JP2020042629A - 分析システム及び分析方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】診療行為毎の経済効果を提示する。【解決手段】診療行為及び施策の効果を分析する分析システムであって、所定の処理を実行する演算装置と、前記演算装置に接続された記憶デバイスとを有する計算機によって構成され、分析条件を受け付ける入力部と、発症イベントを抽出するイベント検出部と、前記イベント検出部が抽出した発症イベントの時期以後に発生した、分析対象の病名に関する診療行為の費用を算出するコスト算出部とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、医療分野において、診療行為や施策の効果を分析する分析システムに関する。
少子高齢化などの人口構造の急速な変化によって、医療費の急速な増加に対して持続可能な医療提供体制の構築が喫緊の課題である。様々なステークホルダがいる中で、医療の質の担保と医療費の適正化を両立する新たな制度立案のためには、エビデンスに基づく制度設計が必要である。蓄積されたデータの利活用は世界的な動きになっており、データ分析はエビデンス生成の有効な手段の一つとして考えられている。データ分析により抽出した、効果が高く有効な診療行為や施策にインセンティブやペナルティを与えることによって、質が高い医療提供体制を構築できる。現在行われている有効性分析では、診療行為の実施の有無や提供量に応じて分析が行われている。
本技術分野の背景技術として、以下の先行技術がある。特許文献1(特開2014−215761号公報)には、各時点での各競合要素の市場占有規模の増加ないしは減少の速度を特徴付ける数値からなる情勢ベクトルの時系列を算出し、与えられた時間区間に対して、情勢ベクトルの変化を検出する際に、サービスカテゴリ階層情報記憶手段の市場競合の階層的順序関係を参照して、最上位の階層にある競合要素から順に下位の階層に向かって、情勢ベクトルの時系列モデルを作成し、該情勢ベクトルの変化点を情勢変化として検出する市場情勢変化分析方法が記載されている。
また、特許文献2(国際公開2015/77582号)には、ヒトインターロイキン−6受容体(hIL−6R)に特異的に結合する抗体を使用して、関節リウマチの症状を治療および改善する組成物および方法が記載されている。
また、非特許文献1では、Naive Bayesとbinary logistic regressionを用いて、糖尿病のリスク因子を抽出する技術が記載されている。
特開2014−215761号公報 国際公開2015/77582号
B. Lee et al., "Identification of Type 2 Diabetes Risk Factors Using Phenotypes Consisting of Anthropometry and Triglycerides based on Machine Learning", IEEE J. of Biomedical and Health Informatics, vol. 20. No.1 Jan. 2016
診療行為に対するインセンティブ方法を決定する際、効果の高いと考えられる施策や診療行為の経済的価値を正確に評価することが必要であるが、レセプトに代表されるデータベースはリアルワールドデータと呼ばれるデータ欠損を多く含むデータであるため、レセプトに記載されている金額を単に加算しても、正確な経済的評価の計算は困難である。例えば、データの欠損によって発症時期を正確に捉えることができなかったり、発症後に併発する様々な合併症を捉えることができないことがある。
非特許文献1に記載された技術では、検査値に基づいて糖尿病のリスク因子を抽出する方法を開示するが、診療行為や施策の有無や、その時系列情報が考慮されていない。また、また、特許文献1は、KPIの変化点を検知して、その因果関係を抽出するシステムを開示するが、因果関係の時間的な変化が考慮されていない。さらに、特許文献2は、サリルマブという成分に特化した経済評価を算出するものであり、成分を特化していない薬や診療行為における経済評価は考慮されていない。このように、発症による総合的な経済的損失の観点から、効果が高い施策や診療行為の経済的評価を効果的かつ効率的に提示することが困難であった。
そこで本発明は、データ欠損がある医療データベースを用いて、効果が高い施策や診療行為の経済的価値を、効果的かつ効率的に提示する技術を提供する。
本願において開示される発明の代表的な一例を示せば以下の通りである。すなわち、診療行為及び施策の効果を分析する分析システムであって、所定の処理を実行する演算装置と、前記演算装置に接続された記憶デバイスとを有する計算機によって構成され、分析条件を受け付ける入力部と、発症イベントを抽出するイベント検出部と、前記イベント検出部が抽出した発症イベントの時期以後に発生した、分析対象の病名に関する診療行為の費用を算出するコスト算出部と、を備えることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、診療行為毎の経済効果を提示でき、医療費の効率化の立案に寄与する資料を提示できる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明によって明らかにされる。
本発明の実施例の診療行為・施策の経済価値評価システムの構成図である。 本実施例の診療行為・施策の経済価値評価システムのハードウエア構成図である。 本実施例の診療行為・施策の経済価値評価システムが実行する処理の概要のフローチャートである。 図3に示す処理の一部(S302〜S305)のシーケンス図である。 条件設定・処理結果表示画面の例を示す図である。 ステップS302の詳細なフローチャートである。 診療行為データの例を示す図である。 臨床データの例を示す図である。 発症知識データの例を示す図である。 発症日管理テーブルの例を示す図である。 ステップS303の詳細なフローチャートである。 図11に示す処理の一部(S3031〜S3032)のシーケンス図である。 診療行為時系列情報テーブルを生成する処理を示す図である。 診療行為特徴量テーブルの例を示す図である。 ステップS306の詳細なフローチャートである。 ステップS307の詳細なフローチャートである。 関連病名テーブルの例を示す図である。 医療費テーブルの例を示す図である。 ステップS308の詳細なフローチャートである。 条件設定・処理結果表示画面の例を示す図である。 条件設定・処理結果表示画面の例を示す図である。 変形例1のステップS308の詳細なフローチャートである。 変形例1の条件設定・処理結果表示画面の例を示す図である。 変形例1の条件設定・処理結果表示画面の別の例を示す図である。 変形例1のステップS308の詳細なフローチャートである。 変形例2の条件設定・処理結果表示画面の例を示す図である。 変形例2の条件設定・処理結果表示画面の例を示す図である。
<実施例1>
図1は、本発明の実施例の診療行為・施策の経済価値評価システムの構成図である。
本システムは、外部DB連携部103と、発症イベント検出部104と、発症知識データベース105と、発症−診療行為関係抽出部106と、発症時系列情報畳み込み部107と、評価指標算出部108と、診療効果抽出部109と、対象疾病トータルコスト算出部110と、医療経済評価算出部111と、画面構成処理部112と、入力部113と、表示部114とを有する。外部DB連携部103は本システム外にあるデータベースと連携する機能であり、例えば、外部DB連携部103は、診療行為データベース101や臨床データベース102や医療費データベース100に蓄積されたデータを取得するが、他のデータベースと連携してもよい。なお、本実施例の診療行為・施策の経済価値評価システムにおいて、発症−診療行為関係抽出部106と、発症時系列情報畳み込み部107と、評価指標算出部108と、診療効果抽出部109とは、必須の構成ではないが、条件設定・処理結果表示画面(図20、図23、図24、図26)で効果が高い診療行為や施策の選択指標(重要度)を表示するために必要な構成である。
入力部113は、ユーザからの入力を受けるインターフェースである。表示部114は、プログラムの実行結果をユーザが視認可能な形式で出力するインターフェースである。
本システムのハードウエア構成を説明する。図2は、本実施例の診療行為・施策の経済価値評価システムのハードウエア構成図である。
入力装置200は、入力部113を構成するキーボードやマウスやペンタブレットなどであり、ユーザからの入力を受けるインターフェースである。出力装置201は、表示部114を構成する液晶表示装置やCRT(Cathode−Ray Tube)などのディスプレイ装置であり、プログラムの実行結果をユーザが視認可能な形式で出力するインターフェースである。出力装置201は、プリンタなど紙媒体に出力する装置でもよい。なお、診療行為・施策の経済価値評価システムにネットワークを介して接続された端末が入力装置200及び出力装置201を提供してもよい。
中央処理装置203は、プログラムを実行するプロセッサ(演算装置)である。具体的には、プロセッサがプログラムを実行することによって、外部DB連携部103と、発症イベント検出部104と、発症−診療行為関係抽出部106と、発症時系列情報畳み込み部107と、評価指標算出部108と、診療効果抽出部109と、対象疾病トータルコスト算出部110と、医療経済評価算出部111と、画面構成処理部112とが実現される。なお、プロセッサがプログラムを実行して行う処理の一部を、他の形式の(例えばハードウエアによる)演算装置(例えば、FPGA(Field Programable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit))で実行してもよい。
メモリ202は、不揮発性の記憶素子であるROM及び揮発性の記憶素子であるRAMを含む。ROMは、不変のプログラム(例えば、BIOS)などを格納する。RAMは、DRAM(Dynamic Random Access Memory)のような高速かつ揮発性の記憶素子であり、プロセッサ11が実行するプログラム及びプログラムの実行時に使用されるデータを一時的に格納する。
補助記憶装置204は、例えば、磁気記憶装置(HDD)、フラッシュメモリ(SSD)等の大容量かつ不揮発性の記憶装置である。補助記憶装置204は、中央処理装置203がプログラムの実行時に使用するデータ及び中央処理装置203が実行するプログラムを格納する。具体的には、補助記憶装置204は、発症知識データベース105を格納する。なお、発症知識データベース105の一部又は全部は、プログラムの実行に伴い、メモリ202に短期的に格納される。また、プログラムは、補助記憶装置204から読み出されて、メモリにロードされて、中央処理装置203によって実行される。
診療行為・施策の経済価値評価システムは、図示を省略するが、所定のプロトコルに従って、他の装置との通信を制御する通信インターフェースを有する。
中央処理装置203が実行するプログラムは、リムーバブルメディア(CD−ROM、フラッシュメモリなど)又はネットワークを介して診療行為・施策の経済価値評価システムに導入され、非一時的記憶媒体である不揮発性の補助記憶装置204に格納される。このため、診療行為・施策の経済価値評価システムは、リムーバブルメディアからデータを読み込むインターフェースを有するとよい。
診療行為・施策の経済価値評価システムは、物理的に一つの計算機上で、又は、論理的又は物理的に構成された複数の計算機上で構成される計算機システムであり、複数の物理的計算機資源上に構築された仮想計算機上で動作してもよい。
図3に、本実施例のシステムが実行する処理の概要のフローチャートであり、図4は、図3に示す処理の一部(S302〜S305)のシーケンス図である。
まず、表示部114が条件設定・処理結果表示画面(図5)を表示すると、ユーザは、入力部113を介して、分析対象の疾患(病名)とQI指標と期間を入力する(S301)。
次に、発症イベント検出部104は、発症知識データベース105を参照して、ステップS301にて入力された分析対象の期間における、入力された病名に対応する診療行為や検査の情報を、診療行為データベース101及び臨床データベース102から抽出する(S302)。すなわち、ステップS302では、当該病名を発症した可能性がある患者の情報(発症イベント)を抽出される。ステップS302の処理の詳細は、図6で詳述する。
次に、発症−診療行為関係抽出部106は、診療行為データベース101に蓄積された各診療行為や施策について、S302で抽出された発症イベントの時期との時系列関係(例えば、時間の前後関係を示す相対日時)を算出する(S303)。ステップS303の処理の詳細は、図11で詳述する。
次に、発症時系列情報畳み込み部107が、S303で処理された各診療行為や施策に対して、S303で算出された時系列情報及び各診療行為や施策の実施量を考慮した特徴量を生成する(S304)。
次に、評価指標算出部108が、診療行為データベース101と臨床データベース102から、医療の質を評価する指標値を算出する(S305)。
次に、診療効果抽出部109が、S304にて生成された診療行為や施策の特徴量と、S305にて算出された指標値の特徴量の初期値とを説明変数とし、S305にて算出された効果の特徴量(例えば、指標値)を目的変数として、効果が高い診療行為や施策を抽出する(S306)。ステップS306の処理の詳細は、図15で詳述する。なお、指標値の特徴量の初期値は、分析対象の期間における指標値の変化量を把握するために使用され、患者間で基礎的数値の差を埋めることができる。なお、患者間で基礎的数値の差がなければ、初期値を用いる必要はない。
次に、対象疾病トータルコスト算出部110が、抽出した発症イベントの時期を使って、発症後全ての医療費を算出する(S307)。ステップS307の処理の詳細は、図16で詳述する。
最後に、S306にて抽出された診療行為について、医療経済評価算出部111が、経済評価を算出する(S308)。ステップS308の処理の詳細は、図19で詳述する。
図5は、ステップS301において、表示部114が表示する条件設定・処理結果表示画面の例を示す図である。
条件設定・処理結果表示画面は、条件設定領域501及び処理結果提示領域502を含む。条件設定領域501には、診療行為の有効性を分析するために操作される「有効性分析」ボタン5011と、診療行為・施策の経済価値を評価するために操作される「評価指標算出」ボタン5012と、分析条件を設定するためのプルダウンによる選択肢入力欄をと表示する。図示した例では、糖尿病患者の2013年から2016年のデータを用いて、血糖コントロールに影響を及ぼす効果が高い診療行為や施策を抽出するための条件が設定されており、処理結果提示領域502には何も表示されていない。
次に、図6を参照して、ステップS302の詳細について説明する。
まず、発症イベント検出部104は、外部DB連携部103を介して、診療行為データベース101から対象患者の診療行為や施策のデータを取得し、臨床データベース102から臨床データを取得する(S3021)。
図7に示すように、診療行為データベース101に格納される診療行為データは、患者属性(患者コード、性別、年齢など)、診療行為(処方された薬剤や検査内容など)及び実施日を含む。診療行為データは、医療機関が行う診療行為の他、診療行為以外の施策(例えば、健康指導、食事指導、定期的な運動など)も含むとよい。図8に示すように、臨床データベース102に格納される臨床データは、患者コード、検査実施日及び検査値を含む。なお、診療行為データベース101は、患者に対して行われた全ての診療行為や施策が正しく入力されているとは限らず、欠落を含む場合がある。また、臨床データベース102に記録されている検査は、患者が定期的に受けていない場合がある。すなわち、診療行為データベース101及び臨床データベース102のいずれも、入力漏れがある可能性がある。
次に、発症イベント検出部104は、発症の定義に基づいて、臨床データから発症日候補を抽出する(S3022)。糖尿病の例では、クリニカルガイドラインにて定義されているように、HbA1cの値が6.5%以上が閾値であり、患者コードP0の患者の発症日候補として14年7月を抽出し、患者コードP1の発症日候補として13年5月を抽出する。
次に、発症イベント検出部104は、発症知識データベース105から抽出した発症知識データと合致する診療行為や施策について、絶対日(実施日)及び患者コードを抽出する(S3023)。発症知識データは、図9に示すように、疾病と診療行為や施策との関係が記録されており、具体的には、糖尿病と関連する診療行為としてDPP4阻害薬の処方、SGLT2阻害薬の処方、及びHbA1c検査が記録されている。図7から図9に図示したデータを用いると、(P0、DPP4、13/5/1)、(P0、SGLT2、13/6/1)、(P1、HbA1c検査、14/5/1)を抽出できる。体温測定は発症知識データに定義されていないため、ステップS3023では抽出されない。
本実施例では、予め発症知識データベース105を登録しているが、診療行為データ及び臨床データを用いて、疾患と関連する診療行為や施策を抽出してもよい。例えば、発症知識生成部を設け、発症知識生成部が、診療行為データと臨床データを参照して、疾患と関連する診療行為や施策を抽出し、発症知識データベース105構築してもよい。具体的には、診療行為データの病名と相関が高い診療行為や施策を抽出したり、臨床データの発症定義(例えば、HbA1cの値が6.5%以上)と相関が高い診療行為や施策を抽出する。
次に、S3022で抽出された発症日候補とS3023で抽出された絶対日から、患者毎に最も古い日時を疾患の発症時期に決定する(S3024)。本例では、患者コードP0の患者は、ガイドラインの定義に従うとHbA1cの値が6.5%以上になった14年7月1日が発症日となるが、S3023にて抽出したDPP4阻害薬の処方日が13年5月1日であるため、13年5月1日を発症日として発症日管理テーブル(図10)に記録する。
次に、ステップS303の詳細を説明する。図11は、ステップS303の詳細なフローチャートであり、図12は、図11に示す処理の一部(S3031〜S3032)のシーケンス図である。
まず、発症−診療行為関係抽出部106は、発症イベント検出部104から、患者ごとの発症日(例えば、図10に示す発症日管理テーブル)を取得する(S3031)。
次に、発症−診療行為関係抽出部106は、外部DB連携部103を介して臨床データベース102にアクセスし、対象患者の診療行為や施策とその絶対日を取得する(S3032)。図7に示す例では、(P0、DPP4、13/5/1)、(P0、SGLT2、13/6/1)、(P1、HbA1c検査、14/5/1)、(P1、体温測定、14/5/1)を取得する。
最後に、発症−診療行為関係抽出部106は、各患者の診療行為や施策毎に、発症日から実施日までの相対日を計算する(S3033)。計算された相対日は、図13に示す診療行為時系列情報テーブルに記録される。
次に、ステップS304の詳細について二つの方法を説明する。一つ目は早期診療の重要性に着目した方法であり、二つ目は継続的な診療行為や施策の実施の重要性に着目した方法である。
一つ目の方法では、早期診療の重要性に着目し、発症時系列情報畳み込み部107が、説明変数のデータセットを生成する際、同じ行為であっても早期に実施した診療行為や施策のインスタンスに重み付けをして加算する。これによって、早期診断・治療を重視しつつ時系列成分を圧縮した説明変数のデータセットを生成する。具体的には、以下の数式1を用いて、診療行為や施策j毎に特徴量Xijを算出する。数式1によると、発症日から実施日までの相対日が小さい診療行為や施策の特徴量Xijが大きくなり、早期診断・早期治療に貢献した診療行為や施策に大きな重み付けができる。
Figure 2020042629
なお、M(i)は患者iにおける糖尿病を発症した日、診療行為や施策の群A={A1,A2,…,AJ}(例えば、A1=DPP4、A2=SGLT2)とすると、糖尿病発症日からの相対日Rij(t)を算出でき、重み付け要素となる単調減少関数f(t)を乗じて算出できる。
二つ目の方法では、継続的に実施されている診療行為や施策が重要である点に着目し、発症時系列情報畳み込み部107が、説明変数のデータセットを生成する際、同じ行為であっても継続して実施された診療行為や施策のインスタンスに重み付けをして加算する。これによって、診療行為の継続性を重視しつつ時系列成分を圧縮した説明変数のデータセットを生成する。具体的には、以下の数式2を用いて、診療行為や施策j毎に特徴量Xijを算出する。数式2によると、定期的な間隔で多数回実施される診療行為や施策の特徴量Xijが大きくなり、複数回行われる診療行為や施策でも不定期な間隔や一時期に集中して実施される特徴量Xijが小さくなり、継続性が病状改善に貢献した診療行為や施策に大きな重み付けができる。なお、数式2でも、Rij(t)は数式1と同じに定義され、時間の経過と共に減少する単調減少関数f(t)を要素として、重み付けをする。
Figure 2020042629
ステップS304によって算出される特徴量は、図14に示す診療行為特徴量テーブルに記録される。図14に示すように、数式2で計算される特徴量は、時系列で整理された診療行為や施策の時間的な近さ(早期診断)と継続性と回数とを考慮して、時系列成分を圧縮して生成されるものである。
次に、ステップS305の詳細を説明する。ステップS305で計算される評価指標は、医療の質を評価する指標であり、Quality Indicatorなどと呼ばれている。例えば、糖尿病の分野では、糖尿病患者のHbA1cの血糖コントロールが6.5%未満の患者割合などが使われる。そのため、評価指標算出部108は、外部DB連携部103を介して、臨床データベース102から臨床データを取得し、HbA1cの値が6.5%以上であれば1となり、6.5%未満であれば0となるように評価指標を算出する。
次に、図15を参照して、ステップS306の詳細を説明する。
まず、診療効果抽出部109は、発症時系列情報畳み込み部107が生成した診療行為や施策の特徴量(図14に示す診療行為特徴量テーブル)を取得する(S3061)。
次に、評価指標算出部108を介して、効果の特徴量の初期値を取得する(S3062)。図示した例では、条件設定・処理結果表示画面(図5)において対象期間を2013年からと指定しているため、2013年の評価指標を取得する。なお、前述したように、指標値の特徴量の初期値は任意に使用すればよい。
次に、S3061の結果とS3062の結果とを統合して、患者毎の特徴量ベクトルを作成する(S3063)。このように、説明変数として利用される特徴ベクトルを生成することによって既存の選択手法を利用可能となり、システムへの実装が容易になる。
次に、評価指標算出部108を介して、効果の特徴量の最終結果を取得する(S3064)。図示した例では、条件設定・処理結果表示画面(図5)において対象期間を2016年までと指定しているため、2016年の評価指標を取得する。
最後に、効果の特徴量の最終結果に影響を及ぼす特徴を、S3063にて生成した特徴量ベクトルから選択する(S3065)。具体的には、S3063で出力する特徴量ベクトルを説明変数とし、S3064にて出力される変数を目的変数として、線形回帰モデル(binary logistic regressionなど)や非線形モデル(Random Forest, Gradient Boostなど)などの特徴選択手法を用いて選択する。
画面構成処理部112は、このような手順によって計算された高い効果の診療行為や施策を、表示部114に表示するための表示データを生成する。例えば、図20に示すように、演算結果を処理結果提示領域502に表示する。図20によると、評価指標に最も影響がある診療行為や施策は、SGLT2阻害薬であることが分かる。
発症時系列情報畳み込み部107が実行する処理(S304)において、本実施例における「実施有無に加えて、時系列成分も考慮して有効な診療行為や施策を抽出する」という課題に対して、説明変数のデータセットを生成する際に、同じ行為であっても早期に実施したイベントのインスタンスに重み付けをして加算することで、時系列成分を圧縮しつつ早期診断・早期治療の観点を考慮した説明変数のデータセットを生成する。このステップS304の処理は、「早期実施」という概念を導入するにあたり、ステップS302とステップS303の処理を同時に導入することによって実現可能になる。
次に、図16を参照して、ステップS307の詳細を説明する。
まず、対象疾病トータルコスト算出部110は、発症イベント検出部104から、患者ごとの発症日(例えば、図10に示す発症日管理テーブル)を取得する(S3071)。
次に、対象疾病トータルコスト算出部110は、外部DB連携部103を介して医療費データベース100にアクセスし、対象患者の発症日以降の医療費を取得する(S3072)。例えば、発症日管理テーブル(図10)を参照すると、患者コードがP1の人の糖尿病の発症日は2013年5月1日なので、この日以後の医療費を医療費データベース100から取得する。すなわち、患者コードがP1の人の2013年5月1日以後の医療費(2013年6月1日分、2014年5月1日分、2014年6月1日分)を、医療費テーブル(図18)から取得する。
最後に、対象疾病トータルコスト算出部110は、各患者毎に、発症日からの総医療費を算出する(S3073)。このとき計算される総医療費は、(1)発症日以後の全ての医療費を集計したり、(2)発症日以後で当該病名の医療費を集計したり、(3)発症日以後で特定の病名に関連する病名(例えば、糖尿病と併発する可能性が高い高脂血症など)を含めて医療費を集計してもよい。関連する病名の医療費も集計する場合、図17に示す関連病名テーブルを参照して、当該病名に関連する病名を取得するとよい。関連する病名の医療費も集計することによって、例えば、合併症の治療のための医療費を含めて集計できる。
図17に示すように、関連病名テーブルには、主病名と関連病名が対応して記録されている。すなわち、主病名を発症した患者は関連病名を発症する可能性があることを示す。例えば、糖尿病の患者は、高血圧、脂質異常証、腎症を発症する可能性がある。関連病名テーブルを参照して、医療費を集計することによって、例えば、合併症の治療のための医療費を含めて集計でき、無関係の(例えば、糖尿病患者が骨折の治療に要した)医療費を除外して、正確な医療費を集計できる。
関連病名テーブルは、対象疾病トータルコスト算出部110が有しても、外部のデータベースから取得してもよい。
図18に示すように、医療費データベース100に格納される医療費テーブルは、患者属性(患者コードなど)、病名、実施日及び医療費を含む。医療費は、金額で記録しても、保険点数などの金額に換算可能な任意の単位で記録してもよい。なお、医療費テーブルは、診療行為以外の施策(例えば、健康診断、保健指導)の費用も記録されるとよい。
次に、図19を参照して、ステップS308の詳細を説明する。
まず、医療経済評価算出部111は、条件設定・処理結果表示画面(図20)で選択された診療行為の実施有無に基づいて、診療行為データ(図7)を参照して、対象患者を2群に分ける(S3081)。図7に示す診療行為データによると、患者コードP0の人には、SGLT2阻害薬が投与されており、実施群に分類される。一方、患者コードP1の人には、SGLT2阻害薬が投与されておらず、未実施群に分類される。なお、診療行為データのうち、発症日以後の診療行為を参照しても、全ての診療行為を参照してもよい。
次に、医療経済評価算出部111は、各群における総医療費の平均値を算出する(S3082)。具体的には、ステップS307で患者毎に集計された特定の病名の医療費を取得し、各群に分けられた患者の総医療費の平均値を算出する。なお、平均値ではなく、用途に応じて、他の統計処理(例えば、最大値、最小値、最頻値、分散などの計算)を行ってもよい。
例えば、条件設定・処理結果表示画面(図20)でSGLT2阻害薬が選択された場合、条件設定・処理結果表示画面(図21)でSGLT2阻害薬が投与された群と投与されなかった群とで比較可能に医療費が表示される。
図20は、ステップS3081において、表示部114が表示する条件設定・処理結果表示画面の例を示す図である。
図20に示す条件設定・処理結果表示画面は、図5に示す画面と同様に、条件設定領域501及び処理結果提示領域502を含む。条件設定領域501には、診療行為の有効性を分析するために操作される「有効性分析」ボタン5011と、診療行為・施策の経済価値を評価するために操作される「評価指標算出」ボタン5012と、分析条件を設定するためのプルダウンによる選択肢入力欄とを表示する。図示した例では、糖尿病患者の2013年から2016年のデータを用いて、血糖コントロールに影響を及ぼす効果が高い診療行為や施策における医療費を集計するための条件が設定されている。
処理結果提示領域502は、前述したように、高い効果の診療行為や施策を表示する。図20によると、効果が最も高い診療行為や施策は、SGLT2阻害薬であることが分かる。なお、処理結果提示領域502に、「表示」ボタンを設けてもよい。前述した例では、選択欄で択一的な選択がされた診療行為について分析する処理を開始するが、「表示」ボタンを設けることによって、複数の診療行為が選択可能となる。このため、複数の診療行為の組み合わせによって診療に有意差が生じる場合に、診療行為の効果(すなわち、かかった医療費)を的確に分析できる。ここでSGLT2阻害薬が選択できたのは、S306により質に影響を及ぼす診療行為を自動で選択できたからである。医療の世界では、経済評価だけで全てを評価する事は受け入れがたく、医療の質も同時に考慮する事が強く求められる。そのため、S306を組み合わせることで、医療の質に影響を及ぼす診療行為や施策における経済評価をする事が可能になる。
図21は、ステップS308の処理が終了した後に、表示部114が表示する条件設定・処理結果表示画面の例を示す図である。
図21に示す条件設定・処理結果表示画面は、図20に示す画面と同様に、条件設定領域501及び処理結果提示領域502を含む。画面構成処理部112は、実施群と未実施群とで比較可能に医療費を表示部114に表示するための表示データを生成し、処理結果提示領域502に表示する。
以後、本発明の実施例のいくつかの変形例を説明する。
<変形例1>
前述した実施例では、ユーザが選択した一つの診療行為について経済的な評価を行ったが、変形例1では複数の診療行為について経済的な評価をする。
図22は、変形例1におけるステップS308の詳細なフローチャートである。
まず、医療経済評価算出部111は、一つの診療行為iを選択する(S3083)。診療行為は、発症知識データ(図9)や診療行為データ(図7)から、分析対象の病名の診療行為iが重複しないように選択すればよい。なお、分析対象の病名の診療行為を発症知識データ(図9)や診療行為データ(図7)から予め抽出したテーブルを作成しておき、ステップS3083では、当該作成されたテーブルから一つずつ診療行為iを選択してもよい。
次に、医療経済評価算出部111は、ステップS3083で選択された診療行為iの実施有無に基づいて、診療行為データ(図7)を参照して、対象患者を2群に分ける(S3084)。なお、診療行為データのうち、発症日以後の診療行為を参照しても、全ての診療行為を参照してもよい。
次に、医療経済評価算出部111は、各群における総医療費の平均値を算出する(S3085)。具体的には、ステップS307で患者毎に集計された特定の病名の医療費を取得し、各群に分けられた患者の総医療費の平均値を算出する。なお、平均値ではなく、用途に応じて、他の統計処理(例えば、最大値、最小値、最頻値、分散などの計算)を行ってもよい。
次に、医療経済評価算出部111は、診療行為を制御するパラメータiが診療行為の総数Nより小さければ、ステップS3084に戻り、次の診療行為について処理を実行する。一方、パラメータiが診療行為の総数N以上であれば、全ての診療行為について分析が完了しているので、処理を終了する(S3086)。
なお、診療行為についてのパラメータiのループの外に、病名についてのループを設け、複数の病名について総医療費の平均値を算出してもよい。この場合、全ての病名について総医療費の平均値を算出しても、選択された2以上の病名について総医療費の平均値を算出してもよい。
図23は、変形例1のステップS308の処理が終了した後に、表示部114が表示する条件設定・処理結果表示画面の例を示す図である。
図23に示す条件設定・処理結果表示画面は、図5に示す画面と同様に、条件設定領域501、処理結果提示領域502及び時期設定領域503を含む。条件設定領域501には、診療行為の有効性を分析するために操作される「有効性分析」ボタン5011と、診療行為・施策の経済価値を評価するために操作される「評価指標算出」ボタン5012と、分析条件を設定するためのプルダウンによる選択肢入力欄とが表示される。図示した例では、糖尿病患者の2013年から2016年のデータを用いて、血糖コントロールに影響を及ぼす効果が高い診療行為における医療費を集計するための条件が設定されている。
処理結果提示領域502は、高い効果の診療行為や施策の経済評価を表示する。図23によると、診療行為として効果が高い(図中、重要度が高い)診療行為や施策は、SGLT2阻害薬であり、経済的効果も最も高いことが分かる。なお、経済評価は、金額で表示しても、保険点数などの金額に換算可能な任意の単位で表示してもよい。
図24は、変形例1のステップS308の処理が終了した後に、表示部114が表示する変形例1の条件設定・処理結果表示画面の別の例を示す図である。図24に示す条件設定・処理結果表示画面は、図22に示す処理において全ての病名について診療行為の総医療費の平均値を算出することによって表示される。
図24に示す条件設定・処理結果表示画面は、図23に示す画面と同様に、条件設定領域501、処理結果提示領域502及び時期設定領域503を含む。条件設定領域501には、診療行為の有効性を分析するために操作される「有効性分析」ボタン5011と、診療行為・施策の経済価値を評価するために操作される「評価指標算出」ボタン5012と、分析条件を設定するためのプルダウンによる選択肢入力欄とを表示する。図示した例では、2013年から2016年のデータを用いて、在院日数に影響を及ぼす効果が高い診療行為における医療費を集計するための条件が設定されている。
処理結果提示領域502は、高い効果の診療行為や施策の経済評価を表示する。図24によると、在院日数に影響を及ぼす診療行為として効果が高い(図中、重要度が高い)診療行為や施策は、糖尿病に対するSGLT2阻害薬の投与であり、経済的効果も最も高いことが分かる。なお、経済評価は、金額で表示しても、保険点数などの金額に換算可能な任意の単位で表示してもよい。
なお、図24に示す画面では、全ての病名の医療費を集計したが、図23に示す画面に「追加」ボタンを設け、複数の病名を選択可能にして、選択された病名の医療費を集計して、経済評価を表示してもよい。さらに、図17に示す関連病名テーブルを用いて、関連する病名の医療費だけを集計して経済評価を表示してもよい。
また、図24に示すように、複数の病名の経済評価を一つの表に表示しても、病名毎の表によって経済評価を表示してもよい。
以上に説明したように、変形例1では、複数の診療行為の経済評価を俯瞰でき、経済効果が高い診療行為を知ることができる。
<変形例2>
前述した実施例では、特定の診療行為の実施有無に基づいて患者を2群に分けて医療費を比較したが、変形例2では特定の診療行為の実施時期によって患者を2群に分けて医療費を比較する。
図25は、変形例1におけるステップS308の詳細なフローチャートである。
まず、医療経済評価算出部111は、条件設定・処理結果表示画面(図20)で選択された診療行為の早期実施有無に基づいて、診療行為データ(図7)及び発症日管理テーブル(図10)を参照して、対象患者を2群(早期実施群と遅れた実施群)に分ける(S3087)。図7に示す診療行為データによると、患者コードP0の人は、2013年5月1日に糖尿病を発症しており、2013年6月1日にSGLT2阻害薬が投与されている。ここでは、条件設定・処理結果表示画面(図26)において早期の判定基準を12か月に設定している。患者コードP0の人は、発症からSGLT2阻害薬の投与まで1か月なので、早期実施群に分類される。一方、患者コードP1の人は、SGLT2阻害薬が投与されていなので、早期実施群にも遅れた実施群にも含まれない。なお、診療行為データのうち、発症日以後の診療行為を参照しても、全ての診療行為を参照してもよい。
次に、医療経済評価算出部111は、各群における総医療費の平均値を算出する(S3088)。具体的には、ステップS307で患者毎に集計された特定の病名の医療費を取得し、各群に分けられた患者の総医療費の平均値を算出する。なお、平均値ではなく、用途に応じて、他の統計処理(例えば、最大値、最小値、最頻値、分散などの計算)を行ってもよい。
例えば、条件設定・処理結果表示画面(図26)でSGLT2阻害薬が選択され、早期の判定基準を12か月に設定した場合、条件設定・処理結果表示画面(図27)で発症から12か月以内にSGLT2阻害薬が投与された群と投与されなかった群とで比較可能に医療費が表示される。
図26は、ステップS3081において、表示部114が表示する条件設定・処理結果表示画面の例を示す図である。
図26に示す条件設定・処理結果表示画面は、図5に示す画面と同様に、条件設定領域501、処理結果提示領域502及び時期設定領域503を含む。条件設定領域501には、診療行為の有効性を分析するために操作される「有効性分析」ボタン5011と、診療行為・施策の経済価値を評価するために操作される「評価指標算出」ボタン5012と、分析条件を設定するためのプルダウンによる選択肢入力欄とを表示する。図示した例では、糖尿病患者の2013年から2016年のデータを用いて、血糖コントロールに影響を及ぼす効果が高い診療行為における医療費を集計するための条件が設定されている。
処理結果提示領域502は、前述したように、高い効果の診療行為や施策を表示する。図26によると、効果が最も高い診療行為や施策は、SGLT2阻害薬であることが分かる。なお、処理結果提示領域502に、「表示」ボタンを設けてもよい。前述した例では、選択欄で択一的な選択がされた診療行為について分析する処理を開始するが、「表示」ボタンを設けることによって、複数の診療行為が選択可能となる。このため、複数の診療行為の組み合わせによって診療に有意差が生じる場合に、診療行為の効果(すなわち、かかった医療費)を的確に分析できる。
時期設定領域503には、患者を2群に分けるための早期の判定基準(発症から診療行為までの期間)が設定される。図26に示す例では、発症から12か月以内に診療行為が行われた場合に「早期」と判定する条件が設定されている。
図27は、ステップS308の処理が終了した後に、表示部114が表示する条件設定・処理結果表示画面の例を示す図である。
図27に示す条件設定・処理結果表示画面は、図26に示す画面と同様に、条件設定領域501、処理結果提示領域502及び時期設定領域503を含む。画面構成処理部112は、早期実施群と遅れた実施群とで比較可能に医療費を表示部114に表示するための表示データを生成し、処理結果提示領域502に表示する。
以上に説明したように、変形例2では、早期に診療行為を実施することによる経済効果を知ることができる。また、時期をパラメータにして分析することによって、経済効果が生じる治療時期を知ることができる。
以上に説明したように、本発明の実施例によると、分析条件(例えば、期間、疾患名、指標)を受け付ける入力部113と、発症イベントを抽出する発症イベント検出部104と、発症イベント検出部104が抽出した発症イベントの時期以後に発生した、分析対象の病名に関する診療行為の費用を算出する対象疾病トータルコスト算出部110と、を備えるので、臨床的に効果が高い診療行為の経済価値を、診療行為自体の単価で評価するのではなく、診療行為の経済効果で提示することができ、医療費の効率化の立案に寄与する資料を提示できる。特に、発症から積み重なる医療費の合計を正確に算出できる。
また、対象疾病トータルコスト算出部110は、発症イベントの時期以後に発生した、分析対象の病名と同一の病名に関する診療行為の費用を算出するので、分析対象の疾病と関係ない医療費を除外して集計でき、診療行為毎の的確な経済効果を提示できる。
また、対象疾病トータルコスト算出部110は、関連して発生する病名が格納された関連病名テーブルを参照して、分析対象の病名に関連する病名の診療行為を特定し、発症イベントの時期以後に発生した、分析対象の病名の診療行為及び前記特定された診療行為の費用を算出するので、関係ない医療費を除外しつつ、当該疾病の発症によって生じる可能性がある(臨床的に関連する)疾病の医療費も含めて集計でき、診療行為毎の的確な経済効果を提示できる。
また、医療経済評価算出部111は、分析対象の病名に関し、特定の診療行為の実施群と未実施群とを分けて医療費を集計するので、診療行為毎の経済効果を分かりやすく提示できる。
また、医療経済評価算出部111は、分析対象の病名に関し、複数の診療行為の各々について、当該診療行為の実施群と未実施群とを分けて医療費を集計するので、複数の診療行為の経済評価を俯瞰でき、経済効果が高い診療行為を知ることができる。
また、医療経済評価算出部111は、全て又は選択された分析対象の病名に関し、複数の診療行為の各々について、当該診療行為の実施群と未実施群とを分けて医療費を集計し、画面構成処理部112は、集計された医療費の実施群と未実施群との差が大きい順に、複数の診療行為の経済評価を表示するための表示データを生成するので、複数の疾病の診療行為の経済評価を俯瞰でき、経済効果が高い診療行為を知ることができる。
また、医療経済評価算出部111は、分析対象の病名に関し、特定の診療行為を前記発症イベントから所定の期間内に実施した群と、前記所定の期間の経過後に実施した群とを分けて医療費を集計するので、早期に診療行為を実施することによる経済効果を知ることができる。また、時期をパラメータにして分析することによって、経済効果が生じる治療時期を知ることができる。
また、前記イベント検出部が抽出した発症イベントの時期と、前記診療行為及び施策の実施時期との時系列関係を算出する発症−診療行為関係抽出部106と、発症−診療行為関係抽出部106が算出した時系列関係と、診療行為及び施策の実施量とに基づいて、時系列関係を考慮した診療行為及び施策の特徴量を生成する特徴生成部(発症時系列情報畳み込み部107)と、診療行為及び施策の履歴と患者の検査結果を含む臨床データとから、医療の質を表す指標値を算出する評価指標算出部108と、発症時系列情報畳み込み部107が抽出した診療行為及び施策の特徴量を説明変数とし、評価指標算出部108が算出した指標値を目的変数として、指標値が良好な診療行為及び施策を抽出する診療効果抽出部109と、を備えるので、一つの機関で作成されたデータベースでは発症イベントが欠損している場合でも、発症イベントを適確に推測し、発症イベントと診療行為や施策の実施日との相対的時間を算出できる。そして、説明変数の数を増さずに時系列成分を説明変数に反映することによって、過学習を低減し、計算時間を削減可能な診療効果を記述するモデルを作成できる。
なお、本発明は前述した実施例に限定されるものではなく、添付した特許請求の範囲の趣旨内における様々な変形例及び同等の構成が含まれる。例えば、前述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに本発明は限定されない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えてもよい。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えてもよい。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をしてもよい。
また、前述した各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等により、ハードウエアで実現してもよく、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し実行することにより、ソフトウエアで実現してもよい。
各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に格納することができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、実装上必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてよい。
本発明は、医療分野における病院情報システム技術に関し、特に、診療行為や施策の効果の分析を支援する技術として有用である。
100 医療費データベース
101 診療行為データベース
102 臨床データベース
103 外部DB連携部
104 発症イベント検出部
105 発症知識データベース
106 発症-診療行為関係抽出部
107 発症時系列情報畳み込み部
108 評価指標算出部
109 診療効果抽出部
110 対象疾病トータルコスト算出部
111 医療経済評価算出部
112 画面構成処理部
113 入力部
114 表示部
200 入力装置
201 出力装置
202 メモリ
203 中央処理装置
204 補助記憶装置

Claims (15)

  1. 診療行為及び施策の効果を分析する分析システムであって、
    所定の処理を実行する演算装置と、前記演算装置に接続された記憶デバイスとを有する計算機によって構成され、
    分析条件を受け付ける入力部と、
    発症イベントを抽出するイベント検出部と、
    前記イベント検出部が抽出した発症イベントの時期以後に発生した、分析対象の病名に関する診療行為の費用を算出するコスト算出部と、を備えることを特徴とする分析システム。
  2. 請求項1に記載の分析システムであって、
    前記コスト算出部は、前記発症イベントの時期以後に発生した、前記分析対象の病名と同一の病名に関する診療行為の費用を算出することを特徴とする分析システム。
  3. 請求項1に記載の分析システムであって、
    前記コスト算出部は、
    関連して発生する病名が格納された関連病名情報を参照して、前記分析対象の病名に関連する病名の診療行為を特定し、
    前記発症イベントの時期以後に発生した、前記分析対象の病名の診療行為及び前記特定された診療行為の費用を算出することを特徴とする分析システム。
  4. 請求項1に記載の分析システムであって、
    分析対象の病名に関し、特定の診療行為の実施群と未実施群とを分けて医療費を集計する経済評価算出部を備えることを特徴とする分析システム。
  5. 請求項4に記載の分析システムであって、
    前記経済評価算出部は、分析対象の病名に関し、複数の診療行為の各々について、当該診療行為の実施群と未実施群とを分けて医療費を集計することを特徴とする分析システム。
  6. 請求項5に記載の分析システムであって、
    表示装置に出力する画面の表示データを生成する画面構成処理部を備え、
    前記経済評価算出部は、全て又は選択された分析対象の病名に関し、複数の診療行為の各々について、当該診療行為の実施群と未実施群とを分けて医療費を集計し、
    前記画面構成処理部は、前記集計された医療費の前記実施群と前記未実施群との差が大きい順に、前記複数の診療行為の経済評価を表示するための表示データを生成することを特徴とする分析システム。
  7. 請求項1に記載の分析システムであって、
    分析対象の病名に関し、特定の診療行為を前記発症イベントから所定の期間内に実施した群と、前記所定の期間の経過後に実施した群とを分けて医療費を集計する経済評価算出部を備えることを特徴とする分析システム。
  8. 請求項1に記載の分析システムであって、
    前記イベント検出部が抽出した発症イベントの時期と、前記診療行為及び施策の実施時期との時系列関係を算出する関係抽出部と、
    前記関係抽出部が算出した時系列関係と、前記診療行為及び施策の実施量とに基づいて、前記時系列関係を考慮した診療行為及び施策の特徴量を生成する特徴生成部と、
    前記診療行為及び施策の履歴と患者の検査結果を含む臨床データとから、医療の質を表す指標値を算出する指標算出部と、
    前記特徴生成部が抽出した診療行為及び施策の特徴量を説明変数とし、前記指標算出部が算出した指標値を目的変数として、前記指標値が良好な診療行為及び施策を抽出する効果抽出部と、を備えることを特徴とする分析システム。
  9. 計算機が診療行為及び施策の効果を分析する分析方法であって、
    前記計算機は、所定の処理を実行する演算装置と、前記演算装置に接続された記憶デバイスとを有し、
    前記分析方法は、
    前記演算装置が、分析条件を受け付ける入力手順と、
    前記演算装置が、発症イベントを抽出するイベント検出手順と、
    前記演算装置が、前記イベント検出手順で抽出された発症イベントの時期以後に発生した、分析対象の病名に関する診療行為の費用を算出するコスト算出手順と、を含むことを特徴とする分析方法。
  10. 請求項9に記載の分析方法であって、
    前記演算装置が、前記コスト算出手順では、前記発症イベントの時期以後に発生した、分析対象の病名と同一の病名に関する診療行為の費用を算出することを特徴とする分析方法。
  11. 請求項9に記載の分析方法であって、
    前記コスト算出手順では、
    前記演算装置が、関連して発生する病名が格納された関連病名情報を参照して、前記分析対象の病名に関連する病名の診療行為を特定し、
    前記演算装置が、前記発症イベントの時期以後に発生した、前記分析対象の病名の診療行為及び前記特定された診療行為の費用を算出することを特徴とする分析方法。
  12. 請求項9に記載の分析方法であって、
    前記演算装置が、分析対象の病名に関し、特定の診療行為の実施群と未実施群とを分けて医療費を集計する経済評価算出手順を含むことを特徴とする分析方法。
  13. 請求項12に記載の分析方法であって、
    前記経済評価算出手順では、前記演算装置が、分析対象の病名に関し、複数の診療行為の各々を実施した群と未実施の群とを分けて医療費を集計することを特徴とする分析方法。
  14. 請求項13に記載の分析方法であって、
    前記演算装置が、表示装置に出力する画面の表示データを生成する画面構成処理手順を含み、
    前記経済評価算出手順では、前記演算装置が、全て又は選択された分析対象の病名に関し、複数の診療行為の各々について、当該診療行為の実施群と未実施群とを分けて医療費を集計し、
    前記画面構成処理手順では、前記演算装置が、前記集計された医療費の前記実施群と前記未実施群との差が大きい順に、前記複数の診療行為の経済評価を表示するための表示データを生成することを特徴とする分析方法。
  15. 請求項9に記載の分析方法であって、
    前記演算装置が、分析対象の病名に関し、特定の診療行為を前記発症イベントから所定の期間内に実施した群と、前記所定の期間の経過後に実施した群とを分けて医療費を集計する経済評価算出手順を含むことを特徴とする分析方法。
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