JP2020009991A - 静止誘導機器用積層鉄心及びその製造方法 - Google Patents

静止誘導機器用積層鉄心及びその製造方法 Download PDF

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洋輔 高井
Yosuke Takai
洋輔 高井
塩田 広
Hiroshi Shioda
広 塩田
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Abstract

【課題】ステップラップ接合を採用することによって良好な磁気特性を得ることができながらも、組立作業の簡単化を図る。
【解決手段】実施形態に係る静止誘導機器用積層鉄心は、板状の磁性材を積層して構成される上下の継鉄部及び複数本の脚部を備え、それら継鉄部と脚部とが突合せ接合されることにより全体が構成される積層鉄心であって、前記継鉄部と脚部とが接合される突合せ部分は、前記磁性材の積層方向に順に階段状にずれていくステップラップ接合部とされていると共に、前記継鉄部のうち少なくともいずれかは、前記複数枚の磁性材が積層状態で固着一体化された1又は複数のブロックから構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、静止誘導機器用積層鉄心及びその製造方法に関する。
静止誘導機器例えば変圧器の鉄心においては、ケイ素鋼板等の磁性材を複数枚積層して構成される積層鉄心がある(例えば特許文献1参照)。この種の積層鉄心において、特に、上下の継鉄部と、それらをつなぐ複数本の脚部との突合せ接合部分を、積層方向に階段状にずれていくステップラップ接合部としたものは、鉄損が少なくなるなど、良好な磁気特性が得られることが知られている。
特開平6−349643号公報
しかしながら、従来では、上記したような積層鉄心を組立てるにあたっては、継鉄部及び脚部に対応した所要形状に裁断された多数枚のケイ素鋼板を、一枚一枚突合せながら接合し、積層するようにしていた。そのため、積層の作業に多くの人手と時間を要し、組立て工数が多いものとなっていた。ステップラップ接合を採用した積層鉄心は、そのような組立て工数が多いことが支障となって、多く採用されるに至っていなかった。
そこで、ステップラップ接合を採用することによって良好な磁気特性を得ることができながらも、組立作業の簡単化を図ることができる静止誘導機器用積層鉄心及びその製造方法を提供する。
実施形態に係る静止誘導機器用積層鉄心は、板状の磁性材を積層して構成される上下の継鉄部及びそれらを繋ぐ複数本の脚部を備え、それら継鉄部及び脚部を構成する複数のパーツが突合せ接合されることにより全体が構成される積層鉄心であって、前記パーツ同士が接合される突合せ部分は、前記磁性材の積層方向に順に階段状にずれていくステップラップ接合部とされていると共に、前記少なくともいずれかの継鉄部のパーツは、前記複数枚の磁性材が積層状態で固着一体化された1又は複数のブロックから構成されている。
実施形態に係る静止誘導機器用積層鉄心の製造方法は、板状の磁性材を積層して構成される上下の継鉄部及びそれらを繋ぐ複数本の脚部を備える静止誘導機器用積層鉄心を、それら継鉄部及び脚部を構成する複数のパーツを突合せ接合して構成するための製造方法であって、前記パーツ同士が接合される突合せ部分は、前記磁性材の積層方向に順に階段状にずれていくステップラップ接合部とされていると共に、前記少なくともいずれかの継鉄部のパーツは、予め前記複数枚の磁性材が積層状態で固着一体化された1又は複数のブロックから構成されると共に、そのブロック状態で組付けられる。
一実施形態を示すもので、積層鉄心の全体構成を概略的に示す正面図 図1のA−A線(a)、B−B線(b)、C−C線(c)に夫々沿う断面図 積層鉄心の組立途中の様子を示す正面図 他の実施形態を示すもので、上部継鉄部の端部のステップラップ接合部の階段形状を示す平面図
以下、静止誘導機器としての三相用の変圧器に適用した一実施形態について、図1から図3を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る変圧器用の積層鉄心1の全体構成を示している。この積層鉄心1は、図で左右方向に延びる上部継鉄部2、下部継鉄部3、上下方向に延びそれら継鉄部2、3間を上下に繋ぐ第1、第2、第3の3個の脚部4、5、6を備えている。各脚部4、5、6には、図示しない巻線が装着される。ここでは、継鉄部2、3及び脚部4〜6の夫々がパーツとなる。尚、以下の説明で方向を言う場合には、図1の状態を正面図として説明する。
積層鉄心1を構成する各パーツ2〜6は、夫々板状の磁性材として例えばケイ素鋼板7(図2参照)を、図で前後方向に複数枚積層して構成され、それら各パーツ2〜6が突合せ接合されることにより、積層鉄心1全体が構成される。尚、図1〜図3では、便宜上、5枚のケイ素鋼板7を積層するものとしている。このとき、基本的には、パーツの突合せ部分のうち、継鉄部2、3の左右の両端部と第1、第3の脚部4、6の上下端部とが接合される上下左右の4つの角部は、斜めほぼ45度に切込まれたいわゆる額縁状の突合せ形態とされる。また、継鉄部2、3の中央部と第2の脚部5の上下両端部との接合は、第2の脚部5の上下部をV字状の凸部とした、凹凸の突合せ形態とされている。
そして、継鉄部2、3と第1、第2、第3の脚部4、5、6との突合せ部分は、ケイ素鋼板7の積層方向に順に階段状にずれていくステップラップ接合部8〜10とされている。即ち、まず図で左側の第1の脚部4においては、一定の幅の板を上下両端部において、斜め45度の角度で切断した形態の5枚のケイ素鋼板7を積層して構成されている。このとき、一番手前のケイ素鋼板7は、上下方向の長さ寸法が5枚のうちで最も小さく構成され、前から2枚目のケイ素鋼板7は、1枚目のケイ素鋼板7よりも、上下に夫々、段差に相当する寸法S(図2参照)だけ長く構成されている。このように、ケイ素鋼板7は、更に、3枚目、4枚目、5枚目と、順に長くなっており、図2(a)に示すように、ステップラップ接合部8が5枚のケイ素鋼板7から階段状に構成される。
図で右側の第3の脚部6も、第1の脚部4と左右対称の同等の構成を備えており、図2(c)に示すように、ステップラップ接合部10が階段状に構成されている。図で中央の第2の脚部5は、一定の幅の板を上下両端部において、中心線に沿う部分が頂点をなし、そこから左右両側に斜め45度の角度で切断したV字状の凸形態に構成されている。この場合も、一番手前のケイ素鋼板7が、上下方向の長さ寸法が5枚のうちで最も小さく構成され、前から2枚目のケイ素鋼板7は、1枚目のケイ素鋼板7よりも、上下に夫々、段差に相当する寸法Sだけ長く構成され、3枚目、4枚目、5枚目と順に上下に長く構成されている。これにより、図2(b)に示すように、ステップラップ接合部9が5枚のケイ素鋼板7から階段状に構成される。
これに対し、上部継鉄部2においては、一定の幅の板を左右の両端部において、斜め45度の角度で切断した形態の5枚のケイ素鋼板7を積層して構成されている。このとき、一番手前のケイ素鋼板7は、左右方向の長さ寸法が5枚のうちで最も大きく構成され、前から2枚目のケイ素鋼板7は、1枚目のケイ素鋼板7よりも、左右に夫々、段差に相当する寸法Sだけ短く構成されている。このように、ケイ素鋼板7は、更に、3枚目、4枚目、5枚目と、順に短くなっており、図2(a)、(c)に示すように、5枚のケイ素鋼板7から、前記第1、第3の脚部4、6の上端部と噛合う形態のステップラップ接合部8、10が階段状に構成される。
上部継鉄部2の中央部下辺部においては、前記第2の脚部5の上端に対応して、角度90度のV字状の切欠き(凹部)が形成され、ステップラップ接合部9を構成するようになっている。この場合、一番手前のケイ素鋼板7に、深さ寸法の最も小さいV字状の切欠きが形成され、前から2枚目のケイ素鋼板7は、1枚目のケイ素鋼板7よりも、段差に相当する寸法Sだけ深い切欠きが形成され、3枚目、4枚目、5枚目と順に深い切込みが形成されている。これにより、図2(b)に示すように、前記第2の脚部5の上端部と噛合う形態のステップラップ接合部9が階段状に構成される。
このとき、本実施形態では、上部継鉄部2に設けられる3個所のステップラップ接合部8、9、10の階段形状は、全て積層方向に見て同一方向にずれていくように構成されている。つまり、ステップラップ接合部8、9、10の3か所についての階段形状の向きが、全て同じ方向、即ち、後方に行くほど上にずれていくように構成されている。尚、詳しい説明は省略するが、下部継鉄部3についても、前記上部継鉄部2と上下対称的に構成されており、第1〜第3の脚部4〜6の下端部と噛合う形態の階段状のステップラップ接合部8〜10が設けられる。
さて、本実施形態では、積層鉄心1を構成する前記各パーツ2〜6のうち、少なくともいずれかの継鉄部2、3、例えば少なくとも上部継鉄部2については、複数枚この場合5枚のケイ素鋼板7が積層状態で固着一体化されたブロックとされている。本実施形態では、各パーツ2〜6の全てについて、夫々が固着一体化されたブロックとされている。このとき、1個のパーツ2〜6が、夫々1個のブロックから構成され、合計5つのブロック状態で積層鉄心1として組付けられるようになっている。
具体的には、上部継鉄部2について、該上部継鉄部2を構成する5枚のケイ素鋼板7が、予め所定形状に切断され、それらケイ素鋼板7が、位置決め状態で積層され、例えば接着により固着一体化される。同様に、下部継鉄部3についても同様に5枚のケイ素鋼板7が積層状態とされ、例えば接着により固着一体化される。脚部4、5、6についても。夫々同様に固着一体化されてブロックとされる。尚、ケイ素鋼板7を固着一体化する方法としては、接着に限らず、嵌合などを採用することもできる。
次に、上記構成を備える積層鉄心1の製造工程について述べる。上記したように、積層鉄心1を構成する上部継鉄部2、下部継鉄部3、3本の脚部4、5、6は、夫々、予め必要形状に裁断された複数枚のケイ素鋼板7が積層され、接着により固着一体化されてブロックとされる。尚、上部継鉄部2と下部継鉄部3とは同等のものが共用化でき、脚部4、6についても同等のものが共用化できる。積層鉄心1の組立にあたっては、まず、図3に示すように、ブロック状とされた下部継鉄部3の上部のステップラップ接合部8、9、10に、夫々ブロック状とされた脚部4、5、6が突合せ接合される。この際の接合は、例えばクランプ部材や締結部材を用いた周知の方法を採用することができる。
この後、各脚部4、5、6に対して夫々図示しない巻線が装着される。その上で、図3に示すように、脚部4、5、6の上端に対し、ブロック状とされた上部継鉄部2が各ステップラップ接合部8、9、10において接合される。このとき、ケイ素鋼板7の一枚一枚を突合せながら接合する必要はなく、ブロックとしての上部継鉄部2を一括して組付ければ良いので、組立作業を簡単に行うことができる。また、本実施形態では、上部継鉄部2のステップラップ接合部8、9、10の3か所についての階段形状の向きが、全て同じ方向とされているので、3か所について同時に、上方からでなく前方から組付けることも可能となる。従って、上部継鉄部2の接合の作業を極めて簡単に行うことができる。
このように本実施形態の積層鉄心1及びその製造方法によれば、ケイ素鋼板7を積層して構成される継鉄部2、3と、脚部4、5、6との間を、ステップラップ接合部8〜10を介して突合せ接合する構成としたので、積層鉄心1としての良好な磁気特性を得ることができる。そして、継鉄部2、3及び脚部4、5、6を、夫々複数枚のケイ素鋼板7が積層状態で固着一体化されたブロックから構成したので、それらブロックの状態で組付けを行うことができる。
この場合、ブロックの接合による積層鉄心1の組立てが可能となるので、ケイ素鋼板7を一枚一枚結合していく場合と比べて、組立工程が簡単となり、積層鉄心1の作業工数の大幅な低減を図ることができる。この結果、本実施形態積層鉄心1及びその製造方法によれば、ステップラップ接合を採用することによって良好な磁気特性を得ることができながらも、組立作業の簡単化を図ることができるという優れた効果を得ることができる。特に、全てのパーツ2〜6を、夫々1個のブロックとして構成したので、組立作業が極めて簡単となる。
また、特に本実施形態では、継鉄部2、3に設けられる複数個所のステップラップ接合部8〜10の階段形状を、積層方向に見て同一方向にずれていくように構成した。これにより、継鉄部2、3を、複数個所にて複数本の脚部4〜6に夫々接合する際に、継鉄部2、3の複数のステップラップ接合部8〜10の階段形状の向きが全て同じ方向であるので、複数の脚部4〜6に対し同方向から同時に突合せ接合の作業を行うことが可能となる。この結果、複数個所での接合を個々に行う場合に比較して、接合作業ひいては組付け作業をより簡単に行うことができる。
図4は、他の実施形態を示すものであり、例えば上部継鉄部11の左端部のステップラップ接合部12の構成を示している。この実施形態が、上記一実施形態と異なるところは、上部継鉄部11を、積層方向即ち前後に、複数のブロック例えば2つのブロックから構成した点にある。即ち、積層鉄心を構成する各パーツは、夫々板状の磁性材としてケイ素鋼板13を、図で前後方向に複数枚、例えば便宜上8枚積層して構成される。上部継鉄部11は、夫々4枚のケイ素鋼板13を積層して、例えば接着により固着一体化された第1、第2のブロック11a、11bから構成される。
また、本実施形態では、第1のブロック11aにおいて、一番手前のケイ素鋼板13は、左右方向の長さ寸法が4枚のうちで最も大きく構成され、前から2枚目のケイ素鋼板13は、1枚目のケイ素鋼板13よりも、左右に夫々、段差に相当する寸法Sだけ短く構成され、更に、ケイ素鋼板13は、3枚目、4枚目と、順に寸法Sずつ短くなっている。第2のブロック11bも、上記第1のブロック11aと同等の構成を備えている。これにより、上部継鉄部11は、同等の構成の2個のブロック11a、11bを組合せて構成されることになり、ステップラップ接合部12は、積層方向に2組の階段を繰返すように有した形状に構成されている。尚、図示は省略するが、下部継鉄部や3本の脚部についても、同様に、8枚のケイ素鋼板13を積層方向に2分割したブロックから構成される。
このような構成においても、上部継鉄部11は、複数枚(4枚)のケイ素鋼板13が積層状態で固着一体化された2個のブロック11a、11bから構成されるので、そのブロックを組立てに用いることにより、組立工程が簡単となり、作業工数の大幅な低減を図ることができる。従って、上記一実施形態と同様に、ステップラップ接合を採用することによって良好な磁気特性を得ることができながらも、組立作業の簡単化を図ることができるという優れた効果を得ることができる。
尚、上記した実施形態では、上部継鉄部、下部継鉄部、3本の脚部の全てのパーツをブロックから構成したが、全てのパーツではなく、少なくともいずれかのパーツに関してブロック化することにより、組立作業が簡単となる効果を得ることができる。この場合、少なくとも、特に上部継鉄部に関してはブロック化することが望ましい。また、上記した他の実施形態では、積層(磁性材の厚み)方向にブロック分けするようにしたが、例えば脚部に関して上下2分割するようにブロック化しても良い。この場合、ブロック同士間の突合せ部分には、ギャップを設けることも可能である。1つのパーツに関して、3個以上のブロックから構成するようにしても良い。
その他、静止誘導機器としては、三相の変圧器に限らず、三相以外の例えば単相の変圧器であっても良く、更にはリアクトルに適用することもできる。以上説明した実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図面中、1は積層鉄心、2、11は上部継鉄部、3は下部継鉄部、4〜6は脚部、7、13はケイ素鋼板(磁性材)、8、9、10、12はステップラップ接合部、11a、11bはブロックを示す。

Claims (4)

  1. 板状の磁性材を積層して構成される上下の継鉄部及びそれらを繋ぐ複数本の脚部を備え、それら継鉄部及び脚部を構成する複数のパーツが突合せ接合されることにより全体が構成される積層鉄心であって、
    前記パーツ同士が接合される突合せ部分は、前記磁性材の積層方向に順に階段状にずれていくステップラップ接合部とされていると共に、
    前記少なくともいずれかの継鉄部のパーツは、前記複数枚の磁性材が積層状態で固着一体化された1又は複数のブロックから構成されている静止誘導機器用積層鉄心。
  2. 前記継鉄部に設けられる複数個所のステップラップ接合部の階段形状は、前記積層方向に見て同一方向にずれていくように構成されている請求項1記載の静止誘導機器用積層鉄心。
  3. 板状の磁性材を積層して構成される上下の継鉄部及びそれらを繋ぐ複数本の脚部を備える静止誘導機器用積層鉄心を、それら継鉄部及び脚部を構成する複数のパーツを突合せ接合して構成するための製造方法であって、
    前記パーツ同士が接合される突合せ部分は、前記磁性材の積層方向に順に階段状にずれていくステップラップ接合部とされていると共に、
    前記少なくともいずれかの継鉄部のパーツは、予め前記複数枚の磁性材が積層状態で固着一体化された1又は複数のブロックから構成されると共に、そのブロック状態で組付けられる静止誘導機器用積層鉄心の製造方法。
  4. 前記継鉄部に設けられる複数個所のステップラップ接合部の階段形状は、前記積層方向に見て同一方向にずれていくように構成されている請求項3記載の静止誘導機器用積層鉄心の製造方法。
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