JP2020121939A - 抗真菌用組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
また、カンジダ等の抗真菌の抑制にはアゾール系等の抗真菌剤が用いられてきた。しかし、抗真菌剤の副作用や長期投与によってもたらされる薬剤耐性化の問題が危惧されている。
そこで、特許文献1には、低濃度で強い抗真菌作用を呈する抗真菌剤を提供することを目的として、アゾール系抗真菌物質及びラクトフェリンを有効成分として含有することを特徴とする抗真菌剤が開示されている。
そこで、本技術は、安全性の高い抗真菌用組成物を提供することを主な目的とする。
すなわち、本発明は以下の(1)〜(10)のとおりである。
(2)ラクトフェリンを有効成分とする、次亜チオシアン酸産生系による抗真菌作用を増強する組成物。
(3)次亜チオシアン酸産生系を有効成分とする、ラクトフェリンによる抗真菌作用を増強する組成物。
(4)ラクトフェリン、ラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコース を有効成分として含み、チオシアン酸又はその塩の存在下で用いられる、抗真菌用組成物。
(5)ラクトフェリンを有効成分とする、LPO反応系による抗真菌作用を増強する組成物。
(6)ラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコースを有効成分とする、ラクトフェリンによる抗真菌作用を増強する組成物。
(7)前記組成物が、医薬品、又は医薬部外品、化粧品、若しくは衛生用品(但し、口腔内に適用する医薬部外品、口腔内に適用する化粧品、及び口腔内に適用する衛生用品を除く)である、前記(1)〜(6)のいずれか一項に記載の組成物。
(8)前記医薬品が、経口投与する製剤、口腔内に適用する製剤、注射により投与する製剤、透析に用いる製剤、気管支・肺に適用する製剤、目に投与する製剤、耳に投与する製剤、鼻に適用する製剤、直腸に適用する製剤、腟に適用する製剤、又は外用製剤である、前記(7)に記載の組成物。
(9)前記組成物が、飲食品若しくは飼料、又は口腔内に適用する組成物(但し、口腔内に適用する医薬品を除く)である、前記(1)〜(6)のいずれか一項に記載の組成物。
(10)前記の口腔内に適用する組成物が、口腔内に適用する医薬部外品、口腔内に適用する化粧品、又は口腔内に適用する衛生用品である、前記(9)に記載の組成物。
「非治療目的」とは、医療行為、すなわち、治療による人体への処置行為を含まない概念である。
「予防」とは、適用対象における疾患若しくは症状の発症の防止や遅延、又は適用対象の疾患若しくは症状の危険性の低下をいう。
「改善」とは、疾患、症状又は状態の好転;悪化の防止又は遅延;進行の逆転、防止又は遅延をいう。
一 日本薬局方に収められている物
二 人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている物であつて、機械器具等(機械器具、歯科材料、医療用品、衛生用品並びにプログラム(電子計算機に対する指令であつて、一の結果を得ることができるように組み合わされたものをいう。以下同じ。)及びこれを記録した記録媒体をいう。以下同じ。)でないもの(医薬部外品及び再生医療等製品を除く。)
三 人又は動物の身体の構造又は機能に影響を及ぼすことが目的とされている物であつて、機械器具等でないもの(医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品を除く。)
一 次のイからハまでに掲げる目的のために使用される物(これらの使用目的のほかに、併せて第2条第1項第二号又は第三号に規定する目的のために使用される物を除く。)であつて機械器具等でないもの
イ 吐きけその他の不快感又は口臭若しくは体臭の防止
ロ あせも、ただれ等の防止
ハ 脱毛の防止、育毛又は除毛
二 人又は動物の保健のためにするねずみ、はえ、蚊、のみその他これらに類する生物の防除の目的のために使用される物(この使用目的のほかに、併せて第2条第1項第二号又は第三号に規定する目的のために使用される物を除く。)であつて機械器具等でないもの
三 第2条第1項第二号又は第三号に規定する目的のために使用される物(前二号に掲げる物を除く。)のうち、厚生労働大臣が指定するもの
また、本技術において、「衛生用品」とは、衛生を保つために用いられる物(但し、医薬品、医薬部外品、化粧品を除く)を意味する。
また、本技術のラクトフェリンと次亜チオシアン酸産生系における抗真菌作用を発現させるためのpH、各種成分の使用量、抗真菌作用の発現方法、又は本技術のラクトフェリンと次亜チオシアン酸産生系における用量若しくは用法等については、後述のLPO組成物(LPO反応系)の構成を適宜採用することができる。
また、当該組成物は、好適には、チオシアン酸又はその塩の存在下で用いられる抗真菌用組成物である。
また、本技術は、好適には、ラクトフェリンを有効成分とする、LPO反応系による抗真菌作用を増強する組成物である。
さらに、本技術は、好適には、ラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコースを有効成分とする、ラクトフェリンによる抗真菌作用を増強する組成物でもある。
本技術で使用するラクトフェリンとしては、アポラクトフェリン、天然型ラクトフェリン、ホロラクトフェリンが好ましく、天然型ラクトフェリン及び/又はアポラクトフェリンがより好ましい。
このうちから1種又は2種以上を選択して使用してもよい。
本技術において、ラクトフェリンは哺乳動物由来に限定されず、遺伝子操作微生物や動物等から生産された組み換えラクトフェリン;化学合成ラクトフェリン等が挙げられる。また、ラクトフェリンは、非グリコシル化又はグリコシル化されたものでもよい。
また、ラクトフェリンは、市販品を用いてもよく、乳等の原料から調製してもよい。入手容易性から、市販品のラクトフェリン(例えば、森永乳業社製等)が挙げられ、また、分離ラクトフェリンの調製方法は、公知の調製方法(例えば、参考文献1:特開2014−227375号公報)を利用することができる。
本技術で使用されるラクトパーオキシダーゼは、特に限定されないが、哺乳類の乳に由来するものを使用することが好ましい。当該ラクトパーオキシダーゼのうち、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ等の乳に由来するラクトパーオキシダーゼが好ましく、より好ましくは牛乳由来のものである。
乳はヒトの飲食に長年使用されていたために、乳由来のラクトパーオキシダーゼもヒト等の動物に対する安全性が高いので、乳由来のラクトパーオキシダーゼが好ましい。さらに、安定的な生産性の観点から、牛乳由来のラクトパーオキシダーゼがより好ましい。
本技術に使用するラクトパーオキシダーゼは、乳等未加熱のホエー又は脱脂乳から、常法(例えば、イオン交換クロマトグラフィー等)に従って工業的に製造することが好ましい(例えば、参考文献2:特開平5−41981公報、参考文献3:WO2005/078078等)。
また、市販の天然物由来のラクトパーオキシダーゼ(例えば、バイオポール社製等)、又は組換え型ラクトパーオキシダーゼ、発現・精製された組換え型ラクトパーオキシダーゼ(例えば、参考文献4:Biochemical and Biophysical Research Communications、第271巻、2000年、p.831-836)、又は市販の組換え型ラクトパーオキシダーゼを使用してもよい。
このうち、本技術に使用するラクトパーオキシダーゼの原料として、安定して大量に得ることができることから、牛乳由来の脱脂乳又はホエーが好適である。
本技術で使用されるグルコースオキシダーゼは特に限定されないが、微生物由来のグルコースオキシダーゼが品質の安定性及び生産性の観点から好ましい。
当該微生物由来の酵素として、例えば、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、ペニシリウム・クリソゲナム(Penicillium chrysogenum)等の微生物の産生する酵素が挙げられる。
当該微生物由来のグルコースオキシダーゼは、公知の微生物由来酵素の製造方法を利用して得ることができる。また、市販品のグルコースオキシダーゼを使用すればよく、市販品の微生物由来のグルコースオキシダーゼ(例えば、新日本化学工業社製等)を使用することができる。
また、本技術を適用させる領域に本技術のチオシアン酸又はその塩の量が不足する場合には、前記組成物に又はその適用領域にその不足分を別途添加することが望ましく、又は、不足するチオシアン酸又はその塩を前記組成物に含有させることが望ましい。
本技術で使用するpH調整成分は、特に限定されないが、水溶媒に溶解させたときのpHが、好ましくは4.0〜9.0、より好ましくは6.0〜8.0、さらに好ましくは7.0〜8.0である。なお、前記の上限値と下限値は、所望により、任意に組み合わせることができる。
当該pH調整成分として、例えば、無機酸、有機酸及びこれらの塩等が挙げられ、これらを1種又は2種以上組み合わせて使用してもよい。当該pH調整成分は、水溶性のものが好ましく、また市販の添加物や市販食品添加物を用いてもよい。
前記無機酸としては、リン酸、硝酸及び硫酸等が挙げられる。また、前記有機酸として、例えば、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸、グルタミン酸等が挙げられる。また、塩として、アルカリ金属塩(リチウム、カリウム、ナトリウム等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム、マグネシウム等)等が挙げられる。
前記pH調整成分の群より選択される1種又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
前記組成物におけるラクトフェリンの含有量は、好ましくは1〜80質量%であり、より好ましくは5〜60質量%であり、さらに好ましくは10〜40質量%である。
前記組成物におけるラクトパーオキシダーゼの含有量は、好ましくは0.1〜50質量%であり、より好ましくは0.5〜10質量%であり、さらに好ましくは1〜5質量%である。
前記組成物におけるグルコースオキシダーゼの含有量は、好ましくは1〜60質量%であり、より好ましくは3〜30質量%であり、さらに好ましくは5〜20質量%である。
前記組成物におけるグルコースの含有量は、グルコースオキシダーゼの基質として十分量であれば良いが、好ましくは1〜60質量%であり、より好ましくは5〜50質量%であり、さらに好ましくは10〜40質量%である。
なお、各構成成分のおける前記の上限値と下限値は、所望により、任意に組み合わせることができる。
例えば、皮膚又は膣等への使用を想定することが好適であり、このような皮膚外用剤又は医薬品等の形態として、例えば、洗浄液、スプレー液、錠剤、フィルム等が例示されるがこの例示に限定されるものではない。
また、オーラルケア用品の使用を想定することが好適であり、当該オーラルケア用品として、例えば、洗浄液、スプレー液、錠剤、錠菓、ガム、キャンディ、フィルム等が例示されるがこの例示に限定されるものではない。
後記〔実施例〕に示すように、本技術のラクトフェリン、ラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコースは、チオシアン酸又はその塩の存在下で、抗真菌作用、真菌代謝能抑制作用、抗カンジダ作用及びカンジダ代謝能抑制作用等(以下、「抗真菌作用等」ともいう)を有する。
よって、本技術のラクトフェリン及び次亜チオシアン酸産生系は、抗真菌作用、真菌代謝能抑制作用、抗カンジダ作用及びカンジダ代謝能抑制作用等を有する。
また、本技術のラクトフェリン及び次亜チオシアン酸産生系(好適には、ラクトフェリン及びLPO反応系)は、飲食、飼料、化粧、皮膚外用、口腔ケア等の種々の用途に使用できる。当該用途に係る組成物としては、飲食品、飼料、医薬品、医薬部外品、化粧品、衛生用品を例示することができる。
また、本技術の適用部位は特に限定されないが、例えば、皮膚(例えば、角質層爪等)、粘膜(目の粘膜、口腔内、膣等)等に適用することができる。
真菌症の発生頻度の高い発症部位として、例えば、角化組織(例えば表皮、毛髪、爪等)、皮膚に隣接する粘膜部位(例えば、口腔、膣等)等が一般的に知られている。
代表的な真菌症として、皮膚糸状菌症(乾癬)及びカンジダ症等が挙げられる。当該カンジダ症として、例えば、口腔カンジダ症、食道・腸管カンジダ症、外陰膣カンジダ症等が一般的に知られている。
また、このほかの真菌症として、アスペルギルス属の真菌の胞子が吸入され呼吸器や血管など全身で増殖することで発症するアスペルギルス症、トリコフィトン属の皮膚糸状菌によって引き起こされる白癬症、クリプトコックス属の真菌が肺や皮膚に感染して病巣を形成することで生じるクリプトコックス症等も一般的に知られている。
さらに、飲み込む(嚥下)機能が低下したときに発生する誤嚥等が、このとき口腔のカンジダ等の真菌が呼吸器に移行することで肺真菌症又は誤嚥性肺炎の原因になっている。この誤嚥等は食事や飲料摂取中に多くみられるが、就寝中に唾液が流れ込む不顕性誤嚥もある。また、誤嚥等は、飲み込む力が低下した高齢者や介護者に多くみられるが、アルコールの飲み過ぎ等によって喉の筋肉が緩んでいるときにも起こるため若いヒトにもみられる場合もある。
上述した前記組成物の使用量は、上述した、本技術におけるラクトフェリンの濃度、次亜チオシアン酸産生系成分の濃度(好適には、LPO反応系成分の各濃度)になるように、同時期に又は別々に使用することができる。また、上述した前記組成物の使用量は、上述したチオシアン酸又はその塩の濃度になるようにさらに調整することがより好ましい。
本技術の組成物は、飲食品又は飼料として用いることが可能である。なお、当該用法及び用量は、上述した用法及び用量を採用することができる。
本技術に用いられるラクトフェリン及び次亜チオシアン酸産生系(好適には、ラクトフェリン及びLPO反応系)の併用は、上述した抗真菌等に用いるためのヒト若しくは動物用の飲食品、健康食品、機能性食品、病者用食品、経腸栄養食品、特別用途食品、保健機能食品、特定保健用食品、機能性表示食品、栄養機能食品、流動食等(以下、「飲食品等」ともいう)の有効成分として、これらに配合して使用可能である。
本技術の飲食品は、上述した抗真菌等に用いるため、又は誤嚥等により生じる真菌症を予防・治療・改善に用いるため、の保健用途が表示された飲食品として提供・販売されることが可能である。かかる表示としては、例えば、「オーラルケアを期待する方」、「お口の健康が気になる方」等と表示することが挙げられる。
上述した発酵飲食品の製造方法で得られた発酵飲食品は、通常の発酵飲食品と同様に適宜加工することができる。
上述にて得られた発酵飲食品には、本技術のラクトフェリン及び次亜チオシアン酸産生系(好適には、ラクトフェリン及びLPO反応系)が含まれており、これにより本技術の効能を良好に発揮することができる。
前記飼料の原料としては、例えば、トウモロコシ、小麦、大麦、ライ麦等の穀類;ふすま、麦糠、米糠、脱脂米糠等の糠類;コーングルテンミール、コーンジャムミール等の製造粕脱脂粉乳、ホエー、魚粉、骨粉等の動物性飼料類;ビール酵母等の酵母類;リン酸カルシウム、炭酸カルシウム等の鉱物質飼料;油脂類;アミノ酸類;糖類等が挙げられる。また、前記飼料の形態としては、例えば、愛玩動物用飼料(ペットフード等)、家畜飼料、養魚飼料等が挙げられる。
本技術のラクトフェリン及び次亜チオシアン酸産生系(好適には、ラクトフェリン及びLPO反応系)は、口腔内に適用する組成物として用いることが可能である。これにより、カンジタ症等の真菌症の予防、改善又は治療に有効である。また、症状が発生しやすい患部(口腔、咽頭等)に直接使用することが望ましい。
なお、本技術の用法及び用量は、上述した用法及び用量を採用することができる。
これらの具体的な使用形態として、以下に限定されるものではないが、例えば、歯磨き剤、とろみ剤、トローチ、マウスウォッシュ、マウススプレー、ジェル、フィルム、義歯洗浄剤、口腔内殺菌剤等が挙げられる。
また、介護カテゴリの製品として、例えば、とろみ剤、ウェットティッシュ、口腔ケア用品の効果増強のための添加剤(マウススポンジ、ブラシ、スワブ、舌ブラシ、マウスピース、嚥下トレーニング用品、舌トレーニング用品など)等を例示することもできる。
本技術のラクトフェリン及び次亜チオシアン酸産生系(好適には、ラクトフェリン及びLPO反応系)は、医薬用途に用いることが可能である。これにより、白癬、カンジタ症、クリプトコッカス症、アスペルギルス症等の真菌症の予防、改善又は治療に有効である。また、当該医薬を、表在性真菌症、深部皮膚真菌症、日和見感染症、角膜真菌症等に適用することができる。また、適用部位として、皮膚(例えば、毛、爪、肌(表皮及び真皮)、陰部、脇等)、及び粘膜(例えば、膣、目の粘膜等)が挙げられ、症状が見られる患部に直接使用することが望ましい。
また、本技術の医薬は、経口投与する製剤、口腔内に適用する製剤、注射により投与する製剤、透析に用いる製剤、気管支・肺に適用する製剤、目に投与する製剤、耳に投与する製剤、鼻に適用する製剤、直腸に適用する製剤、腟に適用する製剤、又は外用製剤の態様において利用することができる。
なお、ここでいう「医薬」は、本技術における医薬品及び医薬部外品の態様を含むものである。また、医薬用途における本技術の用法及び用量は、上述した用法及び用量を採用することができる。
なお、投与対象は、通常、ヒトであることが好ましいが、ヒト以外の哺乳動物、例えばイヌ、ネコ等のペット動物、ウシ、ヒツジ、ブタ等の家畜も含むものとする。
本技術の皮膚外用剤又は化粧組成物には、本技術の効果を妨げない範囲内で通常の皮膚外用剤又は化粧組成物に配合される他の成分を配合することができる。本技術の皮膚外用剤又は化粧組成物は、当該技術分野において慣用の方法に従って、製造することができる。
適用の方法は限定されないが、本技術の組成物を手や指で直接肌に塗布する方法;当該組成物を不織布等に含浸させて塗布する方法;当該組成物をスプレー状又はフォーム状にして皮膚上に吐出させ塗布する方法;当該組成物を皮膚上に噴霧する方法等を挙げることができる。
〔1〕ラクトフェリン及び次亜チオシアン酸産生系を有効成分として、チオシアン酸又はその塩の存在下で用いられる、真菌症、又は真菌に起因する症状若しくは疾患の予防、治療又は改善方法。
〔2〕抗真菌用組成物の製造のための、ラクトフェリン及び次亜チオシアン酸産生系の使用。
〔3〕抗真菌のための、又は、真菌症の予防、治療若しくは改善のための、ラクトフェリン及び次亜チオシアン酸産生系。
〔4〕抗真菌のための、ラクトフェリン及び次亜チオシアン酸産生系の使用。
〔5〕ラクトフェリン、ラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコースを有効成分として含み、チオシアン酸又はその塩の存在下で用いられる、抗真菌用組成物。
〔6〕ラクトフェリン、ラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコースを有効成分として、チオシアン酸又はその塩の存在下で用いられる、真菌症、又は真菌に起因する症状若しくは疾患の予防、治療又は改善方法。
〔7〕抗真菌用組成物の製造のための、ラクトフェリン、ラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコースの使用。
〔8〕抗真菌のための、ラクトフェリン、ラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコース、又はその使用。
〔9〕ラクトフェリンを含む剤と、ラクトパーオキシダーゼを含む剤とを少なくとも有する、ラクトフェリン及びLPO反応系を用いる抗真菌用の剤キット。
〔10〕ラクトフェリンを有効成分とする、LPO反応系による抗真菌作用を増強する組成物。
〔11〕ラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコースを有効成分とする、ラクトフェリンによる抗真菌作用を増強する組成物。
〔13〕医薬、化粧組成物又は皮膚外用剤である、〔5〕〜〔11〕のいずれかに記載の組成物。
〔14〕真菌がカンジダである、〔5〕〜〔13〕のいずれかに記載の組成物。
〔15〕ラクトパーオキシダーゼとラクトフェリンの使用質量比が1:1000〜10:1である、〔5〕〜〔14〕のいずれかに記載の組成物。
〔16〕ラクトパーオキシダーゼとグルコースオキシダーゼの使用質量比が1:1000〜10:1である、〔5〕〜〔15〕のいずれかに記載の組成物。
〔17〕グルコースオキシダーゼとグルコースの使用質量比が1:100〜1:1である、〔5〕〜〔16〕のいずれかに記載の組成物。
〔18〕ラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコースの使用質量比が1:5〜10:9〜16である、〔5〕〜〔17〕のいずれかに記載の組成物。
(1)試料の調製
ウシ・ラクトフェリン(森永乳業社製)を精製水に溶解して5質量%のラクトフェリン溶液(原液)を調製した。
ラクトパーオキシダーゼ(DOMO社製)、グルコースオキシダーゼ(新日本化学工業社製)及びグルコース(ナカライテスク社製)を各原料、質量比がラクトパーオキシダーゼ:グルコースオキシダーゼ:グルコース=1:9:10となるように各原料を混合してLPO反応系成分(原液)を調製した。
0.66mMチオシアン酸ナトリウムを含む40mMリン酸緩衝液(pH7.7)を用いた。
96穴平底プレートの各ウェルにC. albicans菌液100μLを添加した後、種々の濃度のLF溶液、種々の濃度のLPO反応系成分、チオシアン酸溶液計100μLを入れ、CO2インキュベータで37℃、16時間インキュベートした。その後、酸化還元試薬であるAlamarBlue染色液を各ウェルに分注し、さらに26時間インキュベートし、代謝能を吸光度(570nm/594nm)で定量した。
なお、各ウェルに、表1に示すように、LF原液を最終濃度0、125、500、2000μg/1mLになるように、LPO反応系成分原液を最終濃度0、125、500μg/1mLになるように添加し、12通りの試料を設定した。また、低濃度の条件として、表2に示すように、LF原液を最終濃度0、7.5、31.25、125μg/1mLになるように、LPO反応系成分原液を最終濃度0、31.25、125μg/1mLになるように添加し、さらに12通りの試料を設定した。これらとき、各ウェルのチオシアン酸ナトリウムは、0.6mMとした。
LF単独及びLPO反応系成分単独のいずれでもカンジダ代謝能抑制効果を示さなかった一方、LFとLPO反応系成分の併用物は低濃度の条件でもカンジダ代謝能をほぼ完全に抑制した(表1、表2)。
以下に本技術の処方例の一例を挙げるが、本技術はこれに限定されるものではない。
グミ飲食品中に、LF及びLPO反応系成分を、それぞれLPO反応系成分31.25μg/g、及びLF31.25μg/gになるように配合して、抗真菌用の飲食品を製造する。
抗真菌用グミは、抗真菌作用(抗カンジタ作用)を期待することができる。
口腔スプレー中に、LF及びLPO反応系成分の混合物を、それぞれLPO反応系成分31.25μg/mL、及びLF31.25μg/mLになるように配合して、抗真菌用スプレー液を製造する。
抗真菌用スプレー液は、口腔内や咽頭において抗真菌作用(抗カンジタ作用)を期待することができる。
増粘剤を含むとろみ剤中に、LF及びLPO反応系成分の混合物を、それぞれLPO反応系成分31.25μg/mL、及びLF31.25μg/mLになるように配合して、口腔ケア用の抗真菌用とろみ剤を製造する。
抗真菌用とろみ剤を経口摂取することで、又は、対象者の唇や口腔内若しくは経口チューブに塗布することで、口腔内の抗真菌作用(抗カンジタ作用)を期待することができ、特に肺真菌症や誤嚥性肺炎の予防が期待できる。
医薬の一例として、抗真菌薬剤中に、LF及びLPO反応系成分の混合物を、それぞれLPO反応系成分31.25μg/g、及びLF31.25μg/gになるように配合して、抗真菌剤(例えば、点眼剤、軟膏、錠剤)を製造する。
また、医薬の一例として、抗真菌薬剤中に、ラクトフェリン及び次亜チオシアン酸産生系を配合して、抗真菌薬剤(例えば、点眼剤、軟膏、錠剤)を製造する。
抗真菌薬剤は、抗真菌作用(抗カンジタ作用)を期待することができる。
皮膚外用剤の一例として、皮膚用スプレー液中に、LF及びLPO反応系成分の混合物を、それぞれLPO反応系成分31.25μg/mL、及びLF31.25μg/mLになるように配合して、皮膚に噴霧する抗真菌用スプレー液を製造する。
皮膚外用剤の一例として、皮膚用スプレー液中に、ラクトフェリン及び次亜チオシアン酸産生系を配合して、皮膚に噴霧する抗真菌用スプレー液を製造する。
抗真菌用スプレー液を皮膚(脇、陰部、頭皮等)に噴霧することで、皮膚に存在する真菌に対して、抗真菌作用(抗カンジタ作用)を期待することができる。
医薬の一例として、乳液に、LF及びLPO反応系成分の混合物を、それぞれLPO反応系成分31.25μg/mL、及びLF31.25μg/mLになるように配合して、抗真菌作用が付与された乳液を製造する。
医薬の一例として、乳液に、ラクトフェリン及び次亜チオシアン酸産生系を配合して、抗真菌作用が付与された乳液を製造する。
抗真菌作用が付与された乳液を、肌に塗布することで、肌での抗真菌作用(抗カンジタ作用)を期待することができ、肌トラブルになる真菌症の予防が期待できる。
Claims (10)
- ラクトフェリン及び次亜チオシアン酸産生系を有効成分として含み、チオシアン酸又はその塩の存在下で用いられる、抗真菌用組成物。
- ラクトフェリンを有効成分とする、次亜チオシアン酸産生系による抗真菌作用を増強する組成物。
- 次亜チオシアン酸産生系を有効成分とする、ラクトフェリンによる抗真菌作用を増強する組成物。
- ラクトフェリン、ラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコースを有効成分として含み、チオシアン酸又はその塩の存在下で用いられる、抗真菌用組成物。
- ラクトフェリンを有効成分とする、LPO反応系による抗真菌作用を増強する組成物。
- ラクトパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコースを有効成分とする、ラクトフェリンによる抗真菌作用を増強する組成物。
- 前記組成物が、医薬品、又は医薬部外品、化粧品、若しくは衛生用品(但し、口腔内に適用する医薬部外品、口腔内に適用する化粧品、及び口腔内に適用する衛生用品を除く)である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記医薬品が、経口投与する製剤、口腔内に適用する製剤、注射により投与する製剤、透析に用いる製剤、気管支・肺に適用する製剤、目に投与する製剤、耳に投与する製剤、鼻に適用する製剤、直腸に適用する製剤、腟に適用する製剤、又は外用製剤である、請求項7に記載の組成物。
- 前記組成物が、飲食品若しくは飼料、又は口腔内に適用する組成物(但し、口腔内に適用する医薬品を除く)である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記の口腔内に適用する組成物が、口腔内に適用する医薬部外品、口腔内に適用する化粧品、又は口腔内に適用する衛生用品である、請求項9に記載の組成物。
Priority Applications (1)
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