JP2020133031A - ポリアセタール樹脂及びその樹脂組成物からなる芯鞘構造を有する多層複合繊維、これを用いた不織布及び当該不織布を用いた製品 - Google Patents

ポリアセタール樹脂及びその樹脂組成物からなる芯鞘構造を有する多層複合繊維、これを用いた不織布及び当該不織布を用いた製品 Download PDF

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Abstract

【課題】ポリアセタール樹脂は、結晶化速度が速く、また結晶化度も大きいため、紡糸工程での繊維の引取速度(巻取速度)を大きくし繊維径を細くする事が難しく、繊維径としては20〜30μmが限界であった。【解決手段】芯成分(コア)にポリアセタール樹脂を、また鞘成分(シェル)にポリアセタール樹脂とポリブチルサクシネート樹脂(PBS)又はPBSの類似構造樹脂よりなる樹脂組成物を用いてなる芯鞘構造を有し、且つ芯部の半径と鞘部の厚みを特定割合に制御することにより、微細な繊維径を有する紡糸フィラメントが得られる事を見出した。更にこの微細な繊維径を有する多層複合繊維を用いた不織布は優れた微粒子やダストの捕捉効果を示すことを見出した。【選択図】図1

Description

本発明は、芯成分(コア)にポリアセタール樹脂を、また鞘成分(シェル)にポリアセタール樹脂とポリブチルサクシネート樹脂(PBS)又はPBSの類似構造樹脂よりなる樹脂組成物を用いてなる芯鞘構造を有する微細な繊維径の多層複合繊維および当該多層複合繊維から製造される不織布及び当該不織布から製造される製品に関する。
ポリアセタール樹脂は、繰り返し疲労強度、電気絶縁性、耐熱性および耐薬品性に優れたエンジニアリングプラスチックとして知られており、その成形品は、自動車、家電製品、事務機器の部品等として、広く使用されている。ポリアセタール樹脂は、結晶性に優れ、結晶化速度が速く、また結晶化度も大きいことから、繊維として用いることは困難とされてきたが、結晶化速度の制御や紡糸時の内部滑剤の添加によるハンドリング性の改善によって、近年はポリアセタール樹脂を繊維として用いる検討が盛んに行なわれており、繊維化の技術は特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6等に開示されている。尚、本特許明細書では「ポリアセタール樹脂」と「ポリオキシメチレン樹脂」とを区別なく、以下では使用する。
その中でもポリアセタール樹脂繊維を不織布に加工し、その耐溶剤性、耐熱性、水中での耐汚染性、防藻性、耐塩水性を生かす利用法が考えられている。中でも繊維の断面構造が少なくとも2層を有し、いずれの層も繊維表面に露出した構造であるポリアセタール共重合体の多層繊維であって、各層を構成する共重合体のコモノマーの量を規定したポリアセタール共重合体の多層繊維も特許文献7に提案されている。
また、ポリアセタール樹脂組成物から製造される不織布をフィルターとして用いる場合は、不織布の原料となる繊維の太さが除去を目的とする物質の大きさによって決められる。即ち、除去したい固体成分の大きさが直径10μの場合には繊維径が10μ以下の繊維を用いて不織布を形成することが望ましい。最近では環境問題としてPM2.5が採り上げられており、これに対応するには更に繊維径を細くする事が求められている。このような細い繊維を製造するには紡糸フィラメントの引取り速度を大きく取る必要がある。
しかし、ポリアセタール樹脂は、結晶化速度が速く、また結晶化度も大きいため、紡糸工程での繊維の引取速度(巻取速度)を大きくし繊維径を細くする事が難しく、繊維径としては20〜30μmが限界であった。
更に細線化するには、この繊維を後加工として加熱延伸(乾式、湿式)する事も考えられるが、費用がかかり経済的でなくなる。そのため、紡糸工程で繊維の径を細くする技術が強く求められていた。
特開平1−272821号公報 特開平8−144128号公報 特開平11−293523号公報 特開2003−268627号公報 特開2006−9205号公報 特開2008−138331号公報 WO2009/011346公報
本発明者等は、繊維径の細いポリアセタール繊維を製造する方法に関して、即ち紡糸フィラメントの繊維径が15μm以下の細線化に関して鋭意検討した結果、本発明に到達した。
本発明者等は、芯成分(コア)にポリアセタール樹脂を、また鞘成分(シェル)にポリアセタール樹脂とポリブチルサクシネート樹脂(PBS)又はPBSの類似構造樹脂よりなる樹脂組成物を用いてなる芯鞘構造を有し、且つ芯部の半径と鞘部の厚みを特定割合に制御することにより、微細な繊維径を有する紡糸フィラメントが得られる事を見出した。
更にこの微細な繊維径を有する多層複合繊維を用いた不織布は優れた微粒子やダストの捕捉効果を示すことを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は以下の通りである。
1)芯部がポリアセタール樹脂(POM)、鞘部がポリアセタール樹脂とポリオキシメチレンリブチルサクシネート樹脂(PBS)又はPBSの類似構造樹脂よりなる樹脂組成物からなる芯鞘構造を有する多層複合繊維、
2)ポリブチルサクシネート樹脂(PBS)の類似構造樹脂が、ポリブチルサクシネートアジペート(PBSA)、ポリヒドロキシブチレート(PHB)、ポリヒドロキシブチレート-コヒドロキシバレレート(PHBV)、ポリブチレンアジペート-テレフタレート(PBAT)、ポリヒドロキシ酪酸-ヒドロキシヘキサン酸(PHBH)からなる群から選ばれた1種以上の樹脂である前記1項記載の多層複合繊維。
3)鞘部の樹脂組成物が、ポリアセタール樹脂100重量部に対しポリブチルサクシネート樹脂(PBS)又はPBSの類似構造樹脂が5〜100重量部ある前記1項記載の多層複合繊維
4)芯鞘構造を有する紡糸フィラメントの繊維の平均繊維径が0.5〜15μmである前記1項記載の多層複合繊維
5)芯鞘構造を有する多層複合繊維の芯部の半径をR、鞘部の厚みをtとした場合、t/Rが0.10〜100である前記1〜4項記載の多層複合繊維
6)前記1〜5項に記載の多層複合繊維を熱融着して得られる不織布。
7)前記6項記載の不織布を用いたマスク、ガーゼ、下着、靴下、手袋、寝具、カーテン、エプロンなどの衣料・日用製品。
8)前記6項記載の不織布を用いたガソリン用、灯油用、軽油用、有機溶剤用、淡水用、海水用、果物ジュースなどの飲料用、日本酒などのアルコール飲料用の濾材。
本発明におけるポリオキシメチレン樹脂としては、ポリオキシメチレン樹脂のホモポリマー又はコポリマーが挙げられる。ポリオキシメチレンコポリマーは、単独で又はコモノマーの種類、含有量の異なるポリオキシメチレンコポリマー同士を混合して使用することができる。
ポリオキシメチレンコポリマーは、分子中にオキシメチレン単位以外に、下記式(1)で表されるオキシアルキレン単位を有する。
Figure 2020133031

(式中、R0及びR0’は、同一又は異なってもよく、水素原子、アルキル基、フェニル基又は1以上のエーテル結合で中断されているアルキル基であり、mは2〜6の整数である)
アルキル基は、非置換又は置換された炭素原子数1〜20の直鎖又は分岐状のアルキル基であり、炭素原子数1〜4の直鎖又は分岐状のアルキル基が好ましい。アルキル基として、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、デシル、ドデシル及びオクタデシル等が挙げられる。
置換基として、ヒドロキシ基、アミノ基、アルコキシ基、アルケニルオキシメチル基及びハロゲンが挙げられる。ここで、アルコキシ基として、メトキシ、エトキシ及びプロポキシ等が挙げられる。また、アルケニルオキシメチル基として、アリルオキシメチル等が挙げられる。
フェニル基は、非置換、又は非置換若しくは置換されたアルキル基、非置換若しくは置換されたアリール基、若しくはハロゲンで置換されているフェニル基である。ここで、アリール基として、フェニル、ナフチル及びアントラシル等が挙げられる。
1以上のエーテル結合で中断されているアルキル基は、下記式(2)で表される基が挙げられる。
−CH2−O−(R3−O)P−R4 (2)
(式中、R3は、アルキレン基であり、Pは0〜20の整数を表し、R4は、水素原子、アルキル基、フェニル基又はグリシジル基であり、ここで各(R3−O)単位は、同一であっても、異なっていてもよい)
アルキレン基は、直鎖又は分岐状であり、非置換又は置換されている、炭素原子数2〜20のアルキレン基であり、エチレン、プロピレン、ブチレン及び2−エチルへキシレン等が挙げられる。R1としてのアルキレンは、エチレン及びプロピレンが好ましい。
R0及びR0’は、同一であって水素原子であるのが好ましい。
式(1)で表わされるオキシアルキレン単位としては、オキシエチレン単位、オキシプロピレン単位、オキシブチレン単位、オキシペンチレン単位、及びオキシヘキシレン単位が挙げられ、好ましくはオキシエチレン単位、オキシプロピレン単位、及びオキシブチレン単位であり、より好ましくは、オキシジメチレン単位、オキシトリメチレン単位、及びオキシテトラメチレン単位である。
ポリオキシメチレンコポリマーは、更に、下記式(3)で表される単位を有することができる。
−CH(CH3)−CHR5− (3)
(式中、R5は、下記式(4)で表される基である)
−O−(R3−O)P−R6 (4)
(式中、R6は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、フェニル基又はフェニルアルキル基であり、R3及びPは、式(2)で定義されたとおりである)
アルケニル基は、直鎖又は分岐状であり、非置換又は置換されている、炭素原子数2〜20のアルケニル基であり、ビニル、アリル及び3−ブテニル等が挙げられる。フェニルアルキル基におけるアルキル部分及びフェニル部分は、上記したアルキル基及びフェニル基の例示が挙げられる。フェニルアルキル基として、ベンジル、フェニルエチル、フェニルブチル、2−メトキシベンジル、4−メトキシベンジル及び4−(アリルオキシメチル)ベンジル等が挙げられる。本発明において、存在する場合、式(2)で表される基におけるアルケニル基及びグリシジル基、又は式(4)で表される基におけるアルケニル基は、更なる重合反応における架橋点となることができ、これにより架橋構造が形成される。
ポリオキシメチレンコポリマーの製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば、ホルムアルデヒドの3量体であるトリオキサンと、コモノマーとを、必要に応じて三フッ化ホウ素等カチオン重合触媒を用いて塊状重合させる方法が挙げられる。
コモノマーとしては、例えば、エチレンオキサイド、1,3−ジオキソラン、1,3,5−トリオキセパン及び1,3,6−トリキソカン等の炭素原子数2〜8の環状エーテル;グリコールの環状ホルマール及びジグリコールの環状ホルマール等の炭素原子数2〜8の環状ホルマール等が挙げられる。これらのコモノマーにより、R0及びR0’が、同一であって水素原子である式(1)で表されるオキシアルキレン単位が形成される。
本発明において、ポリポリオキシメチレンコポリマーは、2元共重合体及び多元共重合体も含む。従って、本発明のポリアセタールコポリマーとして、オキシメチレン単位及び上記式(1)で表されるオキシアルキレン単位を有するポリポリオキシメチレンコポリマー、オキシメチレン単位、上記式(1)で表されるオキシアルキレン単位及び式(3)で表わされる単位を含むポリアセタールコポリマー、並びに、更に架橋構造を有する前記コポリマー等を広く用いることができる。本発明において、R0及びR0’が、同時に水素原子ではない式(1)で表わされる単位は、例えば、グリシジルエーテル化合物及び/又はエポキシ化合物を共重合することで形成することができ、式(3)で表される単位は、例えば、アリルエーテル化合物を共重合することで形成することができる。
グリシジルエーテル及びエポキシ化合物は、特に限定されないが、エピクロルヒドリン;メチルグリシジルホルマール、エチルグリシジルホルマール、プロピルグリシジルホルマール及びブチルグリシジルホルマール等のアルキルグリシジルホルマール;エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、ヘキサメチレングリコールジグリシジルエーテル、レゾンシノールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ヒドロキノンジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル及びポリブチレングリコールジグリシジルエーテル等のジグリシジルエーテル;グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル等のトリグリシジルエーテル;ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル等のテトラグリシジルエーテル;が挙げられる。
アリルエーテル化合物として、ポリエチレングリコールアリルエーテル、メトキシポリエチレングリコールアリルエーテル、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールアリルエーテル、ポリプロピレングリコールアリルエーテル、ブトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールアリルエーテル、ポリプロピレングリコールジアリルエーテル、フェニルエチルアリルエーテル、フェニルブチルアリルエーテル、4−メトキシベンジルアリルエーテル、2−メトキシベンジルアリルエーテル及び1,4−ジアリルオキシメチルベンゼンが挙げられる。
中でも、量産性と熱安定性の観点から、トリオキサン100重量部に対し、トリオキサン以外の1種又は2種以上の環状エーテル及び/又は環状ホルマールからなるコモノマーを0.5〜30重量部、好ましくは1.0〜15重量部を添加して得られるポリポリオキシメチレンコポリマーが好ましい。コモノマーが0.5重量部以上であれば、溶融紡糸に必要な耐熱性が十分であり、押出機内部や紡糸ノズル内の滞留部でポリポリオキシメチレンコポリマーの分解、発泡が生じにくく、加工性に優れる。30重量部以下であれば、ポリポリオキシメチレンコポリマーを製造する際の歩留まりが向上する。また、グリシジルエーテル化合物、エポキシ化合物及び/又はアリルエーテル化合物の量は、特に限定されないが、トリオキサン100重量部に対し、グリシジルエーテル化合物、エポキシ化合物及び/又はアリルエーテル化合物を好ましくは0.005〜20重量部添加することができる。
本発明に用いるポリポリオキシメチレン樹脂は、ISO 1133に則ったMVR(Melt Volume Rate)が100cm/10分以下であることが好ましい。MVRが大きいほど溶融紡糸で細い糸を得るのに適しているが、100cm/10分以下であれば、機械物性(特に靭性)に優れるという利点がある。MVRは、重合反応における連鎖移動剤の量を適宜調整することによって調整することができる。
連鎖移動剤としては、カルボン酸、カルボン酸無水物、エステル、アミド、イミド、フェノ−ル類、及びアセタール化合物等が挙げられる。中でも、フェノール、2,6−ジメチルフェノール、メチラール、及びポリアセタールジメトキシドが好ましく、メチラールがより好ましい。溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、メチレンジクロライド、エチレンジクロライド等のハロゲン化炭化水素等が挙げられる。連鎖移動剤は、単独又は溶媒に溶解させた溶液の形態で使用することができる。連鎖移動剤がメチラールの場合、その添加量は、通常、トリオキサンに対して、2×10−1wt%未満の範囲とすることができる。
ポリブチルサクシネート樹脂は、コハク酸とブタンジオールを原料として公知の方法で製造することができる。例えば、コハク酸とブタンジオールとのエステル化反応および/またはエステル交換反応を行った後、減圧下での重縮合反応を行うといった溶融重合の一般的な方法や、有機溶媒を用いた公知の溶液加熱脱水縮合方法によっても製造することができる。経済性や製造工程の簡略性の観点から、無溶媒下で行う溶融重合で製造する方法が好ましい。
ポリブチルサクシネート樹脂(ポリブチレンサクシネート樹脂と同義)として使用可能な製品(市販品)としては、三菱ケミカル製ポリブチレンサクシネート系樹脂「BioPBS(バイオPBS)」(登録商標)、昭和電工社製ポリブチレンサクシネート樹脂「ビオノーレ」(登録商標)、Shandong Fuwin New Material社製ポリブチレンサクシネート樹脂、BASF社製ポリブチレンアジペートテレフタレート系樹脂「エコフレックス」(登録商標)等が挙げられる。
ポリブチルサクシネート樹脂には構造が類似する樹脂(類似構造樹脂)が存在し、類似構造樹脂としてはポリブチルサクシネートアジペート(PBSA)、ポリヒドロキシブチレート(PHB)、ポリヒドロキシブチレート-コヒドロキシバレレート(PHBV)、ポリブチレンアジペート-テレフタレート(PBAT)、ポリヒドロキシ酪酸-ヒドロキシヘキサン酸(PHBH)が挙げられ、本発明の樹脂組成物においては、ポリブチルサクシネート樹脂と等価に扱うことができる。
その他に、繊維の性能を損なわない範囲で、ポリオキシメチレン樹脂に一般的に添加される添加剤、例えば、酸化安定剤、内部滑剤、核化剤、紫外線吸収剤、着色剤等を使用することも可能である。
鞘部のポリアセタール樹脂とポリブチルサクシネート樹脂又はその類似構造樹脂の樹脂組成物の製造は、従来の公知の方法に従い二軸押出機で混練することで得られる。ここで、ポリアセタール樹脂とポリブチルサクシネート樹脂又はその類似構造樹脂との割合は、ポリアセタール樹脂100重量部に対しポリブチルサクシネート樹脂又はその類似構造樹脂が5〜100重量部、好ましくは10〜80重量部である。5重量部以下となると繊維の伸びが低下し細線化が難しくなるばかりか不織布にする場合等に熱融着性が難しくなる。また100重量部を超えると、組成物の相反転が起こり繊維の強度が低下すると共に耐アルカリ性を始めとする耐薬品性が低下する。
芯鞘構造を有する繊維の平均繊維径は0.5〜15μm、好ましくは1.0〜10μmである。15μを超えると繊維の強度が低くなると共に不織布とした場合に目が粗くなり微粒子やダストの捕捉効果が低下し用途に限界が生じる。また0.5μ以下になると紡糸時に破断し易くなり生産安定性が悪くなると共に生産性が著しく低下し経済的でなくなる。
芯鞘構造を有する繊維の芯部に対する鞘部の厚みの割合は、芯部の半径をR、鞘部の厚みをtとした時、t/Rが0.10〜1.00である。ここで0.10以下であると、紡糸工程において破断し易くなり細線化が困難となる。更に不織布にする場合、熱融着が困難となる場合がある。また1.00以上であるとる繊維の強度が低下する場合がある。
<芯鞘構造を有するポリオキシメチレン樹脂繊維の製造方法>
本発明の芯鞘構造を有する複合繊維を製造するための方法は、芯成分と鞘成分をそれぞれの押出機に投入し、溶融させた後ギアポンプを使用して紡糸口金からコアシェル(芯鞘)状態で送りだし、冷却させながら巻取り機(引取り機)にて延伸しながら繊維を製造する。巻取り機の巻取速度を上げて繊維を細くする際、繊維の破断を出来るだけ防ぐためには、加熱空気などにより雰囲気温度を高くすることが好ましい。
不織布の製造法には乾式法、湿式法がある。乾式法では短繊維(15〜100mm)を、カードと呼ばれる機械やエアレイと呼ばれる空気流で一定方向またはランダムに並べて形成し、湿式法では紙をつくる場合と同じように、ガラス繊維やパルプ原料のようなごく短い繊維(6mm以下)を水中に分散し網状のネット上にすき上げてフリースを形成する。いずれの場合も、最終的には多層複合繊維を熱融着させて最終的な不織布とする。
得られた不織布は、ポリアセタール樹脂の耐薬品性を生かしてガソリン用、灯油用、軽油用、有機溶剤用、淡水用、海水用、果物ジュースなどの飲料用、日本酒などのアルコール飲料用ガソリンフィルターなど有機溶剤、アルカリ水溶液、果物ジュース、アルコール飲料等の濾材として使用できる。又、マスク、ガーゼ、シーツ、エプロン等の製品にも使用できる。特に医療用途にはポリアセタール樹脂の有する防菌性が有効である。
本発明の芯成分(コア)にポリアセタール樹脂を、また鞘成分(シェル)にポリアセタール樹脂とポリブチルサクシネート樹脂(PBS)又はPBSの類似構造樹脂よりなる樹脂組成物を用いてなる芯鞘構造を有する多層複合繊維では、繊維径が15μm以下の微細繊維を製造可能であるだけでなく、当該繊維を熱融着すれば、不織布を製造可能であり、当該不織布からは各種の有用な製品を製造できる。
ガソリンフィルターの構成 ダスト試験の構成
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下に示す実施例に制限されるものではない。
<実施例及び比較例>
<材料>
・ポリオキシメチレン樹脂として、トリオキサンに対して1,3−ジオキソラ
ン(コモノマー)を共重合してなるアセタールコポリマーである三菱エンジニ
アリングプラスチックス株式会社製の以下に示す2種類を用いた。
POM−1:(ユピタールA20−02)
POM−2:ユピタールV20−03
・ポリブチルサクシネートとしては、三菱ケミカル株式会社製のバイオBPS
FZ71を用いた。
・共重合ポリエステルPHBHとして、株式会社マネカ製の「AONLEX」を用いた。
<ポリオキシメチレン樹脂組成物の準備>
表1に示される割合の配合量でポリオキシメチレン樹脂、ポリブチルサク
シネート樹脂及び類似構造樹脂を配合し、予め口径30mmの二軸押出機
で溶融・混練した。
<溶融紡糸>
溶融紡糸は単軸押出機が2台組み合わされた紡糸機が用いた。A、Bそれぞれの押出機は軸径25mmのスクリュウとシリンダーを有し、溶融した樹脂はダイスに接続された流路を通りダイスに導かれる。ダイス穴は円型に配置された24個の穴を有し、1ケ1ケのダイ穴は2重構造となっており、Aの押出機からは内部のダイ穴へ、Bの押出機からが外周のダイ穴へ溶融樹脂は導かれてコアシェル型の溶融樹脂が糸状となって排出される。ダイ穴のコア部の内径は100μ、シェル部の外周は150μである。押出し機のスクリュウ、シリンダー、溶融樹脂が流れる流路内面、ダイス内面はクロムメッキ加工が施されている。押出機及びダイスの温度は使用する樹脂の溶融温度に応じて160℃から230℃に制御できる。ノズルから排出された溶融樹脂は5本のローラーを用いて引き取られ、通常、各ローラーの回転速度を順次、早くして延伸できる。この場合、ローラーの表面温度を80〜120℃に制御しておくことが有効である。また周囲の雰囲気温度も高くしておくことも有効である。この様にして延伸倍率を高め、一本の繊維の直径が0.5〜15μのコアシェル繊維を製造出来る。
<芯部の径および鞘部の厚みの評価法>
繊維径、芯部の径及び鞘部の厚みは以下の方法にて測定した。溶融紡糸工程において、巻き取り機の回転速度を徐々に上げて繊維が破断する直前で安定して巻き取る事の出来たものをサンプルとした。この安定して曳く事のできた糸を巻き取った紙管より取り出し、エポキシ樹脂で包埋した後、このサンプルを薄く切削し、その断面を偏向顕微鏡にて観察、繊維径および芯部の径を測定した。鞘部の厚みは、繊維の半径(繊維径の1/2)から芯部の半径(芯部の径の1/2)を引いた値とした。n=100としてその平均値を、それぞれの値とした。
<繊維強度の評価法>
繊維の強度は、紙管より繊維を取り出し、引張試験機を用いて JIS,L1015に準拠して測定した。繊維切断時の荷重値を繊維強度とした。
<ガソリンフィルターとしての性能評価法>
ガソリンとしてエチルアルコール30%、市販のガソリン70%を混合してエ
タノール含有ガソリンを調整し、これを図−1の調整タンク(1)(容量30リットル)にテフロンメンブレンフィルター(ポアサイズμ)で濾過したガソ
リン20リットル入れた。次にこれをタンク底のバルブから循環ガソリンタ
ンク(2)に移した。更にタンク(2)の底バルブを開いて、テフロン製のダイヤフラム型ポンプ(3)へ送り、ここで昇圧して液体フィルター(4)を通過させて循環ガソリンタンク(2)に戻した。ダイヤフラムポンプの流量は60リットル/時間に調節した。尚、各タンク(1)(2)、及びパイプはSUS製、タンク内面は化学研磨仕上げである。
液体フィルターとして実施例1〜5、比較例1〜6に示した各樹脂製不織を
装着した。フィルターは厚み2.9mm、幅25.4mm、長さ26.4mm、濾過面積は67cm2である。まずテフロンのメンブレンフィルターで濾過した30%エチルアルコール含有ガソリンを2時間循環した。ここに分散させた粒径15μの保証平均粒径15μ(標準偏差1.8μ)のシリカ(MORITEX社製ホウ珪酸ガラス9015)10gをタンク(2)に入れた。ダイヤフラムポンプで1時間循環させ、フィルター前後の30%エチルアルコール含有ガソリンを100mlサンプリングし、ラボ型液中パーティクルカウンターHIAC9703+で微粒子の1ml中の数を測定しフィルター前後の微粒子数とフィルター後の粒子の比率から除去率を求めた。尚、これらの実験はクラス1000のクリンルーム内で行い、パーティクルカウンターはクラス100のクリーンブース内に置いて測定した。
<衛生マスクとしての性能評価法>
人工的にダストを発生させ、空気と共にフィルターに導いてダストの捕捉率を調べた。図―2に装置の概念図を示した。
ダスト発生はKANOMAX社製フルイダイズベッド粒子発生器Model13216を使用し、粒子径が0.2〜10μmのガラスビーズのダストを20g/m2の濃度で200/分発生させ、これを空気圧0.2Kg/cm2の圧力でフィルターを通過させた。通過後の空気中の微粒子数をパーティクルカウンターで測定した。
Figure 2020133031



<結果>
表―1の結果から明らかなように、本発明の実施例1〜5では、繊維径は何れも15μm以下であり且つ繊維の強度も4cN/dtexと高い値を示している。これに対し比較例1,2が示すように、ポリアセタール単独もしくは芯鞘部の樹脂構成が逆であれば、繊維径が大きく細線化が困難であることがわかる。更に繊維の強度も低くなる。比較例3.4では鞘部の組成比が範囲外であるため、比較例3では繊維が太く且つ繊維強度が低くなり、比較例4では繊維強度が低くなる。比較例5,6では芯部の半径と鞘部の厚みの比が範囲外であるため、比較例5では繊維が太く且つ繊維強度が低くなり、比較例6では繊維強度が低くなる。
本発明の実施例1〜5では、ガソリンフィルターの性能評価において微粒子捕捉率が95%以上と優れた性能を示す。またマスクの性能評価においてもダストの捕捉率が85%以上と優れた性能を示す。一方比較例1〜5は微粒子捕捉率もダスト捕捉率も低い値となる。

Claims (8)

  1. 芯部がポリアセタール樹脂(POM)、鞘部がポリアセタール樹脂とポリブチルサクシネート樹脂(PBS)又はPBSの類似構造樹脂よりなる樹脂組成物からなる芯鞘構造を有する多層複合繊維。
  2. ポリブチルサクシネート樹脂(PBS)の類似構造樹脂が、ポリブチルサクシネートアジペート(PBSA)、ポリヒドロキシブチレート(PHB)、ポリヒドロキシブチレート-コヒドロキシバレレート(PHBV)、ポリブチレンアジペート-テレフタレート(PBAT)、ポリヒドロキシ酪酸-ヒドロキシヘキサン酸(PHBH)からなる群から選ばれた1種以上の樹脂である請求項1記載の多層複合繊維。
  3. 鞘部の樹脂組成物が、ポリアセタール樹脂100重量部に対しポリブチルサクシネート樹脂(PBS)又はPBSの類似構造樹脂が5〜100重量部ある請求項1記載の多層複合繊維。
  4. 芯鞘構造を有する紡糸フィラメントの繊維の平均繊維径が0.5〜15μmである請求項1記載の多層複合繊維。
  5. 芯鞘構造を有する多層複合繊維の芯部の半径をR、鞘部の厚みをtとした場合、t/Rが0.10〜1.00である請求項1〜4記載の多層複合繊維。
  6. 請求項1〜5に記載の多層複合繊維を熱融着して得られる不織布。
  7. 請求項6記載の不織布を用いたマスク、ガーゼ、下着、靴下、手袋、寝具、カーテン、エプロンなどの衣料・日用製品。
  8. 請求項6記載の不織布を用いたガソリン用、灯油用、軽油用、有機溶剤用、淡水用、海水用、果物ジュースなどの飲料用、日本酒などのアルコール飲料用の濾材。
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