JP2020174529A - 回転電機の回転子、回転電機、及び車両 - Google Patents

回転電機の回転子、回転電機、及び車両 Download PDF

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孝行 小泉
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Abstract

【課題】回転子鉄心の磁石挿入孔に発生する応力集中を緩和し高速回転化が可能な回転電機の回転子、回転電機、及び車両を提供する。【解決手段】磁極毎に複数の磁石挿入孔253を備えた回転子鉄心252と、磁石挿入孔に挿入された永久磁石254とを備え、隣り合う磁石挿入孔253の間に、磁石挿入孔253の外周側にある回転子鉄心の磁極外側部256と内周側にある回転子鉄心の磁極内側部263とを機械的に接続するブリッジ部260が設けられ、ブリッジ部260は、当該ブリッジ部260の外周側に2つの変曲点266a,266bを有するように回転電機の回転子250を構成する。【選択図】図6

Description

本発明は回転電機の回転子、回転電機、及び車両に関する。
車両駆動用として用いられる回転電機においては、通常の回転電機に比べ、高速回転化が要求されている。高速回転化にあたって、回転子の遠心力に対する機械的な強度を向上させる必要があるが、例えば、特許文献1には高出力化と機械的な高速回転化の両立が可能な永久磁石式回転電機の構造が記載されている。
特開2011−101504号公報
更なる高速回転化に対応するため、回転子の遠心力に対する機械的な強度向上が求められている。
そこで本発明は、回転子鉄心の磁石挿入孔に発生する応力集中を緩和し高速回転化が可能な回転電機の回転子、回転電機、及び車両を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、磁極毎に複数の磁石挿入孔を備えた回転子鉄心と、前記磁石挿入孔に挿入された永久磁石とを備え、隣り合う前記磁石挿入孔の間に、前記磁石挿入孔の外周側の回転子鉄心部と内周側の回転子鉄心部とを機械的に接続するブリッジ部が設けられた回転電機の回転子であって、前記ブリッジ部は、当該ブリッジ部の外周側に2つの変曲点を有することを特徴とする。
本発明によれば、回転子鉄心の磁石挿入孔に発生する応力集中を緩和し高速回転化が可能な回転電機の回転子、回転電機、及び車両を提供することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
回転電機を搭載したハイブリッド型電気自動車の概略構成を示す図。 電力変換装置600の回路図。 回転電機の断面図。 固定子230および回転子250の断面図。 固定子230および回転子250の1磁極分の拡大図。 図5の回転子鉄心の磁石間ブリッジ部260付近の拡大図。 回転子鉄心の磁石間ブリッジ部260付近の拡大図(別の実施例)。 回転子鉄心の磁石間ブリッジ部260付近の拡大図(別の実施例)。
以下、図を参照して本発明の実施例を説明する。
本実施例では、以下に説明するように回転子鉄心の磁石挿入孔の逃げ部に発生する応力を低減し高回転化が可能である。そのため、例えば、電気自動車の走行用モータとして好適である。本発明による回転電機は、回転電機のみによって走行する純粋な電気自動車や、エンジンと回転電機の双方によって駆動されるハイブリッド型の電気自動車にも適用できるが、以下ではハイブリッド型の電気自動車を例に説明する。
図1は、本発明の一実施例の回転電機を搭載したハイブリッド型電気自動車の概略構成を示す図である。車両100には、エンジン120と第1の回転電機200と第2の回転電機202とバッテリ180とが搭載されている。バッテリ180は、回転電機200、202に直流電力を供給し、回生走行時には回転電機200、202から直流電力を受ける。バッテリ180と回転電機200、202との間の直流電力の授受は、電力変換装置600を介して行われる。また、図示していないが、車両には低電圧電力(例えば、14ボルト系電力)を供給するバッテリが搭載されており、以下に説明する制御回路に直流電力を供給する。
エンジン120および回転電機200、202による回転トルクは、変速機130とデファレンシャルギア160を介して前輪110に伝達される。変速機130は変速機制御装置134により制御され、エンジン120はエンジン制御装置124により制御される。バッテリ180は、バッテリ制御装置184により制御される。変速機制御装置134、エンジン制御装置124、電力変換装置600および統合制御装置170は、通信回線174によって接続されている。
統合制御装置170は、変速機制御装置134、エンジン制御装置124、電力変換装置600およびバッテリ制御装置184よりも上位の制御装置であり、変速機制御装置134、エンジン制御装置124、電力変換装置600およびバッテリ制御装置184の各状態を表す情報を通信回線174を介してそれらからそれぞれ受け取る。統合制御装置170は、取得したそれらの情報に基づき各制御装置の制御指令を演算する。演算された制御指令は通信回線174を介してそれぞれの制御装置へ送信される。
高電圧のバッテリ180はリチウムイオン電池あるいはニッケル水素電池などの2次電池で構成され、250ボルトから600ボルト、あるいはそれ以上の高電圧の直流電力を出力する。バッテリ制御装置184は、バッテリ180の充放電状況やバッテリ180を構成する各単位セル電池の状態を、通信回線174を介して統合制御装置170に出力する。
統合制御装置170は、バッテリ制御装置184からの情報に基づいてバッテリ180の充電が必要と判断すると、電力変換装置600に発電運転の指示を出す。また、統合制御装置170は、主に、エンジン120および回転電機200、202の出力トルクの管理、エンジン120の出力トルクと回転電機200、202の出力トルクとの統合トルクやトルク分配比の演算処理を行い、その演算処理結果に基づく制御指令を、変速機制御装置134、エンジン制御装置124および電力変換装置600へ送信する。電力変換装置600は、統合制御装置170からのトルク指令に基づき、指令通りのトルク出力あるいは発電電力が必要が発生するように回転電機200、202を制御する。
電力変換装置600には、回転電機200、202を運転するためのインバータを構成するパワー半導体が設けられている。電力変換装置600は、統合制御装置170からの指令に基づきパワー半導体のスイッチング動作を制御する。このパワー半導体のスイッチング動作により、回転電機200、202は電動機としてあるいは発電機として運転される。
回転電機200、202を電動機として運転する場合は、高電圧のバッテリ180からの直流電力が電力変換装置600のインバータの直流端子に供給される。電力変換装置600は、パワー半導体のスイッチング動作を制御して供給された直流電力を3相交流電力に変換し、回転電機200、202に供給する。一方、回転電機200、202を発電機として運転される場合には、回転電機200、202の回転子が外部から加えられる回転トルクで回転駆動され、回転電機200、202の固定子巻線に3相交流電力が発生する。発生した3相交流電力は電力変換装置600で直流電力に変換され、その直流電力が高電圧のバッテリ180に供給されることにより、バッテリ180が充電される。
図2は、図1の電力変換装置600の回路図を示す。電力変換装置600には、回転電機200のための第1のインバータ装置と、回転電機202のための第2のインバータ装置とが設けられている。第1のインバータ装置は、パワーモジュール610と、パワーモジュール610の各パワー半導体21のスイッチング動作を制御する第1の駆動回路652と、回転電機200の電流を検知する電流センサ660とを備えている。駆動回路652は駆動回路基板650に設けられている。
一方、第2のインバータ装置は、パワーモジュール620と、パワーモジュール620における各パワー半導体21のスイッチング動作を制御する第2の駆動回路656と、回転電機202の電流を検知する電流センサ662とを備えている。駆動回路656は駆動回路基板654に設けられている。制御回路基板646に設けられた制御回路648、コンデンサモジュール630およびコネクタ基板642に実装された送受信回路644は、第1のインバータ装置と第2のインバータ装置とで共通して使用される。
パワーモジュール610、620は、それぞれ対応する駆動回路652、656から出力された駆動信号によって動作する。パワーモジュール610、620は、それぞれバッテリ180から供給された直流電力を三相交流電力に変換し、その電力を対応する回転電機200、202の電機子巻線である固定子巻線に供給する。また、パワーモジュール610、620は、回転電機200、202の固定子巻線に誘起された交流電力を直流に変換し、高電圧バッテリ180に供給する。
パワーモジュール610、620は図2に記載のごとく3相ブリッジ回路を備えており、3相に対応した直列回路が、それぞれバッテリ180の正極側と負極側との間に電気的に並列に接続されている。各直列回路は上アームを構成するパワー半導体21と下アームを構成するパワー半導体21とを備え、それらのパワー半導体21は直列に接続されている。パワーモジュール610とパワーモジュール620とは、図2に示す如く回路構成はほぼ同じであり、ここではパワーモジュール610を代表して説明する。
本実施の形態では、スイッチング用パワー半導体素子としてIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)21を用いている。IGBT21は、コレクタ電極、エミッタ電極及びゲート電極の3つの電極を備えている。IGBT21のコレクタ電極とエミッタ電極との間にはダイオード38が電気的に接続されている。ダイオード38は、カソード電極及びアノード電極の2つの電極を備えており、IGBT21のエミッタ電極からコレクタ電極に向かう方向が順方向となるように、カソード電極がIGBT21のコレクタ電極に、アノード電極がIGBT21のエミッタ電極にそれぞれ電気的に接続されている。
なお、スイッチング用パワー半導体素子として、MOSFET(金属酸化物半導体型電界効果トランジスタ)を用いてもよい。MOSFETは、ドレイン電極、ソース電極及びゲート電極の3つの電極を備えている。MOSFETの場合には、ソース電極とドレイン電極との間に、ドレイン電極からソース電極に向かう方向が順方向となる寄生ダイオードを備えているので、図2のダイオード38を設ける必要がない。
各相のアームは、IGBT21のエミッタ電極とIGBT21のコレクタ電極とが電気的に直列に接続されて構成されている。なお、本実施の形態では、各相の各上下アームのIGBTを1つしか図示していないが、制御する電流容量が大きいので、実際には複数のIGBTが電気的に並列に接続されて構成されている。以下では、説明を簡単にするため、1個のパワー半導体として説明する。
図2に示す例では、各相の各上下アームはそれぞれ3個のIGBTによって構成されている。各相の各上アームのIGBT21のコレクタ電極はバッテリ180の正極側に、各相の各下アームのIGBT21のソース電極はバッテリ180の負極側にそれぞれ電気的に接続されている。各相の各アームの中点(上アーム側IGBTのエミッタ電極と下アーム側のIGBTのコレクタ電極との接続部分)は、対応すうr回転電機200、202の対応する相の電機子巻線(固定子巻線)に電気的に接続されている。
駆動回路652、656は、対応する第1,第2インバータ装置を制御するための駆動部を構成しており、制御回路648から出力された制御信号に基づいて、IGBT21を駆動させるための駆動信号を発生する。それぞれの駆動回路652、656で発生した駆動信号は、対応するパワーモジュール610、620の各パワー半導体素子のゲートにそれぞれ出力される。駆動回路652、656には、各相の各上下アームのゲートに供給する駆動信号を発生する集積回路がそれぞれ6個設けられており、6個の集積回路を1ブロックとして構成されている。
制御回路648は第1,第2インバータ装置の制御部を構成しており、複数のスイッチング用パワー半導体素子を動作(オン・オフ)させるための制御信号(制御値)を演算するマイクロコンピュータによって構成されている。制御回路648には、上位制御装置からのトルク指令信号(トルク指令値)、電流センサ660、662のセンサ出力、回転電機200、202に搭載された回転センサのセンサ出力が入力される。制御回路648はそれらの入力信号に基づいて制御値を演算し、駆動回路652、656にスイッチングタイミングを制御するための制御信号を出力する。
コネクタ基板642に実装された送受信回路644は、電力変換装置600と外部の制御装置との間を電気的に接続するためのもので、図1の通信回線174を介して他の装置と情報の送受信を行う。コンデンサモジュール630は、IGBT21のスイッチング動作によって生じる直流電圧の変動を抑制するための平滑回路を構成するもので、第1のパワーモジュール610や第2のパワーモジュール620における直流側の端子に電気的に並列に接続されている。
図3は、図1の回転電機の断面図を示す。なお、回転電機200と回転電機202とはほぼ同じ構造を有しており、以下では回転電機200の構造を代表例として説明する。ただし、以下に示す構造は回転電機200、202の双方に採用されている必要はなく、一方だけに採用されても良い。
ハウジング212の内部には固定子230が保持されており、固定子230は固定子鉄心232と固定子巻線238とを備えている。固定子鉄心の内周側には、回転子250が空隙を介して回転可能に保持されている。回転子250は、シャフト218に固定された回転子鉄心252と、永久磁石254と、非磁性体のあて板226とを備えている。ハウジング212は軸受216が設けられた一対のエンドブラケット214を有しており、シャフト218はこれらの軸受216により回転自在に保持されている。
シャフト218には、回転子250の極の位置や回転速度を検出するレゾルバ224が設けられている。このレゾルバ224からの出力は、図2に示した制御回路648に取り込まれる。制御回路648は、取り込まれた出力に基づいて制御信号を駆動回路652に出力する。駆動回路652は、その制御信号に基づく駆動信号をパワーモジュール610に出力する。パワーモジュール610は、制御信号に基づきスイッチング動作を行い、バッテリ180から供給される直流電力を3相交流電力に変換する。この3相交流電力は図3に示した固定子巻線238に供給され、回転磁界が固定子230に発生する。3相交流電流の周波数はレゾルバ224の出力値に基づいて制御され、3相交流電流の回転子250に対する位相も同じくレゾルバ224の出力値に基づいて制御される。
図4は固定子230及び回転子250の断面を示す図であり、図3のA−A断面図を示したものである。なお、図4ではハウジング212、シャフト218及び固定子巻線238の記載を省略した。固定子鉄心232の内周側には、多数のスロット237とティース236とが全周に渡って均等に配置されている。図4では、スロット及びティースの全てに符号を付すことはせず、代表として一部のティースとスロットにのみに符号を付した。スロット237内にはスロット絶縁材(図示省略)が設けられ、図3の固定子巻線238を構成するU相、V相、W相の複数の相巻線が装着されている。本実施の形態では、スロット237は等間隔に48個形成されている。
また、回転子鉄心252の外周近傍には、矩形の磁石を挿入するための複数の磁石挿入孔253が周方向に沿って16個配設されている。各磁石挿入孔253は軸方向に沿って形成されており、その磁石挿入孔253には永久磁石254(254a、254b)がそれぞれ埋め込まれ、接着剤などで固定されている。磁石挿入孔253の円周方向の幅は、永久磁石254の円周方向の幅よりも大きく設定されており、永久磁石254の磁極外側の穴空間は磁気的空隙257として機能する。この磁気的空隙257は接着剤で埋め込んでも良いし、成型用樹脂で永久磁石254と一体に固めても良い。永久磁石254は回転子250の界磁極として作用し、本実施の形態では8極構成となっている。
永久磁石254の磁化方向は永久磁石の長辺に対して垂直方向を向いており、界磁極毎に磁化方向の向きが反転している。すなわち、永久磁石254aの固定子側面がN極、軸側の面がS極であったとすれば、永久磁石254bの固定子側面はS極、軸側の面はN極となっている。そして、それらの永久磁石254a、254bが円周方向に交互に配置されている。
永久磁石254は、磁化した後に磁石挿入孔253に挿入しても良いし、回転子鉄心252の磁石挿入孔253に挿入した後に強力な磁界を与えて磁化するようにしても良い。ただし、磁化後の永久磁石254は強力な磁石なので、回転子250に永久磁石254を固定する前に磁石を着磁すると、永久磁石254の固定時に回転子鉄心252との間に協力な吸引力が生じて組み付け作業の妨げとなる。また、永久磁石254の強力な吸引力により、永久磁石254に鉄粉などのごみが付着する恐れがある。そのため、回転電機の生産性を考慮した場合、永久磁石254を回転子鉄心252に挿入した後に磁化するのが好ましい。
なお、永久磁石254には、ネオジウム系、サマリウム系の焼結磁石やフェライト磁石、ネオジウム系のボンド磁石などを用いることができる。永久磁石254の残留磁束密度はほぼ0.4〜1.4T程度である。
三相交流電流を固定子巻線238に流すことで回転磁界が固定子230に発生すると、この回転磁界が回転子250の永久磁石254a、254bに作用してトルクが生じる。このトルクは、永久磁石254から出される磁束のうち各相巻線に鎖交する成分と、各相巻線に流れる交流電流の鎖交磁束に直交する成分の積で表される。ここで、交流電流波形が正弦波形状であると考えれば、鎖交磁束の基本波成分と交流電流の基本波成分の積がトルクの時間平均成分となり、鎖交磁束の高調波成分と交流電流の基本波成分の積がトルクの高調波成分であるトルクリプルとなる。つまりトルクリプルを低減するには、鎖交磁束の高調波成分を低減すれば良い。言い換えれば、鎖交磁束と回転子の回転する角加速度の積が誘起電圧であるから、鎖交磁束の高調波成分を低減することは、誘起電圧の高調波成分を低減することに略等しい。
図5は図4に示した断面図の1磁極分を拡大して示したものである。回転子鉄心252に設けられている磁石挿入孔253は、1極あたりの中央であるd軸300に対して対称形状となっている。永久磁石254の磁極外側に磁気的空隙257が形成されており、これはコギングトルクや通電時のトルク脈動を低減するために設けられたものである。さらには、磁気的空隙257の径方向の厚さは永久磁石254の径方向の厚さよりも小さく、磁気的空隙257の内周側の回転子鉄心の部分である磁極端押え部264は永久磁石254の周方向への動きを規制している。また、永久磁石254が挿入される磁石挿入孔253と回転子鉄心252の外周との間に存在する回転子鉄心の磁極外側部256では、径方向寸法において磁極端ブリッジ部258の幅W1が最も薄くなるように設定されている。磁極端ブリッジ部258の幅W1を小さくすると、回転子内の磁路に流れる永久磁石からの磁束が減り、より多くの磁束が固定子側に到達するようになり、マグネットトルクを大きくすることができる。従って、磁極端ブリッジ部258の幅W1は、回転子が回転した時の応力に耐えられる程度にできるかぎり小さくすることが好ましい。
図6は図5に示す回転子鉄心の磁石間ブリッジ部260(Bで示された領域)を拡大して示したものである。1対の永久磁石254の間には、永久磁石254の外周側にある回転子鉄心の磁極外側部256と、内周側の回転子鉄心の磁極内側部263とを機械的に接続するように、磁石間ブリッジ部260が設けられている。また、永久磁石254の周方向への動きを規制するために、永久磁石のブリッジ部付近の内周側の磁極押え部265が設けられている。磁石間ブリッジ部260は、回転子鉄心の外周側にd軸300を挟んで左右対称に2か所ずつ外周側変曲点266a、266bを持ち、また内周側にはd軸300を挟んで左右対称に2か所ずつ内周側変曲点267a、267bを持ち、磁石間ブリッジの形状は外周側変曲点266aと266b、外周側変曲点266bと内周側変曲点267b、内周側変曲点267bと267aとをそれぞれ直線で結んだ形状となっている。この外周側変曲点266a、266b、内周側変曲点267a、267bは、回転子鉄心の製造の関係上、角とすることはできず、角Rを設ける。この角Rも変曲点として含める。本実施例では、変曲点同士を結んだ直線としているが、曲率半径の大きい境界線でも良い。外周側変曲点266aと266bとを結んだ直線が成す角度Aと、内周側変曲点267aと267bとを結んだ直線が成す角度Bとでは角度A<角度Bという関係になっている。図5、図6に示すブリッジ形状は角度A<角度Bとなっているが、図7に示すような角度A=角度B、または図8に示すような角度A>角度Bという関係でもよい。このように変曲点を複数設け、それぞれ変曲点に発生する応力の度合いによって角度Aと角度Bを調整することにより、ひとつの変曲点の応力集中を回避し、高回転化が可能となる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
250 回転子
252 回転子鉄心
253 磁石挿入孔
254 永久磁石
256 回転子鉄心の磁極外側部
260 磁石間ブリッジ部
263 回転子鉄心の磁極内側部
265 磁極押え部
266a,266b 外周側変曲点
267b,267a 内周側変曲点
300 d軸
A 外周側変曲点266aと266bとを結んだ直線が成す角度
B 内周側変曲点267aと267bとを結んだ直線が成す角度
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、磁極毎に複数の磁石挿入孔を備えた回転子鉄心と、前記磁石挿入孔に挿入された永久磁石とを備え、隣り合う前記磁石挿入孔の間に、前記磁石挿入孔の外周側の回転子鉄心部と内周側の回転子鉄心部とを機械的に接続するブリッジ部が設けられた回転電機の回転子であって、隣り合う前記磁石挿入孔は、前記永久磁石の磁極端が外周側に位置し、前記ブリッジ部側が内周側に位置するようにV字状に配置され、前記ブリッジ部付近の内側には前記永久磁石の周方向への移動を規制するための磁極押え部を有し、前記ブリッジ部は、当該ブリッジ部の外周側にd軸を挟んで左右対称に2か所ずつ設けられた外周側変曲点と、当該ブリッジ部の内周側にd軸を挟んで左右対称に2か所ずつ設けられた内周側変曲点とを有すると共に、前記2か所の外周側変曲点を結ぶ直線と、前記2か所の内周側変曲点を結ぶ直線と、前記2か所の外周側変曲点のうち内周側に位置する外周側変曲点と前記2か所の内周側変曲点のうち外周側に位置する内周側変曲点とを結ぶ直線とで形成され、隣り合う前記磁石挿入孔の外周側に位置する辺のV字状に成す角が、前記2か所の外周側変曲点を結ぶ直線が成す角より大きくしたことを特徴とする。
統合制御装置170は、バッテリ制御装置184からの情報に基づいてバッテリ180の充電が必要と判断すると、電力変換装置600に発電運転の指示を出す。また、統合制御装置170は、主に、エンジン120および回転電機200、202の出力トルクの管理、エンジン120の出力トルクと回転電機200、202の出力トルクとの統合トルクやトルク分配比の演算処理を行い、その演算処理結果に基づく制御指令を、変速機制御装置134、エンジン制御装置124および電力変換装置600へ送信する。電力変換装置600は、統合制御装置170からのトルク指令に基づき、指令通りのトルク出力あるいは発電電力が発生するように回転電機200、202を制御する。
図2に示す例では、各相の各上下アームはそれぞれ3個のIGBTによって構成されている。各相の各上アームのIGBT21のコレクタ電極はバッテリ180の正極側に、各相の各下アームのIGBT21のソース電極はバッテリ180の負極側にそれぞれ電気的に接続されている。各相の各アームの中点(上アーム側IGBTのエミッタ電極と下アーム側のIGBTのコレクタ電極との接続部分)は、対応す回転電機200、202の対応する相の電機子巻線(固定子巻線)に電気的に接続されている。
永久磁石254は、磁化した後に磁石挿入孔253に挿入しても良いし、回転子鉄心252の磁石挿入孔253に挿入した後に強力な磁界を与えて磁化するようにしても良い。ただし、磁化後の永久磁石254は強力な磁石なので、回転子250に永久磁石254を固定する前に磁石を着磁すると、永久磁石254の固定時に回転子鉄心252との間に力な吸引力が生じて組み付け作業の妨げとなる。また、永久磁石254の強力な吸引力により、永久磁石254に鉄粉などのごみが付着する恐れがある。そのため、回転電機の生産性を考慮した場合、永久磁石254を回転子鉄心252に挿入した後に磁化するのが好ましい。

Claims (9)

  1. 磁極毎に複数の磁石挿入孔を備えた回転子鉄心と、
    前記磁石挿入孔に挿入された永久磁石とを備え、
    隣り合う前記磁石挿入孔の間に、前記磁石挿入孔の外周側の回転子鉄心部と内周側の回転子鉄心部とを機械的に接続するブリッジ部が設けられた回転電機の回転子であって、
    前記ブリッジ部は、当該ブリッジ部の外周側に2つの変曲点を有する回転電機の回転子。
  2. 請求項1に記載の回転電機の回転子であって、
    前記ブリッジ部が、外周側の2つの変曲点の間に、当該2つの変曲点を結んだ辺、または円弧を有することを特徴とする回転電機の回転子。
  3. 請求項1又は2に記載の回転電機の回転子であって、
    前記ブリッジ部が、当該ブリッジ部の内周側に2つの変曲点を有することを特徴とする回転電機の回転子。
  4. 請求項3に記載の回転電機の回転子であって、
    前記ブリッジ部が、内周側の2つの変曲点の間に、当該2つの変曲点を結んだ辺、または円弧を有することを特徴とする回転電機の回転子。
  5. 請求項3に記載の回転電機の回転子であって、
    内周側の2つの変曲点を結んだ斜辺部が成す角が、外周側の2つの変曲点を結んだ斜辺部が成す角より大きいことを特徴とする回転電機の回転子。
  6. 請求項3に記載の回転電機の回転子であって、
    外周側2つの変曲点を結んだ斜辺部が成す角が、内周側2つの変曲点を結んだ斜辺部が成す角より大きいことを特徴とする回転電機の回転子。
  7. 請求項3に記載の回転電機の回転子であって、
    外周側2つの変曲点を結んだ斜辺部が成す角と、内周側2つの変曲点を結んだ斜辺部が成す角とが等しいことを特徴とする回転電機の回転子。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の回転電機の回転子と、
    前記回転子に空隙を介して対向する固定子とを有する回転電機。
  9. 請求項8に記載の回転電機を備え、
    前記回転電機を走行時の駆動力源として用いる車両。
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