JP2020041085A - 溶剤組成物、水切り方法およびフラックスの洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】水切り性能およびフラックス除去性能に優れた溶剤組成物、水切り方法およびフラックスの洗浄方法の提供。
【解決手段】本発明の溶剤組成物は、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンと、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノールおよび2−ブタノールからなる群から選択される少なくとも1種のアルコールとを含み、上記アルコールの含有量が、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンおよび上記アルコールの合計質量に対して、0.5質量%超10質量%以下である。
【選択図】なし
【解決手段】本発明の溶剤組成物は、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンと、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノールおよび2−ブタノールからなる群から選択される少なくとも1種のアルコールとを含み、上記アルコールの含有量が、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンおよび上記アルコールの合計質量に対して、0.5質量%超10質量%以下である。
【選択図】なし
Description
本発明は、溶剤組成物、水切り方法およびフラックスの洗浄方法に関する。
半導体の製造に使用されるウエハ、フォトリソグラフィ工程で使用されるマスク、メッキ製品、レンズ等の光学部品、液晶表示装置部品、および各種電子部品に用いられる物品は、その製造工程において、水、水系洗浄剤、準水系洗浄剤等で洗浄された後に純水等の水で濯がれて清浄化される。このとき、水が十分に除去されずに物品の表面に残存すると、乾燥後に物品の表面が不均一になり、しみの発生による外観不良や、後工程での表面処理の不均一、あるいは錆の発生による性能不良等が起こる可能性がある。そのため、物品の表面から完全に水を除去し乾燥することが重要である。水を除去し乾燥する方法としては、熱風乾燥、減圧乾燥、アルコール類やフッ素系溶剤に接触させて乾燥する方法等が挙げられる。
また、プリント基板等の製造において、半田付け後のプリント基板上には、半田に含まれるフラックス成分が残留する。フラックスは、ロジンフラックスと水溶性フラックスとに分類されており、耐久性や信頼性を要求される分野では一般にロジンフラックスが用いられている。ロジンフラックスが半田付け後にプリント基板から完全に除去されない場合、回路の腐食による破損が生じる。このため、半田付け後にプリント基板の洗浄が一般的に行われる。
物品表面に付着した水の除去やフラックスの洗浄等には、不燃性、低毒性、安定性に優れる等の特徴を有する、フッ素系溶剤とアルコール類との溶剤組成物が使用される。
フッ素系溶剤を用いた乾燥方法は、他の溶剤を使用する乾燥方法と比較して、消費エネルギーが小さく、組成物の蒸留再生が容易という利点がある。また、フッ素系溶剤は、引火点を持たないという特徴がある。
上記フッ素系溶剤とアルコール類との溶剤組成物として、特許文献1には、炭素原子−炭素原子間に二重結合を持つフルオロオレフィンと、アルコール類とを含む溶剤組成物を、水切り用途に使用することが開示されている。また、特許文献2には、炭素原子−炭素原子間に二重結合を持つフルオロオレフィンと、アルコール類とを含む溶剤組成物を、フラックスの洗浄除去に使用することが開示されている。
フッ素系溶剤を用いた乾燥方法は、他の溶剤を使用する乾燥方法と比較して、消費エネルギーが小さく、組成物の蒸留再生が容易という利点がある。また、フッ素系溶剤は、引火点を持たないという特徴がある。
上記フッ素系溶剤とアルコール類との溶剤組成物として、特許文献1には、炭素原子−炭素原子間に二重結合を持つフルオロオレフィンと、アルコール類とを含む溶剤組成物を、水切り用途に使用することが開示されている。また、特許文献2には、炭素原子−炭素原子間に二重結合を持つフルオロオレフィンと、アルコール類とを含む溶剤組成物を、フラックスの洗浄除去に使用することが開示されている。
本発明者らは、特許文献1に記載された1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペン(CHCl=CF−CClF2。HCFO−1223yd。以下、1223ydとも記す。)と、アルコールと、を含む溶剤組成物を、水切りおよびフラックス洗浄に使用したところ、アルコールの種類および含有量によっては、水切り性能(すなわち、物品の表面から水を除去し、物品の表面を乾燥させる性能)およびフラックス除去性能が不十分になる場合があるという課題を見出した。
本発明は、上記課題に鑑みて、水切り性能およびフラックス除去性能に優れた溶剤組成物、水切り方法およびフラックスの洗浄方法の提供を課題とする。
本発明者は、上記課題について鋭意検討した結果、1223ydと後述する特定のアルコールとを所定割合で含む溶剤組成物を用いることで、所望の効果が得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明者は、以下の構成により上記課題が解決できるのを見出した。
すなわち、本発明者は、以下の構成により上記課題が解決できるのを見出した。
[1] 1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンと、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノールおよび2−ブタノールからなる群から選択される少なくとも1種のアルコールとを含み、
上記アルコールの含有量が、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンおよび上記アルコールの合計質量に対して、0.5質量%超10質量%以下であることを特徴とする、溶剤組成物。
[2] 上記アルコールがメタノールであり、
メタノールの含有量が、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンおよびメタノールの合計質量に対して、2〜10質量%である、[1]に記載の溶剤組成物。
[3] 上記アルコールがエタノールであり、
エタノールの含有量が、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンおよびエタノールの合計質量に対して、2〜10質量%である、[1]に記載の溶剤組成物。
[4] 上記アルコールが1−プロパノールであり、
1−プロパノールの含有量が、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンおよび1−プロパノールの合計質量に対して、1〜10質量%である、[1]に記載の溶剤組成物。
[5] 上記アルコールが2−プロパノールであり、
2−プロパノールの含有量が、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンおよび2−プロパノールの合計質量に対して、1〜10質量%である、[1]に記載の溶剤組成物。
[6] 上記アルコールが1−ブタノールであり、
1−ブタノールの含有量が、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンおよび1−ブタノールの合計質量に対して、1〜8質量%である、[1]に記載の溶剤組成物。
[7] 上記アルコールが2−ブタノールであり、
2−ブタノールの含有量が、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンおよび2−ブタノールの合計質量に対して、1〜8質量%である、[1]に記載の溶剤組成物。
[8] 水が付着した物品の表面に、[1]〜[7]のいずれかに記載の溶剤組成物を接触させて、上記物品の表面から水を除去することを特徴とする、水切り方法。
[9] 上記物品が、電子部品、電機部品、精密機械部品、または光学部品である、[8]に記載の水切り方法。
[10] フラックスが付着した物品の表面に、[1]〜[7]のいずれかに記載の溶剤組成物を接触させて、上記物品の表面に付着した上記フラックスを洗浄することを特徴とする、フラックスの洗浄方法。
[11] 上記物品の表面から上記フラックスを洗浄した後、さらに上記物品の表面を乾燥させる、[10]に記載のフラックスの洗浄方法。
[12] 上記物品が、電子部品、電機部品、精密機械部品、または光学部品である、[10]または[11]に記載のフラックスの洗浄方法。
上記アルコールの含有量が、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンおよび上記アルコールの合計質量に対して、0.5質量%超10質量%以下であることを特徴とする、溶剤組成物。
[2] 上記アルコールがメタノールであり、
メタノールの含有量が、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンおよびメタノールの合計質量に対して、2〜10質量%である、[1]に記載の溶剤組成物。
[3] 上記アルコールがエタノールであり、
エタノールの含有量が、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンおよびエタノールの合計質量に対して、2〜10質量%である、[1]に記載の溶剤組成物。
[4] 上記アルコールが1−プロパノールであり、
1−プロパノールの含有量が、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンおよび1−プロパノールの合計質量に対して、1〜10質量%である、[1]に記載の溶剤組成物。
[5] 上記アルコールが2−プロパノールであり、
2−プロパノールの含有量が、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンおよび2−プロパノールの合計質量に対して、1〜10質量%である、[1]に記載の溶剤組成物。
[6] 上記アルコールが1−ブタノールであり、
1−ブタノールの含有量が、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンおよび1−ブタノールの合計質量に対して、1〜8質量%である、[1]に記載の溶剤組成物。
[7] 上記アルコールが2−ブタノールであり、
2−ブタノールの含有量が、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンおよび2−ブタノールの合計質量に対して、1〜8質量%である、[1]に記載の溶剤組成物。
[8] 水が付着した物品の表面に、[1]〜[7]のいずれかに記載の溶剤組成物を接触させて、上記物品の表面から水を除去することを特徴とする、水切り方法。
[9] 上記物品が、電子部品、電機部品、精密機械部品、または光学部品である、[8]に記載の水切り方法。
[10] フラックスが付着した物品の表面に、[1]〜[7]のいずれかに記載の溶剤組成物を接触させて、上記物品の表面に付着した上記フラックスを洗浄することを特徴とする、フラックスの洗浄方法。
[11] 上記物品の表面から上記フラックスを洗浄した後、さらに上記物品の表面を乾燥させる、[10]に記載のフラックスの洗浄方法。
[12] 上記物品が、電子部品、電機部品、精密機械部品、または光学部品である、[10]または[11]に記載のフラックスの洗浄方法。
本発明によれば、水切り性能およびフラックス除去性能に優れた溶剤組成物、水切り方法およびフラックスの洗浄方法を提供できる。
本発明における用語の意味は以下の通りである。
「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
1223ydは二重結合上の置換基の位置により、幾何異性体であるZ体とE体が存在する。本明細書中では特に断らずに化合物名や化合物の略称を用いた場合には、Z体およびE体から選択される少なくとも1種を示し、より具体的には、Z体もしくはE体、または、Z体とE体の任意の割合の混合物を示す。
本発明において、水切りとは水が付着した物品から水を除去することを意味し、いわゆる水切り乾燥、脱水、乾燥といった様態を含む。
「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
1223ydは二重結合上の置換基の位置により、幾何異性体であるZ体とE体が存在する。本明細書中では特に断らずに化合物名や化合物の略称を用いた場合には、Z体およびE体から選択される少なくとも1種を示し、より具体的には、Z体もしくはE体、または、Z体とE体の任意の割合の混合物を示す。
本発明において、水切りとは水が付着した物品から水を除去することを意味し、いわゆる水切り乾燥、脱水、乾燥といった様態を含む。
[溶剤組成物]
本発明の溶剤組成物は、1223ydと、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノールおよび2−ブタノールからなる群から選択される少なくとも1種のアルコール(以下、「アルコール(A)」ともいう。)と、を含み、アルコール(A)の含有量が、1223ydおよびアルコール(A)の合計質量に対して、0.5質量%超10質量%以下である。
本発明の溶剤組成物は、水切り性能およびフラックス除去性能に優れる。この理由の詳細は明らかになっていないが、アルコール(A)を用い、かつ、この含有量が所定範囲内であれば、アルコール(A)と1223ydとが有する機能が相乗的に作用して、水切り性能およびフラックス除去性能が向上したと考えられる。
なお、以下の説明において、「本発明の効果」とは、特に断りが無い限り、「水切り性能およびフラックス除去性能に優れること」を意味する。
本発明の溶剤組成物は、1223ydと、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノールおよび2−ブタノールからなる群から選択される少なくとも1種のアルコール(以下、「アルコール(A)」ともいう。)と、を含み、アルコール(A)の含有量が、1223ydおよびアルコール(A)の合計質量に対して、0.5質量%超10質量%以下である。
本発明の溶剤組成物は、水切り性能およびフラックス除去性能に優れる。この理由の詳細は明らかになっていないが、アルコール(A)を用い、かつ、この含有量が所定範囲内であれば、アルコール(A)と1223ydとが有する機能が相乗的に作用して、水切り性能およびフラックス除去性能が向上したと考えられる。
なお、以下の説明において、「本発明の効果」とは、特に断りが無い限り、「水切り性能およびフラックス除去性能に優れること」を意味する。
<1223yd>
1223ydは、上述した通り、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペン(CHCl=CF−CF2Cl)を意味する。
1223ydは、炭素原子−炭素原子間に二重結合を持つフルオロオレフィンであるため、大気中での寿命が短い。そのため、オゾン破壊係数や地球温暖化係数が小さい。
1223ydの含有量は、溶剤組成物の全質量に対して、90質量%以上99.5質量%未満が好ましく、90〜98質量%がより好ましい。
1223ydは、上述した通り、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペン(CHCl=CF−CF2Cl)を意味する。
1223ydは、炭素原子−炭素原子間に二重結合を持つフルオロオレフィンであるため、大気中での寿命が短い。そのため、オゾン破壊係数や地球温暖化係数が小さい。
1223ydの含有量は、溶剤組成物の全質量に対して、90質量%以上99.5質量%未満が好ましく、90〜98質量%がより好ましい。
<アルコール(A)>
アルコール(A)は、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノールおよび2−ブタノールからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である。このなかでも、本発明の効果がより発揮される点から、メタノール、エタノール、1−プロパノールおよび2−プロパノールが好ましい。
アルコール(A)は、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノールおよび2−ブタノールからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である。このなかでも、本発明の効果がより発揮される点から、メタノール、エタノール、1−プロパノールおよび2−プロパノールが好ましい。
アルコール(A)の含有量は、1223ydおよびアルコール(A)の合計質量に対して、0.5質量%超10質量%以下である。アルコール(A)は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
特に、アルコール(A)がメタノールである場合において、1223ydとの共沸組成物または共沸様組成物を形成し、溶剤組成物の連続使用時における組成変動が少なくなる点から、メタノールの含有量は、1223ydおよびメタノールの合計質量に対して、2〜10質量%が好ましく、6〜10質量%がより好ましく、7〜9質量%がさらに好ましい。
また、アルコール(A)がエタノールである場合において、1223ydとの共沸組成物または共沸様組成物を形成し、溶剤組成物の連続使用時における組成変動が少なくなる点から、エタノールの含有量は、1223ydおよびエタノールの合計質量に対して、2〜10質量%が好ましく、2〜8質量%がより好ましく、4〜6質量%がさらに好ましく、4.5〜5.5質量%が特に好ましい。
また、アルコール(A)が1−プロパノールである場合において、1223ydとの共沸組成物または共沸様組成物を形成し、溶剤組成物の連続使用時における組成変動が少なくなる点から、1−プロパノールの含有量は、1223ydおよび1−プロパノールの合計質量に対して、1〜10質量%が好ましく、1〜6質量%が好ましく、1〜3質量%がより好ましく、1.5〜2.5質量%が特に好ましい。
また、アルコール(A)が2−プロパノールである場合において、1223ydとの共沸組成物または共沸様組成物を形成し、溶剤組成物の連続使用時における組成変動が少なくなる点から、2−プロパノールの含有量は、1223ydおよび2−プロパノールの合計質量に対して、1〜10質量%が好ましく、1〜6質量%が好ましく、1〜3質量%がより好ましく、1.5〜2.5質量%が特に好ましい。
また、アルコール(A)が1−ブタノールである場合において、1223ydとの共沸組成物または共沸様組成物を形成し、溶剤組成物の連続使用時における組成変動が少なくなる点から、1−ブタノールの含有量は、1223ydおよび1−ブタノールの合計質量に対して、1〜8質量%が好ましく、1〜3質量%がより好ましく、1〜2質量%が特に好ましい。
また、アルコール(A)が2−ブタノールである場合において、1223ydとの共沸組成物または共沸様組成物を形成し、溶剤組成物の連続使用時における組成変動が少なくなる点から、2−ブタノールの含有量は、1223ydおよび2−ブタノールの合計質量に対して、1〜8質量%が好ましく、1〜3質量%がより好ましく、1〜2質量%が特に好ましい。
特に、アルコール(A)がメタノールである場合において、1223ydとの共沸組成物または共沸様組成物を形成し、溶剤組成物の連続使用時における組成変動が少なくなる点から、メタノールの含有量は、1223ydおよびメタノールの合計質量に対して、2〜10質量%が好ましく、6〜10質量%がより好ましく、7〜9質量%がさらに好ましい。
また、アルコール(A)がエタノールである場合において、1223ydとの共沸組成物または共沸様組成物を形成し、溶剤組成物の連続使用時における組成変動が少なくなる点から、エタノールの含有量は、1223ydおよびエタノールの合計質量に対して、2〜10質量%が好ましく、2〜8質量%がより好ましく、4〜6質量%がさらに好ましく、4.5〜5.5質量%が特に好ましい。
また、アルコール(A)が1−プロパノールである場合において、1223ydとの共沸組成物または共沸様組成物を形成し、溶剤組成物の連続使用時における組成変動が少なくなる点から、1−プロパノールの含有量は、1223ydおよび1−プロパノールの合計質量に対して、1〜10質量%が好ましく、1〜6質量%が好ましく、1〜3質量%がより好ましく、1.5〜2.5質量%が特に好ましい。
また、アルコール(A)が2−プロパノールである場合において、1223ydとの共沸組成物または共沸様組成物を形成し、溶剤組成物の連続使用時における組成変動が少なくなる点から、2−プロパノールの含有量は、1223ydおよび2−プロパノールの合計質量に対して、1〜10質量%が好ましく、1〜6質量%が好ましく、1〜3質量%がより好ましく、1.5〜2.5質量%が特に好ましい。
また、アルコール(A)が1−ブタノールである場合において、1223ydとの共沸組成物または共沸様組成物を形成し、溶剤組成物の連続使用時における組成変動が少なくなる点から、1−ブタノールの含有量は、1223ydおよび1−ブタノールの合計質量に対して、1〜8質量%が好ましく、1〜3質量%がより好ましく、1〜2質量%が特に好ましい。
また、アルコール(A)が2−ブタノールである場合において、1223ydとの共沸組成物または共沸様組成物を形成し、溶剤組成物の連続使用時における組成変動が少なくなる点から、2−ブタノールの含有量は、1223ydおよび2−ブタノールの合計質量に対して、1〜8質量%が好ましく、1〜3質量%がより好ましく、1〜2質量%が特に好ましい。
1223ydとアルコール(A)とが共沸組成物または共沸様組成物を形成する場合、溶剤組成物の連続使用時における組成変動が少なくなるという利点がある。
共沸組成物は、液相の気化により生成される気相の組成が液相の組成と同一となり、または、気相の液化により生成される液相の組成が気相の組成と同一となるものとして定義される。共沸組成物は、蒸発、凝縮により組成が変化しないことから、溶剤組成物として繰り返し使用することができる。なお、共沸組成物の組成は、圧力条件により変化する。
また、共沸様組成物は、共沸組成物に類似した挙動を示すものである。すなわち、共沸様組成物は、液相の気化により生成される気相の組成が液相の組成と略同一となり、または、気相の液化により生成される液相の組成が気相の組成と略同一となる。共沸様組成物は、蒸発、凝縮により組成がほとんど変化しないことから、共沸組成物と同様、溶剤組成物として繰り返し使用することができる。
1223ydとの共沸組成物または共沸様組成物を形成し、溶剤組成物の連続使用時における組成変動がより少なくなる点から、溶剤組成物の比揮発度は、0.50〜2.00が好ましく、0.66〜1.50がより好ましく、0.80〜1.20が特に好ましい。比揮発度が1の場合、共沸組成物を意味する。なお、比揮発度は、後述の実施例欄に記載の式によって算出される。
共沸組成物は、液相の気化により生成される気相の組成が液相の組成と同一となり、または、気相の液化により生成される液相の組成が気相の組成と同一となるものとして定義される。共沸組成物は、蒸発、凝縮により組成が変化しないことから、溶剤組成物として繰り返し使用することができる。なお、共沸組成物の組成は、圧力条件により変化する。
また、共沸様組成物は、共沸組成物に類似した挙動を示すものである。すなわち、共沸様組成物は、液相の気化により生成される気相の組成が液相の組成と略同一となり、または、気相の液化により生成される液相の組成が気相の組成と略同一となる。共沸様組成物は、蒸発、凝縮により組成がほとんど変化しないことから、共沸組成物と同様、溶剤組成物として繰り返し使用することができる。
1223ydとの共沸組成物または共沸様組成物を形成し、溶剤組成物の連続使用時における組成変動がより少なくなる点から、溶剤組成物の比揮発度は、0.50〜2.00が好ましく、0.66〜1.50がより好ましく、0.80〜1.20が特に好ましい。比揮発度が1の場合、共沸組成物を意味する。なお、比揮発度は、後述の実施例欄に記載の式によって算出される。
<安定剤>
本発明の溶剤組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、1223ydおよびアルコール(A)以外の成分を含んでいてもよい。このような成分の具体例としては、1223ydを安定化する安定剤が挙げられる。
安定剤としては、フェノール類、エーテル類、エポキシド類、不飽和炭化水素類、およびアルコール(A)以外のアルコール類からなる群から選択される少なくとも1種が挙げられる。
本発明の溶剤組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、1223ydおよびアルコール(A)以外の成分を含んでいてもよい。このような成分の具体例としては、1223ydを安定化する安定剤が挙げられる。
安定剤としては、フェノール類、エーテル類、エポキシド類、不飽和炭化水素類、およびアルコール(A)以外のアルコール類からなる群から選択される少なくとも1種が挙げられる。
フェノール類としては、フェノール、1,2−ベンゼンジオール、2,6−ジターシャリーブチル−4−メチルフェノール(BHT)、m−クレゾール、2−イソプロピル−5−メチルフェノール、α−トコフェロールおよび2−メトキシフェノール、メトキシヒドロキノン(MEHQ)が好ましい。
エーテル類としては、4〜6員環の環状エーテルが好ましく、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、1,3,5−トリオキサン、2−メチルフラン、テトラヒドロフランが好ましい。
エポキシド類としては、1,2−プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、ブチルグリシジルエーテルが好ましい。
不飽和炭化水素としては、2−メチル−2−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、2−メチル−2−ペンテン、2,3−ジメチル−2−ブテン、2,4,4−トリメチル−1−ペンテン、2,4,4−トリメチル−2−ペンテンが好ましい。
アルコール類としては、2−プロピン−1−オール(プロパルギルアルコール)が好ましい。
安定剤は、上記のうち1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。2種以上用いる場合は、うち1種はフェノール類を用いることが好ましい。溶剤組成物の安定性をさらに高める観点から、フェノール類と、エーテル類、エポキシド類、不飽和炭化水素類、およびアルコール(A)以外のアルコール類からなる群から選択される少なくとも1種とを組合せて用いることが好ましい。
本発明の溶剤組成物における安定剤の含有量は、1223ydの100質量部に対して、0.0001〜1.0質量部が好ましく、0.0005〜0.8質量部がより好ましく、0.01〜0.7質量部が特に好ましい。
<ニトロ化合物類およびトリアゾール類>
溶剤組成物が銅または銅合金と接触する用途に使用する場合には、それらの金属の腐食を避けるために、溶剤組成物は、ニトロ化合物類やトリアゾール類を含有してもよい。
ニトロ化合物類の具体例としては、ニトロメタン、ニトロエタン、1−ニトロプロパン、2−ニトロプロパン、1−ニトロエチレンが挙げられ、ニトロメタン、ニトロエタンが好ましい。
トリアゾール類の具体例としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−ターシャリー−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−[(N,N−ビス−2−エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾールが挙げられ、1,2,3−ベンゾトリアゾールが好ましい。
ニトロ化合物類およびトリアゾール類の含有量はそれぞれ、溶剤組成物の全質量に対して、10質量ppm〜1質量%が好ましい。
溶剤組成物が銅または銅合金と接触する用途に使用する場合には、それらの金属の腐食を避けるために、溶剤組成物は、ニトロ化合物類やトリアゾール類を含有してもよい。
ニトロ化合物類の具体例としては、ニトロメタン、ニトロエタン、1−ニトロプロパン、2−ニトロプロパン、1−ニトロエチレンが挙げられ、ニトロメタン、ニトロエタンが好ましい。
トリアゾール類の具体例としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−ターシャリー−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−[(N,N−ビス−2−エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾールが挙げられ、1,2,3−ベンゾトリアゾールが好ましい。
ニトロ化合物類およびトリアゾール類の含有量はそれぞれ、溶剤組成物の全質量に対して、10質量ppm〜1質量%が好ましい。
<1223yd、アルコール(A)以外の溶剤(溶剤(A))>
溶剤組成物は、溶解性をより高める、揮発速度を調節する等の各種の目的に応じて、1223yd、アルコール(A)以外の溶剤を含んでもよい。なお、溶剤(A)としては、1223ydに可溶な溶剤が好ましい。1223ydに可溶とは、所望の濃度となるように1223ydに混合して、常温(25℃)で撹拌することにより二層分離や濁りを起こさずに均一に溶解できる溶剤を意味する。
溶剤組成物に含まれる溶剤(A)は、1種単独でも2種以上でもよい。
溶剤組成物は、溶解性をより高める、揮発速度を調節する等の各種の目的に応じて、1223yd、アルコール(A)以外の溶剤を含んでもよい。なお、溶剤(A)としては、1223ydに可溶な溶剤が好ましい。1223ydに可溶とは、所望の濃度となるように1223ydに混合して、常温(25℃)で撹拌することにより二層分離や濁りを起こさずに均一に溶解できる溶剤を意味する。
溶剤組成物に含まれる溶剤(A)は、1種単独でも2種以上でもよい。
溶剤(A)としては、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、エーテル類、エステル類、クロロカーボン類、HFC類、HFE類、HCFO類、および、CFO類からなる群から選択される少なくとも1種の溶剤が好ましい。
上述した安定剤には、溶剤(A)として使用できる化合物がある。そのような安定剤は、安定化効果を発揮するために十分な量を超えて溶剤組成物中に含有されていてもよい。その場合、安定化効果を発揮するために十分な量を超えた量の安定剤については溶剤(A)とみなすものとする。
溶剤(A)である炭化水素類としては、炭素数が5以上の炭化水素類が好ましい。炭素数が5以上の炭化水素類であれば、鎖状であっても環状であってもよく、また飽和炭化水素類であっても、不飽和炭化水素類であってもよい。
炭化水素類の具体例としては、n−ペンタン、2−メチルブタン、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、n−ヘプタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、2,4−ジメチルペンタン、n−オクタン、2−メチルヘプタン、3−メチルヘプタン、4−メチルヘプタン、2,2−ジメチルヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン、3,3−ジメチルヘキサン、2−メチル−3−エチルペンタン、3−メチル−3−エチルペンタン、2,3,3−トリメチルペンタン、2,3,4−トリメチルペンタン、2,2,3−トリメチルペンタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−ノナン、2,2,5−トリメチルヘキサン、n−デカン、n−ドデカン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ビシクロヘキサン、α−ピネン、ジペンテン、デカリン、テトラリン、アミルナフタレンが挙げられる。なかでも、n−ペンタン、シクロペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタンが好ましい。
炭化水素類の具体例としては、n−ペンタン、2−メチルブタン、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、n−ヘプタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、2,4−ジメチルペンタン、n−オクタン、2−メチルヘプタン、3−メチルヘプタン、4−メチルヘプタン、2,2−ジメチルヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン、3,3−ジメチルヘキサン、2−メチル−3−エチルペンタン、3−メチル−3−エチルペンタン、2,3,3−トリメチルペンタン、2,3,4−トリメチルペンタン、2,2,3−トリメチルペンタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−ノナン、2,2,5−トリメチルヘキサン、n−デカン、n−ドデカン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ビシクロヘキサン、α−ピネン、ジペンテン、デカリン、テトラリン、アミルナフタレンが挙げられる。なかでも、n−ペンタン、シクロペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタンが好ましい。
溶剤(A)であるアルコール類としては、炭素数5〜16のアルコール類が好ましい。炭素数5〜16のアルコール類であれば、鎖状であっても環状であってもよく、また飽和アルコール類であっても、不飽和アルコール類であってもよい。
溶剤(A)であるアルコール類の具体例としては、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、ネオペンチルアルコール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、1−ノナノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、1−デカノール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、2−プロピン−1−オール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、1−メチルシクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、α−テルピネオール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、ノニルアルコール、テトラデシルアルコールが挙げられる。
溶剤(A)であるアルコール類の具体例としては、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、ネオペンチルアルコール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、1−ノナノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、1−デカノール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、2−プロピン−1−オール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、1−メチルシクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、α−テルピネオール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、ノニルアルコール、テトラデシルアルコールが挙げられる。
溶剤(A)であるケトン類としては、炭素数3〜9のケトン類が好ましい。炭素数3〜9のケトン類であれば、鎖状であっても環状であってもよく、また飽和ケトン類であっても、不飽和ケトン類であってもよい。
溶剤(A)であるケトン類の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、ジイソブチルケトン、メシチルオキシド、ホロン、2−オクタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、イソホロン、2,4−ペンタンジオン、2,5−ヘキサンジオン、ジアセトンアルコール、アセトフェノンが挙げられる。なかでも、アセトン、メチルエチルケトンが好ましい。
溶剤(A)であるケトン類の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、ジイソブチルケトン、メシチルオキシド、ホロン、2−オクタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、イソホロン、2,4−ペンタンジオン、2,5−ヘキサンジオン、ジアセトンアルコール、アセトフェノンが挙げられる。なかでも、アセトン、メチルエチルケトンが好ましい。
溶剤(A)であるエーテル類としては、炭素数2〜8のエーテル類が好ましい。炭素数2〜8のエーテル類であれば、鎖状であっても環状であってもよく、また飽和エーテル類であっても、不飽和エーテル類であってもよい。
溶剤(A)であるエーテル類の具体例としては、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、アニソール、フェネトール、メチルアニソール、フラン、メチルフラン、テトラヒドロフランが挙げられる。なかでも、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフランが好ましい。
溶剤(A)であるエーテル類の具体例としては、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、アニソール、フェネトール、メチルアニソール、フラン、メチルフラン、テトラヒドロフランが挙げられる。なかでも、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフランが好ましい。
溶剤(A)であるエステル類としては、炭素数2〜19のエステル類が好ましい。炭素数2〜19のエステル類であれば、鎖状であっても環状であってもよく、また飽和エステル類であっても、不飽和エステル類であってもよい。
溶剤(A)のエステル類の具体例としては、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、ギ酸イソブチル、ギ酸ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸ペンチル、酢酸メトキシブチル、酢酸sec−ヘキシル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸シクロヘキシル、酢酸ベンジル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸ブチル、イソ酪酸イソブチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸ベンジル、γ−ブチロラクトン、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジブチル、シュウ酸ジペンチル、マロン酸ジエチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、酒石酸ジブチル、クエン酸トリブチル、セバシン酸ジブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチルが挙げられる。なかでも、酢酸メチル、酢酸エチルが好ましい。
溶剤(A)のエステル類の具体例としては、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、ギ酸イソブチル、ギ酸ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸ペンチル、酢酸メトキシブチル、酢酸sec−ヘキシル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸シクロヘキシル、酢酸ベンジル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸ブチル、イソ酪酸イソブチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸ベンジル、γ−ブチロラクトン、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジブチル、シュウ酸ジペンチル、マロン酸ジエチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、酒石酸ジブチル、クエン酸トリブチル、セバシン酸ジブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチルが挙げられる。なかでも、酢酸メチル、酢酸エチルが好ましい。
溶剤(A)であるクロロカーボン類としては、炭素数1〜3のクロロカーボン類が好ましい。炭素数1〜3のクロロカーボン類であれば、鎖状であっても環状であってもよく、また飽和クロロカーボン類であっても、不飽和クロロカーボン類であってもよい。
溶剤(A)であるクロロカーボン類の具体例としては、塩化メチレン、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1,2−テトラクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、cis−1,2−ジクロロエチレン、trans−1,2−ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1,2−ジクロロプロパンが挙げられる。なかでも、塩化メチレン、trans−1,2−ジクロロエチレン、トリクロロエチレンが好ましい。
溶剤(A)であるクロロカーボン類の具体例としては、塩化メチレン、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1,2−テトラクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、cis−1,2−ジクロロエチレン、trans−1,2−ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1,2−ジクロロプロパンが挙げられる。なかでも、塩化メチレン、trans−1,2−ジクロロエチレン、トリクロロエチレンが好ましい。
溶剤(A)であるHFC類としては、炭素数4〜8の鎖状または環状のHFC類が好ましく、1分子中のフッ素原子数が水素原子数以上であるHFC類に含まれる溶剤がより好ましい。
溶剤(A)であるHFC類の具体例としては、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン、1,1,1,2,2,3,4,5,5,5−デカフルオロペンタン、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロヘキサン、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−トリデカフルオロヘキサン、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−トリデカフルオロオクタンが挙げられる。なかでも、1,1,1,2,2,3,4,5,5,5−デカフルオロペンタン、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロヘキサン、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−トリデカフルオロヘキサンがより好ましい。
溶剤(A)であるHFC類の具体例としては、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン、1,1,1,2,2,3,4,5,5,5−デカフルオロペンタン、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロヘキサン、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−トリデカフルオロヘキサン、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−トリデカフルオロオクタンが挙げられる。なかでも、1,1,1,2,2,3,4,5,5,5−デカフルオロペンタン、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロヘキサン、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−トリデカフルオロヘキサンがより好ましい。
溶剤(A)であるHFE類の具体例としては、(ペルフルオロブトキシ)メタン、(ペルフルオロブトキシ)エタン、1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタンが挙げられる。なかでも、(ペルフルオロブトキシ)メタン、1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタンが好ましい。
溶剤(A)であるHCFO類の具体例としては、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペンのE異性体およびZ異性体、1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン、1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペンのE異性体およびZ異性体が挙げられる。なかでも、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペンのZ異性体が好ましい。
溶剤(A)であるCFO類の具体例としては、1,1−ジクロロ−2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペンが挙げられる。
溶剤(A)は引火点を持たない溶剤であるのが好ましい。引火点を持たない溶剤(A)の具体例としては、1,1,1,2,2,3,4,5,5,5−デカフルオロペンタン、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロヘキサン、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−トリデカフルオロヘキサン等のHFC類、(ペルフルオロブトキシ)メタン、1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタン等のHFE類、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペンのE異性体およびZ異性体、1,1−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン、1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペンのE異性体およびZ異性体等のHCFO類、1,1−ジクロロ−2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン等のCFO類が挙げられる。
溶剤(A)として引火点を有する溶剤を用いる場合でも、溶剤組成物として引火点を持たない範囲で1223ydと混合して用いるのが好ましい。
溶剤(A)として引火点を有する溶剤を用いる場合でも、溶剤組成物として引火点を持たない範囲で1223ydと混合して用いるのが好ましい。
1223ydと溶剤(A)が共沸組成を形成することが好ましい。
溶剤組成物が溶剤(A)を含有する場合、溶剤(A)の含有量は、1223ydと溶剤(A)の合計質量に対して、0.1〜30質量%が好ましく、0.5〜20質量%がより好ましく、1〜10質量%が特に好ましい。
溶剤(A)の含有量が上記下限値以上であれば、溶剤(A)による効果が十分に得られる。溶剤(A)の含有量が上記上限値以下であれば、1223ydの持つ優れた乾燥性を阻害することがない。
溶剤(A)の含有量が上記下限値以上であれば、溶剤(A)による効果が十分に得られる。溶剤(A)の含有量が上記上限値以下であれば、1223ydの持つ優れた乾燥性を阻害することがない。
<用途>
本発明の溶剤組成物は、物品表面の水切り性およびフラックスの洗浄性能に優れる。したがって、本発明の溶剤組成物は、これに限定されないが、水切り用溶剤およびフラックス洗浄剤に好適である。
本発明の溶剤組成物は、地球環境に悪影響を及ぼさず、1223ydの分解を抑制し安定化した溶剤組成物である。
本発明の溶剤組成物は、物品表面の水切り性およびフラックスの洗浄性能に優れる。したがって、本発明の溶剤組成物は、これに限定されないが、水切り用溶剤およびフラックス洗浄剤に好適である。
本発明の溶剤組成物は、地球環境に悪影響を及ぼさず、1223ydの分解を抑制し安定化した溶剤組成物である。
本発明の溶剤組成物は、フラックスの洗浄以外に、加工油、ワックス、離型剤、ほこり等の除去対象物が付着した物品の洗浄に使用してもよい。上記除去対象物の洗浄は、例えば、国際公開第2008/149907号に記載の洗浄装置および洗浄方法を用いて実施できる。使用した溶剤組成物は、回収し、再生して、同様の用途、または他の用途に用いてもよい。
本発明の溶剤組成物は、不揮発性成分の塗膜を形成するための希釈溶剤として使用してもよい。この場合、不揮発性成分が上述の溶剤組成物に溶解した溶液を物品の表面に塗布した後、溶剤組成物を蒸発させて、物品表面に不揮発性成分を含む塗膜を形成する。
不揮発性成分および物品の具体例としては、国際公開第2017/122802号に記載の不揮発性成分および物品が挙げられる。
不揮発性成分および物品の具体例としては、国際公開第2017/122802号に記載の不揮発性成分および物品が挙げられる。
本発明の溶剤組成物は、熱サイクルシステムにおける作動媒体(熱移動媒体)として使用してもよい。これにより物質を加熱したり冷却したりすることができる。
熱サイクルシステムの具体例としては、国際公開第2017/122802号に記載の熱サイクルシステムが挙げられる。
熱サイクルシステムの具体例としては、国際公開第2017/122802号に記載の熱サイクルシステムが挙げられる。
[水切り方法]
本発明の水切り方法は、水が付着した物品の表面に、上述の溶剤組成物を接触させて、上記物品の表面から水を除去する方法である。
本発明の水切り方法によれば、上述の溶剤組成物を使用するので、純水等の水を用いて部品等の物品を洗浄等したときに、その物品の表面に付着した水分を効果的に除去できる。
本発明の水切り方法は、水が付着した物品の表面に、上述の溶剤組成物を接触させて、上記物品の表面から水を除去する方法である。
本発明の水切り方法によれば、上述の溶剤組成物を使用するので、純水等の水を用いて部品等の物品を洗浄等したときに、その物品の表面に付着した水分を効果的に除去できる。
水切りする物品としては、表面に水が付着したものであれば特に限定されないが、製造にあたって純水等での洗浄工程に付される物品、例えば、電子部品、電機部品、精密機械部品、光学部品等が挙げられる。
物品の表面を構成する材質の具体例としては、金属、樹脂、ゴム、繊維、ガラス、セラミックスおよびこれらの複合材料が挙げられる。複合材料の具体例としては、金属と樹脂の積層体が挙げられる。
物品の表面を構成する材質の具体例としては、金属、樹脂、ゴム、繊維、ガラス、セラミックスおよびこれらの複合材料が挙げられる。複合材料の具体例としては、金属と樹脂の積層体が挙げられる。
溶剤組成物の接触方法の具体例としては、浸漬、スプレー、浸漬揺動、浸漬超音波、蒸気曝露、および、これらを組み合わせた方法が挙げられる。
水切り条件(温度、量、回数等)は特に限定されない。
水切り条件(温度、量、回数等)は特に限定されない。
本発明の水切り方法は、本発明の溶剤組成物を用いて物品の表面から水を除去した後、さらに物品の表面を乾燥させるのが好ましい。
物品の表面を乾燥する方法の具体例としては、自然乾燥、温風乾燥、熱風乾燥、真空乾燥、イソプロパノールで付着した水分を置換した後、イソプロパノールを蒸発させる置換乾燥等の公知の乾燥方法が挙げられる。
物品の表面を乾燥する方法の具体例としては、自然乾燥、温風乾燥、熱風乾燥、真空乾燥、イソプロパノールで付着した水分を置換した後、イソプロパノールを蒸発させる置換乾燥等の公知の乾燥方法が挙げられる。
[フラックスの洗浄方法]
本発明のフラックスの洗浄方法は、フラックスが付着した物品の表面に、上述の溶剤組成物を接触させて、上記物品の表面に付着したフラックスを洗浄する方法である。
本発明のフラックスの洗浄方法によれば、上述の溶剤組成物を使用するので、電子部品等において半田付け等を行ったときに、その半田付けした部分に生じたフラックス成分を効果的に除去できる。
本発明のフラックスの洗浄方法は、フラックスが付着した物品の表面に、上述の溶剤組成物を接触させて、上記物品の表面に付着したフラックスを洗浄する方法である。
本発明のフラックスの洗浄方法によれば、上述の溶剤組成物を使用するので、電子部品等において半田付け等を行ったときに、その半田付けした部分に生じたフラックス成分を効果的に除去できる。
フラックスの洗浄対象となる物品としては、表面にフラックスが付着したものであれば特に限定されないが、製造にあたって半田付けを実施する物品、例えば、電子部品、電機部品、精密機械部品、光学部品が挙げられる。
物品の表面を構成する材質の具体例としては、上述の水切り方法で挙げた材料の具体例と同様であるので、その説明を省略する。
物品の表面を構成する材質の具体例としては、上述の水切り方法で挙げた材料の具体例と同様であるので、その説明を省略する。
溶剤組成物の接触方法の具体例としては、手拭き洗浄、浸漬洗浄、スプレー洗浄、浸漬揺動洗浄、浸漬超音波洗浄、蒸気洗浄、および、これらを組み合わせた方法が挙げられる。
洗浄装置、洗浄条件等については、公知のフラックス洗浄の条件を適宜採用できる。
洗浄装置、洗浄条件等については、公知のフラックス洗浄の条件を適宜採用できる。
本発明のフラックスの洗浄方法は、溶剤組成物の乾燥を促進できる点から、物品の表面からフラックスを洗浄した後、さらに物品の表面を乾燥させるのが好ましい。
物品の表面を乾燥する方法の具体例としては、上述の水切り方法で挙げた具体例と同様であるので、その説明を省略する。
物品の表面を乾燥する方法の具体例としては、上述の水切り方法で挙げた具体例と同様であるので、その説明を省略する。
以下、例を挙げて本発明を詳細に説明する。ただし本発明はこれらの例に限定されない。
[1223ydの合成]
英国特許709887号明細書に記載の方法にしたがって1223ydを合成した。具体的には、還流冷却器を取り付けたフラスコに粒状の亜鉛(39g)を入れ、50ccの無水エタノールで表面を覆った。1,1,2,3−テトラクロロ−2,3,3−トリフルオロプロパン(118g)を75ccの無水エタノールで溶解し、得られた溶液をフラスコ内の亜鉛/エタノール混合物に滴下した。激しい還流を防ぐため、滴下速度を制御した。滴下が完了した後、反応混合物を約90分間還流させた。余剰のエタノールを水に溶解させ、有機相を水相から分離し、無水塩化カルシウムで乾燥させて1223ydを得た。
英国特許709887号明細書に記載の方法にしたがって1223ydを合成した。具体的には、還流冷却器を取り付けたフラスコに粒状の亜鉛(39g)を入れ、50ccの無水エタノールで表面を覆った。1,1,2,3−テトラクロロ−2,3,3−トリフルオロプロパン(118g)を75ccの無水エタノールで溶解し、得られた溶液をフラスコ内の亜鉛/エタノール混合物に滴下した。激しい還流を防ぐため、滴下速度を制御した。滴下が完了した後、反応混合物を約90分間還流させた。余剰のエタノールを水に溶解させ、有機相を水相から分離し、無水塩化カルシウムで乾燥させて1223ydを得た。
[溶剤組成物の調製]
1223ydとアルコール(A)とが表1に記載の割合になるように混合して、各溶剤組成物を得た。得られた各溶剤組成物を用いて、以下の評価試験を実施した。
1223ydとアルコール(A)とが表1に記載の割合になるように混合して、各溶剤組成物を得た。得られた各溶剤組成物を用いて、以下の評価試験を実施した。
[評価試験]
<気液平衡試験>
各溶剤組成物300gを、オスマー気液平衡蒸留装置に入れ、圧力9.96×104〜1.02×105Paで蒸留を行った。気相と液相の温度が平衡状態になった時点で、気相および液相から混合物のサンプルを採取し、ガスクロマトグラフで組成比を分析することで比揮発度を求めた。結果を表1に示す。
(比揮発度)
比揮発度=(液相部における成分1の質量%/液相部における成分2の質量%)/(気相部における成分1の質量%/気相部における成分2の質量%)
<気液平衡試験>
各溶剤組成物300gを、オスマー気液平衡蒸留装置に入れ、圧力9.96×104〜1.02×105Paで蒸留を行った。気相と液相の温度が平衡状態になった時点で、気相および液相から混合物のサンプルを採取し、ガスクロマトグラフで組成比を分析することで比揮発度を求めた。結果を表1に示す。
(比揮発度)
比揮発度=(液相部における成分1の質量%/液相部における成分2の質量%)/(気相部における成分1の質量%/気相部における成分2の質量%)
<水切り試験>
25mm×30mm×厚さ2mmのガラス製試験片を水に浸漬し、ガラス製試験片の表面が水にぬれたものを水切り乾燥に使用した。水切り試験は、3枚のガラス製試験片を治具に載せ、2Lのビーカーに入れた各溶剤組成物500g中に1分間浸漬した後、ガラス製試験片を引き揚げることで行った。溶剤組成物から引き揚げた直後から大気中で1分間経過するまで、ガラス製試験片の表面に残留する水を目視にて観察し、以下の基準により評価した。評価結果を表1に示す。なお、3枚のガラス製試験片の評価結果にばらつきがある場合は、最も悪い評価結果を表1に示した。なお、比較例1では、溶剤組成物の代わりに1223ydと1−ブタノールとを含む組成物、比較例2では、1223ydのみを含む溶剤を用いた。
◎:引き揚げた直後に試験片に水が残らず完全に乾燥していた。
〇:引き揚げた直後には試験片に水が僅かに残ったが、10秒以内に乾燥した。
△:引き揚げた直後には試験片に水が残ったが、1分間放置すると乾燥した。
×:引き揚げた直後に試験片に水が残り、1分後も乾燥しなかった。
25mm×30mm×厚さ2mmのガラス製試験片を水に浸漬し、ガラス製試験片の表面が水にぬれたものを水切り乾燥に使用した。水切り試験は、3枚のガラス製試験片を治具に載せ、2Lのビーカーに入れた各溶剤組成物500g中に1分間浸漬した後、ガラス製試験片を引き揚げることで行った。溶剤組成物から引き揚げた直後から大気中で1分間経過するまで、ガラス製試験片の表面に残留する水を目視にて観察し、以下の基準により評価した。評価結果を表1に示す。なお、3枚のガラス製試験片の評価結果にばらつきがある場合は、最も悪い評価結果を表1に示した。なお、比較例1では、溶剤組成物の代わりに1223ydと1−ブタノールとを含む組成物、比較例2では、1223ydのみを含む溶剤を用いた。
◎:引き揚げた直後に試験片に水が残らず完全に乾燥していた。
〇:引き揚げた直後には試験片に水が僅かに残ったが、10秒以内に乾燥した。
△:引き揚げた直後には試験片に水が残ったが、1分間放置すると乾燥した。
×:引き揚げた直後に試験片に水が残り、1分後も乾燥しなかった。
<簡易着火試験>
φ100mmのガラス製シャーレに上記溶剤組成物5g入れ、25℃にて点火棒を使用して着火試験を実施し、着火状態を評価した。なお、比較例1では、溶剤組成物の代わりに1223ydと1−ブタノールとを含む組成物、比較例2では、1223ydのみを含む溶剤を用いた。
〇:シャーレ中の溶剤に炎が移らない。着火しない。
△:溶剤に炎が移るが3秒以内に炎が消える。
×:溶剤の炎が移り3秒を超えて燃焼する。
φ100mmのガラス製シャーレに上記溶剤組成物5g入れ、25℃にて点火棒を使用して着火試験を実施し、着火状態を評価した。なお、比較例1では、溶剤組成物の代わりに1223ydと1−ブタノールとを含む組成物、比較例2では、1223ydのみを含む溶剤を用いた。
〇:シャーレ中の溶剤に炎が移らない。着火しない。
△:溶剤に炎が移るが3秒以内に炎が消える。
×:溶剤の炎が移り3秒を超えて燃焼する。
<フラックス洗浄試験>
くし型基板A(導体幅:0.40mm、導体間隔:0.19mm、重ね代:15.87mm、基板全体寸法:50×50mm)に、洗浄用ポストフラックス(JS−15CAT:商品名、弘輝社製)を塗布し、100℃で10分乾燥後、260℃の噴流式鉛半田槽にて半田付け後、一晩静置して半田付けした基板(A)を作製した。
くし型電極基板B(導体幅:0.66mm、導体間隔:1.22mm、重ね代:21.12mm、基板全体寸法:50×50mm)に洗浄用ソルダーペースト(M705−345F−31−12:商品名、千住金属工業社製)を塗布し、フロリナートFC−40(商品名、住友3M社製)で30秒間予熱したのち、フロリナートFC−70(商品名、住友3M社製)で10秒間の半田溶融後、一晩静置して半田付けした基板(B)を作製した。
くし型基板A(導体幅:0.40mm、導体間隔:0.19mm、重ね代:15.87mm、基板全体寸法:50×50mm)に、洗浄用ポストフラックス(JS−15CAT:商品名、弘輝社製)を塗布し、100℃で10分乾燥後、260℃の噴流式鉛半田槽にて半田付け後、一晩静置して半田付けした基板(A)を作製した。
くし型電極基板B(導体幅:0.66mm、導体間隔:1.22mm、重ね代:21.12mm、基板全体寸法:50×50mm)に洗浄用ソルダーペースト(M705−345F−31−12:商品名、千住金属工業社製)を塗布し、フロリナートFC−40(商品名、住友3M社製)で30秒間予熱したのち、フロリナートFC−70(商品名、住友3M社製)で10秒間の半田溶融後、一晩静置して半田付けした基板(B)を作製した。
上記により得られた、2種類の半田付けした基板(A)、基板(B)のそれぞれについて、上記溶剤組成物を用いて以下の方法にて洗浄試験を実施した。なお、比較例1では、溶剤組成物の代わりに1223ydと1−ブタノールとを含む組成物、比較例2では、1223ydのみを含む溶剤を用いた。
洗浄工程は、各溶剤組成物を500ml入れた500mlのガラス製ビーカーに出力が200W、周波数が35kHzの超音波を照射した液温が45℃の浸漬洗浄を3分間、さらに各溶剤組成物を500ml入れた500mlのガラス製ビーカーに浸漬してすすぎ洗浄を3分間行い、最後に冷却コイルを取り付けた各溶剤組成物を500ml入れた2000mlのビーカーで蒸気洗浄を3分間実施した。
洗浄後の基板(A)および基板(B)の外観を観察し、表面の清浄度を目視で観察して洗浄性能を以下の評価基準により評価した。評価結果を表1に示す。
◎:白色残渣が残らず洗浄できた。
○:わずかに白色残渣がみられた。
△:白色残渣がみられたが実用上問題ない。
×:多くの白色残渣がみられた。
◎:白色残渣が残らず洗浄できた。
○:わずかに白色残渣がみられた。
△:白色残渣がみられたが実用上問題ない。
×:多くの白色残渣がみられた。
表1に示すように、1223ydおよびアルコール(A)の合計質量に対して、アルコール(A)の含有量が0.5質量%超10質量%以下であれば、水切り性能およびフラックス除去性能に優れた溶剤組成物が得られるのがわかった(実施例)。
これに対して、1223ydおよびアルコール(A)の合計質量に対して、アルコール(A)の含有量が0.5質量%超10質量%以下の範囲外である場合(比較例1)、および、1223ydのみを使用した場合(比較例2)、水切り性能およびフラックス除去性能の少なくとも一方の性能が劣ることがわかった。
これに対して、1223ydおよびアルコール(A)の合計質量に対して、アルコール(A)の含有量が0.5質量%超10質量%以下の範囲外である場合(比較例1)、および、1223ydのみを使用した場合(比較例2)、水切り性能およびフラックス除去性能の少なくとも一方の性能が劣ることがわかった。
Claims (12)
- 1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンと、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノールおよび2−ブタノールからなる群から選択される少なくとも1種のアルコールとを含み、
前記アルコールの含有量が、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンおよび前記アルコールの合計質量に対して、0.5質量%超10質量%以下であることを特徴とする、溶剤組成物。 - 前記アルコールがメタノールであり、
メタノールの含有量が、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンおよびメタノールの合計質量に対して、2〜10質量%である、請求項1に記載の溶剤組成物。 - 前記アルコールがエタノールであり、
エタノールの含有量が、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンおよびエタノールの合計質量に対して、2〜10質量%である、請求項1に記載の溶剤組成物。 - 前記アルコールが1−プロパノールであり、
1−プロパノールの含有量が、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンおよび1−プロパノールの合計質量に対して、1〜10質量%である、請求項1に記載の溶剤組成物。 - 前記アルコールが2−プロパノールであり、
2−プロパノールの含有量が、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンおよび2−プロパノールの合計質量に対して、1〜10質量%である、請求項1に記載の溶剤組成物。 - 前記アルコールが1−ブタノールであり、
1−ブタノールの含有量が、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンおよび1−ブタノールの合計質量に対して、1〜8質量%である、請求項1に記載の溶剤組成物。 - 前記アルコールが2−ブタノールであり、
2−ブタノールの含有量が、1,3−ジクロロ−2,3,3−トリフルオロプロペンおよび2−ブタノールの合計質量に対して、1〜8質量%である、請求項1に記載の溶剤組成物。 - 水が付着した物品の表面に、請求項1〜7のいずれか1項に記載の溶剤組成物を接触させて、前記物品の表面から水を除去することを特徴とする、水切り方法。
- 前記物品が、電子部品、電機部品、精密機械部品、または光学部品である、請求項8に記載の水切り方法。
- フラックスが付着した物品の表面に、請求項1〜7のいずれか1項に記載の溶剤組成物を接触させて、前記物品の表面に付着した前記フラックスを洗浄することを特徴とする、フラックスの洗浄方法。
- 前記物品の表面から前記フラックスを洗浄した後、さらに前記物品の表面を乾燥させる、請求項10に記載のフラックスの洗浄方法。
- 前記物品が、電子部品、電機部品、精密機械部品、または光学部品である、請求項10または11に記載のフラックスの洗浄方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2018170728A JP2020041085A (ja) | 2018-09-12 | 2018-09-12 | 溶剤組成物、水切り方法およびフラックスの洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2018170728A JP2020041085A (ja) | 2018-09-12 | 2018-09-12 | 溶剤組成物、水切り方法およびフラックスの洗浄方法 |
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|---|---|
| JP2020041085A true JP2020041085A (ja) | 2020-03-19 |
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2018170728A Pending JP2020041085A (ja) | 2018-09-12 | 2018-09-12 | 溶剤組成物、水切り方法およびフラックスの洗浄方法 |
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| Country | Link |
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-
2018
- 2018-09-12 JP JP2018170728A patent/JP2020041085A/ja active Pending
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