JP2020032462A - 熱延鋼板の調質圧延方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、調質圧延以降の工程においても、形状不良は通板トラブルの原因となるため、最終製品以外でも平坦な鋼板形状が求められる。
その際、仕上げ圧延工程出側のランアウトテーブルにおける走行性や水乗り、コイラーでの巻き取り性を考慮して急峻度約1%〜2%の耳波気味で圧延するのが一般的である。
調質圧延ラインでの役割は上記形状不良の矯正の他、不良部のカット、表面検査、ストレッチャーストレインの除去などが挙げられる。
ここで伸長率とは式(1)のように入側板厚(Hin)と出側板厚(Hout)によって定義される値であり、調質圧延工程での鋼板の変形の大きさを表す量である。
ロールギャップを操作した場合には当然ながら鋼板の圧延後形状が変化するため、同時に形状制御アクチュエータを操作する必要がある。しかし、500mpmを超える速度でのこの操作は蛇行や絞りなどの要因となり、場合によってはワークロール交換やバックアップロール交換が発生する危険性があるため難しく、一般的には鋼板の先尾端の伸長率を故意に上下限から外し、伸長率不良部である数メートルは調質圧延後に切り捨てる操業が行われている。
したがって、熱延鋼板の調質圧延ラインにおける理想的な制御方法としては、調質圧延の速度に応じて変化する伸長率を上下限内に自動制御しつつ、荷重の変化に伴う形状変化を形状制御アクチュエータの操作によって矯正する制御方法であると言える。
そして、圧延後形状を平坦とする伸長率すなわち圧延荷重と、ベンダーなどの形状制御アクチュエータの操作量の関係は互換性があるとされており、圧延荷重が低下して腹伸びになったとしてもベンダーを効かせることで平坦形状が達成できるので、上記の方法は有効なものである。
また、特許文献1における圧延機入側に形状測定装置を設ける方法では、高速圧延の際に制御遅れが発生するなどの新たな問題点も浮上する。
圧延の開始前に、圧延対象となる金属帯の諸元、調質圧延条件に基づいて圧延開始時と圧延開始後における伸長率、圧延荷重及びベンダー量をそれぞれ計算によって求める計算工程と、
該計算工程で計算によって求められた伸長率、圧延荷重及びベンダー量に基づいて調質圧延を行う圧延工程とを有し、
前記計算工程における圧延開始時の計算においては、ベンダー量を前記調質圧延機の設備仕様の上下限±20%以内となるように制約すると共に、伸長率を予め与えられた所定の範囲内として前記計算を行い、
前記計算工程における前記圧延開始後の計算においては、前記ベンダー量を調質圧延機の設備仕様の上下限以内となるように制約すると共に、伸長率を予め与えられた所定の範囲内として前記計算を行うことを特徴とするものである。
本発明の特徴は、計算工程にあるので、これを図1のフローチャートに基づいて詳細に説明する。
なお、形状制御アクチュエータの操作量と圧延後鋼板形状の関係が明らかであれば、各種形状制御アクチュエータを組み込むことができるが、本発明では熱延鋼板の調質圧延ラインであれば一般的に有していると考えられるワークロールベンダーを対象としている。
式(3)(4)(5)におけるCrは、図2及びCr=(Hc―He)/2で定義される入側鋼板のクラウン量であり、調質圧延を行う鋼板のクラウンが前工程である熱間圧延工程などにおいて長手方向全長で測定できていることが望ましい。
なお、長手全長のクラウンが測定できていない場合には長手一か所のクラウン実績を全長手位置に反映して計算をすればよい。
たとえば、設備仕様における上下限値が±60tonf/チョックの場合には、調質圧延開始時にはベンダー制約を±10tonf/チョックとすることで、調質圧延開始時のベンダー操作量を±10tonf/チョック程度から開始することができる。
たとえば、設備仕様における上下限値が±60tonf/チョックの場合には、調質圧延開始後にはベンダー制約の上下限を±60tonf/チョックとする。
具体的には、S4において計算したベンダー操作量がベンダー制約の上限より大きい場合には式(6)により、ベンダー制約の下限よりも小さい場合には式(7)により、S4において計算されたベンダー操作量とベンダー制約上下限との差ΔPBenを計算する。
以上の計算より、調質圧延中のベンダー操作量を最大限確保した状態で圧延を開始することができる。
なお、J4においてS2で計算した伸長率又はS5で修正した伸長率がS6で読み込んだ伸長率の範囲外であると判断された場合には、S7において伸長率を上下限値の近い方に修正し、そのときの圧延荷重とベンダー量を再計算し、計算された値で圧延を開始する。
S7のあとは、計算が尾端まで終了したか(圧延開始後まで終了したか)を判断して、Yesの場合には計算を終了し、Noの場合には、S2に戻って同様の計算を行う。
J5において、「尾端まで終了」としているのは、上述の説明では、圧延開始前か圧延開始後かの二者での選択になっているが、圧延開始後を例えば鋼帯の長さ方向で9領域に分割して各領域において上記のような計算をしてもよく、このような場合を含めるためである。
ミル形式4Hi、バックアップロール径1100mm、ワークロール径560mm、最高圧延速度800mpm(図4参照)の調質圧延機を用い、入側板厚2mm、板幅1300mm、入側張力2tonf、出側張力8tonf、クラウン量は全長で50μm(図3参照)、材料の引張強度60kgf/mm2、圧延開始時(圧延TOP)のベンダーの制約範囲±10tonf/チョック、圧延機のベンダーの制約範囲±70tonf/チョック、伸長率の制約範囲0.5〜0.9%の範囲で設定計算を行った。
従来例として、調質圧延で従来行われている一態様である荷重一定制御によって荷重が制御され、形状セットアップによって最適なベンダー操作量が設定されているものを行った。
シミュレーションの結果を、図5〜図9に示す。
図5は、縦軸が伸長率(%)、横軸が鋼帯の先端から尾端までの長手方向の位置を表しており、図中の網掛けで示した範囲が伸長率の制約範囲である。
図6、図7、図8、図9の縦軸は、それぞれベンダー(tonf/チョック)、圧延荷重(tonf)、板幅方向の両端における形状評価指数Λ2(I-unit)、板幅方向の中央部における形状評価指数Λ4(I-unit)で、横軸は図5と同様である。
他方、本発明例においても圧延速度の増加に伴い伸長率が低下するが、伸長率制約の下限に達した時点から伸長率の低下を防いでおり、伸長率不良を防止している。
伸長率を保持したことで圧延荷重が増加するが(図7参照)、ベンダーを10tonf/チョックから開始したことで、圧延速度が増加した時点でのベンダーによる鋼板の形状制御を制約範囲内で行うことができ(図6参照)、圧延荷重が増加したことで変化するロールたわみを補償し、出側鋼板の形状を約-15I-unitにとどめている(図9参照)。
ミル形式4Hi、バックアップロール径1000mm、ワークロール径510mm、最高圧延速度800mpmの調質圧延機を用い(図11参照)、入側板厚3mm、板幅1000mm、入側張力3tonf、出側張力12tonf、材料の引張強度40kgf/mm2、圧延開始時(圧延TOP)のベンダーの制約範囲±10tonf/チョック、圧延機のベンダーの制約範囲±70tonf/チョック、伸長率の制約範囲0.5〜1.0%の範囲で設定計算を行った。
また、従来例として、伸長率不良を防止するために伸長率一定制御とした場合を行った。
シミュレーションの結果を、図12〜図16に示す。なお、図12〜図16の縦軸、横軸はそれぞれ図5〜図9と同様である。
一方、本発明例では、調質圧延開始時のベンダー操作量を従来例に比較して小さくして、圧延途中でのベンダーによる形状制御範囲を確保しており、その結果、出側鋼板形状は従来例よりもよく(図15、図16参照)、伸長率も制約の範囲内に収まっている(図12参照)。
ミル形式4Hi、バックアップロール径1000mm、ワークロール径560mm、最高圧延速度800mpm、ベンダーの設備制約±70tonf/チョックの調質圧延機を用い、入側板厚2mm、板幅1000mm、入側張力2tonf、出側張力8tonf、材料の引張強度60kgf/mm2、伸長率の上限値0.9%、伸長率の下限値0.5%の条件で、圧延開始時のベンダー制約をベンダーの設備仕様範囲内で変化させた。
Claims (1)
- 熱延鋼板を調質圧延機によって調質圧延する調質圧延方法であって、
圧延の開始前に、圧延対象となる金属帯の諸元、調質圧延条件に基づいて圧延開始時と圧延開始後における伸長率、圧延荷重及びベンダー量をそれぞれ計算によって求める計算工程と、
該計算工程で計算によって求められた伸長率、圧延荷重及びベンダー量に基づいて調質圧延を行う圧延工程とを有し、
前記計算工程における圧延開始時の計算においては、ベンダー量を前記調質圧延機の設備仕様の上下限±20%以内となるように制約すると共に、伸長率を予め与えられた所定の範囲内として前記計算を行い、
前記計算工程における前記圧延開始後の計算においては、前記ベンダー量を調質圧延機の設備仕様の上下限以内となるように制約すると共に、伸長率を予め与えられた所定の範囲内として前記計算を行うことを特徴とする熱延鋼板の調質圧延方法。
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| CN115770787A (zh) * | 2021-09-08 | 2023-03-10 | 上海梅山钢铁股份有限公司 | 一种针对冷连轧薄规格带钢头部浪形缺陷的改善方法 |
| JPWO2025191939A1 (ja) * | 2024-03-14 | 2025-09-18 |
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