JP2020007721A - 補強柱状体の補強方法及び補強柱状体 - Google Patents
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Abstract
【課題】欠損部の有無に関わらず、短期間で中空柱状体を高強度に補強できるようにした補強柱状体の補強方法及びこの補強柱状体を提供する。【解決手段】電柱1の柱本体2は、コンクリート盤3から立設されていて下方から上方に向けて先細となるテーパ状に形成されている。電柱1の柱本体2の内部に、軸部10の長手方向に第一仕切り部12と第二仕切り部13を設けた仕切り冶具6を挿入する。第一仕切り部12には開閉可能な羽根部材20aを所定間隔で設けた。第二仕切り部13には開閉可能な羽根部材20bを所定間隔で設けた。周方向に120度間隔でそれぞれ配列した第一仕切り部12の羽根部材20aと第二仕切り部13の羽根部材20bの空間内に、補強鋼管7をそれぞれ挿入した。電柱の柱本体2内に、仕切り冶具6と補強鋼管7を充填材8で完全に埋設して固化した。【選択図】図1
Description
本発明は、例えば電柱等の中空柱状体を補強した補強柱状体の補強方法と補強柱状体に関する。
従来、既設の電柱として中空柱状をなす鋼管製の電柱とコンクリート製の電柱とが設置されている。これらの電柱を補強する補強方法として、例えば特許文献1に記載された腐食鋼管柱脚部の補修方法が提案されている。この補修方法では、例えば電柱等の鋼管製の柱脚部が経時的に一部欠損したり劣化したりした場合、鋼管製の柱脚部の欠損部より高い位置に開口部を形成する。
そして、この開口部を通して長尺の棒状補強材と硬化性組成物を挿入した後、長尺棒状補強材を硬化性組成物で包囲した状態で、硬化性組成物を硬化させるようにした。これによって、鋼管製の柱脚部を交換しなくても、短時間で柱脚部を補修し補強できることが開示されている。
しかしながら、このような鋼管製の柱脚部の補修方法では、欠損部の上側に新たに開口部を設けるため非欠損部を損傷させることになり、鋼管製の柱脚部の十分な補強ができなかった。しかも、狭い面積の新たな開口部を通して長尺の棒状補強材と硬化性組成物を鋼管製の柱脚部内に挿入するため、作業が困難であり、補修作業に長期間かかる上に補修後の柱脚部が高強度になりにくいという問題もある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、欠損部の有無に関わらず、短期間で中空柱状体を高強度に補強できるようにした補強柱状体の補強方法及びこの補強柱状体を提供することを目的とする。
本発明による補強柱状体の補強方法は、立設されていて下端側から上端側に向けて先細となるテーパ状に形成された中空柱状体の内部に、複数の補強鋼管を収納する工程と、中空柱状体の内部に充填材を供給して複数の補強鋼管を埋設して固化する工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、中空柱状体の上端開口からその内部に複数の補強鋼管を順次収納し、その後に充填材で補強鋼管を埋設して固化したため、中空柱状体内に複数の補強鋼管を均等に配列固定して補強できる。
本発明によれば、中空柱状体の上端開口からその内部に複数の補強鋼管を順次収納し、その後に充填材で補強鋼管を埋設して固化したため、中空柱状体内に複数の補強鋼管を均等に配列固定して補強できる。
また、中空柱状体の内部に、内部を水平方向に仕切る複数の羽根部材を有する仕切り冶具を挿入する工程の後に、複数の補強鋼管を羽根部材で仕切られた空間に収納することが好ましい。
また、中空柱状体の側部に沿って昇降可能なゴンドラを上昇させ、その後、ゴンドラを使用して、中空柱状体の上端開口から内部に少なくとも複数の補強鋼管を吊り下げて収納するようにしてもよい。
本発明によれば、ゴンドラの自動昇降機を備えた高所作業車を使用して中空柱状体の補強作業を行うことができ、その際、ゴンドラは中空柱状体に沿って上端開口付近まで上昇させることができる。そのため、中空柱状体の周辺のスペースが小さくてもゴンドラを備えた高所作業車を設置して、補強鋼管の吊り下げや充填材の充填等の、補強柱状体の補強作業を行える。
本発明によれば、ゴンドラの自動昇降機を備えた高所作業車を使用して中空柱状体の補強作業を行うことができ、その際、ゴンドラは中空柱状体に沿って上端開口付近まで上昇させることができる。そのため、中空柱状体の周辺のスペースが小さくてもゴンドラを備えた高所作業車を設置して、補強鋼管の吊り下げや充填材の充填等の、補強柱状体の補強作業を行える。
本発明による補強柱状体は、立設されていて下方から上方に向けて先細となるテーパ状に形成された中空柱状体と、中空柱状体の内部に収納された複数の補強鋼管と、中空柱状体の内部に充填されていて複数の補強鋼管を埋設し固化した充填材と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、中空柱状体の内部に複数の補強鋼管を収納した上で充填材によって完全に埋設して固化したため、中空柱状体内で補強鋼管を均等に配置して固定できる。そのため、中空柱状体の補強バランスが良く補強鋼管と充填材によって周方向に均等に補強できる。
本発明によれば、中空柱状体の内部に複数の補強鋼管を収納した上で充填材によって完全に埋設して固化したため、中空柱状体内で補強鋼管を均等に配置して固定できる。そのため、中空柱状体の補強バランスが良く補強鋼管と充填材によって周方向に均等に補強できる。
また、中空柱状体内に設置されていて内部を水平方向に仕切る複数の羽根部材を有する仕切り冶具を備え、複数の羽根部材で仕切られた空間内に複数の補強鋼管がそれぞれ収納されていることが好ましい。
中空柱状体の内部に仕切り冶具を設置して、羽根部材で内部を複数に仕切った状態で羽根部材に仕切られた各空間内に複数の補強鋼管をそれぞれ収納したため、複数の補強鋼管の配置バランスが良く、全体に均等に強度を向上させた補強柱状体が得られる。
中空柱状体の内部に仕切り冶具を設置して、羽根部材で内部を複数に仕切った状態で羽根部材に仕切られた各空間内に複数の補強鋼管をそれぞれ収納したため、複数の補強鋼管の配置バランスが良く、全体に均等に強度を向上させた補強柱状体が得られる。
また、補強鋼管は、上端部と下端部が略半球状またはテーパ状に形成されていることが好ましい。
中空柱状体の内部に補強鋼管を挿入する際、補強鋼管が先に挿入した他の補強鋼管に接触したとしても、半球状またはテーパ状の上端部と下端部の面同士が接触して滑るためスムーズに複数の補強鋼管を並列に収納することができる。
中空柱状体の内部に補強鋼管を挿入する際、補強鋼管が先に挿入した他の補強鋼管に接触したとしても、半球状またはテーパ状の上端部と下端部の面同士が接触して滑るためスムーズに複数の補強鋼管を並列に収納することができる。
また、充填材は、仕切り冶具と複数の補強鋼管を埋設して固化することが好ましい。
中空柱状体の内部に収納された仕切り冶具と複数の補強鋼管を、充填材を充填することで各上端部まで埋設して固化するため、仕切り冶具や補強鋼管が充填材の上方に突出せず、地震や台風等で補強柱状体が揺動したとしても仕切り冶具や補強鋼管が互いに衝突したり中空柱状体の内面に当接したりすることを阻止できる。
中空柱状体の内部に収納された仕切り冶具と複数の補強鋼管を、充填材を充填することで各上端部まで埋設して固化するため、仕切り冶具や補強鋼管が充填材の上方に突出せず、地震や台風等で補強柱状体が揺動したとしても仕切り冶具や補強鋼管が互いに衝突したり中空柱状体の内面に当接したりすることを阻止できる。
本発明に係る補強柱状体の補強方法及びこの補強柱状体によれば、中空柱状体の内部に複数の補強鋼管を収納してこれらを充填材で埋設し固化することで、補強柱状体をより高強度にしかも均等に補強できる。
以下、本発明の実施形態による中空柱状体としての補強した電柱とその補強方法について添付図面を参照して説明する。
第一実施形態による電柱1は通信用鋼管柱や通信用コンクリート柱等からなる略円筒体であり、本実施形態では通信用鋼管柱を用いるものとする。
図1に示す通信用鋼管柱の電柱1は地面に立設されている。この電柱1は、図2に示すように、略円筒状の柱本体2と、地中に埋設した柱本体2の下端部を固定支持する地表面と面一の根巻きコンクリートからなるコンクリート盤3と、柱本体2の上端開口2aを閉塞する蓋部4とを有している。
第一実施形態による電柱1は通信用鋼管柱や通信用コンクリート柱等からなる略円筒体であり、本実施形態では通信用鋼管柱を用いるものとする。
図1に示す通信用鋼管柱の電柱1は地面に立設されている。この電柱1は、図2に示すように、略円筒状の柱本体2と、地中に埋設した柱本体2の下端部を固定支持する地表面と面一の根巻きコンクリートからなるコンクリート盤3と、柱本体2の上端開口2aを閉塞する蓋部4とを有している。
しかも、柱本体2の中空部は下端側から上端側の上端開口2aに向けて内径が次第に縮径するテーパ状に形成されている。なお、柱本体2の中空部は上下方向に同一内径に形成されている円筒状でもよい。コンクリート盤3は例えば四角形板状に形成されているが、円形板状等でもよい。
通信用鋼管柱である電柱1の上端部には、例えば通信設備や電力設備等の重量機器を備えた筐体(図示を省略)が取り付けられている。電柱1はこれらの重量物を支持している。
図1及び図2において、電柱1の柱本体2の地中に埋設された下端部の底部2b上に仕切り冶具6が設置されている。仕切り冶具6は柱本体2の中心軸線Oに沿って設置され、その周囲には複数本、例えば3本の補強鋼管7が等間隔且つ緊密に設置されている。更に、電柱1の柱本体2内には、仕切り冶具6及び補強鋼管7が上端部まで埋まるように充填材8が充填されている。
図1及び図2において、電柱1の柱本体2の地中に埋設された下端部の底部2b上に仕切り冶具6が設置されている。仕切り冶具6は柱本体2の中心軸線Oに沿って設置され、その周囲には複数本、例えば3本の補強鋼管7が等間隔且つ緊密に設置されている。更に、電柱1の柱本体2内には、仕切り冶具6及び補強鋼管7が上端部まで埋まるように充填材8が充填されている。
次に、仕切り冶具6について、図3及び図4により説明する。
仕切り冶具6は、棒状の軸部10と、軸部10の上端部に設けた例えばリング状の吊り手部11と、軸部10の上側に設けた第一仕切り部12と、軸部10の下端部に設けた第二仕切り部13とを有している。仕切り冶具6は例えばスチール等の金属で形成されている。
吊り手部11は、その下部に設けた略三角形板状の受け部15と、受け部15の各角部から吊り手部11の下側に連結された三角錐形状をなす3本の支持軸16とを有している。三角形板状をなす受け部15の各辺は凹曲線形状に形成され、略円筒状の補強鋼管7の側面を位置決めするガイド面を形成する。三角錐形状の支持軸16は、3本の補強鋼管7を柱本体2内に挿入する際、各補強鋼管7の挿入方向を受け部15の各辺と共にガイドする。
仕切り冶具6は、棒状の軸部10と、軸部10の上端部に設けた例えばリング状の吊り手部11と、軸部10の上側に設けた第一仕切り部12と、軸部10の下端部に設けた第二仕切り部13とを有している。仕切り冶具6は例えばスチール等の金属で形成されている。
吊り手部11は、その下部に設けた略三角形板状の受け部15と、受け部15の各角部から吊り手部11の下側に連結された三角錐形状をなす3本の支持軸16とを有している。三角形板状をなす受け部15の各辺は凹曲線形状に形成され、略円筒状の補強鋼管7の側面を位置決めするガイド面を形成する。三角錐形状の支持軸16は、3本の補強鋼管7を柱本体2内に挿入する際、各補強鋼管7の挿入方向を受け部15の各辺と共にガイドする。
吊り手部11の下側に設けた第一仕切り部12は、軸部10に固定されていて、受け部15と同一形状をなす略三角形板状で各辺が凹曲線部をなす支持板18を有する。支持板18の上部には、各角部に対向して設けられていて軸部10の周囲に等間隔で固定された3枚の軸受け部19と、各軸受け部19に設けた回転軸19aを中心に上下方向に略90度回転して開閉可能な3枚の羽根部材20aと、を有している。
第二仕切り部13は、軸部10の下端部に例えば略円板形状の支持板22を設けている。支持板22の上部には、第一仕切り部12と同様に、3枚の軸受け部19と、軸受け部19の回転軸19aを中心に上下方向に略90度開閉可能な羽根部材20bと、を有している。
しかも、第一仕切り部12の羽根部材20aと第二仕切り部13の羽根部材20bは周方向に同一角度位置に設置されている。軸部10において、第一仕切り部12と第二仕切り部13の中間に支持板18と同一形状の補助支持板18Aが固定されている。図1に示すように、電柱1の柱本体2内に収納された3本の補強鋼管7は、第一仕切り部12の支持板18とその下方の補助支持板18Aの各辺の凹曲線部に当接して支持される。これによって、各補強鋼管7は、柱本体2内で周方向に均等な位置に中心軸線Oと平行にバランスよく支持される。各補強鋼管7の下端部は支持板22の外側に位置し、支持板22に載らないが、載ってもよい。
しかも、第一仕切り部12の羽根部材20aと第二仕切り部13の羽根部材20bは周方向に同一角度位置に設置されている。軸部10において、第一仕切り部12と第二仕切り部13の中間に支持板18と同一形状の補助支持板18Aが固定されている。図1に示すように、電柱1の柱本体2内に収納された3本の補強鋼管7は、第一仕切り部12の支持板18とその下方の補助支持板18Aの各辺の凹曲線部に当接して支持される。これによって、各補強鋼管7は、柱本体2内で周方向に均等な位置に中心軸線Oと平行にバランスよく支持される。各補強鋼管7の下端部は支持板22の外側に位置し、支持板22に載らないが、載ってもよい。
仕切り冶具6の第一仕切り部12及び第二仕切り部13の各3枚の羽根部材20a、20bは、図3(a)に示す軸部10に当接する閉鎖位置(垂直位置)と、図3(b)に示す開放位置(水平位置)とを選択的に取り得るように、回転軸19aを中心に回転可能である。各羽根部材20a、20bはそれぞれ水平方向に略120度の等間隔で設置されている。仕切り冶具6を降下させると、各羽根部材20a、20bは遅くとも下端部が底部2bに当接した際に、自重で開放位置に回動可能とされている。
仕切り冶具6を電柱1の柱本体2内に挿入する際には、第一仕切り部12及び第二仕切り部13の各3枚の羽根部材20a、20bは、閉鎖位置に保持可能である。或いは、各3枚の羽根部材20a、20bは自重で一部開放作動して、柱本体2内の上側では上端開口2aから柱本体2の内面に当接していてもよい。
仕切り冶具6を電柱1の柱本体2内に挿入する際には、第一仕切り部12及び第二仕切り部13の各3枚の羽根部材20a、20bは、閉鎖位置に保持可能である。或いは、各3枚の羽根部材20a、20bは自重で一部開放作動して、柱本体2内の上側では上端開口2aから柱本体2の内面に当接していてもよい。
仕切り冶具6を電柱1の柱本体2内の底部2bに着座させた位置では、第一仕切り部12及び第二仕切り部13の各3枚の羽根部材20a、20bは、自重で開放位置に保持される。電柱1の柱本体2内で、第一仕切り部12及び第二仕切り部13の各3枚の羽根部材20a、20bが開放位置に保持された状態で、各羽根部材20a、20bと柱本体2の内面とで仕切られた略扇形の空間に補強鋼管7が挿入されて保持される。
この状態で、各羽根部材20a、20bは、柱本体2の内面との間にわずかに間隙が形成されている。しかも、電柱1の柱本体2はテーパ状に形成されているため、第一仕切り部12の各羽根部材20aより第二仕切り部13の各羽根部材20bの方が長く設定されている。
この状態で、各羽根部材20a、20bは、柱本体2の内面との間にわずかに間隙が形成されている。しかも、電柱1の柱本体2はテーパ状に形成されているため、第一仕切り部12の各羽根部材20aより第二仕切り部13の各羽根部材20bの方が長く設定されている。
図5に示す補強鋼管7は、高強度で重量の大きい長尺で筒状の鋼管で構成され、その上端部と下端部は略半球状に形成されている。或いは、補強鋼管7の上端部と下端部は略円錐状等のテーパ形状に形成されていてもよい。しかし、補強鋼管7の下端部は仕切り冶具6の羽根部材20a、20bで仕切られた空間内を降下するため、仕切り冶具6との引っかかりや損傷等のないように略半球状であることが好ましい。補強鋼管7の上端部には、後述するフックやワイヤ等で吊り下げ可能な略リング状または円弧状の吊り金具23が固定されている。
補強鋼管7の材質は、例えばJIS G 3444に規定された一般構造用炭素鋼鋼管が採用されている。しかし、補強鋼管7は、このような態様に限られず、高強度で重量が大きく、例えば引張強さが400N/mm2以上であれば、他の金属材料を採用してもよい。
電柱1の柱本体2内に長尺の補強鋼管7を複数本収納することで、電柱1の強度と剛性を補強することはできる。
電柱1の柱本体2内に長尺の補強鋼管7を複数本収納することで、電柱1の強度と剛性を補強することはできる。
充填材8は、電柱1の柱本体2内に収納された仕切り冶具6及び3本の補強鋼管7を埋設する硬化性組成物である。充填材8の材質は、例えばエポキシ系樹脂を主成分とする常温硬化性樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を用いるものとする。或いは、セメント、モルタル等の水硬性物質等を採用してもよい。なお、充填材8には、必要に応じて強化材としてフィラー等を添加してもよい。
なお、電柱1の柱本体2の底部2bの近傍には、地中に図示しないアース用の孔が形成されている。
なお、電柱1の柱本体2の底部2bの近傍には、地中に図示しないアース用の孔が形成されている。
本第一実施形態による補強された電柱1は上述した構成を有しており、次に図6乃至図10に基づいて電柱1の補強方法について説明する。なお、補強する電柱1は既設のものでもよいし、新たに設置したものでもよい。
図6に示すように、例えば既設の電柱1の補強作業をするために高所作業車25を用いる。或いは、クレーン車等を用いてもよい。高所作業車25は、下部走行体26と、下部走行体26から昇降可能な昇降機27と、昇降機27の上端部に設置された作業用のゴンドラ28と、を備えている。
図6に示すように、例えば既設の電柱1の補強作業をするために高所作業車25を用いる。或いは、クレーン車等を用いてもよい。高所作業車25は、下部走行体26と、下部走行体26から昇降可能な昇降機27と、昇降機27の上端部に設置された作業用のゴンドラ28と、を備えている。
下部走行体26は、固定設置された基台でもよいし、移動または走行可能なタイヤ等を備えた走行車等でもよい。昇降機27は例えば電動可能なパンタグラフ状のマジックハンドや伸縮アーム等を備えており、下部走行体26から電柱1の上端開口2aまでゴンドラ28を上昇可能である。ゴンドラ28は作業者を搭載させて内部で作業可能な作業床であり、その下部に電柱1に沿って昇降を案内させる例えば略コ字型のガイド部29を有している。
また、ゴンドラ28の前面には、仕切り冶具6や、3本の補強鋼管7を支持するための支持棚28aが固定されている。更に、ゴンドラ28の前面には仕切り冶具6や補強鋼管7を吊り下げて電柱1の柱本体2内に降下させるフック31とワイヤーロープ32等を備えた移動機構30を設けている。なお、ワイヤーロープ32の昇降作動はハンドル等を用いて手動操作してもよいし、モータ等で自動的に昇降作動するようにしてもよい。
この高所作業車25は小型であり、昇降機27によってゴンドラ28を電柱1に沿って略垂直に昇降させることができるため、狭い敷地内や近辺に障害物がある場合等でも使用できる。しかも、ゴンドラ28の昇降はゴンドラ28に乗った作業者がリモコン等を操作して自動的に昇降できる自走式である。
この高所作業車25は小型であり、昇降機27によってゴンドラ28を電柱1に沿って略垂直に昇降させることができるため、狭い敷地内や近辺に障害物がある場合等でも使用できる。しかも、ゴンドラ28の昇降はゴンドラ28に乗った作業者がリモコン等を操作して自動的に昇降できる自走式である。
電柱1の補強方法において、図6に示すように、高所作業車25を用いてゴンドラ28を電柱1に沿って昇降機27で上昇させる。図7において、電柱1の上端開口2aで蓋部4を取り外し、支持棚28aに保持した仕切り冶具6の吊り手部11を移動機構30のフック31で支持してワイヤーロープ32で吊り下げ、電柱1の柱本体2内に降下させる。このとき、仕切り冶具6の第一仕切り部12及び第二仕切り部13は各羽根部材20a、20bが閉鎖位置にあってもよいし、柱本体2の上部側の内面に当接する位置まで自重で斜めに開放されていてもよい。
図8において、仕切り冶具6は第二仕切り部13の支持板22が柱本体2内の底部2bに着座する。この位置で、第一仕切り部12の各羽根部材20aと第二仕切り部13の各羽根部材20bは自重で水平位置まで開放されている。しかも、仕切り冶具6の軸部10は中心軸線O上にあり、各羽根部材20a、20bは上下方向の同一位置で略120度間隔に開いている。
図8において、仕切り冶具6は第二仕切り部13の支持板22が柱本体2内の底部2bに着座する。この位置で、第一仕切り部12の各羽根部材20aと第二仕切り部13の各羽根部材20bは自重で水平位置まで開放されている。しかも、仕切り冶具6の軸部10は中心軸線O上にあり、各羽根部材20a、20bは上下方向の同一位置で略120度間隔に開いている。
次に、ゴンドラ28の作業者は、支持棚28aに支持した補強鋼管7の吊り金具23を移動機構30のフック31で引っ掛けて、図9に示すように、ワイヤーロープ32を介して補強鋼管7を電柱1の柱本体2内に吊り下ろす。吊り下げた補強鋼管7は、支持軸16の略三角錘の各面にガイドされて第一仕切り部12の2本の羽根部材20aの間の空間を通して降下する。更に、補強鋼管7は、その下方の第二仕切り部13の2本の羽根部材20bの間の空間を通して底部2bに着座する。底部2bに着座した補強鋼管7は、各2本の羽根部材20a、20bと柱本体2の内面との間に収納され、支持板18、補助支持板18Aの各凹曲線部に当接して支持される。
同様にして、2本目の補強鋼管7と3本目の補強鋼管7を、順次、第一仕切り部12の2本の羽根部材20aの間の空間と、第二仕切り部13の2本の羽根部材20bの間の空間を通してそれぞれ底部2bに着座させる。図10に示すように、この位置で、3本の補強鋼管7は上下の第一仕切り部12、第二仕切り部13の各羽根部材20a、20bの間でそれぞれ仕切られて、約120度の等間隔で均等に保持される。
また、各補強鋼管7は、仕切り冶具6の軸部10の長手方向に間隔を開けた支持板18、補助支持板18Aの各凹曲線部に当接する位置に保持される。
また、各補強鋼管7は、仕切り冶具6の軸部10の長手方向に間隔を開けた支持板18、補助支持板18Aの各凹曲線部に当接する位置に保持される。
次に、ゴンドラ28上から電柱1の柱本体2内に充填材8を充填する。図1に示すように、柱本体2内に流入する充填材8は仕切り冶具6の吊り手部11の上方まで満たし、吊り手部11は充填材8の液面下に位置する。そして、充填材8を硬化させる。これにより、電柱1の柱本体2、仕切り冶具6、補強鋼管7が硬化した充填材8で一体化され、電柱1を補強できる。
上述したように、本第一実施形態による補強された電柱1及びその補強方法は、柱本体2の内部に設けた仕切り冶具6及び3本の補強鋼管7を充填材8で埋設し硬化することで一体化し、高強度に補強することができる。
しかも、電柱1の柱本体2内には、予め挿入した仕切り冶具6の軸部10の上下方向の位置に第一仕切り部12の3枚の羽根部材20a、第二仕切り部13の3枚の羽根部材20bによって空間を仕切ることで、重量の大きい3本の補強鋼管7を周方向に均等に固定できる。そのため、3本の補強鋼管7の設置位置が均等で傾き等を生じにくいため電柱1の補強バランスがよい。
これに対し、柱本体2内に単体の補強部材を挿入して電柱1を補強しようとすると、補強部材の位置ずれや傾き等を生じ易く、補強バランスが均一になりにくい。
しかも、電柱1の柱本体2内には、予め挿入した仕切り冶具6の軸部10の上下方向の位置に第一仕切り部12の3枚の羽根部材20a、第二仕切り部13の3枚の羽根部材20bによって空間を仕切ることで、重量の大きい3本の補強鋼管7を周方向に均等に固定できる。そのため、3本の補強鋼管7の設置位置が均等で傾き等を生じにくいため電柱1の補強バランスがよい。
これに対し、柱本体2内に単体の補強部材を挿入して電柱1を補強しようとすると、補強部材の位置ずれや傾き等を生じ易く、補強バランスが均一になりにくい。
なお、本発明による補強された電柱1及びその補強方法は、上述した第一の実施形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜の変更や置換等が可能である。これらはいずれも本発明に含まれる。
以下に、本発明の他の実施形態や変形例による電柱1及びその補強方法について説明するが、上述した実施形態と同一または同様な部材、部品等には同一の符号を用いて説明する。
以下に、本発明の他の実施形態や変形例による電柱1及びその補強方法について説明するが、上述した実施形態と同一または同様な部材、部品等には同一の符号を用いて説明する。
図11により、本発明の第二実施形態による補強された電柱1Aとその補強方法について説明する。
本実施形態による電柱1Aでは、柱本体2の内部に仕切り冶具6を設置していない。本実施形態では、補強鋼管7の外径を第一実施形態のものよりわずかに大きく形成しておくことが好ましい。
本実施形態による電柱1Aでは、柱本体2の内部に仕切り冶具6を設置していない。本実施形態では、補強鋼管7の外径を第一実施形態のものよりわずかに大きく形成しておくことが好ましい。
そして、上昇位置に保持したゴンドラ28から、柱本体2の内部に例えば3本の補強鋼管7を順次挿入する。その際、先に挿入した補強鋼管7は柱本体2の内面側に寄せた位置に保持する。次に挿入する補強鋼管7の下端部が先に挿入した補強鋼管7の上端部に接触したとしても、それぞれ半球状に形成されているため、先に挿入された補強鋼管7の上端部の半球面に沿って次の補強鋼管7の下端部の半球面が摺動することで、隣りの空間内に挿入される。
次いで、最後の補強鋼管7を、先に柱本体2内に挿入した2本の補強鋼管7と柱本体2の内面との間の隙間に挿入することで、2本の補強鋼管7の半球状の上端部に接触して滑りながらその隙間に挿入できる。この場合、複数の補強鋼管7は柱本体2内に互いに当接して収納されていることが好ましい。
次いで、電柱1Aの柱本体2内に充填材8を充填する。その際、充填材8は少なくても補強鋼管7を完全に埋没させる程度の液面高さまで供給すればよい。
次いで、電柱1Aの柱本体2内に充填材8を充填する。その際、充填材8は少なくても補強鋼管7を完全に埋没させる程度の液面高さまで供給すればよい。
本第二実施形態による補強された電柱1A及びその補強方法によれば、仕切り冶具6を設けないので、地震や台風等で電柱1Aが揺動したとしても、仕切り冶具6が揺動して柱本体2の内面に接触したり、固化した充填材8や補強鋼管7と擦過して充填材8や補強鋼管7等を損傷したりするおそれもない。しかも、部品点数を削減できる。
なお、上述した第一実施形態において、電柱1の柱本体2内に挿入する補強鋼管7を仕切る仕切り冶具6を設置する場合、軸部10の長手方向の上下部にそれぞれ仕切り用の羽根部材20a、20bを複数本備えた2本の第一仕切り部12及び第二仕切り部13を設けた。
しかし、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、少なくともいずれか1つの仕切り部を軸部10の長手方向における補強鋼管7を仕切る位置に設ければよい。また、仕切り部は軸部10の長手方向に沿って3つ以上設けてもよい。
しかし、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、少なくともいずれか1つの仕切り部を軸部10の長手方向における補強鋼管7を仕切る位置に設ければよい。また、仕切り部は軸部10の長手方向に沿って3つ以上設けてもよい。
また、上述した各実施形態において、電柱1、1Aの柱本体2内に挿入する補強鋼管7は3本に限定されるものではない。挿入する補強鋼管7の本数は適宜の複数であればよい。例えば、補強鋼管7は2本でもよいし、4本以上でもよい。
なお、本発明において、内部に少なくとも補強鋼管7と充填材8を収納する電柱1、1Aは中空柱状体に含まれるが、中空柱状体は電柱1、1Aに限定されるものではない。中空柱状体は電柱以外の用途の、適宜の中空の鋼管やコンクリート管等でもよい。
また、上述した実施形態では、中空柱状体である電柱1、1Aを上端部が先細のテーパ状の内面に形成したが、これに代えて円筒状に形成してもよい。
また、本発明において、電柱1、1A等の中空柱状体に少なくとも補強鋼管7と充填材8を収納したものは、補強柱状体に含まれる。
また、上述した実施形態では、中空柱状体である電柱1、1Aを上端部が先細のテーパ状の内面に形成したが、これに代えて円筒状に形成してもよい。
また、本発明において、電柱1、1A等の中空柱状体に少なくとも補強鋼管7と充填材8を収納したものは、補強柱状体に含まれる。
1、1A 電柱
2 柱本体
3 コンクリート盤
6 仕切り冶具
7 補強鋼管
8 充填材
10 軸部
11 吊り手部
12 第一仕切り部
13 第二仕切り部
18、22 支持板
18A 補助支持板
20a、20b 羽根部材
25 高所作業車
26 下部走行体
27 昇降機
28 ゴンドラ
2 柱本体
3 コンクリート盤
6 仕切り冶具
7 補強鋼管
8 充填材
10 軸部
11 吊り手部
12 第一仕切り部
13 第二仕切り部
18、22 支持板
18A 補助支持板
20a、20b 羽根部材
25 高所作業車
26 下部走行体
27 昇降機
28 ゴンドラ
Claims (7)
- 立設されていて下端側から上端側に向けて先細となるテーパ状に形成された中空柱状体の内部に、複数の補強鋼管を収納する工程と、
前記中空柱状体の内部に充填材を供給して前記複数の補強鋼管を埋設して固化する工程と、
を備えたことを特徴とする補強柱状体の補強方法。 - 前記中空柱状体の内部に、前記内部を水平方向に仕切る複数の羽根部材を有する仕切り冶具を挿入する工程の後に、前記複数の補強鋼管を前記羽根部材で仕切られた空間に収納するようにした、請求項1に記載された補強柱状体の補強方法。
- 前記中空柱状体に沿って昇降可能なゴンドラを上昇させ、
その後、前記ゴンドラを使用して、前記中空柱状体の上端開口から内部に少なくとも前記複数の補強鋼管を吊り下げて収納するようにした請求項1または2に記載された補強柱状体の補強方法。 - 立設されていて下方から上方に向けて先細となるテーパ状に形成された中空柱状体と、
前記中空柱状体の内部に収納された複数の補強鋼管と、
前記中空柱状体の内部に充填されていて前記複数の補強鋼管を埋設し固化した充填材と、
を備えたことを特徴とする補強柱状体。 - 前記中空柱状体内に設置されていて内部を水平方向に仕切る複数の羽根部材を有する仕切り冶具を備え、
前記複数の羽根部材で仕切られた空間内に前記複数の補強鋼管がそれぞれ収納されている請求項4に記載された補強柱状体。 - 前記補強鋼管は、上端部と下端部が略半球状またはテーパ状に形成されている請求項4または5に記載された補強柱状体。
- 前記充填材は、前記複数の補強鋼管と前記仕切り冶具を埋設して固化した請求項5に記載された補強柱状体。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2018126787A JP2020007721A (ja) | 2018-07-03 | 2018-07-03 | 補強柱状体の補強方法及び補強柱状体 |
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| JP (1) | JP2020007721A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR102240498B1 (ko) * | 2021-02-09 | 2021-04-14 | 이주현 | 쓰러짐 방지 기능을 갖는 내진형 전신주 |
| CN113685059A (zh) * | 2021-09-17 | 2021-11-23 | 山东大学 | 一种提升角钢稳定性的防屈曲加固装置 |
| WO2022003805A1 (ja) * | 2020-06-30 | 2022-01-06 | 日本電信電話株式会社 | 電柱補強方法及び電柱補強部材 |
-
2018
- 2018-07-03 JP JP2018126787A patent/JP2020007721A/ja active Pending
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