JP2020133068A - 編地及び該編地を用いた衣服 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】挿入組織を有する編地であって、撚り数200〜1000T/mで撚糸された弾性糸を含む糸条が該挿入組織に挿入されていることを特徴とする編地、及び該編地を用いた衣服。
【選択図】なし
Description
これらのサイズ展開の煩雑さや、同サイズの衣服着用時の着用者間の不快感や衣服着用の効果の差異を無くすためには、編地伸長時の応力増加が小さい編地を使用して衣服とすることが最も効果的であるが、現在までにそのような編地は存在せず、衣服製造者もサイズ展開を多くして対応するしかないのが現状である。
尚、弾性糸と非弾性糸を合撚した糸条は知られているが、例えば、以下の特許文献1に記載された糸条では合撚する撚り数が小さいため、本発明におけるように、挿入する弾性糸の伸長時の応力増加を小さくすることによって縫製する編地の伸長時応力増加を小さくするという効果は期待できず、また、特許文献1には、合撚糸を編物の挿入糸として使用する技術も開示されていない。
[1]挿入組織を有する編地であって、撚り数200〜1000T/mで撚糸された弾性糸を含む糸条が該挿入組織に挿入されていることを特徴とする編地。
[2]前記撚糸された弾性糸を含む糸条が、弾性糸と非弾性糸との合撚糸である、前記[1]に記載の編地。
[3]前記撚糸された弾性糸を含む糸条が、撚糸された弾性糸を芯糸とし、該芯糸に非弾性糸が巻き付けられた被覆弾性糸である、前記[1]に記載の編地。
[4]前記編地が緯編地であり、かつ、前記撚糸された弾性糸を含む糸条が、全コースに、又は1〜4コースおきに1本挿入されている、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の編地。
[5]前記編地が経編地であり、かつ、前記撚糸された弾性糸を含む糸条が、オールインで、又は1イン1〜4アウトで挿入されている、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の編地。
[6]前記[1]〜[5]のいずれかに記載の編地を含む衣服。
[7]身体に密着して着用される、前記[6]に記載の衣服。
本実施形態の編地は、挿入組織を有する編地であって、撚り数200〜1000T/mで撚糸された弾性糸を含む糸条が該挿入組織に挿入されていることを特徴とする。
撚糸した弾性糸を含む糸条を挿入する編地の地組織については特に限定されないが、具体例として、緯編地では、シングル編地の天竺、鹿の子等、ダブル編地ではスムース、ポンチローマ等任意である。また、経編では、クインズコードやハーフ組織に挿入組織を組み入れる方法や、ラッセル編機では既存のルーピング組織と挿入組織とを組み合わせた、例えば、6コースサテン、6コースチュール、ツインパワーといった組織の使用が可能である。また、撚糸した弾性糸を含む糸条以外の弾性糸を使用することも可能であり、例えば、弾性糸をプレーティングで編成することも可能である。
ゆとり率%={(衣服のサイズ)−(身体のサイズ)}/(身体のサイズ)×100
{式中、衣服のサイズは、身体と衣服との同位置での衣服の周径であり、身体のサイズは、身体と衣服との同位置での身体の周径である。}
で求められる、ゆとり率が0%以下の衣服の場合、所望効果が最も効果的に奏される。
弾性糸の撚り数を、検撚機にて弾性糸に0.1gの荷重をかけて測定する。
弾性糸と非弾性の合撚糸の場合は、合撚糸に20gの荷重をかけて弾性糸と非弾性糸とを分離しつつ撚り数を測定する。
上記の通りの荷重をかける他は、JIS L 1095附属書2に記載の方法に準じて測定する。
膝下までの弾性ストッキング、又はタイツをザルツマン着圧測定器MST MKIIIを使用し、脚型サイズを6号と9号に同じ弾性ストッキング、又はタイツを穿かせた時の着圧を、脹脛部で測定する。
また、脚型が大きくなることによる着圧増加率を下記式:
着圧増加率(%)={(9号脚型の着圧)―(6号脚型の着圧)}/(6号脚型の着圧)×100
により求める。
着圧増加率が低いほど、サイズ適応性に優れ、本実施例では20%以下着圧増加率を合格とし、10%以下を特にサイズ適応性に優れるものとした。
編地中から撚糸された弾性糸を含む糸条を抜き出し、弾性糸の撚りを解撚後、弾性糸に0.1gの荷重をかけて長さと重量を求め、繊度を計算する。撚糸された弾性糸を含む糸条が合撚糸、又は被覆弾性糸の場合は、弾性糸と非弾性糸を分離し、弾性糸の撚りを解撚して、弾性糸に0.1gの荷重をかけて長さと重量を測定し、繊度を計算する。
製造した製品の品位を、下記の評価基準で判定し、△以上を合格とする:
〇 : 製品の品位が極めて良好である
△ : 製品の外観にところどころピリング状の糸だまりがみられる
× : 製品の外観ほぼ全面にピリング状の糸だまりがみられ、見映えが悪い。
撚糸した弾性糸を含む糸条として、弾性糸235dtex(商品名:ロイカHS(登録商標):旭化成株式会社製)を撚糸機にて、撚糸機の撚り数設定をZ撚りで800T/m、弾性糸のドラフト率3.0にて製造した。
得られた糸条を、釜径4.5インチのストッキング編機で、地組織がナイロン56dtexex/36フィラメントの双子の天竺組織中に、3コースおきにタックとウェルトを交互に繰り返す挿入組織を1本挿入するように、また、ザルツマン脚型着圧測定器 6号の脚型で脹脛部がほぼ20ヘクトパスカル(hPa:以下同じ記号を使用する)となるように設計して、爪先から膝下までのストッキングを編成した。
得られた編地を染色し、柔軟仕上げ剤に浸漬させて乾燥後、脚型に製作した型枠にストッキングを穿かせて、湿熱110℃で30秒間スチームセットして弾性ストッキングとした。
この弾性ストッキングの着圧をザルツマン着圧測定器で測定した結果、及び撚糸数等を、以下の表1に示す。
脚型のサイズが変化しても、着圧変化の小さいストッキングが得られた。
実施例1において、挿入する弾性糸の糸条を全コースとし(実施例2)、挿入する弾性糸の糸条を4コースおき(実施例3)、5コースおき(実施例4)として、他の条件は同じとして弾性ストッキングを製造した。さらに、実施例1において、弾性糸の撚糸数を変更し、300T/m(実施例5)、900T/m(実施例6)、100T/m(比較例2)、1200T/m(比較例3)、弾性糸を撚糸しない原糸のまま(比較例1)として編地中に挿入して弾性ストッキングを製造した。
結果を以下の表1に示す。
弾性糸を撚糸しない比較例1、及び弾性糸の撚糸数が少ない比較例2では、着圧変化が大きい弾性ストッキングとなった。また、撚糸数が多すぎる比較例3では、着圧変化は少ないものの品位は悪く、また製編性に問題があり、編地製造困難であった。
撚糸した弾性糸を含む糸条として、弾性糸155dtex(商品名:ロイカHS(登録商標):旭化成株式会社製)とナイロン33dtex/24フィラメントとを合撚機にて、撚糸機の撚り数設定値をZ撚りで600T/m、弾性糸のドラフト率3.3にて製造した。
得られた糸条を、釜径4.5インチのストッキング編機で、地組織がナイロン56dtex/36フィラメントの双子の天竺組織中に、3コースおきにタックとウェルトを交互に繰り返す挿入組織を1本挿入するように設計して、爪先から膝下までのストッキングを編成した。
得られた編地を染色し、柔軟仕上げ剤に浸漬させて乾燥後、脚型に製作した型枠にストッキングを穿かせて、湿熱110℃で30秒間スチームセットして弾性ストッキングとした。
この弾性ストッキングの着圧をザルツマン着圧測定器で測定した結果を以下の表1に示す。
挿入する糸条が合撚糸であっても、着圧変化の小さいストッキングが得られた。
ラッセル編機によるガードルを製造するにあたり、撚糸した弾性糸を含む糸条として、弾性糸310dtex(商品名:ロイカCR(登録商標):旭化成株式会社製)とナイロン33dtex/24フィラメントとを合撚機にて、撚糸機の撚り数設定値をZ撚りで500T/m、弾性糸のドラフト率3.3にて製造した。
得られた糸条を挿入糸のバンク筬にオールインで糸通しし、ナイロン56dtex/24フィラメントをフロント筬に糸通しして、28ゲージの6コースサテン組織を編成した。
製造できた編地を精練、プレセット後染色を行い、吸水柔軟剤を付与後185℃60秒のヒートセットを行い仕上げた。
得られた編地でガードルを製造する予定であるが、着圧変化を測定し易くするため、ザルツマン着圧試験機で測定できるよう弾性ストッキングを縫製することにし、脹脛部の着圧をザルツマン着圧測定器 6号の脚型で、ほぼ20hPaとなるようにサイズに裁断、縫製して着圧を測定した。
結果を表1に示す。
ストッキングでの測定ではあるが脚型のサイズが変わっても着圧増加はわずかであった。また、実際に本実施例の編地を用いてMサイズとSサイズのガードルを縫製して、普段Mサイズのガードルを着用するモニターに着用させたところ、どちらのガードルも締め付け感に差がないガードルであった。
実施例8において、撚糸した弾性糸の糸条を1イン4アウトで糸通しして編成した編地(実施例9)、撚糸した弾性糸の糸条を1イン5アウトで糸通しして編成した編地(実施例10)を、それぞれ、他の条件は実施例8と同じとして製造し、実施例8と同じように評価した。
結果を以下の表1に示す。
ストッキングでの測定ではあるが脚型のサイズが変わっても着圧増加はわずかであった。また、実際に本実施例の編地を用いてMサイズとSサイズのガードルを縫製して、普段Mサイズのガードルを着用するモニターに着用させたところ、どちらのガードルも締め付け感に差がないガードルであった。
撚糸した弾性糸を含む糸条として、弾性糸78dtex(商品名:ロイカCR(登録商標):旭化成株式会社製)と、ナイロン13dtexとを合撚機にて、撚り数設定をZ撚りで700T/m、弾性糸のドラフト率3.2にて製造した。
得られた糸条を、釜径4.5インチのストッキング編機で、地組織がナイロン56dtexex/36フィラメントの双子の天竺組織中に、3コースおきにニットとタックとを交互に繰り返す挿入組織を1本挿入するように、また、ザルツマン脚型着圧測定器 6号の脚型で脹脛部がほぼ20ヘクトパスカル(hPa:以下同じ記号を使用する)となるように設計して、爪先から膝下までのストッキングを編成した。
得られた編地を染色し、柔軟仕上げ剤に浸漬させて乾燥後、脚型に製作した型枠にストッキングを穿かせて、湿熱110℃で30秒間スチームセットして弾性ストッキングとした。
この弾性ストッキングの着圧をザルツマン着圧測定器で測定した結果、及び撚糸数等を以下の表1に示す。
脚型のサイズが変化しても、着圧変化の小さいストッキングが得られた。
着圧系のタイツを製造するにあたり、撚糸した弾性糸を含む糸条として、弾性糸44dtex(商品名:ロイカCR(登録商標):旭化成株式会社製)を撚糸機の撚り数設定をZ撚りで500T/m、弾性糸のドラフト率3.0にて製造した。製造した撚糸した弾性糸を芯糸とする被覆弾性糸を製造するため、カバーリング機を使用して巻き糸をナイロン33dt/23フィラメントを、S撚りで撚り数1200T/m、弾性糸のドラフト率3.2として被覆弾性糸を製造した。
得られた糸条を使用し、釜径4インチ、針数380本のパンスト編機にて天竺組織を編成し、柔軟仕上げ剤に浸漬させて乾燥後、脚型に製作した型枠にタイツを穿かせて、湿熱110℃で30秒間スチームセットして着圧系のタイツとした。
製造した着圧系タイツの着圧をザルツマン着圧測定器で測定した結果、及び撚糸数等を、以下の表1に示す。
脚型のサイズが変化しても、着圧変化の小さい着圧系のタイツが得られた。
Claims (7)
- 挿入組織を有する編地であって、撚り数200〜1000T/mで撚糸された弾性糸を含む糸条が該挿入組織に挿入されていることを特徴とする編地。
- 前記撚糸された弾性糸を含む糸条が、弾性糸と非弾性糸との合撚糸である、請求項1に記載の編地。
- 前記撚糸された弾性糸を含む糸条が、撚糸された弾性糸を芯糸とし、該芯糸に非弾性糸が巻き付けられた被覆弾性糸である、請求項1に記載の編地。
- 前記編地が緯編地であり、かつ、前記撚糸された弾性糸を含む糸条が、全コースに、又は1〜4コースおきに1本挿入されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の編地。
- 前記編地が経編地であり、かつ、前記撚糸された弾性糸を含む糸条が、オールインで、又は1イン1〜4アウトで挿入されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の編地。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の編地を含む衣服。
- 身体に密着して着用される、請求項6に記載の衣服。
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-
2019
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