JP2020008309A - 含水率連続測定方法および含水率連続測定装置 - Google Patents
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Abstract
Description
(式) 含水率(%)=(M0−M1)÷M0×100
M0:環境下の板紙質量(g)
M1:絶乾時の板紙質量(g)
なお、「水分」や「恒量」等の用語の定義、乾燥機の仕様、乾燥方法等は、非特許文献1の規定による。
図1ないし図3を参照して、第1実施形態に係る含水率連続測定装置1について説明する。図1は含水率連続測定装置1を示す構成図である。図2は試料5を示す斜視図である。図3は含水率連続測定装置1の電子天秤11および算出装置13を示すブロック図である。
まず、図2を参照して、含水率連続測定装置1で用いる試料5について説明する。試料5は、含水率を把握・管理したい段ボール箱と同じ紙製の段ボールシートで構成されている。この段ボールシートは、波状の中しんの表裏にライナを貼り合せた両面段ボールシートである。試料5は、段ボールシートを折り込んで略角筒状に形成されている。角筒状に折り込んだ時の段ボールシートの端部分には接続片5Aが連設されており、段ボールシートの端部分と重なる部分に開いた接続穴5Bに接続片5Aを差し込むことで試料5が角筒形状に保持される。また、段ボールシートの端部分と重なる部分は極力少なくなるように設計されている。
風防容器10は、紙製、合成樹脂製または金属製、若しくはこれらの組み合わせから成る箱であって、底面を開口した略直方体状に形成されている。風防容器10の前面や側面には、外部と内部とを連通させる開口部10Aが形成されている。風防容器10は、試料5および電子天秤11の周囲を取り囲むように配置される。
質量測定器の一例としての電子天秤11は、略水平な設置面上に配置され、風防容器10に囲まれている。電子天秤11は、天秤本体20の上面に計量皿21を配置した電磁力平衡式の秤であって、計量皿21(計量位置)に配置された物(試料5)の質量を測定する。なお、電子天秤11は、AC−DC変換回路を介して商用電源に電気的に接続されている(図示せず)。
図1に示すように、離接装置12は、風防容器10の上面に設けられ、試料5を昇降させるための装置である。離接装置12は、駆動部30と、クランク板31と、細紐32と、を含んでいる。
駆動部30は、風防容器10の上面(上部)に設けられている。駆動部30は、給電されて回転力を生み出す駆動モータ33と、複数のギア(図示せず)で構成された減速機34と、を含んでいる。駆動モータ33は、電池を内蔵した電池ボックス(図示せず)に電気的に接続された所謂DCモータである。駆動モータ33のピニオンギア(図示せず)は、減速機34の入力ギアに噛み合っている。駆動モータ33は、電池から電力の供給を受け、複数のギアを介して減速機34の最終ギアから延びた回転軸34Aを回転させる。減速機34は、回転軸34Aを約20秒で1回転(周波数:約0.05Hz)させるように駆動モータ33の回転数を減速する。
クランク板31は、回転軸34Aから径方向に延びた板状に形成されている。クランク板31は、駆動部30の回転軸34Aに固定されており、回転軸34Aと共に回転する。
連結部材の一例としての細紐32は、綿や毛等の繊維または合成樹脂を細長く引きのばした糸である。細紐32は、風防容器10の上面に開いた穴を貫通し、クランク板31の先端部(回転軸34Aから径方向外側にずれた位置)と試料5との間に架設されている。詳細には、細紐32の上端部はクランク板31の先端部にあいた穴に結び付けられ、細紐32の下端部は試料5の先端部にあいた穴に結び付けられている。試料5とクランク板31とに対する細紐32の接続部分(結び目)は、細紐32の回転を許容するように構成されている。細紐32は、クランク板31の先端部が最も低い位置にあるときには柔軟に曲がり、且つクランク板31の先端部が最も高い位置にあるときには張力が作用する長さに形成されている(図1および図4参照)。
算出装置13は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)によって構成されている。図3に示すように、算出装置13は、演算処理部40と、記憶部41と、インターフェース42と、を含んでいる。演算処理部40は、記憶部41に記憶されたソフトウェア(プログラム)やデータ等に従って演算処理を実行する。記憶部41は、演算処理部40から直接アクセス可能な主記憶装置と、ソフトウェアやデータ等を保存する補助記憶装置と、を含んでいる。記憶部41には、ソフトウェアやデータの他、演算処理部40による演算結果等も記憶されることがある。インターフェース42には、通信ケーブル43を介して電子天秤11(変換送信部23)が電気的に接続されている。なお、算出装置13は、AC−DC変換回路を介して商用電源に接続されている(図示せず)。
次に、図1、図4および図5を参照して、含水率連続測定装置1を用いて試料5の含水率を連続して測定する方法(含水率連続測定方法)について説明する。図4は含水率連続測定装置1の作用を説明する構成図である。図5は含水率連続測定方法を示すアクティビティ図(フローチャート)である。なお、含水率連続測定装置1は、含水率を把握・管理したい段ボール箱を保管している倉庫内に設置されているものとする。
作業者は、試料5を乾燥機で恒量に達するまで乾燥(絶乾)させ、絶乾時の試料5の質量(絶乾質量)を予め測定し、算出装置13の記憶部41に記憶しておく。つまり、この含水率連続測定方法では、試料5の絶乾質量を既知数としておく。なお、試料5が恒量に達した(絶乾した)か否かを判定する基準は、日本工業規格 JIS P 8127やJIS P 8203等の記載による。
質量連続測定工程S1では、離接装置12が、計量皿21に対する試料5の配置と、計量皿21からの試料5の離間と、を繰り返し行う(図1および図4参照)。具体的には、作業者が離接装置12の駆動モータ33の電源を入れると、駆動モータ33が回転軸34Aを中心にクランク板31を一方向に一定速度で回転させる(図5のS10)。なお、駆動モータ33の電源ON・OFFは、電子天秤11および算出装置13の電源ON・OFFと連動するようにしてもよい。
含水率連続算出工程S2は、質量連続測定工程S1と並行して実行される。含水率連続算出工程S2では、算出装置13が、質量連続測定工程S1の1周期毎に、電子天秤11が測定した質量の最大値と最小値との差分から試料5の含水質量を算出する。なお、「質量連続測定工程S1の1周期毎」とは、「離接装置12による計量皿21に対する試料5の配置と離間の1周期毎」という意味であり、言い換えれば「クランク板31の1周毎」または「試料5の上下1往復」という意味でもある。また、試料5の「含水質量」とは、恒量に達していない(絶乾させていない)水分を含んだ試料5の質量を意味する。
(式1) WH=(M0−M1)÷M0×100
WH:含水率(%)
M0:含水質量(g)
M1:絶乾質量(g)
また、算出装置13は、必要に応じて、算出した含水率をディスプレイに表示し、含水率を記憶部41に記録する。
次に、図6および図7を参照して、含水率連続測定方法の効果を確かめるために行った検証試験(比較試験)について説明する。図6は含水率連続測定方法の検証実験[1]の結果を示すグラフである。図7は含水率連続測定方法の検証実験[2]の結果を示すグラフである。
含水率連続測定方法の検証試験[1]では、3つの試料5を、温度20℃、湿度50%の環境に24時間静置させた後、温度40℃、湿度70%の環境に置き、それらの試料5を用いて、以下の(1)〜(3)に示す3つの方法で含水率を測定した。
(1)絶乾法(JIS P 8127:電子天秤11で1時間おきに試料5の質量を測定した。測定終了後に絶乾質量を測定して上記の(式1)にて含水率を算出した。)
(2)第1実施形態に係る含水率連続測定方法(20秒間隔で試料5を昇降させた。)
(3)電子天秤11に試料5を載せたまま20秒間隔で質量測定する方法
図6では、上記の方法による測定結果のうち0、1、2、4、6時間経過時における測定結果を抜粋して示している。なお、前提として、絶乾法によって求められた含水率は、非常に精度が高いことが知られている。
次に、含水率連続測定方法の検証試験[2]では、温度40℃で湿度が異なる(80%、90%、95%)環境に24時間静置させた2つの試料5を用いて、以下の(1)〜(3)に示す3つの方法で含水率を測定した。
(1)絶乾法(JIS P 8127)
(2)第1実施形態に係る含水率連続測定方法
(3)電気抵抗式水分計(サンコウ電子研究所製MR−200II)の使用
次に、図8を参照して、第2実施形態に係る含水率連続測定装置2(含水率連続測定方法)について説明する。図8は含水率連続測定装置2の電子天秤14および算出装置13を示すブロック図である。なお、以下の説明では、第1実施形態に係る含水率連続測定装置1(含水率連続測定方法)と同様または対応する構成(工程)については同一の符号を付し、含水率連続測定装置1(含水率連続測定方法)と同様または対応する説明は省略する。
次に、図9を参照して、含水率連続測定装置2を用いて試料5の含水率を連続して測定する方法(含水率連続測定方法)について説明する。図9は含水率連続測定方法を示すアクティビティ図(フローチャート)である。
まず、第1実施形態に係る含水率連続測定方法と同様に、質量連続測定工程S1を実行する。なお、質量連続測定工程S1において、1回目の質量測定の前に、電子天秤14はゼロ点補正されているものとする。
補正工程S4は、質量連続測定工程S1と並行して実行される。正確には、質量連続測定工程S1において駆動モータ33によってクランク板31が回転し、細紐32に張力が作用し始め、試料5が計量皿21から離れ始めると、補正工程S4が開始される。補正工程S4では、質量0g前後(例えば0g±0.1g程度)となる測定結果が所定時間(例えば0.5〜1秒程度)継続すると(図9のS13でYES)、電子天秤14の補正部24がゼロ点補正を実行し(図9のS14)、その後、試料5の質量測定(図9のS11)に戻る。なお、補正工程S4では、質量0g前後となっていない、または、質量0g前後となる測定結果が所定時間経過していない場合(図9のS13でNO)、試料5の質量測定(図9のS11)に戻る。
含水率連続算出工程S2´は、質量連続測定工程S1および補正工程S4と並行して実行される。含水率連続算出工程S2´では、算出装置13(演算処理部40)が、質量連続測定工程S1の1周期毎に、電子天秤14が測定した質量の最大値を試料5の含水質量とし(図9のS21´)、その含水質量を記憶部41に記録する。第2実施形態に係る含水率連続算出工程S2´では、電子天秤14が試料5の質量計測前にゼロ点補正されているため、電子天秤14が測定した質量の最大値を試料5の含水質量とみなすことができる。
次に、第1実施形態に係る含水率連続測定方法と同様に、報知工程S3を実行する。
以上説明した第1および第2実施形態に係る含水率連続測定装置1,2(含水率連続測定方法)では、離接装置12(質量連続測定工程S1)が一定間隔で試料5を昇降させていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1および第2実施形態の第1変形例に係る含水率連続測定装置1,2(含水率連続測定方法)として、離接装置12は、環境湿度の増加または減少に伴って試料5の配置と離間の周期、つまり、質量連続測定工程S1の周期を短くしてもよい。つまり、環境湿度に応じて、質量連続測定工程S1の周期を変更(調整)してもよい。この場合、離接装置12(駆動モータ33)は、算出装置13(インターフェース42)に電気的に接続され、算出装置13によって駆動制御されることが好ましい。
なお、第1および第2実施形態(第1変形例を含む。)に係る含水率連続測定装置1,2では、連結部材の一例として、細紐32が採用されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図10に示すように、他の離接装置15は、柔軟に曲がらない棒状または板状の連結部材35を有している(第2変形例)。この場合、試料5には突起部5Cが突設され、連結部材35には突起部5Cが嵌り込む長穴35Aが形成され、その長穴35Aの範囲で突起部5Cが移動するように構成することが好ましい(図10の二点鎖線参照)。
また、第1および第2実施形態(第1および第2変形例を含む。)に係る含水率連続測定装置1,2では、離接装置12,15が、細紐32や連結部材35で試料5を吊り下げる方式であったが、本発明はこれに限定されない。例えば、図11に示すように、他の離接装置16は、電子天秤11,14を挟んで対向配置された複数(図11では2つ)のエアーシリンダ36(ピストン・シリンダ機構)と、複数のエアーシリンダ36に架設され、試料5を載置するプレート37と、を有している(第3変形例)。なお、図11では風防容器10の図示を省略している。また、エアーシリンダ36の数は自由に変更してもよい。
5 試料
10 風防容器
11,14 電子天秤(質量測定器)
12,15,16 離接装置
13 算出装置
21 計量皿(計量位置)
24 補正部
30 駆動部
31 クランク板
32 細紐(連結部材)
35 連結部材
40 演算処理部(報知部)
41 記憶部(報知部)
S1 質量連続測定工程
S2,S2´ 含水率連続算出工程
S3 報知工程
S4 補正工程
Claims (9)
- 紙製の試料(5)の含水率を連続して測定する含水率連続測定方法であって、
質量測定器(11)の計量位置(21)に対する前記試料の配置と、前記計量位置からの前記試料の離間と、を繰り返す質量連続測定工程(S1)と、
前記質量連続測定工程の所定周期毎に、前記質量測定器が測定した質量の最大値と最小値との差分から前記試料の含水質量を算出し、前記含水質量と前記試料の既知数である絶乾質量との差分に基づいて前記試料の含水率を算出する含水率連続算出工程(S2)と、を備えていることを特徴とする含水率連続測定方法。 - 紙製の試料(5)の含水率を連続して測定する含水率連続測定方法であって、
質量測定器(14)の計量位置(21)に対する前記試料の配置と、前記計量位置からの前記試料の離間と、を繰り返す質量連続測定工程(S1)と、
前記質量連続測定工程の所定周期毎に、前記計量位置から前記試料を離間させた際に前記質量測定器のゼロ点補正を行う補正工程(S4)と、
前記質量連続測定工程の所定周期毎に、前記質量測定器が測定した質量の最大値を前記試料の含水質量とし、前記含水質量と前記試料の既知数である絶乾質量との差分に基づいて前記試料の含水率を算出する含水率連続算出工程(S2´)と、を備えていることを特徴とする含水率連続測定方法。 - 環境湿度の増加または減少に伴って前記質量連続測定工程の周期を短くすることを特徴とする請求項1または2に記載の含水率連続測定方法。
- 前記含水率連続算出工程で算出された含水率が予め設定された条件を満たしたことをユーザに報知する報知工程(S3)を更に備えていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の含水率連続測定方法。
- 紙製の試料(5)の含水率を連続して測定する含水率連続測定装置(1)であって、
計量位置(21)に配置された物の質量を測定する質量測定器(11)と、
前記計量位置に対する前記試料の配置と、前記計量位置からの前記試料の離間と、を繰り返し行う離接装置(12,15,16)と、
前記離接装置による前記試料の配置と離間の所定周期毎に、前記質量測定器が測定した質量の最大値と最小値との差分から前記試料の含水質量を算出し、前記含水質量と前記試料の既知数である絶乾質量との差分に基づいて前記試料の含水率を算出する算出装置(13)と、を備えていることを特徴とする含水率連続測定装置。 - 紙製の試料(5)の含水率を連続して測定する含水率連続測定装置(2)であって、
計量位置(21)に配置された物の質量を測定する質量測定器(14)と、
前記計量位置に対する前記試料の配置と、前記計量位置からの前記試料の離間と、を繰り返し行う離接装置(12,15,16)と、
前記離接装置による前記試料の配置と離間の所定周期毎に、前記計量位置から前記試料を離間させた際に前記質量測定器のゼロ点補正を行う補正部(24)と、
前記離接装置による前記試料の配置と離間の所定周期毎に、前記質量測定器が測定した質量の最大値を前記試料の含水質量とし、前記含水質量と前記試料の既知数である絶乾質量との差分に基づいて前記試料の含水率を算出する算出装置(13)と、を備えていることを特徴とする含水率連続測定装置。 - 前記離接装置は、環境湿度の増加または減少に伴って前記試料の配置と離間の周期を短くすることを特徴とする請求項5または6に記載の含水率連続測定装置。
- 前記算出装置によって算出された含水率が予め設定された条件を満たしたことをユーザに報知する報知部(40,41)を更に備えていることを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載の含水率連続測定装置。
- 前記試料および前記質量測定器の周囲に配置される風防容器(10)を更に備え、
前記離接装置は、
前記風防容器の上部に設けられ、回転軸を回転させる駆動部(30)と、
前記駆動部の前記回転軸に固定されたクランク板(31)と、
前記クランク板の前記回転軸から径方向外側にずれた位置と前記試料との間に架設された連結部材(32,35)と、を含み、
前記駆動部が前記クランク板を一方向に回転させることで、前記連結部材を介して前記クランク板に繋がれた前記試料が前記計量位置に配置される状態と前記計量位置から離間する状態との間で周期的に昇降を繰り返すことを特徴とする請求項5ないし8のいずれかに記載の含水率連続測定装置。
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