JP2020077832A - 半導体素子及び半導体レーザダイオード - Google Patents

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恒輔 佐藤
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Abstract

【課題】本発明は、高電流密度で駆動することができる半導体素子及び半導体レーザダイオードを提供することを目的とする。【解決手段】半導体素子1は、基板11上に設けられた半導体積層部13と、半導体積層部13の上方に設けられて周期性のある積層構造を有する複数の凸部171aで形成された凹凸構造を有する第一窒化物半導体層171と、第一窒化物半導体層171上で凹凸構造に接触して設けられた第一電極14と、半導体積層部13の一部に接触して設けられた第二電極15とを備え、複数の凸部171aは、10nmより高く1000nmよりも低い範囲の高さを有している。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体素子及び半導体レーザダイオードに関する。
基板上に窒化物半導体を積層させた構造を有する窒化物半導体レーザダイオードが知られている(例えば、特許文献1)。
特開平10−41585号公報
半導体レーザダイオードでは、大電流下での高出力化およびレーザ発振の閾値を低減させることによる低電圧駆動のために高電流駆動、つまり高電流密度での駆動が求められる。特に電流注入でのレーザダイオードが実現されていない波長327nm以下の紫外半導体レーザダイオードにおいては、高い発振閾値を超える高電流密度での駆動が必須である。しかしながら、多くの場合半導体レーザダイオードは高電流駆動させると消費電力が増加し、生成する素子熱により素子破壊が起こり、電流がリークすることで出力が低減する、あるいはダイオード駆動しなくなる不具合が生じる。これを抑制するためには、p型コンタクト抵抗等の寄生抵抗の低減が必須である。
本発明の目的は、高電流密度で駆動することができる半導体素子及び半導体レーザダイオードを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一態様による半導体素子は、基板上に設けられた半導体積層部と、前記半導体積層部の上方に設けられて周期性のある積層構造を有する複数の凸部で形成された凹凸構造を有する第一窒化物半導体層と、前記第一窒化物半導体層上で前記凹凸構造に接触して設けられた第一電極と、前記半導体積層部の一部に接触して設けられた第二電極とを備え、前記複数の凸部は、10nmより高く1000nmよりも低い範囲の高さを有することを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明の一態様による半導体レーザダイオードは、上記本発明の半導体素子を備えていることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、高電流密度で駆動することができる。
本発明の一実施形態による半導体素子の構造の一例を模式的に示す斜視図である。 本発明の一実施形態による半導体素子のリッジ部半導体層を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態の実施例1による半導体素子の電圧―電流特性を示す図である。 本発明の一実施形態の実施例1による半導体素子のp−GaNの表面の顕微鏡で撮像した画像である。 比較例1による半導体素子の電圧―電流特性を示す図である。 比較例1による半導体素子のp−GaNの表面の顕微鏡で撮像した画像である。 比較例1による半導体素子の電圧―電流特性を示す図である。 比較例1による半導体素子のp−GaNの表面の顕微鏡で撮像した画像である。
〔半導体レーザダイオード〕
本発明の一実施形態による半導体レーザダイオードは、後述する本発明の一実施形態による半導体素子と、当該半導体素子を内包するパッケージ(不図示)とを備えている。当該半導体素子は、窒化物半導体層を有している。このため、本実施形態による半導体レーザダイオードの一例として、窒化物半導体レーザダイオードが挙げられる。本実施形態による半導体レーザダイオードは、当該半導体素子がAlNで形成された上部領域を有する基板上に積層されたAlGaN層を備える構成を有することにより、波長が400nmから320nmのUVAや波長が320nmから280nmのUVBを発光することができる。
〔半導体素子〕
本発明の一実施形態による半導体素子について図1から図8を用いて説明する。まず、本実施形態による半導体素子1の概略構成について図1及び図2を用いて説明する。
図1に示すように、本実施形態による半導体素子1は、基板11と、基板11上に設けられた半導体積層部13とを備えている。また、半導体素子1は、半導体積層部13上に設けられたリッジ部半導体層17を備えている。さらに、半導体素子1は、リッジ部半導体層17上に設けられた第一電極14と、半導体積層部13の一部に接触して設けられた第二電極15とを備えている。
半導体積層部13は、基部30の上面30aの一部に設けられた第一半導体層31を有している。半導体積層部13は、活性層322を有している。半導体積層部13は、基部30と活性層322との間に設けられた下部ガイド層321と、活性層322上に設けられた上部ガイド層323とを有している。半導体積層部13は、上部ガイド層323上に設けられた第二半導体層33を有している。第二電極15は、第一半導体層31上に設けられている。
半導体素子1は、第二半導体層33の一部を含み第二半導体層33上に設けられたリッジ部半導体層17を備えている。詳細は後述するが、半導体素子1は、半導体積層部13の上方に設けられて周期性のある積層構造を有する複数の凸部で形成された凹凸構造を有する第一窒化物半導体層171を備えている。さらに、半導体素子1は、半導体積層部13と第一窒化物半導体層171との間に設けられて周期性のある積層構造を有する第二窒化物半導体層172を備えている。リッジ部半導体層17は、第一窒化物半導体層171、第二窒化物半導体層172及び第二半導体層33の一部で構成されている。
下部ガイド層321と、活性層322と、上部ガイド層323とを合わせて発光部32が構成されている。第一半導体層31は、基部30の上面30aの一部に配置されている。このため、基部30の上面30aには、第一半導体層31が形成されていない領域と、第一半導体層31が形成されている領域とが存在する。
半導体素子1は、第一半導体層31及び発光部32の側面を少なくとも含む光を外部へ出射する方向の側面に設けられた共振器面16を備えている。より具体的には、共振器面16は、第一半導体層31の側面と、発光部32の側面と、第二半導体層33の側面と、リッジ部半導体層17の側面とによって形成される同一平面で構成されている。
次に、半導体素子1を構成する各構成要件の詳細について図1を参照しつつ図2を用いて説明する。
(基板)
基板11を形成する材料の具体例としては、Si、SiC、MgO、Ga、Al、ZnO、GaN、InN、AlN、あるいはこれらの混晶等が挙げられる。これらの材料うち、GaNおよびAlNおよびAlGaN等の窒化物半導体で形成された基板を用いると、基板11と基部30との間の格子定数差および熱膨張係数差が小さく、欠陥の少ない窒化物半導体層を成長できる。さらに、AlN基板を用いた場合、圧縮応力下で基部30を成長させることができ、基部30にクラックの発生を抑制することができる。また、基板11を形成する上記材料には不純物が混入していてもよい。基板11は、AlNで形成された上部領域を有していてもよい。基板11は、全体がAlNで形成されていることにより、AlNで形成された上部領域を有してもよい。また、基板11は、AlN以外の材料で形成された基板上にAlNが積層されることにより、AlNで形成された上部領域を有してもよい。
基板11は、薄板の四角形状を有していることが組立上好ましいが、これに限らない。
(基部)
基部30を形成する材料は、AlN、GaN、およびその混晶である。つまり、基部30は、AlNを含んでいてもよい。具体例としてはAlN、AlGa(1−x)N(0≦x<1)が挙げられる。また、これらの材料には、P、As、SbといったN以外のV族元素や、C、H、F、O、Mg、Siなどの不純物が含まれていてもよい。また、基部30の上面30aは、第一半導体層31が形成されていない領域がAlGaNで形成されている。基部30は、III族元素としてAl、Ga以外の例えばBやInを含んでいてもよいが、BやInを含む箇所において欠陥の形成や耐久性の変化が生まれることから、Al、Ga以外のIII族元素を含まないことが好ましい。基部30は、導電性を有していても絶縁体であっても良い。基部30をn型半導体にする場合、例えばSiをドープ(例えば1×1019cm−3)することで基部30をn型化させる。基部30をp型半導体にする場合、例えばMgをドープする(例えば3×1019cm−3)ことで基部30をp型化させる。
基部30は、単層構造を有していても、積層構造を有していてもよい。基部30は、積層構造として例えば基板11上に設けられたAlN層と、当該AlN層上に設けられたAlGaN層(0≦x<1)との積層構造を有していてもよい。また、基部30は、積層構造として例えばAlx4Gay4N層(0≦x4<1)と、当該Alx4Gay4N層上に設けられたAlx5Gay5N層(0≦x5<x4<1)とを含む構造を有していてもよい。さらに、基部30は、積層構造として例えばAlN層と、当該AlN層上に設けられたAlx4Gay4N層(0≦x4<1)と、当該Alx4Gay4N層上に設けられたAlx5Gay5N層(0≦x5<x4<1)とを含む構造を有していてもよい。また、基部30は、組成を傾斜させた構造を有していても良い。例えば、基部30は、xを1から0.6まで連続的又は階段状に変化させたAlGaN層(0≦x<1)層を有していても良い。
(第一半導体層)
第一半導体層31は、基部30の上であって基部30の一部に形成されている。第一半導体層31は、基部30の上面30aの全面に形成されていてもよい。第一半導体層31は、発光部32へ電子あるいは正孔を供給するために、導電性を有していてもよい。第一半導体層31を形成する材料として、AlN、GaN、およびその混晶が挙げられる。第一半導体層31を形成する材料の具体例は、AlGa(1−x)N(0≦x≦1)である。第一半導体層31を形成するAlGa(1−x)NのAl組成比xは、基部30の上面30aのAlGaNのAl組成比xと同じであってもよいし、上面30aのAlGaNのAl組成比xよりも小さくてもよい。これにより、基部30と第一半導体層31との積層界面での欠陥の発生を抑制することが可能となる。また、第一半導体層31を形成する材料には、P、As又はSbといったN以外のV族元素や、In又はBといったIII族元素、C、H、F、O、Si、Cd、Zn又はBeなどの不純物が含まれていてもよい。
第一半導体層31がn型半導体の場合、例えばSiを1×1019cm−3ドープすることでn型化させることが可能である。第一半導体層31がp型半導体の場合、例えばMgを3×1019cm−3ドープすることでp型化させることが可能である。第一半導体層31は、組成を傾斜させた構造を有していてもよい。例えば、第一半導体層31は、AlGa(1−x)NのAl組成比xが0.8から0.6に連続的又は階段状に変化させた層構造を有していてもよい。第一半導体層31の厚さは、特に制限されない。例えば、第一半導体層31の抵抗を低減させるために100nm以上であってもよいし、第一半導体層31の形成時のクラックの発生を抑制する観点から10μm以下であってもよい。
(下部ガイド層)
下部ガイド層321は、第一半導体層31の上に形成されている。下部ガイド層321は、活性層322で発光した光を発光部32に閉じ込めるために、第一半導体層31と屈折率差をつけている。下部ガイド層321を形成する材料として、AlN、GaN、およびその混晶が挙げられる。下部ガイド層321を形成する材料の具体例は、AlGa(1−x)N(0≦x≦1)である。下部ガイド層321を形成するAlGa(1−x)NのAl組成比xは、第一半導体層31を形成するAlGa(1−x)NのAl組成比xよりも小さくてもよい。これにより、下部ガイド層321は、第一半導体層31よりも屈折率が大きくなり、活性層322で発光した光を発光部32に閉じ込めることが可能となる。また、下部ガイド層321を形成する材料には、P、As又はSbといったN以外のV族元素や、In又はBといったIII族元素、C、H、F、O、Si、Cd、Zn又はBeなどの不純物が含まれていてもよい。
下部ガイド層321がn型半導体の場合、例えばSiを1×1019cm−3ドープすることでn型化させることが可能である。下部ガイド層321がp型半導体の場合、例えばMgを3×1019cm−3ドープすることでp型化させることが可能である。下部ガイド層321は、アンドープ層であってもよい。下部ガイド層321は、組成を傾斜させた構造を有していてもよい。例えば、下部ガイド層321は、AlGa(1−x)NのAl組成比xを0.6から0.5に連続的又は階段状に変化させる層構造を有していてもよい。下部ガイド層321の厚さは、特に制限されない。下部ガイド層321の厚さは、活性層322からの発光を効率よく発光部32へ閉じ込めるために10nm以上であってもよい、また、下部ガイド層321の厚さは、下部ガイド層321の抵抗を低減させる観点から2μm以下であってもよい。
(活性層)
活性層322は、半導体素子1の発光が得られる層である。つまり、活性層322は、発光層である。活性層322を形成する材料として、AlN、GaN、およびその混晶が挙げられる。活性層322を形成する材料の具体例は、Alx3Ga(1−x3)N(0≦x3≦1)である。活性層322のAlx3Ga(1−x3)NのAl組成比x3は、第二電極15および第一電極14から注入したキャリアを効率よく発光部32に閉じ込めるために、下部ガイド層321のAlGa(1−x)NのAl組成比xよりも小さくてもよい。例えば、活性層322は、Alx3Ga(1−x3)N(0.3<x3<1)で形成されていてもよい。また、活性層322を形成する材料には、P、As又はSbといったN以外のV族元素や、In又はBといったIII族元素、C、H、F、O、Si、Cd、Zn又はBeなどの不純物が含まれていてもよい。
活性層322がn型半導体の場合、例えばSiを1×1019cm−3ドープすることでn型化させることが可能である。活性層322がp型半導体の場合、例えばMgを3×1019cm−3ドープすることでp型化させることが可能である。活性層322は、アンドープ層でもよい。活性層322は、Alx3Ga(1−x3)NのAl組成比x3を傾斜させた構造を有していてもよい。例えば、活性層322は、Alx3Ga(1−x3)NのAl組成比x3を0.5から0.4に連続的又は階段状に変化させる層構造を有していてもよい。
活性層322は、例えばAlGaNで形成された障壁層を有し、井戸層及び障壁層が1つずつ交互に積層された多重量子井戸(MQW:Multiple Quantum Well)構造を有していてもよい。半導体素子1は、多重量子井戸構造の活性層322を有することにより、活性層322の発光効率や発光強度の向上を図ることができる。活性層322は、例えば「障壁層/井戸層/障壁層/井戸層/障壁層」という二重量子井戸構造を有していてもよい。超格子の井戸層と障壁層との間の界面(超格子界面)には、井戸層及び障壁層の格子定数差による分極によって2次元的に拡がったキャリア(2次元キャリアガス)が生成している。これら井戸層のそれぞれの膜厚は例えば4nmであってよく、これらの障壁層のそれぞれの膜厚は例えば8nmであってよく、活性層322の膜厚は32nmであってもよい。
(上部ガイド層)
上部ガイド層323は、活性層322の上に形成されている。上部ガイド層323は、活性層322で発光した光を発光部32に閉じ込めるために、第二半導体層33と屈折率差をつけている。上部ガイド層323を形成する材料として、AlN、GaN、およびその混晶が挙げられる。上部ガイド層323を形成する材料の具体例は、AlGa(1−x)N(0≦x≦1)である。上部ガイド層323のAlGa(1−x)NのAl組成比xは、活性層322のAlx3Ga(1−x3)NのAl組成比x3よりも大きくてもよい。これにより、活性層322へキャリアを閉じ込めることが可能となる。また、上部ガイド層323を形成する材料には、P、As又はSbといったN以外のV族元素や、In又はBといったIII族元素、C、H、F、O、Si、Cd、Zn又はBeなどの不純物が含まれていてもよい。
上部ガイド層323がn型半導体の場合、例えばSiを1×1019cm−3ドープすることでn型化させることが可能である。上部ガイド層323がp型半導体の場合、例えばMgを3×1019cm−3ドープすることでp型化させることが可能である。上部ガイド層323は、アンドープ層でもよい。上部ガイド層323は、AlGa(1−x)NのAl組成比を傾斜させた構造を有していてもよい。例えば、上部ガイド層323は、AlGa(1−x)NのAl組成比xを0.5から0.6に連続的又は階段状に変化させる層構造を有していてもよい。上部ガイド層323の厚さは、特に制限されない。上部ガイド層323の厚さは、活性層322からの発光を効率よく発光部32へ閉じ込めるために10nm以上であってもよい。また、上部ガイド層323の厚さは、上部ガイド層323の抵抗を低減させる観点から2μm以下であってもよい。上部ガイド層323及び下部ガイド層321のそれぞれのAlGa(1−x)N(0≦x≦1)のAl組成比xは、同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。
(第二半導体層)
第二半導体層33は、上部ガイド層323の上に形成されている。第二半導体層33は、共振器面16及び共振器面16に対向する面の間で土手状に突出する突出部331を有している。第二半導体層33は、発光部32へ電子あるいは正孔を供給するために、導電性を有していてもよい。第二半導体層33を形成する材料として、AlN、GaN、およびその混晶が挙げられる。第二半導体層33を形成する具体例は、AlGa(1−x)N(0≦x≦1)である。第二半導体層33のAlGa(1−x)NのAl組成比xは、上部ガイド層323のAlGa(1−x)NのAl組成比xよりも大きくてもよい。これにより、上部ガイド層323と第二半導体層33との間に屈折率差が生じ、活性層322からの発光を効率よく発光部32へ閉じ込めることができる。また、第二半導体層33のAlGa(1−x)NのAl組成比xが、上部ガイド層323のAlGa(1−x)NのAl組成比xよりも大きいと、第一電極14から注入したキャリアを効率よく発光部32へ閉じ込めることができる。
また、第二半導体層33には、P、As又はSbといったN以外のV族元素や、In又はBといったIII族元素、C、H、F、O、Si、Cd、Zn又はBeなどの不純物が含まれていてもよい。第二半導体層33がn型半導体の場合、例えばSiを1×1019cm−3ドープすることでn型化させることが可能である。第二半導体層33がp型半導体の場合、例えばMgを3×1019cm−3ドープすることでp型化させることが可能である。第二半導体層33は、AlGa(1−x)NのAl組成比を傾斜させた構造を有していてもよい。例えば、第二半導体層33は、AlGa(1−x)NのAl組成比xを0.8から0.3に連続的又は階段状に変化させる層構造を有していてもよい。第二半導体層33の厚さは、特に制限されない。第二半導体層33の厚さは、活性層322からの発光を効率よく発光部32へ閉じ込めるために10nm以上であってもよい。また、第二半導体層33の厚さは、第二半導体層33の抵抗を低減させる観点から5μm以下であってもよい。第二半導体層33は、単層構造でもよく、積層構造でもよい。第二半導体層33が積層構造を有する場合、例えばu−Al0.8Ga0.2Nで形成されて厚さが20nmの層の上にp−AlxGaNの組成を傾斜させて形成されて厚さが150nmの層を有していてもよい。p−AlxGaNの組成を傾斜させた層(組成傾斜層)は、u−Al0.8Ga0.2Nで形成された層側から例えばAl組成比xが0.8から0.3に傾斜し、Ga組成比yが0.2から0.7に傾斜してもよい。
(リッジ部半導体層)
リッジ部半導体層17は、第二半導体層33の上であって第二半導体層33の一部に形成されている。リッジ部半導体層17は、第二半導体層33の突出部331を含んで構成されている。リッジ部半導体層17が第二半導体層33の一部に形成されることにより、第一電極14から注入されるキャリアがリッジ部半導体層17中で基板11の水平方向に拡散することが抑制される。これにより、活性層322での発光が、リッジ部半導体層17の下方に位置する領域(すなわち第二半導体層33の突出部331の下方に位置する領域)に制御される。その結果、半導体素子1は、高電流密度を実現し、レーザ発振の閾値を低減させることが可能になる。リッジ部半導体層17は、発光部32へ電子あるいは正孔を供給するために、導電性を有していてもよい。第二半導体層33の突出部331を除いたリッジ部半導体層17を形成する材料として、AlN、GaN、およびその混晶が挙げられる。リッジ部半導体層17を形成する材料の具体例は、AlGa(1−x)N(0≦x≦1)である。リッジ部半導体層17のAlGa(1−x)NのAl組成比xは、第二半導体層33のAlGa(1−x)NのAl組成比xと同じであってもよいし、大きくてもよい。これにより、第二半導体層33は、第一電極14から注入されたキャリアを効率よく発光部32へ運搬することができる。また、リッジ部半導体層17を形成する材料には、P、As又はSbといったN以外のV族元素や、In又はBといったIII族元素、C、H、F、O、Si、Cd、Zn又はBeなどの不純物が含まれていてもよい。
リッジ部半導体層17がn型半導体の場合、例えばSiを1×1019cm−3ドープすることでn型化させることが可能である。リッジ部半導体層17がp型半導体の場合、例えばMgを3×1019cm−3ドープすることでp型化させることが可能である。リッジ部半導体層17は、AlGa(1−x)NのAl組成比を傾斜させた構造を有していてもよい。例えば、リッジ部半導体層17は、AlGa(1−x)NのAl組成比xを0.8から0.3に連続的又は階段状に変化させる層構造を有していてもよい。リッジ部半導体層17の厚さは、特に制限されない。リッジ部半導体層17の厚さは、活性層322からの発光を効率よく発光部32へ閉じ込めるために10nm以上であってもよい。また、リッジ部半導体層17の厚さは、リッジ部半導体層17の抵抗を低減させる観点から5μm以下であってもよい。
ここで、リッジ部半導体層17の詳細は構成について図2を用いて説明する。図2は、リッジ部半導体層17の長手方向に直交する方向に切断したリッジ部半導体層17の断面を模式的に示している。図2では、理解を容易にするため、第一電極14が併せて図示されている。なお、図2では、理解を容易にするため、リッジ部半導体層17の各構成要素及び第一電極14の縮尺率は、実際の縮尺率と異なっている。
図2に示すように、リッジ部半導体層17は、第二半導体層33の突出部331の上方に形成された第一窒化物半導体層171と、第二半導体層33の突出部と第二半導体層33との間に設けられた第二窒化物半導体層172とを有している。
第一窒化物半導体層171は、周期性のある積層構造を有する複数の凸部171aで形成された凹凸構造を有している。周期性のある積層構造は、超格子構造である。このため、第一窒化物半導体層171の表面は、凹凸かつ超格子構造を有している。第一電極14は、第一窒化物半導体層171上で凹凸構造に接触して設けられている。第一電極14は、複数の凸部171aの間の空間(凹凸構造の凹部)に埋め込まれて設けられている。複数の凸部171aは、10nmより高く1000nmよりも低い範囲の高さを有している。ここで、凸部171aの高さは、第二窒化物半導体層172側の端面から第一電極14側の端面までの長さである。図2では、複数の凸部171aは、全て同じ高さを有しているが、少なくとも一部は異なる高さを有していてもよい。複数の凸部171aの高さが一定でない場合、複数の凸部171aによって形成される凹凸構造は、最も高い凸部171aの第一電極14側の端面と、最も低い部分(第一窒化物半導体層171が形成された第二窒化物半導体層172の表面)との差が10nmよりも大きく1000nmよりも小さくなっている。さらに、換言すると、当該凹凸構造は、10nmよりも大きく1000nmよりも小さい深さを有している。
図2では、複数の凸部171aは、規則的に配置され、かつ隣接する凸部171aの間(凹部)に第二窒化物半導体層172が露出されている。さらに、第一窒化物半導体層171を第一電極14が配置された面から見た場合、第一窒化物半導体層171における占有面積は、凸部171aの方が凹部よりも多くなっているが、これらに限られない。複数の凸部171aのうちの少なくとも一部では、隣接する凸部171a同士の一部分(第二窒化物半導体層172側の部分)が接触していてもよい。この接触している部分が第一窒化物半導体層171の凹凸構造の凹部になる。さらに、第一窒化物半導体層171を第一電極14が配置された面から見た場合、第一窒化物半導体層171における占有面積は、隣接する凸部171a同士の一部分が接触している部分及び第二窒化物半導体層172が露出する部分である凹部が凸部171aよりも多くてもよい。
第一窒化物半導体層171の凸部171aは、組成比の異なる窒化物半導体層(例えばAl組成比の異なるAlGaN層)が交互に繰り返し積層されて形成されている。図2では、窒化物半導体層の組成比が異なることがハッチングの有無によって表されている。
第一窒化物半導体層171の表面は、10nmから1000nmの凹凸かつ超格子構造を有している。凸部171aの高さ(凹凸構造の深さ)が10nm以上であると、凸部171aの高さが超格子構造の周期以上になる。このため,凸部171aの端面に超格子の切れ目と第一電極14との接触点を適切に形成することができる。これにより、第一窒化物半導体層171と第一電極14とのコンタクト抵抗が低減される。これは、超格子構造の界面には歪み起因の分極による、キャリアが多量生成しており、半導体層部よりも電極との間のエネルギー障壁を低減させる役割がある。凸部171aの端面に切れ目があることにより、この切れ目においてエネルギー障壁が局所的に小さくなっており、コンタクト抵抗の低減に繋がっている。凸部171aの高さが1000nm以上であると、n型電極とn型半導体間のコンタクト抵抗が高くなる懸念がある。これは、ラフネスが大きすぎて、n型電極をn型半導体に均一に接触させることが困難であるためである。また、凸部171aの高さが1000nm以上であると、第一電極14を凸部171aに隙間なく接触させることが極めて困難である。また、第二電極15をn型の第一半導体層31に隙間なく接触させることが極めて困難である。これに対し、本実施形態では、凸部171aは、1000nm未満の高さに形成されているので、電極と半導体層とのコンタクト抵抗が低減され、デバイス抵抗(すなわち半導体素子1自体の抵抗)が抑制され、駆動電圧のバラつきも抑制される。さらに、活性層への電流注入の向上が図られる。
一般的には、所定の素子が電極に接触する接触層の表面に凹凸構造自体を有すると、当該素子に電流を均一に流すことができなくなる。その結果、素子破壊が誘発される。このため、電極との接触層の表面に凹凸構造を有することは好ましくない。しかしながら、電極との接触層の表面が凹凸構造を有していても、当該凹凸構造が超格子構造を有すると、超格子構造を有さない凹凸構造よりも素子破壊を伴わない高電流を素子に流すことができる。さらに、電極との接触層の表面に形成された凹凸構造が超格子構造を有すると、電極との接触層の表面が平坦でかつ超格子構造を有さない場合と比較して、素子破壊を伴わない高電流を流すことができる。このように、凹凸構造を有していても素子破壊を伴わない高電流が流せるのは、凹凸構造を有することで電極が凹部に埋め込まれて、凹凸構造の側壁と電極とが接触することができるので、凸部に形成された超格子構造の積層界面に集まる高正孔密度領域と電極とが直接接触することが出来るため、コンタクト抵抗を低減させることができることが要因であると考えられる。さらに、凹凸構造を有していても素子破壊を伴わない高電流が流せることの他の要因として、凸部に形成された超格子構造の積層界面に集まる高正孔密度領域から注入されたキャリアが直接2次元的に広がる超格子界面に伝導し、キャリアが平面方向に瞬時に拡散することであると考えられる。
凸部171aに形成された超格子構造は、必ずしも凸部171aの全てを満たしている必要はなく、積層構造における窒化物半導体層の積層方向において部分的に設けられていてもよい。また、超格子構造を構成する窒化物半導体層のそれぞれの膜厚は必ずしも同じ膜厚周期で無くても良い。超格子構造を構成する窒化物半導体層の1層の膜厚範囲は、1nm以上15nm以下であってもよい。超格子構造を構成する窒化物半導体層の1層の膜厚が1nm以上であると、凸部171aにおいて隣り合う窒化物半導体層の積層界面でのエネルギー傾斜が大きくなる。これにより、第一窒化物半導体層171の活性化が行われやすくなる。また、超格子構造を構成する窒化物半導体層の1層の膜厚が15nm以下であると、凸部171aにおいて隣り合う窒化物半導体層の積層界面同士の距離が近くなる。これにより、第一窒化物半導体層171において凸部171aを構成する窒化物半導体層の積層方向への電気的伝導において、第一窒化物半導体層171の抵抗値が小さくなり、駆動電圧が低く保持できる。
第一窒化物半導体層の凸部171aの積層構造は、窒化物の組成周期が変化してもよい。組成周期とは、組成の異なる2つの窒化物層を一組とした場合、当該一組の窒化物層の組成が変化する周期をいう。例えば、当該2つのAlGaN層の一組が積層されるごとに、当該一組の窒化物層の組成が「「x1が0.1かつx2が0.3」→「x1が0.11かつx2が0.31」→「x1が0.12かつx2が0.32」→・・・・」というように変化してもよい。この場合、当該一組の窒化物層の積層周期が組成周期となる。また、当該一組の窒化物層が複数回積層されると当該一組の窒化物層の組成が変化してもよい。この場合、当該一組の窒化物層が組成変化するまでに積層される回数が組成周期となる。
第一窒化物半導体層171は、凸部171aを構成する2種類のAlGaN層のAl組成比が凹凸構造の表面に行くほど徐々に小さくなることで、下層(第二窒化物半導体層172側)にAl組成比の高いAlGaN層が配置される。これにより、第一窒化物半導体層171と第一電極14のエネルギー差が段階的に変化するので、第一窒化物半導体層171に正孔を注入し易くなる。その結果、半導体素子1の素子抵抗を下げることが出来る。
凸部171aは、Alx1Ga(1−x1)N(0≦x1<0.6)で形成された窒化物層とAlx2Ga(1−x2)N(x2<x1)で形成された窒化物層とが交互に繰り返し積層された積層構造を有していてもよい。以下、Alx1Ga(1−x1)Nで形成された窒化物層を「Alx1Ga(1−x1)N層」又は「AlGaN層」と略記する場合がある。また、Alx2Ga(1−x2)Nで形成された窒化物層を「Alx2Ga(1−x2)N層」又は「AlGaN層」と略記する場合がある。この場合、凸部171aは、Alx1Ga(1−x1)N層によって第一電極14と接触してもよい。Alx1Ga(1−x1)N層のAl組成比x1が0.6未満であると、第一窒化物半導体層171と第一電極14とのコンタクト抵抗が低くなるので、半導体素子1の駆動電圧を低減することができる。また、半導体素子1は、活性層322への電流注入の向上を図ることができる。
また、AlNで形成されたAlN層を下地としたAlGaN成長によって第一窒化物半導体層171を形成する場合、下層のAlN層とのAl組成差に基づく格子緩和のさせやすさの点から、凸部171aを構成するAlx1Ga(1−x1)N層のAl組成比x1は、0.6未満にするとよい。また、下層にAlNを有していることで、表面を緩和により凸部171aを島成長させることが出来る。
凸部171aは、Alx1Ga(1−x1)Nで形成された窒化物層とAlx2Ga(1−x2)N(x2<x1かつ0≦x2<0.3)で形成された窒化物層とが交互に繰り返し積層された積層構造を有していてもよい。凸部171aを構成するAlx2Ga(1−x2)N層のAl組成比x2を0.3未満とすることにより、半導体素子1の駆動電圧を低減することができる。
凸部171aの積層構造を構成する窒化物層のAlx1Ga(1−x1)NのAl組成比x1及びAlx2Ga(1−x2)NのAl組成比x2の平均値は、0より大きく0.4よりも小さくてもよい。凸部171aを構成するAlx1Ga(1−x1)N層のAl組成比x1及びAlx2Ga(1−x2)N層のAl組成比x2の平均値が0.4未満であると、第一電極14と第一窒化物半導体層171との接触抵抗が低くなる。これにより、半導体素子1の駆動電圧を低くすることができ、半導体素子1が破壊されてしまうことを防止できる。
活性層322がAlx3Ga(1−x3)Nで形成されている場合、Al組成比x3が0.3より大きいと、必然的に下部ガイド層321及び上部ガイド層323のそれぞれのAl組成比を高くする必要がある。この場合、本実施形態における第一窒化物半導体層171と第一電極14とのコンタクト抵抗の低減効果を有する凹凸及び超格子構造を第一窒化物半導体層171に用いる効果は極めて高い。
図2に示すように、リッジ部半導体層17は、第一窒化物半導体層171の下方に第二窒化物半導体層172を有している。第二窒化物半導体層172は、周期性のある積層構造を有している。第二窒化物半導体層172は、例えば異なる組成の2種類の窒化物層が交互に繰り返して積層されているという周期性のある積層構造を有している。しかしながら、第二窒化物半導体層172は、第一窒化物半導体層171と異なり、凹凸構造を有していない。第二窒化物半導体層172は、組成の異なる2種類の窒化物層(例えばAlGaN層)を交互に繰り返して積層して形成されている。超格子構造を有する第二窒化物半導体層172が凹凸構造を有する第一窒化物半導体層171の下層に連続的に形成されると、凹部(すなわち凸部171aが形成されていない領域)の下方及び凸部171aの下方に均等に電流を流すことが出来る。複数の凸部171aの高さが異なる場合や、隣り合う凸部171aの間の凹部に相当する領域に超格子構造が形成されている場合(すなわち隣り合う凸部171aの間に第二窒化物半導体層172が露出していない場合)に、第一窒化物半導体層171と第二窒化物半導体層172との接触面の抵抗を凹部及び凸部で均等にすることで、電流の不均一性を抑制できる。これにより、半導体素子1の局所的な素子破壊を抑制できる。
凹凸構造はコンタクトのみならず、コンタクト部の下方の半導体層でのバルク抵抗にも差異が生じる。このため、コンタクト抵抗を下げる超格子構造下の半導体は、薄膜平坦であるとよい。具体的には、凸部171aと第二窒化物半導体層172との界面には、0nm以上10nm以下の深さの凹凸が形成されていてもよい。つまり、凸部171aと第二窒化物半導体層172との接触面は、0nm以上10nm以下の範囲内の凹凸であれば、平坦と見做すことができる。凸部171aと第二窒化物半導体層172との界面の凹凸の深さが10nmより小さいことで、複数の凸部171aと第二窒化物半導体層172とのそれぞれのコンタクト抵抗の抵抗差が小さくなる。これにより、局所的に電流が集中することを防止できるので、半導体素子1の素子破壊を抑制することができる。
凸部171aと第二窒化物半導体層172との境界領域において、第一窒化物半導体層171の水平方向格子定数は、第二窒化物半導体層172の水平方向格子定数よりも大きくてもよい。第一窒化物半導体層171の水平方向格子定数が第二窒化物半導体層172の水平方向格子定数よりも大きくすると、第一窒化物半導体層171に凹凸構造を形成しやすくなる。第一窒化物半導体層171に凹凸構造が形成しやすくなるのは、第一窒化物半導体層171と第二窒化物半導体層172との間に格子不整合が生じた場合、結晶成長時に核となる構造がまずランダムに成長し、その核を起点として成長が行われ、3次元成長することで凹凸差を有する表面が出来るためである。
第一窒化物半導体層171に凹凸構造を形成する形成方法としては、薄膜成長中の格子緩和により、2次元成長から3次元成長へと成長モードが変化することで凹凸化させる方法がある。また、当該形成方法として、2次元成長で薄膜を最表層まで積層させたのちに、エッチング処理により凹凸を構成する方法がある。さらに、当該形成方法として、平坦薄膜を積層させたのちにSiO等の成長抑制層をパターニングし、再度超格子構造を成長させることで凹凸の超格子構造を作製する方法等がある。
(第一電極)
第一電極14は、リッジ部半導体層17上に形成されている。第一電極14がn型電極の場合、第一電極14を形成する材料としては、第一電極14がリッジ部半導体層17に電子を注入する目的で用いられるのであれば、一般的な窒化物半導体発光素子のn型電極に対応する材料を使用することが可能である。例えば、第一電極14がn型電極の場合の形成材料として、Ti、Al、Ni、Au、Cr、V、Zr、Hf、Nb、Ta、Mo、Wおよびその合金、又はITO等が適用される。
第一電極14がp型電極の場合、第一電極14を形成する材料としては、第一電極14が窒化物半導体発光素子に正孔(ホール)を注入する目的で用いられるのであれば、一般的な窒化物半導体発光素子のp型電極層と同じ材料を使用することが可能である。例えば、第一電極14がp型電極の場合の形成材料として、Ni、Au、Pt、Ag、Rh、Pd、Cuおよびその合金、又はITO等が適用される。第一電極14がp型電極の場合は、第一電極14とリッジ部半導体層17とのコンタクト抵抗が小さいNi、Au若しくはこれらの合金、又はITOであってもよい。
第一電極14は、第一電極14の全域に電流を均等に拡散させる目的で、上部にパッド電極を有していてもよい。パッド電極を形成する材料としては、例えばAu、Al、Cu、Ag又はWなどが挙げられる。当該パッド電極は、導電性の観点から、これらの材料のうち導電性が高いAuで形成されていてもよい。具体的には、第一電極14の構造として、例えばNi及びAuの合金で形成された第二コンタクト電極をリッジ部半導体層17上に形成し、Auで形成された第二パッド電極を第二コンタクト電極上に形成した構造が挙げられる。
(第二電極)
第二電極15は、第一半導体層31の上に形成されている。第二電極15がn型電極の場合、第二電極15を形成する材料としては、第二電極15が第一半導体層31に電子を注入する目的で用いられるのであれば、一般的な窒化物半導体発光素子のN型電極に対応する材料を使用することが可能である。例えば、第二電極15がn型電極の場合の形成材料として、Ti、Al、Ni、Au、Cr、V、Zr、Hf、Nb、Ta、Mo、Wおよびその合金、またはITO等が適用される。
第二電極15がp型電極の場合、第二電極15を形成する材料としては、第二電極15が窒化物半導体発光素子に正孔(ホール)を注入する目的で用いられるのであれば、一般的な窒化物半導体発光素子のp型電極層と同じ材料を使用することが可能である。例えば、第二電極15がp型電極の場合の形成材料として、Ni、Au、Pt、Ag、Rh、Pd、Cuおよびその合金、またはITO等が適用される。第二電極15がp型電極の場合は、第二電極15と半導体積層部13の第一半導体層31とのコンタクト抵抗が小さいNi、Au若しくはこれらの合金、又はITOであってもよい。
第二電極15は、第二電極15の全域に電流を均等に拡散させる目的で、上部にパッド電極を有していてもよい。パッド電極を形成する材料としては、例えばAu、Al、Cu、Ag又はWなどが挙げられる。当該パッド電極は、導電性の観点から、これらの材料のうち導電性が高いAuで形成されていてもよい。具体的には、第二電極15の構造として、例えばTi、Al、Ni及びAuの中から選択された素材の合金で形成された第一コンタクト電極を第一半導体層31上に形成し、Auで形成された第一パッド電極を第一コンタクト電極上に形成した構造が挙げられる。
(共振器面)
共振器面16は、第一半導体層31、発光部32、第二半導体層33及びリッジ部半導体層17のそれぞれの側面によって形成される同一平面で構成されている。共振器面16は、発光部32の発光を共振器面16で反射させることを目的として設けられている。共振器面16で反射した光を発光部32に閉じ込めるために、共振器面16は、半導体素子1の光の出射側と、出射側の反対の側面に、対を成して備えられていてもよい。共振器面16において、発光部32からの発光を反射させるために、共振器面16は、発光部32と上部ガイド層323との接触面に対して垂直かつ平坦であってもよい。しかしながら、共振器面16は、全体にあるいは部分的に傾斜部あるいは凹凸部を有していてもよい。
共振器面16の上には、誘電体多層膜等の絶縁保護膜、及び反射膜が形成されていてもよい。具体的には、当該絶縁保護膜は、SiOで形成されていてよく、その他にAl、SiN、SnO、ZrO又はHfO等で形成されていてもよい。また、当該絶縁保護膜は、これらの材料が積層された構造を有していてもよい。当該絶縁保護膜は、半導体素子1の共振器面16の光の出射側、及び光の反対側両方の面において形成されていてもよい。共振器面16の光の出射側に形成された絶縁保護膜と、光の反射側に形成された絶縁保護膜は、同じ構造を有していてもよいし、異なる構造を有していてもよい。
(特定方法)
第一窒化物半導体層171に形成される凹凸構造の膜厚差及び接面のずれの特定方法として、以下の方法がある。p型III族窒化物半導体表面が露出している場合は、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope:AFM)を用いて任意の10μm×10μmの範囲内においての高低差を凹凸構造の厚み差と定義する。ただし、p型III族窒化物半導体表面が露出していない場合、例えば第一電極14が全面を被覆する構造、あるいは該露出領域周辺に該露出部よりも高さの高い凸構造が存在しAFMの針の接触を阻害する場合においては、上述の手法を用いることが困難である。このため、積層方向と垂直な断面を分割及び研磨し、集束イオンビーム(Focused Ion Beam:FIB)加工し、その断面を走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)観察あるいは透過電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM)観察することで高低差を測長することができる。ただし、50nm以上の測長はSEMを、50nm以下の測長はTEMを用いて測長する。また、同定する高低差が1cm程度に拡大される倍率を選択する。
第一窒化物半導体層171及び第二窒化物半導体層172の周期性のある積層構造(すなわち超格子構造)及び組成の特定方法として、以下の方法がある。窒化物層の積層方向と垂直な断面を分割及び研磨し、集束イオンビーム加工し、その断面を走査型電子顕微鏡観察あるいは透過電子顕微鏡観察することで周期構造を確認することができる。ただし、50nm以上の測長はSEMを、50nm以下の測長はTEMを用いて測長する。また、同定する高低差が1cm程度に拡大される倍率を選択する。超格子構造の組成は、エネルギー分散型X線分析(Energy dispersive X−ray spectrometry:EDX)で特定する。超格子構造内の各層において測定のバラつきを考慮しAl組成比率が各層平均値の±0.05内であれば同一組成層と定義する。
第一窒化物半導体層171及び第二窒化物半導体層172をそれぞれ形成する窒化物層の格子定数の測定には、X線回折装置を用いる。III族窒化物半導体のa軸およびc軸の格子定数は(0002)面に対して測定を行うことで算出可能であり、a軸の格子定数は(10−12)面に対して測定を行うことで算出可能である。より正確には、X線回折装置を用いて2θ方向とω方向の測定による逆格子測定(Reciprocal space mapping)により、格子歪みを考慮した格子定数の測定が可能である。例えば、(20−24)面に対しての逆格子測定を実施し、得られたピーク位置からc軸およびa軸の格子定数を算出することが可能である。さらに、各層の緩和率は以下の式(2)で定義される。
A層のa軸格子定数をa、B層のa軸格子定数をaと定義し、B層のAlGa1−zNの100%緩和時の格子定数をaB100と定義すると、B層のAlGa1−zNの100%緩和時の格子定数aB100は、以下の式(1)で表現される。また、A層に対するB層の緩和率αは、A層のa軸格子定数a、B層のa軸格子定数aと定義し及びB層のAlGa1−zNの100%緩和時の格子定数をaB100より、以下の式(2)で表現される。なお、本実施形態では100%緩和時のAlNのa軸格子定数を3.112Å、GaNのa軸格子定数を3.189Åと仮定している。
B100=3.189×(1−z)+3.112×z ・・・(1)
α=(|a−a|)/(|aB100−a|) ・・・(2)
具体例として、例えばRigakuのSmartLabを用いて(20−24)面に対して逆格子測定を実施した場合、ピーク値を表現するQx、Qyから、a軸格子定数は、「((1/Qx)/(√3/2))×2」によって算出することができ、c軸格子定数は、「(1/Qy)×4」によって算出することができる。
<実施例>
次に、本実施形態の実施例による半導体素子について図1及び図2を参照しつつ図3から図8を用いて説明する。
(実施例1)
(0002)面の2インチのサファイア基板上に有機金属気相成長装置(大陽日酸製、SR4338KS−HT)を用いてAlGaN積層構造をトリメチルガリウム、トリエチルガリウム、トリメチルアルミニウム、シクロペンタジエニルマグネシウム、シラン、アンモニアを原料ガスとして用いて積層させた。まず、サファイア基板上にAlNを1.5μmの膜厚になるまで1350℃の環境下で積層させた。このAlNの上にAl組成比が1から0.6まで連続的に減少し、かつGa組成比が0から0.4まで連続的に増加するようにAlGaNを1300℃の環境下で0.3μmの膜厚になるまで積層させた。このAlGaNの上に、Siを1×1019cm−3ドープしたn型のAl0.6Ga0.4Nを1200℃の周囲環境下で膜厚が3μmになるまで積層させた。これらのAlN、AlGaN及びn型のAl0.6Ga0.4Nで形成される層は、最終的に基部30となる。
さらに、n型のAl0.6Ga0.4Nの上に、Al0.5Ga0.5Nを1050℃の環境下で膜厚が0.15μmになるまで積層させた。このAl0.5Ga0.5Nで形成される層は、最終的に下部ガイド層321となる。Al0.5Ga0.5Nの上に、活性層としてAl0.5Ga0.5Nを1050℃の環境下で8nm、Al0.35Ga0.65Nを1050℃の環境下で4nm、Al0.5Ga0.5Nを1050℃の環境下で8nm、Al0.35Ga0.65Nを1050℃環境下で4nm、Al0.5Ga0.5Nを1050℃の環境下で8nmの膜厚になるまでそれぞれ積層させた。最終的に、Al0.35Ga0.65Nの層が井戸層となり、Al0.5Ga0.5Nの層が障壁層となる。最上層のAl0.5Ga0.5Nの上に、Al0.5Ga0.5Nを1050℃の環境下で0.15μmの膜厚になるまで積層させた。このAl0.5Ga0.5Nの層が最終的に上部ガイド層323となる。
このAl0.5Ga0.5Nの上に、Al0.8Ga0.2Nを1050℃の環境下で20nm、Al組成比が0.8から0.4まで連続的に減少し、かつGa組成比が0から0.4まで連続的に増加するようにMgが2×1019cm−3ドープされたAlGaNを1050℃の環境下で0.1μmの膜厚になるまでそれぞれ積層させた。最終的に、Al0.8Ga0.2Nの層およびAlGaNの層が第二半導体層33となる。
このAlGaNの上に、Mgを2×1019cm−3ドープしたp−Al0.5Ga0.5Nと、Mgを2×1019cm−3ドープしたp−GaNをそれぞれ8nmずつ、12周期、合計膜厚が192nmとなるように、この順番で積層させた。その上層にp−GaNを10nmの膜厚になるまで積層させた。このp−Al0.5Ga0.5Nとp−GaNとの積層膜が最終的にリッジ部半導体層17の一部となる。
この積層構造を1cm口(角)に分割した後、熱処理装置(EpiQuest製、AT−30N−50D)で550℃、10分間、空気雰囲気下で熱処理を行った。その後ICP装置(ULVAC製、CE−S)を用いてのエッチングを二度、異なるレジストパターンで行い、リッジ上での凹凸の底がp−Al0.8Ga0.2Nからp−Al0.5Ga0.5Nに組成が傾斜する層が30 nm残る位置と一致するように、またn−AlGaN上での凹凸の底がn型のAl0.6Ga0.4Nが2μm残る位置と一致するように塩素でエッチング除去を実施した。露出したn型のAl0.6Ga0.4N上にV、Al、Ti、Auの金属をそれぞれ20nm、80nm、40nm、100nmの膜厚となるように電子ビーム蒸着装置(JEOL製、JBS−Z0500EHA)を用いることで、最終的に第二電極15となるn電極を形成し、その後熱処理装置で900℃、3分間、窒素雰囲気下で熱処理を行った。次に、リッジ構造上に露出しているp−GaN上に電子ビーム蒸着装置(EB)を用いて、Ni、Pt、Auをそれぞれ10nm、10nm、40nmの膜厚に積層し、最終的に第一電極14となるp電極を形成し、その後熱処理装置で700℃、1分間、酸素雰囲気下で熱処理を行った。その後、n電極とp電極上に電流拡散用の電極を電子ビーム蒸着装置を用いてTiを500Å、Auを4000Åの膜厚となるまで積層させた。
図3は、上述の形成工程を経て作製された構造(本構造)を有する半導体素子(本実施例による半導体素子)の電圧−電流特性を示すグラフである。図4に示すグラフの横軸は、p電極及びn電極の間に印加された電圧(V)を示し、当該グラフの縦軸は、本構造を有する半導体素子(p電極及びn電極の間)に流れる電流(mA)を示している。本構造を有する半導体素子に、パルス幅50ns、パルスサイクル500μs(マイクロ秒)で電流を流したところ、図3に示すように、30.4Vで250mAの電流が流れ、発光波長290nmの発光が得られた。
また、p−GaN表面の顕微鏡撮像(Nikon製、LV150N)を図4に示す。図4に示すように、10μm×10μmのスケールでのAFM像(Seiko Insruments Inc.製、SPI3800N)の結果から、本構造を有する半導体素子は、自乗平均面粗さ(RMS)が4.9nm、高低差が162nmの凹凸を表面に有していることが分かった。この結果から、本構造を有する半導体素子は、凸部内に超格子構造を有しており、さらにその凹凸部下にも超格子構造を40nm有していることが分かる。
(比較例1)
(0002)面の2インチのサファイア基板上に有機金属気相成長装置(大陽日酸製、SR4338KS−HT)を用いてAlGaN積層構造をトリメチルガリウム、トリエチルガリウム、トリメチルアルミニウム、シクロペンタジエニルマグネシウム、シラン、アンモニアを原料ガスとして用いて積層させた。まず、サファイア基板上にAlNを1μmの膜厚になるまで1350℃の環境下で積層させた。このAlNの上にAlNを0.4μmの膜厚になるまで1300℃の環境下で積層させて、Al組成比が1から0.6まで連続的に減少し、Ga組成比が0から0.4まで連続的に増加するようにAlGaNを1300℃の環境下で0.3μmの膜厚になるまで積層させた。このAlGaNの上に、Siを1×e1019cm−3ドープしたn型のAl0.6Ga0.4Nを1200℃の環境下で3μmの膜厚になるまで積層させた。
さらに、このAl0.6Ga0.4Nの上に、Al0.5Ga0.5Nを1050℃の環境下で膜厚が0.15μmになるまで積層させた。このAl0.5Ga0.5Nの上に、活性層として、Al0.5Ga0.5Nを1050℃の環境下で8nm、Al0.35Ga0.65Nを1050℃の環境下で4nm、Al0.5Ga0.5Nを1050℃の環境下で8nm、Al0.35Ga0.65Nを1050℃の環境下で4nm、Al0.5Ga0.5Nを1050℃の環境下で8nmの膜厚になるまでそれぞれ積層させた。最上層のAl0.5Ga0.5Nの上に、Al0.5Ga0.5Nを1050℃の環境下で0.15μmの膜厚になるまで積層させた。
このAl0.5Ga0.5Nの上に、Al0.8Ga0.2Nを1050℃の環境下で20nmの膜厚になるまで、Al組成比が0.8から0.4まで連続的に減少し、Ga組成比が0から0.4まで連続的に増加するようにMgが2×1019cm−3ドープしたAlGaNを1050℃の環境下で0.1μmの膜厚になるまで積層させた。このAlGaNの上に、Mgを2×1019cm−3ドープしたp型のAl0.4Ga0.6Nを1050℃の環境下で0.2μmの膜厚になるまで積層させた。さらに、p型のAl0.4Ga0.6Nの上に、Mgを2×1019cm−3ドープしたp型のAl0.2Ga0.8Nを1050℃の環境下で10nm、Mgを2×1019cm−3ドープしたp型のGaNを1050℃の環境下で10nm積層させた。
この積層構造を1cm口(角)に分割した後、熱処理装置(EpiQuest製、AT−30N−50D)で550℃、10分間、空気雰囲気下で熱処理を行い、その後ICP装置(ULVAC製、CE−S)を用いてのエッチングを二度、異なるレジストパターンで行い、リッジ上での凹凸の底がp−Al0.8Ga0.2Nからp−Al0.4Ga0.6Nに組成が傾斜する層が30nm残る位置と一致するように、またn−AlGaN上での凹凸の底がn型のAl0.6Ga0.4Nが2μm残る位置と一致するように塩素でエッチング除去を実施した。露出したn型のAl0.6Ga0.4N上にV、Al、Ti、Auの金属をそれぞれ20nm、80nm、40nm、100nm電子ビーム蒸着装置(JEOL製、JBS−Z0500EHA)を用いることでn電極を形成し、その後熱処理装置で900℃、3分間、窒素雰囲気下で熱処理を行った。次に、リッジ構造上に露出しているp−GaN上に、電子ビーム蒸着装置(EB)を用いて、Ni、Pt、Auをそれぞれ10nm、10nm、40nmの膜厚に積層してp電極を形成し、その後熱処理装置で700℃、1分間、酸素雰囲気下で熱処理を行った。その後、n電極とp電極上に電流拡散用の電極を電子ビーム蒸着装置を用いてTiを500Å、Auを4000Åの膜厚になるまで積層させた。
図6は、上述の形成工程を経て作製された構造(比較構造1)を有する素子(比較例1による半導体素子)の電圧−電流特性を示すグラフである。図6に示すグラフの横軸は、p電極及びn電極の間に印加された電圧(V)を示し、当該グラフの縦軸は、比較構造1を有する素子(p電極及びn電極の間)に流れる電流(mA)を示している。比較構造1を有する半導体素子に、パルス幅50ns、パルスサイクル500μsで電流を流したところ、図6に示すように、26.7Vで100mAの電流が流れ、発光波長281nmの発光が得られた。構造1を有する半導体素子に100mAより大きい電流を流したところ、電圧が低下し素子が破壊されてリーク不良となっていることが分かった。
また、p型のGaN表面の顕微鏡撮像(Nikon製、LV150N)を図7に示す。10μm×10μmのスケールでのAFM像(Seiko Insruments Inc.製、SPI3800N)の結果から、比較構造1を有する素子のRMSが3.7nm、高低差が5.3nmの凹凸を表面に有していることが分かった。つまり、電極に接触する窒化物層に凹凸構造を有していても、当該凹凸構造を構成する凸部の高さが10nmから1000nmの範囲内でないと、低電圧で十分な電流を流すことができない。この結果から、従来一般的に用いられている平坦薄膜のp−AlGaNを用いた構造よりも、実施例1のように、高さが10nmから1000nmの範囲内の凸部で構成された凹凸構造で周期性のある積層構造を有する素子の方が大電流を流すことが可能であることが分かる。
(比較例2)
図8は、n型のAl0.6Ga0.4Nを2μmとした点以外は、比較例1と同様の製法で作製した素子(比較構造2を有する半導体素子(比較例2による半導体素子))の電圧−電流特性を示すグラフである。図8に示すグラフの横軸は、p電極及びn電極の間に印加された電圧(V)を示し、当該グラフの縦軸は、比較構造2を有する半導体素子(p電極及びn電極の間)に流れる電流(mA)を示している。比較構造2を有する半導体素子にパルス幅50ns、パルスサイクル500μsで電流を流したところ、図8に示すように、14Vで12.5mAの電流が流れ、波長299nmの発光が得られた。12.5mAより高い電流を流したところ、素子破壊が起こり、電圧値が下がり、電流がリークしてしまった。
また、p−GaN表面の顕微鏡撮像を図9に示す。AFMの結果から、比較構造2を有する半導体素子は、RMSが12.7nm、最大高低差が35.9nmの凹凸を表面に有していることが分かる。本結果から、凸部内に超格子構造を有していないと正孔注入が出来ず、電流による素子破壊を誘発することが分かる。
以上説明したように、本実施形態による半導体素子1は、基板11上に設けられた半導体積層部13と、半導体積層部13の上方に設けられて周期性のある積層構造を有する複数の凸部171aで形成された凹凸構造を有する第一窒化物半導体層171と、半導体積層部13の一部に接触して設けられた第二電極15と、第一窒化物半導体層171上で凹凸構造に接触して設けられた第一電極14とを備え、複数の凸部171aは、10nmより高く1000nmよりも低い範囲の高さを有している。
当該構成を備えた半導体素子1は、第一窒化物半導体層171と第一電極14との間のコンタクト抵抗が低くなるので、高電流密度で駆動することができる。また、換言すると、半導体素子1は、駆動時の電流密度の向上を図ることができる。さらに、半導体素子1は、活性層322への電流注入の向上を図ることができる。半導体素子1は、凹凸構造を有さない半導体素子と比較して、同じ駆動電圧であっても、当該半導体素子が活性層に注入する電流よりも大きい電流を活性層322に注入することができる。また、半導体素子1は、当該コンタクト抵抗が低くなるので、駆動電圧を低減できる。その結果、半導体素子1は、低消費電力化を図ることができる。
p型層を超格子構造かつ、10nmより高く1000nmよりも低い範囲の高さを有する凸部で構成された凹凸構造にすると、薄膜平坦化せずともp型伝導性を示す半導体素子を形成することができる。
上述のとおり、超格子無しの凹凸構造の場合ではp型半導体層とp型電極間の高いコンタクト抵抗により高電流注入下で電流・熱による素子破壊が起こるという問題がある。また、凹凸無しの超格子構造では端面が無いのでコンタクト抵抗が高くなり素子破壊が起こるという問題がある。これに対し、本実施形態による半導体素子1は、凹凸超格子を有することで、超格子間に生成するホールガス、及び凹凸の側面端面に露出する超格子層間部に発生するホールガスを介してp型半導体中に正孔を注入することができる。これにより、半導体素子1は、素子破壊が起こる電流値を高める(すなわち素子破壊を起こり難くする)ことが可能である。つまり、半導体素子1を備える半導体レーザダイオードは、高閾値を要するレーザダイオード、例えば紫外レーザダイオードにおいては、高電流を必要とするので特に有効である。
1 半導体素子
11 基板
13 半導体積層部
14 第一電極
15 第二電極
16 共振器面
17 リッジ部半導体層
30 基部
30a 上面
31 第一半導体層
32 発光部
33 第二半導体層
171 第一窒化物半導体層
171a 凸部
172 第二窒化物半導体層
321 下部ガイド層
322 活性層
323 上部ガイド層
331 突出部

Claims (13)

  1. 基板上に設けられた半導体積層部と、
    前記半導体積層部の上方に設けられて周期性のある積層構造を有する複数の凸部で形成された凹凸構造を有する第一窒化物半導体層と、
    前記第一窒化物半導体層上で前記凹凸構造に接触して設けられた第一電極と、
    前記半導体積層部の一部に接触して設けられた第二電極と
    を備え、
    前記複数の凸部は、10nmより高く1000nmよりも低い範囲の高さを有する
    半導体素子。
  2. 前記半導体積層部と前記第一窒化物半導体層との間に設けられ、周期性のある積層構造を有する第二窒化物半導体層を備える
    請求項1に記載の半導体素子。
  3. 前記凸部と前記第二窒化物半導体層との界面には、0nm以上10nm以下の深さの凹凸が形成されている
    請求項2に記載の半導体素子。
  4. 前記凸部と前記第二窒化物半導体層との境界領域において、前記第一窒化物半導体層の水平方向格子定数は、前記第二窒化物半導体層の水平方向格子定数よりも大きい
    請求項2又は3に記載の半導体素子。
  5. 前記凸部の積層構造は、窒化物の組成周期が変化する
    請求項1から4までのいずれか一項に記載の半導体素子。
  6. 前記凸部は、Alx1Ga(1−x1)N(0≦x1<0.6)で形成された窒化物層とAlx2Ga(1−x2)N(x2<x1)で形成された窒化物層とが交互に繰り返し積層された前記積層構造を有する
    請求項1から5までのいずれか一項に記載の半導体素子。
  7. 前記凸部は、Alx1Ga(1−x1)Nで形成された窒化物層とAlx2Ga(1−x2)N(x2<x1かつ0≦x2<0.3)で形成された窒化物層とが交互に繰り返し積層された前記積層構造を有する
    請求項1から6までのいずれか一項に記載の半導体素子。
  8. 前記凸部の積層構造を構成する前記窒化物層のAlx1Ga(1−x1)NのAl組成比x1及びAlx2Ga(1−x2)NのAl組成比x2の平均値は、0より大きく0.4よりも小さい
    請求項6又は7に記載の半導体素子。
  9. 前記半導体積層部は、Alx3Ga(1−x3)N(0.3<x3<1)で形成された活性層を有する
    請求項1から8までのいずれか一項に記載の半導体素子。
  10. 前記活性層は、発光層である
    請求項9に記載の半導体素子。
  11. 前記基板は、AlNで形成された上部領域を有する
    請求項1から10までのいずれか一項に記載の半導体素子。
  12. 前記周期性のある積層構造は、超格子構造である
    請求項1から11までのいずれか一項に記載の半導体素子。
  13. 請求項1から12までのいずれか一項に記載の半導体素子を備える半導体レーザダイオード。
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