JP2020131409A - 貼り合わせウェーハのテラス加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】オリエンテーションフラット部分のテラス加工時に発生する負荷応力を低減することのできる貼り合わせウェーハのテラス加工方法を提供する。【解決手段】本発明による貼り合わせウェーハのテラス加工方法は、貼り合わせウェーハ及び面取りホイールのそれぞれの回転を開始する第1工程と、前記面取りホイールの前記研削砥石に前記活性層用ウェーハを回転接触させつつ、厚み方向において前記研削砥石と前記貼り合わせウェーハとで押圧する第2工程と、を含み、前記第2工程において、前記活性層用ウェーハと前記研削砥石との回転接触を維持したまま、前記活性層用ウェーハの円周部分テラス加工及び前記活性層用ウェーハのオリエンテーションフラット部分のテラス加工を連続的に行う。【選択図】図4

Description

本発明は、貼り合わせウェーハのテラス加工方法に関する。
半導体ウェーハとして、単結晶シリコンからなるシリコンウェーハおよびGaAs等の化合物半導体からなるバルクのウェーハ(以下、「バルクウェーハ」と呼ぶ場合がある。)が知られている。また、バルクウェーハを支持基板用ウェーハとし、その表面に絶縁膜を設け、該絶縁膜を介して支持基板用ウェーハを活性層用ウェーハと貼り合わせた貼り合わせウェーハが知られている。貼り合わせウェーハの活性層用ウェーハを、更に薄膜化することにより活性層を形成し、該活性層を半導体デバイス形成領域して用いることが一般的である。なお、活性層用ウェーハは、バルクウェーハと同種のウェーハが用いられることもあれば、異種のウェーハが用いられることもある。
特に近年、高集積CMOS素子や高耐圧素子、さらにはイメージセンサ分野において、SOI(Silicon on Insulator)構造を有するSOIウェーハが注目されている。このSOIウェーハは、支持基板用ウェーハ上に、酸化シリコン(SiO2)等の絶縁膜、およびデバイス活性層として使用される単結晶シリコン層などの半導体層が順次形成された構造を有する。バルクのシリコン基板では素子と基板との間に発生し得る寄生容量が比較的大きいものの、SOIウェーハは寄生容量を大幅に低減できるため、デバイスの高速化、高耐圧化、低消費電力化等の点で有利である。
さて、SOIウェーハなどの貼り合わせウェーハには、チッピング防止などの種々の目的により、活性層の外周側に「テラス」と呼ばれる領域が形成されることが一般的である。また、テラスが設けられた部分は、貼り合わせウェーハに半導体デバイスを作製するデバイス形成プロセスにおいて、ウェーハハンドリングに用いられることもある。
一例として、貼り合わせウェーハ100のテラスTAを図1に示す。貼り合わせウェーハ100は、支持基板用ウェーハ10上に、酸化シリコン(SiO2)等の絶縁膜30、及び活性層21を有する。活性層21は、絶縁膜30を介して支持基板用ウェーハ10と活性層用ウェーハと貼り合わせ、次いで活性層用ウェーハを研削研磨して薄化することにより得られる。活性層21の外周側にはテラスTAが形成されている。
SOIウェーハなどの貼り合わせウェーハにテラスTAを形成するための一般的な手法を図2の模式図を用いて説明する。図2に示すように、活性層用ウェーハ20と、研削砥石210を備える面取りホイール200をそれぞれ互いに逆方向に回転させつつ、貼り合わせウェーハ100を面取りホイール200に対して押し上げながら活性層用ウェーハ20の周縁部と回転接触させ、活性層用ウェーハ20の周縁部を削り取る。なお、面取りホイール200を高速回転させる一方、貼り合わせ状態の活性層用ウェーハ20を低速回転させることが通常である。そして、所望の厚みまで活性層用ウェーハ20の周縁部の研削を進め、絶縁膜30上に未除去部分を残した状態で加工を完了することで、テラス加工部TBを得る。そして、絶縁膜30上の未除去部分であるテラス加工部TBを、後工程であるエッチングにより最終的に除去することで、図1で示したテラスTAを形成することができる。以下、本明細書において、エッチングにより最終的なテラスを得る前の加工に相当する、テラス加工部TBを得るまでのウェーハ周縁部の加工のことを「テラス加工」と言う。
貼り合わせウェーハのテラス加工に用いるためのテラス面取り装置が例えば特許文献1に開示されている。特許文献1に記載のテラス面取り装置は、研削ユニットのスピンドルに嵌合して固定された振動フランジと、該振動フランジに内蔵されZ方向に超音波振動する圧電素子と、外周の下面に研削砥石が設けられ、該振動フランジに嵌合された面取りホイールと、を備え、この研削砥石に前記圧電素子による超音波振動を与えながらZ方向に切り込むことで、被加工部材にテラス加工部を形成する。なお、このテラス面取り装置のウェーハ送りユニットはX軸及びY軸方向のそれぞれに水平移動可能であり、かつ、Z軸方向に垂直移動可能であり、さらに、ウェーハ送りユニットのスピンドル回りに被加工部材を回転させる。また、このテラス面取り装置の研削ユニットもZ軸方向に垂直移動可能であり、かつ、スピンドル回りに面取りホイールを回転させる。なお、研削ユニットをZ軸方向に垂直移動せず、面取りホイールを回転のみさせるテラス面取り装置も知られる。
ところで、半導体ウェーハには結晶方位を示すためのノッチ又はオリエンテーションフラット(以下、「オリフラ」と略記することがある。)が設けられる。貼り合わせウェーハにおける活性層用ウェーハにおいては特許文献2に開示されるように、円周部分テラス加工及びオリフラ部分テラス加工が別個独立に行われる。なお、円周部分テラス加工及びオリフラ部分テラス加工を別々に行うため、オリフラ部分テラス加工の生産性を高めるべく、従来技術では1回の走査(1パス加工)でオリフラ部分テラス加工を仕上げていた。
特開2017−170541号公報 特開2004−235251号公報
特許文献2に開示されるように、従来技術では円周部分テラス加工を行った後、オリエンテーションフラット部分のテラス加工(以下、「オリフラ部分テラス加工」と略記することがある。)を行うことが一般的であった。そのため、オリフラ部分テラス加工の加工開始時の刃入れの際(すなわち、研削砥石と活性層用ウェーハとの接触が開始する瞬間)に活性層用ウェーハと面取りホイールの研削砥石との間に大きな負荷応力(加工ダメージ)が発生してしまう。こうした負荷応力が発生すると、加工除去すべきでないウェーハ部分まで強制的に剥離してしまうことがある。このような場合、テラス加工後に行われるテラス加工部のエッチング工程において、ピット発生や面アレによるクモリ不良発生の原因ともなる。
そこで本発明は、上記課題に鑑み、オリエンテーションフラット部分のテラス加工時に発生する負荷応力を低減することのできる貼り合わせウェーハのテラス加工方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記諸課題を解決するために鋭意検討した。オリフラ部分テラス加工時において、研削砥石と活性層用ウェーハとが接触開始する瞬間に最大の負荷応力が発生する。そこで本発明者らは、貼り合わせウェーハの回転動作を停止することなく、円周部分テラス加工及びオリフラ部分テラス加工を連続的に行うことにより上記課題を解決できることを知見し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の要旨構成は以下のとおりである。
(1)支持基板用ウェーハ及び活性層用ウェーハが絶縁膜を介して貼り合わせられてなる貼り合わせウェーハにおける前記活性層用ウェーハの周縁部を、研削砥石を備える面取りホイールを用いてテラス加工する貼り合わせウェーハのテラス加工方法であって、
前記貼り合わせウェーハ及び前記面取りホイールのそれぞれの回転を開始する第1工程と、
前記面取りホイールの前記研削砥石に前記活性層用ウェーハを回転接触させつつ、前記貼り合わせウェーハの厚み方向において前記研削砥石と前記貼り合わせウェーハとで押圧する第2工程と、を含み、
前記第2工程において、前記活性層用ウェーハと前記研削砥石との回転接触を維持したまま、前記活性層用ウェーハの円周部分テラス加工及び前記活性層用ウェーハのオリエンテーションフラット部分のテラス加工を連続的に行うことを特徴とする貼り合わせウェーハのテラス加工方法。
(2)前記第2工程において、前記活性層用ウェーハのオリエンテーションフラット部分の形状に沿って、前記回転接触の状態を維持したまま前記面取りホイールと前記貼り合わせウェーハとの距離を追従制御する、上記(1)に記載の貼り合わせウェーハのテラス加工方法。
(3)(i)前記オリエンテーションフラット部分の接触が開始する開始点から前記オリエンテーションフラット部分の中央点までの回動では、前記貼り合わせウェーハが前記面取りホイールに相対的に接近する速度成分を付与する接近工程と、
(ii)前記オリエンテーションフラット部分の前記中央点から前記貼り合わせウェーハとの接触が終了する終了点までの回動では、前記貼り合わせウェーハに前記速度成分と反対方向の速度成分を付与する離反工程と、
により前記第2工程の前記追従制御を行う、上記(2)に記載の貼り合わせウェーハのテラス加工方法。
(4)前記貼り合わせウェーハの回転を2周以上行う、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の貼り合わせウェーハのテラス加工方法。
(5)前記支持基板用ウェーハ及び前記活性層用ウェーハはいずれもシリコンウェーハである、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の貼り合わせウェーハのテラス加工方法。
本発明によれば、オリエンテーションフラット部分のテラス加工時に発生する負荷応力を低減することのできる貼り合わせウェーハのテラス加工方法を提供することができる。
従来技術による貼り合わせウェーハの一例を示す模式断面図である。 従来技術による貼り合わせウェーハへのテラス加工を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態に適用可能なテラス面取り装置の正面図である。 本発明の一実施形態に適用可能なテラス面取り装置の上面図である。 本発明の一実施形態における、円周部分テラス加工及びオリフラ部分テラス加工の連続動作を説明する模式図である。 本発明の一実施形態における貼り合わせウェーハのY方向の速度成分の変化の一例を示すグラフである。 実施例においてテラス加工を行った後のオリフラ部分近傍の写真である。 実施例においてアルカリエッチングを行った後のオリフラ部分近傍の写真である。 従来例においてテラス加工を行った後のオリフラ部分近傍の写真である。 従来例においてアルカリエッチングを行った後のオリフラ部分近傍の写真である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、模式図における構成は実際の縦横比と異なり誇張して示す。まず、図3A及び図3Bを参照して、本発明の一実施形態に適用可能なテラス面取り装置の一例であるテラス面取り装置500を説明する。
テラス面取り装置500はウェーハ送りユニット500A及び研削ユニット500Bを備える。ウェーハ送りユニット500Aは、テーブル310に載置される貼り合わせウェーハ100を駆動部320によりX,Y,Z方向にスライド自在に支持することができ、また、Z軸に平行なθA軸を回転軸として回転可能である。なお、テーブル310としては真空吸着テーブルなどを用いることができる。また、研削ユニット500Bは駆動部220によりZ軸に平行なθB軸を回転軸として回転可能であり、面取りホイール200は研削砥石210を備える。貼り合わせウェーハ100のX方向,Y方向及びZ方向の位置をアライメントした後、貼り合わせウェーハ100及び面取りホイール200を各回転軸周りに互いに逆方向に回転させながら貼り合わせウェーハ100を研削砥石210に接触させる。テラス面取り装置500により貼り合わせウェーハ100に対して円周部分テラス加工及びオリフラ部分テラス加工を連続的に行う実施形態を説明する。なお、研削ユニット500Bは駆動部220により面取りホイール200をZ軸方向にスライド自在に支持し、かつ、研削砥石210をZ軸方向に押し下げながら面取りホイール200を回転させてもよい。また、貼り合わせウェーハ100及び面取りホイール200は同じ回転方向であってもよい。なお、貼り合わせウェーハ100の符号については、前述の図2も参照する。
(貼り合わせウェーハのテラス加工方法)
本発明の一実施形態による貼り合わせウェーハ100のテラス加工方法は、貼り合わせウェーハ100における活性層用ウェーハ20の周縁部を、研削砥石210を備える面取りホイール200を用いてテラス加工する貼り合わせウェーハのテラス加工方法である。ここで、貼り合わせウェーハ100は、支持基板用ウェーハ10及び活性層用ウェーハ20が絶縁膜30を介して貼り合わせられてなる(図2参照)。そして、本発明による貼り合わせウェーハ100のテラス加工方法は、貼り合わせウェーハ100及び面取りホイール200のそれぞれの回転を開始する第1工程と、面取りホイール200の研削砥石210に活性層用ウェーハ20を回転接触させつつ、貼り合わせウェーハ100の厚み方向において研削砥石210と貼り合わせウェーハ100とで押圧する第2工程と、を含む。そして、第2工程において、活性層用ウェーハ20と研削砥石210との回転接触を維持したまま、活性層用ウェーハ20の円周部分テラス加工及び活性層用ウェーハ20へのオリエンテーションフラット部分のテラス加工(以下、「オリフラ部分テラス加工」)を連続的に行う。以下、各工程の詳細を順次説明する。
<第1工程>
まず、第1工程において、貼り合わせウェーハ100及び面取りホイール200のそれぞれの回転を開始する。本工程は一般的なテラス面取り装置500を用いて行うことができる。貼り合わせウェーハ100の回転速度を0.1〜1.0rpm程度の低速回転とし、面取りホイール200の回転速度を3000〜6000rpm程度の高速回転とすることが一般的である。
<第2工程>
続いて、面取りホイール200の研削砥石210に活性層用ウェーハ20を回転接触させつつ、貼り合わせウェーハ100の厚み方向において研削砥石210と貼り合わせウェーハ100とで押圧する。例えば、研削ユニット500Bは面取りホイール200のZ軸方向における位置を固定しつつ、面取りホイール200の回転のみを行う。一方、ウェーハ送りユニット500Aは貼り合わせウェーハ100をZ軸方向に押し上げる。なお、既述の図2の例でもZ軸方向の上方に張り合わせウェーハ100を押し上げている。ここで、活性層用ウェーハ20と研削砥石210との回転接触を維持したまま、活性層用ウェーハ20の円周部分テラス加工及び活性層用ウェーハ20のオリフラ部分テラス加工を連続的に行う。
図4を参照して、本工程における円周部分テラス加工及びオリフラ部分テラス加工を連続的に行う際の動作の一例を説明する。図4では、活性層用ウェーハ20(貼り合わせウェーハ100)が反時計回りに回転している様子の上面図を模式的に示したものである。そして、図中の二点鎖線で示す活性層用ウェーハ20は円周部分テラス加工を行うときの活性層用ウェーハ20の回転位置を図示したものである。また、図中の実線で示す活性層用ウェーハ20はオリフラ部分テラス加工を行うときの活性層用ウェーハ20の回転位置を図示したものである。
活性層用ウェーハ20に形成するオリフラ部分OFの、研削砥石210と接触を開始する位置を位置A、当該接触を終了する位置を位置B、位置Aと位置Bの中央点を位置Cと表記する。図5に、活性層用ウェーハ20に付与するY方向の速度成分の概念的なグラフを示す。
図4及び図5を参照する。まず、活性層用ウェーハ20に対して円周部分テラス加工するとき(すなわち、オリフラ部分OFの部分以外の円周部分で活性層用ウェーハ20と研削砥石210とが接触するとき)には、活性層用ウェーハ20の回転のみを行えばよい。このときのY方向の速度成分は0である(図5参照)。円周部分テラス加工するため活性層用ウェーハ20の回転を続けると、オリフラ部分OFの位置Aにおいて活性層用ウェーハ20と研削砥石210とが接触し始める。このときに、活性層用ウェーハ20に(すなわち貼り合わせウェーハ全体に)+Y方向の速度成分を付与し、活性層用ウェーハ20を面取りホイール200に近づけ始めて円周部分テラス加工からオリフラ部分テラス加工に連続的に切り替える。そして、オリフラ部分OFの位置Cにおいて活性層用ウェーハ20が研削砥石210と接触するときに、活性層用ウェーハ20を面取りホイール200に最接近させる。その後、オリフラ部分OFの位置Cにおいて活性層用ウェーハ20が研削砥石210と接触するまで、活性層用ウェーハ20に(すなわち貼り合わせウェーハ全体に)−Y方向の速度成分を付与し、活性層用ウェーハ20を面取りホイール200から遠ざけ、位置Cに到達したらオリフラ部分テラス加工から円周部分テラス加工に連続的に切り替える。
Y方向の速度に着目すると、図5に示すように、Y方向の速度V0で接近を初めて(位置A)、Y方向の速度を減速しながらオリフラ部分OFの位置CでY方向の移動速度方向が反転し始める。引き続き、−Y方向に徐々に速度成分を付与し、位置Bまで−Y方向の速度を増大させ、位置Bに到達したらY方向への速度成分に付与を終了し円周部分テラス加工を再開する。こうした位置Aから位置Cまでの接近及び位置Cから位置Bまでの離反を、活性層用ウェーハ20と研削砥石210との回転接触を維持したまま行う。
その後、活性層用ウェーハ20の回転を行い続け、活性層用ウェーハ20の円周部分テラス加工を行う。円周部分テラス加工に伴う回転を続け、オリフラ部分OFの位置Aにおいて活性層用ウェーハ20が研削砥石210に接触し始めたら、活性層用ウェーハ20に再びY方向の速度成分を付与し、面取りホイール200への接近及び離反を行う。
この一例のように、第2工程では活性層用ウェーハ20のオリフラ部分OFの形状に沿って、面取りホイール200と貼り合わせウェーハ100との距離を追従制御させる。こうすることで、活性層用ウェーハ20の周縁部への円周部分テラス加工及び活性層用ウェーハ20へのオリフラ部分テラス加工を連続的に行うことができる。なお、このような活性層用ウェーハ20の回転走査及びY方向の移動制御による追従制御は、ウェーハ送りユニット500AをNC制御するなどして行うことができる。
前述のとおり、従来技術においては円周部分テラス加工を行った後、別途オリフラ部分テラス加工を行っていた。そのため、オリフラ部分テラス加工時にはオリフラ部分OFの端点に負荷応力が集中していた。これに対して、本発明方法では円周部分テラス加工に引き続きオリフラ部分テラス加工を行うため、オリフラ部分OFが位置Aにおいて研削砥石210と最初に接触する瞬間の負荷応力を大幅に低減することが可能となる。
なお、上述したように、(i)オリフラ部分OFの接触が開始する開始点(位置A)からオリフラ部分OFの中央点(位置C)までの回動では、貼り合わせウェーハ100が面取りホイール200に相対的に接近する速度成分を付与する接近工程と、(ii)オリフラ部分OFの中央点(位置C)から貼り合わせウェーハ100との接触が終了する終了点(位置A)までの回動では、貼り合わせウェーハ100に上記速度成分と反対方向の速度成分を付与する離反工程と、により第2工程の追従制御を行うことが好ましい。こうすれば、本発明方法によるテラス加工方法において、円周部分テラス加工及びオリフラ部分テラス加工を連続的に行うことが確実に可能となる。なお、図4及び図5を参照して説明した追従動作は一具体的な態様に過ぎない。Y方向の他にX方向に速度成分を付与しても、円周部分テラス加工及びオリフラ部分テラス加工を連続的に行うことは可能である。これら接近工程及び離反工程を行いつつ、オリフラ部分OFにおける活性層用ウェーハ20と研削砥石210との接触状況に応じてX方向及びY方向の速度成分を微調整することも好ましい。
なお、従来技術においてはオリフラ部分テラス加工を1回の走査で仕上げることが一般的であったものの、本発明方法ではオリフラ部分テラス加工を円周部分テラス加工と連続的に行うため、貼り合わせウェーハを2周以上回転させて行うことが好ましい。2周以上回転させることにより、研削部分近傍への負荷応力を小さくすることができ、その結果加工歪みを低減できる。
以上のとおり、本発明方法により、オリフラ部分テラス加工時に発生する負荷応力を低減することのできる貼り合わせウェーハのテラス加工方法を提供することができる。また、本発明方法では、円周部分テラス加工及びオリフラ部分テラス加工を別々に行う必要がないため、貼り合わせウェーハの生産性を高められる点でも有利である。
これまで図3A,図3Bを参照して貼り合わせウェーハを研削砥石210に対して押し上げる態様を説明してきたものの、押圧の方向は任意であり逆方向でもよい。
また、図3A,図3Bに示すウェーハ送りユニット500Aにより貼り合わせウェーハ100のX方向及びY方向で動作させる態様をこれまで説明したものの、研削ユニット500Bによる研削ホイールをX方向及びY方向に動かすことで活性層用ウェーハ20と面取りホイール200との相対位置を追従制御しても構わない。また、活性層用ウェーハ20及び面取りホイール200の両方をX方向及びY方向に動かすことで当該相対位置を追従制御しても構わない。
以下で、本発明方法に適用して好適な貼り合わせウェーハ100の具体的態様を説明する。ただし、本発明方法が以下の具体例に限定されないことは当然に理解される。
支持基板用ウェーハ10及び活性層用ウェーハ20としては、シリコン単結晶からなる単結晶シリコンウェーハを用いることができる。単結晶シリコンウェーハは、チョクラルスキー法(CZ法)や浮遊帯域溶融法(FZ法)により育成された単結晶シリコンインゴットをワイヤーソー等でスライスしたものを使用することができる。また、単結晶シリコンウェーハには炭素および/または窒素が添加されていてもよい。さらに、任意の不純物を添加して、n型またはp型としてもよい。また、支持基板用ウェーハ10及び活性層用ウェーハ20は、シリコン単結晶以外のGaAsやSiCなどのバルクの化合物半導体であっても構わない。支持基板用ウェーハ10及び活性層用ウェーハ20を互いに同種の基板としてもよいし、異種基板を用いることも可能である。また、同種基板の場合も、導電型(p型およびn型)および導電性を揃えてもよいし、異ならせても構わない。また、テラス加工前の両ウェーハには結晶方位を示すノッチ及びオリフラのいずれが形成されていても本発明のテラス加工方法を適用することが可能である。活性層用ウェーハ20に形成するオリフラの形状及び大きさを、活性層用ウェーハ20の加工前のノッチ又はオリフラを基準にして適宜定めればよい。
絶縁膜30は、シリコンウェーハを酸化雰囲気で熱処理を行うなどしてシリコンウェーハ表面に形成される酸化シリコンを用いることができる。また、絶縁膜30は酸化シリコンに限られず、電気的絶縁体を用いることができ、例えば、窒化シリコンを用いてもよいし、ダイヤモンド又はダイヤモンドライクカーボン(DLC; Diamond Like Carbon)などを用いることもできる。
なお、活性層用ウェーハ20は、円周部分テラス加工及びオリフラ部分テラス加工に加え、その後工程によるエッチング及び薄膜化を経て活性層21とすることができる(図1参照)。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例及び従来例では、負荷応力を強調する条件でテラス加工を行っている。
<実施例>
支持基板用ウェーハ及び活性層用ウェーハとして、直径150mmのシリコンウェーハを用意した。酸化膜を介して2枚のシリコンウェーハを貼り合わせ、貼合せ面の接合強化のための強化熱処理を行い、テラス加工前の貼り合わせウェーハを用意した。次いで、ウェーハテラス面取り装置(株式会社ダイトロン製、型番:WBM−2200A)を用いて本発明によるテラス加工方法に従い、上記貼り合わせウェーハに対して円周部分テラス加工及びオリフラ部分テラス加工を連続的に行った。なお、活性層用ウェーハのテラス加工部におけるシリコン部分の残厚みが10μmとなるまでテラス加工を行った。また、研削砥石として#800のダイヤモンド砥粒を用いた。また、貼り合わせウェーハの加工は2パス(すなわちウェーハを2周回転させた)とした。最後に、テラス加工部をエッチングにより除去してテラスを形成した。
<従来例>
円周部分テラス加工を行った後、別個独立してオリフラ部分テラス加工を行った以外は、実施例と同様にテラス加工を行った。なお、円周部分テラス加工を2パスで行い、オリフラ部分テラス加工を1パスで行った。
(評価1:テラス加工直後の観察)
実施例及び従来例のそれぞれについて、テラス加工直後のオリフラ部分近傍の様子を観察した。オリフラ部分近傍の写真を図6A(実施例)、図7A(従来例)にそれぞれ示す。従来例による図7Aにおいてはテラス加工部のエッジ近傍においてシリコンの剥離が観察される一方、実施例による図6Aにおいては図7Aにおけるシリコン剥離部分がほとんど観察されない。そのため、実施例による図6Aは良好と判定される一方、従来例による図7Aでは不良と判定される。
(評価2:エッチング処理後の観察)
実施例及び従来例のそれぞれについて、さらにTMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)によるアルカリエッチングを行い、オリフラ部分近傍の状態変化を観察した。オリフラ部分近傍の写真を図6B(実施例)、図7B(従来例)にそれぞれ示す。従来例による図7Bでは、テラスの面取り部側において図7Aで観察されたシリコン剥離部分の痕跡が確認される。一方、実施例による図6Bではそうした剥離部分の痕跡は確認されず、エッチング後の仕上がりは良好で会った。従来例においてはシリコン剥離部分がエッチングによってピットを形成したためと考えられ、このような貼り合わせウェーハは製品仕様を満足しないので廃棄対象となる。
以上のとおり、本発明のテラス加工方法により、従来技術に比べてオリフラ部分テラス加工の際の負荷応力を低減することができ、加工部分の歪み(加工ダメージ)を低減できることが確認された。
本発明によれば、テラス面が支持基板用ウェーハに設けられた貼り合わせウェーハを、安定的に製造することのできる貼り合わせウェーハの製造方法を提供することができる。
10 支持基板用ウェーハ
20 活性層ウェーハ
21 活性層
30 絶縁膜
100 貼り合わせウェーハ
200 面取りホイール
210 研削砥石
310 テーブル
220,320 駆動部
500 テラス面取り装置
500A ウェーハ送りユニット
500B 研削ユニット
A テラス
B テラス加工部

Claims (5)

  1. 支持基板用ウェーハ及び活性層用ウェーハが絶縁膜を介して貼り合わせられてなる貼り合わせウェーハにおける前記活性層用ウェーハの周縁部を、研削砥石を備える面取りホイールを用いてテラス加工する貼り合わせウェーハのテラス加工方法であって、
    前記貼り合わせウェーハ及び前記面取りホイールのそれぞれの回転を開始する第1工程と、
    前記面取りホイールの前記研削砥石に前記活性層用ウェーハを回転接触させつつ、前記貼り合わせウェーハの厚み方向において前記研削砥石と前記貼り合わせウェーハとで押圧する第2工程と、を含み、
    前記第2工程において、前記活性層用ウェーハと前記研削砥石との回転接触を維持したまま、前記活性層用ウェーハの円周部分テラス加工及び前記活性層用ウェーハのオリエンテーションフラット部分のテラス加工を連続的に行うことを特徴とする貼り合わせウェーハのテラス加工方法。
  2. 前記第2工程において、前記活性層用ウェーハのオリエンテーションフラット部分の形状に沿って、前記回転接触の状態を維持したまま前記面取りホイールと前記貼り合わせウェーハとの距離を追従制御する、請求項1に記載の貼り合わせウェーハのテラス加工方法。
  3. (i)前記オリエンテーションフラット部分の接触が開始する開始点から前記オリエンテーションフラット部分の中央点までの回動では、前記貼り合わせウェーハが前記面取りホイールに相対的に接近する速度成分を付与する接近工程と、
    (ii)前記オリエンテーションフラット部分の前記中央点から前記貼り合わせウェーハとの接触が終了する終了点までの回動では、前記貼り合わせウェーハに前記速度成分と反対方向の速度成分を付与する離反工程と、
    により前記第2工程の前記追従制御を行う、請求項2に記載の貼り合わせウェーハのテラス加工方法。
  4. 前記貼り合わせウェーハの回転を2周以上行う、請求項1〜3のいずれか1項に記載の貼り合わせウェーハのテラス加工方法。
  5. 前記支持基板用ウェーハ及び前記活性層用ウェーハはいずれもシリコンウェーハである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の貼り合わせウェーハのテラス加工方法。
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