方向にさらに小型化できる。
また、本実施例では、バルブボディ室84は、変速機ケース4の底部に配置されている。変速機ケース4は、バルブボディ42を側方から囲む側壁63を有しており、側壁63は軸受保持部67Aに接続されている。
これにより、軸受保持部67Aの剛性を向上させることができる。
また、本実施例では、変速機ケース4は、バルブボディ室84の後端部に、側壁63に連続してバルブボディ42を後方から囲み、バルブボディ室84と変速機室83とを隔てる後壁64を有し、後壁64は、ギヤ収納部67Bの後端部に接続されている。
これにより、ギヤ収納部67Bを介して、軸受保持部67Aの剛性を向上させることができる。
本発明の実施例を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
2...自動変速機、4...変速機ケース、20...変速機、23...カウンタ軸(回転軸)、38F...軸受、42...バルブボディ、63...側壁、67...上壁、67A...軸受保持部、67B...ギヤ収納部、83...変速機室、84...バルブボディ室

Claims (4)

  1. 変速機を収納する変速機室と、バルブボディを収納するバルブボディ室とを有する変速機ケースを備えた自動変速機であって、
    前記バルブボディ室の上方に前記変速機室が配置され、
    前記変速機ケースは、前記バルブボディ室の上部に、前記バルブボディを上方から囲み、前記バルブボディ室と前記変速機室とを隔てる上壁を有し、
    前記上壁に、前記変速機室に配置された回転軸の軸受を保持し、前記バルブボディ室内に膨出する軸受保持部が形成されていることを特徴とする自動変速機。
  2. 前記変速機ケースは、前記軸受保持部の後方に隣り合う位置に、前記軸受保持部よりも大径に形成され、前記回転軸に設けられたギヤを外周側から囲むギヤ収納部を有することを特徴とする請求項1に記載の自動変速機。
  3. 前記バルブボディ室は、前記変速機ケースの底部に配置され、
    前記変速機ケースは、前記バルブボディを側方から囲む側壁を有し、
    前記側壁が前記軸受保持部に接続されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動変速機。
  4. 前記変速機ケースは、前記バルブボディ室の後端部に、前記バルブボディを後方から囲み、前記バルブボディ室と前記変速機室とを隔てる後壁を有し、
    前記後壁は、前記ギヤ収納部に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の自動変速機。
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