JP2020047511A - 燃料電池セルの製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池セルの製造装置10において、膜電極ガス拡散層接合体110とその外周部に配されたシール部材130とそれらを挟持する一対のセパレータ120とからなる積層体105を、積層体形成部20から熱圧着部40に搬送する過程において、搬送される積層体105に撓みが生じるのを回避する。
【解決手段】積層体105を積層体形成部20から熱圧着部40に搬送する搬送部30はエア吹き付け部35を備える。両端部をクランプ33、33で把持されて搬送される積層体105には、裏面からエア吹き付け部35からのエアが吹き付けられる。それにより、積層体105が下方に向けて撓むのが阻止される。
【選択図】図4
【解決手段】積層体105を積層体形成部20から熱圧着部40に搬送する搬送部30はエア吹き付け部35を備える。両端部をクランプ33、33で把持されて搬送される積層体105には、裏面からエア吹き付け部35からのエアが吹き付けられる。それにより、積層体105が下方に向けて撓むのが阻止される。
【選択図】図4
Description
本発明は、燃料電池セルの製造装置に関する。
燃料電池セルは、電解質膜の両面に電極が接合された膜電極接合体または前記膜電極接合体の両面にガス拡散層を接合した膜電極ガス拡散層接合体である発電部を、一対のセパレータで挟持することによって構成される。燃料電池セルは、通常、前記発電部の外周部にシール部材が配され、そのシール部材が一対のセパレータに溶融一体化されている。
前記した形態の燃料電池セルを製造するための製造装置が、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の燃料電池セルの製造装置は、上下一対のセパレータとその間に配された膜電極接合体または膜電極ガス拡散層接合体である発電部およびその外周部のシール部材とからなる積層体を形成するための積層体形成部と、積層体形成部で形成された積層体を加熱プレスしてセパレータとシール部材とを溶融一体化するための熱圧着部と、積層体を積層体形成部から熱圧着部に搬送する搬送部とを備えている。熱圧着部は上金型および下金型を備え、両金型間で積層体を熱圧着する。
一般に、燃料電池セルにおいて、膜電極接合体または膜電極ガス拡散層接合体である発電部およびその外周部に配されたシール部材と、その両面に配置された一対のセパレータとからなる積層体は、厚みが薄いものであり、自己姿勢保持性が低く、撓みやすい。そのために、前記積層体をその両側端部を把持した状態で水平な姿勢とすると、積層体の幅方向中央部が下方に撓んだ姿勢となる恐れがある。
前記した形態の燃料電池セルの製造装置において、搬送部で搬送される積層体にそのような下方に向けた撓みが生じると、熱圧着部である上金型と下金型の間に積層体を搬入するときに、積層体の一部が下金型に衝接することが起こり得る。積層体と金型との間に衝接による干渉が生じると、セパレータの変形やシール部材である熱可塑性樹脂の付着による金型汚染が発生する。
それを回避するために、起こり得る撓み量を予め考慮して、待機時の上金型と下金型の間隔を広くしておくことが考えられるが、背反として、金型のストロークが長くなることから、熱圧着までの時間が長くなり、生産性の低下を招く恐れがある。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、燃料電池セルの製造装置において、発電部とその外周部に配されたシール部材とそれらを挟持する一対のセパレータとからなる積層体を、積層体形成部から熱圧着部に搬送する過程において、搬送される積層体に撓みが生じるのを回避できるようにした燃料電池セルの製造装置を開示することを課題とする。
本発明による燃料電池セルの製造装置は、膜電極接合体または膜電極ガス拡散層接合体である発電部と前記発電部の外周部に配されたシール部材と前記発電部と前記シール部材を挟持する一対のセパレータとからなる積層体を形成するための積層体形成部と、前記積層体形成部で形成された前記積層体を加熱プレスして前記セパレータと前記シール部材とを溶融一体化するための上金型および下金型を備えた熱圧着部と、前記積層体を前記積層体形成部から前記熱圧着部に搬送する搬送部と、を備えた燃料電池セルの製造装置であって、前記搬送部は前記積層体の両端部を把持する把持部と前記把持部で把持された前記積層体の裏面側に向けてエアを吹き付けることのできるエア吹き付け部とを備えることを特徴とする。
本発明による燃料電池セルの製造装置では、把持部で把持された積層体の裏面側に向けてエアを吹き付けることのできるエア吹き付け部を備えることで、搬送時での、積層体(膜電極接合体または膜電極ガス拡散層接合体である発電部とその外周部に配されたシール部材と発電部と前記シール部材を挟持する一対のセパレータとからなる積層体)に下方に向けた撓みが生じるのを回避することができる。それにより、高い生産性でもって、燃料電池セルを製造することが可能となる。
図1は、本発明の実施の形態における燃料電池セルの製造装置10が製造する燃料電池セル100を断面で示している。燃料電池セル100は、反応ガスを用いた電気化学反応によって発電する。燃料電池セル100が用いる反応ガスは、水素および酸素である。燃料電池セル100は、膜電極ガス拡散層接合体110と、セパレータ120aと、セパレータ120bと、シール部材130と、を備える。
膜電極ガス拡散層接合体110は、膜電極接合体112の両面にガス拡散層114およびガス拡散層116が設けられたユニットである。膜電極接合体112は、電解質膜を一対の電極層で挟んだ部材である。ガス拡散層114は、膜電極接合体112におけるアノード側(Z軸方向の+側)に設けられ、反応ガスである水素を膜電極接合体112へ拡散させる多孔質の層である。ガス拡散層116は、膜電極接合体112におけるカソード側(Z軸方向の−側)に設けられ、反応ガスである酸素を膜電極接合体112へ拡散させる多孔質の層である。
セパレータ120aは、ガス拡散層114の表面にZ軸方向の+側から積層される。セパレータ120bは、ガス拡散層116の表面にZ軸方向の−側から積層される。なお、本実施の形態の説明では、セパレータ120aおよびセパレータ120bの各々を総称する場合には符号「120」を使用する。セパレータ120は、発電された電気を集電するのに十分な導電性を有するとともに、反応ガスおよび冷却水を流す上で十分な耐久性、耐熱性、ガス不透過性を有する材料から主に構成される。
シール部材130は、セパレータ120の間において膜電極ガス拡散層接合体110の外周部に配されるとともに、セパレータ120と溶着されている。本実施の形態では、シール部材130は、エチレン−プロピレンゴム(EPM)で構成される。シール部材130は、熱圧着することで硬化する他のゴム材料であってもよい。
燃料電池セル100は、以下の工程で作成される。すなわち、膜電極ガス拡散層接合体110とシール部材130とが接着されて一体化されて、一体化部材103とされる。次に、一体化部材103が、セパレータ120で挟持される。その後、セパレータ120の外側から内側に向けて熱圧着されることによって、燃料電池セル100とされる。なお、本実施の形態では、一体化部材103がセパレータ120で挟持されて熱圧着される前のものを積層体105と呼ぶ。
実施の形態における燃料電池セルの製造装置10は、図2に示すように、積層体形成部20と、搬送部30と、熱圧着部40と、を備え、それらは基台11の上に備えられている。
積層体形成部20は、一体化部材103とセパレータ120とが積層された積層体105を形成する。図3に示すように、積層体形成部20は基台21を有する。基台21の上面は平坦面である。積層体105の形成に当たっては、最初に、基台21の上面にセパレータ120bを配置する。配置したセパレータ120bの上(Z軸+方向)に、膜電極ガス拡散層接合体110とシール部材130とが接着されて一体化された一体化部材103を配置し、その上に、セパレータ120aを配置する。
積層体形成部20のX軸方向の両側部に、搬送部30が位置している。搬送部30は、Y軸方向に延出するスクリュー軸31と、スクリュー軸31に基部が螺号している移動体32とを備える。移動体32は、スクリュー軸31の回転により、スクリュー軸31に沿ってY軸方向に往復動する。移動体32のY軸方向の幅は、積層体形成部20の基台21のY軸方向の幅にほぼ等しい。移動体32は、Y軸方向での幅方向の両端に把持部としてのクランプ33、33を有する。各クランプは下クランプ片と上クランプ片とを備える。クランプ33、33のY軸方向の間隔は、積層体形成部20の基台21の上面に形成配置された積層体105のY軸方向での幅とほぼ等しい。
搬送部30の初期位置は、移動体32に設けられたクランプ33、33が、積層体形成部20の基台21の上面に形成配置された積層体105のY軸方向での両側部とほぼ一致する位置とされる。その位置において、クランプ33、33は開いた姿勢にあるとともに、下クランプ片は、積層体105の下位に位置している。前記のようにして積層体105を配置した後、図示しない制御部によってクランプは閉じられる。それにより積層体105の四隅は、下クランプ片と上クランプ片とによって、すなわち、搬送部30を構成する把持部によって把持された状態となる。移動体32は、Z軸方向の回転軸36を備えている。各クランプ33、33は、回転軸36の回転によってZ軸方向に移動可能に、回転軸36と駆動連結している。
移動体32は、Z軸方向の下方部に、エアを吹き付けることのできるエア吹き付け部35を有する。好ましくは、エア吹き付け部35は、移動体32のY軸方向の幅中央部に備えられる。エア吹き付け部35はノズルを有し、ノズルは図示しないエア圧送部に接続している。ノズルの先端はZ軸方向上方に向けられている。図示しない制御部がエア吹き付け部35に対してエア圧送部からエアを圧送すると、圧送されたエアはノズル先端から上方に向けて噴出する。
図2に示すように、積層体形成部20の後方側、すなわち搬送部30の移動体32がY軸+方向に送られる送り方向側には、熱圧着部40が位置している。図5に示すように、熱圧着部40は、基台11に固定した下金型41を有する。下金型41の平面視の形状は矩形状であり、その上面側には、積層体105の平面視形状にほぼ等しい突出部42が形成されている。突出部42の上面43は平坦面である。下金型41のX軸方向の幅は、積層体形成部20の基台21のX軸方向の幅とほぼ等しい。
搬送部30のスクリュー軸31は、熱圧着部40の下金型41のX軸方向の両側に沿って、Y軸方向に延出している。スクリュー軸31の回転により、搬送部30の移動体32は、積層体形成部20の基台21の側面位置である初期位置から、熱圧着部40の下金型41の側面位置まで、移動する。
熱圧着部40は、図5に示すように、下金型41のZ軸方向上方であって、下金型41に対向する位置に上金型45を有している。上金型45の平面視形状は、下金型41と同じである。上金型45は、Z軸方向下方側に形成された突出部46を有する。突出部46の平面視形状は、下金型41の突出部42と同じであり、突出部46の下面47は平坦面である。
熱圧着部40は、基台11に立設した支柱12と、その上方に配置した横架材13を有する。横架材13の上には、例えばピストンとシリンダーを備えた油圧装置48が固定されている。上金型45は、油圧装置48の可動部材49に連接している。油圧装置48を作動させると、上金型45は、可動部材49とともに、Z軸方向に往復移動する。
なお、図2には、図を分かり易くするために、熱圧着部40を構成する上金型45のみが図示されている。また、下金型41および上金型45は、適宜の加熱手段が備えられている。
燃料電池セルの製造装置10の作動を説明する。燃料電池セル100の製造に当たり、最初に、スクリュー軸31を作動して、搬送部30の移動体32を積層体形成部20のX軸方向側方位置にセットする。クランプ33、33は、上クランプ片が上方に立ち上がった姿勢である、開放姿勢としておく。その状態で、積層体形成部20の基台21の上面位置に、積層体105を形成する。
積層体105を形成した後、制御部を作動して、クランプ片を閉じる。それにより、積層体105の4隅は、移動体32に設けられたクランプ33、33によって、把持された状態となる。この状態が、図3に示される。この時点では、移動体32に設けたエア吹き付け部35からのエアの噴出は行わない。
制御部は、移動体32に備えられたZ軸方向の回転軸36を回転駆動して、クランプ33、33をわずかに上方に移動する。上方への移動と同時に、制御部は、スクリュー軸31を回転駆動し、移動体32を熱圧着部40に向けて移動させる。移動体32の移動と共に、把持手段であるクランプ33、33によってX軸方向の両側部を把持されている積層体105は、Y軸方向である熱圧着部40に向けて移動を開始する。
制御部は、移動体32の移動開始と同時に、エア圧送部を作動させて、エア吹き付け部35のノズルからエアを噴出させる。その状態が、図4に示される。噴出するエアによって、積層体形成部20から熱圧着部40まで搬送部30によって搬送される積層体105には、その裏面側から上方へ向けた付勢力が与えられる。それにより、搬送中の積層体105は下から支えられた状態となり、下方に向けて撓もうとするのを、効果的に阻止される。
搬送される積層体105は、下方に向けて撓むのが押えられていることにより、搬送中の積層体105が占めるZ軸方向の有効厚みを、積層体105の実厚みとほぼ同程度に抑えることができる。図5は、そのようにして搬送されてくる積層体105が、熱圧着部40に搬入される状態を示している。油圧装置48を作動させることで、上金型45は、図示の上位の位置に保持されており、下金型41と上金型45との間には、距離hの隙間が形成されている。前記のように、搬送されてくる積層体105は下方に向いた撓みが抑制されており、前記距離hを、積層体105の実厚みよりもわずかに広い幅の距離とすることで、積層体105を、下金型41との間で干渉を生じさせることなく、下金型41と上金型45の間に搬入することが可能となる。
下金型41と上金型45の間の所定の位置に積層体105を搬入した時点で、制御部はエア吹き付け部35からのエアの噴出を停止する。そして、移動体32に備えたZ軸方向の回転軸36を再び回転駆動させ、挟持している積層体105が下金型41の上面に載る位置まで、クランプ33、33を下降させる。その状態が図6に示される。
次に、横架材13の上に固定配置した油圧装置48を作動して、上金型45を下金型41の上面に載っている積層体105に当接させるとともに、積層体105に所定の圧力が付加されるまで、さらに下降させる。その状態が図7に示される。その状態を所定時間にわたって保持することにより、積層体105を形成するシール部材130とセパレータ120とは溶着一体化する。溶着一体化した後に、油圧装置48での加圧を解除し、金型(上金型45と下金型41)を開き、クランプ33、33を開いて、積層体105を取り出す。取り出した積層体105が、図1に示した燃料電池セル100となる。
上記のように、実施の形態の燃料電池セルの製造装置10では、積層体形成部20から熱圧着部40まで搬送される積層体105は、搬送の過程で、その裏面側にエア吹き付け部35からのエアが吹き付けられる。それにより、積層体105に下方への撓みが生じるのが抑制される。そのために、熱圧着部40に搬入されるときの上金型45と下金型41の距離を狭く設定することが可能となる。結果、熱圧着時での金型のストロークを短くすることができ、作業時間の短縮化が可能となり、生産性の向上がもたらされる。
なお、上記の実施の形態では、熱圧着部40の下金型41を固定型、上金型45を可動型としたが、下金型41を可動型、上金型45を固定型としてもよい。また、両金型を可動型としてもよい。また、膜電極ガス拡散層接合体110とシール部材130とが接着されて一体化されたものを一体化部材103として説明したが、膜電極ガス拡散層接合体110に変えて、電解質膜を一対の電極層で挟んだ部材であるガス拡散層を備えない膜電極接合体112とシール部材130とが接着されて一体化されたものを、一体化部材103として用いることもできる。
10…燃料電池セルの製造装置、
11…基台、
12…基台に立設した支柱、
13…横架材、
20…積層体形成部、
21…基台、
30…搬送部、
31…スクリュー、
32…移動体、
33…把持部としてのクランプ、
35…エア吹き付け部、
36…回転軸、
40…熱圧着部、
41…下金型、
45…上金型、
48…油圧装置、
49…可動部材、
100…燃料電池セル、
105…積層体、
110…膜電極ガス拡散層接合体、
112…膜電極接合体、
120…セパレータ、
130…シール部材。
11…基台、
12…基台に立設した支柱、
13…横架材、
20…積層体形成部、
21…基台、
30…搬送部、
31…スクリュー、
32…移動体、
33…把持部としてのクランプ、
35…エア吹き付け部、
36…回転軸、
40…熱圧着部、
41…下金型、
45…上金型、
48…油圧装置、
49…可動部材、
100…燃料電池セル、
105…積層体、
110…膜電極ガス拡散層接合体、
112…膜電極接合体、
120…セパレータ、
130…シール部材。
Claims (1)
- 膜電極接合体または膜電極ガス拡散層接合体である発電部と前記発電部の外周部に配されたシール部材と前記発電部と前記シール部材を挟持する一対のセパレータとからなる積層体を形成するための積層体形成部と、前記積層体形成部で形成された前記積層体を加熱プレスして前記セパレータと前記シール部材とを溶融一体化するための上金型および下金型を備えた熱圧着部と、前記積層体を前記積層体形成部から前記熱圧着部に搬送する搬送部と、を備えた燃料電池セルの製造装置であって、
前記搬送部は前記積層体の両端部を把持する把持部と前記把持部で把持された前記積層体の裏面側に向けてエアを吹き付けることのできるエア吹き付け部とを備えることを特徴とする燃料電池セルの製造装置。
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2020047511A true JP2020047511A (ja) | 2020-03-26 |
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2018
- 2018-09-20 JP JP2018176025A patent/JP2020047511A/ja active Pending
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