JP2020133068A - 編地及び該編地を用いた衣服 - Google Patents

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Abstract

【課題】着用者の身体サイズが異なっても着圧が同じようになる、サイズ適応性に優れ、かつ、品位に優れる衣服とすることができる編地、及び該編地を用いた衣服の提供。
【解決手段】挿入組織を有する編地であって、撚り数200〜1000T/mで撚糸された弾性糸を含む糸条が該挿入組織に挿入されていることを特徴とする編地、及び該編地を用いた衣服。
【選択図】なし

Description

本発明は、編地及び該編地を用いた衣服に関する
従来、身体の補整や運動による故障を防止するガードルやサポーター、下肢の静脈環流を促進する弾性ストッキング等、比較的着用時の着圧が高い衣服は、弾性糸が挿入された編地を使用して衣服縫製され、また、衣服着用時の着圧効果の発揮や締め付けによる不快感を覚えないように多くのサイズ展開がなされている。特に弾性ストッキングにおいては、5種類以上のサイズ展開がされており、製造上の管理が煩雑となっている。さらに、身体のサイズが異なる複数の着用者も同サイズの衣服を着用することもあり、この場合、衣服のサイズに対して身体のサイズが大きい着用者と、衣服のサイズに対して身体のサイズが小さい着用者との間では、衣服の着圧が当然異なり、着用者によっては不快であったり、衣服着用の効果が発揮できないことがある。
これらのサイズ展開の煩雑さや、同サイズの衣服着用時の着用者間の不快感や衣服着用の効果の差異を無くすためには、編地伸長時の応力増加が小さい編地を使用して衣服とすることが最も効果的であるが、現在までにそのような編地は存在せず、衣服製造者もサイズ展開を多くして対応するしかないのが現状である。
尚、弾性糸と非弾性糸を合撚した糸条は知られているが、例えば、以下の特許文献1に記載された糸条では合撚する撚り数が小さいため、本発明におけるように、挿入する弾性糸の伸長時の応力増加を小さくすることによって縫製する編地の伸長時応力増加を小さくするという効果は期待できず、また、特許文献1には、合撚糸を編物の挿入糸として使用する技術も開示されていない。
特許第3471143号公報
前記した従来技術に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、着用者の身体サイズが異なっても着圧が同じようになり、サイズ適応性に優れ、かつ、品位に優れる衣服とすることができる編地及び該編地を用いた衣服を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討し実験を重ねた結果、サイズ適応性に優れる衣服は、縫製する編地の伸長時応力増加を小さくすればよく、そのために、挿入する弾性糸の伸長時の応力増加を小さくすれば可能であり、それには、挿入する弾性糸を、所定の撚り数で撚糸すればよいことを予想外に見出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は以下の通りのものである。
[1]挿入組織を有する編地であって、撚り数200〜1000T/mで撚糸された弾性糸を含む糸条が該挿入組織に挿入されていることを特徴とする編地。
[2]前記撚糸された弾性糸を含む糸条が、弾性糸と非弾性糸との合撚糸である、前記[1]に記載の編地。
[3]前記撚糸された弾性糸を含む糸条が、撚糸された弾性糸を芯糸とし、該芯糸に非弾性糸が巻き付けられた被覆弾性糸である、前記[1]に記載の編地。
[4]前記編地が緯編地であり、かつ、前記撚糸された弾性糸を含む糸条が、全コースに、又は1〜4コースおきに1本挿入されている、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の編地。
[5]前記編地が経編地であり、かつ、前記撚糸された弾性糸を含む糸条が、オールインで、又は1イン1〜4アウトで挿入されている、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の編地。
[6]前記[1]〜[5]のいずれかに記載の編地を含む衣服。
[7]身体に密着して着用される、前記[6]に記載の衣服。
本発明の編地を用いれば、着用者の身体サイズが異なっても着圧が同じようになり、サイズ適応性に優れ、かつ、品位に優れる衣服とすることができる。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本実施形態の編地は、挿入組織を有する編地であって、撚り数200〜1000T/mで撚糸された弾性糸を含む糸条が該挿入組織に挿入されていることを特徴とする。
本実施形態の編地は、緯編地であっても経編地であってもよい。緯編地であれば、釜径4〜5インチ程度の小口径のシングル丸編機(パンスト編機とも称される)を含む丸編機により、経編地であれば、ラッセル編機等の経編機により製造可能である。編機のゲージは特に限定されず、インナーやストッキング、サポーター等のアイテムにより最適なゲージと糸使いが選定できる。
本実施形態の編地は、挿入組織を有する編地であって、撚り数200〜1000T/mで撚糸された弾性糸を含む糸条が該挿入組織に挿入されている。撚り数200〜1000T/mで撚糸された弾性糸を含む糸条を挿入することにより、編地伸長時の応力増加が撚糸前の弾性糸に比べて低く抑えられる。この特性を利用することにより、これまでの製品には見られない新しい効果を有する製品、すなわち、着用者の身体サイズが異なっても着圧が同じようになり、サイズ適応性に優れ、かつ、品位に優れる衣服とすることができる。
本実施形態の編地における「撚糸された弾性糸を含む糸条」とは、弾性糸のみが撚糸された糸条、弾性糸と非弾性糸との合撚糸からなる糸条、撚糸された弾性糸を芯糸とし、該芯糸に非弾性糸が巻き付けられた被覆弾性糸からなる糸条のいずれでもよく、いずれであっても所望の効果が発揮される。弾性糸を撚糸する方法は既存の撚糸機が使用できるが、撚糸時に弾性糸が均一に伸長されるよう積極送りの付いた撚糸機の方が、弾性糸が消極送りで撚糸される場合よりも、撚り斑が発生しにくく、また編地の緯段や経て筋が発生しにくいため好ましい。
本実施形態の編地における弾性糸とは、最大伸度100%以上の繊維を指す。弾性糸は、ポリウレタン系又はポリエーテルエステル系の弾性糸であることができ、例えば、ポリウレタン系弾性糸としては、乾式紡糸又は溶融紡糸したものが使用でき、ポリマーや紡糸方法は特に限定されない。弾性糸の破断伸度は400%〜1000%程度が好ましく、また、伸縮性に優れ、染色加工時のプレセット工程の通常処理温度180℃近辺で伸縮性を損なわないことが好ましい。また、弾性糸としては、特殊ポリマーや粉体添加により、高セット性、抗菌性、吸湿、吸水性等の機能性を付与した弾性糸も使用可能である。
本実施形態の編地に挿入される「撚糸された弾性糸を含む糸条」の弾性糸の撚り数については、弾性糸の繊度にかかわらず、200〜1000T/mであれば、無撚糸よりも伸長時の応力は大きく低下し、サイズ適応性に優れる衣服とすることができる。撚り数が200T/m未満であると、伸長時の応力増加が大きく所望の効果を発揮できず、他方、撚り数が1000T/mを超えると、編成時の解除でスナールが発生して品位が悪化し、さらに、編成困難となり易く、さらに、コストが高くなりすぎる。「撚糸された弾性糸を含む糸条」の弾性糸の撚り数は、好ましくは300〜800T/mである。
本実施形態の編地に含まれる弾性糸の繊度については、30〜500dtex(デシテックス:以下同じ記号を使用する)が好ましい。30dtex以上であれば着圧が高い衣料として用いることができ、他方、500dtex以下であれば伸長時の応力が高すぎず着用しやすい衣料となるため好ましい。弾性糸の繊度は、より好ましくは40〜400dtexである。尚、弾性糸の繊度の測定においては、編地中から「撚糸された弾性糸を含む糸条」を抜き出し、合撚糸の場合は弾性糸と非弾性糸とを解撚し、解撚後の弾性糸に0.1gの荷重をかけて長さと重量から繊度を求める。
本実施形態の編地に挿入される糸条は、「弾性糸と非弾性糸との合撚糸」であってもよい。具体的には、弾性糸を撚糸する際、同時に非弾性糸を引き揃えて合撚する方法が最も簡単である。また、本実施形態の編地に挿入される糸条は、「撚糸された弾性糸を芯糸とし、該芯糸に非弾性糸が巻き付けられた被覆弾性糸」であってもよい。いずれも場合も、弾性糸と非弾性糸とのドラフト率(糸長比)、すなわち、編成時の弾性糸長に対する非弾性糸長の比は任意であるが、2.5〜4.5が好ましく、より好ましくは2.8〜4.0が好ましい。ドラフト率が2.5以上であれば十分に高伸度の編地が得られ、ドラフト率が4.5以下またであれば編成上問題なく、また、2.5〜4.5の範囲にあることで好適な着圧を有する衣服とすることができる。
本実施形態の編地における非弾性糸とは、最大伸度が100%未満の繊維を指す。非弾性糸としては長繊維、短繊維ともに使用可能であり、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等のポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、並びにポリプロピレン等の合成繊維、アセテート等の半合成繊維、綿、キュプラ、レーヨン等のセルロース系繊維、羊毛等の獣毛繊維等各種繊維の使用が可能である。また、これらのブライト糸、セミダル糸、フルダル糸等を任意に使用でき、繊維の断面形状についても、丸型、楕円型、W型、繭型、中空糸等任意の断面形状の繊維が使用可能であり、繊維の形態についても特に限定されず、原糸、仮撚等の捲縮加工糸が使用でき、また、酸化チタン等の無機物質や、吸湿に優れる添加剤を0.3〜5.0重量%含有させることも可能で、これらを含有することにより、放熱性や吸湿性、吸汗性等にも優れる編地が製造できる。さらに、非弾性糸の太さは10〜170dtex、好ましくは15〜120dtexの非弾性糸の使用が好適である。
本実施形態の編地は、「撚糸された弾性糸を含む糸条」が挿入された挿入組織を含有している。該糸条の挿入のされ方については特に限定されないが、緯編地の場合、全コース、又は1〜4コースおきに(1〜4コースを空けて)、該糸条が1本挿入されていることが、サイズ適応性の観点から好ましい。尚、例えば、3コースおきに1本挿入とは、撚糸した弾性糸の糸条を1コース挿入後、次の3コースは挿入しないということを意味する。また、経編地の場合、オールイン、又は1イン1〜4アウトで挿入することが、サイズ適応性の観点から好ましい。
緯編地、経編地ともに、挿入量が増すほどハイパワーの編地となる。また、緯編地であるか経編地であるかは衣服の目的に応じて選定することができる。
撚糸した弾性糸を含む糸条を挿入する編地の地組織については特に限定されないが、具体例として、緯編地では、シングル編地の天竺、鹿の子等、ダブル編地ではスムース、ポンチローマ等任意である。また、経編では、クインズコードやハーフ組織に挿入組織を組み入れる方法や、ラッセル編機では既存のルーピング組織と挿入組織とを組み合わせた、例えば、6コースサテン、6コースチュール、ツインパワーといった組織の使用が可能である。また、撚糸した弾性糸を含む糸条以外の弾性糸を使用することも可能であり、例えば、弾性糸をプレーティングで編成することも可能である。
挿入組織については、緯編地においては、例えば、天竺組織中に緯方向にタックとウェルト(ミスとも称される)を交互に繰り返す等の、タックとウェルトを組み合わせた組織とすることができる。また、弾性撚糸の繊度が100dtex以下の場合、緯方向にニットとタックを交互に繰り返す等の、ニットとタックとの組み合わせ組織も可能であり、さらには、ニットとタック、ウェルトとを組み合わせた組織を使用できるが、タックとウェルトのみの方が本発明の効果が高くなるため、好ましい。
また、経編地においては、例えばラッセル編機を使用した場合、00/11/00/22/00/11//、又は、00/11//等の挿入組織が使用できる。また、弾性撚糸の繊度が100dtex以下の場合、10/11//等のニットと挿入の組み合わせも可能であるが、挿入組織のみの方が、所望の効果が高くなるため、好ましい。
さらに、弾性糸に無機物質を含有することが可能で、含有する無機物質の性能を加味した編地とすることができ、例えば、酸化チタンを含有させると、熱伝導性に優れ、放熱性の良い編地とすることができる。無機物質の含有法としては、弾性糸の紡糸原液に無機物質を含有させて紡糸する方法が最も簡単である。無機物質とは、酸化チタン等のセラミックスの無機物単体及び/又は無機化合物をいい、弾性糸の紡糸の障害とならない様、微粉末状が好ましい。これら無機物質は、弾性糸に1〜10重量%含有されていることが好ましく、より好ましくは2〜5重量%である。無機物質の含有量が低いと、無機物質の持つ効果が発揮されず、高すぎると、紡糸時や伸長時に糸切れすることがある。
本実施形態の編地の染色仕上げ方法としては、通常の染色仕上げ工程が使用でき、使用する繊維素材に応じた染色条件とし、使用する染色機も液流染色機、ウインス染色機およびパドル染色機など任意で、吸水性や柔軟性を向上させる加工剤の使用も行える。
本実施形態の編地を衣服に用いる場合、緯編地、経編地ともに、挿入された撚糸した弾性糸を含む糸条が、衣服として伸長されやすい方向と同方向に配向するように編地が含まれることが、所望の効果がより高くなるため好ましい。
本実施形態の編地を用いた衣服は、身体に密着して着用される衣服であることが好ましい。具体的には、下記式:
ゆとり率%={(衣服のサイズ)−(身体のサイズ)}/(身体のサイズ)×100
{式中、衣服のサイズは、身体と衣服との同位置での衣服の周径であり、身体のサイズは、身体と衣服との同位置での身体の周径である。}
で求められる、ゆとり率が0%以下の衣服の場合、所望効果が最も効果的に奏される。
本実施形態の衣服では、衣服全体が身体に密着する衣服の他、部分的に身体に密着する衣服でもサイズ適応性に優れる効果が発揮される。
以下、実施例、比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。尚、実施例、比較例における評価は以下の方法により行なった。
[1]弾性糸の撚り数
弾性糸の撚り数を、検撚機にて弾性糸に0.1gの荷重をかけて測定する。
弾性糸と非弾性の合撚糸の場合は、合撚糸に20gの荷重をかけて弾性糸と非弾性糸とを分離しつつ撚り数を測定する。
上記の通りの荷重をかける他は、JIS L 1095附属書2に記載の方法に準じて測定する。
[2]サイズ適応性(着圧、着圧増加率)
膝下までの弾性ストッキング、又はタイツをザルツマン着圧測定器MST MKIIIを使用し、脚型サイズを6号と9号に同じ弾性ストッキング、又はタイツを穿かせた時の着圧を、脹脛部で測定する。
また、脚型が大きくなることによる着圧増加率を下記式:
着圧増加率(%)={(9号脚型の着圧)―(6号脚型の着圧)}/(6号脚型の着圧)×100
により求める。
着圧増加率が低いほど、サイズ適応性に優れ、本実施例では20%以下着圧増加率を合格とし、10%以下を特にサイズ適応性に優れるものとした。
[3]糸条を構成する弾性糸の繊度
編地中から撚糸された弾性糸を含む糸条を抜き出し、弾性糸の撚りを解撚後、弾性糸に0.1gの荷重をかけて長さと重量を求め、繊度を計算する。撚糸された弾性糸を含む糸条が合撚糸、又は被覆弾性糸の場合は、弾性糸と非弾性糸を分離し、弾性糸の撚りを解撚して、弾性糸に0.1gの荷重をかけて長さと重量を測定し、繊度を計算する。
[4]品位
製造した製品の品位を、下記の評価基準で判定し、△以上を合格とする:
〇 : 製品の品位が極めて良好である
△ : 製品の外観にところどころピリング状の糸だまりがみられる
× : 製品の外観ほぼ全面にピリング状の糸だまりがみられ、見映えが悪い。
[実施例1]
撚糸した弾性糸を含む糸条として、弾性糸235dtex(商品名:ロイカHS(登録商標):旭化成株式会社製)を撚糸機にて、撚糸機の撚り数設定をZ撚りで800T/m、弾性糸のドラフト率3.0にて製造した。
得られた糸条を、釜径4.5インチのストッキング編機で、地組織がナイロン56dtexex/36フィラメントの双子の天竺組織中に、3コースおきにタックとウェルトを交互に繰り返す挿入組織を1本挿入するように、また、ザルツマン脚型着圧測定器 6号の脚型で脹脛部がほぼ20ヘクトパスカル(hPa:以下同じ記号を使用する)となるように設計して、爪先から膝下までのストッキングを編成した。
得られた編地を染色し、柔軟仕上げ剤に浸漬させて乾燥後、脚型に製作した型枠にストッキングを穿かせて、湿熱110℃で30秒間スチームセットして弾性ストッキングとした。
この弾性ストッキングの着圧をザルツマン着圧測定器で測定した結果、及び撚糸数等を、以下の表1に示す。
脚型のサイズが変化しても、着圧変化の小さいストッキングが得られた。
[実施例2〜6、比較例1〜3]
実施例1において、挿入する弾性糸の糸条を全コースとし(実施例2)、挿入する弾性糸の糸条を4コースおき(実施例3)、5コースおき(実施例4)として、他の条件は同じとして弾性ストッキングを製造した。さらに、実施例1において、弾性糸の撚糸数を変更し、300T/m(実施例5)、900T/m(実施例6)、100T/m(比較例2)、1200T/m(比較例3)、弾性糸を撚糸しない原糸のまま(比較例1)として編地中に挿入して弾性ストッキングを製造した。
結果を以下の表1に示す。
弾性糸を撚糸しない比較例1、及び弾性糸の撚糸数が少ない比較例2では、着圧変化が大きい弾性ストッキングとなった。また、撚糸数が多すぎる比較例3では、着圧変化は少ないものの品位は悪く、また製編性に問題があり、編地製造困難であった。
[実施例7]
撚糸した弾性糸を含む糸条として、弾性糸155dtex(商品名:ロイカHS(登録商標):旭化成株式会社製)とナイロン33dtex/24フィラメントとを合撚機にて、撚糸機の撚り数設定値をZ撚りで600T/m、弾性糸のドラフト率3.3にて製造した。
得られた糸条を、釜径4.5インチのストッキング編機で、地組織がナイロン56dtex/36フィラメントの双子の天竺組織中に、3コースおきにタックとウェルトを交互に繰り返す挿入組織を1本挿入するように設計して、爪先から膝下までのストッキングを編成した。
得られた編地を染色し、柔軟仕上げ剤に浸漬させて乾燥後、脚型に製作した型枠にストッキングを穿かせて、湿熱110℃で30秒間スチームセットして弾性ストッキングとした。
この弾性ストッキングの着圧をザルツマン着圧測定器で測定した結果を以下の表1に示す。
挿入する糸条が合撚糸であっても、着圧変化の小さいストッキングが得られた。
[実施例8]
ラッセル編機によるガードルを製造するにあたり、撚糸した弾性糸を含む糸条として、弾性糸310dtex(商品名:ロイカCR(登録商標):旭化成株式会社製)とナイロン33dtex/24フィラメントとを合撚機にて、撚糸機の撚り数設定値をZ撚りで500T/m、弾性糸のドラフト率3.3にて製造した。
得られた糸条を挿入糸のバンク筬にオールインで糸通しし、ナイロン56dtex/24フィラメントをフロント筬に糸通しして、28ゲージの6コースサテン組織を編成した。
製造できた編地を精練、プレセット後染色を行い、吸水柔軟剤を付与後185℃60秒のヒートセットを行い仕上げた。
得られた編地でガードルを製造する予定であるが、着圧変化を測定し易くするため、ザルツマン着圧試験機で測定できるよう弾性ストッキングを縫製することにし、脹脛部の着圧をザルツマン着圧測定器 6号の脚型で、ほぼ20hPaとなるようにサイズに裁断、縫製して着圧を測定した。
結果を表1に示す。
ストッキングでの測定ではあるが脚型のサイズが変わっても着圧増加はわずかであった。また、実際に本実施例の編地を用いてMサイズとSサイズのガードルを縫製して、普段Mサイズのガードルを着用するモニターに着用させたところ、どちらのガードルも締め付け感に差がないガードルであった。
[実施例9、10]
実施例8において、撚糸した弾性糸の糸条を1イン4アウトで糸通しして編成した編地(実施例9)、撚糸した弾性糸の糸条を1イン5アウトで糸通しして編成した編地(実施例10)を、それぞれ、他の条件は実施例8と同じとして製造し、実施例8と同じように評価した。
結果を以下の表1に示す。
ストッキングでの測定ではあるが脚型のサイズが変わっても着圧増加はわずかであった。また、実際に本実施例の編地を用いてMサイズとSサイズのガードルを縫製して、普段Mサイズのガードルを着用するモニターに着用させたところ、どちらのガードルも締め付け感に差がないガードルであった。
[実施例11]
撚糸した弾性糸を含む糸条として、弾性糸78dtex(商品名:ロイカCR(登録商標):旭化成株式会社製)と、ナイロン13dtexとを合撚機にて、撚り数設定をZ撚りで700T/m、弾性糸のドラフト率3.2にて製造した。
得られた糸条を、釜径4.5インチのストッキング編機で、地組織がナイロン56dtexex/36フィラメントの双子の天竺組織中に、3コースおきにニットとタックとを交互に繰り返す挿入組織を1本挿入するように、また、ザルツマン脚型着圧測定器 6号の脚型で脹脛部がほぼ20ヘクトパスカル(hPa:以下同じ記号を使用する)となるように設計して、爪先から膝下までのストッキングを編成した。
得られた編地を染色し、柔軟仕上げ剤に浸漬させて乾燥後、脚型に製作した型枠にストッキングを穿かせて、湿熱110℃で30秒間スチームセットして弾性ストッキングとした。
この弾性ストッキングの着圧をザルツマン着圧測定器で測定した結果、及び撚糸数等を以下の表1に示す。
脚型のサイズが変化しても、着圧変化の小さいストッキングが得られた。
[実施例12]
着圧系のタイツを製造するにあたり、撚糸した弾性糸を含む糸条として、弾性糸44dtex(商品名:ロイカCR(登録商標):旭化成株式会社製)を撚糸機の撚り数設定をZ撚りで500T/m、弾性糸のドラフト率3.0にて製造した。製造した撚糸した弾性糸を芯糸とする被覆弾性糸を製造するため、カバーリング機を使用して巻き糸をナイロン33dt/23フィラメントを、S撚りで撚り数1200T/m、弾性糸のドラフト率3.2として被覆弾性糸を製造した。
得られた糸条を使用し、釜径4インチ、針数380本のパンスト編機にて天竺組織を編成し、柔軟仕上げ剤に浸漬させて乾燥後、脚型に製作した型枠にタイツを穿かせて、湿熱110℃で30秒間スチームセットして着圧系のタイツとした。
製造した着圧系タイツの着圧をザルツマン着圧測定器で測定した結果、及び撚糸数等を、以下の表1に示す。
脚型のサイズが変化しても、着圧変化の小さい着圧系のタイツが得られた。
Figure 2020133068
本発明の編地を用いた衣服は、着用者のサイズ変化があっても、同じ締め付け感、むくみ防止等の機能効果が期待できる衣服となるため、弾性ストッキング、着圧系のタイツ、ガードル、スポーツブラ、サポーター等として好適であり、また、コンプレッションスポーツウェア、ゲーター等にも利用可能である。

Claims (7)

  1. 挿入組織を有する編地であって、撚り数200〜1000T/mで撚糸された弾性糸を含む糸条が該挿入組織に挿入されていることを特徴とする編地。
  2. 前記撚糸された弾性糸を含む糸条が、弾性糸と非弾性糸との合撚糸である、請求項1に記載の編地。
  3. 前記撚糸された弾性糸を含む糸条が、撚糸された弾性糸を芯糸とし、該芯糸に非弾性糸が巻き付けられた被覆弾性糸である、請求項1に記載の編地。
  4. 前記編地が緯編地であり、かつ、前記撚糸された弾性糸を含む糸条が、全コースに、又は1〜4コースおきに1本挿入されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の編地。
  5. 前記編地が経編地であり、かつ、前記撚糸された弾性糸を含む糸条が、オールインで、又は1イン1〜4アウトで挿入されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の編地。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の編地を含む衣服。
  7. 身体に密着して着用される、請求項6に記載の衣服。
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