JP2020007480A - 二液硬化型接着剤組成物、ラミネートフィルムおよびその製造方法 - Google Patents

二液硬化型接着剤組成物、ラミネートフィルムおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた耐熱性およびポットライフを得ることができる二液硬化型接着剤組成物、その二液硬化型接着剤組成物を用いて得られるガスバリア性に優れたラミネートフィルム、および、ラミネートフィルムの製造方法を提供すること。さらには、真空断熱材に用いた場合に真空度の低下を抑制できるラミネートフィルムを得るための二液硬化型接着剤組成物、その二液硬化型接着剤組成物を用いて得られるラミネートフィルム、および、ラミネートフィルムの製造方法を提供すること。【解決手段】ガスバリアフィルムの接着に用いられる二液硬化型接着剤組成物が、カルボキシ基を有するカルボキシ含有成分と、カルボジイミド化合物を含有するカルボジイミド含有成分とを含有し、カルボキシ含有成分が、ポリエステルポリオールの無水酸付加物を含有し、無水酸は、環状炭化水素骨格を有しない炭素環不含有無水酸と、環状炭化水素骨格を有する炭素環含有無水酸とを含有する。【選択図】図1

Description

本発明は、二液硬化型接着剤組成物、ラミネートフィルムおよびその製造方法に関し、詳しくは、二液硬化型接着剤組成物、その二液硬化型接着剤組成物が用いられるラミネートフィルム、および、ラミネートフィルムの製造方法に関する。
従来から、各種基材をラミネート用接着剤で貼り合わせたラミネート複合フィルムが、食品、医療、家電、電子部材など、各種産業分野で広く使用されている。また、ラミネート用接着剤としては、例えば、ポリオールからなる主剤と、イソシアネートからなる硬化剤とを含む二液硬化型ポリウレタン接着剤が知られている。
ラミネート複合フィルムの基材は、その用途に応じて適宜選択されている。例えば、芯材を真空包装する真空断熱材の用途では、包材として、ガスバリア性を有するガスバリアフィルムが選択され、また、高度のガスバリア性が要求される場合には、複数のガスバリアフィルムを積層したラミネート複合フィルムが用いられる。
また、ポリウレタン接着剤は、強い水素結合能を示す官能基(ウレタン結合)を有するため、優れた接着性能を示すことが知られている。
しかし、複数のガスバリアフィルムを二液硬化型ポリウレタン接着剤で接着すると、イソシアネート基(−NCO)が、ガスバリアフィルムの表面水分や大気中の水分、接着剤(配合液)中の水分などと反応し、カルバミン酸基(−NHCOOH)を経てアミノ基(−NH)になるとともに、炭酸ガス(CO)を生じさせる場合がある。そして、その炭酸ガスがガスバリアフィルム間に封止されると、ラミネート複合フィルムに気泡状の外観不良が惹起されるという不具合がある。
そこで、外観に優れるガスバリア性のラミネート複合フィルムが検討されており、例えば、ガスバリア性を有する複数の基材が、アミノ基をケトン基で保護した化合物と、エポキシ基を有する化合物との反応により硬化する接着剤を用いて接着されているガスバリアフィルム積層体が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−051751号公報
しかしながら、アミノ基をケトン基(ブロック剤)で保護した化合物(主剤)と、エポキシ基を有する化合物(硬化剤)との反応により硬化する接着剤は、硬化時にケトン基(ブロック剤)がアミノ基から脱ブロックし、接着剤の硬化物中に遊離のケトン基(ブロック剤)が残存する。
そのため、上記の接着剤が用いられるラミネート複合フィルムを、真空断熱材の包材として用いると、ブロック剤が真空中に徐放され、真空度の低下を惹起し、断熱性が低下するという不具合がある。
そこで、ブロック剤を含まない接着剤が要求されており、そのような接着剤として、例えば、カルボキシ基を有する化合物(例えば、ポリオールの無水マレイン酸付加物や、ポリオールの無水フタル酸付加物)と、カルボジイミド化合物(例えば、ポリイソシアネートのカルボジイミド変性体)とを含む二液硬化型接着剤組成物が試案される。
このような二液硬化型接着剤組成物は、優れた接着力を有しており、さらに、ブロック剤を含まないため、真空断熱材に用いた場合に真空度の低下を抑制できる。
一方、二液硬化型接着剤組成物としては、用途に応じて、耐熱性と、主剤および硬化剤の混合後のポットライフとが要求される場合がある。ポットライフが短いと、加工時に二液硬化型接着剤組成物が増粘してしまうため、塗布量ブレの発生、レベリング性の低下などの不具合が生じる場合がある。
本発明は、優れた耐熱性およびポットライフを得ることができる二液硬化型接着剤組成物、その二液硬化型接着剤組成物を用いて得られるガスバリア性に優れたラミネートフィルム、および、ラミネートフィルムの製造方法である。
さらには、本発明は、真空断熱材に用いた場合に真空度の低下を抑制できるラミネートフィルムを得るための二液硬化型接着剤組成物、その二液硬化型接着剤組成物を用いて得られるラミネートフィルム、および、ラミネートフィルムの製造方法である。
本発明[1]は、複数のガスバリアフィルムの間を接着する二液硬化型接着剤組成物であって、カルボキシ基を有するカルボキシ含有成分と、カルボジイミド化合物を含有するカルボジイミド含有成分とを含有し、前記カルボキシ含有成分が、ポリエステルポリオールの無水酸付加物を含有し、前記無水酸は、環状炭化水素骨格を有しない炭素環不含有無水酸と、環状炭化水素骨格を有する炭素環含有無水酸とを含有する、二液硬化型接着剤組成物を含んでいる。
本発明[2]は、前記炭素環不含有無水酸と炭素環含有無水酸との総量に対して、前記炭素環不含有無水酸が、65質量%以下であり、前記炭素環含有無水酸が、35質量%以上である、上記[1]に記載の二液硬化型接着剤組成物を含んでいる。
本発明[3]は、前記炭素環不含有無水酸と炭素環含有無水酸との総量に対して、前記炭素環不含有無水酸が、10質量%以上であり、前記炭素環含有無水酸が、90質量%以下である、上記[1]または[2]に記載の二液硬化型接着剤組成物を含んでいる。
本発明[4]は、前記炭素環不含有無水酸が、無水マレイン酸を含み、前記炭素環含有無水酸が、無水フタル酸を含む、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の二液硬化型接着剤組成物を含んでいる。
本発明[5]は、複数のガスバリアフィルムと、複数の前記ガスバリアフィルムの間に介在され、上記[1]〜[4]のいずれか一項に記載の二液硬化型接着剤組成物の硬化物である接着層とを備える、ラミネートフィルムを含んでいる。
本発明[6]は、複数のガスバリアフィルムを用意する準備工程と、上記[1]〜[4]のいずれか一項に記載の二液硬化型接着剤組成物を介して、複数のガスバリアフィルムを貼り合わせ、積層体を得るラミネート工程とを備える、ラミネートフィルムの製造方法を含んでいる。
本発明[7]は、前記ラミネート工程の後、前記積層体を加熱養生させる養生工程を備える、上記[6]に記載のラミネートフィルムの製造方法を含んでいる。
本発明の二液硬化型接着剤組成物は、カルボキシ基を有するカルボキシ含有成分と、カルボジイミド化合物を含有するカルボジイミド含有成分とを含有しており、また、カルボキシ含有成分が、ポリオールの末端水酸基に無水酸が付加した化合物を含有し、無水酸は、環状炭化水素骨格を有しない炭素環不含有無水酸と、環状炭化水素骨格を有する炭素環含有無水酸とを含有する。
このような二液硬化型接着剤組成物では、ブロック剤を用いることなく、ガス発生を抑制することができる。このように、ブロック剤を用いることがなければ、硬化時にブロック剤が遊離することもないので、硬化物中に遊離のブロック剤が残存しない。そのため、真空断熱材に用いた場合に、真空度の低下を抑制することができる。
また、このような二液硬化型接着剤組成物、その二液硬化型接着剤組成物が用いられるラミネートフィルムおよびその製造方法によれば、炭素環含有無水酸に由来して優れた耐熱性を得ることができ、かつ、炭素環含有無水酸に由来して主剤および硬化剤の混合後のポットライフを延ばすことができる。
図1は、本発明のラミネートフィルムの一実施形態を示す概略図である。
本発明の二液硬化型接着剤組成物は、複数のガスバリアフィルム(後述)の間を接着する二液硬化型接着剤組成物であって、カルボキシ基を有するカルボキシ含有成分(本願においては主剤と称する場合がある。)と、カルボジイミド化合物を含有するカルボジイミド含有成分(本願においては硬化剤と称する場合がある。)とを含有している。
カルボキシ含有成分(主剤)は、カルボキシ基を有する化合物を主成分として含有している。
カルボキシ基を有する化合物としては、分子末端にカルボキシ基を有する化合物が挙げられ、具体的には、ポリエステルポリオールの無水酸付加物が挙げられる。
ポリエステルポリオールの無水酸付加物は、ポリエステルポリオールの末端水酸基に無水酸が付加することにより得られる。
ポリエステルポリオールは、水酸基を2つ以上有する数平均分子量400以上、好ましくは、500以上、20000以下、好ましくは、10000以下の高分子量ポリオールである。
ポリエステルポリオールとして、より具体的には、例えば、低分子量ポリオール(好ましくは、2価アルコール)と多塩基酸(好ましくは、二塩基酸)とを、公知の条件下、低分子量ポリオールの水酸基が多塩基酸のカルボキシ基に対して過剰モルとなる割合でエステル化反応させて得られる重縮合物が挙げられる。
低分子量ポリオールは、水酸基を2つ以上有する数平均分子量60以上、好ましくは、100以上、500未満、好ましくは、400未満の化合物であって、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,2−トリメチルペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、アルカン(C7〜20)ジオール、1,3−または1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびそれらの混合物、1,3−または1,4−シクロヘキサンジオールおよびそれらの混合物、水素化ビスフェノールA、1,4−ジヒドロキシ−2−ブテン、2,6−ジメチル−1−オクテン−3,8−ジオール、ビスフェノールA、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどの2価アルコール、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリイソプロパノールアミンなどの3価アルコール、例えば、テトラメチロールメタン(ペンタエリスリトール)、ジグリセリンなどの4価アルコール、例えば、キシリトールなどの5価アルコール、例えば、ソルビトール、マンニトール、アリトール、イジトール、ダルシトール、アルトリトール、イノシトール、ジペンタエリスリトールなどの6価アルコール、例えば、ペルセイトールなどの7価アルコール、例えば、ショ糖などの8価アルコールなどが挙げられ、好ましくは、2価アルコール、3価アルコールが挙げられ、より好ましくは、2価アルコールが挙げられる。
これら低分子量ポリオールは、単独使用または2種類以上併用することができる。
多塩基酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、グルタール酸、アジピン酸、1,1−ジメチル−1,3−ジカルボキシプロパン、3−メチル−3−エチルグルタール酸、アゼライン酸、セバシン酸などの飽和脂肪族ジカルボン酸、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和脂肪族ジカルボン酸、例えば、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トルエンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、例えば、ヘキサヒドロフタル酸などの脂環族ジカルボン酸、例えば、ダイマー酸、水添ダイマー酸、ヘット酸などのその他のカルボン酸、および、それらカルボン酸から誘導される酸無水物、例えば、無水シュウ酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水2−アルキル(C12〜C18)コハク酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、さらには、これらのカルボン酸などから誘導される酸ハライド、例えば、シュウ酸ジクロライド、アジピン酸ジクロライド、セバシン酸ジクロライドなど、また、例えば、酸(ジ)メチルエステル(例えば、テレフタル酸ジメチルエステルなど)が挙げられる。
また、ポリエステルポリオールとして、上記の低分子量ポリオールと多塩基酸に加えて、ひまし油あるいは水添ひまし油を原料として含むこともできる。
また、ポリエステルポリオールとして、例えば、低分子量ポリオールと、ヒドロキシル基含有植物油脂肪酸(例えば、リシノレイン酸を含有するひまし油脂肪酸、12−ヒドロキシステアリン酸を含有する水添ひまし油脂肪酸など)などのヒドロキシカルボン酸とを、公知の条件下、縮合反応させて得られる植物油系ポリエステルポリオールなどが挙げられる。
また、ポリエステルポリオールとして、例えば、低分子量ポリオール(好ましくは、2価アルコール)を開始剤として、例えば、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトンなどのラクトン類を開環重合して得られる、ポリカプロラクトンポリオール、ポリバレロラクトンポリオール、さらには、それらに2価アルコールを共重合したものなどの、ラクトン系ポリエステルポリオールなどが挙げられる。
また、ポリエステルポリオールには、ポリエステルアミドポリオールが含まれる。
ポリエステルアミドポリオールとしては、例えば、上記したポリエステルポリオールのエステル化反応において、低分子量ポリアミン(例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)を原料として併用することにより得られるポリエステルアミドポリオールなどが挙げられる。
これらポリエステルポリオールは、単独使用または2種類以上併用することができる。
ポリエステルポリオールの粘度は、25℃条件下において、例えば、1000mPa・s以上、好ましくは、2000mPa・s以上であり、また、150℃条件下において、例えば、50000mPa・s以下、好ましくは、20000mPa・s以下である。
なお、粘度は、JIS K 7117−1(1999年)、あるいは、JIS K 5600−2−3(2014年)に準拠して、回転粘度計、あるいは、コーンプレート粘度計により測定される。
無水酸は、無水酸基を少なくとも1つ有する化合物(酸無水物ともいう。)である。
無水酸は、環状炭化水素骨格を有しない炭素環不含有無水酸と、環状炭化水素骨格を有する炭素環含有無水酸とを含有している。すなわち、無水酸は、炭素環不含有無水酸と炭素環含有無水酸とからなる。
環状炭化水素骨格は、炭化水素からなる環状骨格であって、具体的には、芳香環骨格、飽和脂環骨格、不飽和脂環骨格などが挙げられる。
これら環状炭化水素骨格は、単環であってもよく、縮合環であってもよく、架橋環であってもよい。
また、環状炭化水素骨格の員環数は、特に制限されず、例えば、3〜20員環、具体的には、3員環、4員環、5員環、6員環、8員環、10員環、12員環などが挙げられる。
なお、環状炭化水素骨格は、無水酸骨格を含まない。すなわち、無水酸の製造時に有機酸を脱水縮合して形成される無水酸骨格(ヘテロ環骨格)は、環状炭化水素骨格には含まれない。
炭素環不含有無水酸は、分子構造中に環状炭化水素骨格を有しない無水酸であって、例えば、無水シュウ酸、無水コハク酸、無水2−アルキル(C12〜C18)コハク酸、無水マレイン酸などが挙げられる。
これら炭素環不含有無水酸は、単独使用または2種類以上併用することができる。
炭素環不含有無水酸を用いることにより、二液硬化型接着剤組成物の硬化物の耐熱性の向上を図ることができる。
また、耐熱性の向上を図る観点から、炭素環不含有無水酸として、好ましくは、無水コハク酸、無水マレイン酸が挙げられ、より好ましくは、無水マレイン酸が挙げられる。
炭素環含有無水酸は、分子構造中に環状炭化水素骨格を単数または複数(好ましくは、単数)有する無水酸であって、例えば、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸(1,2,3,6−無水テトラヒドロフタル酸)、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物などが挙げられる。
これら炭素環含有無水酸は、単独使用または2種類以上併用することができる。
炭素環含有無水酸を用いることにより、二液硬化型接着剤組成物のポットライフの向上を図ることができる。
また、ポットライフの向上を図る観点から、炭素環含有無水酸として、好ましくは、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸が挙げられ、より好ましくは、無水フタル酸が挙げられる。
そして、これら炭素環不含有無水酸および炭素環含有無水酸の両方が、ポリエステルポリオールの無水酸付加物の製造において用いられる。これにより、二液硬化型接着剤組成物は、炭素環不含有無水酸に由来する優れた耐熱性と、炭素環含有無水酸に由来する優れたポットライフとを兼ね備えることができる。
このようなポリエステルポリオールの無水酸付加物として、より具体的には、例えば、炭素環不含有無水酸および炭素環含有無水酸を併用して得られる、ポリエステルポリオールの無水酸付加物(すなわち、ポリエステルポリオールの両無水酸付加物)が挙げられる。
以下において、ポリエステルポリオールの両無水酸付加物の製造方法について、詳述する。
ポリエステルポリオールの両無水酸付加物の製造では、例えば、ポリエステルポリオールに、炭素環不含有無水酸および炭素環含有無水酸(以下、まとめて無水酸と称する場合がある。)を同時または順次添加して、加熱して反応させる。
このような場合において、炭素環不含有無水酸および炭素環含有無水酸の併用割合は、耐熱性とポットライフとの両立を図る観点から、適宜選択される。
より具体的には、炭素環不含有無水酸および炭素環含有無水酸の併用割合は、後述する主剤および硬化剤の当量比にもよるが、炭素環不含有無水酸および炭素環含有無水酸の総量に対して、炭素環不含有無水酸が、例えば、1質量%以上、好ましくは、5質量%以上、より好ましくは、10質量%以上、さらに好ましくは、15質量%以上、さらに好ましくは、20質量%以上、さらに好ましくは、30質量%以上、さらに好ましくは、35質量%以上、さらに好ましくは、40質量%以上であり、例えば、99質量%以下、好ましくは、95質量%以下、より好ましくは、90質量%以下、さらに好ましくは、85質量%以下、さらに好ましくは、80質量%以下、さらに好ましくは、70質量%以下、さらに好ましくは、65質量%以下、さらに好ましくは、60質量%以下である。
また、炭素環不含有無水酸および炭素環含有無水酸の総量に対して、炭素環含有無水酸が、例えば、1質量%以上、好ましくは、5質量%以上、より好ましくは、10質量%以上、さらに好ましくは、15質量%以上、さらに好ましくは、20質量%以上、さらに好ましくは、30質量%以上、さらに好ましくは、35質量%以上、さらに好ましくは、40質量%以上であり、例えば、99質量%以下、好ましくは、95質量%以下、より好ましくは、90質量%以下、さらに好ましくは、85質量%以下、さらに好ましくは、80質量%以下、さらに好ましくは、70質量%以下、さらに好ましくは、65質量%以下、さらに好ましくは、60質量%以下である。
炭素環不含有無水酸の割合が上記下限を上回り、炭素環含有無水酸の割合が上記上限を下回っていれば、炭素環不含有無水酸に由来する優れた耐熱性を、より良好に得ることができる。
また、炭素環不含有無水酸の割合が上記上限を下回り、炭素環含有無水酸の割合が上記下限を上回っていれば、炭素環含有無水酸に由来する優れたポットライフを、より良好に得ることができる。
また、とりわけ耐熱性の向上を図る観点からは、炭素環不含有無水酸が炭素環含有無水酸よりも多くなるように調整される。具体的には、炭素環不含有無水酸および炭素環含有無水酸の総量に対して、炭素環不含有無水酸が、例えば、50質量%を超過し、好ましくは、55質量%以上、より好ましくは、60質量%以上であり、例えば、70質量%以下、好ましくは、65質量%以下である。
また、炭素環不含有無水酸および炭素環含有無水酸の総量に対して、炭素環含有無水酸が、例えば、30質量%以上、好ましくは、35質量%以上であり、例えば、50質量%未満、好ましくは、45質量%以下、より好ましくは、40質量%以下である。
一方、とりわけポットライフの向上を図る観点からは、炭素環不含有無水酸が炭素環含有無水酸よりも少なくなるように調整される。具体的には、炭素環不含有無水酸および炭素環含有無水酸の総量に対して、炭素環不含有無水酸が、例えば、30質量%以上、好ましくは、35質量%以上であり、例えば、50質量%未満、好ましくは、45質量%以下、より好ましくは、40質量%以下である。
また、炭素環不含有無水酸および炭素環含有無水酸の総量に対して、炭素環含有無水酸が、例えば、50質量%を超過し、好ましくは、55質量%以上、より好ましくは、60質量%以上であり、例えば、70質量%以下、好ましくは、65質量%以下である。
これら炭素環不含有無水酸および炭素環含有無水酸は、予め混合して用いられてもよく、また、混合されることなく、同時または順次に用いられてもよい。
好ましくは、炭素環不含有無水酸および炭素環含有無水酸は、予め混合され、無水酸組成物として用いられる。
また、ポリエステルポリオールに対する無水酸の配合においては、無水酸の無水酸基(総量)と、ポリエステルポリオールの水酸基とが等量であってもよく、いずれか一方が過剰であってもよく、また、不足していてもよい。
より具体的には、例えば、ポリエステルポリオールの水酸基1モルに対して、無水酸中の無水酸基(総量)が、例えば、0.3以上、好ましくは、0.5モル以上、より好ましくは、0.7モル以上であり、例えば、3以下、好ましくは、2モル以下、より好ましくは、1.5モル以下である。
無水酸の配合割合が上記範囲であれば、優れた外観と、優れた接着性とを兼ね備える積層体が得られる。
また、上記の反応において、反応温度は、例えば、100℃以上、好ましくは、130℃以上であり、例えば、200℃以下、好ましくは、180℃以下である。
また、反応時間が、例えば、60分以上、好ましくは、120分以上であり、例えば、600分以下、好ましくは、300分以下である。
なお、上記の反応において、ポリエステルポリオールの水酸基1モルに対して無水酸基(総量)が1モル未満の割合(すなわち、無水酸不足割合)の場合には、ポリオールの一部の水酸基が酸変性され、残部の水酸基は、酸変性されずに残存する。
また、ポリエステルポリオールの水酸基1モルに対して無水酸基(総量)が1モルを超過する割合(すなわち、無水酸過剰割合)の場合には、ポリエステルポリオールの無水酸付加物は、未反応の無水酸基を含有する組成物として得られる。
また、上記の反応は、無溶剤下であってもよく、必要により配合される有機溶剤の存在下であってもよい。好ましくは、ポリエステルポリオールと無水酸とを無溶剤下で反応させる。
有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、例えば、アセトニトリルなどのニトリル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチルなどのアルキルエステル類、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素類、例えば、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環族炭化水素類、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類、例えば、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、メチルカルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PMA)、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネートなどのグリコールエーテルエステル類、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、例えば、塩化メチル、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、臭化メチル、ヨウ化メチレン、ジクロロエタンなどのハロゲン化脂肪族炭化水素類、例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、N,N’−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホニルアミドなどの極性非プロトン類などが挙げられる。
これら有機溶剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
また、反応終了後、必要に応じて、蒸留法、抽出法などの公知の方法により、未反応の無水酸や、有機溶剤の全部または一部を除去することができる。また、反応終了後に、上記の有機溶剤を添加し、ポリエステルポリオールの無水酸付加物の濃度を調整することもできる。
これにより、ポリエステルポリオールに炭素環不含有無水酸および炭素環含有無水酸を付加させることができ、ポリエステルポリオールの両無水酸付加物を得ることができる。すなわち、ポリエステルポリオールの無水酸付加物を、ポリエステルポリオールの両無水酸付加物として、得ることができる。
そして、カルボキシ含有成分(主剤)は、ポリエステルポリオールの両無水酸付加物を含有することができる。
また、ポリエステルポリオールの無水酸付加物としては、上記のポリエステルポリオールの両無水酸付加物の他、例えば、炭素環不含有無水酸が単独使用されて得られるポリエステルポリオールの無水酸付加物(すなわち、ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物)と、炭素環含有無水酸が単独使用されて得られるポリエステルポリオールの無水酸付加物(すなわち、ポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物)とを併用することもできる。
ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物は、上記した方法において、炭素環不含有無水酸のみを単独使用することにより、得ることができる。
なお、反応条件は、上記と同様であり、また、必要に応じて、上記した方法でポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物の濃度を調整することもできる。
また、ポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物は、上記した方法において、炭素環含有無水酸のみを単独使用することにより、得ることができる。
なお、反応条件は、上記同様であり、また、必要に応じて、上記した方法でポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物の濃度を調整することもできる。
そして、この方法では、ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物と、ポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物とが、併用される。
より具体的には、カルボキシ含有成分(主剤)が、ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物と、ポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物との両方を含有する。
なお、このように併用する場合、ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物と、ポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物とを、予め混合し、ポリエステルポリオールの無水酸付加物を、ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物と、ポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物との混合物として得ることもでき、また、後述する二液硬化型接着剤組成物の使用時に、ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物と、ポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物とを、予め互いに混合することなく、それらをカルボジイミド含有成分(硬化剤)とともに混合することもできる。
また、ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物と、ポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物との併用割合は、上記した炭素環不含有無水酸と炭素環含有無水酸との併用割合と同じである。
すなわち、ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物およびポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物の併用割合は、後述する主剤および硬化剤の当量比にもよるが、ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物およびポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物の総量に対して、ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物が、例えば、1質量%以上、好ましくは、5質量%以上、より好ましくは、10質量%以上、さらに好ましくは、15質量%以上、さらに好ましくは、20質量%以上、さらに好ましくは、30質量%以上、さらに好ましくは、35質量%以上、さらに好ましくは、40質量%以上であり、例えば、99質量%以下、好ましくは、95質量%以下、より好ましくは、90質量%以下、さらに好ましくは、85質量%以下、さらに好ましくは、80質量%以下、さらに好ましくは、70質量%以下、さらに好ましくは、65質量%以下、さらに好ましくは、60質量%以下である。
また、ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物およびポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物の総量に対して、ポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物が、例えば、1質量%以上、好ましくは、5質量%以上、より好ましくは、10質量%以上、さらに好ましくは、15質量%以上、さらに好ましくは、20質量%以上、さらに好ましくは、30質量%以上、さらに好ましくは、35質量%以上、さらに好ましくは、40質量%以上であり、例えば、99質量%以下、好ましくは、95質量%以下、より好ましくは、90質量%以下、さらに好ましくは、85質量%以下、さらに好ましくは、80質量%以下、さらに好ましくは、70質量%以下、さらに好ましくは、65質量%以下、さらに好ましくは、60質量%以下である。
また、とりわけ耐熱性の向上を図る観点からは、ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物がポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物よりも多くなるように調整される。具体的には、ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物およびポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物の総量に対して、ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物が、例えば、50質量%を超過し、好ましくは、55質量%以上、より好ましくは、60質量%以上であり、例えば、70質量%以下、好ましくは、65質量%以下である。
また、ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物およびポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物の総量に対して、ポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物が、例えば、30質量%以上、好ましくは、35質量%以上であり、例えば、50質量%未満、好ましくは、45質量%以下、より好ましくは、40質量%以下である。
一方、とりわけポットライフの向上を図る観点からは、ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物がポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物よりも少なくなるように調整される。具体的には、ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物およびポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物の総量に対して、ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物が、例えば、30質量%以上、好ましくは、35質量%以上であり、例えば、50質量%未満、好ましくは、45質量%以下、より好ましくは、40質量%以下である。
また、ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物およびポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物の総量に対して、ポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物が、例えば、50質量%を超過し、好ましくは、55質量%以上、より好ましくは、60質量%以上であり、例えば、70質量%以下、好ましくは、65質量%以下である。
上記の割合でポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物およびポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物を併用すれば、炭素環不含有無水酸および炭素環含有無水酸の併用割合を、上記範囲に調整することができ、耐熱性とポットライフとの両立を図ることができる。
また、ポリエステルポリオールの無水酸付加物としては、例えば、ポリエステルポリオールの両無水酸付加物と、ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物、および/または、ポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物とを併用することもできる。
このような場合にも、ポリエステルポリオールの両無水酸付加物と、ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物、および/または、ポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物との割合は、炭素環不含有無水酸および炭素環含有無水酸の併用割合が上記範囲になるよう、適宜、調整される。
ポリエステルポリオールの無水酸付加物として、好ましくは、ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物、および、ポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物の併用が挙げられる。
ポリエステルポリオールの無水酸付加物の数平均分子量(GPC換算によるポリスチレン換算分子量)Mnは、例えば、2000以上、好ましくは、3000以上であり、例えば、20000以下、好ましくは、10000以下である。
カルボキシ含有成分(主剤)は、上記のポリエステルポリオールの無水酸付加物を主成分として含んでいれば、必要に応じて、後述の添加剤を含んでいてもよく、また、上記の有機溶剤により希釈されていてもよい。
カルボキシ含有成分(主剤)の総量に対して、ポリエステルポリオールの無水酸付加物の含有割合は、例えば、50質量%以上、好ましくは、80質量%以上であり、例えば、100質量%以下、好ましくは、99質量%以下である。
また、カルボキシ含有成分(主剤)の固形分濃度は、例えば、30質量%以上、好ましくは、40質量%以上、より好ましくは、50質量%以上であり、例えば、100質量%以下、好ましくは、90質量%以下、より好ましくは、80質量%以下である。
また、カルボキシ含有成分(固形分)の酸価(JIS K 1557−5(2007年)に準拠)は、例えば、1mgKOH/g以上、好ましくは、5mgKOH/g以上、より好ましくは、10mgKOH/g以上であり、例えば、100mgKOH/g以下、好ましくは、70mgKOH/g以下、より好ましくは、50mgKOH/g以下である。
また、カルボキシ含有成分(固形分)のカルボキシ基当量(56100/酸価(mgKOH/g))は、例えば、561以上、好ましくは、801以上、より好ましくは、1122以上であり、例えば、56100以下、好ましくは、11220以下、より好ましくは、5610以下である。
カルボジイミド含有成分(硬化剤)に含有されるカルボジイミド化合物は、例えば、ポリイソシアネートのカルボジイミド変性体として得ることができる。
ポリイソシアネートのカルボジイミド変性体は、1分子中に少なくとも1つのカルボジイミド基を有するポリイソシアネートの変性体(誘導体)である。
ポリイソシアネートのカルボジイミド変性体は、例えば、ポリイソシアネートをカルボジイミド化触媒の存在下において加熱し、カルボジイミド化反応させることにより、得ることができる。
ポリイソシアネートとしては、例えば、脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネートなどのポリイソシアネート単量体が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、鎖状(直鎖状または分岐鎖状:非環式)脂肪族ポリイソシアネートが挙げられ、具体的には、例えば、エチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、ブタンジイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、1,2−ブタンジイソシアネート、2,3−ブタンジイソシアネート、1,3−ブタンジイソシアネート)、1,5−ペンタメチレンジイソシアネート(PDI)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2,4,4−または2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプエート、ドデカメチレンジイソシアネートなどの鎖状脂肪族ジイソシアネートなどが挙げられる。
また、脂肪族ポリイソシアネートとしては、脂環族ポリイソシアネートも挙げられる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3−シクロペンテンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート;IPDI)、4,4’−、2,4’−または2,2’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートもしくはその混合物(水添MDI)、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−または1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンもしくはその混合物(水添XDI)、ノルボルナンジイソシアネート(NBDI)などの脂環族ジイソシアネートなどが挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、m−またはp−フェニレンジイソシアネートもしくはその混合物、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネートもしくはその混合物(TDI)、4,4’−、2,4’−または2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネートもしくはその混合物(MDI)、4,4’−トルイジンジイソシアネート(TODI)、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)などの芳香族ジイソシアネートなどが挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3−または1,4−キシリレンジイソシアネートもしくはその混合物(XDI)、1,3−または1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネートもしくはその混合物(TMXDI)、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼンなどの芳香脂肪族ジイソシアネートなどが挙げられる。
これらポリイソシアネートは、単独使用または2種類以上併用することができる。
ポリイソシアネートとして、好ましくは、鎖状脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネートが挙げられる。
カルボジイミド化触媒としては、特に制限されないが、例えば、トリアルキルリン酸エステル系化合物、フォスフォレンオキシド系化合物、フォスフォレンスルフィド系化合物、ホスフィンオキシド系化合物、ホスフィン系化合物などが挙げられる。
トリアルキルリン酸エステルとしては、例えば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリオクチルホスフェートなどの炭素数3〜24のトリアルキルリン酸エステル系化合物などが挙げられる。
フォスフォレンオキシド系化合物としては、例えば、3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキシド(MPPO)、1−エチル−3−メチル−2−フォスフォレン−1−オキシド(EMPO)、1,3−ジメチル−2−フォスフォレン−1−オキシド、1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキシド、1−メチル−2−フォスフォレン−1−オキシド、1−エチル−2−フォスフォレン−1−オキシドおよびこれらの二重結合異性体などの炭素数4〜18のフォスフォレンオキシド系化合物などが挙げられる。
フォスフォレンスルフィド系化合物としては、例えば、1−フェニル−2−フォスフォレン−1−スルフィドなどの炭素数4〜18のフォスフォレンスルフィド系化合物などが挙げられる。
ホスフィンオキシド系化合物としては、例えば、トリフェニルホスフィンオキシド、トリトリルホスフィンオキシドなどの炭素数3〜21のホスフィンオキシド系化合物などが挙げられる。
ホスフィン系化合物としては、例えば、ビス(オキサジフェニルホスフィノ)エタンなどの炭素数3〜30のホスフィン系化合物などが挙げられる。
これらカルボジイミド化触媒は、単独使用または2種類以上併用することができる。
カルボジイミド化触媒の配合割合は、特に制限されず、目的および用途に応じて、適宜設定される。
加熱条件としては、常圧および不活性ガス(窒素ガスなど)雰囲気下において、加熱温度が、例えば、30℃以上、好ましくは、60℃以上であり、例えば、200℃以下、好ましくは、180℃以下である。また、加熱時間が、例えば、1時間以上、好ましくは、3時間以上であり、例えば、50時間以下、好ましくは、40時間以下である。
これにより、ポリイソシアネートが脱炭酸縮合し、カルボジイミド化合物(すなわち、ポリイソシアネートのカルボジイミド変性体)が得られる。
また、カルボジイミド化反応では、必要により、上記した有機溶剤を配合することができ、また、反応終了後、必要に応じて、蒸留法、抽出法などの公知の方法により、未反応のポリイソシアネートや、有機溶剤の全部または一部を除去することができる。また、反応終了後に、上記の有機溶剤を添加し、カルボジイミド化合物の溶液の濃度を調整することもできる。
また、カルボジイミド化反応の前に、ポリイソシアネートを、公知のアルコール(ポリオキシエチレンモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノールなど)によりアルコール変性することができる。アルコール変性では、例えば、ポリイソシアネートのイソシアネート基に対するアルコールの水酸基の当量比(OH/NCO)が1未満の割合でウレタン化反応させる。また、必要により、上記した有機溶剤および公知のウレタン化触媒を配合することができ、また、反応終了後、必要に応じて、蒸留法、抽出法などの公知の方法により、未反応のポリイソシアネートや、有機溶剤の全部または一部を除去することができる。
カルボジイミド化合物の溶液において、その固形分濃度は、例えば、50質量%以上、好ましくは、60質量%以上であり、例えば、100質量%以下、好ましくは、90質量%以下、より好ましくは、80質量%以下である。
また、カルボジイミド化合物(固形分)のカルボジイミド基当量は、例えば、150以上、好ましくは、200以上であり、例えば、500以下、好ましくは、400以下である。
なお、上記のカルボジイミド化合物は、市販品として得ることもでき、例えば、カルボジライトV05S(固形分濃度90質量%、カルボジイミド基当量291(固形分当量262)、日清紡績株式会社製)、カルボジライトV07(固形分濃度50質量%、カルボジイミド基当量404(固形分当量202)、日清紡績株式会社製)、カルボジライトV09GB(固形分濃度70質量%、カルボジイミド基当量298(固形分当量209)、日清紡績株式会社製)などが挙げられる。
カルボジイミド含有成分(硬化剤)は、上記のカルボジイミド化合物を単独で含有していてもよく、また、2種類以上含有していてもよい。また、後述する添加剤を含有することもできる。
カルボジイミド含有成分(硬化剤)の総量に対して、カルボジイミド化合物の含有割合は、例えば、50質量%以上、好ましくは、80質量%以上であり、例えば、100質量%以下、好ましくは、99質量%以下である。
また、二液硬化型接着剤組成物は、必要に応じて、カルボキシ含有成分(主剤)およびカルボジイミド含有成分(硬化剤)のいずれか一方またはその両方に、必要に応じて、例えば、リン酸またはその誘導体、シランカップリング剤、さらには、エポキシ樹脂、触媒、塗工性改良剤、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤や紫外線吸収剤などの安定剤、可塑剤、界面活性剤、顔料、充填剤、有機または無機微粒子、防黴剤などの添加剤を適宜配合することができる。添加剤の配合量は、その目的および用途により適宜決定される。
そして、このような二液硬化型接着剤組成物は、使用時に、カルボキシ含有成分を主剤とし、また、カルボジイミド含有成分を硬化剤として、それらを配合して混合液を調製し、必要により、混合液を有機溶剤で希釈し、基材(被着体)に塗布する。
カルボキシ含有成分(主剤)およびカルボジイミド含有成分(硬化剤)の配合割合(以下、当量比と称する場合がある。)は、例えば、カルボキシ含有成分中のカルボキシ基(カルボキシ含有成分に含まれるカルボキシ基)1モルに対して、カルボジイミド含有成分中のカルボジイミド基(カルボジイミド含有成分に含まれるカルボジイミド化合物のカルボジイミド基)が、例えば、0.85モル以上、好ましくは、0.90モル以上、より好ましくは、0.93モル以上であり、例えば、5.0モル以下、好ましくは、4.5モル以下、より好ましくは、4.0モル以下である。
カルボキシ含有成分(主剤)およびカルボジイミド含有成分(硬化剤)の配合割合(当量比)が上記範囲であれば、二液硬化型接着剤組成物が接着性に優れるため、得られる積層体は、優れた外観と、優れた接着性とを兼ね備えることができる。
また、当量比が比較的高い場合(1.3以上、好ましくは、2.0以上)には、二液硬化型接着剤組成物は、優れた耐熱性を得ることができる。すなわち、このような場合には、耐熱性を担保する炭素環不含有無水酸が比較的少ない場合であっても、優れた耐熱性を得ることができる。
そのため、当量比が比較的高い場合には、炭素環不含有無水酸が、炭素環含有無水酸よりも少なくなるように調整することができ、具体的には、炭素環不含有無水酸を、例えば、50質量%未満、好ましくは、45質量%以下、より好ましくは、40質量%以下にすることができ、このような場合においても、優れた耐熱性およびポットライフを得ることができる。
そして、このような二液硬化型接着剤組成物は、カルボキシ基を有するカルボキシ含有成分と、カルボジイミド化合物を含有するカルボジイミド含有成分とを含有する。このような二液硬化型接着剤組成物は、カルボキシ含有成分のカルボキシ基とカルボジイミド含有成分のカルボジイミド基とがアシルウレア化反応するので、硬化時に炭酸ガスを発生させず、また、その構造上、硬化(接着)後、時間が経過しても、大気中の水分などによる炭酸ガス発生の可能性が極めて低いため、ラミネートフィルムのフィルム間に気泡が発生することを抑制することができ、優れた外観を得ることができる。
とりわけ、基材となるフィルムがガスバリア性を有するラミネートフィルムでは、接着層にガスが発生すると、ガスの逃げ場が限定され、致命的な外観不良につながることがある。一方、本発明の二液硬化型接着剤組成物は、経時的なガス発生がほとんどないため、ガスバリアフィルムのラミネートに好適である。
また、この二液硬化型接着剤組成物は、ウレタン結合と同様に、強い水素結合能を示すアシルウレア基を含有するため、優れた接着性能を示す。
さらに、このような二液硬化型接着剤組成物は、カルボキシ含有成分が、ポリオールの末端水酸基に無水酸が付加した化合物を含有し、無水酸は、環状炭化水素骨格を有しない炭素環不含有無水酸と、環状炭化水素骨格を有する炭素環含有無水酸とを含有する。
このような二液硬化型接着剤組成物では、ブロック剤を用いることなく、ガス発生を抑制することができる。このように、ブロック剤を用いることがなければ、硬化時にブロック剤が遊離することもないので、硬化物中に遊離のブロック剤が残存しない。そのため、真空断熱材に用いた場合に、真空度の低下を抑制することができる。
また、このような二液硬化型接着剤組成物、その二液硬化型接着剤組成物が用いられるラミネートフィルムおよびその製造方法によれば、炭素環含有無水酸に由来して優れた耐熱性を得ることができ、かつ、炭素環含有無水酸に由来して主剤および硬化剤の混合後のポットライフを延ばすことができる。
以下において、二液硬化型接着剤組成物を用いて得られるガスバリア性のラミネートフィルム(積層体)およびその製造方法について、詳述する。
図1において、ガスバリア性のラミネートフィルム1は、複数(2つ)のガスバリアフィルム2と、ガスバリアフィルム2の間に介在される接着層3とを備えている。
ガスバリアフィルム2とは、ガスバリア性を有するフィルムであって、酸素透過度(25℃、80%RH(JIS K 7126−2(2006年))が、100mL/m・24hr・MPa以下、好ましくは、50mL/m・24hr・MPa以下のフィルムとして定義される。
なお、酸素透過度は、モダンコントロール社製 酸素透過度測定装置にて測定することもできる。
ガスバリアフィルム2として、具体的には、例えば、金属箔(例えば、アルミニウム箔など)などが挙げられる。また、例えば、金属膜(例えば、アルミニウム膜など)を備えるプラスチックフィルム、金属蒸着膜(アルミ蒸着膜、シリカ蒸着膜、アルミナ蒸着膜、シリカ・アルミナ二元蒸着膜など)を備えるプラスチックフィルムなども挙げられる。また、プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ナイロン(NY)フィルム、酢酸セルロース(TAC)フィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)フィルムなどが挙げられ、好ましくは、PETフィルム、酢酸セルロース(TAC)フィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)フィルムが挙げられる。なお、金属膜の厚み、金属蒸着膜の厚み、および、プラスチックフィルムの厚みは、特に制限されず、目的および用途に応じて、適宜設定される。
これらガスバリアフィルム2は、単独使用または2種類以上併用することができる。
ガスバリアフィルム2として、好ましくは、金属蒸着膜を備えるプラスチックフィルムが挙げられる。より好ましくは、アルミ蒸着膜を備えるプラスチックフィルム、シリカ蒸着膜を備えるプラスチックフィルム、アルミナ蒸着膜を備えるプラスチックフィルム、シリカ・アルミナ二元蒸着膜を備えるプラスチックフィルムが挙げられる。また、そのような金属蒸着膜を備えるプラスチックフィルムとして、好ましくは、PETフィルム、酢酸セルロース(TAC)フィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)フィルムが挙げられる。
ガスバリアフィルム2として、さらに好ましくは、アルミ蒸着膜を備えるPETフィルム、シリカ蒸着膜を備えるPETフィルム、アルミナ蒸着膜を備えるPETフィルム、シリカ・アルミナ二元蒸着膜を備えるPETフィルムが挙げられる。
図1には、ガスバリアフィルム2として、金属蒸着膜4を備えるプラスチックフィルム5を示している。
また、図1において図示しないが、ガスバリアフィルム2は、例えば、金属蒸着膜4とプラスチックフィルム5との間に、アンカーコート層を備えていてもよく、また、金属蒸着膜3の表面(プラスチックフィルム4が形成される一方面に対する他方面)に、オーバーコート層を備えていてもよい。
ガスバリアフィルム2の厚みは、例えば、5μm以上、好ましくは、10以上であり、例えば、30μm以下、好ましくは、20μm以下である。
接着層3は、上記した二液硬化型接着剤組成物の硬化物であって、複数(2つ)のガスバリアフィルム2間に積層されている。換言すれば、接着層3は、複数(2つ)のガスバリアフィルム2を二液硬化型接着剤組成物で貼り合わせたときに、ガスバリアフィルム2の間に形成される。
ラミネートフィルム1の製造では、例えば、接着層3を介して、各金属蒸着膜4が互いに対向するように、複数(2つ)のガスバリアフィルム2を貼り合わせることができる。
また、例えば、接着層3を介して各プラスチックフィルム5が互いに対向するように、複数(2つ)のガスバリアフィルム2を貼り合わせることもできる。
また、例えば、接着層3を介して、一方のガスバリアフィルム2の金属蒸着層4と、他方のガスバリアフィルム2のプラスチックフィルム5とが互いに対向するように、複数(2つ)のガスバリアフィルム2を貼り合わせることもできる。
好ましくは、図1に示すように、接着層3を介して、各金属蒸着膜4が互いに対向するように、複数(2つ)のガスバリアフィルム2を貼り合わせる。
接着層3の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、2以上であり、例えば、10μm以下、好ましくは、5μm以下である。
なお、図1には、2つのガスバリアフィルム2を貼り合わせたラミネートフィルム1を示しているが、ガスバリアフィルム2の数は、上記に限定されず、3つ以上のガスバリアフィルム2を、上記の方法で貼り合わせることもできる。
また、ラミネートフィルム1は、図1において破線で示されるように、その一方面または両面に、ヒートシール層6を備えることができる。
ヒートシール層6は、ラミネートフィルム1にヒートシール性を付与する層であって、例えば、ポリエチレンフィルム、未延伸ポリプロピレンフィルムなどの熱可塑性のポリオレフィンフィルムなどが挙げられる。
ヒートシール層6の厚みは、例えば、10μm以上、好ましくは、20μm以上であり、例えば、200μm以下、好ましくは、150μm以下である。
ヒートシール層6は、具体的には、ヒートシール接着層7を介して、ガスバリアフィルム2の表面(接着層3が形成される一方面に対する他方面)に積層される。
なお、ヒートシール接着層7は、例えば、上記の二液硬化型接着剤組成物の硬化物であってもよく、また、その他の公知の接着剤(ポリウレタン接着剤など)の硬化物であってもよい。
ヒートシール接着層7の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、2以上であり、例えば、10μm以下、好ましくは、5μm以下である。
また、必要に応じて、ガスバリアフィルム2の表面にアンカー剤を塗工した後、ポリエチレンなどの樹脂を押し出して、ヒートシール層6を積層することもできる。このような場合、アンカー剤の塗工層の塗布量は、例えば、0.1g/m以上、好ましくは0.2g/m以上であり、例えば、2.0g/m以下、好ましくは1.0g/m以下である。
そして、このようなラミネートフィルム1を製造するには、例えば、まず、複数(例えば、2つ)のガスバリアフィルム2を用意する(準備工程)。
次いで、この方法では、上記の二液硬化型接着剤組成物を介して、複数のガスバリアフィルム2を貼り合わせ、積層体を得る(ラミネート工程)。
具体的には、ラミネート工程では、例えば、カルボキシ含有成分およびカルボジイミド含有成分を上記の有機溶剤で希釈して配合した後、得られた混合物を、溶剤型ラミネータによって各ガスバリアフィルム表面に塗布し、溶剤を揮散させた後、塗布面を貼り合わせ、その後、常温または加温下において養生して硬化させる方法や、あるいは、カルボキシ含有成分およびカルボジイミド含有成分の配合粘度が、常温〜100℃で、例えば、約100〜10000mPa・s、好ましくは、約100〜5000mPa・sの場合には、例えば、カルボキシ含有成分およびカルボジイミド含有成分をそのまま配合した後、得られた混合物を、無溶剤型ラミネータによって各ガスバリアフィルム表面に塗布し、塗布面を貼り合わせる方法などが採用される。
なお、二液硬化型接着剤組成物の塗布量は、例えば、溶剤型の場合、溶剤揮散後の坪量(固形分)で、2.0〜8.0g/m、無溶剤型の揚合、1.0〜4.0g/mである。
これにより、カルボキシ含有成分中のカルボキシ基と、カルボジイミド含有成分中のカルボジイミド基とがアシルウレア化反応し、二液硬化型接着剤組成物が硬化する。その結果、ガスバリアフィルム2の積層体として、ラミネートフィルム1が得られる。
また、この方法では、必要に応じて、得られた積層体を加熱養生させる(養生工程)。
養生工程における養生温度は、例えば、20℃以上、好ましくは、40℃以上であり、例えば、80℃以下、好ましくは、70℃以下である。
また、養生時間は、例えば、24時間以上、好ましくは、48時間以上であり、例えば、240時間以下、好ましくは、120時間以下である。
これにより、ガスバリアフィルム2間の接着性の向上を図ることができる。
さらに、必要により、上記のラミネート工程と同様にして、ガスバリアフィルム2の表面に、ヒートシール接着層7を介して、ヒートシール層6を接着することもできる(図1破線参照)。これにより、ラミネートフィルム1にヒートシール性を付与することができる。
そして、得られたラミネートフィルム1は、酸素および水蒸気などに対するガスバリア性に優れ、ガスバリア性フィルムの分野、具体的には、真空断熱材などの断熱分野、さらには、食品・医薬品などの包装フィルム、食品包装容器(ボトルを含む。)、光学フィルム、工業用フィルムなどにおいて好適に使用され、とりわけ、真空断熱材などの断熱分野において、好適に使用される。
なお、本発明において、その目的・効果を阻害しない範囲内で、上記した主剤および硬化剤以外の成分(他成分ということがある。)が含まれていても良い。この他成分の含有率は、接着剤組成物総量に対して、好ましくは、40質量%以下、より好ましくは、20質量%以下、さらに好ましくは、10質量%以下である。
次に、本発明を、製造例、実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明は、下記の実施例によって限定されるものではない。なお、「部」および「%」は、特に言及がない限り、質量基準である。また、以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。
また、各種測定方法を、以下に示す。
<酸価(固形分)>
試料を適量秤量して、トルエン/メタノール=7/3(重量比)の混合溶剤に溶解させ、フェノールフタレイン指示薬を数滴加えて、0.1mol/Lエタノール性水酸化カリウム溶液にて滴定して求めた。
<カルボキシ基当量(固形分)>
上記で求めた酸価を用いて、下記式により求めた。
カルボキシ基当量 = 56100/酸価
<末端水酸基量>
試料を適量秤量し、無水酢酸/ピリジン(30mL/400mL)混合溶液20mLと、4−ジメチルアミノピリジンのピリジン溶液(濃度1g/100mL)2mLとを加え、室温で30分間撹拌溶解して、水酸基末端に無水酢酸を付加させた。次いで、ピリジン50mLで希釈した後、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液にて、余剰の酸を逆滴定し、アセチル価(mgKOH/g)を求めた。この結果(値)と別途測定した酸価とから、下記式により、末端水酸基量(水酸基価)を求めた。
水酸基価=アセチル価+酸価
<主剤(カルボキシ含有成分)>
製造例1(無水酸付加物Aの調製)
テレフタル酸310.5g、イソフタル酸414g、アジピン酸363.9g、エチレングリコール220.4g、ジエチレングリコール282.6g、および、ネオペンチルグリコール277.3gをそれぞれ反応容器に仕込み、180〜220℃にてエステル化反応させた。酸価が8mgKOH/g以下となった時点で、チタンテトラブトキシド(TTB)を0.15g加え、さらにエステル化反応を継続した。これにより、ポリエステルポリオールを製造した。
その後、150℃での粘度が9640mPa・s(コーンプレート粘度計により測定;JIS K 5600−2−3(2014年)準拠)となった時点で、末端水酸基量を滴定により求め、その等倍当量(無水酸基1モル:水酸基1モル)となるように無水マレイン酸を加えて150℃で90分間撹拌し、水酸基に付加させた。これにより、ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物を得た。
その後、酢酸エチル1100gを加えて、ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物を溶解させた。これにより、60質量%として、無水酸付加物Aを得た。
無水酸付加物Aの酸価(固形分)は10.8mgKOH/g、カルボキシ基当量(固形分)は3117であった。
製造例2(無水酸付加物Bの調製)
製造例1と同じ方法で、ポリエステルポリオールを製造した。
その後、150℃での粘度が9640mPa・sとなった時点で、末端水酸基量を滴定により求め、その等倍当量(無水酸基1モル:水酸基1モル)となるように無水フタル酸を加えて150℃で90分間撹拌し、水酸基に付加させた。これにより、ポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物を得た。
その後、酢酸エチル1100gを加えて、ポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物を溶解させた。これにより、60質量%溶液として、無水酸付加物Bを得た。
無水酸付加物Bの酸価(固形分)は11.4mgKOH/g、カルボキシ基当量(固形分)は2913であった。
製造例3(無水酸付加物Cの調製)
製造例1と同じ方法で、ポリエステルポリオールを製造した。
その後、150℃での粘度が9640mPa・sとなった時点で、末端水酸基量を滴定により求め、その等倍当量(無水酸基1モル:水酸基1モル)となるように無水テトラヒドロフタル酸を加えて150℃で90分間撹拌し、水酸基に付加させた。これにより、ポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物を得た。
その後、酢酸エチル1100gを加えて、ポリエステルポリオールの炭素環含有無水酸付加物を溶解させた。これにより、60質量%として、無水酸付加物Cを得た。
無水酸付加物Cの酸価(固形分)は11.0mgKOH/g、カルボキシ基当量(固形分)は3060であった。
製造例4(無水酸付加物Dの調製)
製造例1と同じ方法で、ポリエステルポリオールを製造した。
その後、150℃での粘度が9640mPa・sとなった時点で、末端水酸基量を滴定により求め、その等倍当量(無水酸基1モル:水酸基1モル)となるように無水コハク酸を加えて150℃で90分間撹拌し、水酸基に付加させた。これにより、ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物を得た。
その後、酢酸エチル1100gを加えて、ポリエステルポリオールの炭素環不含有無水酸付加物を溶解させた。これにより、60質量%溶液として、無水酸付加物Dを得た。
無水酸付加物Dの酸価(固形分)は10.6mgKOH/g、カルボキシ基当量(固形分)は3170であった。
製造例5(無水酸付加物Eの調製)
製造例1と同じ方法で、ポリエステルポリオールを製造した。
その後、150℃での粘度が9640mPa・sとなった時点で、末端水酸基量を滴定により求め、その等倍当量(無水酸基1モル:水酸基1モル)となるように無水マレイン酸と無水フタル酸との混合物(無水マレイン酸:無水フタル酸=50:50(質量比))を加えて150℃で90分間撹拌し、水酸基に付加させた。これにより、ポリエステルポリオールの両無水酸付加物を得た。
その後、酢酸エチル1100gを加えて、ポリエステルポリオールの両無水酸付加物を溶解させた。これにより、60質量%溶液として、無水酸付加物Eを得た。
無水酸付加物Eの酸価(固形分)は11.6mgKOH/g、カルボキシ基当量(固形分)は2902であった。
製造例6(無水酸付加物Fの調製)
製造例1と同じ方法で、ポリエステルポリオールを製造した。
その後、150℃での粘度が9640mPa・sとなった時点で、末端水酸基量を滴定により求め、その等倍当量(無水酸基1モル:水酸基1モル)となるように無水マレイン酸と無水フタル酸との混合物(無水マレイン酸:無水テトラヒドロフタル酸=50:50(質量比))を加えて150℃で90分間撹拌し、水酸基に付加させた。これにより、ポリエステルポリオールの両無水酸付加物を得た。
その後、酢酸エチル1100gを加えて、ポリエステルポリオールの両無水酸付加物を溶解させた。これにより、60質量%溶液として、無水酸付加物Eを得た。
無水酸付加物Fの酸価(固形分)は12.3mgKOH/g、カルボキシ基当量(固形分)は2737であった。
<硬化剤(カルボジイミド含有成分)>
硬化剤Aとして、以下の製品を使用した。
硬化剤A : 日清紡社製 カルボジライトV09GB(固形分濃度70質量%、カルボジイミド基当量298(固形分当量209)
<二液硬化型接着剤組成物>
実施例1〜17および比較例1〜7
表1〜表3に記載の当量比R(カルボジイミド基/カルボキシ基(モル比))で主剤(カルボキシ含有成分)と硬化剤(カルボジイミド含有成分)とを混合し、さらに、溶剤(酢酸エチル)で希釈して、混合液を調製した。次いで、得られた混合液を、ガスバリアフィルムとしてのテックバリアTX(三菱樹脂社製、シリカ蒸着膜を備えるPETフィルム、12μm、5.0mL/m・24hr・MPa)に塗布量3.3g/m(乾燥膜厚)となるように塗布し、ガスバリアフィルムのシリカ蒸着層同士を貼り合わせた。その後、得られた積層体を、60℃で3日間養生させた。
なお、主剤(カルボキシ含有成分)として、複数のポリエステルポリオールの無水酸付加物を用いる場合、硬化剤(カルボジイミド含有成分)と混合する前に、予め、ポリエステルポリオールの無水酸付加物を混合して用いた。
<評価>
(ラミネートフィルムの熱間剥離強度)
JIS K 6854−3(1999年)に準拠して、120℃下、15mm幅、引張速度300mm/minにて測定した。
(ポットライフ)
各実施例および各比較例において、主剤および硬化剤を混合してから、その混合液を25℃で保管し、2分後(直後)および24時間後の粘度を25℃にて測定した。なお、混合液が固化していた場合には、「測定不能」とした。その結果を表1〜3に示す。
Figure 2020007480
Figure 2020007480
Figure 2020007480
1 ラミネートフィルム
2 ガスバリアフィルム
3 接着層

Claims (7)

  1. 複数のガスバリアフィルムの間を接着する二液硬化型接着剤組成物であって、
    カルボキシ基を有するカルボキシ含有成分と、
    カルボジイミド化合物を含有するカルボジイミド含有成分と
    を含有し、
    前記カルボキシ含有成分が、ポリエステルポリオールの無水酸付加物を含有し、
    前記無水酸は、
    環状炭化水素骨格を有しない炭素環不含有無水酸と、環状炭化水素骨格を有する炭素環含有無水酸とを含有する
    ことを特徴とする、二液硬化型接着剤組成物。
  2. 前記炭素環不含有無水酸と炭素環含有無水酸との総量に対して、
    前記炭素環不含有無水酸が、65質量%以下であり、
    前記炭素環含有無水酸が、35質量%以上である
    ことを特徴とする、請求項1に記載の二液硬化型接着剤組成物。
  3. 前記炭素環不含有無水酸と炭素環含有無水酸との総量に対して、
    前記炭素環不含有無水酸が、10質量%以上であり、
    前記炭素環含有無水酸が、90質量%以下である
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載の二液硬化型接着剤組成物。
  4. 前記炭素環不含有無水酸が、無水マレイン酸を含み、
    前記炭素環含有無水酸が、無水フタル酸を含む
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の二液硬化型接着剤組成物。
  5. 複数のガスバリアフィルムと、
    複数の前記ガスバリアフィルムの間に介在され、請求項1〜4のいずれか一項に記載の二液硬化型接着剤組成物の硬化物である接着層と
    を備えることを特徴とする、ラミネートフィルム。
  6. 複数のガスバリアフィルムを用意する準備工程と、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の二液硬化型接着剤組成物を介して、複数のガスバリアフィルムを貼り合わせ、積層体を得るラミネート工程と
    を備えることを特徴とする、ラミネートフィルムの製造方法。
  7. 前記ラミネート工程の後、前記積層体を加熱養生させる養生工程
    を備えることを特徴とする、請求項6に記載のラミネートフィルムの製造方法。
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