JP2020004572A - 蓄電モジュール製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電解液の逆流を抑制可能な蓄電モジュール製造方法を提供する。【解決手段】この製造方法は、複数の蓄電セル39を有する基体12Aを用意する第1工程と、電解液を注液するための注液装置80を基体12Aに配置する第2工程と、注液装置80を用いて内部空間Vのそれぞれに電解液を注液する第3工程と、を備える。第2工程においては、供給管83のそれぞれが内部空間Vのそれぞれに接続されるように注液装置80を配置する。第3工程においては、貯留部82から供給管83を介した内部空間Vへの電解液の供給が完了したときに、密閉部84により第2開口82bを密閉する。【選択図】図5
Description
本発明は、蓄電モジュール製造方法に関する。
従来の蓄電モジュールとして、電極板の一方面に正極が形成され、他方面に負極が形成されたバイポーラ電極を備えたバイポーラ電池が知られている(特許文献1参照)。バイポーラ電池は、セパレータを介して複数のバイポーラ電極を積層してなる積層体を備えている。積層体には、シール用の絶縁性の枠体が設けられ、バイポーラ電極の積層によって形成される側面において電極板の縁部が保持されるようになっている。
上述のような蓄電モジュールを製造方法は、枠体内におけるバイポーラ電極間に電解液を注液する工程を含むことができる。電解液の注液方法としては、例えば、特許文献2に示されるように、真空状態のセル内に、ニードル等を用いて注液する方法がある。しかしながら、バイポーラ電極は、非常に薄い電極板により形成されているため、バイポーラ電極同士で挟まれる空間(セル)の容積が変化し易い。このために、セルへの注液が完了した後にセルの容積が変化すると、セルからニードルへの電解液の逆流が発生するおそれがある。
本発明は、そのような事情に鑑みてなされたものであり、電解液の逆流を抑制可能な蓄電モジュール製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る蓄電モジュール製造方法は、互いに積層された複数の蓄電セルと、蓄電セルのそれぞれの内部空間に配置された電解液と、を備える蓄電モジュールを製造するための蓄電モジュール製造方法であって、複数の蓄電セルを有する基体を用意する第1工程と、電解液を注液するための注液装置を基体に配置する第2工程と、注液装置を用いて内部空間のそれぞれに電解液を注液する第3工程と、を備え、注液装置は、電解液を内部空間のそれぞれに供給するための複数の供給管と、供給管に接続される第1開口と大気開放された第2開口とを有し、電解液を貯留する複数の貯留部と、第2開口のそれぞれを密閉するための複数の密閉部と、を備え、第2工程においては、供給管のそれぞれが内部空間のそれぞれに接続されるように注液装置を配置し、第3工程においては、貯留部から供給管を介した内部空間への電解液の供給が完了したときに、密閉部により第2開口を密閉する。
この製造方法においては、蓄電セルの内部空間に電解液を注液する第3工程においては、電解液を内部空間のそれぞれに供給するための供給管と、供給管に接続される第1開口と大気開放された第2開口とを有し、電解液を貯留する複数の貯留部と、を備える注液装置を用いる。特に、注液装置は、貯留部の第2開口を密閉するための密閉部を備えている。そして、第3工程においては、貯留部から供給管を介した内部空間への電解液の供給が完了したときに、密閉部によって貯留部の大気開放された第2開口を密閉する。密閉された貯留部側への電解液の逆流には、当該貯留部及び供給管内の空気の圧縮を要する。このため、貯留部が大気開放されている場合と比較して、電解液が逆流しにくい。よって、この製造方法によれば、電解液の逆流を抑制可能である。なお、ここでの密閉とは、気密に閉塞することを意味する。
本発明に係る蓄電モジュール製造方法においては、第3工程においては、供給管における内部空間側の位置において電解液の液面を検出することによって、内部空間への電解液の供給の完了を検知し、密閉部により第2開口を密閉してもよい。この場合、確実かつ容易に、電解液の供給の完了を検知して逆流を抑制可能である。
本発明に係る蓄電モジュール製造方法は、第3工程の後に、注液装置を基体から取り外す第4工程を備え、第4工程においては、密閉部による第2開口の密閉を解除してから注液装置を基体から取り外してもよい。このように、貯留部の密閉を解除してから注液装置を取り外すことによって、注液装置の取り外しに伴う電解液の逆流を抑制可能である。
本発明に係る蓄電モジュール製造方法においては、第3工程においては、内部空間への電解液の供給を開始してから規定時間後に、貯留部に残存する電解液の液量を検出し、該検出結果に基づいて、液量が相対的に大きな貯留部における電解液の液面を加圧してもよい。この場合、電解液の注液の進捗が相対的に遅い蓄電セルを検出して当該進捗を促すことができる。よって、生産効率が向上する。特に、この場合には、電解液の注液の進捗が相対的に早い蓄電セルに対応する貯留部が密閉された状態において、電解液の注液の進捗が相対的に遅い蓄電セルに対応する貯留部が加圧され得る。よって、電解液の逆流を抑制しつつ、生産効率を向上できる。
本発明によれば、電解液の逆流を抑制可能な蓄電モジュール製造方法を提供できる。
以下、図面を参照して一実施形態について説明する。なお、図面の説明においては、同一の要素同士、或いは、相当する要素同士には、互いに同一の符号を付し、重複する説明を省略する場合がある。また、以下の図面には、X軸、Y軸、及び、Z軸により規定される直交座標系Sを示す場合がある。
まず、一実施形態に係る蓄電装置の構成について説明する。図1は、蓄電装置の一実施形態を示す概略断面図である。図1に示される蓄電装置10は、例えばフォークリフト、ハイブリッド自動車、電気自動車等の各種車両のバッテリとして用いられる。蓄電装置1は、複数の蓄電モジュール12を互いに積層してなる蓄電モジュール積層体11と、蓄電モジュール積層体11に対して積層方向に拘束荷重を付加する拘束部材15とを備えている。
蓄電モジュール積層体11は、複数(本実施形態では3体)の蓄電モジュール12と、複数(本実施形態では4枚)の導電板14とによって構成されている。蓄電モジュール12は、例えば後述するバイポーラ電極32を備えたバイポーラ電池であり、積層方向から見て矩形状をなしている。蓄電モジュール12は、例えばニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池等の二次電池、又は電気二重層キャパシタである。以下の説明では、ニッケル水素二次電池を例示する。
積層方向に隣り合う蓄電モジュール12同士は、導電板14を介して電気的に接続されている。導電板14は、積層方向に隣り合う蓄電モジュール12間と、積層端に位置する蓄電モジュール12の外側と、にそれぞれ配置されている。積層端に位置する蓄電モジュール12の外側に配置された一方の導電板14には、正極端子24が接続されている。積層端に位置する蓄電モジュール12の外側に配置された他方の導電板14には、負極端子26が接続されている。正極端子24及び負極端子26は、例えば導電板14の縁部から積層方向に交差する方向に引き出されている。正極端子24及び負極端子26により、蓄電装置10の充放電が実施される。
各導電板14の内部には、空気等の冷媒を流通させる複数の流路14aが設けられている。各流路14aは、例えば積層方向と、正極端子24及び負極端子26の引き出し方向とにそれぞれ交差(直交)する方向に互いに平行に延在している。これらの流路14aに冷媒を流通させることで、導電板14は、蓄電モジュール12同士を電気的に接続する接続部材としての機能のほか、蓄電モジュール12で発生した熱を放熱する放熱板としての機能を併せ持つ。なお、図1の例では、積層方向から見た導電板14の面積は、蓄電モジュール12の面積よりも小さいが、放熱性の向上の観点から、導電板14の面積は、蓄電モジュール12の面積と同じであってもよく、蓄電モジュール12の面積よりも大きくてもよい。
拘束部材15は、蓄電モジュール積層体2を積層方向に挟む一対のエンドプレート16,17と、エンドプレート16,17同士を締結するボルト18及びナット20とによって構成されている。エンドプレート16,17は、積層方向から見た蓄電モジュール12及び導電板14の面積よりも一回り大きい面積を有する矩形の金属板である。エンドプレート16,17の内側面(蓄電モジュール積層体11側の面)には、電気絶縁性を有するフィルム22が設けられている。フィルム22により、エンドプレート16,17と導電板14との間が絶縁されている。
エンドプレート16,17の縁部には、蓄電モジュール積層体11よりも外側となる位置に挿通孔16a,17aが設けられている。ボルト18は、一方のエンドプレート16の挿通孔16aから他方のエンドプレート17の挿通孔17aに向かって通され、他方のエンドプレート17の挿通孔17aから突出したボルト18の先端部分には、ナット20が螺合されている。これにより、蓄電モジュール12及び導電板14がエンドプレート16,17によって挟持されて蓄電モジュール積層体11としてユニット化されると共に、蓄電モジュール積層体11に対して積層方向に拘束荷重が付加される。
次に、蓄電モジュール12の構成について更に詳細に説明する。図2は、図1に示された蓄電モジュールの内部構成を示す概略断面図である。同図に示すように、蓄電モジュール12は、電極積層体30と、電極積層体30を封止(シール)する樹脂製のシール部材50とを備えている。
電極積層体30は、セパレータ40を介して複数のバイポーラ電極(電極)32が積層されてなる。この例では、電極積層体30の積層方向Dは蓄電モジュール積層体11の積層方向と一致している。バイポーラ電極32は、電極板34、電極板34の一方面34sに設けられた正極36、電極板34の他方面34rに設けられた負極38を含んでいる。正極36は、正極活物質が塗工されてなる正極活物質層である。負極38は、負極活物質が塗工されてなる負極活物質層である。電極積層体30において、一のバイポーラ電極32の正極36は、セパレータ40を挟んで積層方向Dに隣り合う一方のバイポーラ電極32の負極38と対向している。電極積層体30において、一のバイポーラ電極32の負極38は、セパレータ40を挟んで積層方向Dに隣り合う他方のバイポーラ電極32の正極36と対向している。
電極積層体30において、積層方向Dの一端には負極終端電極42が配置され、積層方向Dの他端には正極終端電極44が配置されている。負極終端電極42は、電極板34、及び電極板34の他方面34rに設けられた負極38を含んでいる。負極終端電極42の負極38は、セパレータ40を介して積層方向Dの一端のバイポーラ電極32の正極36と対向している。負極終端電極42の電極板34の一方面34sには、蓄電モジュール12に隣接する一方の導電板14が接触している。正極終端電極44は、電極板34、及び電極板34の一方面34sに設けられた正極36を含んでいる。正極終端電極44の電極板34の他方面34rには、蓄電モジュール12に隣接する他方の導電板14が接触している。正極終端電極44の正極36は、セパレータ40を介して積層方向Dの他端のバイポーラ電極32の負極38と対向している。
電極板34は、金属製であり、例えばニッケル又はニッケルメッキ鋼板からなる。電極板34は、例えばニッケルからなる矩形の金属箔である。電極板34の周縁部34aは、矩形枠状をなし、正極活物質及び負極活物質が塗工されない未塗工領域となっている。正極36を構成する正極活物質としては、例えば水酸化ニッケルが挙げられる。負極38を構成する負極活物質としては、例えば水素吸蔵合金が挙げられる。本実施形態では、電極板34の他方面34rにおける負極38の形成領域は、電極板34の一方面34sにおける正極36の形成領域に対して一回り大きくなっている。
セパレータ40は、例えばシート状に形成されている。セパレータ40としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルム、ポリプロピレン、メチルセルロース等からなる織布又は不織布等が例示される。セパレータ40は、フッ化ビニリデン樹脂化合物で補強されたものであってもよい。なお、セパレータ40は、シート状に限られず、袋状のものを用いてもよい。
シール部材50は、例えば絶縁性の樹脂によって矩形の枠状に形成されている。シール部材50を構成する樹脂材料としては、例えばポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、又は変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)などが挙げられる。シール部材50は、電極積層体30を取り囲み、複数の電極板34の周縁部34aを保持するように構成されている。
シール部材50は、周縁部34aに設けられた一次シール52と、一次シール52の周囲に設けられた二次シール54とを有している。一次シール52は所定の厚さ(積層方向Dの長さ)を有するフィルムである。一次シール52は、積層方向Dから見て、矩形枠状をなし、例えば超音波又は熱により、周縁部34aの全周にわたって連続的に溶着されている。一次シール52は、周縁部34aを埋設した状態で、周縁部34aに設けられ、電極板34の端面を覆っている。一次シール52は、積層方向Dから見て、正極36及び負極38から離間して設けられている。積層方向Dで隣り合う一次シール52同士は、互いに当接していてもよいし、互いに離間していてもよい。
二次シール54は、電極積層体30及び一次シール52の外側に設けられ、蓄電モジュール12の外壁(筐体)を構成している。二次シール54は、例えば、樹脂の射出成形によって形成され、積層方向Dにおいて電極積層体30の全長にわたって延在している。二次シール54は、積層方向Dを軸方向として延在する筒状(枠状)である。二次シール54は、積層方向Dに延在する一次シール52の外側面を覆っている。二次シール54は、一次シール52の外側面に接合され、一次シール52の外側面をシールしている。二次シール54は、例えば、射出成形時の熱によって一次シール52の外側面に溶着されている。二次シール54は、熱板溶着によって一次シール52の外側面に溶着されてもよい。
積層方向Dで隣り合う電極板34の間には、当該電極板34とシール部材50とにより気密及び水密に仕切られた内部空間Vが形成されている。換言すれば、積層方向Dに沿って互いに隣り合う一対の電極板34によって1つの内部空間Vが規定される。以下では、積層方向Dに沿って互いに隣り合う一対の電極板34と、当該一対の電極板34によって規定される1つの内部空間Vと、を含む部分を蓄電セル39と称する場合がある。
内部空間Vには、例えば水酸化カリウム水溶液等のアルカリ水溶液からなる電解液(不図示)が収容されている。すなわち、蓄電モジュール12は、互いに積層された複数の蓄電セル39と、蓄電セル39のそれぞれの内部空間Vに配置された電解液と、を備える。電解液は、セパレータ40、正極36及び負極38内に含浸されている。電解液は強アルカリ性なので、シール部材50は、耐強アルカリ性を有する樹脂材料により構成されている。
図3及び図4に示されるように、蓄電モジュール12のシール部材50は、バイポーラ電極32の積層方向Dに延在する側面50sを有する。側面50sはバイポーラ電極32の積層方向Dから見て外側に位置する面である。よって、二次シール54がシール部材50の側面50sを有することになる。
シール部材50の側面50sには、シール部材50内に電解液を注入するための注液口50aが設けられている。注液口50aは、電解液の注入後にシール材(不図示)によって封止される。注液口50aの形状は、例えば、矩形であるが、円形等の他の形状であってもよい。注液口50aはバイポーラ電極32の積層方向Dが長手方向となるように延在している。注液口50aは、バイポーラ電極32の積層方向Dから見た側面50sの矩形形状の一辺における中央に設けられるが、中央からずれて配置されてもよい。
図4に示されるように、注液口50aは、一次シール52に設けられた第1開口52aと、二次シール54に設けられた第2開口54aとを有し得る。第1開口52aは、蓄電セル39の内部空間V(図2参照)及び第2開口54aと連通している。一次シール52には、複数の第1開口52aが設けられており、二次シール54には、複数の第1開口52aを覆うように広がる単一の第2開口54aが設けられている。この場合、電解液は第2開口54aから第1開口52aを経由して内部空間Vに注入される。第1開口52aは、各一次シール52に設けられてもよいし、隣り合う一次シール52間に設けられてもよい。各第1開口52aの形状は、例えば、円形であり、第2開口54aの形状は、例えば、矩形である。
引き続いて、以上の蓄電モジュール12を製造するための蓄電モジュール製造方法について説明する。図5は、図1〜4に示された蓄電モジュールの製造方法の主な工程を示すフローチャートである。図6は、電解液を注液する工程を示す模式図である。図5,6に示されるように、この製造方法においては、まず、複数の蓄電セル39を有する蓄電モジュール12のための基体12Aを用意する用意工程(第1工程)S1を行う。用意工程S1は、積層工程S2と形成工程S3とを含む。
積層工程S2においては、セパレータ40を介してバイポーラ電極32を積層して電極積層体30を得る。本実施形態では、積層工程S2の前に、例えば射出成形や溶着等によって、各バイポーラ電極32の電極板34の周縁部34aに一次シール52が設けられている。形成工程S3においては、例えば射出成形によって、二次シール54を形成する(図2参照)。二次シール54は、一次シール52の周縁部にモールドを設置し、当該モールド内に流動性を有する樹脂材料を流し込むことによって形成される。その結果、図3に示されるように、一次シール52及び二次シール54を有するシール部材50が形成され、基体12Aが用意される。
続いて、電解液注入工程(第2工程、第3工程)S4を行う。電解液注入工程S4においては、まず、電解液を注液するための注液装置80を、基体12Aに配置する(工程S31:第2工程)。注液装置80は、複数の貯留部82、複数の供給管83、及び、複数の密閉部84を備えている。これらの数は、例えば、蓄電セル39及び内部空間Vの数と同数である。供給管83は、後述するように、注液口50a(第1開口52a)を介して内部空間Vのそれぞれに接続されており、内部空間Vのそれぞれに電解液を供給(導入)するために用いられる。貯留部82は、電解液を貯留している。貯留部82のそれぞれは、内部空間Vのそれぞれに注液すべき量の電解液を貯留している。
貯留部82の底部には第1開口82aが形成されており、貯留部82の頂部には、第2開口82bが形成されている。第1開口82aには、供給管83の一端が接続されている。第2開口82bは、大気開放されている。密閉部84は、第2開口82bのそれぞれを密閉するためのものである。密閉部84は、例えば電磁弁やシール部材等を用いて任意に構成され得る。なお、ここでの密閉とは、気密に封止することを意味する。
注液装置80は、さらに、センサ85,86と制御部(不図示)とを備えている。センサ85は、供給管83に設けられている。より具体的には、センサ85は、供給管83の延在方向の中心よりも内部空間V側の位置(例えば注液口50aの近傍)に設けられており、当該位置において電解液の液面を検出する。センサ86は、貯留部82に設けられている。センサ86は、貯留部82における電解液の液面を検出する。センサ85,86は、検出結果を示す情報を制御部に送信する。
制御部は、例えばコンピュータにより構成されている。制御部は、センサ85からの検出結果を示す情報を入力し、それに基づいて密閉部84による第2開口82bの開閉を制御する。また、制御部は、センサ86から検出結果を示す情報を入力し、それに基づいて貯留部82に貯留された電解液の液量を検出する。さらに、制御部は、検出した貯留部82の電解液の液量に応じて、貯留部82における電解液の液面を加圧するようにポンプ等の加圧部(不図示)を制御する。この第2工程S31においては、供給管83のそれぞれが、注液口50a(第1開口52a)を介して内部空間のそれぞれに接続されるように、注液装置80を配置する。
続いて、電解液注入工程S4においては、注液装置80を用いて内部空間Vのそれぞれに電解液を注液する(第3工程)。より具体的には、この第3工程においては、まず、貯留部82の第2開口82bを大気開放した状態において、内部空間Vから空気を排出することにより、貯留部82(大気圧)と内部空間V(真空)との間の気圧差によって、貯留部82から供給管83を介した内部空間Vへの電解液の供給を開始する(工程S32)。ここでは、全ての内部空間Vに対して、同時に、電解液の供給を開始する。
続いて、電解液注入工程S4においては、内部空間Vへの電解液の供給を開始してから規定時間後に、貯留部82に残存する電解液の液量を検出し(工程S33)、該検出結果に基づいて、液量が相対的に大きな貯留部82における電解液の液面を加圧する(工程S34)。すなわち、種々の要因によって、内部空間Vへの電解液の供給の進捗状況が異なることから、内部空間Vへの電解液の供給が開始されてから一定時間経過すると、貯留部82に残存する電解液の液量に差が生じる場合がある。
ここでは、センサ86が貯留部82における電解液の液面を検出し、その検出結果に基づいて制御部が貯留部82における電解液の液量を取得する(工程S33)。そして、制御部が加圧部を制御することによって、液量が相対的に大きな貯留部82の液面を加圧する(工程S34)。これにより、貯留部82に残存する電解液の液量が大きな貯留部82ほど、大きな圧力が作用することになる。
続いて、電解液注入工程S4においては、貯留部82から供給管83を介した内部空間Vへの電解液の供給が完了したときに(工程S35)、密閉部84により第2開口82bを密閉する(工程S36)。より具体的には、ここでは、センサ85が供給管83における内部空間V側の位置において電解液の液面を検出することによって、制御部が内部空間Vへの電解液の供給の完了を検知する。この場合、制御部が、センサ85が液面を検出してから所定時間(例えば、供給管83内に残存した電解液が供給管83から排出され得る時間)経過後に電解液の供給が完了したと判定することができる。
電解液の供給の完了のタイミングは、内部空間Vのそれぞれにおいて異なる場合がある。このため、ここでは、制御部が、内部空間Vへの電解液の供給が完了した順に、当該内部空間Vに対応する貯留部82の第2開口82bを密閉部84により順次に密閉する。
続く工程においては、全ての内部空間Vへの電解液の供給が完了した後に、注液装置80を基体12Aから取り外す(工程S5:第4工程)。この第4工程においては、制御部の制御の元で、密閉部84による第2開口82bの密閉を解除してから、注液装置80を基体12Aから取り外す。以上の工程を経た後、シール材により注液口50aを封止することによって、図3に示される蓄電モジュール12が製造される(工程S6)。
以上説明したように、本実施形態に係る蓄電モジュール製造方法においては、蓄電セル39の内部空間Vに電解液を注液する第3工程において、電解液を内部空間Vのそれぞれに供給するための供給管83と、供給管83に接続される第1開口82aと大気開放された第2開口82bとを有し、電解液を貯留する複数の貯留部82と、を備える注液装置80を用いる。特に、注液装置80は、貯留部82の第2開口82bを密閉するための密閉部84を備えている。
そして、第3工程においては、貯留部82から供給管83を介した内部空間Vへの電解液の供給が完了したときに、密閉部84によって貯留部82の大気開放された第2開口82bを密閉する。密閉された貯留部82及び供給管83側への電解液の逆流には、当該貯留部82及び供給管83内の空気の圧縮を要する。このため、貯留部82が大気開放されている場合と比較して、電解液が逆流しにくい。よって、この蓄電モジュール製造方法によれば、電解液の逆流を抑制可能である。
また、本実施形態に係る蓄電モジュール製造方法においては、第3工程において、供給管83における内部空間V側の位置において電解液の液面を検出することによって、内部空間Vへの電解液の供給の完了を検知し、密閉部84により第2開口82bを密閉する。このため、確実かつ容易に、電解液の供給の完了を検知して逆流を抑制可能である。
また、本実施形態に係る蓄電モジュール製造方法は、第3工程の後に、注液装置80を基体12Aから取り外す第4工程を備えている。そして、第4工程においては、密閉部84による第2開口82bの密閉を解除してから注液装置80を基体12Aから取り外す。このように、貯留部82の密閉を解除してから注液装置80を取り外すことによって、注液装置80の取り外しに伴う電解液の逆流を抑制可能である。
さらに、本実施形態に係る蓄電モジュール製造方法においては、第3工程において、内部空間Vへの電解液の供給を開始してから規定時間後に、貯留部82に残存する電解液の液量を検出し、該検出結果に基づいて、液量が相対的に大きな貯留部82における電解液の液面を加圧する。このため、電解液の注液の進捗が相対的に遅い蓄電セル39(内部空間V)を検出して当該進捗を促すことができる。よって、生産効率が向上する。特に、この場合には、電解液の注液の進捗が相対的に早い蓄電セル39(内部空間V)に対応する貯留部82が密閉された状態において、電解液の注液の進捗が相対的に遅い蓄電セル(内部空間V)に対応する貯留部82が加圧され得る。よって、電解液の逆流を抑制しつつ、生産効率を向上できる。
以上の実施形態は、本発明の一実施形態について説明したものである。したがって、本発明に係る蓄電モジュール製造方法は、上述したものに限定されず、任意に変更したものとすることができる。
12…蓄電モジュール、12A…基体、39…蓄電セル、80…注液装置、82…貯留部、82a…第1開口、82b…第2開口、83…供給管、84…密閉部、V…内部空間。
Claims (4)
- 互いに積層された複数の蓄電セルと、前記蓄電セルのそれぞれの内部空間に配置された電解液と、を備える蓄電モジュールを製造するための蓄電モジュール製造方法であって、
前記複数の蓄電セルを有する基体を用意する第1工程と、
前記電解液を注液するための注液装置を前記基体に配置する第2工程と、
前記注液装置を用いて前記内部空間のそれぞれに前記電解液を注液する第3工程と、
を備え、
前記注液装置は、
前記電解液を前記内部空間のそれぞれに供給するための複数の供給管と、
前記供給管に接続される第1開口と大気開放された第2開口とを有し、前記電解液を貯留する複数の貯留部と、
前記第2開口のそれぞれを密閉するための複数の密閉部と、
を備え、
前記第2工程においては、前記供給管のそれぞれが前記内部空間のそれぞれに接続されるように前記注液装置を配置し、
前記第3工程においては、前記貯留部から前記供給管を介した前記内部空間への前記電解液の供給が完了したときに、前記密閉部により前記第2開口を密閉する、
蓄電モジュール製造方法。 - 前記第3工程においては、前記供給管における前記内部空間側の位置において前記電解液の液面を検出することによって、前記内部空間への前記電解液の供給の完了を検知し、前記密閉部により前記第2開口を密閉する、
請求項1に記載の蓄電モジュール製造方法。 - 前記第3工程の後に、前記注液装置を前記基体から取り外す第4工程を備え、
前記第4工程においては、前記密閉部による前記第2開口の密閉を解除してから前記注液装置を前記基体から取り外す、
請求項1又は2に記載の蓄電モジュール製造方法。 - 前記第3工程においては、前記内部空間への前記電解液の供給を開始してから規定時間後に、前記貯留部に残存する前記電解液の液量を検出し、該検出の結果に基づいて、前記液量が相対的に大きな前記貯留部における前記電解液の液面を加圧する、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓄電モジュール製造方法。
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| JP2018121796A JP2020004572A (ja) | 2018-06-27 | 2018-06-27 | 蓄電モジュール製造方法 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2024082509A (ja) * | 2022-12-08 | 2024-06-20 | トヨタ自動車株式会社 | 蓄電モジュールの製造方法及び蓄電モジュール |
-
2018
- 2018-06-27 JP JP2018121796A patent/JP2020004572A/ja active Pending
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