JP2020121540A - 積層プリフォーム及び積層容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】外プリフォームと内プリフォームとを有する積層プリフォームをブロー成形して積層容器を形成する際に、内層から外層が剥離することを抑制可能な構成を有する積層プリフォーム及び積層容器を提供する。【解決手段】内プリフォーム10と外プリフォーム20とを有する積層プリフォーム1であって、内プリフォーム10は、下端部にネックリング13を有する筒状の口部11と、口部11の下方に連なる有底筒状の内胴部12とを備え、外プリフォーム20は、内胴部12を被覆する外胴部21を備え、内胴部12の上端に設けられた係合凹部14に、外胴部21の上端に設けられた内フランジ部22が嵌合していることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、内プリフォームと外プリフォームとを有する積層プリフォーム、及び当該積層プリフォームをブロー成形して形成される積層容器に関する。
従来、有底筒状の内プリフォームと、内プリフォームの外面を覆う外プリフォームとを有する積層プリフォームを用いてブロー成形することにより、内プリフォームに対応する内層と、外プリフォームに対応する外層とを有する積層容器が形成されている(例えば特許文献1参照)。
特開昭49−113856号公報
ここで、図5は、口部211を内プリフォーム210のみで構成し、外プリフォーム220は内プリフォーム210の胴部212(内胴部)のみを被覆するようにした積層プリフォーム200を示している。具体的に、図5に示す内プリフォーム210は、下端部にネックリング213を有する筒状の口部211と、口部211の下方に連なる有底筒状の内胴部212とを有し、外プリフォーム220は、ネックリング213の下方で内胴部212を被覆する外胴部221を有し、外プリフォーム220の上端がネックリング213の下面に当接している。
このような積層プリフォーム200をブロー成形して積層容器を製造する場合には、延伸可能な温度まで加熱する予備加熱工程において、一般的に積層プリフォーム200が外部から加熱されることにより内プリフォーム210の内胴部212に比べて外プリフォーム220の外胴部221が優先的に加熱される。このため、前記予備加熱工程において内プリフォーム210よりも外プリフォーム220の熱収縮が大きくなり、特に内プリフォーム210と外プリフォーム220とが融着し難い材料で構成される場合には、ネックリング213の下面と外プリフォーム220の上端部との間に隙間が生じてしまう虞があった。また、このような積層プリフォームをブロー成形した積層容器300は、図6に示すように、外層320(外プリフォーム220に対応)が内層310(内プリフォーム210に対応)から剥離し、ネックリング213の下面と外層320の上端部との間に隙間Gが生じてしまう虞があった。
それゆえ、本発明は、外プリフォームと内プリフォームとを有する積層プリフォームをブロー成形して積層容器を形成する際に、内層から外層が剥離することを抑制可能な構成を有する積層プリフォーム及び積層容器を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の積層プリフォームは、内プリフォームと外プリフォームとを有する積層プリフォームであって、
前記内プリフォームは、下端部にネックリングを有する筒状の口部と、前記口部の下方に連なる有底筒状の内胴部とを備え、
前記外プリフォームは、前記内胴部を被覆する外胴部を備え、
前記内胴部の上端に設けられた係合凹部に、前記外胴部の上端に設けられた内フランジ部が嵌合していることを特徴とするものである。
なお、本発明の積層プリフォームにあっては、前記内プリフォーム及び前記外プリフォームは、非晶性の合成樹脂で構成されており、
前記内プリフォームを構成する合成樹脂のガラス転移温度は前記外プリフォームを構成する合成樹脂のガラス転移温度よりも高いことを特徴とすることが好ましい。
また、本発明の積層プリフォームにあっては、前記係合凹部は、前記内胴部の周方向全体にわたって連続的に設けられており、前記内フランジ部は、前記外胴部の周方向全体にわたって連続的に設けられていることが好ましい。
また、本発明の積層容器は、内層と外層とを有する積層容器であって、
前記内層は、下端部にネックリングを有する筒状の口部と、前記口部の下方に連なる有底筒状の内層胴部とを備え、
前記外層は、前記内胴部を被覆する外層胴部を備え、
前記内層胴部の上端に設けられた係合凹部に、前記外層胴部の上端に設けられた内フランジ部が嵌合していることを特徴とするものである。
本発明によれば、外プリフォームと内プリフォームとを有する積層プリフォームをブロー成形して積層容器を形成する際に、内層から外層が剥離することを抑制可能な構成を有する積層プリフォーム及び積層容器を提供することができる。
本発明の一実施形態である積層プリフォームを示す図であり、側面視にて一部を断面で示している。 図1の積層プリフォームの製造過程における1次プリフォーム(内プリフォーム)を示す図であり、側面視にて一部を断面で示している。 本発明の一実施形態である積層容器を示す図であり、側面視にて一部を断面で示している。 本発明の一実施形態である積層容器の製造方法の手順を示す図である。 比較例としての積層プリフォームを示す図であり、側面視にて一部を断面で示している。 比較例としての積層容器を示す図であり、側面視にて一部を断面で示している。
以下、図面を参照して、本発明をより具体的に説明する。なお、本願明細書、特許請求の範囲、要約書、及び図面において「上」側、「下」側とはそれぞれ、図1に示す積層プリフォーム1の内胴部12に対して口部11が位置する側を上側、口部11に対して内胴部12が位置する側を下側とする。また図3に示す積層容器100においては、積層容器100の内層胴部112に対して口部111が位置する側を上側、口部111に対して内層胴部112が位置する側を下側とする。
図1に示す本発明の一実施形態である積層プリフォーム1は、内プリフォーム10と、内プリフォーム10の外側に積層配置された外プリフォーム20とを有する。
内プリフォーム10は合成樹脂製であり、下端部にネックリング13を有する筒状の口部11と、口部11の下方に連なる有底筒状の内胴部12とを備える。口部11の外周面には雄ねじ部11aが設けられている。内プリフォーム10は、有底円筒状(略試験管状)のものや有底角筒状のものなど、製造後の積層容器100の形状に合わせて種々の形状に形成することができる。なお、内プリフォーム10の口部11は、積層容器100の口部111に対応する部分であり、図3に示す積層容器100の口部111と同一の形状に形成されている。
内胴部12の上端には、外プリフォーム20の内フランジ部22を嵌合させるための係合凹部14が設けられている。内プリフォーム10を単独で示す図2に示すように、係合凹部14は、内胴部12の外周面に形成されており、軸線Oに平行な凹部底面14aと、軸線Oに垂直な係合面14bと、係合面14bに対向する対向面14cとを有する構成としている。本例において対向面14cは、ネックリング13の下面に連なっている。なお、係合凹部14の断面形状は適宜変更可能である。例えば、凹部底面14a、係合面14b、対向面14cそれぞれに凹凸が設けられていてもよい。
外プリフォーム20は合成樹脂製であり、内胴部12を被覆する有底筒状の外胴部21を備える。外プリフォーム20は、内プリフォーム10の内胴部12全体を覆うように形成されている。また、外胴部21は、内胴部12の外面に密着状態で配置されており、外胴部21の内面形状は、内胴部12の外面形状に対応している。外胴部21の上端には、外胴部21の内周面から径方向内側に突出する内フランジ部22が設けられている。内フランジ部22は、係合凹部14に嵌合している。これにより、内胴部12の上端部に設けた係合凹部14に対する外胴部21の上端部に設けた内フランジ部22の軸方向(軸線Oに沿う方向)の移動が抑制される。その結果、内プリフォーム10と外プリフォーム20との軸方向における相対的な移動が阻止される。また、内フランジ部22の形状は、係合凹部14の形状に対応している。本例の内フランジ部22は、凹部底面14aに対応する環状の内周面22aと、係合面14bに対応する下面22bと、対向面14cに対応する上面22cとを有する。上面22cは、対向面14c及びネックリング13の下面に当接している。
上記の係合面14bに内フランジ部22の下面22bが係合することで、外プリフォーム20(外層120)が内プリフォーム10(内層110)に対して下方に移動することを抑制することができる。また、対向面14cに内フランジ部22の上面22cが係合することで、外プリフォーム20(外層120)が内プリフォーム10(内層110)に対して上方に移動することを抑制することができる。
本例の係合凹部14は軸線Oを中心とする環形状であり、内胴部12の周方向全体にわたって連続的に設けられている。これに対応して、外プリフォーム20の内フランジ部22も環形状となっており、外胴部21の周方向全体にわたって連続的に設けられている。
図3は、本発明の一実施形態としての積層容器100を示している。積層容器100は、例えば、上述の積層プリフォーム1を用いてブロー成形することにより製造することができる。積層容器100は、積層プリフォーム1における内プリフォーム10に対応する内層110と、外プリフォーム20に対応し、内層110の外側に密着状態で積層配置された外層120とを有する。積層容器100において、内層110の内側が、内容物の収容空間Mとなる。内層110は、内プリフォーム10の口部11に対応する口部111と、内胴部12に対応する内層胴部112とを有する。外層120は、外胴部21に対応する外層胴部121を有する。
口部111の外周面には雄ねじ部111aが設けられており、内周面に雌ねじ部を有するキャップ等を装着することができる。なお、雄ねじ部111aの下方(口部111の下端)にはネックリング113が設けられている。ネックリング113は、口部111の外周面から径方向外側に突出する環状のフランジである。また、ネックリング113は、例えば、ブロー成形時に金型の上端面に載置される載置部として、口部111にキャップ等を装着する際の支持部として、及び、積層容器100を搬送する際の保持部として機能し得る。
内層胴部112の上端には、係合凹部14に対応する係合凹部114が設けられており、軸線Oに平行な凹部底面114aと、軸線Oに垂直な係合面114bと、係合面114bに対向する対向面114cとを有する。係合凹部114の形状は、積層プリフォーム1の係合凹部14の形状によって決定される。本例では、積層プリフォーム1のネックリング13の直下に係合凹部14を設けている。ネックリング13の直下の領域は、ブロー成形の際にほとんど延伸されない領域であるため、積層プリフォーム1における係合凹部14と内フランジ部22との係合状態を、ブロー成形後の積層容器100においても良好に維持することができる。つまり、積層容器100においても、係合凹部114に対する内フランジ部122の係合状態は良好に維持される。
外層胴部121の上端には、外層胴部121の内周面から径方向内側に突出する内フランジ部122が設けられている。本例の内フランジ部122は、凹部底面114aに対応する環状の内周面122aと、係合面114bに対応する下面122bと、対向面114cに対応する上面122cとを有する。内フランジ部122は、係合凹部114に嵌合している。
積層容器100において、口部111の下方に連なる胴部103は、上述のように密着状態で積層配置された内層胴部112と外層胴部121とで構成される二重構造となっている。胴部103は、筒状の筒部103aと、筒部103aの上端部に連なる環状の肩部103bと、筒部103aの下端部を閉塞する底部103cとで構成されている。なお、胴部103の形状は図示例に限定されず、適宜変更可能である。例えば、図示例の筒部103aは、軸線Oに垂直な断面が四角形となる角筒状に形成されているが、これに限られず、断面が円形、楕円形、又は他の多角形となるような形状としてもよい。また、底部103cの形状も適宜変更可能であり、例えば、接地面を構成する平坦な外縁部の内側にドーム状の凹部が設けられた形状とすることができる。
積層容器100は、内容物を収容空間Mに充填することにより、内容物入り積層容器となる。内容物入り積層容器は、例えば、口部11に着脱可能な、ブラシ状塗布具を備えたキャップを備えていてもよいし、単純に口部11の上端開口を閉塞するキャップのみを備えていてもよい。
積層プリフォーム1の製造方法は、図4に示す1次プリフォーム成形工程S1と、1次プリフォーム成形工程S1後に行われる2次プリフォーム成形工程S2と、を含む。また、積層容器100の製造方法は、図4に示す1次プリフォーム成形工程S1と、2次プリフォーム成形工程S2と、予備加熱工程S3と、ブロー成形工程S4とを含む。
1次プリフォーム成形工程S1は、内プリフォーム10(内層110)を構成する第1の合成樹脂を用いた射出成形により、下端部にネックリング13を有する筒状の口部11と、口部11の下方に連なる有底筒状の内胴部12とを備える内プリフォーム10(1次プリフォーム)を成形する工程である。なお、図2は、1次プリフォーム成形工程S1によって形成される内プリフォーム10を単独で示したものである。
2次プリフォーム成形工程S2は、内プリフォーム10の内胴部12の外面を第2の合成樹脂からなる外プリフォーム20の外胴部21で被覆した積層プリフォーム1(2次プリフォーム)を射出成形により成形する工程である。2次プリフォーム成形工程S2において、内胴部12の上端に設けられた係合凹部14に、外胴部21の上端の内フランジ部22が嵌合するように、外胴部21が形成される。
1次プリフォーム成形工程S1及び2次プリフォーム成形工程S2は、例えば、射出成形により行うことができる。この場合、第1の合成樹脂又は第2の合成樹脂をそれぞれ、スクリューを用いた搬送機等によって、金型の内部に自動的に供給する構成とすることができる。
なお、2次プリフォーム成形工程S2では、インサート材としての内プリフォーム10が金型内に配置された状態で、第2の合成樹脂を用いて射出成形することによって、積層プリフォーム1を成形することができる。つまり、積層プリフォーム1は、所謂インサート成形により形成されたインサート成形品とすることができる。
予備加熱工程S3は、積層プリフォーム1をブロー成形可能な温度(予備加熱温度)まで加熱する工程である。なお、「積層プリフォーム1をブロー成形可能な温度(予備加熱温度)」とは、内胴部12の外側に外胴部21が積層配置された状態の積層プリフォーム1に延伸効果が発現し、ブロー成形することが可能となる温度を意味するものであり、後述する第1の合成樹脂の単独での成形可能温度、及び第2の合成樹脂の単独での成形可能温度とは異なるものである。予備加熱工程S3は、例えば、加熱炉等を用いて行うことができるが、これに限定されず、積層プリフォーム1を所定の温度に加熱することが出来れば、種々の加熱手段を用いることができる。
ブロー成形工程S4は、予備加熱工程S3で加熱された積層プリフォーム1を用いたブロー成形により、積層容器100を成形する工程である。ブロー成形工程S4では、ブロー成形装置の金型にセットした積層プリフォーム1の内部に、ブローノズルから供給される加圧媒体を注入することによって膨張変形させ、金型のキャビティに沿った形状に成形する。なお、加圧媒体(加圧流体)としては、気体でも液体でもよい。また、ブロー成形工程S4を行うブロー成形装置は、延伸ロッドを備えていてもよく、この場合、当該延伸ロッドにより縦方向(軸線Oに沿う方向)に延伸させ、加圧媒体により横方向に延伸させることができる。なお、ブロー成形工程S4で用いるブロー成形装置の構成は特に限定されない。
ここで、第1の合成樹脂の単独での成形可能温度は、第2の合成樹脂の単独での成形可能温度より高い。また、予備加熱工程S3での予備加熱温度は、第2の合成樹脂の単独での成形可能温度以上であり、且つ、第1の合成樹脂の単独での成形可能温度以下である。なお、「第1の合成樹脂の単独での成形可能温度」とは、第1の合成樹脂からなる内プリフォーム10の内胴部12のみを加熱した場合に、当該内胴部12に延伸効果が発現してブロー成形することが可能となる温度であり、同様に、「第2の合成樹脂の単独での成形可能温度」とは、第2の合成樹脂からなる単独の外胴部21のみを加熱した場合に、当該外胴部21に延伸効果が発現してブロー成形することが可能となる温度である。
ここで、本実施形態において、第1の合成樹脂を非晶性ナイロン樹脂とした場合の、第1の合成樹脂の単独での成形可能温度は、165℃以上である。また、第2の合成樹脂を非晶性PET樹脂とした場合の、第2の合成樹脂の単独での成形可能温度は、100℃〜125℃である。また、第1の合成樹脂が非晶性ナイロン樹脂であり、第2の合成樹脂が非晶性PET樹脂である場合の、積層プリフォーム1をブロー成形可能な温度は、130℃以上である。
以上説明したように、本実施形態の積層プリフォーム1にあっては、内胴部12の上端に設けられた係合凹部14に、外胴部21の上端に設けられた内フランジ部22が嵌合する構成としている。これにより、予備加熱工程S3において内プリフォーム10よりも外プリフォーム20の熱収縮が大きくなる場合でも、内プリフォーム10と外プリフォーム20との軸方向における相対的な移動が阻止されるため、ネックリング13の下面と外プリフォーム20の上端部との間に隙間が生じてしまう虞がない。したがって、積層プリフォーム1をブロー成形して積層容器100を形成した際に、内層110から外層120が剥離して図6に示すような隙間Gが生じてしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態では、係合凹部14が内胴部12の周方向全体にわたって連続的に設けられ、同様に内フランジ部22も外胴部21の周方向全体にわたって連続的に設けられた構成としている。このような構成により、積層プリフォーム1(積層容器100)の周方向全体にわたって、係合凹部14及び内フランジ部22による外層120の剥離抑制効果を発揮させることができる。なお、係合凹部14及び内フランジ部22は、周方向に間欠した形状としてもよい。つまり、係合凹部14は、内胴部12の周方向の一部に形成される1つ又は複数の凹部とすることも可能であり、係合凹部14の形状に応じて内フランジ部22も、外胴部21の周方向の一部に形成される1つ又は複数の凸部とすることができる。係合凹部14及び内フランジ部22は、軸線Oの周りで周方向に均等に配置されていることが好ましく、これによれば、周方向に均等に外層120の剥離抑制効果を発揮することができる。
ここで、内プリフォーム10(内層110)を構成する第1の合成樹脂及び外プリフォーム20(外層120)を構成する第2の合成樹脂は、非晶性の合成樹脂である。また、
内プリフォーム10を構成する第1の合成樹脂のガラス転移温度(ガラス転移点:Tg)が外プリフォーム20を構成する第2の合成樹脂のガラス転移温度よりも高い構成としている。なお、内層110の厚さを外層120の厚さよりも薄くすることで、ブロー成形する際の予備加熱温度を低く設定することができる。本例において、内プリフォーム10(内層110)を構成する非晶性ナイロン樹脂のガラス転移温度は125℃であり、外プリフォーム20(外層120)を構成する非晶性PET樹脂のガラス転移温度は70℃である。
本例では、内プリフォーム10(内層110)が非晶性ナイロン樹脂で構成され、外プリフォーム20(外層120)が非晶性PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂で構成されている。この場合、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、及びニトロセルロースのうちの少なくとも1つを主成分とし、且つ、アルコール成分が15重量%以下であるマニキュア等の内容物を収容する容器として積層容器100を使用することができる。内層110を構成する非晶性ナイロン樹脂は、耐薬品性を有しており、上記のような内容物に適している。
また、積層容器100をマニキュアの容器として使用する場合、マニキュアを爪から除去する際に除光液を積層容器100の近くで使用することも増えるため、当該除光液が積層容器100の外面に付着する虞がある。これに対しては、外層120を構成する非晶性PET樹脂が、除光液の主成分であるアセトンや、アルコールに対する耐性を有するため、除光液が付着しても問題がない。したがって、本例の積層容器100の使用方法としては、上記のようなマニキュア等の内容物を収容するのに適している。
また、外層120を構成する非晶性PET樹脂は、内層110を構成する非晶性ナイロン樹脂よりも安価であるため、積層容器100全体を非晶性ナイロン樹脂で構成するよりも材料コストを低減することができる。また、非晶性PET樹脂で構成される外層120を厚肉に形成することで、ガラス調の容器とすることができる。
また、本実施形態の積層容器100にあっては、内層110のガラス転移温度が、外層120のガラス転移温度よりも30℃以上高いことが好ましい。このような構成により、積層プリフォーム1をブロー成形して積層容器100を成形する際の延伸し易さに差が生じ、内層110が延伸し難くなる。その結果、積層容器100の底部103cが厚肉になり、高級感のある形状に成形することができる。
また、積層プリフォーム1の内プリフォーム10を構成する第1の合成樹脂、及び外プリフォーム20を構成する第2の合成樹脂は、一方の合成樹脂に他方の合成樹脂を少量ブレンドしたものを使用してもよい。これによれば、成形後の積層容器100の内層110と外層120の接着性を向上させることができる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々
変更可能であることはいうまでもない。例えば、先の実施形態では、積層プリフォーム1を、内プリフォーム10と外プリフォーム20とからなる二重構造としていたが、これに限られず、内プリフォーム10の内側、外プリフォーム20の外側、及び、内プリフォーム10と外プリフォーム20の間の少なくとも何れかの位置に他の層を設けて三重以上の積層構造としてもよい。同様に、積層容器100も内層110の内側、外層120の外側、及び、内層110と外層120の間の少なくとも何れかの位置に他の層を設けて三重以上の積層構造としてもよい。
また、先の実施形態では、口部11、111に雄ねじ部11a、111aを設けて、雌ねじ部を有するキャップ等を装着可能な構成としていたが、雄ねじ部11a、111aに代えて、キャップに設けた凸部または凹部に係合してキャップを嵌合保持するための凹部または凸部等を設けてもよい。また、本例の口部11は、軸線Oに垂直な断面が円形となる円筒状に形成されているが、これに限られず、例えば断面が楕円形又は多角形となるような筒形状としてもよい。
1:積層プリフォーム
10:内プリフォーム
11:口部
11a:雄ねじ部
12:内胴部
13:ネックリング
14:係合凹部
14a:凹部底面
14b:係合面
14c:対向面
20:外プリフォーム
21:外胴部
22:内フランジ部
22a:内周面
22b:下面
22c:上面
100:積層容器
103:胴部
103a:筒部
103b:肩部
103c:底部
110:内層
111:口部
111a:雄ねじ部
112:内層胴部
113:ネックリング
114:係合凹部
114a:凹部底面
114b:係合面
114c:対向面
120:外層
121:外層胴部
122:内フランジ部
G:隙間
M:収容空間
O:軸線

Claims (4)

  1. 内プリフォームと外プリフォームとを有する積層プリフォームであって、
    前記内プリフォームは、下端部にネックリングを有する筒状の口部と、前記口部の下方に連なる有底筒状の内胴部とを備え、
    前記外プリフォームは、前記内胴部を被覆する外胴部を備え、
    前記内胴部の上端に設けられた係合凹部に、前記外胴部の上端に設けられた内フランジ部が嵌合していることを特徴とする積層プリフォーム。
  2. 前記内プリフォーム及び前記外プリフォームは、非晶性の合成樹脂で構成されており、
    前記内プリフォームを構成する合成樹脂のガラス転移温度は前記外プリフォームを構成する合成樹脂のガラス転移温度よりも高いことを特徴とする、請求項1に記載の積層プリフォーム。
  3. 前記係合凹部は、前記内胴部の周方向全体にわたって連続的に設けられており、前記内フランジ部は、前記外胴部の周方向全体にわたって連続的に設けられている、請求項1又は2に記載の積層プリフォーム。
  4. 内層と外層とを有する積層容器であって、
    前記内層は、下端部にネックリングを有する筒状の口部と、前記口部の下方に連なる有底筒状の内層胴部とを備え、
    前記外層は、前記内胴部を被覆する外層胴部を備え、
    前記内層胴部の上端に設けられた係合凹部に、前記外層胴部の上端に設けられた内フランジ部が嵌合していることを特徴とする積層容器。
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