<概要>
本開示の実施形態に係るレンズ測定装置の概要について説明する。なお、以下の<>にて分類された項目は、独立または関連して利用されうる。
本実施例におけるレンズ測定装置は、眼鏡レンズのレンズ情報を測定する。眼鏡レンズのレンズ情報は、眼鏡レンズの光学特性(例えば、球面度数、円柱度数、乱視軸角度、プリズム量、等)と、眼鏡レンズの外形と、眼鏡レンズのカーブ情報(例えば、眼鏡レンズのレンズ面のカーブ値、曲率半径、等)と、眼鏡レンズに施された印点、プリントマーク、隠しマーク、穴、等の位置と、の少なくともいずれかであってもよい。
レンズ測定装置は、眼鏡レンズ周縁加工装置を用いて眼鏡レンズを加工するよりも前の工程で用いるレンズ測定装置であってもよい。このようなレンズ測定装置は、眼鏡レンズに測定光束を投光し、眼鏡レンズを通過した測定光束を受光することで、眼鏡レンズの光学特性を測定するレンズメータであってもよい。また、このようなレンズ測定装置は、眼鏡レンズに測定光束を投光し、眼鏡レンズを通過した測定光束を受光することで、眼鏡レンズに施された印点等を検出し、その測定結果に基づいて、加工冶具であるカップを取り付けるカップ取付装置であってもよい。本実施例では、レンズ測定装置としてカップ取付装置を例に挙げて説明する。
<測定光学系>
例えば、本実施例におけるカップ取付装置(例えば、カップ取付装置1)は、測定光学系(例えば、レンズ測定機構20)を備える。測定光学系は、光源から照射された測定光束を眼鏡レンズのレンズ面に投光する投光光学系(例えば、投光光学系30)と、測定光束がレンズ面で反射された反射光束を検出器で検出する受光光学系(例えば、受光光学系40)と、を有する。
測定光学系は、投光光学系の光軸(すなわち、光源の投光軸)が受光光学系の光軸(すなわち、検出器の受光軸)に対して傾斜配置された構成であってもよい。この場合、投光光学系の光軸が、眼鏡レンズのレンズ面(前面または後面)に向けて鉛直方向に配置され、受光光学系の光軸が、投光光学系の光軸に対して斜め方向に配置されてもよい。また、この場合、受光光学系の光軸が、眼鏡レンズのレンズ面(前面または後面)に向けて鉛直方向に配置され、投光光学系の光軸が、受光光学系の光軸に対して斜め方向に配置されてもよい。なお、本実施例において、投光光学系及び受光光学系の光軸は、光学部材(例えば、ミラー、プリズム、レンズ、等)により折り返されていてもよい。
投光光学系は、投光光学系の光軸に対して平行な測定光束を投光する構成であってもよい。また、投光光学系は、投光光学系の光軸に対して平行でない測定光束を投光する構成であってもよい。
投光光学系は、眼鏡レンズのレンズ面に点状の測定光束を投光してもよい。投光光学系は、眼鏡レンズのレンズ面にリング状の測定光束を投光してもよい。この場合、投光光学系は、1つの光源と、リング状のスリット板と、を有し、光源から出射した測定光束をリング状に制限することで、眼鏡レンズのレンズ面にリング状の測定光束を投光してもよい。また、この場合、投光光学系は複数の光源を有し、複数の光源を所定の径の正円や楕円等の円周上に配置することで(すなわち、リング状に配置することで)、眼鏡レンズのレンズ面にリング状の測定光束を投光してもよい。なお、これらにより形成されるリング状の測定光束は、1重のリング状の測定光束であってもよいし、多重のリング状の測定光束であってもよい。
例えば、投光光学系が多重のリング状の測定光束を投光する場合、複数の光源は1重のリング状に配置され、この複数の光源の径を変更させるための変更機構が備えられていてもよい。例えば、光源を同心円状に伸縮させることで、光源の径を変更させる変更機構でもよい。これによって、光源の径を適宜変更し、眼鏡レンズに多重のリング状の測定光束を投光してもよい。一例としては、同心円の中心に対して所定の経線方向に伸縮可能なスライド機構を光源に設け、スライド機構をスライドさせることで、光源の径を変更させてもよい。また、例えば、投光光学系が多重のリング状の測定光束を投光する場合、複数の光源は予め2重のリング状に配置され、これによって、眼鏡レンズに多重のリング状の測定光束を投光してもよい。
例えば、このように、投光光学系が眼鏡レンズのレンズ面にリング状の測定光束を投光することで、眼鏡レンズのレンズ面における多数の位置に測定光束が照射される。さらに、投光光学系が眼鏡レンズのレンズ面に多重のリング状の測定光束を投光することで、眼鏡レンズのレンズ面と、投光光学系が備える光源と、受光光学系が備える検出器と、の位置関係を変更することなく、投光光学系からの測定光束を、眼鏡レンズのレンズ面における多数の位置に照射することができる。これによって、例えば、カップ取付装置に後述する駆動部を設けなくてもよく、カップ取付装置を容易な構成とすることができる。また、これによって、多数の位置からの反射光束を用いて、カーブ情報を精度よく取得することができる。
受光光学系は、投光光学系により投光された測定光束がレンズ面で反射された反射光束を検出器で検出してもよい。例えば、受光光学系は、投光光学系の光軸に対して平行に投光された測定光束がレンズ面で反射された反射光束を検出器で検出してもよい。例えば、投光光学系は、投光光学系の光軸に対して平行な測定光束を照射し、受光光学系は、投光光学系によって平行に照射された測定光束がレンズ面で反射された反射光束を検出してもよい。投光光学系の光軸と平行な測定光束が照射されることで、その反射光束は、眼鏡レンズの高さ(レンズ面の頂点の位置)に影響されることなく検出される。
この場合、受光光学系は、レンズ面の少なくとも1箇所の位置で反射された反射光束を検出してもよい。
また、例えば、受光光学系は、投光光学系の光軸に対して平行に投光されない測定光束(すなわち、拡散光束)がレンズ面で反射された反射光束を検出器で検出してもよい。例えば、投光光学系は、測定光束として拡散光束を照射し、受光光学系は、投光光学系によって照射された拡散光束がレンズ面で反射された反射光束を検出してもよい。この場合、受光光学系は、レンズ面の少なくとも2箇所の位置で反射された反射光束を検出してもよい。
受光光学系は、投光光学系により投光された測定光束が、眼鏡レンズのレンズ面における経線方向の距離が同一の少なくとも2箇所の位置で反射された反射光束を受光してもよい。また、受光光学系は、投光光学系により投光された測定光束が、眼鏡レンズのレンズ面における経線方向の距離が異なる少なくとも2箇所の位置で反射された反射光束を受光してもよい。眼鏡レンズのレンズ面における経線方向とは、眼鏡レンズの中心位置(例えば、光学中心位置、幾何学中心位置、等)から眼鏡レンズの円周に向かう方向であり、眼鏡レンズの中心位置を基準に0度から360度で表されてもよい。例えば、経線方向の距離は、同一の経線方向(例えば、0度)でもよいし、異なる経線方向(例えば、45度と90度)でもよい。
例えば、眼鏡レンズのレンズ面における経線方向の距離が異なる2箇所の位置での反射光束を得ることにより、眼鏡レンズのカーブ情報を求めることができる。もちろん、眼鏡レンズのレンズ面における経線方向の距離が異なるより多くの位置での反射光束を得ることにより、眼鏡レンズのカーブ情報をより精度よく求めることができる。
例えば、本実施例において、受光光学系は、眼鏡レンズのレンズ面における同一経線上の距離が異なる少なくとも2箇所の位置で反射された反射光束を受光する構成としてもよい。この場合の少なくとも2箇所の位置は、同一経線上(例えば、0度の経線上)で、眼鏡レンズの中心位置からの距離が異なる少なくとも2箇所の位置であればよい。このとき、眼鏡レンズの中心位置は、これらの少なくとも2箇所の位置よりも外に位置する。なお、眼鏡レンズの中心位置からの距離が異なる少なくとも2箇所の位置は、所定の経線(例えば、0度)上と、所定の経線に対向する経線(例えば、180度)上と、による同一経線上に、それぞれが位置してもよい。このとき、眼鏡レンズの中心位置は、これらの少なくとも2箇所の位置の間に位置する。この場合には、さらに、所定の経線上か、または所定の経線に対向する経線上の少なくとも1箇所の位置を追加し、少なくとも3箇所の位置で反射された反射光束を受光してもよい。
また、例えば、本実施例において、受光光学系は、眼鏡レンズのレンズ面における同一平面上の少なくとも3箇所の位置と、眼鏡レンズのレンズ面における同一平面上にない少なくとも1箇所の位置と、を含む少なくとも4箇所の位置で反射された反射光束を受光する構成としてもよい。すなわち、受光光学系は、眼鏡レンズのレンズ面における少なくとも3箇所の位置と、少なくとも3箇所の位置により形成される平面上の位置座標に含まれない位置座標をもつ少なくとも1箇所の位置と、を含む少なくとも4箇所の位置で反射された反射光束を受光する構成としてもよい。
また、例えば、本実施例において、受光光学系は、変更手段によって眼鏡レンズのレンズ面と光源と検出器との位置関係が変更される前に、測定光束が眼鏡レンズのレンズ面の少なくとも1点で反射された反射光束を受光するとともに、変更手段によって眼鏡レンズのレンズ面と光源と検出器との位置関係が変更された後に、測定光束が眼鏡レンズのレンズ面の少なくとも1点で反射された反射光束を受光してもよい。
<カーブ情報取得手段>
例えば、本実施例におけるカップ取付装置は、カーブ情報取得手段(例えば、制御部70)を備える。カーブ情報取得手段は、受光光学系の検出結果として反射光束を検出し、反射光束に基づいて、レンズ面のカーブ情報を取得する。眼鏡レンズのレンズ面のカーブ情報は、眼鏡レンズのレンズ面におけるカーブ形状を識別することが可能な情報であればよい。一例として、眼鏡レンズのレンズ面のカーブ値(すなわち、曲率)、曲率半径、等の情報であってもよい。例えば、レンズ測定装置がカーブ情報取得手段を備えることで、レンズメータ、カップ取付装置、等を用いるレンズ周縁加工装置よりも上流の工程で、眼鏡レンズのカーブ情報を効率的に得ることができる。また、レンズ周縁加工装置の使用時間が短くなり、眼鏡の作製にかかる時間を相対的に短縮することができる。
例えば、カーブ情報取得手段は、測定光束が照射されることで眼鏡レンズのレンズ面における複数個所の位置で反射された反射光束に基づいて、眼鏡レンズのカーブ情報を取得してもよい。すなわち、カーブ情報取得手段は、眼鏡レンズのレンズ面における少なくとも2箇所の位置、少なくとも3箇所の位置、少なくとも4箇所の位置、等で反射された反射光束に基づいて、眼鏡レンズのレンズ面のカーブ情報を取得してもよい。
例えば、カーブ情報取得手段は、変更手段によって眼鏡レンズのレンズ面と、投光光学系が備える光源と、受光光学系が備える検出器と、の位置関係が変更される前に受光された反射光束と、眼鏡レンズのレンズ面と光源と検出器との位置関係が変更された後に受光された反射光束と、のそれぞれに基づいて、眼鏡レンズのレンズ面のカーブ情報を取得してもよい。
<移動手段>
例えば、本実施例におけるカップ取付装置は、移動手段(例えば、移動機構50)を備える。移動手段は、駆動部(例えば、モータ)を有し、眼鏡レンズのレンズ面と、投光光学系が備える光源と、受光光学系が備える検出器と、の少なくともいずれかを移動させる。一例として、移動手段は、眼鏡レンズを移動させるスライド機構であってもよいし、光源を移動させるスライド機構であってもよいし、検出器を移動させるスライド機構であってもよい。
<移動制御手段>
例えば、本実施例におけるカップ取付装置は、移動制御手段(例えば、制御部70)を備える。移動制御手段は、駆動部を制御して、眼鏡レンズのレンズ面と、投光光学系が備える光源と、受光光学系が備える検出器と、の位置関係を変更する。移動制御手段は、駆動部を制御して、眼鏡レンズの位置を移動させてもよい。また、移動制御手段は、駆動部を制御して、光源の位置を移動させてもよい。また、移動制御手段は、駆動部を制御して、検出器の位置を移動させてもよい。
例えば、受光光学系の光軸が眼鏡レンズのレンズ面に向けて鉛直方向に配置され、投光光学系の光軸が受光光学系の光軸に対して斜め方向に配置された測定光学系である場合、移動制御手段は、駆動部を制御して光源及び眼鏡レンズの少なくともいずれかを移動させてもよい。これにより、眼鏡レンズのレンズ面と光源との位置関係が変更される。
例えば、投光光学系の光軸が眼鏡レンズのレンズ面に向けて鉛直方向に配置され、受光光学系の光軸が投光光学系の光軸に対して斜め方向に配置された測定光学系である場合、移動制御手段は、駆動部を制御して眼鏡レンズ及び検出器の少なくともいずれかを移動させてもよい。これにより、眼鏡レンズのレンズ面と光源、及び、眼鏡レンズのレンズ面と検出器、の位置関係が変更される。
例えば、レンズ測定装置が移動手段及び移動制御手段を備えることで、眼鏡レンズのレンズ面と光源と検出器との位置関係を変更し、投光光学系からの測定光束を眼鏡レンズのレンズ面における少なくとも2箇所の位置に照射することができる。受光光学系は、これらの位置関係が変更される前の反射光束を受光するとともに、これらの位置関係が変更された後の反射光束を受光することができる。これによって、位置関係が変更される前に受光された反射光束と、位置関係が変更された後に受光された反射光束と、のそれぞれに基づくカーブ情報が取得される。
<レンズ情報取得手段>
例えば、本実施例におけるカップ取付装置は、レンズ情報取得手段(例えば、レンズ測定機構20)を備える。レンズ情報取得手段は、眼鏡レンズのレンズ面で反射された反射光束に基づいて、眼鏡レンズのレンズ面におけるカーブ情報とは異なるレンズ情報を取得する。例えば、眼鏡レンズのレンズ面で反射された散乱光束を検出器で検出することで、カーブ情報とは異なるレンズ情報を取得してもよい。カーブ情報とは異なるレンズ情報は、眼鏡レンズの外形、眼鏡レンズに施された隠しマークや穴、眼鏡レンズに付された印点やプリントマーク、等であってもよい。
例えば、本実施例においては、眼鏡レンズのカーブ情報を取得するために用いる測定光学系が、眼鏡レンズのレンズ情報を取得するために用いる光学系を兼ねてもよい。カーブ情報を取得するために用いる測定光学系と、レンズ情報を取得するために用いる光学系と、は兼用される構成でもよい。例えば、この場合には、1つの光源と1つの検出器を備えてもよい。この場合、光源から照射され、眼鏡レンズのレンズ面で反射された正反射光束と、眼鏡レンズのレンズ面で反射された散乱光束と、を同時に検出することで、眼鏡レンズのカーブ情報とレンズ情報を取得してもよい。
もちろん、カーブ情報を取得するために用いる測定光学系と、レンズ情報を取得するために用いる光学系と、はその少なくとも一部が兼用される構成としてもよい。例えば、この場合には、眼鏡レンズのレンズ面で測定光束を正反射させるための光源と、眼鏡レンズのレンズ面で測定光束を散乱させるための光源と、を有し、これらの光源による正反射光束と散乱光束を1つの検出器で検出してもよい。また、カーブ情報を取得するために用いる測定光学系と、レンズ情報を取得するために用いる光学系と、が別に設けられる構成としてもよい。
例えば、本実施例におけるレンズ測定装置がレンズ情報取得手段を備えることで、眼鏡レンズのカーブ情報と、眼鏡レンズのカーブ情報とは異なるレンズ情報とを、1つの装置で効率よく取得することができる。
<実施例>
以下、レンズ測定装置の一例として、眼鏡レンズ(以下、レンズ)に加工治具であるカップを取り付けるカップ取付装置を挙げる。本実施例では、カップ取付装置の左右方向をX方向、上下方向(鉛直方向)をY方向、前後方向をZ方向として説明する。
図1はカップ取付装置1の外観図である。例えば、カップ取付装置1は、ディスプレイ3、筺体5、レンズ支持機構10、レンズ測定機構20(図2参照)、移動機構50、カップ取付機構60、等を備える。
本実施例において、ディスプレイ3にはタッチパネル機能が付加され、ディスプレイ3が操作部(コントローラ)として機能する。なお、ディスプレイ3と操作部とは別に設ける構成であってもよく、この場合には、マウス、ジョイスティック、キーボード、携帯端末、等の少なくともいずれかを操作部として用いてもよい。また、本実施例において、ディスプレイ3にはLCD(Liquid Crystal Display)が用いられる。もちろん、LCDに限定されず、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、等を用いる構成であってもよい。
ディスプレイ3には、操作画面(加工条件の入力画面、レイアウトデータの入力画面、軸打ち画面、等)、レンズ測定機構20により取得されたレンズLEのレンズ像、レンズ情報、等が表示される。レンズ情報は、例えば、レンズLEの外形、印点、隠しマーク、プリントマーク、穴の位置、等であってもよい。
筺体5は略コの字状の側面形状である。筺体5の内部には、後述するレンズ測定機構20が備えられる。筺体5は、前側に突出する張出部5aと台座5bとを有する。張出部5aには、後述するカップ取付機構60が設けられる。台座5bには、後述するレンズ支持機構10が設けられる。
<レンズ支持機構>
レンズ支持機構10は、レンズLEを載置してレンズLEを支持する。例えば、レンズ支持機構10は、保護カバー11、支持ピン12、等を備える。支持ピン12はレンズLEの後面に当接する。支持ピン12は3本で構成される。支持ピン12は、カップ取り付けの基準軸となるレンズ測定機構20の光軸L2に対して、等距離かつ等角度(すなわち、120度)で固定配置される。
なお、本実施例において、支持ピン12はレンズLEを支持できればよく、何本で構成されてもよいし、必ずしも光軸L2に対して等距離かつ等角度で配置されなくてもよい。また、本実施例において、支持ピン12はレンズLEを支持できればよく、移動可能に配置されてもよい。この場合には、光軸L2から各支持ピン12までの距離、及び、光軸L2と各支持ピン12を結ぶ直線のなす角度(言い換えると、支持ピン12同士の間隔)、等を調整し、支持ピン12がレンズLEを支持する領域の大きさを変更するための構成を有してもよい。
<レンズ測定機構(測定光学系)>
レンズ測定機構20は、レンズLEのカーブ情報を取得するための光学系として用いられる。レンズ測定機構20は、投光光学系30と受光光学系40を有する。
図2はレンズ測定機構20を示す図である。図2(a)はレンズ測定機構20の側面図である。図2(a)では2つの光源31を図示しているが、便宜上、一方の光源31から検出器43へ到達する測定光束を表す。
投光光学系30は、レンズLEの前面側から測定光束を投光する。投光光学系30は、光源31、拡散板32、等を備える。光源31は、レンズLEに測定光束を照射する。光源31は、リング状に配置され、レンズLEにリング状の測定光束を照射してもよい。これによって、レンズLEのレンズ面の少なくとも2箇所の位置に、測定光束が照射される。本実施例において、光源31は、レンズLEの円周方向(経線方向)に等距離かつ等間隔で複数個配置されることで、レンズLEにリング状の測定光束を照射する。なお、本実施例の場合、光源31は、正円、楕円、等の円周方向に少なくとも2個が配置されればよく、必ずしも等距離かつ等間隔でなくてもよい。例えば、光源31は、LED(Light Emitting Diode)であってもよい。
拡散板32は、光源31からの測定光束を広範囲に拡散させる。なお、光源31の指向性が広い場合には、拡散板32を必ずしも設けなくてもよい。光源31の指向性が狭い場合には、拡散板32を設けることが好ましい。
例えば、本実施例において、投光光学系30(光源31及び拡散板32)は、保持部33により保持される。また、本実施例において、投光光学系30は、ピンホールやスリットを有してもよい。例えば、投光光学系30が拡散板32を備える場合には、拡散板32とレンズLEとの間にピンホールやスリットを配置した構成であってもよい。例えば、投光光学系30が拡散板32を備えない場合には、光源31とレンズLEとの間にピンホールやスリットを配置した構成であってもよい。
受光光学系40は、投光光学系30からの測定光束がレンズLEに反射された反射光束を受光する。受光光学系40は、コンデンサレンズ41、絞り42、検出器43、等を備える。コンデンサレンズ41は、測定光束がレンズLEにて光軸L2と平行(略平行)に反射された反射光束を、絞り42の位置に集光させる。絞り42は、コンデンサレンズ41の焦点距離に配置される。検出器43は、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子であってもよい。検出器43のピントは、レンズLEの前面付近に合わされている。なお、本実施例における受光光学系40は、絞り42と検出器43との間にレンズを配置し、絞り42を通過した測定光束を、検出器43へ平行光束として到達させてもよい。
例えば、投光光学系30の光軸L1(すなわち、光源31の投光軸L1)は、受光光学系40の光軸L2(すなわち、検出器43の受光軸L2)に対して傾斜配置される。本実施例では、投光光学系30の光軸L1が、光軸L1と光軸L2のなす角度が90度未満になるように、受光光学系40の光軸L2に対して斜めに配置される。また、本実施例では、受光光学系40の光軸L2が鉛直方向に配置される。
光源31から出射した測定光束は、拡散板32を介して様々な方向へと拡散され、レンズLEに入射する。レンズLEに入射した測定光束の一部は、光軸L2と平行に反射された正反射光束となり、コンデンサレンズ41及び絞り42を介して、検出器43に到達する。測定光束がレンズLEにて光軸L2と平行に反射されるための入射角度θは、光源31からレンズLEまでの距離、及び、レンズLEのカーブ値、等により変化する。光軸L2と平行に反射されなかった正反射光束は、コンデンサレンズ41に屈折されるが、絞り42によって、検出器43への到達が抑制される。これによって、図2(a)の左上に示す検出器43の撮像面43aには、レンズLE上で測定光束を光軸L2と平行な正反射光束として反射した位置Pの像Psが結像する。
また、レンズLEに入射した測定光束の一部は、様々な方向に反射された散乱光束となる。このうち、光軸L2と平行に反射された散乱光束が、コンデンサレンズ41及び絞り42を介して、検出器43に到達する。これによって、検出器43の撮像面43aには、レンズLE上で測定光束を光軸L2と平行な散乱光束として反射した位置の像が結像する。
なお、正反射光束と散乱光束とでは、その光束の強度が異なる。このため、検出器43の撮像面43aには、測定光束を光軸L2と平行な正反射光束として反射した位置Pの像Psが、リング状の像(以下、リング像)25として明るく映る。測定光束を光軸L2と平行な散乱光束として反射した位置の像(すなわち、位置Pとは異なる位置の像)は暗く映る。
レンズ測定機構20は、レンズLEのカーブ情報とは異なるレンズ情報を取得するための光学系として用いられてもよい。カーブ情報とは異なるレンズ情報は、レンズLEの外形、印点、プリントマーク、隠しマーク、穴の位置、等であってもよい。以下、レンズ測定機構20を用いて、レンズLEに形成された穴の位置を取得する場合を例に挙げて説明する。
図3はレンズLEの穴の位置を取得する場合を説明する図である。図3でも2つの光源31を図示しているが、便宜上、一方の光源31から検出器43へ到達する測定光束を表す。また、検出器43の撮像面43aには前述の正反射光束によるリング像25も映るが、ここでは図示を省略する。
光源31から出射した測定光束は、拡散板32を介して拡散されるとともに、レンズLEに形成された穴Hに到達する。レンズLEに入射した測定光束の一部は、実線で示す正反射光束、及び、点線で示す散乱光束として反射される。光軸L2と平行に反射された散乱光束は、コンデンサレンズ41及び絞り42を介して、検出器43に到達する。これによって、図3(a)の左上に示す検出器43の撮像面43aには、レンズLE上の穴Hの像Hsが結像する。
なお、レンズLEにおいて穴Hが形成されていない部分は、測定光束が反射する反射面が滑らかであるので、発生する散乱光束の強度は弱くなる。しかし、レンズLEにおいて穴Hが形成された部分は、測定光束が反射する反射面に凹凸ができているため、発生する散乱光束の強度が強くなる。このため、検出器43の撮像面43aには、穴Hの像Hsが、穴H及び位置Pとは異なる位置の像よりも明るく、かつ、リング像25よりも暗く映る。
例えば、レンズLE上の穴Hの像Hsと同様に、レンズLEの側面(コバ面)や、レンズLEに施された印点、プリントマーク、隠しマーク、等に測定光束が到達して散乱された散乱光束の一部が検出器43に到達すると、これらの像が結像し、明るく映る。これによって、レンズLEの外形、印点、プリントマーク、隠しマーク、穴の位置、等のレンズ情報を取得することができる。
<移動機構>
移動機構50は、レンズ測定機構20が備える保持部33を上下方向に移動させる。つまり、移動機構50は、光源31及び拡散板32を上下方向に移動させる。例えば、移動機構50は、図示なきモータとスライド機構により構成されてもよい。移動機構50は、レンズLEと、光源31と、検出器43と、の位置関係を変更することで、レンズLEにより反射される反射光束の径(すなわち、リング状の反射光束の径)を変更する。
図4は光源31を移動させた状態を示す図である。図4(a)は光源31がレンズLEから離れた状態である。図4(b)は光源31がレンズLEに近づいた状態である。例えば、移動機構50を用いて、光源31をレンズLEから離れた位置に配置すると、光源31から出射して拡散板32に拡散された測定光束のうち、レンズLEに所定の角度θ1で入射した測定光束が反射光束R1としてレンズLEに反射され、検出器43に到達する。図4(a)の左上に示す検出器43の撮像面43aには、レンズLE上の位置P1にて反射された反射光束R1により形成される位置P1の像P1sが結像する。例えば、位置P1は後述の位置P2よりも光軸L2の近くに位置するため、レンズLEには、光軸L2を中心に径の小さなリング状の測定光束が照射される。検出器43の撮像面43aには、位置P1の像P1sが、径の小さなリング像25aとして明るく映る。
例えば、移動機構50を用いて、光源31をレンズLEに近づいた位置に配置すると、光源31から出射して拡散板32に拡散された測定光束のうち、レンズLEに所定の角度θ2で入射した測定光束が反射光束R2としてレンズLEに反射され、検出器43に到達する。図4(b)の左上に示す検出器43の撮像面43aには、レンズLE上の位置P2にて反射された反射光束R2により形成される位置P2の像P2sが結像する。例えば、位置P2は位置P1よりも光軸L2の遠くに位置するため、レンズLEには、光軸L2を中心に径の大きなリング状の測定光束が照射される。検出器43の撮像面43aには、位置P2の像P2sが、径の大きなリング像25bとして明るく映る。
本実施例では、このように、移動機構50を用いて光源31を移動させ、光源31からレンズLEまでの距離を変更することで、レンズLEと、光源31と、検出器43と、の位置関係を変化させている。前述のように、検出器43のピントはレンズLEの前面付近に合わされているが、検出器43からレンズLEまでの距離は変更されないため、検出器43のピントが合った状態を維持しながら、レンズLEに径が異なるリング状の測定光束を照射することができる。
<カップ取付機構>
図5はカップ取付機構60を示す図である。カップ取付機構60は、レンズLEにカップを取り付ける。カップ取付機構60は、移動支基61、支持アーム62、移動アーム63、シャフト64、カップ装着部65、等を備える。
張出部5aの内部に設けられたブロック67には、支柱66が固定される。支柱66には、移動支基61が上下方向に移動可能に取り付けられる。移動支基61には、移動支基61を常時上方向に付勢するための図示なきバネが配置される。移動アーム63は、移動支基61に取り付けられる。なお、本実施例において、移動アーム63と移動支基61とは一体的に形成されてもよい。移動アーム63には、シャフト64が固定される。シャフト64には、カップ装着部65が下方向から前方向を向くように付勢力を与える図示なきコイルバネが設けられる。シャフト64の軸N1は、光軸L1に対して左右の直交方向に延びる。移動アーム63は、シャフト64(すなわち、軸N1)を中心として、カップ装着部65が前側(操作者側)を向く方向と、下側に向く方向と、に回転可能なように、支持アーム62を保持する。支持アーム62には、支持アーム62を回転させるためのレバー68が固定される。支持アーム62には、カップ装着部65が設けられる。カップ装着部65にはカップCuが装着される。
<制御系>
図6はカップ取付装置1の制御系を示す図である。例えば、制御部70は、一般的なCPU(プロセッサ)、RAM、ROM、等で実現される。CPUは、カップ取付装置1における各部の駆動を制御してもよい。RAMは、各種の情報を一時的に記憶してもよい。ROMには、CPUが実行する各種プログラムが記憶されてもよい。例えば、制御部70には、ディスプレイ3、光源31、検出器43、移動機構50が備える図示なきモータ、不揮発性メモリ(以下、メモリ)75、等が電気的に接続される。
メモリ75は、電源の供給が遮断されても記憶内容を保持できる非一過性の記憶媒体であってもよい。例えば、メモリ75としては、ハードディスクドライブ、フラッシュROM、USBメモリ、SDカード、等を使用することができる。メモリ75は、レンズ測定機構20により測定されたレンズの外形、等を記憶してもよい。
<制御動作>
上記のような構成を備えるカップ取付装置1の制御動作を説明する。
<玉型の取得>
まず、レンズLEの玉型が取得される。レンズLEの玉型は、フレームのリムの内形、フレームに枠入れされていたデモレンズまたは型板の外形、等から取得されてもよい。本実施例では、カップ取付装置1が備えるレンズ測定機構20を用いて、デモレンズから玉型を取得する場合を例示するが、カップ取付装置1に別の装置を用いて測定した玉型を読み込ませることで玉型を取得してもよい。
操作者は、支持ピン12にデモレンズを載置すると、玉型の取得を開始するための図示なきボタンを操作する。制御部70は、入力された操作信号に応じて光源31を点灯させ、デモレンズに測定光束を照射させる。検出器43には、測定光束がデモレンズにて反射された反射光束により形成されるデモレンズ像が結像する。
図7はデモレンズ像80の一例である。光源31の点灯により、デモレンズにはリング状の測定光束が投光され、検出器43にはリング像25が結像する。また、光源31の点灯により、検出器43にはデモレンズの側面(コバ面)にて反射された反射光束によるデモレンズの側面の像81が結像する。デモレンズに穴Hが形成されている場合には、穴Hの像Hsも結像する。このため、デモレンズ像80としては、リング像25、側面の像81、穴の像Hs、等が、これら以外の部分よりも明るい像として現れる。制御部70は、デモレンズ像80を画像処理(例えば、エッジ検出、等)することで、側面像81をデモレンズの外形として検出し、これを玉型としてメモリ75に記憶させる。また、制御部70は、デモレンズ像80を画像処理することで、穴の像Hsをデモレンズの穴として検出し、玉型に対する穴の位置をメモリ75に記憶させる。
なお、本実施例において、デモレンズ像80にはリング像25が現れてしまうため、リング像25と、側面の像81や穴の像Hsと、が重なると、側面の像81や穴の像Hsをうまく検出できない場合がある。このため、制御部70は、光源31を点灯させる際に、移動機構50の駆動を制御して、保持部33を上下方向に移動させてもよい。例えば、保持部33をデモレンズLEから遠ざかる方向に移動させ、デモレンズ像80に映るリング像25の径を小さくすることで、リング像25と、側面の像81や穴の像Hsと、が重ならないようにしてもよい。
また、本実施例において、制御部70は、デモレンズ像80において側面像81や穴の像Hsを検出しやすくするため、光源31の光量、検出器43の露光時間やゲイン、等を調整し、より適切な条件を設定してもよい。
<加工条件とレイアウトの設定>
続いて、レンズLEの加工条件とレイアウトが設定される。レンズLEの加工条件は、レンズLEの種類(例えば、単焦点レンズ、二重焦点レンズ、累進レンズ、等)、レンズLEの材質、フレームの材質、加工モード(例えば、鏡面加工、面取り加工、溝掘り加工、等の有無)、レンズLEに対するカップCuの取り付け位置(例えば、レンズLEの光学中心位置、玉型の幾何学中心位置、等)、等の少なくともいずれかであってもよい。レンズLEのレイアウトは、眼鏡装用者の瞳孔間距離、フレーム中心間距離、等の少なくともいずれかであってもよい。操作者は、ディスプレイ3に表示される設定画面を操作することで、これらの条件とレイアウトを設定する。
<レンズのアライメント>
操作者は、支持ピン12にレンズLEを載置すると、カップ取り付けの基準軸である光軸L2と、レンズLEの中心位置(本実施例では、光学中心位置)と、を一致させるようにアライメントを行う。
操作者は、アライメントを行うための図示なきボタンを操作する。制御部70は、入力された操作信号に応じて、移動機構50を駆動し、保持部33を初期位置に配置する。
初期位置は、検出器43が検出するリング像25と、後述する印点の像Wsと、が重ならないように予め設定された位置であってもよい。本実施例において、保持部33の初期位置は、光源31とレンズLEが近づいた位置K1(図4参照)に設定される。例えば、保持部33が位置K1に配置されることで、レンズLEの外周付近に測定光束が照射され、検出器34に結像するリング像25の径が大きくなる。
制御部70は、入力された操作信号に応じて光源31を点灯させ、レンズLEに測定光束を照射させる。検出器43には、リング像25、レンズLEの中心位置に予め付された印点にて反射された反射光束による印点の像Ws、レンズLEの側面(コバ面)にて反射された反射光束によるレンズLEの側面の像91、等が結像する。ディスプレイ3には、レンズLEにカップCuを取り付けるための軸打ち画面90が表示される。
図8は軸打ち画面90の一例である。軸打ち画面90には、リング像25、印点の像Ws、側面の像91、等とともに、アライメントの目標位置を表すマークMが表示される。操作者は、軸打ち画面90を確認しながら、印点の像WsとマークMとが一致するように、支持ピン12に載置したレンズLEを移動させる。これによって、カップ取り付けの基準軸である光軸L2と、レンズLEの中心位置と、が一致し、アライメントが完了する。
<カーブ情報の取得>
操作者は、アライメントが完了すると、レンズLEのカーブ情報を取得する。カーブ情報は、カーブ値(すなわち、曲率)、曲率半径、等の情報であってもよい。本実施例では、レンズLEのカーブ情報として、レンズLEのカーブ値を取得する場合を例に挙げる。
操作者は、カーブ値を取得するための図示なきボタンを操作する。制御部70は、入力された操作信号に応じて、リング像25を検出しやすくするために、光源31の光量、検出器43の露光時間やゲイン、等を調整し、より適切な条件を設定してもよい。また、制御部70は、保持部33が初期位置(本実施例では、位置K1)にある状態でのリング像25をメモリ75に記憶させる。続いて、制御部70は移動機構50を駆動させ、保持部33を移動位置に配置する。例えば、本実施例において、保持部33の移動位置は位置K2(図4参照)に設定されてもよい。保持部33がレンズLEに近づくので、レンズLEの中央付近に測定光束が照射され、検出器34に結像するリング像25の径が小さくなる。制御部70は、保持部33が位置K2にある状態でのリング像25をメモリ75に記憶させる。
なお、本実施例では、レンズLEのアライメント時に保持部33が配置された初期位置K1と、保持部33を初期位置K1から移動させた移動位置K2と、におけるリング像25を取得する構成を例に挙げたがこれに限定されない。例えば、初期位置K1とは異なる位置である第1移動位置に保持部33を移動させてリング像25を取得するとともに、第1移動位置とは異なる位置である第2移動位置に保持部33を移動させてリング像25を取得してもよい。
例えば、制御部70は、このようにレンズLE上の異なる位置(すなわち、レンズLEの外周付近と中央付近)におけるリング像25を取得すると、レンズLEのカーブ情報を演算する。本実施例では、レンズLEのカーブ情報として、レンズLEの曲率半径を演算する場合を例示する。
図9はレンズLEの曲率半径の算出について説明する図である。図9は、支持ピン12の高さと、レンズLEのレンズ面における中心位置と、の交点を原点OとしたXY平面(XY座標)を表している。支持ピン12に載置されたレンズLEの高さd(すなわち、レンズLEのレンズ面の頂点Tから原点Oまでの長さ)は、レンズLEの曲率半径r(すなわち、レンズLEの球中心CからレンズLEのレンズ面までの長さ)、レンズLEの厚み、等により変化する。
例えば、光源31が位置K2にあるとき、光源31からの測定光束は、レンズLE上の位置P1において、光軸L1と平行に正反射される。また、例えば、光源31が位置K1にあるとき、光源31からの測定光束は、レンズLE上の位置P2において、光軸L1と平行に正反射される。ここでは、位置P1のXY座標を(x1,y1)、位置P2のXY座標を(x2,y2)とする。
なお、光源31の位置K1及び位置K2は、設計上既知である。すなわち、原点Oに対する位置K1と位置K2のXY座標は、設計上既知である。ここでは、位置K1のXY座標を(a2,b2)、位置K2のXY座標を(a1,b1)とする。本実施例では、光源31を上下方向に移動させるため、位置K1のX座標(a2)と位置K2のX座標(a1)が同一になる。
例えば、制御部70は、レンズLEの高さdを求めることによって、レンズLEの曲率半径rを算出することができる。本実施例では、レンズLEの高さdが、位置P1または位置P2の位置座標を用いて求められる。
まず、制御部70は、位置K2にある光源31からの測定光束がレンズLEにて反射された位置P1のX座標を求める。位置P1のX座標(x1)は、検出器43による反射光束の検出位置から求めることができる。例えば、本実施例において、検出器43の受光面43aにおける1ピクセル当たりの実距離は、予め設定されていてもよい。制御部70は、反射光束の検出位置におけるピクセル座標を実距離に変換することで、位置P1のX座標(x1)を求める。
位置P1のX座標を求めると、制御部70は、以下の数式を用いて、レンズLEの高さdを求める。
同様に、制御部70は、位置K1にある光源31からの測定光束がレンズLEにて反射された位置P2のX座標を求める。位置P2のX座標(x2)も、検出器43による反射光束の検出位置から求めることができる。制御部70は、反射光束の検出位置におけるピクセル座標を実距離に変換することで、位置P2のX座標(x2)を求める。
位置P2のX座標を求めると、制御部70は、以下の数式を用いて、レンズLEの高さdを求める。
制御部70は、位置P1の位置座標を用いて表されるレンズLEの高さdと、位置P2の位置座標を用いて表されるレンズLEの高さdと、を用いることによって、レンズLEの曲率半径rを演算してもよい。より詳細には、数式1と数式2を連立方程式として、レンズLEの曲率半径rを演算してもよい。これによって、制御部70は、光源31から照射された測定光束の反射光束に基づく曲率半径rを取得することができる。
なお、本実施例では、光源31がリング状に配置され、レンズLEにリング状の測定光束を照射するため、各光源からの測定光束がレンズLEにて反射されたすべての位置についても同様の演算を行うことで、より精度よく曲率半径rを取得することができる。
<カップの取り付け>
操作者は、レンズLEのカーブ情報を取得すると、レンズLEにカップCuを取り付ける。操作者は、カップ取付機構60のカップ装着部65にカップCuを装着する。また、操作者は、レバー68を操作して支持アーム62を回転させるとともに、支持アーム62を下方向に移動させる。これによって、レンズLEの前面にカップCuが取り付けられる。
以上説明したように、例えば、本実施例におけるレンズ測定装置は、光源から照射された測定光束を眼鏡レンズのレンズ面に投光する投光光学系と、測定光束がレンズ面の少なくとも2箇所の位置で反射された反射光束を検出器で検出する受光光学系と、を有し、投光光学系の光軸が受光光学系の光軸に対して傾斜配置される測定光学系を備え、少なくとも2箇所の位置で反射された反射光束に基づいて、レンズ面のカーブ情報を取得する。例えば、レンズ測定装置がこのような構成を備えることによって、レンズメータ、カップ取付装置、等を用いるレンズ周縁加工装置よりも上流の工程で、眼鏡レンズのカーブ情報を効率的に得ることができる。また、レンズ周縁加工装置の使用時間が短くなり、眼鏡の作製にかかる時間を相対的に短縮することができる。
また、例えば、本実施例におけるレンズ測定装置において、受光光学系は、測定光束が眼鏡レンズのレンズ面における経線方向の距離が異なる少なくとも2箇所の位置で反射された反射光束を受光する。例えば、眼鏡レンズのレンズ面における経線方向の距離が異なる2箇所の位置での反射光束を得ることにより、眼鏡レンズのカーブ情報を求めることができる。もちろん、眼鏡レンズのレンズ面における経線方向の距離が異なるより多くの位置での反射光束を得ることにより、眼鏡レンズのカーブ情報をより精度よく求めることができる。
また、例えば、本実施例におけるレンズ測定装置は、駆動部を有し、駆動部を制御することで、眼鏡レンズのレンズ面と、投光光学系が備える光源と、受光光学系が備える検出器と、の少なくともいずれかを移動させ、レンズ面と光源と検出器との位置関係を変更する。レンズ面と光源と検出器との位置関係を変更することで、投光光学系からの測定光束を、眼鏡レンズのレンズ面における少なくとも2箇所の位置に照射することができる。受光光学系は、これらの位置関係が変更される前の反射光束を受光するとともに、これらの位置関係が変更された後の反射光束を受光することができる。これによって、位置関係が変更される前に受光された反射光束と、位置関係が変更された後に受光された反射光束と、のそれぞれに基づくカーブ情報を取得することができる。
また、例えば、本実施例におけるレンズ測定装置において、投光光学系は、眼鏡レンズのレンズ面にリング状の測定光束を投光する。眼鏡レンズのレンズ面における多数の位置に測定光束が照射されるため、より多くの位置からの反射光束を用いて、カーブ情報を精度よく取得することができる。
また、例えば、本実施例におけるレンズ測定装置は、眼鏡レンズのレンズ面で反射された反射光束に基づいて、レンズ面におけるカーブ情報とは異なるレンズ情報を取得する。例えば、従来は、カーブ情報を取得するための構成と、カーブ情報とは異なるレンズ情報を取得するための構成と、が別の装置に設けられていたが、本実施例の構成によって、それぞれの情報を1つの装置で取得することができる。
<変容例>
なお、本実施例ではレンズLEの前面に測定光束を照射し、レンズLEの前面のカーブ情報を取得する構成を例に挙げて説明したがこれに限定されない。例えば、レンズLEの後面に測定光束を照射し、レンズLEの後面のカーブ情報を取得する構成としてもよい。例えば、レンズLEの前面に測定光束を照射するためのレンズ測定機構と、レンズLEの後面に測定光束を照射するためのレンズ測定機構と、が設けられてもよい。これらのレンズ測定機構は、その少なくとも一部を兼用する構成としてもよいし、別に設ける構成としてもよい。
なお、本実施例では、レンズ測定機構20における受光光学系40の光軸L2が鉛直方向に配置され、投光光学系30の光軸L1が光軸L2に対して斜めに配置される構成を例に挙げて説明したがこれに限定されない。例えば、レンズ測定機構20における投光光学系30の光軸L1が鉛直方向に配置され、受光光学系40の光軸L2が光軸L1に対して斜めに配置される構成としてもよい。
図10はレンズ測定機構20の変容例を示す図である。投光光学系30は光源31等を備えていてもよい。光源31はレンズLEに点状の測定光束を照射してもよい。光源31はレーザであってもよい。受光光学系40は、コンデンサレンズ41、絞り42、検出器43、等を備えていてもよい。投光光学系30によってレンズLEに照射される測定光束と、レンズLE及びコンデンサレンズ41を含むレンズ系と、検出器43の撮像面43aと、はシャインプルークの関係で配置されてもよい。この場合、光源31から出射した測定光束はレンズLEに入射して様々な方向に反射されるが、光軸L2と平行(略平行)に正反射された反射光束が、コンデンサレンズ41及び絞り42を介して検出器43に到達する。検出器43の撮像面43aには、レンズLE上で点状の測定光束が投光された位置P3の像が結像する。
例えば、このような光学系においては、光源31及び検出器43を一体的に左右方向(X方向)及び前後方向(Z方向)へ移動させることで、レンズLEと、光源31と、検出器43と、の位置関係を変更し、レンズLE上で測定光束が投光された少なくとも2箇所の位置に基づくレンズLEのカーブ情報を取得することができる。この場合には、レンズLEの中心位置から2箇所の位置までの経線方向における距離が同一であってもよいし、異なっていてもよい。もちろん、光源31と検出器43は別々に移動させてもよいし、検出器43の撮像面43aが十分に広い場合等には、光源31のみあるいは検出器43のみを移動させてもよい。なお、レンズLEと、光源31と、検出器43と、の位置関係は、光源31及び検出器43の移動に限定されない。例えば、レンズLEを支持ピン12上で水平方向に回転させる構成でもよい。この場合には、レンズLEの中心位置から2箇所の位置までの経線方向における距離は同一となる。また、例えば、複数の投光光学系30と複数の受光光学系40を備える構成でもよい。
例えば、光軸L2の傾斜角度θ3は設計上既知であるため、制御部70は、レンズLE上における少なくとも2箇所の位置の位置座標と法線を求めることにより、球中心の位置座標と、球中心から少なくとも2箇所の位置のいずれか一方(例えば、位置P3)までの距離(言い換えると、曲率半径)と、を算出し、レンズLEのカーブ情報を取得することができる。
なお、本実施例では、光源31を移動させることで光源31からレンズLEまでの距離を変化させ、レンズLEと、光源31と、検出器43と、の位置関係を変更する構成を例に挙げて説明したがこれに限定されない。例えば、レンズLEを移動させて光源31からレンズLEまでの距離を変化させることでも、レンズLEと、光源31と、検出器43と、の位置関係を変更し、レンズLEに径の異なるリング状の測定光束を投光させて、レンズLEのカーブ情報を取得することができる。この場合、光源31から出射した測定光束は、レンズLEを移動させる前と後で、レンズLE上の異なる位置に到達する。つまり、レンズLEを移動させることで、レンズLEに径が異なるリング状の測定光束が照射される。検出器34はそれぞれの位置で反射された反射光束に基づくリング像を撮像する。制御部70は、このリング像に基づいて、レンズLEのカーブ情報を取得する。しかし、レンズLEを移動させると、検出器43からレンズLEまでの距離が変更されるため、検出器43のピントがレンズLEの前面付近に合わなくなる場合がある。このため、レンズLEを移動させてもなるべくピントが合うように、検出器43の被写界深度を深くとってもよい。あるいは、レンズLEを移動させた際にピントを合わせるようにしてもよい。
なお、本実施例では、光源31を用いて1重のリング状の測定光束を照射する構成を例に挙げて説明したがこれに限定されない。例えば、光源31を用いて多重のリング状の測定光束を照射する構成としてもよい。一例として、光源31がリング状に配置されたときの径が同心円状に伸縮するような機構を有し、光源31の径を変更することで、レンズLEに多重のリング状の測定光束を照射してもよい。
また、一例として、光源31を予め多重のリング状に配置することで、レンズLEに多重のリング状の測定光束を照射してもよい。この場合、レンズLEのレンズ面と、投光光学系30が備える光源31と、受光光学系40が備える検出器43と、の位置関係を変更することなく、投光光学系30からの測定光束を、レンズLEのレンズ面における多数の位置に照射することができる。これによって、例えば、カップ取付装置1に移動機構50を設けなくてもよく、カップ取付装置を容易な構成とすることができる。また、これによって、多数の位置からの反射光束を用いて、カーブ情報を精度よく取得することができる。
光源31を予め多重のリング状に配置する場合、制御部70は、内側に配置される光源31(つまり、内側にリング像を形成するための光源31)と、外側に配置される光源31(つまり、外側にリング像を形成するための光源31)と、を同じタイミングで点灯させてもよい。レンズLEのカーブ値によっては、内側のリング像と外側のリング像とが近くなりどちらのリング像かを認識しづらいことがあるので、内側と外側のいずれか一方の光源31を先に、他方の光源31を後に点灯させてもよい。
もちろん、光源31が多重のリング状の測定光束を照射する構成であっても、光源31またはレンズLEの少なくともいずれかを移動させ、レンズLE上のより多くの位置で反射された反射光束に基づくリング像を取得してもよい。
なお、レンズLEに径の異なるリング状の測定光束を投光する構成に限らず、レンズLE上の少なくとも2箇所の位置に測定光束を投光する構成によって、光源31またはレンズLEの少なくともいずれかを移動させることなく、レンズLEのカーブ情報を取得してもよい。この場合、光源31は、レンズLEにおいて同一経線上に距離が異なる少なくとも2箇所の位置に測定光束を照射してもよい。例えば、レンズLEの中心位置を挟まないように、同一経線上の距離が異なる少なくとも2箇所の位置に測定光束を照射してもよい。レンズLEの中心位置を挟む際には、同一経線上の距離が異なる少なくとも3箇所の位置に測定光束を照射してもよい。制御部70は、これらの位置からの反射光束を用いて、レンズLEのカーブ情報を取得してもよい。
また、この場合、光源31は、レンズLEの少なくとも3箇所の位置と、この少なくとも3箇所の位置により形成される平面上にない少なくとも1箇所の位置と、を含む少なくとも4箇所の位置に反射光束を照射してもよい。つまり、光源31は、レンズLEの同一平面上の少なくとも3箇所の位置と、同一平面上にない少なくとも1箇所の位置と、に反射光束を照射してもよい。これにより、少なくとも3箇所の位置と、少なくとも3箇所の位置により形成される平面上の位置座標に含まれない位置座標をもつ少なくとも1箇所の位置と、からの反射光束の像を用いて、レンズLEのカーブ情報を取得してもよい。
なお、本実施例では、レンズ測定機構20が、レンズLEのカーブ情報を取得するための光学系(及び、レンズLEのカーブ情報とは異なるレンズ情報を取得するための光学系)を備える構成を例に挙げて説明したがこれに限定されない。例えば、レンズ測定機構20は、レンズLEの光学特性(例えば、球面度数、円柱度数、乱視軸角度、プリズム量、等)を取得するための光学系を備えていてもよい。一例として、このような光学系は、多数の開口(測定光束の通過口)を所定のパターンにて形成した指標板、等を有してもよい。制御部70は、レンズLEを介して撮像されたパターン像の変化量に基づいて、レンズLEの光学特性を演算し、レンズLEの光学特性を取得するようにしてもよい。例えば、レンズLEのカーブ情報を取得するための光学系と、レンズLEの光学特性を取得するための光学系と、はその少なくとも一部を兼用する構成としてもよいし、別に設ける構成としてもよい。
また、本実施例では、レンズLEの屈折率を予め取得することで、レンズLEの光学特性を演算により求めてもよい。この場合、カップ取付装置1がレンズLEの屈折率を測定するための測定機構を有し、測定機構を用いることで、レンズLEの屈折率を取得してもよい。また、この場合、カップ取付装置1は、別の装置を用いて測定されたレンズLEの屈折率、操作者により入力されるレンズLEの屈折率、等を読み込むことで、レンズLEの屈折率を取得してもよい。
なお、本実施例では、レンズLEのアライメントの後に、レンズLEのカーブ情報を取得する構成を例に挙げて説明したがこれに限定されない。レンズLEのカーブ情報は、必ずしもレンズLEの中心位置と光軸L2が一致した状態にて取得されなくてもよく、レンズLEのアライメントとカーブ情報の取得はいずれを先に実施してもよい。