以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、本実施の形態によって、本発明が限定されるものではない。
第1の実施態様は、上着をかけることが可能なハンガー部と、ハンガー部内に設けられ、空気から脱臭成分を生成する脱臭装置と、を備え、ハンガー部は、ハンガー部の外部および内部の一方から他方に空気が通過できるように構成される通気部を含み、通気部は、少なくともハンガー部の底面に設けられ、通気部の下方には、衣類保持部材が配置され、ハンガー部の左右両側には、左支持部と右支持部が設けられ、左支持部と右支持部には、それぞれ衣類保持部材を着脱自在に支持するためのロック装置が設けられている、脱臭ハンガーである。
これにより、使用者は、容易にズボンやスカート等を衣類保持部材に掛けることが可能であり、衣類保持部材に掛けた衣類全体に脱臭成分を含んだ空気をかけることが可能である。
第2の実施態様は、右支持部と左支持部は、2つの内壁を有し、衣類保持部材が右支持部又は左支持部により支持された状態で、衣類保持部材の一部は2つの内壁間に位置し、2つの内壁の内、脱臭ハンガーの外側に位置する内壁により、衣類保持部材の回転角度が規制される脱臭ハンガーである。
これにより、脱臭ハンガーを窓の近くに置いた場合でも、衣類保持部材を回転させた際に衣類保持部材が窓に当たることを回避することができる。
第3の実施態様は、右支持部と左支持部は、2つの内壁を有し、衣類保持部材が右支持部又は左支持部により支持された状態で、衣類保持部材の一部は2つの内壁間に位置し、2つの内壁の内、脱臭ハンガーの内側に位置する内壁には、衣類保持部材の一部が下方に落下することを防止するための突出部が配置され、ロック装置の一部が突出部である脱臭ハンガーである。
これにより、使用者は、容易にズボンやスカート等を衣類保持部材に掛けることが可能であり、衣類保持部材に掛けた衣類全体に脱臭成分を含んだ空気をかけることが可能である。
第4の実施態様は、右支持部と左支持部は、脱臭ハンガーの内側に傾斜部を有する脱臭ハンガーである。
これにより、衣類保持部材に掛けた衣類全体に脱臭成分を含んだ空気をかけることが可能である。
第5の実施態様は、右支持部と左支持部は、脱臭ハンガーの外側に位置する側面を有し、側面には、衣類保持手段の支持状態から非支持状態へと変えるためのリリースボタンが配されている、脱臭ハンガーである。
これにより、使用者は、容易に衣類保持部材からズボンやスカート等を外すことが可能である。
(実施の形態1)
以下、実施の形態1における脱臭ハンガーの構成について、図1から図6を参照しながら、説明する。
図1は、実施の形態1の脱臭ハンガー10に上着、シャツなどの衣類100が掛けられた状態を示す図である。図2は、同実施の形態の脱臭ハンガー10の上部コンポーネント30を取り外した状態を示す分解斜視図である。図3は、同実施の形態の脱臭ハンガー10の背面図である。図4は、同実施の形態の脱臭ハンガー10の底面図である。図5は、図1の5−5線の断面を示す図である。図6は、図1の6−6線の断面を示す図である。
図1に示すように、本実施の形態の脱臭ハンガー10は、フック部11およびハンガー部20などを含む。フック部11は、脱臭ハンガー10を、洋服タンスやクローゼットに設けられるパイプPなどに吊るす際に利用される。フック部11は、衣類100および脱臭ハンガー10を支持するために十分な強度を有する材料で形成される。材料の第1例は、例えばステンレスなどの金属である。材料の第2例は、例えばポリプロピレンなどの樹脂である。
ハンガー部20は、ネック部50と、アーム部60などを含む。ネック部50は、衣類100の襟101を支持できるように構成される。アーム部60は、衣類100の肩102を支持できるように構成される。
ネック部50は、上部51および下部52などを含む。ネック部50の下部52は、衣類100の襟101と近接する部分に相当する。具体的には、ネック部50の下部52は、図3に示すように、例えばハンガー部20の底部22からハンガー部20の上部21までの長さの20%〜50%だけハンガー部20の底部22から離れた部分までの範囲内に設けられる。
ネック部50の上部51は、ネック部50の下部52よりも上方の部分に相当し、上部コンポーネント30を含む。そのため、ネック部50の上部51は、脱臭ハンガー10に衣類100が掛けられた状態において、衣類100から露出する。
また、ハンガー部20は、上部コンポーネント30の側面に、端子部25を備える。端子部25は、外部電源(図示せず)と電源ケーブルCにより接続可能に構成される。端子部25は、外部電源から供給される電力を、ハンガー部20の内部に設けられる電子機器に供給する。電子機器は、例えば、脱臭成分を生成する脱臭装置26(図5参照)、および、表示部23(図2参照)などである。端子部25は、脱臭ハンガー10に衣類100が掛けられた状態において、衣類100で覆われない位置に設けられる。そのため、使用者は、掛けられた衣類100を動かすことなく、電源ケーブルCを端子部25に接続できる。
さらに、ハンガー部20は、通気部70を含む。通気部70は、ハンガー部20の外部および内部の一方から他方に空気が通過できるように配設される。通気部70は、第1通
気部71と、第2通気部72などを、さらに含む。第1通気部71は、ハンガー部20の上方側の部分に相当する、ネック部50の上部51に設けられる。第2通気部72は、ハンガー部20の下方側の部分に相当する、アーム部60の下部52およびネック部50の、少なくとも一方に設けられる。第2通気部72は、後述する脱臭装置26で生成される脱臭成分を含む空気が、ハンガー部20の内部から外部に流れるように配設される。
ハンガー部20は、図1に示すように、上記上部コンポーネント30、およびハンガー部本体40などで構成される。ハンガー部本体40は、ネック部50の上部51の一部と下部52、およびアーム部60などを含む。ハンガー部本体40は、ハンガー部20の外郭を構成し、内部は中空である。ハンガー部本体40は、衣類100(図1参照)を掛けるために適した材料で形成される。材料の第1例は、例えばポリプロピレンなどの樹脂である。材料の第2例は、例えばアルミニウムなどの金属である。ハンガー部本体40は、流通路42に連通する開口部41を含む。流通路42は、開口部41からハンガー部本体40の内部に向かって形成される。流通路42は、空気が流れる流路を構成する。
上部コンポーネント30は、フック部11の基端12と接続され、ハンガー部本体40とは別体の部品で構成される。上部コンポーネント30は、例えば略楕円柱状(楕円柱状を含む)の形状で、例えばポリプロピレンなどの樹脂で形成される。上部コンポーネント30は、ハンガー部本体40の開口部41を覆うように着脱可能に取り付けられる。上部コンポーネント30は、上下方向に離間して設けられ、周方向に沿って延びる複数のフランジ31を含む。
表示部23(図2参照)および操作部24は、図1に示すように、ハンガー部本体40のネック部50の上部51側に設けられる。表示部23は、例えば発光ダイオード(LED)で構成され、脱臭ハンガー10の動作状況を表示する。表示部23は、ハンガー部本体40に上部コンポーネント30が取り付けられた状態において、上部コンポーネント30に覆われ、内包される。このとき、使用者は、上部コンポーネント30に形成された複数のフランジ31の間から、表示部23の発光を視認できる。これにより、使用者は、脱臭ハンガー10の動作状況を、把握できる。
操作部24は、例えば、ボタン24Aを含む。使用者のボタン24Aの操作により、脱臭ハンガー10に対する動作指示が入力される。具体的には、ボタン24Aが押下された場合、操作部24は、脱臭ハンガー10の脱臭装置26に脱臭動作を開始させるための信号を、生成する。ボタン24Aが、再度、押下された場合、操作部24は、脱臭ハンガー10の脱臭装置26に脱臭動作を停止させるための信号を、生成する。
表示部23および操作部24は、脱臭ハンガー10に衣類100が掛けられた状態において、衣類100に覆われない位置に配設される。これにより、表示部23の視認性および操作部24の操作性が、維持できる。
上述したように、ハンガー部20の通気部70は、図2に示すように、第1通気部71および第2通気部72を含む。通気部70は、脱臭成分をハンガー部20の外部に放出、または、外部の空気を内部に取り入れ可能に配設される。通気部70の第2通気部72は、先端側通気部73と、中心側通気部76などを含む。先端側通気部73は、アーム部60の先端部62側に設けられる。中心側通気部76は、先端側通気部73よりもアーム部60の中心63側に設けられる。
先端側通気部73は、上部先端側通気部74および下部先端側通気部75などを含む。上部先端側通気部74は、第1上部先端側通気部74Aおよび第2上部先端側通気部74Bなどを含む。中心側通気部76は、上部中心側通気部77および下部中心側通気部78
などを含む。
このとき、上部中心側通気部77は、上部中心側通気部77を通過する空気の流路面積が、上部先端側通気部74を通過する空気の流路面積よりも広くなるように構成される。具体的には、空気の流路面積は、上部中心側通気部77、第2上部先端側通気部74B、第1上部先端側通気部74Aの順に広くなるように構成される。さらに、上部中心側通気部77における空気の流路面積が、上部先端側通気部74における空気の流路面積よりも広くなるように形成される。そのため、上部中心側通気部77から外部に放出される脱臭成分の量が多くなる。これにより、臭いが付着しやすい衣類100の襟101側に、より多くの脱臭成分が供給される。その結果、衣類100の襟101に付着した臭いを、適切に脱臭できる。さらに、上部中心側通気部77は、ハンガー部20の上方側(フック部11側)に向けて開口するように形成される。そのため、衣類100の襟101に向けて、より確実に脱臭成分を放出できる。
また、通気部70の第1通気部71は、図3に示すように、上部コンポーネント30の複数のフランジ31間に形成される。第1通気部71は、ハンガー部本体40の開口部41と連通する。これにより、外部の空気を、第1通気部71を介して、ハンガー部本体40の流通路42(図2参照)に取り入れることができる。なお、第1通気部71は、例えば、孔、スリット、メッシュなどで形成される。図3に示す例では、第1通気部71は、整列した複数のスリット71Aで形成している。そのため、第1通気部71における、空気の流路面積を広く取ることができる。その結果、第1通気部71を通過する空気の流量を増やすことができる。
つまり、ハンガー部20は、上述したように、上部コンポーネント30とハンガー部本体40とを結合することにより構成される。これにより、上部コンポーネント30は、容易に交換することができる。そのため、上部コンポーネント30の交換により、第1通気部71における空気の流路の形状を容易に変更できる。その結果、必要性能に応じて、通過する空気の流量を任意に調整できる。
さらに、第2通気部72は、ハンガー部20のハンガー部本体40の底部22側にも配設される。これにより、脱臭装置26により生成された脱臭成分を含む空気は、自重により、ハンガー部本体40の底部22の第2通気部72から、下方に流れる。そのため、ハンガー部20の外部から第1通気部71を通過して脱臭装置26に流れる空気と、脱臭装置26により生成された脱臭成分を含む空気の流れとの干渉が、抑制される。なお、第2通気部72は、例えば孔、スリット、メッシュなどで形成される。
また、アーム部60の底部61には、図4に示すように、下部先端側通気部75および下部中心側通気部78が配設される。下部先端側通気部75は、アーム部60の先端部62側の底部61に形成される。
一方、下部中心側通気部78は、アーム部60の先端部62より内側の底部61に形成される。
このとき、下部先端側通気部75は、下部先端側通気部75を通過する空気の流路面積が、下部中心側通気部78を通過する空気の流路面積よりも広くなるように構成される。つまり、下部先端側通気部75における空気の流路面積が、下部中心側通気部78における空気の流路面積よりも広くなるように形成される。そのため、下部先端側通気部75から外部に放出される脱臭成分の量が多くなる。これにより、下部先端側通気部75からハンガー部20の外部に放出された脱臭成分を含む空気の多くが、衣類100の袖103から流入し、袖口まで到達しやすくなる。その結果、脱臭成分により、衣類100の袖10
3から袖口にかけて、より効果的に脱臭できる。
また、脱臭ハンガー10は、図5に示すように、内部に、脱臭装置26および制御部27などを備える。脱臭装置26は、衣類100(図1参照)を脱臭する脱臭成分を生成する。脱臭成分は、例えば帯電微粒子水、オゾン、ラジカル、空気イオンなどが例示される。
具体的には、脱臭成分が帯電微粒子水の場合、脱臭装置26は、放電電極(図示せず)から空気に対して放電し、脱臭成分を生成する。このとき、脱臭装置26は、ペルチェ素子(図示せず)を備える構成が好ましい。つまり、ペルチェ素子で空気を冷却し、空気中の水分を凝縮させる。そして、凝縮した水分を、放電により静電霧化する。これにより、例えば帯電微粒子水などの脱臭成分を、効率的に生成できる。
制御部27は、使用者による操作部24を介した動作指示に応じて、脱臭装置26の動作を制御する。つまり、制御部27は、操作部24のボタン24Aの押下操作により、脱臭ハンガー10に脱臭動作を開始させるための信号を受信すると、脱臭装置26を動作させるように制御する。また、制御部27は、操作部24のボタン24Aの再度の押下操作により、脱臭ハンガー10に脱臭動作を停止させるための信号を受信すると、脱臭装置26を停止させるように制御する。なお、制御部27は、例えばマイクロコンピュータなどで構成され、上記制御動作を実行する。
また、ハンガー部本体40は、図5に示すように、内部に、上述した流通路42を備える。流通路42は、通路部43および貯留部44などを含む。通路部43は、流通路42の脱臭装置26よりも上方側に設けられる部分に相当する。貯留部44は、流通路42の脱臭装置26よりも下方側に設けられる部分に相当する。
貯留部44は、脱臭装置26により生成された脱臭成分を貯留可能に構成される。
なお、図5の点線矢印は、ハンガー部20内の空気の流れを示している。つまり、外部の空気は、第1通気部71から、ハンガー部本体40の流通路42内に取り入れられる。取り入れられた空気は、流通路42の通路部43を通過して、脱臭装置26に到達する。到達した空気は、脱臭装置26により生成される脱臭成分と混合される。これにより、脱臭成分を含んだ空気が生成される。そして、生成された脱臭成分を含む空気は、貯留部44に貯められる。
なお、通気部70は、上述したように、第1通気部71と、第2通気部72などを含む。
第1通気部71は、脱臭装置26よりもハンガー部20の上方側に部分に設けられる。具体的には、第1通気部71は、ネック部50の上部51の上部コンポーネント30に設けられる。これにより、ハンガー部20に衣類100が掛けられたときに、第1通気部71は、衣類100により覆われにくい。そのため、衣類100により、脱臭装置26に供給される空気の量が、減少しにくい。その結果、脱臭ハンガー10は、脱臭装置26で脱臭成分を含む空気を効率的に生成できる。
一方、第2通気部72は、脱臭装置26よりもハンガー部20の下方側の部分に設けられる。具体的には、第2通気部72は、ハンガー部20のハンガー部本体40のネック部50の下部52およびアーム部60の、少なくとも一方に設けられる。そして、脱臭成分を含む空気は、第2通気部72を通過して、ハンガー部20の外部に、適量に放出される。
このとき、図6に示すように、貯留部44に貯められた脱臭成分を含む空気は、第2通気部72から外部に放出される。
そして、脱臭成分の一部は、貯留部44に滞留する。貯留部44に滞留する脱臭成分は、重力(自重)、または、ハンガー部20内に形成された空気の流れなどにより、ハンガー部20内を移動する。これにより、脱臭成分を含む空気が、通気部70からハンガー部20の外部に放出される。つまり、脱臭装置26による脱臭成分の生成量が低下しても、貯留部44に滞留している脱臭成分が、放出される。そのため、脱臭装置26による脱臭成分の生成量の低下が、貯留部44に滞留している脱臭成分により補償される。これにより、脱臭成分の低下による衣類100の脱臭機能の低下が、抑制される。その結果、例え脱臭装置26による脱臭成分の生成量が低下した場合でも、衣類100などに付着した臭いを、より効率よく脱臭できる。
なお、貯留部44は、脱臭装置26から第2通気部72までの、空気が流れる流路上に設けることが好ましい。これにより、脱臭装置26により生成される脱臭成分が、貯留部44に滞留しやすくなる。
また、脱臭装置26から第2通気部72までの距離が、第1通気部71から脱臭装置26までの距離よりも長くなるように構成することが好ましい。これにより、脱臭ハンガー10が貯留部44を備える構成の場合、貯留部44の容積を大きくできる。そのため、貯留部44に、より多くの脱臭成分を含んだ空気を貯留できる。その結果、脱臭装置26により生成される脱臭成分が増減しても、より均一な量の脱臭成分を含む空気を、衣類100などに、効率的に放出して脱臭できる。
(実施の形態2)
以下、実施の形態2における脱臭ハンガーの構成について、図7を参照しながら、説明する。
図7に示すように、実施の形態2の脱臭ハンガー10は、吸込口28Aおよび吐出口28Bを備える電動ファン28を、さらに備える点で、実施の形態1と相違する。その他の構成要素や動作などは、実施の形態1の脱臭ハンガー10と実質的に同じであるため、説明を省略する場合がある。
つまり、実施の形態2の脱臭ハンガー10は、図7に示すように、電動ファン28が、例えばハンガー部本体40のネック部50近傍の内部に配設される。
電動ファン28は、図7の破線矢印で示すように、脱臭装置26により生成された脱臭成分を含む空気を、先端側通気部73に含まれる下部先端側通気部75に、効率よく流すことができる。そのため、脱臭成分の、例えば衣類100の袖103(図1参照)などへの拡散量が多くなる。これにより、脱臭ハンガー10の脱臭機能を、さらに高めることができる。その結果、衣類100の袖103の、例えば袖口などに付着した臭いを、より強力に脱臭できる。
このとき、脱臭装置26を、ハンガー部20の内部における電動ファン28の吐出口28B側に設けることが好ましい。この構成により、脱臭装置26により生成される脱臭成分の電動ファン28への付着を、より確実に防止できる。そのため、脱臭成分を、効率よく、ハンガー部20の外部に排出できる。
また、電動ファン28の吸込口28Aは、ハンガー部本体40のネック部50の上部5
1内に配設される。つまり、第2通気部72よりも電動ファン28の吸込口28Aの近くに、第1通気部71が配設される。これにより、ハンガー部20の内部における、第1通気部71から電動ファン28の吸込口28Aまでの、空気が流れる流路が短くなる。その結果、電動ファン28により、上部コンポーネント30の第1通気部71から、効率的に、空気をハンガー部20内に吸引できる。
一方、電動ファン28の吐出口28Bは、ネック部50の下部52内、またはアーム部60内に配設される。つまり、第1通気部71よりも電動ファン28の吐出口28Bの近くに、第2通気部72が配設される。そのため、脱臭装置26により生成された脱臭成分を含む空気の流れと、電動ファン28に吸引される空気の流れとの干渉が、生じにくい。これにより、ハンガー部20の外部に放出される脱臭成分の濃度などの変化を抑制して、より安定した脱臭性能を維持できる。
(実施の形態3)
以下、実施の形態3における脱臭ハンガー10の構成について、図8〜図16を参照しながら、説明する。
図8、図9は実施の形態3の脱臭ハンガー10の正面図である。
実施の形態3と、実施の形態1および2との異なる点は、ハンガー部本体40の下方にズボンやスカートといった衣類を掛けるための衣類保持部材300と衣類保持部材300を支持するための右支持部301と左支持部302を設けた点にある。以下、ハンガー部本体40の構成は実施の形態1および2と同一の構成であるため説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
図8に示す脱臭ハンガーでは、アーム部60の先端部62近傍から、下方に向けて2つの支持部(右支持部301と左支持部302)が形成されている。
より具体的には、右側の先端部62の裏面側から下方に向けて右支持部301が形成されており、一方、左側の先端部62の裏面側から下方に向けて左支持部302が形成されている。
この2つの支持部は、ズボンやスカートといった衣類を掛けるための衣類保持部材300を着脱自在に支持する。
衣類保持部材300は右支持部301を支点として、図9の矢印方向に回転することが可能であり、その角度は、0度〜最大約110度までである。
最大110度までの角度とした理由は以下の通りである。例えば、図9に示す脱臭ハンガー10の右側に窓があった場合に、衣類保持部材300が窓に当たらないようにするためである。
詳細に説明すると、使用者が脱臭ハンガー10を窓の近くに置く場合、脱臭ハンガー10のアーム部60を窓に当てた状態で使用するとアーム部60により窓にキズが付くことが考えられる。このため、使用者が脱臭ハンガー10を窓の近くに置く場合には、脱臭ハンガー10を窓から少し離れた位置で使用することが想定される。
この場合、衣類保持部材300の回転角度を0度〜110度と設定することにより、衣類保持部材300を開いた場合に衣類保持部材300が窓に当たらないようにしている。
尚、衣類保持部材300の回転角度を110度未満の角度としても良い。こうすることにより、確実に衣類保持部材300が窓に当たることを回避することが可能である。衣類保持部材300の回転角度は110度を超える角度としても良い。
また、衣類保持部材300は、左支持部302を支点として回転することも可能である。衣類保持部材300の回転角度は、上述した右支持部301材を支点として回転した場合と同様な角度に設定されている。
左支持部302と右支持部301は同じ構造であり、同じ機能を有している。また、左支持部302と右支持部301は、脱臭ハンガー10の中心軸に対して線対称の関係にある。
図8に戻り、右支持部301と左支持部302、衣類保持部材300、アーム部60で囲まれた部分には空間Sが存在する。
右支持部301と左支持部302は夫々、空間S側に右傾斜部303と左傾斜部304を有している。またこの右傾斜部303と左傾斜部304は下方に進むにつれた、2つの傾斜部間の距離が長くなるように傾斜している。
このため、下部中心側通気部78から放出された脱臭成分が、衣類保持部材300に掛けられた衣類全体に広がる。
右支持部301の右側側面305と、左支持部302の左側側面306夫々にはリリースボタン307が配置されている。使用者が右支持部301のリリースボタン307を押下することにより、右支持部301から衣類保持部材300が外れるようになっている。また、使用者が左支持部302のリリースボタン307を押下することにより、左支持部302から衣類保持部材300が外れるようになっている。この構成についての詳細は後ほど説明する。
尚、本実施例では、右支持部301から空間S側と、左支持部302から空間S側の方向を、脱臭ハンガー10の内側としている。また、右支持部301の右側側面305から外方の方向と、左支持部302の左側側面306から外方の方向を、脱臭ハンガー10の外側としている。
図10は、図8に示す脱臭ハンガー10の底面図である。
脱臭ハンガー10の下部中心側通気部78と下部先端側通気部75の下方に衣類保持部材300が位置するようになっている。このため、衣類保持部材300に掛けられたズボンやスカート全体を効率的に脱臭することができる。
図11は、衣類保持部材300を示す図である。衣類保持部材300は、例えばステンレス鋼(SUS304)から成り、断面形状は直径5mmの円形状である。
衣類保持部材300は、2つの長辺308と2つの短辺309の2つの辺からなる略長方形の形状である。1つの長辺308の長さは350mmであり、1つの短辺309の長さは40mmである。この長辺308と短辺309の長さは一例であり、長辺308と短辺309の長さを図11に示す長さと異なる数値としても良い。
衣類保持部材300の4つの隅部分は曲面となっている。これは、衣類保持部材300が支持部材を支点に回転する際に、スムーズに回転できるようにするためである。
衣類保持部材300の1つの長辺308には、衣類がすべり落ちることを防止するための滑り止め317が形成されている。この滑り止め317は、例えば、熱可塑性エラストマーのような、衣類と滑り止め間に摩擦が生じ易い材料からなる。
尚、この滑り止め317は2つの長辺308夫々に形成しても良いし、片方の長辺308のみに形成しても良い。
図12は、右支持部301近傍を拡大した図である。図13は、使用者がリリースボタン307を押下した状態での、右支持部301近傍を拡大した図である。図12と図13の点線で示した部分はロック装置310であり、衣類保持部材300を支持或いは開放するための装置である。使用者は、このロック装置310に形成されたリリースボタン307を押下することにより、衣類保持部材300を右支持部301から開放することができる。
図12に示すように、右支持部301は2つの内壁である外側内壁311と内側内壁312を有しており、これら内壁の上方には曲部313が形成されている。外側内壁311は下方に向けて多少傾斜しており、その長さは約8mmである。このため、使用者が左指示部のリリースボタン307を押下し、衣類保持部材300が図9に示すように左支持部302材を支点として回転する際に、約110度の回転角度まで回転し、衣類保持部材300がそれ以上の角度まで回転できないようになっている。
尚、本実施例では外側内壁311の長さを約8mmとしたが、他の長さとしても良い。例えば、4mm〜15mmの範囲での長さにすることも可能である。
衣類保持部材300の回転角度は、設計時にこの外側内壁311の傾斜角度と長さを変更することにより変えることができる。
曲部313は表面が曲面である。このため、衣類保持部材300が回転しやすい構造となっている。
ロック装置310は下方に突出部314を有しており、ロック装置310は図示しないスプリング等の弾性部材により脱臭ハンガー10の外側(図13中右側)に向けて付勢されている。図12に示す状態では、突出部314は2つの内壁である、外側内壁311と内側内壁312と間の空間に突出し、衣類保持部材300が下方に落ちないように支持している。
使用者がリリースボタン307を押下すると、図13に示すように突出部314は、弾性部材の付勢力に抗して脱臭ハンガー10の内側(図13中左側)に移動する。そうすると、突出部314は衣類保持部材300を保持しなくなる。このため、衣類保持部材300は下方に落下する。
図14は、右支持部301近傍を拡大し下方から見た斜視図である。
図14において、右支持部301のリリースボタン307が配置された右側側面305には、右側側面305の表面からへこんだ形状である凹部315が形成されている。この凹部315は、右支持部301が下部先端側通気部75を塞ぐことを極力回避している。
また、右側側面305の下方側には、複数の突部からなる凹凸部316が形成されている。この凹凸部316は、右側側面305の下方部分の強度を上げるためのものである。
より詳細には、衣類保持部材300が回転する際に、右側側面305の下方側に衣類保持部材300が当たり、右側側面305の下方側に衝撃が加わるが、このように衝撃が加わる部分に複数の突部からなる凹凸部316を形成し、強度を上げている。
このように、右側側面305は、凹部315を有することにより、下部先端側通気部75からの脱臭成分が効率よく衣服に流れるようにしており、また、この凹部315の中に複数の突部からなる凹凸部316を有することにより、右支持部301の強度を高めている。
尚、左支持部302は右支持部301と同様な構成となっているため、説明を省略する。
図15は、脱臭ハンガー10にズボンを掛けた状態を示す斜視図である。図16は、脱臭ハンガー10にズボンを掛けた状態を示す右側面図である。尚、点線で記載した部分がズボンである。
図15、図16に示すように、衣類保持部材300の2つの長辺308にズボンを掛けているため、下部中心側通気部78から放出した消臭成分は、図16の矢印に示すように衣類保持部材300の下方から左右に向い流れる。このため、消臭成分をズボン全体に流すことが可能となる。
衣類保持部材300にはスカートの紐を通すこともできる。スカートの紐の輪の中に衣類保持部材300を通し、衣類保持部材300を右支持部301と左支持部302に装着することにより、スカートを脱臭ハンガー10に吊り下げることが可能である。
尚、実施の形態3については、変形例として以下の構成とすることも可能である。
本実施の形態3では、右支持部301と左支持部302は脱臭ハンガー10の本体に固定されているが、着脱可能としても良い。
また、本実施の形態3では、衣類保持部材300は、右支持部301と左支持部302から着脱可能であるが、衣類保持部材300を右支持部301と左支持部302に固定した構成としても良い。
また、本実施の形態3では、衣類保持部材300は、2つの長辺308を有しているが、1つの長辺308のみ、即ち略棒状の形状としても良い。
また、衣類保持部材300の2つの長辺308の間にメッシュ状の部材を配置しても良い。このような構成とすることにより、衣類が衣類保持部材300からずり落ちるにくくすることができる。
また、衣類保持部材300と滑り止め317を同じ材料で形成しても良い。例えば衣類保持部材300と滑り止め317をポリエチレンテレフタラートのような樹脂で形成し、滑り止め317部分に凹凸を形成し、他の部分は表面が滑りやすいように凹凸がない表面にすることで、滑り止め317部分により衣類がずり落ちることを防止することも可能である。
(変形例)
上記各実施の形態では、脱臭ハンガーが取り得る形態の一例について説明したが、上記
実施の形態に限られない。
つまり、本実施の形態の脱臭ハンガーは、上記各実施の形態以外に、例えば以下に示す実施の形態の変形例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変形例が組み合わせられた形態をも取り得る。
具体的には、脱臭装置26が生成する脱臭成分の重さは、任意に変更可能である。例えば、脱臭装置26は、空気よりも重い脱臭成分を生成することもできる。この場合、通気部70が脱臭装置26よりもハンガー部20の上部21寄りの部分に設けられた第1通気部71、および、脱臭装置26よりもハンガー部20の底部22寄りの部分に設けられた第2通気部72を含むように構成することが好ましい。これにより、脱臭成分を含む空気が、貯留部44に流れ込みやすくなる。つまり、脱臭成分を含んだ空気は、主に第2通気部72を通過してハンガー部20の外部に移動する。そのため、ハンガー部20の外部から第1通気部71を通過して脱臭装置に流れる空気と、脱臭装置26により生成された脱臭成分の流れとの干渉が生じにくい。その結果、脱臭成分を、ハンガー部20の外部に効率的に放出できる。