JP2020008593A - 電流を測定する光電式測定装置及び方法 - Google Patents

電流を測定する光電式測定装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】偏光させた1次光信号を生成してファラデーセンサ装置2に供給する光源5と、ファラデーセンサ装置2により1次光信号の偏光を変化させた2次光信号を得てこれを検出する検出器6とを有する電流の測定装置1に関し、精度及び信頼性を向上させる。【解決手段】本発明は、2次光信号の偏光変化を反対方向の偏光変化によって補償し、その反対方向の偏光変化に基づいて測定対象電流に関する測定信号を導出する光電式の補償要素8,9,10を有することを特徴とする。さらに、本発明は、該測定装置1を用いた電流の測定方法も提案する。【選択図】図1

Description

本発明は、偏光1次光信号を生成してファラデーセンサ装置に供給する光源と、該ファラデーセンサ装置により前記1次光信号の偏光を変化させた2次光信号を得てこれを検出する検出器とを備えた、電流を測定する測定装置に関する。
この種の測定装置は、例えば特許文献1にあるように周知である。その電流測定は、いわゆるファラデー効果に基づく。ファラデー効果とは、磁界に依存して特定の物質の屈折率が変化することをいう。この効果は、その物質を通過する光の偏光状態を変化させるために利用することができる。特に、直線偏光させた光の場合には、当該変化が光の偏光面の回転をもたらす。この回転の回転角は、理想的には、物質内で光が進んだ経路に沿う磁界の経路積分に比例する。したがって、検出器における偏光状態の変化の検出と、これに続く評価とから、磁界を発生する電流に関する情報を含んだ測定パラメータを取得することができる。
周知の測定装置には、一般に干渉計又は偏光アナライザにより行われる、例えば偏光角度などの偏光状態の測定の精度設計について、比較的複雑であって、限られた精度しかないという改善点がある。例えば、当該効果は90°の偏光回転までしか明確でなく、しかもこのファラデー効果の非線形性および温度依存性が、例えば精度を制限する。この精度の向上には、検出器コストの増加と測定装置のエラーに対する脆弱化とが常に伴う。
欧州特許第0865610号(EP0865610B1)
本発明の課題は、より精度が良く信頼性のある上述した種類の測定装置を提供することにある。
上記課題は、本発明によれば、上述した類の測定装置について、2次光信号における偏光の変化を、反対方向の偏光変化によって補償する補償要素を提供し、そして、その反対方向の偏光変化に依拠した測定信号を対象電流に関して導出することができるものとすることによって、解決される。
本発明は、零位測定が、偏光状態の直接測定と比べて、より正確であり且つ、周囲の影響に対する依存性が低く、より簡素な検出方式で実施できる、という知見に基づいている。2次光信号の偏光変化の補償に基づいているので、この場合の検出器は、該偏光の変化の零位測定に適合するだけでよい。換言するならば、基本的にこの検出器では、偏光変化が存在するか否かを確認することだけが必要である。偏光の変化の補償は、反対方向の偏光変化によって、すなわち、ファラデーセンサ装置において行われる偏光変化に対して反対に作用する新たな偏光変化によって、達成される。例えば、直線偏光させた1次光信号の特定の角度だけの偏光面の回転は、同じ大きさ且つ反対方向の回転角度だけ2次光信号の偏光面を新たに回転させることによって補償することができる。
測定対象の電流に関する測定信号は、前記反対方向の偏光変化に基づいて導出される。これは、本発明による測定装置の場合、測定信号を導出するために、直接的に偏光変化を利用するのではなくて、その反対方向の偏光変化を尺度として利用することを意味する。
このように、本発明による測定装置は、周知のファラデー効果に基づく測定装置の利点と零位測定の利点とを兼ね備える。
本発明による測定装置には、ファラデーセンサ装置と検出器との間に光導波路が使用できることによって、高電圧技術に適用する場合に電圧絶縁が低コストで実現できるという利点もある。この利点は、装置に本質的に備わっているものである。本発明に係る補償要素は、接地電位側に配置可能であることによって電気的に駆動することができる。これに伴い検出器は、当該理想的な動作点で動作することができる。この手法により、高い測定精度を達成することができる。さらに、温度の影響など望ましくない副次的作用に左右されない測定が可能である。したがって、測定の改善された信頼性が本発明の利点である。
本発明は、直流電流の測定、交流電流の測定の両方に適している。
1次光信号を案内するファラデーセンサ装置は、例えば、光ファイバコイル又はガラスリングを含む。光ファイバコイル又はガラスリングは、測定対象の電流を流す電流導体(電流ケーブル)の周りに巻回されている。流れる電流によって生成される磁界を光が多重(繰り返し)通過することによって、偏光の変化を強化することができる。ガラスリングのガラスは、例えばバルクガラスである。
本発明に係る補償要素は、例えば、光学要素及び電流を導く要素を含む光電式補償要素とすることができる。
本発明の好ましい態様によれば、補償要素は、補償用ファラデーセンサ装置と該補償用ファラデーセンサ装置の近くに配置された補償用電流導体とを含む。2次光信号が補償用ファラデーセンサ装置を通過し、この2次光信号における偏光の変化を補償するように、補償用電流導体において補償電流が調節される。この補償電流から測定信号が導出される。故に補償用電流導体は補償磁界を発生する電流を導く。2次光信号を案内する補償用ファラデーセンサ装置が近傍に位置するので、補償磁界は、2次光信号に作用する。この補償磁界は適切に反対方向の偏光変化を生じさせ、該反対方向の偏光変化によって2次光信号の偏光変化が補償される。補償用電流導体を通る補償電流は、このような偏光変化の補償が生じるように調節することができる。したがって、当該補償電流の値は、測定対象の電流に関する量的な情報である。つまり、補償電流から測定信号を導出することができる。本発明のこの態様は、比較的簡単に補償電流から測定信号を取得できるという利点を有する。この場合の検出器は、補償用電流導体を流れる所定の電流で偏光変化の(完全な)補償ができるか否かを確認するべく適切に構成される。これは、検出器の殊に簡単でロバスト性の構造を可能にする。加えて、場合によって生じ得る検出器の非線形性が問題となることはない。
本発明に係る補償要素は、操作量(操作変数)として補償電流を使用することにより、2次光信号の偏光変化又は該偏光変化から導出される制御量(制御変数)を零に調節するように構成された調節装置を含むと好適である。この調節装置は、対象の偏光変化が、補償用ファラデーセンサ装置における反対方向の偏光変化によって補償されるまで、補償用電流導体を流れる補償電流を変化させるように構成されている。すなわち、この場合の零調節は、零と同等の目標値へ制御量を調節することを意味する。このときの制御量は、偏光変化又は該偏光変化から導出される大きさにより与えられる。この調節のループにおけるフィードバックは、検出器により取得される情報、すなわち2次光信号の偏光状態に関する情報、を介して行われる。測定対象の電流に関する測定信号は、補償電流の値から取得することができる。すなわち、偏光変化の完全補償のために必要な補償電流は、測定対象の電流に関する情報である。測定信号を求めるためには、例えば、補償電流が流れる適切な測定抵抗を介して測定される電圧を、使用することができる。このような零調節は、格段に正確な電流測定を可能にする。さらに、当該フィードバック制御は、(調節のループにおいて能動的又は受動的な要素を使用することによって)能動的又は受動的に実施することができ、また、高い動特性にて行うことができる。この態様は、数マイクロ秒程度の極力短いデッドタイムという利点をもつ。この測定の迅速性は、物理的には、測定装置の光案内部分の長さと検出器の速度とによって決まる。
上記のファラデーセンサ装置と補償用ファラデーセンサ装置とは、同構成とすることが好ましい。補償用ファラデーセンサ装置が光ファイバコイルである場合、その光ファイバコイルの巻線は、例えば補償用電流導体の周りに巻回される。ファラデーセンサ装置及び補償用ファラデーセンサ装置の各巻線の巻回数は、測定対象の電流と偏光変化の補償に必要な補償電流との間の変成比を規定するのに適している。同じ部品を多重に利用することによって、測定装置のコストを低減することができ、有益である。さらに、このような手法により、2つのセンサ装置の周囲において同じ温度が保証され、又は、主要な作用の温度依存性が把握され、場合によって起こり得る温度の相違が較正可能又は除去可能になれば、温度の影響を低減することができる。
好ましくは、検出器は、2次光信号の偏光状態に従う光強度を検出するように構成されている。その偏光状態とは、例えば、検出器の予め設定された零角度に対する偏光角度である。光強度を検出するために、検出器は、例えばフォトダイオードを含む。すなわち、検出器は、2次光信号の偏光状態を量的に評価するように構成される。この量的評価のためには、測定装置又は検出器が適切な計算モジュールを有するとよい。
本発明の有利な態様によれば、検出器は偏光アナライザを含む。例えば、直線偏光させた光信号が偏光アナライザを通過する際に該偏光アナライザがその光信号の偏光角度に応じた強度信号を提供する。この強度信号が例えば上記のフォトダイオードによって受信され、適切な計算ユニットへ転送される。このような偏光状態に依拠する強度検出の態様は簡素であり、故に相応に有利で信頼性がある。
偏光アナライザは、偏光変化のない2次光信号により検出器の出力が零信号になるように調節されているとよい。これは、零角度の適切な選択によって実施される。この場合の零信号とは、2次光信号が1次光信号に対して偏光変化をもっていない場合に、偏光アナライザにより提供される強度信号が測定精度の範囲内で零であることを意味する。例えば、2次光信号の偏光変化が補償要素により完全に補償されている場合がそうである。
当然ながら、検出器は、異なった測定原理に基づくものでもよい。例えば、偏光状態に依拠して強度検出をするためのサニャック干渉計を含む検出器でもよい。さらには、各種の適切な干渉評価法を使用することができる。
本発明の好ましい態様によれば、高電圧電流導体中の電流に関する測定信号を導出できるように、ファラデーセンサ装置は、中電圧(medium voltage)又は高電圧電流導体の近傍に配置される。換言すれば、本測定装置は、特に高電圧(例えば800kVまでの電位)における電流を測定するのに適している。ファラデーセンサ装置は、高電圧電流導体周囲の磁界内に配置されれば十分である。ただし、ここに述べるファラデーセンサ装置が光ファイバ等を含み、その光ファイバが高電圧電流導体の周りに巻回されていると、より有利である。中電圧又は高電圧の設備と関連した当該測定装置の格別の利点が、高電圧電流導体と測定装置との間の効果的な電位分離が可能であることからもたらされる。ファラデーセンサ装置は、例えば中電圧又は高電圧設備の中電圧又は高電圧の電位にある部品の近傍に配置し得る。当測定装置の検出器及び他の部品は、接地に近い電位に配置し得る。1次光信号及び2次光信号は、ファラデーセンサ装置と検出器との間で、光ファイバを介して案内される。ファラデーセンサ装置と検出器又は補償要素(あるいは検出器及び補償要素)との間の空間的分離が可能なことから、測定装置の構成及び設置が簡単且つ確実に実現可能である。高電圧設備において、例えばガス絶縁開閉設備(GIS)又は高電圧ブッシングのような絶縁要素が既に設けられている場合には、測定装置は、その外周に巻回することができる。測定装置の光ファイバは中空碍子を通して案内可能である。高電圧直流送電(HVDC)の分野に適用する場合、ファラデーセンサ装置と検出器との間に大きな距離(数キロメートルまで)が状況に応じて可能であって、望ましいことである。
本発明に関して使用するには、特に、当業者に知られているいわゆるスパン高複屈折ファイバ(Spun HiBi Fiber)が適している。これはセンサファイバとしての使用にも、偏光情報伝送用にも、適している。
本発明の好ましい態様によれば、光源と検出器とが接地電位近くに配置されており、当該光源は、発光素子と、該発光素子から離間配置された偏光素子とを含み、これら発光素子と偏光素子とは光導波路により互いに接続される。測定装置はさらに1次光信号を案内するための偏光維持性の光ファイバを含み、該光ファイバが偏光素子とファラデーセンサ装置とを互いに接続する。高電圧の電位に配置された高電圧電流導体の近傍にあるファラデーセンサ装置と偏光素子との間の経路長ができるだけ短くなるようにして、測定装置の部品が空間的に分離されていると有利である。これには測定装置のコスト低減という利点がある。偏光素子とファラデーセンサ装置との間の相対的に短い経路については、1次光信号を案内するために比較的高価な偏光維持性の光ファイバを使用しておいて、残りの、発光素子から偏光素子までの相対的に長い経路に対しては、該経路では光が未だ明確に画定された偏光を持つ必要がないため、比較的低コストの光導波路を使用することができる。このようにして発光素子は、測定装置のコストに決定的な影響を及ぼすことなく空間的に様々な配置とすることができる。
偏光アナライザと該偏光アナライザから離間配置された強度センサとを検出器が含み、これら偏光アナライザと強度センサとが別の光導波路により互いに接続され、また、測定装置が2次光信号を案内するための別の偏光維持性の光ファイバをさらに含み、この光ファイバがファラデーセンサ装置と偏光アナライザとを互いに接続することにより、さらなる利点を得ることができる。2次光信号の偏光状態に関する偏光アナライザによる情報は、該偏光アナライザから提供される光の強度に含まれている。したがって、この光は、画定された偏光を提示しなくてもよい。すなわち、偏光アナライザから提供される光の案内用には、低コストの他の光導波路を使用することができる。
1次光信号又は2次光信号が変調信号の形式で存在することも考えられる。この場合は位相変調及び強度変調のいずれか又は両方を使用することができる。
通常は、1次光信号及び2次光信号を案内するために、2つの別々の光ファイバが設けらる。しかし、1次光信号及び2次光信号を共通の1つの光ファイバで案内することも可能である。さらに、少なくとも1つの光ファイバが、その端部にミラーを備えるか、又は、偏光に更なる影響を及ぼすための少なくとも1つの四分の一波長板を備える、あるいは、これらの両方を備える有利な態様もある。
検出器は、補償用ファラデーセンサ装置の近くに配置されているとよい。これは測定装置のコンパクトな構造を可能にする。例えば、検出器及び補償用ファラデーセンサ装置は、高電圧電流導体と接地との間、又は接地電位に近い高電圧設備の部品へ延びている碍子の碍子台内に配置される。
本発明は、さらに、光源により生成した1次光信号をファラデーセンサ装置に供給し、該ファラデーセンサ装置から、その1次光信号の偏光を変化させた2次光信号を得る、電流測定方法に関する。
この方法は、周知のファラデー効果を利用するものであり、前述の特許文献1に開示されている。
この周知の方法を基にして、本発明は、より正確で信頼性の高い電流測定を行う方法を提供する。
この目的は、本発明によれば、補償要素を使用して、2次光信号の偏光変化を反対方向の偏光変化によって補償し、当該反対方向の偏光変化に基づいて対象電流に関する測定信号を導出することによって、達成される。
本発明による方法を使用することで、本発明による測定装置に関連して既に述べた利点を達成することができる。
本発明による方法の一態様では、2次光信号の偏光変化の補償を、該偏光変化の零調節により、又は、偏光変化から導出される制御量の零調節により行う。この場合、既に述べた零調節の変形例のすべてが適用可能である。
2次光信号は、補償用電流導体の近くに配置された補償用ファラデーセンサ装置を通過させることが好ましい。このときの零調節は、操作量(操作変数)としての補償用電流導体の補償電流により行う。
本発明による測定装置の実施形態の概略構成。 本発明による測定装置の他の実施形態の概略図。 本発明による測定装置の別の実施形態の概略図。
本発明について、図1〜図3を参照して以下に詳述する。
概略を図示した測定装置1は、ファラデーセンサ装置2を含み、このファラデーセンサ装置2が高電圧電流導体3の近傍に配置されている。ファラデーセンサ装置2は、高電圧電流導体3の周りに巻回された複数の光ファイバ巻線21を含む。本実施形態において、電流導体3は、高電圧設備(図示されていない)の一部である。
高電圧電流導体3はつまり、高電圧の電位にある。高電圧側電位と接地電位との間の電位分離のために絶縁要素4が設けられており、この絶縁要素4は、高電圧電流導体3と接地との間に延在し、ここでは中空碍子として形成されている。絶縁要素4は、碍子台41を含み、碍子台41の上に絶縁要素4が載置されている。
測定装置1は光源5を含む。この光源5は、発光素子51と偏光素子52とを有する。偏光素子52は碍子台41に配置されている。発光素子51は建屋7に配置される。建屋7は、測定装置1の一部及び高電圧設備の他の部分を収容するように構成されている。線18により、建屋7と絶縁要素4との間の距離が数千メートルにまで及び得ることを示している。発光素子51と偏光素子52とは互いに光導波路53により接続されている。
検出器は、偏光アナライザ61と、強度センサ62と、光導波路63とを含み、光導波路63が偏光アナライザ61を強度センサ62に接続する。偏光アナライザ61は、図示の形態では碍子台41に配置されている。強度センサ62は、建屋7において同様に接地電位に配置されている。
測定装置1は、補償用ファラデーセンサ装置8を含み、この補償用ファラデーセンサ装置8は、偏光アナライザ61とファラデーセンサ装置2との間に延びる光ファイバ19に組み込まれている。本発明に係る図示の実施形態において、補償用ファラデーセンサ装置8はファイバコイルとして形成されており、該ファイバコイルのファイバ巻線が補償用電流導体9の周りに巻回される。図示の実施形態において、補償用電流導体9は、電流導体の複数の巻線を含む。
測定装置1は、調節装置10を含み、この調節装置10は図示の実施形態では建屋7に配置されている。調節装置10は簡略化して図示してある。調節装置10は、測定抵抗11とフィードバック素子12と電圧源13とを含んでいる。調節装置10は、適切な電流回路が形成されるように、導電接続部14,15により補償用電流導体9に接続されている。
本実施形態において、補償用ファラデーセンサ装置8と、補償用電流導体9と、調節装置10とが、補償要素の構成部品に相当する。
測定装置1の機能を詳細に説明する。
発光素子51が光信号を発生する。この光信号は、未だ画定した偏光をもっていない。該光信号は光導波路53を通って偏光素子52へ供給される。この偏光素子52により、明確に画定された偏光状態が光信号に与えられる。すなわち、偏光素子52は、偏光させた1次光信号を出力する。偏光1次光信号は、偏光維持性の光ファイバ16によりファラデーセンサ装置2へ案内される。該1次光信号が高電圧電流導体3の周りを周回する。図示の実施形態に係る測定装置1では1次光信号を直線偏光させてある。これは、1次光信号が、予め決められた零角度、例えば0°に対して明確に画定された偏光角度を有することを意味する。高電圧電流導体3の磁界内でのファラデー効果に基づいて、この偏光角度が変化する。これは、ファラデーセンサ装置2から、偏光変化した2次光信号が出力されることを意味する。偏光変化2次光信号は、光ファイバ19を通って補償用ファラデーセンサ装置8へ案内される。そして、補償用電流導体9を通って流れる電流により磁界を発生させると、この磁界により、補償用ファラデーセンサ装置8において2次光信号に反対方向(相殺方向)の偏光変化を生じさせることができる。
以下において、説明のために、所定の電流ihが高電圧電流導体3を流れ、これにより2次光信号が、角度ahの偏光面回転に相当する偏光変化を呈するものとする。補償用ファラデーセンサ装置8における反対方向の偏光変化は、例えば、所定値ikの補償電流で付与角度akの偏光角度の回転を生じさせる(この角度akは負の値も取り得る)。したがって、補償用ファラデーセンサ装置8から出力される2次光信号は、合計で、角度ah+akの偏光面の回転を生じている。この角度ah+akに依拠して偏光アナライザ61で強度信号が生成され、強度センサ62に与えられる。偏光アナライザ61は、角度ah+ak=0°のときに零の強度信号を出力するように調節されている。当該強度信号が零に等しくない場合には、フィードバック素子12を介して補償電流の正又は負の増幅が行われる。過剰補償であるのか不足補償であるのか、すなわち正又は負のいずれの増幅を適用するべきかは、例えば、適切な付加測定、適切に選択した評価、又は測定範囲外の重畳高周波信号により、決定することができる。このようにして、続く角度akの値に影響が及ぶ。最終的に、補償電流ikが、ah+ak=0となる角度akの偏光面回転を生じさせるように調節されることで、反対方向の偏光変化によって2次光信号の偏光変化の完全補償が達成される。この補償電流を測定抵抗11で測定して得た電圧は、高電圧電流導体3の電流ihに関する情報を持っている。
図2には、本発明の他の実施形態に係る測定装置100が概略的に示されている。図1及び図2において、同じものには同じ参照符号が付されている。測定装置100の基本機能は測定装置1と対応する。明瞭化のために、以下においては図1の実施形態と図2の実施形態との間の相違点についてのみ説明する。
図2の測定装置100は、図1における偏光素子52及び偏光アナライザ61が、図2では位相モジュレータ54に置き換えられている点で、図1の測定装置1と異なっている。位相モジュレータ54は、2つの入力端と2つの出力端とを有する。これら位相モジュレータ54の位相入力端及び位相出力端は、1次光信号及び2次光信号が位相モジュレータ54を通過するように配置されている。
図3には、本発明に係る別の実施形態に係る測定装置200が概略的に示されている。図2及び図3において、測定装置100と測定装置200の同じか類似のものには同じ参照符号が付されている。以下においては、図2の測定装置100と図3の測定装置200との間の相違点についてのみ説明する。
図3の実施形態では、測定装置200が同様に1つの位相モジュレータ54を有するが、測定装置200の位相モジュレータ54は、2つの入力端と1つの出力端とを有する。図2の測定装置100にある偏光維持性の光ファイバ16及び光ファイバ19は、図3の測定装置200において1つである。したがって、1次光信号も2次光信号も、偏光維持性の光ファイバ16を通過する。1次光信号と2次光信号とは光ファイバ16内で重ねられる。測定装置200はファラデーセンサ装置2に配置されたミラー20を有する。このミラー20で1次光信号が反射され、これにより1次光信号の伝播方向が逆になる。
1,100,200 測定装置
2 ファラデーセンサ装置
21 ファイバ巻線
3 高電圧電流導体
4 絶縁要素(碍子)
41 碍子台
5 光源
51 発光素子
52 偏光素子
53,63 光導波路
54 位相モジュレータ
6 検出器
61 偏光アナライザ
62 強度センサ
7 建屋
8 補償側ファラデーセンサ装置
9 補償用電流導体
10 調節装置
11 測定抵抗
12 フィードバック素子
13 電圧源
14,15 導電接続部
16,19 偏光維持性光ファイバ
20 ミラー

Claims (15)

  1. 偏光させた1次光信号を生成してファラデーセンサ装置(2)に供給する光源(5)と、前記ファラデーセンサ装置(2)から提供される、前記1次光信号の偏光を変化させた2次光信号を検出する検出器(6)とを有する、電流の測定装置において、
    前記2次光信号の偏光変化を反対方向の偏光変化によって補償し、該反対方向の偏光変化に基づいて測定対象電流に関する測定信号を導出する補償要素(8,9,10)を有することを特徴とする測定装置。
  2. 前記補償要素(8,9,10)は、補償用ファラデーセンサ装置(8)と、該補償用ファラデーセンサ装置(8)の近傍に配置された補償用電流導体(9)とを含み、
    前記2次光信号が前記補償用ファラデーセンサ装置(8)を通過し、この2次光信号の偏光変化を補償するように前記補償用電流導体(9)を流れる補償電流が調節可能であり、該補償電流に基づいて前記測定信号が導出される、請求項1に記載の測定装置。
  3. 前記補償要素(8,9,10)は、操作量として前記補償電流を使用することにより、前記2次光信号の偏光変化又は該偏光変化から導出される制御量を零調節するように構成された調節装置(10)を含む、請求項2に記載の測定装置。
  4. 前記ファラデーセンサ装置(2)と前記補償用ファラデーセンサ装置(8)とが同じ構成をもつ、請求項2又は3に記載の測定装置。
  5. 前記検出器(6)は、前記2次光信号の偏光状態に依拠した光強度を検出するように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の測定装置。
  6. 前記検出器(6)が偏光アナライザ(61)を含む、請求項5に記載の測定装置。
  7. 偏光変化のない前記2次光信号により前記検出器(6)の出力が零信号になるように前記偏光アナライザ(61)が調節されている、請求項6に記載の測定装置。
  8. 前記ファラデーセンサ装置(2)は、前記1次光信号を案内する光ファイバコイル又はガラスリングを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の測定装置。
  9. 前記ファラデーセンサ装置(2)は、高電圧電流導体(3)を流れる測定対象電流に関する測定信号を導出するために、該高電圧電流導体(3)の近傍に配置されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の測定装置。
  10. 前記光源(5)及び前記検出器(6)が接地電位近くに配置されており、
    前記光源(5)は、発光素子(51)と、該発光素子(51)から離間配置された偏光素子(52)とを含み、これら発光素子(51)と偏光素子(52)とは光導波路(53)により互いに接続され、
    該偏光素子(52)と前記ファラデーセンサ装置(2)とが、前記1次光信号を案内する偏光維持性の光ファイバ(16)により互いに接続されている、請求項9に記載の測定装置。
  11. 前記検出器(6)は、偏光アナライザ(61)と、該偏光アナライザ(61)から離間配置された強度センサ(62)とを含み、これら偏光アナライザ(61)と強度センサ(62)とは光導波路(63)により互いに接続されており、
    該偏光アナライザ(61)と前記ファラデーセンサ装置(2)とが、前記2次光信号を案内する偏光維持性の光ファイバ(19)により互いに接続されている、請求項10に記載の測定装置。
  12. 前記検出器(6)が前記補償用ファラデーセンサ装置(8)の近くに配置されている、請求項1〜11のいずれか1項に記載の測定装置。
  13. 光源(5)により生成した1次光信号をファラデーセンサ装置(2)に供給し、該ファラデーセンサ装置(2)により前記1次光信号の偏光を変化させた2次光信号を得る、電流の測定方法において、
    補償要素(8,9,10)を使用して、前記2次光信号の偏光変化を反対方向の偏光変化をもって補償し、
    該反対方向の偏光変化に基づいて測定対象電流に関する測定信号を導出する、
    ことを特徴とする測定方法。
  14. 前記2次光信号の偏光変化の補償は、該偏光変化の零調節又は該偏光変化から導出される制御量の零調節により行う、請求項13に記載の測定方法。
  15. 補償用電流導体(9)の近傍に配置した補償用ファラデーセンサ装置(8)に前記2次光信号を通し、操作量としての前記補償用電流導体(9)の補償電流により前記零調節を行う、請求項14に記載の測定方法。
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