JP2020007448A - 自動車外装用ポリプロピレン系樹脂組成物、成形体、射出成形体および自動車無塗装外装部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来よりも白化等の色差変化の少ない耐候性に優れる組成物および成形体を提供すること。【解決手段】プロピレン系ブロック共重合体(A)58〜90質量%、エチレン系共重合体エラストマー(B)2〜30質量%、タルク(C)5〜12質量%および少なくとも2種類の光安定剤(D)を含み、前記(A)〜(C)の合計100質量部に対し、金属フレーク(E)を0〜3.0質量部含み、前記光安定剤(D)が、分子量が500以下であるヒンダードアミン系光安定剤(D−1)を含み、前記(A)〜(C)の合計100質量部に対し、該光安定剤(D−1)の含有量が0.15〜0.4質量部である、自動車外装用ポリプロピレン系樹脂組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、自動車外装用ポリプロピレン系樹脂組成物、成形体、射出成形体および自動車無塗装外装部材に関する。
プロピレン系重合体は、その優れた剛性、硬度および耐熱性ゆえに、射出成形によって自動車内装用途や、フェンダー、バンパー、サイドモール、マッドガード、ミラーカバー等の自動車外装用途など一般に広く利用されている。
このようなプロピレン系重合体は、光安定剤、酸化防止剤、無機充填剤などの添加剤を配合した組成物として利用されている。
このような組成物から形成される成形体として、例えば、特許文献1には、特定の光安定剤を含み、耐衝撃性、耐光劣化安定性に優れる成形体が記載され、特許文献2には、寸法安定性、物性バランス(剛性、衝撃強度)、成形性、フローマークおよびウエルド外観に優れる成形体が記載されている。
このような組成物から形成される成形体として、例えば、特許文献1には、特定の光安定剤を含み、耐衝撃性、耐光劣化安定性に優れる成形体が記載され、特許文献2には、寸法安定性、物性バランス(剛性、衝撃強度)、成形性、フローマークおよびウエルド外観に優れる成形体が記載されている。
従来の成形体もそれなりの耐候性を有してはいたが、本発明者が鋭意検討したところ、必ずしも十分とは言えないことが分かった。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、従来よりも白化等の色差変化の少ない耐候性に優れる組成物および成形体を提供することを課題とする。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記構成例によれば、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の構成例は以下の通りである。
本発明の構成例は以下の通りである。
[1] プロピレン系ブロック共重合体(A)58〜90質量%、
エチレン系共重合体エラストマー(B)2〜30質量%、
タルク(C)5〜12質量%、および、
少なくとも2種類の光安定剤(D)を含み、
前記共重合体(A)、エラストマー(B)およびタルク(C)の合計100質量部に対し、金属フレーク(E)を0〜3.0質量部含み、
前記光安定剤(D)が、分子量が500以下であるヒンダードアミン系光安定剤(D−1)を含み、
前記共重合体(A)、エラストマー(B)およびタルク(C)の合計100質量部に対し、前記光安定剤(D−1)の含有量が0.15〜0.4質量部である、自動車外装用ポリプロピレン系樹脂組成物。
エチレン系共重合体エラストマー(B)2〜30質量%、
タルク(C)5〜12質量%、および、
少なくとも2種類の光安定剤(D)を含み、
前記共重合体(A)、エラストマー(B)およびタルク(C)の合計100質量部に対し、金属フレーク(E)を0〜3.0質量部含み、
前記光安定剤(D)が、分子量が500以下であるヒンダードアミン系光安定剤(D−1)を含み、
前記共重合体(A)、エラストマー(B)およびタルク(C)の合計100質量部に対し、前記光安定剤(D−1)の含有量が0.15〜0.4質量部である、自動車外装用ポリプロピレン系樹脂組成物。
[2] 前記光安定剤(D)が、
前記光安定剤(D−1)と、
分子量が500を超えるヒンダードアミン系光安定剤(D−2)と
を含む、[1]に記載の組成物。
前記光安定剤(D−1)と、
分子量が500を超えるヒンダードアミン系光安定剤(D−2)と
を含む、[1]に記載の組成物。
[3] [1]または[2]に記載の組成物を成形して得られる成形体。
[4] [1]または[2]に記載の組成物を射出成形して得られる射出成形体。
[4] [1]または[2]に記載の組成物を射出成形して得られる射出成形体。
[5] [3]に記載の成形体および/または[4]に記載の射出成形体を含む、自動車無塗装外装部材。
本組成物によれば、従来の成形体が有していた、良好な、剛性、耐衝撃性、外観などの効果を維持しつつ、耐候性に極めて優れる、具体的には、従来よりも白化等の色差変化が少なく、耐候性に優れる成形体を容易に得ることができる。
≪ポリプロピレン系樹脂組成物≫
本発明に係るポリプロピレン系樹脂組成物(以下「本組成物」ともいう。)は、プロピレン系ブロック共重合体(A)58〜90質量%、エチレン系共重合体エラストマー(B)2〜30質量%、タルク(C)5〜12質量%および少なくとも2種類の光安定剤(D)を含み、
前記共重合体(A)、エラストマー(B)およびタルク(C)の合計100質量部に対し、金属フレーク(E)を0〜3.0質量部を含み、
前記光安定剤(D)が、分子量が500以下であるヒンダードアミン系光安定剤(D−1)を含み、
前記共重合体(A)、エラストマー(B)およびタルク(C)の合計100質量部に対し、前記光安定剤(D−1)の含有量が0.15〜0.4質量部である。
本発明に係るポリプロピレン系樹脂組成物(以下「本組成物」ともいう。)は、プロピレン系ブロック共重合体(A)58〜90質量%、エチレン系共重合体エラストマー(B)2〜30質量%、タルク(C)5〜12質量%および少なくとも2種類の光安定剤(D)を含み、
前記共重合体(A)、エラストマー(B)およびタルク(C)の合計100質量部に対し、金属フレーク(E)を0〜3.0質量部を含み、
前記光安定剤(D)が、分子量が500以下であるヒンダードアミン系光安定剤(D−1)を含み、
前記共重合体(A)、エラストマー(B)およびタルク(C)の合計100質量部に対し、前記光安定剤(D−1)の含有量が0.15〜0.4質量部である。
<プロピレン系ブロック共重合体(A)>
共重合体(A)は、プロピレン由来の構造単位を含むブロック共重合体であれば特に制限されないが、剛性、耐衝撃性および成形加工性にバランスよく優れ、外観が良好な成形体を容易に得ることができる等の点から、ゴム成分を含む共重合体であることが好ましく、室温のn−デカンに可溶な部分(以下「Dsol部分」ともいう。)と、室温のn−デカンに不溶な部分(以下「Dinsol」ともいう。)とを有する共重合体であることがより好ましい。
本組成物に用いる共重合体(A)は、1種でも2種以上でもよい。
共重合体(A)は、プロピレン由来の構造単位を含むブロック共重合体であれば特に制限されないが、剛性、耐衝撃性および成形加工性にバランスよく優れ、外観が良好な成形体を容易に得ることができる等の点から、ゴム成分を含む共重合体であることが好ましく、室温のn−デカンに可溶な部分(以下「Dsol部分」ともいう。)と、室温のn−デカンに不溶な部分(以下「Dinsol」ともいう。)とを有する共重合体であることがより好ましい。
本組成物に用いる共重合体(A)は、1種でも2種以上でもよい。
前記Dsol部分は、プロピレンと、エチレンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンから選ばれる1種以上のα−オレフィンとのプロピレン系共重合体ゴム成分が主成分(Dsol部分中の共重合体ゴム成分量が、50質量%を超え、好ましくは80〜100質量%、より好ましくは90〜100質量%)となる部分である。
該プロピレン系共重合体ゴム成分に含まれる前記α−オレフィン由来の構造単位量は、通常、後述する結晶性プロピレン系(共)重合体成分に含まれるα−オレフィン由来の構造単位量よりも多く、通常該共重合体ゴム成分の25mol%以上である。
該プロピレン系共重合体ゴム成分に含まれる前記α−オレフィン由来の構造単位量は、通常、後述する結晶性プロピレン系(共)重合体成分に含まれるα−オレフィン由来の構造単位量よりも多く、通常該共重合体ゴム成分の25mol%以上である。
共重合体(A)中のDsol部分の含有量は、剛性および耐衝撃性にバランスよく優れる成形体を容易に得ることができる等の点から、Dsol部分とDinsol部分との合計100質量%に対し、好ましくは5〜40質量%、より好ましくは5〜30質量%、特に好ましくは5〜25質量%である。
Dsol部分の極限粘度[η]は、耐衝撃性、高流動性、高溶融弾性にバランス良く優れる組成物を容易に得ることができ、外観が良好な成形体を容易に得ることができる等の点から、好ましくは1.5〜10.0dl/g、より好ましくは2.0〜7.0dl/gである。
前記[η]は、下記実施例に記載の方法で測定した値である。
前記[η]は、下記実施例に記載の方法で測定した値である。
なお、Dsol部分は、共重合体(A)を150℃のn−デカン中で2時間加熱溶解させた後、23℃まで降温後にn−デカン溶液側に溶解している部分のことをいい、共重合体(A)におけるこれ以外の部分がDinsol部分である。
前記Dinsol部分は、結晶性プロピレン系(共)重合体成分を主成分(DDinsol部分中の結晶性プロピレン系(共)重合体成分量が、50質量%を超え、好ましくは80〜100質量%、より好ましくは90〜100質量%)となる部分である。
該結晶性プロピレン系(共)重合体成分は、結晶性プロピレン単独重合体、または、プロピレンと、エチレンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンから選ばれる1種以上のα−オレフィンとの共重合体(但し、α−オレフィン由来の構造単位量は、該共重合体の1.5mol%以下である)である。
該結晶性プロピレン系(共)重合体成分は、結晶性プロピレン単独重合体、または、プロピレンと、エチレンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンから選ばれる1種以上のα−オレフィンとの共重合体(但し、α−オレフィン由来の構造単位量は、該共重合体の1.5mol%以下である)である。
共重合体(A)中のDinsol部分の含有量は、剛性および耐衝撃性にバランスよく優れる成形体を容易に得ることができる等の点から、Dsol部分とDinsol部分との合計100質量%に対し、好ましくは60〜95質量%、より好ましくは70〜95質量%、特に好ましくは75〜95質量%である。
前記炭素数4〜20のα−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン等が挙げられる。前記エチレンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンから選ばれる1種以上のα−オレフィンとしては、エチレンまたは炭素数4〜10のα−オレフィンが好ましく、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセンがより好ましい。
共重合体(A)は、国際公開第2010/032793号などに記載の従来公知の方法で製造した重合体を用いてもよいし、市販品を用いてもよい。
共重合体(A)の、230℃、2.16kg荷重で測定したメルトフローレート(MFR)は、好ましくは10〜300g/10分であり、より好ましくは10〜200g/10分である。
MFRが前記範囲にあると、流動性に優れ、射出成形を容易に行うことができる組成物が得られ、耐衝撃性により優れ、自動車部品等に好適に用いることができる成形体を容易に得ることができる。
MFRが前記範囲にあると、流動性に優れ、射出成形を容易に行うことができる組成物が得られ、耐衝撃性により優れ、自動車部品等に好適に用いることができる成形体を容易に得ることができる。
本組成物100質量%における共重合体(A)の含有量は、剛性と耐衝撃性とのバランスにより優れる成形体を容易に得ることができる等の点から、58〜90質量%、好ましくは60〜90質量%である。
<エチレン系共重合体エラストマー(B)>
エラストマー(B)としては、共重合体(A)以外の重合体であって、エチレン構造(−(C2H4)−)を含むゴムであれば特に制限されないが、具体的には、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(B−1)、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体(B−2)、水素添加ブロック共重合体(B−3)、その他弾性重合体、およびこれらの混合物などが挙げられる。これらの中でもエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(B−1)が好ましい。
エラストマー(B)を他の成分と共に用いることで、剛性に優れるとともに耐衝撃性に優れ、しかも流動性にも優れた組成物を得ることができる。
本組成物に用いるエラストマー(B)は、1種でも2種以上でもよい。
エラストマー(B)としては、共重合体(A)以外の重合体であって、エチレン構造(−(C2H4)−)を含むゴムであれば特に制限されないが、具体的には、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(B−1)、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体(B−2)、水素添加ブロック共重合体(B−3)、その他弾性重合体、およびこれらの混合物などが挙げられる。これらの中でもエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(B−1)が好ましい。
エラストマー(B)を他の成分と共に用いることで、剛性に優れるとともに耐衝撃性に優れ、しかも流動性にも優れた組成物を得ることができる。
本組成物に用いるエラストマー(B)は、1種でも2種以上でもよい。
エラストマー(B)中のエチレン由来の構造単位の含有量は、好ましくは40〜90質量%、より好ましくは45〜85質量%、特に好ましくは50〜80質量%である。
エラストマー(B)の、ASTM D1505に準拠し、23℃で測定した密度は、剛性と耐衝撃性とのバランスにより優れる成形体を容易に得ることができる等の点から、好ましくは855〜910kg/m3、より好ましくは857〜910kg/m3、特に好ましくは860〜910kg/m3である。
共重合体(B)のMFR(190℃、2.16kg荷重)は、好ましくは0.1〜100g/10分、より好ましくは0.1〜40g/10分、さらに好ましくは0.1〜25g/10分、特に好ましくは0.1〜10g/10分である。
本組成物100質量%におけるエラストマー(B)の含有量は、剛性と耐衝撃性とのバランスにより優れる成形体を容易に得ることができる等の点から、2〜30質量%、好ましくは2〜28質量%である。
〈エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(B−1)〉
前記共重合体(B−1)としては、具体的には、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとのランダム共重合体ゴム等が挙げられる。
共重合体(B−1)は、バナジウム系触媒、チタン系触媒またはメタロセン系触媒などを用いる従来公知の方法で製造した重合体を用いてもよいし、市販品を用いてもよい。
前記共重合体(B−1)としては、具体的には、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとのランダム共重合体ゴム等が挙げられる。
共重合体(B−1)は、バナジウム系触媒、チタン系触媒またはメタロセン系触媒などを用いる従来公知の方法で製造した重合体を用いてもよいし、市販品を用いてもよい。
該炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−エイコセン等が挙げられる。これらの中では、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましい。これらのα−オレフィンは、1種単独で、または2種以上を用いることができる。
共重合体(B−1)におけるα−オレフィン由来の構造単位の割合は、共重合体(B−1)の全体に対し、好ましくは10〜60質量%、より好ましくは20〜50質量%である。
<タルク(C)>
タルク(C)は特に制限されず、また、本組成物に用いるタルク(C)は、平均粒径等の異なる2種以上でもよい。
タルク(C)は特に制限されず、また、本組成物に用いるタルク(C)は、平均粒径等の異なる2種以上でもよい。
タルクのレーザー解析法で測定した平均粒径は、寸法安定性、剛性および衝撃強度にバランスよく優れる成形体を容易に得ることができる等の点から、好ましくは1〜15μm、より好ましくは3〜10μmである。
タルクのアスペクト比(長辺/短辺)は、寸法安定性、剛性および衝撃強度にバランスよく優れる成形体を容易に得ることができる等の点から、好ましくは0.2〜30である。
前記アスペクト比は、顕微鏡により選択した、アスペクト比の大きい10個のタルクのアスペクト比の平均値である。
前記アスペクト比は、顕微鏡により選択した、アスペクト比の大きい10個のタルクのアスペクト比の平均値である。
タルクは、無処理のものでもよく、または、共重合体(A)との界面接着性や本組成物に対する分散性を向上させる等の点から、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸塩類、または、他の界面活性剤で表面を処理したものでもよい。
本組成物100質量%におけるタルク(C)の含有量は、剛性により優れる成形体が得られる等の点から、5〜12質量%、好ましくは7〜12質量%である。
<光安定剤(D)>
本組成物は、少なくとも2種類の光安定剤を含み、必ず分子量が500以下であるヒンダードアミン系光安定剤(D−1)を所定量含む。
ヒンダードアミン系光安定剤は、主に紫外線等の光による樹脂の劣化を防止し、光に対する安定性を向上させる作用を有する。
また、少なくとも2種類の光安定剤を用い、かつ、所定量の光安定剤(D−1)を他の成分と共に用いることで、従来よりも白化等の色差変化の少ない耐候性に優れる組成物および成形体を得ることができる。
本組成物は、少なくとも2種類の光安定剤を含み、必ず分子量が500以下であるヒンダードアミン系光安定剤(D−1)を所定量含む。
ヒンダードアミン系光安定剤は、主に紫外線等の光による樹脂の劣化を防止し、光に対する安定性を向上させる作用を有する。
また、少なくとも2種類の光安定剤を用い、かつ、所定量の光安定剤(D−1)を他の成分と共に用いることで、従来よりも白化等の色差変化の少ない耐候性に優れる組成物および成形体を得ることができる。
本組成物が前記効果を奏する理由は明らかではないが、その一因として、例えば、光安定剤が成形体から流出したとしても、より効果を奏すると考えられる成形体の表面付近に、成形体中の低分子量のヒンダードアミン系光安定剤が移行しやすいため、従来よりも耐候性に優れる組成物および成形体が得られるのではないかと考えられる。
光安定剤(D)は、光安定剤(D−1)を2種類以上含んでもよいし、光安定剤(D−1)と光安定剤(D−1)以外の光安定剤を含んでもよい。
光安定剤(D−1)以外の光安定剤としては、ベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾエート系化合物、オキザニリド系化合物、分子量が500を超えるヒンダードアミン系光安定剤(D−2)等が挙げられる。これらの中でも、より耐候性に優れる組成物および成形体が得られる等の点から、光安定剤(D)は、光安定剤(D−1)および(D−2)を含むことが好ましい。
本組成物は、前記光安定剤(D−1)以外の光安定剤を2種以上含んでいてもよい。
光安定剤(D−1)以外の光安定剤としては、ベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾエート系化合物、オキザニリド系化合物、分子量が500を超えるヒンダードアミン系光安定剤(D−2)等が挙げられる。これらの中でも、より耐候性に優れる組成物および成形体が得られる等の点から、光安定剤(D)は、光安定剤(D−1)および(D−2)を含むことが好ましい。
本組成物は、前記光安定剤(D−1)以外の光安定剤を2種以上含んでいてもよい。
前記共重合体(A)、エラストマー(B)およびタルク(C)の合計100質量部に対する光安定剤(D)の含有量は、耐候性により優れる組成物および成形体が得られる等の点から、好ましくは0.17〜2.0質量部、より好ましくは0.2〜1.5質量部、特に好ましくは0.2〜1.0質量部である。
〈光安定剤(D−1)〉
光安定剤(D−1)は、分子量が500以下であるヒンダードアミン系光安定剤であれば特に制限されない。
光安定剤(D−1)としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート等が挙げられる。
光安定剤(D−1)は、分子量が500以下であるヒンダードアミン系光安定剤であれば特に制限されない。
光安定剤(D−1)としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート等が挙げられる。
前記共重合体(A)、エラストマー(B)およびタルク(C)の合計100質量部に対する光安定剤(D−1)の含有量は、耐候性に優れる組成物および成形体が得られる等の点から、0.15〜0.4質量部であり、耐候性により優れる組成物および成形体を容易に得ることができ、かつ、ベタツキや金型汚染等を抑制できる等の点から、好ましくは0.18〜0.4質量部、より好ましくは0.2〜0.35質量部である。
光安定剤(D−2)は、分子量が500を超えるヒンダードアミン系光安定剤であれば特に制限されない。
光安定剤(D−2)としては、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、メチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、コハク酸ジメチルと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの重縮合物、N,N−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン・2,4−ビス〔N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ〕−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N'−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンとの重縮合物、ポリ〔{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}−1,6−ヘキサンジイル{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕(Chimassorb 944、BASFジャパン(株)製)、ポリ[(6−モルホリノ−s−トリアジン−2,4−ジイル)〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕]、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジル)エステルと1,1−ジメチルエチルヒドロペルオキシドとオクタンとの反応生成物、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドリキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールと高級脂肪酸のエステル混合物、N,N',N'',N'''−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールとβ,β,β',β'−テトラメチル−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−3,9−ジエタノールとの反応生成物(アデカスタブ LA−63P、(株)ADEKA製)、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールとβ,β,β',β'−テトラメチル−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−3,9−ジエタノールとの反応生成物(アデカスタブ LA−68、(株)ADEKA製)、ビス(1−ウンデカノキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/トリデシル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート(LA−62、(株)ADEKA製)、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/トリデシル−1,2,3,4−ブタンカルボキシラート(LA−67、(株)ADEKA製)等が挙げられる。
光安定剤(D−2)としては、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、メチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、コハク酸ジメチルと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの重縮合物、N,N−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン・2,4−ビス〔N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ〕−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N'−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンとの重縮合物、ポリ〔{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}−1,6−ヘキサンジイル{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕(Chimassorb 944、BASFジャパン(株)製)、ポリ[(6−モルホリノ−s−トリアジン−2,4−ジイル)〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕]、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジル)エステルと1,1−ジメチルエチルヒドロペルオキシドとオクタンとの反応生成物、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドリキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールと高級脂肪酸のエステル混合物、N,N',N'',N'''−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールとβ,β,β',β'−テトラメチル−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−3,9−ジエタノールとの反応生成物(アデカスタブ LA−63P、(株)ADEKA製)、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールとβ,β,β',β'−テトラメチル−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−3,9−ジエタノールとの反応生成物(アデカスタブ LA−68、(株)ADEKA製)、ビス(1−ウンデカノキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/トリデシル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート(LA−62、(株)ADEKA製)、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/トリデシル−1,2,3,4−ブタンカルボキシラート(LA−67、(株)ADEKA製)等が挙げられる。
前記共重合体(A)、エラストマー(B)およびタルク(C)の合計100質量部に対する光安定剤(D−2)の含有量は、耐候性により優れる組成物および成形体が得られる等の点から、好ましくは0.02〜1.0質量部、より好ましくは0.05〜0.5質量部、特に好ましくは0.05〜0.4質量部である。
<金属フレーク(E)>
本組成物は、メタリック調の光沢感を有する成形体を容易に得ることができる等の点から、必要に応じて、金属フレーク(E)を含んでいてもよい。
金属フレーク(E)としては特に制限されないが、アルミニウム、亜鉛、銅、ニッケル、チタン、スズ、鉄等の金属やこれらの金属を含む合金からなる金属フレークが挙げられる。これらの中でも、アルミフレーク(アルミニウムフレーク)は金属光沢に優れ、安価な上に比重が小さいため扱いやすいため、特に好ましい。
本組成物に用いる金属フレーク(E)は、1種でも2種以上でもよい。
本組成物は、メタリック調の光沢感を有する成形体を容易に得ることができる等の点から、必要に応じて、金属フレーク(E)を含んでいてもよい。
金属フレーク(E)としては特に制限されないが、アルミニウム、亜鉛、銅、ニッケル、チタン、スズ、鉄等の金属やこれらの金属を含む合金からなる金属フレークが挙げられる。これらの中でも、アルミフレーク(アルミニウムフレーク)は金属光沢に優れ、安価な上に比重が小さいため扱いやすいため、特に好ましい。
本組成物に用いる金属フレーク(E)は、1種でも2種以上でもよい。
金属フレーク(E)の形状も特に制限されないが、平均粒径は、好ましくは5〜100μm、より好ましくは5〜80μmである。
平均粒径が前記範囲にある金属フレークを用いると、外観、剛性およびウエルド強度に優れる成形体を容易に得ることができる。
前記平均粒径は、標準ふるい法により求められる粒度の重量分布のメジアン径として算出できる。
平均粒径が前記範囲にある金属フレークを用いると、外観、剛性およびウエルド強度に優れる成形体を容易に得ることができる。
前記平均粒径は、標準ふるい法により求められる粒度の重量分布のメジアン径として算出できる。
前記共重合体(A)、エラストマー(B)およびタルク(C)の合計100質量部に対する金属フレーク(E)の含有量は、樹脂の特性を生かしつつ、金属光沢に優れる成形体を容易に得ることができる等の点から、0〜3.0質量部、好ましくは0〜2.0質量部、より好ましくは0.5〜2.0質量部である。
<その他の添加剤>
本組成物は、必要に応じて、前記(A)〜(E)以外の、耐熱安定剤、耐候安定剤、老化防止剤、酸化防止剤、脂肪酸金属塩、軟化剤、分散剤、充填剤、着色剤、顔料、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、天然油、合成油、ワックスなどのその他の添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で含んでいてもよい。
本組成物は、必要に応じて、前記(A)〜(E)以外の、耐熱安定剤、耐候安定剤、老化防止剤、酸化防止剤、脂肪酸金属塩、軟化剤、分散剤、充填剤、着色剤、顔料、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、天然油、合成油、ワックスなどのその他の添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で含んでいてもよい。
<本組成物の調製方法>
本組成物は、前記各成分を混合すること、好ましくは、バンバリーミキサー、単軸押出機、2軸押出機、高速2軸押出機などの混合装置により混合または溶融混練することで調製することができる。各成分の混合順序は任意であり、各成分を同時に混合してもよいし、一部成分を予め混合した後に他の成分を混合するというような多段階の混合でもよい。
本組成物は、前記各成分を混合すること、好ましくは、バンバリーミキサー、単軸押出機、2軸押出機、高速2軸押出機などの混合装置により混合または溶融混練することで調製することができる。各成分の混合順序は任意であり、各成分を同時に混合してもよいし、一部成分を予め混合した後に他の成分を混合するというような多段階の混合でもよい。
≪成形体≫
本発明の成形体(以下「本成形体」ともいう。)は、前記本組成物を成形した成形体である。
本組成物は成形性に優れ、各種成形法による成形体に適用することができるため、成形方法としては特に制限されず、所望の用途に応じて適宜選択すればよい。
本成形体としては、射出成形体、発泡成形体、射出発泡成形体、押出成形体、ブロー成形体、真空・圧空成形体、カレンダー成形体、延伸フィルム、インフレーションフィルム等が挙げられ、特に射出成形体が好ましい。
本発明の成形体(以下「本成形体」ともいう。)は、前記本組成物を成形した成形体である。
本組成物は成形性に優れ、各種成形法による成形体に適用することができるため、成形方法としては特に制限されず、所望の用途に応じて適宜選択すればよい。
本成形体としては、射出成形体、発泡成形体、射出発泡成形体、押出成形体、ブロー成形体、真空・圧空成形体、カレンダー成形体、延伸フィルム、インフレーションフィルム等が挙げられ、特に射出成形体が好ましい。
≪自動車外装部材≫
本成形体の用途は特に制限されないが、フロントフェンダー、リアフェンダー、フロントボディーパネル、リアボディーパネル、ドアパネル、フードパネル、ルーフパネル、トランクパネル、テールゲートパネル、バンパー、サイドモール、マッドガード、ミラーカバー、ホイールアーチプロテクター等の自動車外装部材などに好適に用いることができる。
また、本成形体は、耐候性に極めて優れるため、これらの自動車外装部材の中でも、塗料等で塗装されずに使用される、ホイールアーチプロテクター、バンパー等の自動車無塗装外装部材に用いた場合、本発明の効果が顕著に発揮されるため好ましい。
本成形体の用途は特に制限されないが、フロントフェンダー、リアフェンダー、フロントボディーパネル、リアボディーパネル、ドアパネル、フードパネル、ルーフパネル、トランクパネル、テールゲートパネル、バンパー、サイドモール、マッドガード、ミラーカバー、ホイールアーチプロテクター等の自動車外装部材などに好適に用いることができる。
また、本成形体は、耐候性に極めて優れるため、これらの自動車外装部材の中でも、塗料等で塗装されずに使用される、ホイールアーチプロテクター、バンパー等の自動車無塗装外装部材に用いた場合、本発明の効果が顕著に発揮されるため好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
<プロピレン系ブロック共重合体(A)>
以下の実施例で用いたプロピレン系ブロック共重合体(A)は下記表1のとおりである。表1に記載の重合体は、国際公開第2010/032793号の記載に基づき、下記表1の物性となるよう適宜調整し、合成した重合体である。
以下の実施例で用いたプロピレン系ブロック共重合体(A)は下記表1のとおりである。表1に記載の重合体は、国際公開第2010/032793号の記載に基づき、下記表1の物性となるよう適宜調整し、合成した重合体である。
表1における、MFR、ゴム成分量およびゴム[η]は以下の方法によって測定した。
(1)MFR:〔g/10分〕
ASTM D1238Eに準拠し、2.16kg荷重で測定した。測定温度は230℃とした。
ASTM D1238Eに準拠し、2.16kg荷重で測定した。測定温度は230℃とした。
(2)ゴム成分量(室温デカン可溶成分量):〔wt%〕
ガラス製の測定容器に、ブロックポリプロピレン約3g(10-4gの単位まで測定した。以下、この重量を「b(g)」とする。)、デカン500mlおよびデカンに可溶な耐熱安定剤を少量装入し、窒素雰囲気下、スターラーで攪拌しながら2時間で150℃に昇温してブロックポリプロピレンを溶解させ、150℃で2時間保持した後、8時間かけて23℃まで徐冷した。得られたブロックポリプロピレンの析出物を含む液を、25G−4規格のグラスフィルターで減圧ろ過した。ろ液から100mlを採取し、これを減圧乾燥してデカン可溶成分の一部を得、この重量を10-4gの単位まで測定した(以下、この重量を「a(g)」とする。)。下記式に基づいて、ゴム成分量(室温デカン可溶成分量)を算出した。
ゴム成分量〔wt%〕=100×(500×a)/(100×b)
ガラス製の測定容器に、ブロックポリプロピレン約3g(10-4gの単位まで測定した。以下、この重量を「b(g)」とする。)、デカン500mlおよびデカンに可溶な耐熱安定剤を少量装入し、窒素雰囲気下、スターラーで攪拌しながら2時間で150℃に昇温してブロックポリプロピレンを溶解させ、150℃で2時間保持した後、8時間かけて23℃まで徐冷した。得られたブロックポリプロピレンの析出物を含む液を、25G−4規格のグラスフィルターで減圧ろ過した。ろ液から100mlを採取し、これを減圧乾燥してデカン可溶成分の一部を得、この重量を10-4gの単位まで測定した(以下、この重量を「a(g)」とする。)。下記式に基づいて、ゴム成分量(室温デカン可溶成分量)を算出した。
ゴム成分量〔wt%〕=100×(500×a)/(100×b)
(3)ゴム[η]:〔dl/g〕
ブロックポリプロピレン約20mgをデカリン15mlに溶解し、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定した。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5ml追加して希釈後、同様にして比粘度ηspを測定した。この希釈操作をさらに2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿した時のηsp/Cの値を極限粘度(ゴム[η])として求めた。
ゴム[η]=lim(ηsp/C) (C→0)
ブロックポリプロピレン約20mgをデカリン15mlに溶解し、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定した。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5ml追加して希釈後、同様にして比粘度ηspを測定した。この希釈操作をさらに2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿した時のηsp/Cの値を極限粘度(ゴム[η])として求めた。
ゴム[η]=lim(ηsp/C) (C→0)
<エチレン系共重合体エラストマー(B)>
以下の実施例で用いたエチレン系共重合体エラストマー(B)は下記表2のとおりである。表2に記載のエラストマーは、国際公開第2008/152935号の記載に基づき、下記表2の物性となるように、コモノマー量等を適宜調整し、合成した重合体である。
以下の実施例で用いたエチレン系共重合体エラストマー(B)は下記表2のとおりである。表2に記載のエラストマーは、国際公開第2008/152935号の記載に基づき、下記表2の物性となるように、コモノマー量等を適宜調整し、合成した重合体である。
表2における、MFRおよび密度は以下の方法によって測定した。なお、コモノマーに関する記載は、用いる原料に基づいている。
(1)MFR:〔g/10分〕
ASTM D1238Eに準拠し、2.16kg荷重で測定した。測定温度は190℃とした。
ASTM D1238Eに準拠し、2.16kg荷重で測定した。測定温度は190℃とした。
(2)密度:〔kg/m3〕
ASTM D1505に準拠し、23℃で測定した。
ASTM D1505に準拠し、23℃で測定した。
<ヒンダードアミン系光安定剤>
以下の実施例で用いたヒンダードアミン系光安定剤1〜3はそれぞれ以下のとおりである。
・ヒンダードアミン系光安定剤1:BASFジャパン(株)製、Tinuvin 770、分子量:481
・ヒンダードアミン系光安定剤2:BASFジャパン(株)製、Chimassorb 944、分子量:2000〜3100
・ヒンダードアミン系光安定剤3:(株)ADEKA製、LA−52、分子量:847
以下の実施例で用いたヒンダードアミン系光安定剤1〜3はそれぞれ以下のとおりである。
・ヒンダードアミン系光安定剤1:BASFジャパン(株)製、Tinuvin 770、分子量:481
・ヒンダードアミン系光安定剤2:BASFジャパン(株)製、Chimassorb 944、分子量:2000〜3100
・ヒンダードアミン系光安定剤3:(株)ADEKA製、LA−52、分子量:847
<金属フレークおよびタルク>
以下の実施例で用いた金属フレークおよびタルクはそれぞれ以下のとおりである。
・金属フレーク:アルミフレーク(東洋アルミニウム(株)製、アルミマスターバッチ、アルミ濃度70%)
・タルク:浅田製粉(株)製、JM209、平均粒径:3.9μm
以下の実施例で用いた金属フレークおよびタルクはそれぞれ以下のとおりである。
・金属フレーク:アルミフレーク(東洋アルミニウム(株)製、アルミマスターバッチ、アルミ濃度70%)
・タルク:浅田製粉(株)製、JM209、平均粒径:3.9μm
[実施例1]
87質量部のブロックポリプロピレン1、3質量部のエラストマー3、0.2質量部のヒンダードアミン系光安定剤1、0.3質量部のヒンダードアミン系光安定剤2および10質量部のタルクを、ヘンシェルミキサーで混合し、二軸押出機(TEX30α:(株)日本製鋼所製、シリンダー温度:200℃、回転数:1100rpm、吐出量:100kg/時間)で造粒することで、ポリプロピレン系樹脂組成物を調製した。
87質量部のブロックポリプロピレン1、3質量部のエラストマー3、0.2質量部のヒンダードアミン系光安定剤1、0.3質量部のヒンダードアミン系光安定剤2および10質量部のタルクを、ヘンシェルミキサーで混合し、二軸押出機(TEX30α:(株)日本製鋼所製、シリンダー温度:200℃、回転数:1100rpm、吐出量:100kg/時間)で造粒することで、ポリプロピレン系樹脂組成物を調製した。
得られた組成物を用い、長さ100mm、幅350mm、厚み3mmの平板を、シリンダー温度230℃、金型温度40℃の条件で射出成形した。得られた平板の中心部分を、長さ70mm、幅70mm、厚み3mmの大きさに切り出すことで試験片を得た。
[実施例2〜7および比較例1〜6]
用いる成分の種類およびその量を表3のとおりに変更した以外は実施例1と同様にして、ポリプロピレン系樹脂組成物および試験片を製造した。
用いる成分の種類およびその量を表3のとおりに変更した以外は実施例1と同様にして、ポリプロピレン系樹脂組成物および試験片を製造した。
<SWOM試験>
前記で製造した試験片を用い、ブラックパネル温度を83℃、照射および噴霧の方法として60分サイクルを採用し、試験時間を2500時間とした以外は、JIS B 7753(2007)に基づいて、SWOM試験(サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験)を行った。
SWOM試験前後の試験片の光沢を、コニカミノルタ(株)製、GM−60を用いて測定し、光沢保持率(%)を算出した。また、SWOM試験前後の試験片の色差(ΔE)をコニカミノルタ(株)製、CM−3700dを用いて測定した。結果を表3に示す。
前記で製造した試験片を用い、ブラックパネル温度を83℃、照射および噴霧の方法として60分サイクルを採用し、試験時間を2500時間とした以外は、JIS B 7753(2007)に基づいて、SWOM試験(サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験)を行った。
SWOM試験前後の試験片の光沢を、コニカミノルタ(株)製、GM−60を用いて測定し、光沢保持率(%)を算出した。また、SWOM試験前後の試験片の色差(ΔE)をコニカミノルタ(株)製、CM−3700dを用いて測定した。結果を表3に示す。
Claims (5)
- プロピレン系ブロック共重合体(A)58〜90質量%、
エチレン系共重合体エラストマー(B)2〜30質量%、
タルク(C)5〜12質量%、および、
少なくとも2種類の光安定剤(D)を含み、
前記共重合体(A)、エラストマー(B)およびタルク(C)の合計100質量部に対し、金属フレーク(E)を0〜3.0質量部含み、
前記光安定剤(D)が、分子量が500以下であるヒンダードアミン系光安定剤(D−1)を含み、
前記共重合体(A)、エラストマー(B)およびタルク(C)の合計100質量部に対し、前記光安定剤(D−1)の含有量が0.15〜0.4質量部である、自動車外装用ポリプロピレン系樹脂組成物。 - 前記光安定剤(D)が、
前記光安定剤(D−1)と、
分子量が500を超えるヒンダードアミン系光安定剤(D−2)と
を含む、請求項1に記載の組成物。 - 請求項1または2に記載の組成物を成形して得られる成形体。
- 請求項1または2に記載の組成物を射出成形して得られる射出成形体。
- 請求項3に記載の成形体および/または請求項4に記載の射出成形体を含む、自動車無塗装外装部材。
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|---|---|---|---|---|
| WO2025052822A1 (ja) * | 2023-09-06 | 2025-03-13 | 住友化学株式会社 | ポリプロピレン樹脂組成物、及び医療用成形体 |
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2018
- 2018-07-06 JP JP2018129378A patent/JP2020007448A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2025052822A1 (ja) * | 2023-09-06 | 2025-03-13 | 住友化学株式会社 | ポリプロピレン樹脂組成物、及び医療用成形体 |
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