JP2020003374A - 電流検出装置 - Google Patents

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浩一 柳沢
Koichi Yanagisawa
浩一 柳沢
池田 正和
Masakazu Ikeda
正和 池田
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Abstract

【課題】高温となったり、大電流が流れたりする検出対象導体の電流を、直流を含む広周波数帯域で検出する。
【解決手段】検出対象導体51に流れる電流Iを検出して第1検出信号V1aを出力する光電流センサ2と、第1検出信号V1aの電圧レベルに応じて電圧レベルが変化する電流検出信号Voを、電流検出信号Voの電圧レベルを調整しつつ出力するレベル調整回路3と、電流Iに含まれる検出周波数帯域内の交流信号成分を検出して第2検出信号V2aを出力するロゴスキー型電流センサ11と、電流検出信号Voに含まれる特定周波数の信号成分レベルを示す検出電圧Vr1と第2検出信号V2aに含まれる特定周波数の信号成分レベルを示す検出電圧Vr2とを比較しつつ、検出電圧Vr1が検出電圧Vr2と一致するようにレベル調整回路3に対して電流検出信号Voの電圧レベルを調整させる誤差検出回路6、正規化回路7および制御量増幅回路8とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、検出対象導体に流れる電流を検出する電流検出装置に関するものである。
この種の電流検出装置として、本願出願人は、下記特許文献1に開示された電流検出装置(測定装置)を既に提案している。この電流検出装置では、ホール素子を備えて構成されて、直流から低周波数に亘る検出周波数帯域の電流プローブと、カレントトランスを備えて構成されて、低周波数から中周波数に亘る検出周波数帯域の電流プローブと、ロゴスキーコイルを備えて構成されて、中周波数から高周波数に亘る検出周波数帯域の電流プローブとを同時に使用することにより、装置自体での検出周波数帯域を直流を含む広周波数帯域とする構成を採用している。
特開2015−14525号公報(第6−11頁、第1−3図)
ところが、上記の電流検出装置には、以下のような改善すべき課題が存在している。すなわち、この電流検出装置においては、ロゴスキーコイルを備えて構成された電流プローブを除く他の電流プローブは、検出対象導体(測定対象電線)を取り囲むように配置される磁気コアを備えて構成されている。しかしながら、磁気コアを備える構成の電流プローブでは、高温となる検出対象導体の電流検出がキュリー温度の制約により困難となったり、大電流が流れる検出対象導体の電流検出が磁気飽和の存在により困難となったりすることから、この電流検出装置には、高温の検出対象導体についての電流や大電流が流れる検出対象導体についての電流を、直流を含む広周波数帯域で測定することが困難であるという改善すべき課題が存在している。
本発明は、かかる課題を解決すべくなされたものであり、高温となったり、大電流が流れたりする検出対象導体の電流を、直流を含む広周波数帯域で検出し得る電流検出装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の電流検出装置は、磁気光学効果を生じさせる磁気光学素子を有して構成されて、検出対象導体に流れる電流を検出すると共に当該電流の電流レベルに応じて電圧レベルが変化する第1検出信号を出力する光電流センサと、前記第1検出信号を入力すると共に、当該第1検出信号の前記電圧レベルに応じて電圧レベルが変化する電流検出信号を、当該電流検出信号の前記電圧レベルを調整しつつ出力するレベル調整回路と、前記検出対象導体に装着される空芯コイルを有して構成されて、前記電流に含まれる交流信号成分のうちの検出周波数帯域内の交流信号成分を検出して第2検出信号を出力する空芯コイル型電流センサと、前記電流検出信号に含まれる予め規定された特定周波数の第1信号成分と前記第2検出信号に含まれる当該特定周波数の第2信号成分とを検出して比較しつつ、当該第1信号成分が当該第2信号成分と一致するように前記レベル調整回路に対して前記電流検出信号の前記電圧レベルを調整させる制御回路とを備えている。
また、請求項2記載の電流検出装置は、請求項1記載の電流検出装置において、前記特定周波数を含む帯域制限フィルタを備えて構成されて、前記電流検出信号から前記第1信号成分を抽出して前記制御回路に出力する第1信号抽出回路と、前記特定周波数を含む帯域制限フィルタを備えて構成されて、前記第2検出信号から前記第2信号成分を抽出して前記制御回路に出力する第2信号抽出回路とを備えている。
また、請求項3記載の電流検出装置は、請求項1または2記載の電流検出装置において、前記空芯コイル型電流センサは、前記空芯コイルの一対の出力端子と2本の配線を介して接続されると共に当該一対の出力端子間に誘起される電圧を積分して出力する検出回路を備え、当該検出回路は、前記空芯コイルから当該空芯コイルの外径以上の距離だけ離間して配設されている。
また、請求項4記載の電流検出装置は、請求項3記載の電流検出装置において、前記2本の配線は撚り合わされている。
また、請求項5記載の電流検出装置は、請求項3または4記載の電流検出装置において、前記空芯コイルは、互いに逆向きに同数巻回されて構成されると共に互いの一端部同士が接続された2つのコイルを備えて、当該2つのコイルのそれぞれの他端部が前記一対の出力端子として機能する。
請求項1記載の電流検出装置では、磁気コアを共に使用しない光電流センサおよび空芯コイル型電流センサを有して構成されて、特定周波数における電圧レベルが空芯コイル型電流センサの検出周波数帯域の周波数特性での電圧レベルと同一となるように調整された広周波数帯域の周波数特性を有する光電流センサおよびレベル調整回路の直列回路が、電流の絶対的な電流値を表す信号として電流検出信号を生成して出力する。
したがって、この電流検出装置によれば、キュリー温度の制約を受けることがないため、高温となる検出対象導体の電流を正確に検出することができると共に、磁気飽和の虞もないことから、大電流が流れる検出対象導体の電流についても正確に検出することができ、さらに、直流成分から高周波数成分まで検出し得る光電流センサを使用する構成のため、検出対象導体の電流を、直流を含む広周波数帯域に亘って正確に検出することができる。
請求項2記載の電流検出装置では、第1信号抽出回路および第2信号抽出回路が、同じ特定周波数を含む帯域制限フィルタを備えて構成されて、第1信号成分および第2信号成分をそれぞれ誤差の少ない状態で抽出する。したがって、この電流検出装置によれば、制御回路がこの誤差の少ない第1信号成分および第2信号成分に基づいて、電流検出信号に含まれるこの特定周波数の信号成分を、第2検出信号に含まれる同じ特定周波数の信号成分に正確に一致させることができる。
請求項3記載の電流検出装置では、空芯コイル型電流センサにおいて、空芯コイルと積分回路を含む検出回路とが2本の配線を介して接続されると共に、検出回路が空芯コイルから空芯コイルの外径以上の距離だけ離間して配設されている。したがって、この電流検出装置によれば、検出対象導体に重畳する虞のあるノイズおよび検出対象導体の温度の検出回路への影響を軽減することができる。
請求項4記載の電流検出装置によれば、空芯コイルと検出回路とを接続する2本の配線が撚り合わされているため、空芯コイルから出力されてこの2本の配線を介して検出回路に伝達される出力電圧へのノイズの影響を軽減することができる。
請求項5記載の電流検出装置によれば、互いに逆向きに同数巻回されて構成されると共に互いの一端部同士が接続された2つのコイルを備えて、この2つのコイルのそれぞれの他端部が一対の出力端子として機能するように空芯コイルが構成されているため、電流によって各コイルに誘起される誘起電圧同士は強め合う一方で、各コイルに生じるノイズ電圧は打ち消し合うことから、ノイズの影響を一層軽減した状態で、電流を検出することができる。
電流検出装置1の構成を説明するための構成図である。 電流検出装置1の構成および動作を説明するための周波数特性図である。 ロゴスキーコイル31の他の例の構成を説明するための構成図である。
以下、添付図面を参照して、電流検出装置の実施の形態について説明する。
まず、電流検出装置としての電流検出装置1の構成について、図1を参照して説明する。
電流検出装置1は、光電流センサ2、レベル調整回路3、レベル検出回路4、第1信号抽出回路5、誤差検出回路6、正規化回路7、制御量増幅回路8、空芯コイル型電流センサ11、および第2信号抽出回路12を備えて、検出対象導体51に流れる電流(被検出電流)Iを検出して、電流Iの振幅に応じて振幅が変化する電圧信号としての電流検出信号Voを出力する。また本例では、電流検出装置1は、処理装置52および出力装置53と共に電流測定装置を構成して、一例として、電流Iの電流値I1や電流Iの信号波形を測定して出力する。
光電流センサ2は、公知の光プローブセンサ装置で構成されている。本例では一例として、光電流センサ2は、特開2014−145719号公報に開示された光プローブセンサ装置と同等の構成を備えている。具体的には、光電流センサ2は、光電流センサ回路21および第1検出回路22を備えている。
この光電流センサ2では、光電流センサ回路21は、磁気光学効果(光の偏光状態が磁界の強度に応じて変化する効果)としての面内磁気カー効果を生じさせる磁気光学素子(磁気光学を有するプレート(板状体))としての磁性体21aと、磁性体21aからの反射光をS偏光成分とP偏光成分とに分岐する不図示の偏光子とを含んで構成されている。磁性体21aは、Fe,Co,Ni,Gdのうちの少なくとも一種を含む軟磁性体で構成されており、本例では一例として、イットリウム−鉄−ガーネット(YIG:Yttrium-Iron-Garnet )フェライト単結晶で構成されている。光電流センサ2は、上記のような軟磁性体で構成されることで、高温(300°C程度)となったり、大電流が流れたりする検出対象導体51の電流Iを、直流を含む広周波数帯域で検出することが可能となっている。第1検出回路22は、図示はしないが、発光部、受光部および信号処理部を含んで構成されて、光電流センサ回路21と離間した位置に配設されると共に、光ファイバコア23,24,25(例えば、1つの多芯光ファイバの各コア)を介して光電流センサ回路21と接続されている。
第1検出回路22では、発光部(例えば半導体レーザ)が、発光させたレーザ光を光ファイバコア23を介して光電流センサ回路21に伝搬させる。このレーザ光は、光電流センサ回路21において、偏光子によって直線偏光となって磁性体21aの表面に入射される。この場合、磁性体21aの表面からの反射光(直線偏光)は、不図示の波長板によって円偏光に変換され、次いで、他の偏光子によってS偏光成分の光とP偏光成分の光とに分岐される。このS偏光成分の光およびP偏光成分の光は、磁性体21aの面内磁気カー効果により、磁性体21aに印加されている磁場の大きさの変化に対応して変化するものであり、対応する光ファイバコア24,25を介して第1検出回路22に伝搬される。
第1検出回路22では、受光部が、伝搬されたS偏光成分の光およびP偏光成分の光を受光して、それぞれを電気信号に変換する。上記したように、S偏光成分の光およびP偏光成分の光は、磁性体21aに印加されている磁場の大きさの変化に対応してそれぞれ変化するが、さらにS偏光成分の光およびP偏光成分の光の各光量の差分は、磁性体21aに印加されている磁場の大きさ、つまり、検出対象導体51に流れる電流Iの大きさ(電流レベル)に応じて変化する。具体的には、この各光量の差分は、磁場の大きさに応じて大きさの絶対値が変化し、かつ磁場の向きに応じて極性が変化する。したがって、信号処理部は、受光部から出力される2つの電気信号を処理することにより、検出対象導体51に流れる電流Iの電流レベルに応じて電圧レベルが変化する第1検出信号V1aを出力する。具体的には、信号処理部は、検出対象導体51に流れる電流Iの大きさ(電流値)に比例して大きさの絶対値が変化し、電流Iの向きに応じて極性が変化する電圧信号としての第1検出信号V1aを出力する(つまり、第1検出回路22が第1検出信号V1aを出力する)。
なお、光電流センサ2は、その光電流センサ回路21が検出対象導体51に対して位置決めされた状態においては、検出対象導体51に流れる電流Iの波形を構成する各周波数成分について、図2に示すように、直流成分から高周波数成分(数MHz程度の周波数成分)まで、均一なゲインで検出すると共に、この周波数成分の電流レベルに応じて電圧レベルが変化する第1検出信号V1aを出力することが可能な広周波数帯域の周波数特性CH1を有している。しかしながら、電流Iが流れることによって検出対象導体51の周囲に発生する磁場の大きさは、電流Iが一定であっても、検出対象導体51からの距離に応じて変化する。したがって、光電流センサ2のゲインは電流Iの電流レベルを正確に検出し得るものではないことから、光電流センサ2から出力される第1検出信号V1aの電圧レベルは、電流Iの絶対的な電流レベルを表すものとはなっていない。
レベル調整回路3は、光電流センサ2の上記の周波数特性CH1よりも十分に広い動作周波数帯域(直流成分から周波数特性CH1の上限周波数よりも高い周波数に亘る広い周波数帯域)を有して構成されて、第1検出信号V1aおよび制御量増幅回路8から出力される後述の制御電圧Vcを入力すると共に、第1検出信号V1aの電圧レベルに応じて電圧レベルが変化する電流検出信号Voを、電流検出信号Voの電圧レベルを制御電圧Vcに基づいて調整(増減)しつつ出力する。具体的には、レベル調整回路3は、制御電圧Vcが正極性のときには、制御電圧Vcの絶対値に比例した変化分だけ電流検出信号Voの電圧レベルを増加させることで、一方、制御電圧Vcが負極性のときには、制御電圧Vcの絶対値に比例した変化分だけ電流検出信号Voの電圧レベルを減少させることで、電流検出信号Voを生成して出力する。
レベル検出回路4は、第1検出信号V1aを入力すると共にその電圧レベル(本例では、電圧レベルの一例としての実効値)を検出して、検出した電圧レベルを示すレベル検出電圧V1b(直流電圧)を出力する。
第1信号抽出回路5は、電流検出信号Voの波形を構成する各周波数成分(電流検出信号Voに含まれる各周波数成分、つまり電流Iの信号波形に含まれる各周波数成分)のうちの特定周波数frの第1信号成分を抽出して出力する。具体的には、第1信号抽出回路5は、抽出した第1信号成分のレベルを示す第1検出電圧(第1信号成分のレベルに比例して電圧値が変化する第1検出電圧)Vr1を出力する。また、第1信号抽出回路5は、図示はしないが、例えば、特定周波数frを含む(特定周波数frを中心周波数とする)狭帯域の帯域制限フィルタ(バンドパスフィルタ)と検波回路とを含んで構成されて、第1信号成分のレベルの一例としての振幅を示す第1検出電圧Vr1を出力し得るように構成されている。また、この特定周波数frについては、検出対象導体51に流れる電流Iの周波数に関する既知の特性(電流Iが交流信号のときにはその基本周波数、電流Iが直流信号であってスイッチング電源から供給されるときにはスイッチング周波数など)を考慮して、電流Iに必ず含まれる周波数成分の周波数に規定されているものとする。
誤差検出回路6は、正規化回路7および制御量増幅回路8と共に、レベル調整回路3の上記したレベル調整動作を制御する制御回路CNTとして機能する。具体的には、誤差検出回路6は、第1信号抽出回路5から出力される第1検出電圧Vr1と第2信号抽出回路12から出力される後述の第2検出電圧Vr2とを入力すると共に両検出電圧Vr1,Vr2の差分(Vr2−Vr1)を検出して、差分(Vr2−Vr1)に応じて極性および電圧レベルが変化する誤差電圧Ve(例えば、極性がこの差分の極性と同じであって、電圧レベル(電圧値)がこの差分の絶対値に比例する誤差電圧Ve)を出力する。本例では、第1信号抽出回路5および第2信号抽出回路12はいずれも、同じ特定周波数frを含む同じ狭帯域の帯域制限フィルタを備えて構成されているため、対応する検出電圧Vr1,Vr2を正確に検出することが可能となっている。これにより、誤差検出回路6において差分(Vr2−Vr1)に生じる誤差(差分誤差)が大幅に低減されるため、誤差検出回路6は、電流検出信号Voに含まれる特定周波数frの第1信号成分の振幅と、ロゴスキー型電流センサ11から出力される後述の第2検出信号V2aに含まれる特定周波数frの第2信号成分の振幅との差分を示す誤差電圧Veを正確に出力することが可能となっている。
正規化回路7は、誤差電圧Veおよびレベル検出回路4から出力されるレベル検出電圧V1bを入力すると共に、レベル検出電圧V1bの電圧値に基づいて誤差電圧Veを正規化して、正規化誤差電圧Venを出力する。ここで、誤差電圧Veを正規化誤差電圧Venに正規化する理由について説明する。例えば、電流Iの電流レベルが異なる場合、つまり電流Iの電流レベルを示す第2検出電圧Vr2が異なる場合においても、異なる第2検出電圧Vr2に対する差分(Vr2−Vr1)の比率が同じときには、誤差検出回路6、正規化回路7および制御量増幅回路8で構成される制御回路CNTのフィードバック(負帰還)ゲイン(レベル調整回路3のレベル調整動作を制御するゲイン)は同じであるのが好ましい。そこで、電流検出装置1の仕様上の電流測定範囲内において電流Iの電流レベルが変化したときに、レベル検出回路4から出力されるレベル検出電圧V1bが変化し得る電圧範囲内に含まれる任意の1つの基準電圧値Vref(予め規定された電圧値。例えば、第1検出信号V1aの最大値と最小値との間の中間値)を正規化回路7に予め設定しておき、正規化回路7は、この基準電圧値Vrefを基準として、現在のレベル検出電圧V1bの電圧値(理解の容易のため、この電圧値についても符号V1bを付すものとする)に基づき、現在の誤差電圧Veを正規化して、つまり、現在の誤差電圧Veの電圧値(理解の容易のため、この電圧値についても符号Veを付すものとする)を値(V1b/Vref)で除算して、正規化誤差電圧Venを出力する。
制御量増幅回路8は、正規化誤差電圧Venを入力すると共に、予め規定された増幅率で正規化誤差電圧Venを増幅して、制御電圧Vcとしてレベル調整回路3へ出力する。
空芯コイル型電流センサ11は、ロゴスキーコイル31、検出回路としての第2検出回路32、およびロゴスキーコイル31と第2検出回路32とを接続するケーブル33を備えている。したがって、空芯コイル型電流センサ11は、ロゴスキー型電流センサであることから、以下では、ロゴスキー型電流センサ11ともいうものとする。
ロゴスキーコイル31は、例えば、ロゴスキーコイル31の本体を構成する1つのコイルとしての空芯コイル(図示せず)、1つの巻き戻し線(図示せず)および一対の出力端子31a,31bを有して、空芯コイルの一端部が一対の出力端子31a,31bのうちの一方の出力端子31aに接続され、空芯コイルの他端部が巻き戻し線を介して一対の出力端子31a,31bのうちの他方の出力端子31bに接続された公知のロゴスキーコイルとして構成されている。また、ロゴスキーコイル31は、検出対象導体51を取り囲むようにして、検出対象導体51に装着されて、検出対象導体51に流れる電流Iの電流レベルに対応した出力電圧(その波形が電流Iの微分波形となる電圧)を一対の出力端子31a,31bから出力する。
第2検出回路32は、例えば、積分回路および増幅回路(いずれも図示せず)を有して構成されて、不図示の一対の入力端子(積分器の一対の入力端子)がケーブル33を介して、ロゴスキーコイル31の一対の出力端子31a,31bに接続されている。
この構成により、ロゴスキー型電流センサ11は、ロゴスキーコイル31から出力される出力電圧(空芯コイルの一端部と他端部との間に誘起される誘起電圧)を、第2検出回路32が積分すると共に増幅して出力することにより、検出対象導体51に流れる電流Iの大きさ(電流レベル)に応じて電圧レベルが変化する電圧信号としての第2検出信号V2aを出力する。具体的には、ロゴスキー型電流センサ11は、検出対象導体51に流れる電流Iの電流レベルに比例して大きさの絶対値が変化し、電流Iの向きに応じて極性が変化する第2検出信号V2aを出力する。また、このロゴスキー型電流センサ11は、検出対象導体51に流れる電流Iの波形を構成する各周波数成分について、図2に示すように、直流成分を含む低周波数成分については検出できないものの、中周波数成分から高周波数成分まで(例えば、数十kHzから数百kHzまで)の検出周波数帯域A1(特定周波数frを含む周波数帯域)内の周波数成分(交流信号成分)については、均一なゲインで、電流レベルを正確に検出すると共に、この交流信号成分の電流レベルに応じて電圧レベルが変化する第2検出信号V2aを出力することが可能な周波数特性CH2を有している。したがって、ロゴスキー型電流センサ11から出力される第2検出信号V2aの電圧レベルは、電流Iの絶対的な電流レベルを表したものとなっている。
ケーブル33は、互いに撚り合わされた(ツイストされた)2本の配線で構成される(所謂ツイスト線で構成される)ことで、検出対象導体51に重畳する虞のあるノイズの影響(ロゴスキーコイル31から出力される出力電圧への影響)を軽減し得るものとなっている。また、第2検出回路32は、このケーブル33を介してロゴスキーコイル31と接続されることで、ロゴスキーコイル31の外径D1(ロゴスキーコイル31が検出対象導体51に装着されてほぼ円状になったときの外径)以上の距離L1だけ離間して配設されている。これにより、検出対象導体51に重畳する虞のあるノイズおよび検出対象導体51の温度の第2検出回路32への影響が軽減されている。
第2信号抽出回路12は、第2検出信号V2aの波形を構成する各周波数成分(第2検出信号V2aに含まれる各周波数成分、つまり電流Iの信号波形に含まれる各周波数成分)のうちの特定周波数frの第2信号成分(上記した第1信号成分と同じ周波数成分)を抽出して出力する。具体的には、第2信号抽出回路12は、抽出した第2信号成分のレベルを示す第2検出電圧(第2信号成分のレベルに比例して電圧値が変化する第2検出電圧)Vr2を出力する。第2信号抽出回路12は、図示はしないが、例えば、特定周波数frを含み(中心周波数とする)第1信号抽出回路5の帯域制限フィルタと同一の帯域特性を有する狭帯域の帯域制限フィルタ(バンドパスフィルタ)と検波回路とを含んで第1信号抽出回路5と同一に構成されて、第2信号成分のレベルの一例としての振幅を示す第2検出電圧Vr2を第1信号抽出回路5と同じゲインで出力し得るように構成されている。
処理装置52は、A/D変換器、CPUおよびメモリなどを備えて構成されて、電流検出装置1から出力される電流検出信号Voをサンプリングして波形データに変換してメモリに記憶し、この記憶された波形データに基づいて、電流Iの電流値I1を算出する。また、処理装置52は、算出した電流値I1、および記憶された波形データで示される電流Iの信号波形を出力装置53に表示させる。
次に、電流検出装置1の動作について、図面を参照して説明する。なお、光電流センサ2は検出対象導体51に対して所定の位置に配設され、ロゴスキー型電流センサ11は検出対象導体51に装着されているものとする。
この状態において、電流検出装置1では、光電流センサ2が、検出対象導体51に流れる電流Iを検出して、第1検出信号V1aを出力する。レベル調整回路3は、この第1検出信号V1aを入力して電流検出信号Voを出力し、またレベル検出回路4は、この第1検出信号V1aを入力してレベル検出電圧V1bを出力する。また、ロゴスキー型電流センサ11は、検出対象導体51に流れる電流Iを検出して、第2検出信号V2aを出力する。
また、第1信号抽出回路5は、電流検出信号Voを入力すると共に、電流検出信号Voの波形を構成する各周波数成分(電流検出信号Voに含まれる各周波数成分)のうちの特定周波数frの第1信号成分のレベル(本例では振幅)を示す第1検出電圧Vr1を出力する。また、第2信号抽出回路12は、第2検出信号V2aを入力すると共に、第2検出信号V2aの波形を構成する各周波数成分(第2検出信号V2aに含まれる各周波数成分)のうちの特定周波数frの第2信号成分のレベル(本例では振幅)を示す第2検出電圧Vr2を出力する。
誤差検出回路6は、第1検出電圧Vr1および第2信号抽出回路12を入力すると共に、両検出電圧Vr1,Vr2の差分(Vr2−Vr1)を検出して、この差分(Vr2−Vr1)に応じて極性および電圧レベルが変化する誤差電圧Veを出力する。また、正規化回路7は、誤差電圧Veおよびレベル検出電圧V1bを入力すると共に、レベル検出電圧V1bの電圧値に基づいて誤差電圧Veを正規化して、正規化誤差電圧Venを出力する。また、制御量増幅回路8は、正規化誤差電圧Venを入力すると共に予め規定された増幅率で増幅して、制御電圧Vcとしてレベル調整回路3へ出力する。
電流検出装置1では、このようにしてレベル調整回路3に対する制御電圧Vc(つまり、レベル調整回路3から出力される電流検出信号Voの電圧レベル)が、誤差検出回路6、正規化回路7および制御量増幅回路8で構成される制御回路CNTにより、差分(Vr2−Vr1)がゼロになるように、すなわち、電流検出信号Voに含まれる特定周波数frの第1信号成分のレベル(本例では振幅)がロゴスキー型電流センサ11から出力される第2検出信号V2aに含まれる特定周波数frの第2信号成分のレベル(本例では振幅)と一致するように、フィードバック制御される。
この結果として、電流検出装置1では、光電流センサ2およびレベル調整回路3の直列回路についての周波数特性は、図2において符号CH3で示すように、光電流センサ2と同じ周波数帯域(直流成分から数MHz程度の高周波数に亘る周波数帯域)に亘って均一なゲインを有し、かつこのゲインがロゴスキー型電流センサ11の周波数特性CH2のゲインと同一となるように自動的に調整される。
ロゴスキー型電流センサ11の周波数特性CH2は、上記したように、特定周波数frを含む検出周波数帯域A1内の交流信号成分について、均一なゲインで、電流レベルを正確に検出すると共に、この電流レベルに応じて電圧レベルが変化する第2検出信号V2aを出力することができるものとなっている。したがって、光電流センサ2およびレベル調整回路3の直列回路は、特定周波数frにおける電圧レベルがこの周波数特性CH2での電圧レベルと同一となるように調整された周波数特性CH3を有するため、電圧レベルが電流Iの絶対的な電流レベルを表す電圧信号として電流検出信号Voを出力する。
処理装置52は、電流検出信号Voを波形データに変換してメモリに記憶し、この波形データに基づいて、電流Iの電流値I1を算出する。また、処理装置52は、算出した電流値I1、および記憶された波形データで示される電流Iの信号波形を出力装置53に表示させる。
このように、この電流検出装置1では、磁気コアを共に使用しない光電流センサ2およびロゴスキー型電流センサ11を有して構成されて、特定周波数frにおける電圧レベルがロゴスキー型電流センサ11の周波数特性CH2での電圧レベルと同一となるように調整された広周波数帯域の周波数特性CH3を有する光電流センサ2およびレベル調整回路3の直列回路が、電圧レベルが電流Iの絶対的な電流レベルを表す電圧信号として電流検出信号Voを生成して出力する。
したがって、この電流検出装置1によれば、キュリー温度の制約を受けることがないため、高温となる検出対象導体51の電流Iを正確に検出することができると共に、磁気飽和の虞もないことから、大電流が流れる検出対象導体51の電流Iについても正確に検出することができ、さらに、直流成分から高周波数成分(数MHz程度の周波数成分)まで検出し得る光電流センサ2を使用する構成のため、検出対象導体51の電流Iを、直流を含む広周波数帯域に亘って正確に検出することができる。
また、この電流検出装置1では、第1信号抽出回路5および第2信号抽出回路12が、同じ特定周波数frを含む帯域制限フィルタを備えて構成されて、電流検出信号Voに含まれる特定周波数frの第1信号成分の振幅、および第2検出信号V2aに含まれる特定周波数frの第2信号成分の振幅をそれぞれ誤差の少ない状態で抽出して、第1検出電圧Vr1および第2検出電圧Vr2をそれぞれ正確に検出する。したがって、この電流検出装置1によれば、制御回路CNTを構成する誤差検出回路6が各検出電圧Vr1,Vr2に基づいて電流検出信号Voおよび第2検出信号V2aにそれぞれ含まれる同じ特定周波数frの信号成分についての差分を示す誤差電圧Veを正確に出力することができるため、この正確な誤差電圧Veに基づいて、電流検出信号Voに含まれる特定周波数frの第1信号成分の振幅を第2検出信号V2aに含まれる特定周波数frの第2信号成分の振幅に正確に一致させることができ、その結果として、光電流センサ2およびレベル調整回路3の直列回路についての周波数特性CH3を、光電流センサ2と同じ周波数帯域(直流成分から数MHz程度の高周波数に亘る周波数帯域)に亘って均一なゲインを有し、かつこのゲインがロゴスキー型電流センサ11の周波数特性CH2のゲインと同一となるように確実に調整することができる。
また、この電流検出装置1では、ロゴスキー型電流センサ11において、ロゴスキーコイル31と積分回路を含む第2検出回路32とがケーブル33を介して接続されると共に、第2検出回路32がロゴスキーコイル31からロゴスキーコイル31の外径D1以上の距離L1だけ離間して配設されている。したがって、この電流検出装置1によれば、検出対象導体51に重畳する虞のあるノイズおよび検出対象導体51の温度の第2検出回路32への影響を軽減することができる。
また、この電流検出装置1によれば、ロゴスキーコイル31と第2検出回路32とを接続するケーブル33が撚り合わされた2本の配線(ツイスト線)で構成されているため、ロゴスキーコイル31から出力されてこのケーブル33を介して第2検出回路32に伝達される出力電圧への上記のノイズの影響を軽減することができる。
なお、上記の例では、ロゴスキーコイル31は不図示の1つの空芯コイルで構成されていたが、ロゴスキーコイル31はこの構成に限定されるものではない。例えば、ロゴスキーコイル31は、図3に示すように、互いに逆向きに同数(同じ巻数で)巻回されて構成されると共に互いの一端部同士が接続された2つのコイルとしての空芯コイル31c,31dを備えて、各空芯コイル31c,31dのそれぞれの他端部が上記の出力電圧が出力される一対の出力端子31a,31bとして機能する構成とすることもできる。
この構成のロゴスキーコイル31では、各空芯コイル31c,31dの巻回方向が互いの一端部を基準として逆向きになるので、検出対象導体51に流れる電流Iによって各空芯コイル31c,31dに誘起される誘起電圧の極性は、互いの一端部を基準として逆向きとなる。これに対して、各空芯コイル31c,31dに伝播したノイズに起因する電圧(ノイズ電圧)は巻回方向に依存しない性質を有している。つまり、各空芯コイル31c,31dに生じるノイズ電圧の極性は、互いの一端部を基準として同相となる。したがって、この図3に示す構成のロゴスキーコイル31を採用する電流検出装置1によれば、電流Iによって各空芯コイル31c,31dに誘起される誘起電圧同士は強め合う一方で、各空芯コイル31c,31dに生じるノイズ電圧は打ち消し合うことから、ノイズの影響を一層軽減した状態で、電流Iを検出することができる。
また、上記の例では、光電流センサ回路21において、磁気光学効果としての面内磁気カー効果を生じる磁気光学素子としての磁性体21aを有する構成を採用しているが、この構成に限定されない。例えば、光電流センサ回路21において、この磁性体21aに代えて、磁気光学効果としてのファラデー効果を生じる磁気光学素子としての公知の磁性薄膜を有する構成を採用することもできる。
また、上記の例では、第1信号抽出回路5は、電流検出信号Voの波形を構成する各周波数成分のうちの特定周波数frの第1信号成分のレベルの一例としての振幅を示す第1検出電圧Vr1を出力し、第2信号抽出回路12は、第2検出信号V2aの波形を構成する各周波数成分のうちの特定周波数frの第2信号成分のレベルの一例としての振幅を示す第2検出電圧Vr2を出力する構成を採用しているが、第1信号抽出回路5が第1信号成分の実効値を算出して、この実効値を示す第1検出電圧Vr1を出力し、かつ第2信号抽出回路12が第2信号成分の実効値を算出して、この実効値を示す第2検出電圧Vr2を出力する構成や、第1信号抽出回路5が第1信号成分の平均値を算出して、この平均値を示す第1検出電圧Vr1を出力し、かつ第2信号抽出回路12が第2信号成分の平均値を算出して、この平均値を示す第2検出電圧Vr2を出力する構成を採用することもできる。
また、上記の例では、レベル検出回路4は、第1検出信号V1aを入力してそのレベルを示すレベル検出電圧V1bを出力する構成を採用しているが、この構成に限定されない。例えば、レベル検出回路4は、第2検出信号V2aを入力すると共にそのレベルを検出して、検出したレベルを示すレベル検出電圧V1bを出力する構成を採用することもできる。
1 電流検出装置
2 光電流センサ
3 レベル調整回路
6 誤差検出回路
7 正規化回路
8 制御量増幅回路
11 ロゴスキー型電流センサ
21a 磁性体
31 ロゴスキーコイル
33 ケーブル
51 検出対象導体
CNT 制御回路
I 電流
V1a 第1検出信号
V2a 第2検出信号
Vo 電流検出信号
Vr1 第1検出電圧(第1信号成分のレベルを示す電圧)
Vr2 第2検出電圧(第2信号成分のレベルを示す電圧)

Claims (5)

  1. 磁気光学効果を生じさせる磁気光学素子を有して構成されて、検出対象導体に流れる電流を検出すると共に当該電流の電流レベルに応じて電圧レベルが変化する第1検出信号を出力する光電流センサと、
    前記第1検出信号を入力すると共に、当該第1検出信号の前記電圧レベルに応じて電圧レベルが変化する電流検出信号を、当該電流検出信号の前記電圧レベルを調整しつつ出力するレベル調整回路と、
    前記検出対象導体に装着される空芯コイルを有して構成されて、前記電流に含まれる交流信号成分のうちの検出周波数帯域内の交流信号成分を検出して第2検出信号を出力する空芯コイル型電流センサと、
    前記電流検出信号に含まれる予め規定された特定周波数の第1信号成分と前記第2検出信号に含まれる当該特定周波数の第2信号成分とを検出して比較しつつ、当該第1信号成分が当該第2信号成分と一致するように前記レベル調整回路に対して前記電流検出信号の前記電圧レベルを調整させる制御回路とを備えている電流検出装置。
  2. 前記特定周波数を含む帯域制限フィルタを備えて構成されて、前記電流検出信号から前記第1信号成分を抽出して前記制御回路に出力する第1信号抽出回路と、
    前記特定周波数を含む帯域制限フィルタを備えて構成されて、前記第2検出信号から前記第2信号成分を抽出して前記制御回路に出力する第2信号抽出回路とを備えている請求項1記載の電流検出装置。
  3. 前記空芯コイル型電流センサは、前記空芯コイルの一対の出力端子と2本の配線を介して接続されると共に当該一対の出力端子間に誘起される電圧を積分して出力する検出回路を備え、当該検出回路は、前記空芯コイルから当該空芯コイルの外径以上の距離だけ離間して配設されている請求項1または2記載の電流検出装置。
  4. 前記2本の配線は撚り合わされている請求項3記載の電流検出装置。
  5. 前記空芯コイルは、互いに逆向きに同数巻回されて構成されると共に互いの一端部同士が接続された2つのコイルを備えて、当該2つのコイルのそれぞれの他端部が前記一対の出力端子として機能する請求項3または4記載の電流検出装置。
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