JP2020172634A - エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents
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Abstract
【解決方法】下記成分(A)〜(C)を含有するエポキシ樹脂組成物、及びその硬化物である。
(A)10℃における粘度が250Pa・s以下の主剤エポキシ樹脂
(B)下記一般式(1)で示されるジアミンと、少なくとも1つのエポキシ基を有するエポキシ化合物との反応生成物(b1)を含むエポキシ樹脂硬化剤
H2N−H2C−A−CH2−NH2 (1)
(式(1)中、Aはシクロヘキシレン基又はフェニレン基である。)
(C)23℃における表面張力が20.5〜28.0dyne/cmである添加剤
【選択図】なし
Description
例えば特許文献1には、少なくとも1つ以上のグリシジル基を有する化合物と、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン又はキシリレンジアミンに相当する特定構造のジアミンとの反応生成物であるポリアミン化合物をエポキシ樹脂硬化剤として含み、且つ、特定の性質を有するポリエーテル変性ポリシロキサン及びアミノ基変性ポリシロキサンとを組み合わせて配合したエポキシ樹脂組成物が、透明性等の表面外観、乾燥しやすさ、基材への密着性、及び耐水性に優れることが開示されている。
本発明の課題は、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、キシリレンジアミン等の所定のジアミンとエポキシ化合物との反応生成物であるポリアミン化合物をエポキシ樹脂硬化剤として含み、10℃程度の低温条件下で用いても外観良好な塗膜を形成できるエポキシ樹脂組成物、及びその硬化物を提供することにある。
すなわち本発明は、下記に関する。
[1]下記成分(A)〜(C)を含有するエポキシ樹脂組成物。
(A)10℃における粘度が250Pa・s以下の主剤エポキシ樹脂
(B)下記一般式(1)で示されるジアミンと、少なくとも1つのエポキシ基を有するエポキシ化合物との反応生成物(b1)を含むエポキシ樹脂硬化剤
H2N−H2C−A−CH2−NH2 (1)
(式(1)中、Aはシクロヘキシレン基又はフェニレン基である。)
(C)23℃における表面張力が20.5〜28.0dyne/cmである添加剤
[2]前記成分(C)の23℃における表面張力が20.5〜23.5dyne/cmである、[1]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[3]前記成分(C)がポリエーテル構造を有するシリコーン系添加剤及びポリエーテル構造を有するアクリル系添加剤からなる群から選ばれる少なくとも1種である、[1]又は[2]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[4]前記成分(C)の含有量が0.005〜0.5質量%である、[1]〜[3]のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
[5]前記反応生成物(b1)が1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンと、ビスフェノールAから誘導されたグリシジルオキシ基を有する多官能エポキシ樹脂との反応生成物である、[1]〜[4]のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
[6]さらに成分(D)として硬化促進剤を含有する、[1]〜[5]のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
[7]前記成分(D)がフェノール化合物、有機酸類、及び有機リン系化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種である、[6]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[8]前記成分(D)がp−tert−ブチルフェノール、サリチル酸、及び亜リン酸トリフェニルからなる群から選ばれる少なくとも1種である、[7]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[9][1]〜[8]のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物。
本発明のエポキシ樹脂組成物(以下、単に「本発明の組成物」ともいう)は、下記成分(A)〜(C)を含有する。
(A)10℃における粘度が250Pa・s以下の主剤エポキシ樹脂
(B)下記一般式(1)で示されるジアミンと、少なくとも1つのエポキシ基を有するエポキシ化合物との反応生成物(b1)を含むエポキシ樹脂硬化剤
H2N−H2C−A−CH2−NH2 (1)
(式(1)中、Aはシクロヘキシレン基又はフェニレン基である。)
(C)23℃における表面張力が20.5〜28.0dyne/cmである添加剤
本発明の組成物は上記成分(A)〜(C)を含有することにより、10℃程度の低温条件下で用いても作業性が良好で、気泡の混入も少なく、外観が良好な塗膜を形成できる。
本発明の組成物は、成分(A)として、10℃における粘度が250Pa・s以下の主剤エポキシ樹脂を含有する。主剤エポキシ樹脂(A)の粘度が上記範囲であることにより、低温条件下で用いても作業性が良好で、外観良好な塗膜を形成できるエポキシ樹脂組成物が得られる。
本発明において「主剤エポキシ樹脂」とは、少なくともエポキシ樹脂を含み、エポキシ樹脂組成物の主剤となる成分をいう。
上記粘度は、10℃においてE型粘度計で測定される値であり、具体的には実施例に記載の方法で測定できる。
成分(A)に用いられる好ましいエポキシ樹脂の具体例としては、メタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミノ基を有する多官能エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタンから誘導されたグリシジルアミノ基を有する多官能エポキシ樹脂、パラアミノフェノールから誘導されたグリシジルアミノ基及びグリシジルオキシ基を有する多官能エポキシ樹脂、ビスフェノールAから誘導されたグリシジルオキシ基を有する多官能エポキシ樹脂、ビスフェノールFから誘導されたグリシジルオキシ基を有する多官能エポキシ樹脂、フェノールノボラックから誘導されたグリシジルオキシ基を有する多官能エポキシ樹脂、レゾルシノールから誘導されたグリシジルオキシ基を有する多官能エポキシ樹脂、及び、これら多官能エポキシ樹脂の水素添加品である水添エポキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂が挙げられる。柔軟性や耐衝撃性、耐湿熱性などの諸性能を向上させるために、上記の種々のエポキシ樹脂を2種以上混合して使用することもできる。
上記反応性希釈剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、成分(B)として、下記一般式(1)で示されるジアミンと、少なくとも1つのエポキシ基を有するエポキシ化合物との反応生成物(b1)を含むエポキシ樹脂硬化剤を含有する。
H2N−H2C−A−CH2−NH2 (1)
(式(1)中、Aはシクロヘキシレン基又はフェニレン基である。)
本発明の組成物は成分(B)として所定の反応生成物(b1)を含むエポキシ樹脂硬化剤を含有することにより、硬化性が良好で、耐水性や硬度等が良好な塗膜を形成することができる。
反応生成物(b1)は、前記一般式(1)で示されるジアミン(以下、単に「原料ジアミン」ともいう)と、少なくとも1つのエポキシ基を有するエポキシ化合物(以下、単に「原料エポキシ化合物」ともいう)との反応生成物である。
式(1)中、Aはシクロヘキシレン基又はフェニレン基であり、シクロヘキシレン基が好ましい。具体的には、Aは1,2−シクロヘキシレン基、1,3−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキシレン基、1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、及び1,4−フェニレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、硬化性、得られる塗膜の硬度等の観点からは1,2−シクロヘキシレン基、1,3−シクロヘキシレン基、及び1,4−シクロヘキシレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、1,3−シクロヘキシレン基がより好ましい。なお本明細書におけるシクロヘキシレン基には、シス体、トランス体のいずれも含まれる。
上記の中でも、硬化性、得られる塗膜の硬度等の観点からは1,2−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、及び1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンがより好ましい。
上記の中でも、反応性の観点から、原料エポキシ化合物としては2つ以上のエポキシ基を有する化合物が好ましい。耐熱性、得られる塗膜の硬度等の観点からは、成分(A)に用いるエポキシ樹脂として例示した、分子内に芳香環又は脂環式構造を含む多官能エポキシ樹脂が好ましく、分子内に芳香環を含む多官能エポキシ樹脂がより好ましく、ビスフェノールAから誘導されたグリシジルオキシ基を有する多官能エポキシ樹脂、及びビスフェノールFから誘導されたグリシジルオキシ基を有する多官能エポキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種がより好ましく、ビスフェノールAから誘導されたグリシジルオキシ基を有する多官能エポキシ樹脂がさらに好ましい。
反応に用いる原料ジアミンと原料エポキシ化合物との比率は特に制限されないが、反応生成物(b1)がエポキシ樹脂硬化剤としての作用を発揮するためには、反応生成物(b1)は主剤エポキシ樹脂(A)中のエポキシ基と反応しうる活性水素を有している必要がある。この観点から、原料ジアミン中の活性水素数を[D]、原料エポキシ化合物中のエポキシ基数を[E]とした場合に、[D]/[E]が、好ましくは20〜4、より好ましくは16〜8、さらに好ましくは12〜8となる比率で反応させる。
反応時の温度及び反応時間は、使用する原料エポキシ化合物の種類等に応じて適宜選択することができる。反応速度及び生産性、並びに原料の分解等を防止する観点からは、反応時の温度は好ましくは50〜150℃、より好ましくは70〜120℃である。また反応時間は、原料エポキシ化合物の添加が終了してから、好ましくは0.5〜12時間、より好ましくは1〜6時間である。
また成分(B)には、本発明の効果を損なわない範囲で、さらにベンジルアルコール等の非反応性希釈剤等を配合してもよい。
但し成分(B)に含まれる反応生成物(b1)の含有量は、本発明の効果を得る観点から、成分(B)全量に対し、好ましくは40質量%以上、より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは60質量%以上である。また、上限は100質量%である。
本発明の組成物は、成分(C)として、23℃における表面張力が20.5〜28.0dyne/cmである添加剤(以下、単に「添加剤(C)」ともいう)を含有する。本発明の組成物は、上記所定の表面張力を有する添加剤(C)を含有することにより、低温条件下でも外観良好な塗膜を形成できる。
上記表面張力は、JIS K2241:2017「切削油剤」の6.3.3「ウィルヘルミー表面張力計による試験方法」に準拠して23℃において測定される値であり、具体的には実施例に記載の方法で測定できる。
これらの中でも、低温条件下で外観良好な塗膜を形成する観点から、好ましくはシリコーン系添加剤及びアクリル系添加剤からなる群から選ばれる少なくとも1種である。
本明細書において「シリコーン系添加剤」とは、主鎖がシリコーン鎖である添加剤、「アクリル系添加剤」とは、主鎖がポリアクリレート鎖である添加剤を意味する。
シリコーン添加剤の中でも、低温条件下で外観良好な塗膜を形成する観点から、ポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリエーテルエステル変性ポリシロキサン等の、ポリエーテル構造を有するシリコーン系添加剤が好ましく、ポリエーテル変性ポリシロキサンがより好ましく、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンがさらに好ましい。
アクリル系添加剤の中でも、低温条件下で外観良好な塗膜を形成する観点から、ポリエーテルマクロマー変性アクリレート、シリコーン及びポリエーテルのマクロマー変性アクリレート等の、ポリエーテル構造を有するアクリル系添加剤が好ましい。
本発明の組成物は、成分(D)として、さらに硬化促進剤を含有してもよい。本発明の組成物が硬化促進剤(D)を含有することにより、硬化速度及び塗膜の硬度を向上させることができる。
当該硬化促進剤としては、例えば、フェノール化合物、有機酸類、有機酸塩類、3級アミン類、4級アンモニウム塩類、イミダゾール類、有機リン系化合物、4級ホスホニウム塩類、ジアザビシクロアルケン類、有機金属塩化合物、ホウ素化合物、及び金属ハロゲン化物等が挙げられる。
硬化速度及び塗膜の硬度を向上させる観点から、フェノール化合物としては、好ましくはフェノール、クレゾール、p−イソプロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、ノニルフェノール、及びビスフェノールAからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくはp−tert−ブチルフェノールである。
カルボン酸系化合物としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、2−エチルヘキサン酸、安息香酸等のモノカルボン酸;乳酸、サリチル酸等のヒドロキシカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、アジピン酸、セバシン酸、イソフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸等の多価カルボン酸;等が挙げられる。
スルホン酸系化合物としては、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等が挙げられる。
硬化速度及び塗膜の硬度を向上させる観点から、有機酸類としては、好ましくはカルボン酸系化合物、より好ましくはヒドロキシカルボン酸であり、さらに好ましくはサリチル酸である。
イミダゾール類としては、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール等が挙げられる。
有機リン系化合物としては、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、亜リン酸トリフェニル等が挙げられ、好ましくは亜リン酸トリフェニルである。
4級ホスホニウム塩類としては、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド等が挙げられる。
ジアザビシクロアルケン類としては、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等が挙げられる。
有機金属塩化合物としては、オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫等が挙げられる。ホウ素化合物としては三フッ化ホウ素、トリフェニルボレート等が挙げられる。また、金属ハロゲン化物としては塩化亜鉛、塩化第二錫等が挙げられる。
上記の中でも、組成物への溶解性及び速硬化性の観点から、成分(D)は、フェノール化合物、有機酸類、及び有機リン系化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、フェノール化合物、ヒドロキシカルボン酸、及び有機リン系化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種がより好ましく、p−tert−ブチルフェノール、サリチル酸、及び亜リン酸トリフェニルからなる群から選ばれる少なくとも1種がさらに好ましい。
粘度上昇を抑制する観点、組成物への溶解性、並びに塗膜の硬度及び耐候性の観点からは、成分(D)はフェノール化合物及び有機リン系化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種がより好ましく、粘度上昇を抑制する観点、組成物への溶解性、塗膜の硬度及び耐候性、並びに塗膜の耐水性の観点からはフェノール化合物がさらに好ましい。上記観点から、成分(D)はより好ましくはp−tert−ブチルフェノール及び亜リン酸トリフェニルからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、さらに好ましくはp−tert−ブチルフェノールである。
但し本発明の組成物中、成分(A)〜(C)の合計含有量は、本発明の効果を得る観点から、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、よりさらに好ましくは90質量%以上である。また、上記含有量の上限は100質量%である。
本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化物(以下、単に「本発明の硬化物」ともいう)は、上述した本発明のエポキシ樹脂組成物を公知の方法で硬化させたものである。エポキシ樹脂組成物の硬化条件は用途、形態に応じて適宜選択され、特に限定されないが、低温条件下で塗布及び硬化を行っても、作業性が良好で、気泡の混入も少なく、透明性、平滑性、光沢性等が良好な塗膜を形成できる。この観点から、エポキシ樹脂組成物の塗布及び硬化温度は、好ましくは20℃以下、より好ましくは15℃以下である。
本発明の硬化物の形態も特に限定されず、用途に応じて選択することができる。外観良好な塗膜を形成できる観点からは、当該エポキシ樹脂組成物の硬化物は膜状の硬化物であることが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は硬化性が良好で、低温条件下で外観良好な塗膜を形成できることから、例えば、船舶塗料、重防食塗料、タンク用塗料、パイプ内装用塗料、外装用塗料、床材用塗料等の塗料用途に好適に用いられる。
表面張力は、JIS K2241:2017「切削油剤」の6.3.3「ウィルヘルミー表面張力計による試験方法」に準拠して、23℃、50%R.H.条件下で、協和界面化学(株)製の自動表面張力計「CBVP−A3」を用いて測定した。
主剤エポキシ樹脂、及び表4に記載の硬化剤、添加剤及び硬化促進剤の混合物の10℃における粘度は、東機産業(株)製のE型粘度計「TVE−22H型粘度計 コーンプレートタイプ」を用いて測定した。
基材としてリン酸亜鉛処理鉄板(パルテック(株)製;SPCC−SD PB−N144 0.8×70×150mm)を用いた。10℃、80%R.H.条件下で、基材上に各例のエポキシ樹脂組成物をアプリケーターを用いて塗布し、塗膜を形成した(塗布直後の塗膜厚み:200μm)。この塗膜を10℃、80%R.H.条件下で保存し、1日経過後の塗膜の外観を目視観察して、透明性、平滑性、光沢性、及び表面状態を以下の基準で評価した。透明性、平滑性、光沢性についてはEx,G,F,Pの順に評価結果が良好であることを示す。また、表面状態がC評価以下のものを不合格とした。
<透明性>
Ex:優秀(濁りなし)
G:良好(わずかに濁りがあるが、使用上問題なし)
F:可(やや白濁あり)
P:不良(白濁)
<平滑性>
Ex:優秀
G:良好
F:可
P:不良(ハジキがある、又は全面に凹凸がある)
<光沢性>
Ex:優秀(光沢あり)
G:良好(やや光沢が劣るが、使用上問題なし)
F:可(光沢が少ない)
P:不良(光沢なし)
<表面状態>
A:気泡も凹凸もない
B:気泡はないが、わずかに凹凸が見られる
C:気泡若しくは凹凸が多い
D:ゆず肌
E:ベナードセル
10℃、80%R.H.条件下で、前記と同様の方法で基材(リン酸亜鉛処理鉄板)上に各例のエポキシ樹脂組成物を塗布し、塗膜を形成した(塗布直後の塗膜厚み:200μm)。この塗膜を10℃、80%R.H.条件下で保存し、1、2、7日経過後に指触により以下の基準で評価した。
Ex:優秀(約50Nの力で親指を押し付けた際も塗膜のべたつきがなく、指紋の残存もなし)
G:良好(約50Nの力で親指を押し付けた際に塗膜のべたつきはないが、指触後の指紋の残存あり)
F:可(約50Nの力で親指を押し付けた際に塗膜のべたつきあり)
P:不良(約5Nの力で親指を押し付けた際に塗膜のべたつきあり)
10℃、80%R.H.条件下で、前記と同様の方法で基材(リン酸亜鉛処理鉄板)上に各例のエポキシ樹脂組成物を塗布し、塗膜を形成した(塗布直後の厚み:200μm)。この塗膜を10℃、80%R.H.条件下で保存し、1、2、7日経過後にJIS K5600−5−4:1999に準拠して鉛筆硬度を測定した。
10℃、80%R.H.条件下で、前記と同様の方法で基材(リン酸亜鉛処理鉄板)上に各例のエポキシ樹脂組成物を塗布し、塗膜を形成した(塗布直後の厚み:200μm)。この塗膜を10℃、80%R.H.条件下で保存し、1、2、7日経過後に塗膜表面にスポイトで純水を2〜3滴滴下し、その箇所を50mLスクリュー管瓶で蓋をした。24時間経過後に水を拭き取り、外観を目視観察して、以下の基準で評価した。
Ex:優秀(全く変化なし)
G:良好(わずかに変化はあるが、使用上問題なし)
F:可(やや白化あり)
P:不良(白化)
表4に記載のエポキシ樹脂組成物を用いて、次の通り耐候性試験を行った。
各例で得られたエポキシ樹脂組成物を、20mm×20mm×厚さ2mmのシリコーン型内で、23℃で7日間硬化させて試験片を作製した。次いで、該試験片をUV試験機((株)東洋精機製作所製「サンテストXXL+」)に入れ、キセノンランプにより波長300〜400nmの紫外線を照度60W/m2の強度で照射した。
UV照射量が6000(kJ/m2)に到達した後に試験片を取り出し、色差計(日本電色工業(株)製「ZE2000」)を用いて、JIS K7373:2006に準拠してYI値を測定した。耐候性試験後のYI値を表4に示した。YI値が小さいほど硬化物の耐候性が良好であることを示す。
攪拌装置、温度計、窒素導入管、滴下漏斗及び冷却管を備えた内容積2リットルのセパラブルフラスコに、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン(1,3−BAC、三菱瓦斯化学(株)製、シス/トランス比=77/23)569g(4.0モル)を仕込み、窒素気流下、攪拌しながら80℃に昇温した。80℃に保ちながら、エポキシ化合物としてビスフェノールAから誘導されたグリシジルオキシ基を有する多官能エポキシ樹脂(三菱ケミカル(株)製「jER828」、エポキシ当量:186g/当量)298g(1,3−BAC 1モルに対し0.2モルとなる量)を2時間かけて滴下した。滴下終了後、100℃に昇温して2時間反応を行い、反応生成物(b1)に相当する、1,3−BACとjER828との反応生成物867g(活性水素当量60g/当量)を得た。ここに非反応性希釈剤であるベンジルアルコール579gを添加して希釈し、エポキシ樹脂硬化剤1(反応生成物(b1)の濃度60質量%、活性水素当量100g/当量)1446gを得た。
主剤エポキシ樹脂(A)として、三菱ケミカル(株)製「jER801N」(ビスフェノールAから誘導されたグリシジルオキシ基を有する多官能エポキシ樹脂のアルキルグリシジルエーテル希釈品、アルキルグリシジルエーテルの含有量:15質量%、エポキシ当量:215g/当量、10℃における粘度:7.3Pa・s)を用い、エポキシ樹脂硬化剤(B)として、製造例1で得られたエポキシ樹脂硬化剤1を用いた。主剤エポキシ樹脂のエポキシ基数と、エポキシ樹脂硬化剤の活性水素数とが1/1となるよう表1に記載の配合量にて配合し、さらに実施例1〜7及び比較例2では、表1に示す量の各種添加剤を添加して混合し、エポキシ樹脂組成物を調製した。
得られたエポキシ樹脂組成物について、前述の方法で評価を行った。結果を表1に示す。
主剤エポキシ樹脂(A)として、三菱ケミカル(株)製「jER807」(ビスフェノールFから誘導されたグリシジルオキシ基を有する多官能エポキシ樹脂、エポキシ当量:169g/当量、10℃における粘度:38.5Pa・s)を用い、エポキシ樹脂硬化剤(B)として、製造例1で得られたエポキシ樹脂硬化剤1を用いた。主剤エポキシ樹脂のエポキシ基数と、エポキシ樹脂硬化剤の活性水素数とが1/1となるよう表2に記載の配合量にて配合し、さらに実施例8〜10及び比較例4では、表2に示す量の各種添加剤を添加して混合し、エポキシ樹脂組成物を調製した。
得られたエポキシ樹脂組成物について、前述の方法で評価を行った。結果を表2に示す。
比較用の主剤エポキシ樹脂(A)’として、三菱ケミカル(株)製「jER828」(ビスフェノールAから誘導されたグリシジルオキシ基を有する多官能エポキシ樹脂、エポキシ当量:186g/当量、10℃における粘度:255.4Pa・s)を用い、エポキシ樹脂硬化剤(B)として、製造例1で得られたエポキシ樹脂硬化剤1を用いた。主剤エポキシ樹脂のエポキシ基数と、エポキシ樹脂硬化剤の活性水素数とが1/1となるよう表3に記載の配合量にて配合し、さらに比較例6〜8では、表3に示す量の各種添加剤を添加して混合し、エポキシ樹脂組成物を調製した。
得られたエポキシ樹脂組成物について、前述の方法で評価を行った。結果を表3に示す。
主剤エポキシ樹脂(A)として、三菱ケミカル(株)製「jER801N」(ビスフェノールAから誘導されたグリシジルオキシ基を有する多官能エポキシ樹脂のアルキルグリシジルエーテル希釈品、エポキシ当量:215g/当量、10℃における粘度:7.3Pa・s)を用い、エポキシ樹脂硬化剤(B)として、製造例1で得られたエポキシ樹脂硬化剤1を用いた。主剤エポキシ樹脂のエポキシ基数と、エポキシ樹脂硬化剤の活性水素数とが1/1となるよう表4に記載の配合量にて配合し、さらに、表4に示す量の添加剤(C)及び硬化促進剤(D)を添加して混合し、エポキシ樹脂組成物を調製した。
得られたエポキシ樹脂組成物について、前述の方法で評価を行った。結果を表4に示す。
(C1)BYK−333 ビックケミー・ジャパン(株)製、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、23℃における表面張力:20.6dyne/cm、Lot No.0001527106
(C2)BYK−331 ビックケミー・ジャパン(株)製、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、23℃における表面張力:20.9dyne/cm、Lot No.0001835486
(C3)BYK−378 ビックケミー・ジャパン(株)製、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、23℃における表面張力:20.9dyne/cm、Lot No.0001612792
(C4)BYK−3565 ビックケミー・ジャパン(株)製、シリコーン及びポリエーテルのマクロマー変性アクリレート、23℃における表面張力:23.0dyne/cm、Lot No.0001890547
(C5)BYK−330 ビックケミー・ジャパン(株)製、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、23℃における表面張力:23.1dyne/cm、Lot No.0001544450
(C6)BYK−356 ビックケミー・ジャパン(株)製、アクリル系共重合物、23℃における表面張力:25.1dyne/cm、Lot No.0001548680
(C7)BYK−3560 ビックケミー・ジャパン(株)製、ポリエーテルマクロマー変性アクリレート、23℃における表面張力:27.2dyne/cm、Lot No.0001873272
(c1)BYK−322 ビックケミー・ジャパン(株)製、アラルキル変性ポリメチルアルキルシロキサン、23℃における表面張力:28.5dyne/cm、Lot No.0001547479
また表3より、主剤エポキシ樹脂の粘度が本願の規定範囲外である場合は、10℃という低温条件下で塗膜形成を行うと、所定の添加剤を配合しない場合には表面状態が著しく悪化し(比較例5)、添加剤を配合した場合であっても塗膜中の泡抜けが悪く、外観良好な塗膜が得られなかった(比較例6〜8)。
表4より、実施例3のエポキシ樹脂組成物にさらに硬化促進剤(D)を配合した実施例11〜15のエポキシ樹脂組成物では、塗膜外観を良好な状態で維持したまま硬化速度及び塗膜の硬度が向上した。特に、成分(D)として亜リン酸トリフェニル又はp−tert−ブチルフェノールを用いた場合(実施例12、13)には、サリチル酸を用いた場合(実施例11)と比較して粘度上昇を抑制することができ、塗膜の耐候性も良好であった。成分(D)としてp−tert−ブチルフェノールを用いた場合(実施例13〜15)は、実施例3と比較すると、上記に加えて塗膜の耐水性も向上した。
Claims (9)
- 下記成分(A)〜(C)を含有するエポキシ樹脂組成物。
(A)10℃における粘度が250Pa・s以下の主剤エポキシ樹脂
(B)下記一般式(1)で示されるジアミンと、少なくとも1つのエポキシ基を有するエポキシ化合物との反応生成物(b1)を含むエポキシ樹脂硬化剤
H2N−H2C−A−CH2−NH2 (1)
(式(1)中、Aはシクロヘキシレン基又はフェニレン基である。)
(C)23℃における表面張力が20.5〜28.0dyne/cmである添加剤 - 前記成分(C)の23℃における表面張力が20.5〜23.5dyne/cmである、請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記成分(C)がポリエーテル構造を有するシリコーン系添加剤及びポリエーテル構造を有するアクリル系添加剤からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記成分(C)の含有量が0.005〜0.5質量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記反応生成物(b1)が1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンと、ビスフェノールAから誘導されたグリシジルオキシ基を有する多官能エポキシ樹脂との反応生成物である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
- さらに成分(D)として硬化促進剤を含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記成分(D)がフェノール化合物、有機酸類、及び有機リン系化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項6に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記成分(D)がp−tert−ブチルフェノール、サリチル酸、及び亜リン酸トリフェニルからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項7に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物。
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