JP2020007449A - 光硬化性組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、外部の水蒸気が封止材を透過して電解液と接触すると、光エネルギーの電気への変換効率が低下する。そのため、当該封止材の透湿性は低いことが要求される。
電解液の漏洩も当該変換効率を低下させる。そのため、当該封止材は、2枚の導電性電極板との接着性が高いことも要求される。
前記成分(B)の極性基を有する(メタ)アクリレートモノマーは、カルボキシル基又はリン酸基を有する(メタ)アクリレートモノマーを含んでよい。
前記成分(A)の脂環式単官能(メタ)アクリレートモノマーは、ジシクロペンタニル構造、ジシクロペンテニル構造、アダマンチル構造、又はイソボルニル構造を有するものであってよい。
前記光硬化性成分の前記光硬化性組成物の全質量に対する合計含有割合は、20〜100質量%でありうる。
本発明の一つの実施態様に従い、前記光硬化性組成物は、太陽電池を封止するためのものであってよい。
本発明の他の実施態様に従い、前記光硬化性組成物は、電子デバイスを封止するためのものであってもよい。
また、本発明は、前記光硬化性組成物の硬化物も提供する。
本発明は、前記光硬化性組成物の硬化物を封止材として含む太陽電池も提供する。
本発明は、前記光硬化性組成物の硬化物を封止材として含む電子デバイスも提供する。
なお、本発明の効果は、ここに記載された効果に必ずしも限定されるものではなく、本明細書中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
光硬化性組成物の硬化物に低い透湿度及び優れた接着性を両立させることは困難である場合が多い。本発明者らは、光硬化性組成物が成分(A)、成分(B)、及び成分(C)を特定の量で含むことによって、当該光硬化性組成物の硬化物が低い透湿度を有し且つ優れた接着性を有することを見出した。本発明の光硬化性組成物を硬化することにより得られた硬化物は透湿度が低く且つ接着性に優れているので、当該光硬化性組成物は、例えば太陽電池及び電子デバイスなどにおける封止材として用いるために適している。以下で、太陽電池及び電子デバイスの具体的な構造の例を示しつつ、本発明の効果をより詳細に説明する。
色素増感型太陽電池100に照射された光は、透明基板101及び透明導電膜102を透過して、金属酸化物半導体層103に到達する。当該光は、金属酸化物半導体層103の色素105により吸収され、色素105から電子が放出される。当該電子は、金属酸化物半導体層103に移動し、透明導電膜102を伝わり、そして、回路110を通って、対極の導電膜107に到達する。当該電子によって還元反応が起こり、電解液中に例えばヨウ化物イオン(I-)が生成される。当該ヨウ化物イオンは、色素105に電子を渡して、再度酸化される。以上のサイクルが繰り返されることで、光エネルギーが電気エネルギーに変換される。
なお、電解液の代わりに、固体の電解質が用いられてもよい。固体の電解質を用いた色素増感型太陽電池は、全固体型の色素増感型太陽電池とも呼ばれる。
また、封止材109と透明導電膜102又は導電膜107との接着性が悪い場合は、電解液の漏洩が起こり又は外部の水分又は空気が電解液と接触しうる。当該漏洩及び当該接触も、光の電気への変換効率の低下をもたらすので望ましくない。
本発明の光硬化性組成物の硬化物は、低い透湿性と高い接着性とを有する。そのため、本発明の光硬化性組成物は、色素増感型太陽電池などの太陽電池の封止材として使用するために適している。
図2の(A)において、外部から保護されるべき素子201は、例えばガラス又はフィルムなどの1対の基板202及び203により挟まれており、且つ、素子の側面が封止材204によって囲まれている。図2の(A)は、いわゆる枠封止と呼ばれる方式による素子の封止である。
図2の(B)において、素子211が1枚の基板212上に載せられ、且つ、素子211の基板と接している部分以外の全てが、封止材213によって封止されている。図2の(B)は、いわゆる全面封止と呼ばれる方式による素子の封止である。
図2の(C)は、図2の(B)に示した全面封止構造の封止材223に、さらに基板224が積層されている封止方式である。すなわち、素子221が1枚の基板222上に載せられ、素子221の基板と接している部分以外の全てが封止材223によって封止されており、且つ、基板222と対向するように、基板224が封止材223に積層されている。
電子デバイスにおいても、外部の水分が封止材を透過して素子と接触することは望ましくない。例えば、有機ELパネルにおいて、水蒸気が封止材を透過して素子に接触することにより又は水分が封止材と基板との隙間から侵入することにより、その発光領域が縮小する。そのため、電子デバイスの素子においても、封止材は、透湿性が低いこと及び接着性が高いことが望ましい。
本発明の光硬化性組成物の硬化物は、低い透湿性と高い接着性とを有する。そのため、本発明の光硬化性組成物は、電子デバイスの封止材として使用するために適している。
本発明において、単官能とは、1つの分子が光重合性の炭素−炭素二重結合を1つ有することを意味し、すなわちアクリロイル基又はメタクリロイル基を1つ有することを意味する。すなわち、前記成分(A)の脂環式単官能(メタ)アクリレートモノマーは、1つのアクリロイル基又はメタクリロイル基を有するモノマーである。
本発明において、脂環式とは、1つの分子内に1つの分子内に1つの脂環式炭化水素基を有することを意味する。すなわち、前記成分(A)の脂環式単官能(メタ)アクリレートモノマーは、エステル残基〔−C(=O)ORのR〕が脂環式炭化水素基である単官能(メタ)アクリレートである。好ましくは、当該脂環式炭化水素基は、カルボキシル基、エポキシ基、リン酸エステル基、及びハロゲン基などの極性基を有していない脂環式炭化水素基である。
また、前記成分(A)の脂環式単官能(メタ)アクリレートモノマーのTgは、例えば260℃以下であり、特には230℃以下であり、より特には200℃以下であってよい。
本発明において、Tgは、1つの脂環式単官能(メタ)アクリレートモノマーのみから構成されるホモポリマーのTgであり、示差走査熱量計(DSC)により測定される。
イソボルニルメタクリレート(Tg:110℃)、
ジシクロペンテニルアクリレート(Tg:120℃)、
ジシクロペンテニルメタクリレート(Tg:120℃)、
ジシクロペンタニルアクリレート(Tg:120℃)、
ジシクロペンタニルメタクリレート(Tg:175℃)、
1−アダマンチルアクリレート(Tg:153℃)、
1−アダマンチルメタクリレート(Tg:250℃)、
2−メチルアダマンチルアクリレート(Tg:120℃)、及び
2−メチルアダマンチルメタクリレート(Tg:170℃)。
本発明において、前記成分(A)として、これらの化合物のうちの1つが用いられてよく又は2つ以上の組み合わせが用いられてもよい。
本発明の特に好ましい実施態様において、前記成分(A)は、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレ−ト及び/又はジシクロペンテニル(メタ)アクリレートである。本発明の特に好ましい実施態様において、前記成分(A)は、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレ−トである。
前記光硬化性成分が成分(C)を含まない場合、本発明の光硬化性組成物は成分(A)及び成分(B)のみを光硬化性成分として含みうる。
成分(C)を含むことは、本発明の光硬化性組成物の硬化物のフレキシブル性の向上の観点からも好ましい。当該向上されたフレキシブル性は、フレキシブルな太陽電池又は電子デバイスを製造するために有益である。
また、前記(メタ)アクリロリル基を含有する多官能光硬化性成分として、例えば、(メタ)アクリロイル基を1つ有し且つエポキシ基又はオキセタニル基を1つ有する光硬化性成分、すなわち2種の官能基を有する光硬化性成分を挙げることができる。当該光硬化性成分として、より具体的には、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、(3-エチル-3-オキセタニル)メチルメタクリレート、及び(3-メチル-3-オキセタニル)メチル(メタ)アクリレートを挙げることができる。
また、(メタ)アクリロリル基を2つ以上、好ましくは2つ〜6つ有する光硬化性成分として、例えば、ポリエーテル系多官能ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル系多官能ウレタン(メタ)アクリレート、多官能エポキシ(メタ)アクリレート、多官能ポリエステル(メタ)アクリレート、シリコン系多官能(メタ)アクリレート、ポリブタジエン系多官能(メタ)アクリレート、水添ポリブタジエン系多官能(メタ)アクリレート(特には水添ポリブタジエン系ウレタンアクリレート)、ポリイソプレン系多官能(メタ)アクリレート、及び水添ポリイソプレン系多官能(メタ)アクリレートを挙げることができる。これらの化合物に含まれる官能基の数は、例えば2〜6である。
以上で述べた化合物のうちの1つ又は2つ以上の組み合わせを、成分(C)として用いてよい。
また、前記ビニルエーテル基を含有する多官能光硬化性成分として、例えば、ビニルエーテル基を1つ有し且つエポキシ基又は(メタ)アクリロイル基を1つ有する光硬化性成分、すなわち2種の官能基を有する光硬化性成分を挙げることができる。当該光硬化性成分として、より具体的には、グリシジルビニルエーテル、グリシジルオキシメチルビニルエーテル、グリシジルオキシエチルビニルエーテル、グリシジルオキシブチルビニルエーテル、グリシジルオキシペンチルビニルエーテル、グリシジルオキシシクロヘキシルビニルエーテル、及び(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルを挙げることができる。
これらのうちの1つ又は2つ以上の組み合わせを、成分(C)として用いてよい。
また、前記エポキシ基を含有する多官能光硬化性成分として、例えば多官能エポキシ樹脂を挙げることができ、より具体的にはエポキシ基を2つ以上有するエポキシ樹脂を挙げることができる。
エポキシ基を2つ以上(特には2つ)有するエポキシ樹脂として、例えばビスフェノールA型多官能エポキシ樹脂、ビスフェノールF型多官能エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型多官能エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型多官能エポキシ樹脂、及びビフェニル型多官能エポキシ樹脂を挙げることができる。
また、エポキシ基を2つ以上(特には3つ以上)有するエポキシ樹脂として、例えばナフタレン型多官能エポキシ樹脂、フェノールノボラック型多官能エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型多官能エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型多官能エポキシ樹脂、グリシジルアミン型多官能エポキシ樹脂、グリシジルエステル型多官能エポキシ樹脂、ゴム変性型多官能エポキシ樹脂、キレート変性型多官能エポキシ樹脂、多官能脂環式エポキシ樹脂、及び多官能エポキシ化ポリブタジエンを挙げることができる。
これらのうちの1つ又は2つ以上の組み合わせを、成分(C)として用いてよい。
また、前記オキセタニル基を含有する多官能光硬化性成分として、オキセタニル基を1つ有し且つエポキシ基又はビニルエーテル基を1つ有する光硬化性成分、すなわち2種の官能基を有する光硬化性成分を挙げることができる。当該光硬化性成分として、より具体的には、3‐エチル‐3‐(グリシジルオキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-(オキシラニルメトキシ)オキセタン、及び3-エチル-3-(ビニルオキシメチル)オキセタンを挙げることができる。
これらのうちの1つ又は2つ以上の組み合わせを、成分(C)として用いてよい。
成分(A):成分(C)の質量比は、より好ましくは60:40〜99.9:0.1であり、より好ましくは60:40〜99:1であり、より好ましくは63:37〜98:2であり、さらにより好ましくは65:35〜95:5であり、特に好ましくは70:30〜85:15である。
成分(B)の含有量は、成分(A)及び(C)の合計100質量部に対し、より好ましくは0.03〜10質量部であり、特に好ましくは0.05〜10質量部である。
例えば、本発明の光硬化性組成物が前記成分(C)を含む場合、成分(A):成分(C)の質量比が70:30〜85:15であり、且つ、前記光硬化性組成物は、成分(A)及び(C)の合計100質量部に対し、成分(B)を0.05〜10質量部含む。
本発明の光硬化性組成物が前記成分(C)を含む場合における、成分(A)及び成分(C)の上記質量比は、成分(A)及び成分(C)の合計質量を100質量部とした場合の、当該100質量部の内訳である。また、本発明の光硬化性組成物が成分(C)を含む場合における成分(B)の含有量は、成分(A)及び成分(C)の合計質量を100質量部とした場合の当該100質量部に対する量である。
成分(A)〜(C)に関する上記質量比が、透湿性の低下、接着性の向上、及び硬化物のフレキシブル性の向上の観点から特に好ましい。
前記光硬化性成分が成分(C)を含む場合、本発明の光硬化性組成物は成分(A)、成分(B)、及び成分(C)のみを光硬化性成分として含みうる。
アシルフォスフィンオキサイド系の光重合開始剤として、例えばビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド及び2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイドを挙げることができる。特に好ましくは、本発明において、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイドが光重合開始剤として用いられる。
α‐アミノアセトフェノン系の光重合開始剤として、例えば2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1、及び2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノンを挙げることができる。
α‐ヒドロキシアセトフェノン系の光重合開始剤として、例えば1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、及び2-ヒロドキシ-1-[4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]フェニル]-2-メチル-プロパン-1-オンを挙げることができる。
オキシムエステル系の光重合開始剤として、例えば1.2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)-,2-(O-ベンゾイルオキシム)]、及び、エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(0-アセチルオキシム)を挙げることができる。
光を照射するための装置は、照射される光の種類により当業者により適宜選択されうる。当該装置として市販入手可能なものが用いられてよい。例えば、電子線を照射するには、通常20〜2000kVの電子線加速器から取り出される加速電子線を照射する。電子線の照射線量は、例えば1〜300kGyであり、好ましくは5〜200kGyでありうる。また、紫外線を照射するために、殺菌灯、紫外用蛍光灯、カーボンアーク、キセノンランプ、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、及び無電極ランプなどのUV照射装置が用いられてよい。照射される紫外線の波長は、例えば200nm〜400nmでありうる。
まず、図3(a)に示されるとおり、基板301上に、本発明の光硬化性組成物302が塗布される。当該塗布は、例えば光硬化性組成物302によって所望の領域を囲むように行われうる。次に、図3(b)に示されるとおり、基板303が、光硬化性組成物302を挟んで基板301と向かい合うように重ねられる。その後、図3(c)に示されるとおり、光(例えば紫外線)が光硬化性組成物302に到達するように照射される。当該照射によって、光硬化性組成物302が硬化する。その結果、基板301及び303並びに光硬化性組成物302の硬化物によって規定された空間が形成される。
例えば色素増感型太陽電池を製造する場合は、基板301及び303は、例えば導電膜を積層された基板であり、光硬化性組成物は当該導電膜上に塗布される。そして、当該導電膜及び当該光硬化性組成物の硬化物によって規定された空間に電解液が封入されて、フレキシブルな色素増感型太陽電池が製造される。本発明の光硬化性組成物の硬化物は、当該導電膜との接着性に優れている。そのため、本発明の光硬化性組成物は、封止材として使用するのに適している。
また、他の種類の太陽電池(例えばペロブスカイト太陽電池又は有機薄膜太陽電池)又は電子デバイスにおいても、本発明の光硬化性組成物が封止材として使用されてよい。
透明導電膜102の対極基板を構成する基板106として、例えばガラス又はガラス板又はプラスチックフィルムが用いられてよい。導電膜107は、透明導電膜102と同様に、ITO膜又はFTO膜であってよい。
当該電解質として、ヨウ素/ヨウ素化合物及び臭素/臭素化合物などの酸化還元対(レドックス系)が用いられてよく、ヨウ素/ヨウ素化合物の組み合わせが特に好ましい。
当該電解質を溶解又は分散させる有機溶剤として、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ポリエチレングリコール、アセトニトリル、若しくは3−メトキシプロピオニトリル、又はこれらの2種以上の混合物などが用いられてよい。
前記電解液には、電解質及び溶媒に加えて、当技術分野で用いられる各種添加剤が含まれてもよい。添加剤の例として、例えば増粘剤、粘性を低下させてイオンの拡散を円滑にするための常温溶融塩(例えば1−プロピルー2,3−ジメチルイミダゾリウムイオダイドなど)、及び逆電流を防ぎ開放起電力を高めるための4−tert−ブチルピリジンなどを挙げることができる。
本発明の特に好ましい実施態様に従い、前記電解液は、ヨウ素とヨウ化リチウムとを含有するアセトニトリル/エチレンカーボネート溶液でありうる。本発明の光硬化性組成物の硬化物は、当該電解液に対する耐薬品性に優れている。
当該工程において、透明基板層、透明導電膜層、及び色素を吸着した金属酸化物半導体層がこの順に積層された導電性基板、又は、導電膜層及び基板層がこの順に積層された導電性基板に、本発明の光硬化性組成物が塗布される。当該塗布は、例えばスクリーン印刷又はディスペンサーなどの塗布手段により行われてよい。当該塗布される場所は、封止されるべき電解液又は固体電解質が配置される位置に応じて当業者により適宜設定されうる。本発明の光硬化性組成物の塗布パターンは、例えば環状、長方形、又は正方形など、製造されるべき色素増感型太陽電池の形状に合わせて決定されてよい。例えば、本発明の光硬化性組成物は、電解液又は固体電解質が配置される位置を囲み且つ幅0.5mm〜1mmの線を形成するように塗布されうる。
当該工程において、前記2つの導電性基板が貼り合わせられる。貼り合わせ後の封止材の厚みが例えば5μm〜100μm、より好ましくは20μm〜50μmとなるように、前記塗布工程において塗布される量が設定されうる。
当該工程において、本発明の光硬化性組成物に光が照射される。当該光の照射によって、本発明の光硬化性組成物が硬化する。光は、透明基板層、透明導電膜層、及び金属酸化物半導体層が積層された前記導電性基板を透過させて照射されてよく、又は、前記2つの導電性基板の間を光が通るように照射されてもよい。
当該工程において、電解液が、硬化した本発明の光硬化性組成物及び前記2つの導電性基板により規定された空間内に封入される。
当該封入を行うために、基板の一部に開口部が設けられてよく、又は、開口部が形成されるように本発明の光硬化性組成物が塗布されてもよい。当該開口部から、前記空間内に電解液が注入されうる。当該注入後、当該開口部は、本発明の光硬化性組成物により封止し、そして、当該光硬化性組成物に光を照射して硬化することにより、封止されうる。又は、当該開口部は、他の常温硬化性接着剤を用いて封止されてもよい。
なお、固体電解質が用いられる場合は、前記貼り合わせ工程の前に、当該固体電解質が前記2つの導電性基板の間に配置される。そして、当該配置後に、貼り合わせ工程及び効果工程が行われて、本発明の色素増感型太陽電池が製造される。
以下の表1に示されるとおりの組成となるように、表1に示される各成分を計量しそして攪拌機にて30分間撹拌して、実施例1〜9及び比較例1〜5の光硬化性組成物を得た。表1中の数値の単位はいずれも質量部である。
表1に示される材料の化合物名は以下のとおりである。
FA−513AS:ジシクロペンタニルアクリレ−ト(Tg120℃)
FA−512AS:ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレ−ト(TG15℃)
SR−217:4−t−ブチルシクロヘキシルアクリレート(TG34℃)
KAYAMER PM−2:リン酸水素ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)
CN−9014NS:水添ポリブタジエン系ウレタンアクリレート
アエロジル300:ヒュームドシリカ
IRGACURE 819:ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド
JIS Z 0208に従い、製造された光硬化性組成物の硬化物の透湿度を測定した。すなわち、テフロン(登録商標)コーティングされた金属板上に光硬化性組成物を100μmの厚みで塗布し、メタルハライドランプで積算光量が3,000mJ/cm2となるように紫外線を照射して当該光硬化性組成物を硬化させた。得られた硬化物が、前記基準が指定する形状にカットされ、そして、塩化カルシウム約5gを計量した容器にセットされた。60℃/90%RH雰囲気の恒温恒湿器内に、当該容器を24時間保管し、保管前後の重量差から透湿度(g/m2・day)を算出した。硬化物の透湿度が100g/m2・day以下である場合に、当該硬化物は、透湿度の観点から良好な性能を有していると判定された。測定結果が、以下の表1に示されている。
JIS K 6850に従い、製造された光硬化性組成物の硬化物の引張せん断接着強さを測定した。すなわち、25mm×100mmのITO膜付PENフィルム2枚の間に光硬化性組成物の塗布面積が25mm×12.5mm且つ塗布厚が100μmとなるように塗布及び貼り合せを行い、メタルハライドランプで積算光量が3,000mJ/cm2となるように紫外線を照射し、当該光硬化性組成物を硬化させた。作製した試験片を、引張試験機を用いて試験速度10mm/minで引張り、引張せん断接着強さ(MPa)を測定した。引張せん断接着強さが1.0MPa以上である場合に、当該光硬化性組成物の硬化物は、接着性の観点から良好な性能を有していると判定された。測定結果が、以下の表1に示されている。
成分(A)及び成分(C)の量がそれぞれ55質量部及び45質量部である比較例1の光硬化性組成物の硬化物は、透湿度が118g/m2・dayであり、透湿度の観点からは良好な性能を有さなかった。比較例1の結果と実施例1〜6(特には実施例4)の結果との対比より、成分(A)及び成分(C)の量を調節することが、硬化物の透湿度を低くすることに寄与していることが分かる。
比較例2及び3の組成は、成分(A)の代わりにホモポリマーの場合のTgが100℃未満である脂環式(メタ)アクリレートモノマーが用いられた点が異なる以外は、実施例3の組成と同じである。比較例2及び3の光硬化性組成物の硬化物の透湿度はそれぞれ230g/m2・day及び340 g/m2・dayであり、透湿度の観点からは良好な性能を有さなかった。比較例2及び3の結果と実施例3の結果との対比より、成分(A)のTgが100℃以上であることが、硬化物の透湿度を下げることに寄与していることが分かる。
実施例3及び7〜9の組成並びに比較例4及び5の組成は、成分(B)の量が異なる以外は同じである。実施例7及び比較例5の結果の対比より、成分(B)は、硬化物に接着性をもたらすために必要であることが分かる。また、実施例3及び7〜9の結果並びに比較例4及び5の結果より、成分(B)の量を調整することによって、透湿度を低くすることができることが分かる。
以上のとおり、成分(A)、成分(B)、及び成分(C)の量を調節することによって、光硬化性組成物の硬化物に低い透湿度及び優れた接着性をもたらすことができる。
Claims (9)
- 光硬化性成分と光重合開始剤とを含有し、
前記光硬化性成分が、
成分(A):ホモポリマーの場合のTgが100℃以上である脂環式単官能(メタ)アクリレートモノマー、
成分(B):極性基を有する(メタ)アクリレートモノマー、及び
成分(C):(メタ)アクリロイル基、ビニルエーテル基、エポキシ基、及びオキセタニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を含む多官能光硬化性成分
を含み、
成分(A)及び成分(C)の質量比が60:40〜100:0であり、且つ、
成分(A)及び成分(C)の合計100質量部に対し、成分(B)を0.01〜10質量部含む光硬化性組成物。 - 前記成分(B)の極性基を有する(メタ)アクリレートモノマーが、カルボキシル基又はリン酸基を有する(メタ)アクリレートモノマーを含む、請求項1に記載の光硬化性組成物。
- 前記成分(A)の脂環式単官能(メタ)アクリレートモノマーが、ジシクロペンタニル構造、ジシクロペンテニル構造、アダマンチル構造、又はイソボルニル構造を有するものである、請求項1又は2に記載の光硬化性組成物。
- 前記光硬化性成分の、前記光硬化性組成物の全質量に対する合計含有割合が20〜99.9質量%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光硬化性組成物。
- 太陽電池を封止するためのものである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光硬化性組成物。
- 電子デバイスを封止するためのものである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の光硬化性組成物の硬化物。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の光硬化性組成物の硬化物を封止材として含む太陽電池。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の光硬化性組成物の硬化物を封止材として含む電子デバイス。
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