JP2020009520A - 磁気テープ装置 - Google Patents
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Abstract
Description
磁気テープと、
読取素子ユニットと、
抽出部と、
を含み、
上記磁気テープは、非磁性支持体上に強磁性粉末、結合剤および脂肪酸エステルを含む磁性層を有し、
上記磁気テープを真空加熱する前に上記磁性層の表面において光学干渉法により測定されるスペーシング分布の半値全幅(以下、「FWHMbefore」とも記載する。)は、0nm超15.0nm以下であり、
上記磁気テープを真空加熱した後に上記磁性層の表面において光学干渉法により測定されるスペーシング分布の半値全幅(以下、「FWHMafter」とも記載する。)は、0nm超15.0nm以下であり、
上記磁気テープを真空加熱した後に上記磁性層の表面において光学干渉法により測定されるスペーシングSafterと、上記磁気テープを真空加熱する前に上記磁性層の表面において光学干渉法により測定されるスペーシングSbeforeとの差分(Safter−Sbefore)(以下、単に「差分(Safter−Sbefore)」とも記載する。)は、0nm超12.0nm以下であり、
上記読取素子ユニットは、上記磁気テープに含まれるトラック領域のうちの読取対象トラックを含む特定トラック領域からデータをリニアスキャン方式で各々読み取る複数の読取素子を有し、
上記抽出部は、上記読取素子毎の読取結果の各々に対して、上記磁気テープと上記読取素子ユニットとの位置のずれ量に応じた波形等化処理を施すことにより、上記読取結果から、上記読取対象トラックに由来するデータを抽出する、磁気テープ装置、
に関する。
これに対し、本発明の一態様にかかる磁気テープ装置において、読取素子ユニットは、磁気テープに含まれるトラック領域のうちの読取対象トラックを含む特定トラック領域からデータをリニアスキャン方式で各々読み取る複数の読取素子を有し、上記抽出部は、上記読取素子毎の読取結果の各々に対して、上記磁気テープと上記読取素子ユニットとの位置のずれ量に応じた波形等化処理を施すことにより、上記読取結果から、上記読取対象トラックに由来するデータを抽出する。これにより、上記磁気テープ装置によれば、読取対象トラックからリニアスキャン方式で単一の読取素子のみによってデータが読み取られる場合に比べ、読取対象トラックから読み取られるデータの再生品質を高めることができる。その結果、良好な再生品質を確保できるずれ量(トラックオフセット量)の許容量を大きくすることができる。
また、上記のずれ量は、通常、サーボパターンの読み取りにより検出される。しかし実際には、サーボパターンが形成されている周期より小さな周期で位置変動が発生する場合がある。そのような小さな周期の位置変動が発生している箇所で読み取られた読取結果に対しては、上記のずれ量に応じた波形等化処理は、必ずしも最適な波形等化処理とは言えない場合がある。これに対し、上記の小さな周期の位置変動を抑制することができれば、各箇所で読み取られた読取結果に対して、より適した波形等化処理を施すことが可能となる。その結果、上記の波形等化処理によって良好な再生品質を確保できるずれ量の許容量を大きくすることができる。
以上のように、良好な再生品質を確保できるずれ量の許容量を大きくできることは、トラックマージン(記録トラック幅−再生素子幅)を小さくしても高い再生品質(例えば高SNR、低エラーレート等)での再生を可能にすることに寄与し得る。そしてトラックマージンを小さくできることは、記録トラック幅を小さくして磁気テープの幅方向に配置可能な記録トラック数を増すこと、即ち高容量化に寄与し得る。
以上の点に関して、上記磁気テープ装置においてデータの読み取りが行われる磁気テープが、上記範囲内のFWHMbefore、FWHMafterおよび差分(Safter−Sbefore)を有することは、磁気テープと読取素子との貼り付きの発生を抑制しつつ、読取素子と磁気テープとの摺動性を向上させることにつながると考えられる。このことが、上記の小さな周期の位置変動を抑制することに寄与すると推察される。この点については更に後述する。
一例として図1に示すように、磁気テープ装置10は、磁気テープカートリッジ12、搬送装置14、読取ヘッド16、および制御装置18を備えている。
また、上記磁気テープ装置は、磁気テープに記録されたデータの読み取り(再生)を行うことができ、更に、磁気テープへのデータの記録を行うための構成を有することもできる。
次に、上記磁気テープ装置においてデータの読み取りが行われる磁気テープの詳細について説明する。
磁気テープと透明な板状部材(例えばガラス板等)を、磁気テープの磁性層表面が透明な板状部材と対向するように重ね合わせた状態で、磁気テープの磁性層側とは反対側から5.05×104N/m(0.5atm)の圧力で押圧部材を押しつける。この状態で、透明な板状部材を介して磁気テープの磁性層表面に光を照射し(照射領域:150000〜200000μm2)、磁気テープの磁性層表面からの反射光と透明な板状部材の磁気テープ側表面からの反射光との光路差によって発生する干渉光の強度(例えば干渉縞画像のコントラスト)に基づき、磁気テープの磁性層表面と透明な板状部材の磁気テープ側表面との間のスペーシング(距離)を求める。ここで照射される光は特に限定されるものではない。照射される光が、複数波長の光を含む白色光のように、比較的広範な波長範囲にわたり発光波長を有する光の場合には、透明な板状部材と反射光を受光する受光部との間に、干渉フィルタ等の特定波長または特定波長域以外の光を選択的にカットする機能を有する部材を配置し、反射光の中の一部の波長または一部の波長域の光を選択的に受光部に入射させる。照射させる光が単一の発光ピークを有する光(いわゆる単色光)の場合には、上記の部材は用いなくてもよい。受光部に入射させる光の波長は、一例として、例えば500〜700nmの範囲にあることができる。ただし、受光部に入射させる光の波長は、上記範囲に限定されるものではない。また、透明な板状部材は、この部材を介して磁気テープに光を照射し干渉光が得られる程度に、照射される光を透過する透明性を有する部材であればよい。
以上の測定は、例えばMicro Physics社製Tape Spacing Analyzer等の市販のテープスペーシングアナライザー(TSA;Tape Spacing Analyzer)を用いて行うことができる。実施例におけるスペーシング測定は、Micro Physics社製Tape Spacing Analyzerを用いて実施した。
また、本発明および本明細書におけるスペーシング分布の半値全幅とは、上記スペーシングの測定により得られる干渉縞画像を300000ポイントに分割して各ポイントのスペーシング(磁気テープの磁性層表面と透明な板状部材の磁気テープ側表面との間の距離)を求め、これをヒストグラムとし、このヒストグラムをガウス分布でフィッティングしたときの半値全幅(FWHM;Full Width at Half Maximum)である。
また、差分(Safter−Sbefore)は、上記300000ポイントにおける真空加熱後の最頻値から真空加熱前の最頻値を差し引いた値をいうものとする。
ところで、潤滑剤は、一般に流体潤滑剤と境界潤滑剤とに大別される。上記磁気テープの磁性層に含まれる脂肪酸エステルは、流体潤滑剤として機能し得る成分と言われている。流体潤滑剤は、それ自体が磁性層表面に液膜を形成することにより、磁性層表面を保護する役割を果たすことができると考えられる。磁性層表面に脂肪酸エステルの液膜が存在することが、磁気テープと読取素子とが円滑に摺動すること(摺動性の向上)に寄与すると考えられる。ただし、脂肪酸エステルが磁性層表面に過剰に存在すると、脂肪酸エステルにより磁性層表面と読取素子との間にメニスカス(液架橋)が形成されて貼り付きの原因になり摺動性が低下すると考えられる。
以上の点に関して、脂肪酸エステルは真空加熱により揮発する性質を有する成分であり、真空加熱後(脂肪酸エステルの液膜が揮発し除去された状態)と真空加熱前(脂肪酸エステルの液膜が存在している状態)のスペーシングの差分(Safter−Sbefore)は、磁性層表面における脂肪酸エステルにより形成される液膜の厚みの指標となり得ると推察される。この値が0nm超12.0nm以下となるように磁性層表面に脂肪酸エステルの液膜を存在させることが、貼り付きの発生を抑制しつつ、読取素子と磁気テープとの摺動性を向上させることにつながると推察される。
一方、上記のスペーシング分布の半値全幅は、この値が小さいほど、磁性層表面の各部において測定されるスペーシングの値にばらつきが少ないことを意味する。磁気テープと読取素子とを円滑に摺動させるためには、磁性層表面に存在する突起の高さの均一性を高め、かつ脂肪酸エステルの液膜の厚みの均一性を高めることにより、磁性層表面と読取素子との接触状態の均一性を高めることが有効であると考えられる。
この点に関し、上記のスペーシングの値がばらつく要因は、磁性層表面の突起の高さのばらつきと、脂肪酸エステルの液膜の厚みのばらつきにあると考えられる。真空加熱前、即ち磁性層表面に脂肪酸エステルの液膜が存在する状態で測定されるスペーシング分布の半値全幅FWHMbeforeは、突起の高さのばらつきと脂肪酸エステルの液膜の厚みのばらつきが大きいほど大きくなり、中でも脂肪酸エステルの液膜の厚みのばらつきが大きく影響すると推察される。これに対し、真空加熱後、即ち磁性層表面から脂肪酸エステルの液膜が除去された状態で測定されるスペーシング分布の半値全幅FWHMafterは、突起の高さのばらつきが大きいほど大きくなると考えられる。即ち、スペーシング分布の半値全幅FWHMbeforeおよびFWHMafterがともに小さいほど、磁性層表面の脂肪酸エステルの液膜の厚みのばらつきも突起の高さのばらつきも小さいことを意味すると推察される。そしてスペーシング分布の半値全幅FWHMbeforeおよびFWHMafterがともに0nm超15.0nm以下となるように、突起の高さおよび脂肪酸エステルの液膜の厚みの均一性を高めることが、磁気テープと読取素子とを円滑に摺動させることに寄与すると考えられる。
そして以上のように磁気テープと読取素子との摺動性を向上させることにより、先に記載した小さな周期の位置変動を抑制することができると考えられる。このことが、各箇所で読み取られた読取結果に対して、より適した波形等化処理を施すことを可能とすることに寄与すると推察される。
ただし以上の推察は、本発明を何ら限定するものではない。
上記磁気テープにおいて測定される真空加熱前のスペーシング分布の半値全幅FWHMbefore、および真空加熱後のスペーシング分布の半値全幅FWHMafterは、ともに0nm超15.0nm以下である。先に記載したように、このことが、各箇所で読み取られた読取結果に対して、より適した波形等化処理を施すことを可能とすることに寄与すると推察される。以上の観点から、FWHMbeforeおよびFWHMafterは、14.0nm以下であることが好ましく、13.0nm以下であることがより好ましく、12.0nm以下であることが更に好ましく、11.0nm以下であることが一層好ましく、10.0nm以下であることが更に一層好ましい。FWHMbeforeおよびFWHMafterは、例えば0.5nm以上、1.0nm以上、2.0nm以上、または3.0nm以上であることができる。ただし、値が小さいほど上記観点から好ましいため、上記の例示した値を下回ってもよい。
真空加熱前のスペーシング分布の半値全幅FWHMbeforeは、主に脂肪酸エステルの液膜の厚みのばらつきを低減することにより小さくすることができる。具体的な手段の一例は後述する。一方、真空加熱後のスペーシング分布の半値全幅FWHMafterは、磁性層表面の突起の高さのばらつきを低減することにより小さくすることができる。そのためには、磁性層に含まれる粉末成分、例えば詳細を後述する非磁性フィラーの磁性層における存在状態を制御することが好ましい。具体的な手段の一例は後述する。
上記磁気テープにおいて測定される真空加熱前後のスペーシングの差分(Safter−Sbefore)は、0nm超12.0nm以下である。このことも、先に記載したように、各箇所で読み取られた読取結果に対して、より適した波形等化処理を施すことを可能とすることに寄与すると推察される。以上の観点から、差分(Safter−Sbefore)は、0.1nm以上であることが好ましく、1.0nm以上であることがより好ましく、1.5nm以上であることが更に好ましく、2.0nm以上であることが一層好ましく、2.5nm以上であることがより一層好ましい。また、同様の観点から、差分(Safter−Sbefore)は、11.0nm以下であることが好ましく、10.0nm以下であることがより好ましく、9.0nm以下であることが更に好ましく、8.0nm以下であることが一層好ましく、7.0nm以下であることがより一層好ましく、6.0nm以下であることが更に一層好ましく、5.0nm以下であることが更により一層好ましく、4.0nm以下であることが更になお一層好ましい。差分(Safter−Sbefore)は、磁性層形成用組成物に添加する脂肪酸エステル量によって制御することができる。また、非磁性支持体と磁性層との間に非磁性層を有する磁気テープについては、非磁性層形成用組成物に添加する脂肪酸エステル量によっても制御することができる。非磁性層は、潤滑剤を保持し磁性層に供給する役割を果たすことができ、非磁性層に含まれる脂肪酸エステルは磁性層に移行し磁性層表面に存在し得るからである。
(強磁性粉末)
磁性層に含まれる強磁性粉末としては、各種磁気記録媒体の磁性層において通常用いられる強磁性粉末を使用することができる。強磁性粉末として平均粒子サイズの小さいものを使用することは、磁気テープの記録密度向上の観点から好ましい。この点から、強磁性粉末の平均粒子サイズは50nm以下であることが好ましく、45nm以下であることがより好ましく、40nm以下であることが更に好ましく、35nm以下であることが一層好ましく、30nm以下であることがより一層好ましく、25nm以下であることが更に一層好ましく、20nm以下であることがなお一層好ましい。一方、磁化の安定性の観点からは、強磁性粉末の平均粒子サイズは5nm以上であることが好ましく、8nm以上であることがより好ましく、10nm以上であることが更に好ましく、15nm以上であることが一層好ましく、20nm以上であることがより一層好ましい。
強磁性粉末の好ましい具体例としては、六方晶フェライト粉末を挙げることができる。六方晶フェライト粉末の詳細については、例えば、特開2011−225417号公報の段落0012〜0030、特開2011−216149号公報の段落0134〜0136、特開2012−204726号公報の段落0013〜0030および特開2015−127985号公報の段落0029〜0084を参照できる。
Hc=2Ku/Ms{1−[(kT/KuV)ln(At/0.693)]1/2}
[上記式中、Ku:異方性定数(単位:J/m3)、Ms:飽和磁化(単位:kA/m)、k:ボルツマン定数、T:絶対温度(単位:K)、V:活性化体積(単位:cm3)、A:スピン歳差周波数(単位:s−1)、t:磁界反転時間(単位:s)]
希土類原子表層部含有率/希土類原子バルク含有率>1.0
の比率を満たすことを意味する。後述の六方晶フェライト粉末の希土類原子含有率とは、希土類原子バルク含有率と同義である。これに対し、酸を用いる部分溶解は六方晶ストロンチウムフェライト粉末を構成する粒子の表層部を溶解するため、部分溶解により得られる溶解液中の希土類原子含有率とは、六方晶ストロンチウムフェライト粉末を構成する粒子の表層部における希土類原子含有率である。希土類原子表層部含有率が、「希土類原子表層部含有率/希土類原子バルク含有率>1.0」の比率を満たすことは、六方晶ストロンチウムフェライト粉末を構成する粒子において、希土類原子が表層部に偏在(即ち内部より多く存在)していることを意味する。本発明および本明細書における表層部とは、六方晶ストロンチウムフェライト粉末を構成する粒子の表面から内部に向かう一部領域を意味する。
また、希土類原子表層部偏在性を有する六方晶ストロンチウムフェライト粉末を磁性層の強磁性粉末として用いることは、磁気ヘッドとの摺動によって磁性層表面が削れることを抑制することにも寄与すると推察される。即ち、磁気テープの走行耐久性の向上にも、希土類原子表層部偏在性を有する六方晶ストロンチウムフェライト粉末が寄与し得ると推察される。これは、六方晶ストロンチウムフェライト粉末を構成する粒子の表面に希土類原子が偏在することが、粒子表面と磁性層に含まれる有機物質(例えば、結合剤および/または添加剤)との相互作用の向上に寄与し、その結果、磁性層の強度が向上するためではないかと推察される。
繰り返し再生における再生出力の低下をより一層抑制する観点および/または走行耐久性の更なる向上の観点からは、希土類原子含有率(バルク含有率)は、0.5〜4.5原子%の範囲であることがより好ましく、1.0〜4.5原子%の範囲であることが更に好ましく、1.5〜4.5原子%の範囲であることが一層好ましい。
上記部分溶解とは、溶解終了時に液中に六方晶ストロンチウムフェライト粉末の残留が目視で確認できる程度に溶解することをいう。例えば、部分溶解により、六方晶ストロンチウムフェライト粉末を構成する粒子について、粒子全体を100質量%として10〜20質量%の領域を溶解することができる。一方、上記全溶解とは、溶解終了時に液中に六方晶ストロンチウムフェライト粉末の残留が目視で確認されない状態まで溶解することをいう。
上記部分溶解および表層部含有率の測定は、例えば、以下の方法により行われる。ただし、下記の試料粉末量等の溶解条件は例示であって、部分溶解および全溶解が可能な溶解条件を任意に採用できる。
試料粉末12mgおよび1mol/L塩酸10mlを入れた容器(例えばビーカー)を、設定温度70℃のホットプレート上で1時間保持する。得られた溶解液を0.1μmのメンブレンフィルタでろ過する。こうして得られたろ液の元素分析を誘導結合プラズマ(ICP;Inductively Coupled Plasma)分析装置によって行う。こうして、鉄原子100原子%に対する希土類原子の表層部含有率を求めることができる。元素分析により複数種の希土類原子が検出された場合には、全希土類原子の合計含有率を、表層部含有率とする。この点は、バルク含有率の測定においても、同様である。
一方、上記全溶解およびバルク含有率の測定は、例えば、以下の方法により行われる。
試料粉末12mgおよび4mol/L塩酸10mlを入れた容器(例えばビーカー)を、設定温度80℃のホットプレート上で3時間保持する。その後は上記の部分溶解および表層部含有率の測定と同様に行い、鉄原子100原子%に対するバルク含有率を求めることができる。
強磁性粉末の好ましい具体例としては、強磁性金属粉末を挙げることもできる。強磁性金属粉末の詳細については、例えば特開2011−216149号公報の段落0137〜0141および特開2005−251351号公報の段落0009〜0023を参照できる。
強磁性粉末の好ましい具体例としては、ε−酸化鉄粉末を挙げることもできる。本発明および本明細書において、「ε−酸化鉄粉末」とは、X線回折分析によって、主相としてε−酸化鉄型の結晶構造が検出される強磁性粉末をいうものとする。例えば、X線回折分析によって得られるX線回折スペクトルにおいて最も高強度の回折ピークがε−酸化鉄型の結晶構造に帰属される場合、ε−酸化鉄型の結晶構造が主相として検出されたと判断するものとする。ε−酸化鉄粉末の製造方法としては、ゲーサイトから作製する方法、逆ミセル法等が知られている。上記製造方法は、いずれも公知である。また、Feの一部がGa、Co、Ti、Al、Rh等の置換原子によって置換されたε−酸化鉄粉末を製造する方法については、例えば、J. Jpn. Soc. Powder Metallurgy Vol. 61 Supplement, No. S1, pp. S280−S284、J. Mater. Chem. C, 2013, 1, pp.5200−5206等を参照できる。ただし、上記磁気テープの磁性層において強磁性粉末として使用可能なε−酸化鉄粉末の製造方法は、ここで挙げた方法に限定されない。
粉末を、透過型電子顕微鏡を用いて撮影倍率100000倍で撮影し、総倍率500000倍になるように印画紙にプリントするか、ディスプレイに表示する等して粉末を構成する粒子の写真を得る。得られた粒子の写真から目的の粒子を選びデジタイザーで粒子の輪郭をトレースし粒子(一次粒子)のサイズを測定する。一次粒子とは、凝集のない独立した粒子をいう。
以上の測定を、無作為に抽出した500個の粒子について行う。こうして得られた500個の粒子の粒子サイズの算術平均を、粉末の平均粒子サイズとする。上記透過型電子顕微鏡としては、例えば日立製透過型電子顕微鏡H−9000型を用いることができる。また、粒子サイズの測定は、公知の画像解析ソフト、例えばカールツァイス製画像解析ソフトKS−400を用いて行うことができる。後述の実施例に示す平均粒子サイズは、特記しない限り、透過型電子顕微鏡として日立製透過型電子顕微鏡H−9000型、画像解析ソフトとしてカールツァイス製画像解析ソフトKS−400を用いて測定された値である。
(1)針状、紡錘状、柱状(ただし、高さが底面の最大長径より大きい)等の場合は、粒子を構成する長軸の長さ、即ち長軸長で表され、
(2)板状または柱状(ただし、厚みまたは高さが板面または底面の最大長径より小さい)の場合は、その板面または底面の最大長径で表され、
(3)球形、多面体状、不特定形等であって、かつ形状から粒子を構成する長軸を特定できない場合は、円相当径で表される。円相当径とは、円投影法で求められるものを言う。
そして、特記しない限り、粒子の形状が特定の場合、例えば、上記粒子サイズの定義(1)の場合、平均粒子サイズは平均長軸長であり、同定義(2)の場合、平均粒子サイズは平均板径である。同定義(3)の場合、平均粒子サイズは、平均直径(平均粒径、平均粒子径ともいう)である。
上記磁気テープは塗布型磁気テープであって、磁性層に、強磁性粉末とともに結合剤を含む。結合剤としては、一種以上の樹脂を使用する。樹脂は、ホモポリマーでもよく、コポリマー(共重合体)でもよい。結合剤としては、塗布型磁気記録媒体の結合剤として通常使用される各種樹脂を用いることができる。例えば、結合剤としては、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、スチレン、アクリロニトリル、メチルメタクリレート等を共重合したアクリル樹脂、ニトロセルロース等のセルロース樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール等のポリビニルアルキラール樹脂等から選ばれる樹脂を単独で用いるか、または複数の樹脂を混合して用いることができる。これらの中で好ましいものはポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、セルロース樹脂、および塩化ビニル樹脂である。これらの樹脂は、後述する非磁性層および/またはバックコート層においても結合剤として使用することができる。以上の結合剤については、特開2010−24113号公報の段落0029〜0031を参照できる。また、結合剤は、電子線硬化型樹脂等の放射線硬化型樹脂であってもよい。放射線硬化型樹脂については、特開2011−048878号公報の段落0044〜0045を参照できる。
結合剤として使用される樹脂の平均分子量は、重量平均分子量として、例えば10,000以上200,000以下であることができる。本発明および本明細書における重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定された値をポリスチレン換算して求められる値である。測定条件としては、下記条件を挙げることができる。後述の実施例に示す重量平均分子量は、下記測定条件によって測定された値をポリスチレン換算して求めた値である。
GPC装置:HLC−8120(東ソー社製)
カラム:TSK gel Multipore HXL−M(東ソー社製、7.8mmID(inner diameter(内径))×30.0cm)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
上記磁気テープは、磁性層に脂肪酸エステルを含む。脂肪酸エステルは、一種のみ含まれていてもよく、二種以上が含まれていてもよい。脂肪酸エステルとしては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ベヘン酸、エルカ酸、エライジン酸等のエステルを挙げることができる。具体例としては、例えば、ミリスチン酸ブチル、パルミチン酸ブチル、ステアリン酸ブチル(ブチルステアレート)、ネオペンチルグリコールジオレエート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンジステアレート、ソルビタントリステアレート、オレイン酸オレイル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸イソトリデシル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸イソオクチル、ステアリン酸アミル、ステアリン酸ブトキシエチル等を挙げることができる。
脂肪酸エステル含有量は、磁性層形成用組成物における含有量として、強磁性粉末100.0質量部あたり、例えば0.1〜10.0質量部であり、好ましくは1.0〜7.0質量部である。脂肪酸エステルとして二種以上の異なる脂肪酸エステルを使用する場合、含有量とは、それらの合計含有量をいうものとする。この点は、本発明および本明細書において、特記しない限り、他の成分の含有量についても同様である。また、本発明および本明細書において、特記しない限り、ある成分は、一種のみ用いてもよく二種以上用いてもよい。
また、上記磁気テープが非磁性支持体と磁性層との間に非磁性層を有する場合、非磁性層形成用組成物における脂肪酸エステル含有量は、非磁性粉末100.0質量部あたり、例えば0〜15.0質量部であり、好ましくは0.1〜10.0質量部である。
上記磁気テープは、少なくとも磁性層に、潤滑剤の一種である脂肪酸エステルを含む。脂肪酸エステル以外の潤滑剤が、任意に磁性層および/または非磁性層に含まれていてもよい。上記の通り、非磁性層に含まれる潤滑剤は、磁性層に移行し磁性層表面に存在し得る。任意に含まれ得る潤滑剤としては、脂肪酸を挙げることができる。また、脂肪酸アミド等を挙げることもできる。なお脂肪酸エステルは流体潤滑剤として機能することができる成分と言われているのに対し、脂肪酸および脂肪酸アミドは、境界潤滑剤として機能することができる成分と言われている。境界潤滑剤は、粉末(例えば強磁性粉末)の表面に吸着し強固な潤滑膜を形成することで接触摩擦を下げることのできる潤滑剤と考えられる。
脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ベヘン酸、エルカ酸、エライジン酸等を挙げることができ、ステアリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸が好ましく、ステアリン酸がより好ましい。脂肪酸は、金属塩等の塩の形態で磁性層に含まれていてもよい。
脂肪酸アミドとしては、上記の各種脂肪酸のアミド、例えば、ラウリン酸アミド、ミリスチン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド等を挙げることができる。
脂肪酸と脂肪酸の誘導体(アミドおよびエステル等)については、脂肪酸誘導体の脂肪酸由来部位は、併用される脂肪酸と同様または類似の構造を有することが好ましい。例えば、一例として、脂肪酸としてステアリン酸を用いる場合にステアリン酸エステルおよび/またはステアリン酸アミドを使用することは好ましい。
磁性層形成用組成物における脂肪酸含有量は、強磁性粉末100.0質量部あたり、例えば0〜10.0質量部であり、好ましくは0.1〜10.0質量部であり、より好ましくは1.0〜7.0質量部である。磁性層形成用組成物における脂肪酸アミド含有量は、強磁性粉末100.0質量部あたり、例えば0〜3.0質量部であり、好ましくは0〜2.0質量部であり、より好ましくは0〜1.0質量部である。
また、上記磁気テープが非磁性支持体と磁性層との間に非磁性層を有する場合、非磁性層形成用組成物における脂肪酸含有量は、非磁性粉末100.0質量部あたり、例えば0〜10.0質量部であり、好ましくは1.0〜10.0質量部であり、より好ましくは1.0〜7.0質量部である。非磁性層形成用組成物における脂肪酸アミド含有量は、非磁性粉末100.0質量部あたり、例えば0〜3.0質量部であり、好ましくは0〜1.0質量部である。
磁性層には、上記の各種成分とともに、必要に応じて一種以上の添加剤が含まれていてもよい。添加剤は、所望の性質に応じて市販品を適宜選択して使用することができる。または、公知の方法で合成された化合物を添加剤として使用することもできる。添加剤の一例としては、上記の硬化剤が挙げられる。また、磁性層に含まれ得る添加剤としては、非磁性フィラー、分散剤、分散助剤、防黴剤、帯電防止剤、酸化防止剤等を挙げることができる。非磁性フィラーとは、非磁性粉末と同義である。非磁性フィラーとしては、磁性層表面に適度に突出する突起を形成する突起形成剤として機能することができる非磁性フィラー(以下、「突起形成剤」と記載する。)、および研磨剤として機能することができる非磁性フィラー(以下、「研磨剤」と記載する。)を挙げることができる。
非磁性フィラーの一態様である突起形成剤としては、一般に突起形成剤として使用される各種非磁性粉末を用いることができる。これらは、無機物質の粉末であっても有機物質の粉末であってもよい。一態様では、摩擦特性の均一化の観点からは、突起形成剤の粒度分布は、分布中に複数のピークを有する多分散ではなく、単一ピークを示す単分散であることが好ましい。単分散粒子の入手容易性の点からは、突起形成剤は無機物質の粉末(無機粉末)であることが好ましい。無機粉末としては、金属酸化物等の無機酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属窒化物、金属炭化物、金属硫化物等の粉末を挙げることができ、無機酸化物の粉末であることが好ましい。突起形成剤は、より好ましくはコロイド粒子であり、更に好ましくは無機酸化物コロイド粒子である。また、単分散粒子の入手容易性の観点からは、無機酸化物コロイド粒子は、コロイダルシリカ(シリカコロイド粒子)であることがより好ましい。本発明および本明細書において、「コロイド粒子」とは、少なくとも、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、トルエンもしくは酢酸エチル、または上記溶媒の二種以上を任意の混合比で含む混合溶媒の少なくとも1つの有機溶媒100mLあたり1g添加した際に、沈降せず分散しコロイド分散体をもたらすことのできる粒子をいうものとする。コロイド粒子については、平均粒子サイズは、特開2011−048878号公報の段落0015に平均粒径の測定方法として記載されている方法により求められる値とする。また、他の一態様では、突起形成剤は、カーボンブラックであることも好ましい。
次に非磁性層について説明する。上記磁気テープは、非磁性支持体上に直接磁性層を有していてもよく、非磁性支持体と磁性層との間に非磁性粉末および結合剤を含む非磁性層を有していてもよい。非磁性層に使用される非磁性粉末は、無機物質の粉末でも有機物質の粉末でもよい。また、カーボンブラック等も使用できる。無機物質としては、例えば金属、金属酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属窒化物、金属炭化物、金属硫化物等が挙げられる。これらの非磁性粉末は、市販品として入手可能であり、公知の方法で製造することもできる。その詳細については、特開2011−216149号公報の段落0146〜0150を参照できる。非磁性層に使用可能なカーボンブラックについては、特開2010−24113号公報の段落0040〜0041も参照できる。非磁性層における非磁性粉末の含有量(充填率)は、好ましくは50〜90質量%の範囲であり、より好ましくは60〜90質量%の範囲である。
次に、非磁性支持体について説明する。非磁性支持体(以下、単に「支持体」とも記載する。)としては、二軸延伸を行ったポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリアミドイミド、芳香族ポリアミド等の公知のものが挙げられる。これらの中でもポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミドが好ましい。これらの支持体には、あらかじめコロナ放電、プラズマ処理、易接着処理、加熱処理等を行ってもよい。
上記磁気テープは、非磁性支持体の磁性層を有する表面側とは反対の表面側に、非磁性粉末および結合剤を含むバックコート層を有することもできる。バックコート層には、カーボンブラックおよび無機粉末の一方または両方が含有されていることが好ましい。バックコート層に含まれる結合剤、任意に含まれ得る各種添加剤については、バックコート層に関する公知技術を適用することができ、磁性層および/または非磁性層の処方に関する公知技術を適用することもできる。例えば、特開2006−331625号公報の段落0018〜0020および米国特許第7,029,774号明細書の第4欄65行目〜第5欄38行目の記載を、バックコート層について参照できる。
非磁性支持体の厚みは、好ましくは3.0〜6.0μmである。
磁性層の厚みは、近年求められている高密度記録化の観点からは0.15μm以下であることが好ましく、0.1μm以下であることがより好ましい。磁性層の厚みは、更に好ましくは0.01〜0.1μmの範囲である。磁性層は少なくとも一層あればよく、磁性層を異なる磁気特性を有する2層以上に分離してもかまわず、公知の重層磁性層に関する構成が適用できる。2層以上に分離する場合の磁性層の厚みとは、これらの層の合計厚みとする。
(各層形成用組成物の調製)
磁性層、非磁性層またはバックコート層を形成するための組成物は、先に説明した各種成分とともに、通常、溶媒を含む。溶媒としては、塗布型磁気記録媒体を製造するために一般に使用される各種有機溶媒を用いることができる。中でも、塗布型磁気記録媒体に通常使用される結合剤の溶解性の観点からは、各層形成用組成物には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、テトラヒドロフラン等のケトン溶媒の一種以上が含まれることが好ましい。各層形成用組成物における溶媒量は特に限定されるものではなく、通常の塗布型磁気記録媒体の各層形成用組成物と同様にすることができる。また、各層形成用組成物を調製する工程は、通常、少なくとも混練工程、分散工程、およびこれらの工程の前後に必要に応じて設けた混合工程を含むことができる。個々の工程はそれぞれ2段階以上に分かれていてもかまわない。各層形成用組成物の調製に用いられる成分は、どの工程の最初または途中で添加してもかまわない。また、個々の原料を2つ以上の工程で分割して添加してもかまわない。例えば、結合剤を混練工程、分散工程、および分散後の粘度調整のための混合工程で分割して投入してもよい。磁気テープの製造工程では、従来の公知の製造技術を一部または全部の工程において用いることができる。混練工程では、オープンニーダ、連続ニーダ、加圧ニーダ、エクストルーダ等の強い混練力をもつニーダを使用することが好ましい。これらの混練処理の詳細については特開平1−106338号公報および特開平1−79274号公報に記載されている。また、各層形成用組成物を分散させるために、ガラスビーズおよび/またはその他のビーズを用いることができる。このような分散ビーズとしては、高比重の分散ビーズであるジルコニアビーズ、チタニアビーズ、およびスチールビーズが好適である。これら分散ビーズは、ビーズ径と充填率を最適化して用いることが好ましい。分散機は公知のものを使用することができる。各層形成用組成物を、塗布工程に付す前に公知の方法によってろ過してもよい。ろ過は、例えばフィルタろ過によって行うことができる。ろ過に用いるフィルタとしては、例えば孔径0.01〜3μmのフィルタ(例えばガラス繊維製フィルタ、ポリプロピレン製フィルタ等)を用いることができる。
磁性層は、磁性層形成用組成物を、例えば、非磁性支持体上に直接塗布するか、または非磁性層形成用組成物と逐次もしくは同時に重層塗布することにより形成することができる。配向処理を行う態様では、磁性層形成用組成物の塗布層が湿潤状態にあるうちに、配向ゾーンにおいて塗布層に対して配向処理が行われる。配向処理については、特開2010−24113号公報の段落0052の記載をはじめとする各種公知技術を適用することができる。例えば、垂直配向処理は、異極対向磁石を用いる方法等の公知の方法によって行うことができる。配向ゾーンでは、乾燥風の温度、風量および/または配向ゾーンにおける磁気テープの搬送速度によって塗布層の乾燥速度を制御することができる。また、配向ゾーンに搬送する前に塗布層を予備乾燥させてもよい。
バックコート層は、バックコート層形成用組成物を、非磁性支持体の磁性層を有する(または磁性層が追って設けられる)側とは反対側に塗布することにより形成することができる。各層形成のための塗布の詳細については、特開2010−231843号公報の段落0066を参照できる。
磁気テープ製造のためのその他の各種工程については、特開2010−231843号公報の段落0067〜0070を参照できる。
上記磁気テープの好ましい製造方法としては、磁性層表面における脂肪酸エステルの液膜の厚みの均一性向上のために、磁性層に振動を加える製造方法を挙げることができる。振動を加えることにより、磁性層表面の脂肪酸エステルの液膜が流動し、液膜の厚みの均一性が向上されると推察される。
即ち、上記磁気テープは、非磁性支持体上に、強磁性粉末、結合剤および脂肪酸エステルを含む磁性層形成用組成物を塗布し乾燥させることにより磁性層を形成し、形成した磁性層に振動を加えることを含む製造方法により製造することができる。上記製造方法は、磁性層に振動を加える点以外は、通常の磁気テープの製造方法と同様であり、その詳細は先に記載した通りである。
また、サーボバンドに情報を埋め込む方法としては、上記以外の方法を採用することも可能である。例えば、一対のサーボパターンの群の中から、所定の対を間引くことによって、所定のコードを記録するようにしてもよい。
非磁性支持体上に強磁性粉末、結合剤および脂肪酸エステルを含む磁性層を有し、
上記磁気テープを真空加熱する前に上記磁性層の表面において光学干渉法により測定されるスペーシング分布の半値全幅は、0nm超15.0nm以下であり、
上記磁気テープを真空加熱した後に上記磁性層の表面において光学干渉法により測定されるスペーシング分布の半値全幅は、0nm超15.0nm以下であり、
上記磁気テープを真空加熱した後に上記磁性層の表面において光学干渉法により測定されるスペーシングSafterと、上記磁気テープを真空加熱する前に上記磁性層の表面において光学干渉法により測定されるスペーシングSbeforeとの差分(Safter−Sbefore)は、0nm超12.0nm以下である磁気テープ。
データの記録および記録されたデータの読み取りのために使用される磁気テープであって、
非磁性支持体上に強磁性粉末、結合剤および脂肪酸エステルを含む磁性層を有し、
上記磁気テープを真空加熱する前に上記磁性層の表面において光学干渉法により測定されるスペーシング分布の半値全幅は、0nm超15.0nm以下であり、
上記磁気テープを真空加熱した後に上記磁性層の表面において光学干渉法により測定されるスペーシング分布の半値全幅は、0nm超15.0nm以下であり、
上記磁気テープを真空加熱した後に上記磁性層の表面において光学干渉法により測定されるスペーシングSafterと、上記磁気テープを真空加熱する前に上記磁性層の表面において光学干渉法により測定されるスペーシングSbeforeとの差分(Safter−Sbefore)は、0nm超12.0nm以下である磁気テープ。
一態様では、上記データの読み取りは、読取素子ユニットにより行われ得る。
一態様では、上記読取素子ユニットは、上記磁気テープに含まれるトラック領域のうちの読取対象トラックを含む特定トラック領域からデータをリニアスキャン方式で各々読み取る複数の読取素子を有することができる。
一態様では、上記読取素子毎の読取結果は、抽出部によって抽出され得る。
一態様では、上記抽出部は、上記読取素子毎の読取結果から、上記読取対象トラックに由来するデータを抽出することができる。
一態様では、上記抽出部は、上記読取素子毎の読取結果の各々に対して、上記磁気テープと上記読取素子ユニットとの位置のずれ量に応じた波形等化処理を施すことにより、上記読取結果から、上記読取対象トラックに由来するデータを抽出することができる。
<磁性層形成用組成物>
(磁性液)
強磁性粉末(表1参照):100.0部
スルホン酸基含有ポリウレタン樹脂:15.0部
シクロヘキサノン:150.0部
メチルエチルケトン:150.0部
(研磨剤液)
α−アルミナ(平均粒子サイズ110nm):9.0部
塩化ビニル共重合体(カネカ社製MR110):0.7部
シクロヘキサノン:20.0部
(シリカゾル)
コロイダルシリカ(平均粒子サイズ:120nm):3.5部
メチルエチルケトン:8.2部
(その他の成分)
ブチルステアレート:1.0部
ステアリン酸:1.0部
ポリイソシアネート(東ソー社製コロネート):2.5部
(仕上げ添加溶媒)
シクロヘキサノン:180.0部
メチルエチルケトン:180.0部
非磁性無機粉末(α−酸化鉄):80.0部
(平均粒子サイズ:0.15μm、平均針状比:7、BET(Brunauer−Emmett−Teller)比表面積:52m2/g)
カーボンブラック(平均粒子サイズ20nm):20.0部
電子線硬化型塩化ビニル共重合体:13.0部
電子線硬化型ポリウレタン樹脂:6.0部
フェニルホスホン酸:3.0部
シクロヘキサノン:140.0部
メチルエチルケトン:170.0部
ブチルステアレート:表1参照
ステアリン酸:表1参照
非磁性無機粉末(α−酸化鉄):80.0部
(平均粒子サイズ:0.15μm、平均針状比:7、BET比表面積:52m2/g)
カーボンブラック(平均粒子サイズ20nm):20.0部
カーボンブラック(平均粒子サイズ100nm):3.0部
塩化ビニル共重合体:13.0部
スルホン酸基含有ポリウレタン樹脂:6.0部
フェニルホスホン酸:3.0部
シクロヘキサノン:140.0部
メチルエチルケトン:170.0部
ステアリン酸:3.0部
ポリイソシアネート(東ソー社製コロネート):5.0部
メチルエチルケトン:400.0部
磁性層形成用組成物は、以下の方法によって調製した。
上記磁性液の各種成分をオープンニーダにより混練および希釈処理した後、横型ビーズミル分散機により、ビーズ径0.5mmのジルコニア(ZrO2)ビーズ(以下、「Zrビーズ」と記載する。)を用いて、ビーズ充填率80体積%およびローター先端周速10m/秒で、1パスあたりの滞留時間を2分として12パスの分散処理を行い、磁性液を調製した。
研磨剤液を、上記の各種成分を混合した後、ビーズ径1mmのZrビーズとともに縦型サンドミル分散機に入れ、ビーズ体積/(研磨剤液体積+ビーズ体積)が60%になるように調整し、180分間サンドミル分散処理を行い、処理後の液を取り出し、フロー式の超音波分散ろ過装置を用いて、超音波分散ろ過処理を施すことにより調製した。
磁性液、シリカゾルおよび研磨剤液と、その他の成分および仕上げ添加溶媒をディゾルバー撹拌機に導入し、周速10m/秒で30分間撹拌した。その後、フロー式超音波分散機により流量7.5kg/分で、表1に示すパス回数で処理を行った後に、表1に示す孔径のフィルタで表1に示す回数ろ過して磁性層形成用組成物を調製した。
潤滑剤(ブチルステアレートおよびステアリン酸)を除く上記成分をオープンニーダにより混練および希釈処理した後、横型ビーズミル分散機により分散処理を実施した。その後、潤滑剤(ブチルステアレートおよびステアリン酸)を添加して、ディゾルバー撹拌機にて撹拌および混合処理を施して非磁性層形成用組成物を調製した。
潤滑剤(ステアリン酸)、ポリイソシアネートおよびメチルエチルケトン(400.0部)を除く上記成分をオープンニーダにより混練および希釈処理した後、横型ビーズミル分散機により分散処理を実施した。その後、潤滑剤(ステアリン酸)、ポリイソシアネートおよびメチルエチルケトン(400.0部)を添加して、ディゾルバー撹拌機にて撹拌および混合処理を施し、バックコート層形成用組成物を調製した。
厚み5.0μmのポリエチレンナフタレート支持体上に、乾燥後の厚みが1.0μmになるように非磁性層形成用組成物を塗布し乾燥させた後、125kVの加速電圧で40kGyのエネルギーとなるように電子線を照射した。その上に乾燥後の厚みが0.1 μmになるように磁性層形成用組成物を塗布し乾燥させて磁性層形成用組成物の塗布層を形成した。
その後、上記塗布層を形成した支持体を、図15に示す振動付与装置に、上記塗布層を形成した表面とは反対側の表面が振動付与ユニットと接するように設置し、上記塗布層を形成した支持体(図15中、符号1)を搬送速度0.5m/秒で搬送させて上記塗布層に振動を付与した。図15中、符号2はガイドローラ(符号2は2つのガイドローラの一方に付した)、符号3は振動付与装置(超音波振動子を含む振動付与ユニット)、矢印は搬送方向を示す。上記塗布層を形成した支持体の任意の箇所が振動付与ユニットとの接触を開始してから接触が終了するまでの時間を振動付与時間として、表1に示す。使用した振動付与ユニットは内部に超音波振動子を備えている。超音波振動子の振動周波数および強度を表1に示す値として振動付与を行った。
その後、上記支持体の、非磁性層および磁性層を形成した表面とは反対側の表面上に、バックコート層形成用組成物を乾燥後の厚みが0.5μmになるように塗布し乾燥させた。
その後、金属ロールのみから構成されるカレンダロールを用いて、カレンダ処理速度80m/min、線圧300kg/cm(294kN/m)、およびカレンダロールの表面温度110℃にて、表面平滑化処理(カレンダ処理)を行った。
その後、雰囲気温度70℃の環境で36時間加熱処理を行った。加熱処理後、1/2インチ(0.0127メートル)幅にスリットし、スリット品の送り出しおよび巻き取り装置を持った装置に不織布とカミソリブレードが磁性層表面に押し当たるように取り付けたテープクリーニング装置で磁性層の表面のクリーニングを行った。
以上により、磁気テープを作製した。
作製した磁気テープの磁性層を消磁した状態で、サーボライトヘッドによって、LTO Ultriumフォーマットにしたがう配置および形状のサーボパターンを磁性層に形成した。これにより、磁性層に、LTO Ultriumフォーマットにしたがう配置でデータバンド、サーボバンド、およびガイドバンドを有し、かつサーボバンド上にLTO Ultriumフォーマットにしたがう配置および形状のサーボパターンを有する磁気テープを得た。
表1に示す各種項目を表1に示すように変更した点以外、実施例1と同様に磁気テープを得た。
表1中、超音波振動付与条件の欄に「無」と記載されている比較例では、振動付与を行わない製造工程により磁気テープを作製した。
表1中、磁性層の強磁性粉末の欄に記載の「BaFe」は、六方晶バリウムフェライト粉末(平均粒子サイズ25nm)を示す。
表1中、「SrFe」は、特開2015−127985号公報の実施例14に記載の方法で作製された六方晶ストロンチウムフェライト粉末(平均粒子サイズ18nm)を示す。
表1中、「ε−酸化鉄」は、以下の方法によって作製されたε−酸化鉄粉末(平均粒子サイズ13nm)を示す。
純水90gに、硝酸鉄(III)9水和物6.3g、硝酸ガリウム(III)8水和物5.0g、およびポリビニルピロリドン(PVP)1.5gを溶解させたものを、マグネチックスターラーを用いて撹拌しながら、大気雰囲気中、雰囲気温度25℃の条件下で、濃度25%のアンモニア水溶液4.0gを添加し、雰囲気温度25℃の温度条件のまま2時間撹拌した。得られた溶液に、クエン酸1gを純水9gに溶解させて得たクエン酸溶液を加え、1時間撹拌した。撹拌後に沈殿した粉末を遠心分離によって採集し、純水で洗浄し、炉内温度80℃の加熱炉内で乾燥させた。
乾燥させた粉末に純水800gを加えて再度粉末を水に分散させて分散液を得た。得られた分散液を液温50℃に昇温し、撹拌しながら濃度25%のアンモニア水溶液を40g滴下した。50℃の温度を保ったまま1時間撹拌した後、テトラエトキシシラン(TEOS)14mLを滴下し、24時間撹拌した。得られた反応溶液に、硫酸アンモニウム50gを加え、沈殿した粉末を遠心分離によって採集し、純水で洗浄し、炉内温度80℃の加熱炉内で24時間乾燥させ、強磁性粉末の前駆体を得た。
得られた強磁性粉末の前駆体を、大気雰囲気下、炉内温度1030℃の加熱炉内に装填し、4時間の加熱処理を施した。
加熱処理した強磁性粉末の前駆体を、4モル/Lの水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液中に投入し、液温を70℃に維持して24時間撹拌することにより、加熱処理した強磁性粉末の前駆体から不純物であるケイ酸化合物を除去した。
その後、遠心分離処理により、ケイ酸化合物を除去した強磁性粉末を採集し、純水で洗浄を行い、強磁性粉末を得た。
得られた強磁性粉末の組成を高周波誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP−OES;Inductively Coupled Plasma−Optical Emission Spectrometry)により確認したところ、Ga、CoおよびTi置換型ε−酸化鉄(ε−Ga0.28Co0.05Ti0.05Fe1.62O3)であった。また、粉末X線回折(XRD;X‐ray diffraction)を行い、XRDパターンのピークから、得られた強磁性粉末は、α相およびγ相の結晶構造を含まないε相の単相の結晶構造を有することが確認された。
(1)真空加熱前後のスペーシング分布の半値全幅FWHMbefore、FWHMafter
TSA(Tape Spacing Analyzer(Micro Physics社製))を用いて、以下の方法により、実施例および比較例の各磁気テープについて、真空加熱前後のスペーシング分布の半値全幅FWHMbeforeおよびFWHMafterを求めた。
磁気テープの磁性層表面上に、TSAに備えられたガラス板を配置した状態で、押圧部材としてTSAに備えられているウレタン製の半球を用いて、この半球を磁気テープのバックコート層表面に、5.05×104N/m(0.5atm)の圧力で押しつけた。この状態で、TSAに備えられているストロボスコープから白色光を、ガラス板を通して磁気テープの磁性層表面の一定領域(150000〜200000μm2)に照射し、得られる反射光を、干渉フィルタ(波長633nmの光を選択的に透過するフィルタ)を通してCCD(Charge−Coupled Device)で受光することで、この領域の凹凸で生じた干渉縞画像を得た。
この画像を300000ポイントに分割して各ポイントのガラス板の磁気テープ側の表面から磁気テープの磁性層表面までの距離(スペーシング)を求めこれをヒストグラムとし、ヒストグラムをガウス分布でフィッティングしたときの半値全幅をスペーシング分布の半値全幅とした。
真空加熱は、磁気テープを、200Pa以上0.01MPa以下の真空度の内部雰囲気温度70〜90℃の真空定温乾燥機に24時間保存することにより行った。
上記(1)で得た真空加熱後のヒストグラムの最頻値から、真空加熱前のヒストグラムの最頻値を差し引いて、差分(Safter−Sbefore)とした。
(1)実施例および比較例の各磁気テープの磁性層に対して、IBM社製TS1155テープドライブに搭載されている記録再生ヘッドを用いて、速度:6m/s、線記録密度:600kbpi(255bitPRBS)およびトラックピッチ:2μmの記録条件にて、データの記録を行った。上記の単位kbpiは、線記録密度の単位(SI単位系に換算不可)である。上記のPRBSは、Pseudo Random Bit Sequenceの略称である。
上記記録により、各磁気テープの磁性層に、2つの隣接トラックの間、即ち第1のノイズ混入源トラックと第2のノイズ混入源トラックとの間に、読取対象トラックが位置する特定トラック領域が形成される。
(2)近接した状態で配置された2つの読取素子を有する読取素子ユニットを用いてデータ読取を行うモデル実験として、以下のデータ読取を行った。以下のモデル実験では、磁性層表面と読取素子とが接触し摺動することによってデータ読取が行われた。
単一の読取素子を有する磁気ヘッドを、読取対象トラックのテープ幅方向の中心と読取素子のトラック幅方向の中心とが一致するように配置した状態で読取を開始し、1回目のデータ読取を行った。この1回目のデータ読取中、サーボ素子によってサーボパターンを読み取り、タイミングベースサーボ方式のトラッキングも行った。また、サーボパターン読取動作に同期して読取素子によりデータ読取動作が行われた。
次いで同一の磁気ヘッドをテープ幅方向(一方の隣接トラック側)に500nmずらして、2回目のデータ読取を1回目のデータ読取と同様に行った。上記の2回のデータ読取は、それぞれ再生素子幅:0.2μm、速度:4m/s、サンプリングレート:ビットレートの1.25倍の読取条件で行った。
1回目のデータ読取で得られた読取信号を等化器に入力し、1回目のデータ読取における磁気テープと磁気ヘッド(読取素子)との位置のずれ量に応じた波形等化処理を施した。この波形等化処理は、次のように行われる処理である。一定周期で形成されているサーボパターンをサーボ素子によって読み取ることにより得られた位置のずれ量から、読取素子と読取対象トラックとの重複領域と、読取素子と隣接トラックとの重複領域との比を特定する。この特定された比から演算式を用いて導出されたタップ係数を読取信号に対して畳み込み演算することにより、波形等化処理を行う。上記演算式は、EPR4(Extended Partial Response class4)を基本波形(ターゲット)とする演算式である。2回目のデータ読取で得られた読取信号についても、同様に波形等化処理を施した。
上記の波形等化処理が施された2つの読取信号の位相合わせ処理(以下、「2次元信号処理」と記載する。)を行うことにより、近接した状態で配置された2つの読取素子(読取素子ピッチ=500nm)を有する読取素子ユニットにより得られるであろう読取信号を得た。こうして得られた読取信号について、信号検出点でのSNRを算出した。
(3)上記の(2)を、1回目のデータ読取開始時の読取素子の位置を、読取対象トラックのテープ幅方向の中心から0.1μm間隔で第1のノイズ混入源トラック側および第2のノイズ混入源トラック側にそれぞれトラックオフセットさせながら繰り返し、トラック位置に対するSNRのエンベローブを得た。
表1中、「2次元信号処理」の欄に「有」と記載されている実施例および比較例については、上記方法によりSNRのエンベローブを得た。
表1中、「2次元信号処理」の欄に「無」と記載されている比較例については、上記の2回目のデータ読取を行わずに1回目のデータ読取結果(即ち単一素子のみでのデータ読取結果)に関してSNRのエンベローブを得た。
(4)比較例1のSNRのエンベローブを参照エンベローブとし、参照エンベローブにおけるトラックセンターのSNRからSNRが−3dB低下したところを、SNR下限値として設定した。各エンベローブにおいて、この下限値以上で最大のトラックオフセット量を、許容可能トラックオフセット量とした。実施例および比較例のそれぞれについて、比較例1の許容可能トラックオフセット量に対する許容可能トラックオフセット量の増加率を、「許容可能トラックオフセット量増加率」として求めた。
上記方法により求められる許容可能トラックオフセット量が大きいことは、トラックマージンを小さくしても高い再生品質での再生を可能にするうえで有利である。この点から、許容トラックオフセット量増加率が20%以上であることは好ましい。
Claims (14)
- 磁気テープと、
読取素子ユニットと、
抽出部と、
を含み、
前記磁気テープは、非磁性支持体上に強磁性粉末、結合剤および脂肪酸エステルを含む磁性層を有し、
前記磁気テープを真空加熱する前に前記磁性層の表面において光学干渉法により測定されるスペーシング分布の半値全幅は、0nm超15.0nm以下であり、
前記磁気テープを真空加熱した後に前記磁性層の表面において光学干渉法により測定されるスペーシング分布の半値全幅は、0nm超15.0nm以下であり、
前記磁気テープを真空加熱した後に前記磁性層の表面において光学干渉法により測定されるスペーシングSafterと、前記磁気テープを真空加熱する前に前記磁性層の表面において光学干渉法により測定されるスペーシングSbeforeとの差分、Safter−Sbefore、は、0nm超12.0nm以下であり、
前記読取素子ユニットは、前記磁気テープに含まれるトラック領域のうちの読取対象トラックを含む特定トラック領域からデータをリニアスキャン方式で各々読み取る複数の読取素子を有し、
前記抽出部は、前記読取素子毎の読取結果の各々に対して、前記磁気テープと前記読取素子ユニットとの位置のずれ量に応じた波形等化処理を施すことにより、前記読取結果から、前記読取対象トラックに由来するデータを抽出する、磁気テープ装置。 - 前記複数の読取素子の互いの一部は、前記磁気テープの走行方向で重なっている、請求項1に記載の磁気テープ装置。
- 前記特定トラック領域は、前記読取対象トラックと前記読取対象トラックに隣接している隣接トラックとを含む領域であり、
前記複数の読取素子の各々は、前記磁気テープとの位置関係が変化した場合に、前記読取対象トラックおよび前記隣接トラックの双方に対して、共に跨っている、請求項2に記載の磁気テープ装置。 - 前記複数の読取素子は、前記磁気テープの幅方向に、近接した状態で並べて配置されている、請求項1に記載の磁気テープ装置。
- 前記磁気テープの幅方向において、前記複数の読取素子は、前記読取対象トラック内に収まっている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の磁気テープ装置。
- 前記波形等化処理は、前記ずれ量に応じて定められるタップ係数を用いて行われる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の磁気テープ装置。
- 前記複数の読取素子の各々について、前記読取対象トラックとの重複領域と前記読取対象トラックに隣接している隣接トラックとの重複領域との比が前記ずれ量から特定され、特定された前記比に応じて前記タップ係数が定められる、請求項6に記載の磁気テープ装置。
- 前記ずれ量は、前記磁気テープに予め付与されたサーボパターンをサーボ素子が読み取ることにより得られた結果に応じて定められる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の磁気テープ装置。
- 前記サーボ素子により行われる読取動作に同期して、前記読取素子ユニットの読取動作が行われる、請求項8に記載の磁気テープ装置。
- 前記抽出部は、2次元FIRフィルタを有し、
前記2次元FIRフィルタは、前記読取素子毎の読取結果の各々に対して前記波形等化処理を施すことにより得られた各結果を合成することによって、前記読取結果から前記読取対象トラックに由来するデータを抽出する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の磁気テープ装置。 - 前記複数の読取素子は一対の読取素子である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の磁気テープ装置。
- 前記磁気テープを真空加熱する前に前記磁性層の表面において光学干渉法により測定されるスペーシング分布の半値全幅は、2.0nm以上15.0nm以下である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の磁気テープ装置。
- 前記磁気テープを真空加熱した後に前記磁性層の表面において光学干渉法により測定されるスペーシング分布の半値全幅は、2.0nm以上15.0nm以下である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の磁気テープ装置。
- 前記差分、Safter−Sbefore、は、1.0nm以上12.0nm以下である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の磁気テープ装置。
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