JP2020179914A - 青果物包装体及び青果物の輸送、保管方法 - Google Patents

青果物包装体及び青果物の輸送、保管方法 Download PDF

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Junichi Narita
淳一 成田
中山 勉伸
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勉伸 中山
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Kunihiko Tanaka
邦彦 田中
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Abstract

【課題】包装容器内にブロッコリー、カリフラワー、サツマイモ、レンコン等をはじめとする青果物を収納してなる包装体であって、これらの青果物の鮮度低下や腐敗を有効に抑制することができる包装体、を提供する。【解決手段】高分子フィルムを含んでなる袋状の包装容器内に青果物を収納してなる容器包装体であって、該包装体は内部に乾燥材を有し、かつ開口部が閉じられていることを特徴とする容器包装体。【選択図】 なし

Description

本発明は、青果物とりわけブロッコリー、カリフラワー、サツマイモ、レンコン等の鮮度保持性能に優れた包装体に関し、より具体的には、容器内に青果物を収納してなり、運搬保管時の鮮度保持性能に優れた包装体に関する。
ブロッコリーは収穫後の鮮度低下が早く、常温では、収穫後の数日で急激に黄化が進行してその商品性を低下させる。このため、特に遠隔地に輸送する場合には、商品性を保つために黄化を抑える工夫が必要となり、従来より種々の鮮度保持方法が試みられている。
しかしながら、ブロッコリーの場合、包装しないと代謝が大きく、枯れて (黄変して)しまいやすいが、密閉包装するとかえって、株の切断面が傷む事例が報告されている。カリフラワーについても、同様の問題が存在する。
またイモ類、レンコン類は、サイズ調整のため切り落とした端部、表皮に傷がある場合そこから傷みやすく、運搬保管時の鮮度保持性能が課題であった。
非特許文献1及び2は、ブロッコリー流通時の鮮度保持技術に関し、酸素・二酸化炭素濃度が鮮度に影響することが記載されているが、水分の影響については記されていない。
特許文献1には、ブロッコリーの保存袋内部に蓄積する二酸化炭素を除去するため、吸着速度が高い吸着材を使用し、あるいは更に炭酸ガス吸着材を加えることが提案されているが、水分の除去については、所定値以下の厚みのフィルムを用いることで、水分を透過させることが提案されていているに過ぎない。
またイモ類を保管するのに適した雰囲気は文献等でも明確になっていない。
鮮度保持のため運搬保管時に氷冷することも考えられるが、コスト増や重量増加につながるため、例えば10℃以上の温度でも鮮度を保持できれば実用上の価値が高いと考えられる。
特開昭60−94056号公報
池田、「ブロッコリー流通時の鮮度保持に関する基礎研究」、福岡県農業総合試験場特別報告、平成20年3月、第28号、p.1−77 吉田他、「MAフィルムを利用したブロッコリー輸送技術の開発」、包装技術、2018年、2月号、p.21
本発明は、上記の従来技術の限界に鑑み、包装容器内にブロッコリー、カリフラワー、サツマイモ、レンコン等をはじめとする青果物を収納してなる包装体であって、これらの青果物の鮮度低下や腐敗を有効に抑制することができる包装体、を提供することを課題とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、乾燥材を入れた袋状容器内に青果物を密閉収納してなる包装体により、青果物の鮮度低下や腐敗を従来技術より一層効果的に抑制できることを見出し、これらの知見に基づき本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
[1]高分子フィルムを含んでなる袋状の包装容器内に青果物を収納してなる容器包装体であって、該包装体は内部に乾燥材を有し、かつ開口部が閉じられていることを特徴とする容器包装体である。
また、以下[2]から[4]は、いずれも本発明の好ましい態様又は実施形態の一つである。
[2]
前記青果物が、ブロッコリー、カリフラワー、レンコン及びサツマイモからなる群より選ばれる少なくとも一種を含む、[1]記載の容器包装体。
[3]
前記乾燥材が、シリカゲル、酸化カルシウム、合成ゼオライト、天然ゼオライト、及び塩化カルシウムからなる群より選ばれる、[1]又は[2]に記載の容器包装体。
[4]
前記青果物が切断面を有し、該切断面の面積が、青果物の重量100gあたり0.1cm以上であることを特徴とする[1]から[3]のいずれか一項に記載の容器包装体。
なお、ここで「切断面」とは、自然状態では青果物の内部に位置する部位が、収穫や運搬、箱詰めに伴い切断や分割され、外部に露出している面をいい、当該面が形成された加工工程は特に限定されない。したがって、必ずしも現実の切断により形成された面には限定されない。
[5]
[1]から[4]のいずれか一項に記載の容器包装体を用いて、青果物を輸送及び/又は保管する方法。
本発明によれば、包装容器内に収納した青果物、特にブロッコリー、カリフラワー、イモ類、レンコン等の比較的代謝が大きい青果物の鮮度低下や腐敗を防止し、を食味の低下を長期間にわたって有効に抑制することができる。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
本発明は、高分子フィルムを含んでなる袋状の包装容器内に青果物を収納してなる容器包装体であって、該包装体は内部に乾燥材を含み、かつ開口部が閉じられていることを特徴とする容器包装体、である。
すなわち本発明は、上記包装容器、青果物、及び乾燥材を、その構成要素とするものである。
<青果物>
本発明において包装容器内に収納される青果物には特に制限はないが、本発明は代謝量が大きい青果物や、鮮度低下の原因となり得る大きな切断面を有する青果物の鮮度保持に特に好適に適用される。容積充填率を高めるために、従来より細く切断した青果物が容器包装体に収納される場合が増え、また可食部の割合を高めるために多くの切断を行なう場合も増えたため、近年、従来より切断面の数や面積が増えて、大きな切断面を有する青果物の鮮度保持の重要性が増している。本発明は、この様な課題の解決にも好適である。
より具体的には本発明は、例えば、その重量100gあたり0.1cm以上の切断面を有する青果物の鮮度保持に好適に用いられ、重量100gあたり0.5cm以上の切断面を有する青果物の鮮度保持に特に好適に用いられる。
好適な青果物の例としては、ブロッコリー、サツマイモ、カリフラワー、及びレンコンを挙げることができる。本発明は特に、ブロッコリー、サツマイモに好適に用いることができる。
したがって本発明で包装容器内に収納される青果物は、ブロッコリー、サツマイモ、カリフラワー、及びレンコンからなる群より選ばれる少なくとも1種を含むものであることが好ましく、ブロッコリー、及び/又はサツマイモを含むものであることが特に好ましい。その際に、当該青果物は、ブロッコリー、サツマイモ、カリフラワー、及びレンコン以外の青果物をも含有していてもよく、ブロッコリー、サツマイモ、カリフラワー、及び/又はレンコンのみで構成されていてもよい。
<ブロッコリー>
本実施形態で鮮度保持されるブロッコリーとは、アブラナ科・アブラナ属に分類される緑黄色野菜であり、主にその花蕾及び茎を食用とする。本実施形態の包装体においては、花蕾を有するブロッコリーであればよく、1種あるいは2種以上の組み合わせを、包装容器内に収容することができる。
また、ここで言う「ブロッコリー」は、その起源、産地、種類及び品種は特に制限されない。ブロッコリーの代表的な品種として、「ピクセル」、「エンデバー」、「グリーンベール」、「シャスター」、「パラグリーン」、「マーシャル」、「チャレンジャー」、「海嶺」、「雷鳴」、「緑炎」、「緑帝」、「緑笛」、「緑嶺」などを挙げることができるが、これらには限定されない。また、当業界では、その変種であるカリフラワーを、「ブロッコリー」に含める場合もあるが、本明細書においては、両者を別のものとして取り扱う。さらに、「ロマネスク」「はなっこりー」「スティックセニョール」「アレッタ」「あすっこ」のような、近縁種や他の野菜と掛け合わせたものも、ここで言う「ブロッコリー」に含まれる。
ブロッコリーは一般に、収穫の際茎部を切り取るため切断面が生じ、鮮度低下の原因となりやすいが、その様な場合であっても本発明により鮮度を効果的に維持できる。本発明は、例えばその重量100gあたり0.5cm以上の切断面を有するブロッコリーの鮮度保持に適しており、重量100gあたり1.0cm以上の切断面を有するブロッコリーの鮮度保持に特に好適に用いられる。
<カリフラワー>
本実施形態で鮮度保持されるカリフラワーも、ブロッコリー同様に花蕾と茎を有する野菜であり、収穫の際一般に茎部を切り取るため切断面が生ずるので、ブロッコリー同様に輸送保管時に本発明を適用することで、鮮度をより良好に維持できる。本発明は、例えばその重量100gあたり0.5cm以上の切断面を有するカリフラワーの鮮度保持に適しており、重量100gあたり1.0cm以上の切断面を有するカリフラワーの鮮度保持に特に好適に用いられる。
カリフラワーの代表的な品種として、スノークラウン、抱月、バロック、ウェディング、ブライダル、カリド等を挙げることができるが、本実施形態で鮮度保持されるカリフラワーはこれらには限定されない。
<サツマイモ>
本実施形態で鮮度保持されるサツマイモは、ヒルガオ科サツマイモ属の植物の食用部分である塊根であり、起源、産地、種類及び品種は特に制限されない。サツマイモの代表的な品種として、鳴門金時、紅あずま、安納芋、紅はるか、シルクスイート等を挙げることができるが、本実施形態で鮮度保持されるサツマイモはこれらには限定されない。
サツマイモは、収穫の際ツルを切り取るため、更に箱に収納するさいにも端を切るので切断面が生ずるので、ブロッコリー同様に輸送保管時に本発明を適用することで、鮮度をより維持できる。本発明は、例えばその重量100gあたり0.1cm以上の切断面を有するサツマイモの鮮度保持に適しており、重量100gあたり0.5cm以上の切断面を有するサツマイモの鮮度保持に特に好適に用いられる。
<レンコン>
本実施形態で鮮度保持されるレンコンは、ハスの地下茎でありいくつかの節に分かれており、輸送保管時に長さを調製するため節部で切り分けることがある。このため切断面が生ずるので、ブロッコリー等と同様に輸送保管時に本発明を適用することで、鮮度をより維持できる。本発明は、例えばその重量100gあたり0.1cm以上の切断面を有するレンコンの鮮度保持に適しており、重量100gあたり0.5cm以上の切断面を有するレンコンの鮮度保持に特に好適に用いられる。
レンコンの代表的な品種として、「金澄(かなすみ)」系の品種、「だるま」系の品種、「天王」等を挙げることができるが、本実施形態で鮮度保持されるレンコンはこれらには限定されない。
上記実施形態におけるブロッコリー、サツマイモ、カリフラワー、及びレンコンは、単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、ブロッコリー、サツマイモ、カリフラワー、及び/又はレンコンとともに、他の青果物を包装体内に収納してもよい。
ブロッコリー、サツマイモ、カリフラワー、及び/又はレンコンの熟度、食味、色調、見栄え等を総合して、商品として適切なものが好適に用いられる。
上記実施形態におけるブロッコリー、サツマイモ、カリフラワー、及び/又はレンコンは、収穫したものをそのまま用いてもよいし、衛生面、鮮度等の観点から食品としての商品価値を高めるために、適宜、水洗いによる洗浄処理や殺菌処理等がなされていてもよい。
本実施形態において包装体に収納され鮮度保持されるブロッコリー等を含む青果物の形態にも特に制限は無い。また、青果物は、洗浄、冷却、脱水等の処理のいずれか又は全てを行ったものであってもよく、またこれらの処理のいずれも行わないものであってもよい。
<包装容器>
本発明の包装体を構成する包装容器は、高分子フィルムを含んでなるものである。ここで「高分子フィルムを含んでなる」とは、包装容器の全部が高分子フィルムで構成されている場合、及び蓋材等包装容器の一部が高分子フィルムで構成されている場合、の双方を含む趣旨である。
従って、上記包装容器は、袋状である限りにおいて、全部又は主要部が可撓性の高分子フィルムで構成された可撓性の包装容器であってもよく、可撓性の高分子フィルムとコーティング紙等のそれ以外の可撓性の部材を組み合わせた可撓性の袋状包装容器であってもよく、蓋材としての高分子フィルムと袋状の部材とを組み合わせた形態のものであってもよい。また袋は段ボール箱等の外包装の内袋としても良い。
包装容器がいわゆる包装袋である実施形態においては、例えば、2枚の高分子フィルムを互いに重ね合わせた状態、または1枚の高分子フィルムを折り重ねた状態で、3辺または2辺を熱シールにより融着させる等して包装袋を形成することができる。残る1辺は、青果物等の内容物を包装袋内に配置した後、同様に熱シールにより融着させるなどして封止することができる。
なお、このような包装袋は、その平面視での形状は円形、三角形、四角形、四角形以上の多角形でもよいが、加工性や取扱いの容易さの観点から四角形特に長方形をなすことが好ましい。 また、袋内のブロッコリー等の密度が高すぎると、ブロッコリー等同士の接触により傷が付き、変色し易くなるため、最適な密度形態とするのが好ましい。
包装袋は、代謝による黄変等を防ぐため、青果物を収納したのちに閉じられたものである。本発明において、ヒートシールや接着剤で開口部を閉じてもよいが、収納や取り出しの便宜を鑑みて、開口部をひもで縛る、テープ留め、袋自体の口を縛るなどして閉じてもよい。
包装袋は、さらに段ボール箱、発泡スチロールなどの外装容器に収納してもよい。
本発明は、輸送保管のために複数の青果物を包装体内に収納する実施態様に特に好適に用いられる。
本発明で用いる包装容器は、以上説明した高分子フィルムを含んでなるものであり、その水蒸気透過度は40℃、90%において、1〜100(g/m・day・atm)であることが好ましく、6〜50(g/m・day・atm)であることがさらに好ましい。
水蒸気透過度が前記範囲にあることで、外部雰囲気の影響を受け難い。上記上限以下であるので、例えば外気が十分乾燥状態になく、内部と外部の湿度差がないときであっても、外気の質分が流入せず、内部の水分を除去できる。
水蒸気透過度が前記上限値を超えるときは、フィルムに孔をあけたり、フィルムにガス透過性の高い材料をもちいたりすることになるため、並行して酸素透過度、二酸化炭素透過度も上がり、内部ガス組成の制御が難しくなる場合がある。高分子フィルムの水蒸気透過度が前記範囲にあり、かつ乾燥材を用いることにより、酸素・二酸化炭素のガス透過度に左右されず袋内湿度を適正に保つことが出来る。
<乾燥材>
本発明の容器包装体を構成する乾燥材としては、例えば以下のものを用いることができる:
シリカゲル;
シリカアルミナゲル;
酸化カルシウム(生石灰);
モンモリナイト;
合成ゼオライトまたは天然ゼオライト;
塩化カルシウム;
無水硫酸マグネシウム、ミョウバン。
乾燥材は、液状であってもよいが取り扱い上固体状のものが好ましく、通気孔を設けた袋内に封入したもの、多孔質材に含侵させたもの、シート状に加工したもの等を用いることができる。
包装袋内において乾燥材は、青果物と一緒に投入してもいいし、袋内面にテープなどで固定しても良い。
乾燥材を容器包装体内に収納することによりブロッコリー、イモ類等を含む青果物の鮮度低下や腐敗を防止できる理由は必ずしも明らかではないが、系内で蒸気を吸収することにより、野菜果実から出た水分に由来する凝集水(ドリップ)が抑えられ、当該凝集水中での菌の繁殖が抑制されることと何らかの関係が有るものと本発明者らは推測している。
乾燥材の量は、青果物の量や、袋の容積に応じて適宜決めればよいが、おおむね青果物1kgに対して5〜150g、好ましくは7〜100g程度を吸湿する乾燥材量を用いるとよい。乾燥材の好適な量自体は、乾燥材の種類、吸湿性能に依存するが、例えばシリカゲルであれば、青果物1kgに対して、20〜150g、より好ましくは約30〜100g程度を用いるとよい。
<包装体>
高分子フィルムの材質、厚さ、加工方法等を適宜選択することで、高分子フィルムの酸素透過度を適宜調節することができる。例えば、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムの場合には、厚みを100μm以下、好ましくは60μm以下、より好ましくは50μm以下、さらに好ましくは45μm以下、最も好ましくは40μm以下とすることで、20℃、90%RHにおける酸素透過度や炭酸ガス透過度を上記好ましい範囲にすることが一層容易になる。機械的強度、加工性等も併せて考慮すれば、高分子フィルムの厚みは、5〜60μmであることが好ましく、10〜55μmであることがより好ましく、12〜50μmであることがさらに好ましく、15〜45μmであることがより一層好ましく、18〜30μmであることが特に好ましい。
上述の様に、高分子フィルムの酸素透過度や炭酸ガス透過度は、高分子フィルムの材質、厚さ、加工方法等を適宜選択することで、調節することができるので、必ずしも、酸素透過度や炭酸ガス透過度の調節のために高分子フィルムに開口部を設けることを要しない。
高分子フィルムに開口部を設けない場合には、製造プロセスがより簡便、低コストなものとなり、また開口部の大きさ、形状等を精密に制御することも不要となる。
高分子フィルム中に開口部が存在しないこと(即ち、「孔無し」であること)は、例えば、包装容器を構成する高分子フィルムが、インク洩れチェッカーで確認できる貫通孔を有さないことにより、確認することができる。
一方で、本発明の一実施形態においては、厚い高分子フィルムや、酸素透過度の低い高分子素材を使用する必要がある場合等に、青果物の呼吸を維持するための所望の酸素透過度や炭酸ガス透過度を実現するために、高分子フィルムに設けた開口部を併用してもよい。ブロッコリー等は、青果物の中では比較的呼吸量が大きいので、ブロッコリー等の鮮度保持を目的の一つとする本発明においては、開口部を併用することが好適である場合が多い。
開口部の形状には特に限定は無く、円形、略円形であってもよく、スリット状であってもよい。円形、略円形の開口部は、加工が容易である点等において好ましく、スリット状での開口部は、異物の侵入を有効に防止できる点等において好ましい。個々の開口部の大きさと、開口部の個数は、高分子フィルムの酸素透過度や炭酸ガス透過度が適切な限りにおいて、適宜設定、変更可能である。例えば、開口部が円形の場合、これらの透過度を調節するうえで、直径20〜100μm程度、より好ましくは50μm程度の大きさが好ましい。
包装しない、あるいは水蒸気透過度が高い場合、水分の蒸散が進み、黄化、食味の低下が起きやすくなる。本発明においては、高分子フィルム、好ましくは上記の好適な高分子フィルム、を含んでなる包装容器を使用することで、水分の蒸散を防ぎ、青果物の黄化、食味の低下を効果的に抑制することができる。その一方で、乾燥材を収納することで、過度の水分の蓄積による、青果物の鮮度の低下を防ぐことができる。
本発明で用いる高分子フィルムの厚みには特に制限は無く、好適な酸素透過度、炭酸ガス透過度、包装容器を形成した際の可撓性、強度、透明性、経済性等、開口部を設ける場合には開口部の形成の際の精度や容易性等の観点から、高分子フィルムを形成する材料との関係において適宜好適な厚みを選択すればよい。典型的には、開口部を設ける場合の高分子フィルムの厚みは、5〜60μmであることが好ましく、10〜55μmであることがより好ましく、12〜50μmであることがさらに好ましく、15〜45μmであることがより一層好ましく、18〜30μmであることが特に好ましい。
上記高分子フィルムの材質には、特に制限は無いが、従来の青果物包装用のフィルムに用いられる高分子を適宜使用することができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ナイロン(ポリアミド)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート・アジペート、ポリ乳酸等を挙げることができる。また、例えば、セロハン等の天然高分子を用いることもできる。更にこれらのうちのいずれかの材質を単独で用いてもよく、これらの複数をブレンドして、及び/又はラミネートして用いてもよい。
加工の容易さやコストの観点からは、上記高分子フィルムの材質は、熱可塑性樹脂であることが好ましい。当該熱可塑性樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル・1−ペンテン、1−オクテン等のα−オレフィンの単独重合体または共重合体が挙げられる。具体的には、高圧法低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレンなどのエチレン系重合体、プロピレン単独重合体、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体、プロピレンブロック共重合体などのプロピレン系重合体、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル・1−ペンテンなどのポリオレフィンが挙げられる。また、当該熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ナイロン−6、ナイロン−66、ポリメタキシレンアジパミド等のポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、エチレン・酢酸ビニル共重合体またはその鹸化物、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、ポリスチレン、アイオノマー、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート等の生分解性樹脂、あるいはこれらの混合物等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。これらの中でも、当該熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド等が剛性、透明性に優れるため好ましい。また、当該熱可塑性樹脂としては、エチレン系重合体、プロピレン系重合体が軽量でフィルム加工性に優れるためより好ましく、柔軟性、透明性の観点からプロピレン系重合体がさらに好ましい。
<プロピレン系重合体>
前記プロピレン系重合体としては、ポリプロピレンの名称で製造、販売されているプロピレン単独重合体(ホモPPとも呼ばれている)、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(ランダムPPとも呼ばれている)、プロピレン単独重合体と、低結晶性または非晶性のプロピレン・エチレンランダム共重合体との混合物(ブロックPPとも呼ばれている)などのプロピレンを主成分とする結晶性の重合体が挙げられる。また、プロピレン系重合体は、分子量が異なるプロピレン単独重合体の混合物であってもよく、プロピレン単独重合体と、プロピレンとエチレン又は炭素数4から10のα−オレフィンとのランダム共重合体との混合物であってもよい。
前記プロピレン系重合体としては、具体的には、ポリプロピレン、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・1−ペンテン共重合体、プロピレン・1−ヘキセン共重合体、プロピレン・1−オクテン共重合体などのプロピレンを主要モノマーとし、これとエチレン及び炭素数4から10のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種類以上との共重合体が挙げられる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
前記プロピレン系重合体の密度は、0.890〜0.930g/cmであることが好ましく、0.900〜0.920g/cmであることがより好ましい。また、前記プロピレン系重合体のMFR(ASTM D1238 荷重2160g、温度230℃)は、0.5〜60g/10分が好ましく、0.5〜10g/10分がより好ましく、1〜5g/10分がさらに好ましい。
<エチレン系重合体>
前記エチレン系重合体としては、エチレンの単独重合体、エチレンを主要モノマーとし、それと炭素数3から8のα−オレフィンの少なくとも1種類以上との共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、そのケン化物及びアイオノマーが挙げられる。具体的には、ポリエチレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ペンテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体などのエチレンを主要モノマーとし、これと炭素数3から8のα−オレフィンの少なくとも1種類以上との共重合体が挙げられる。これらの共重合体中のα−オレフィンの割合は、1〜15モル%であることが好ましい。
また、前記エチレン系重合体としては、ポリエチレンの名称で製造・販売されているエチレンの重合体が挙げられる。具体的には、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)が好ましく、LLDPEがより好ましい。LLDPEは、エチレンと、少量のプロピレン、ブテン−1、ヘプテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、4−メチル−ペンテン−1等との共重合体である。また、前記エチレン系重合体は、エチレンの単独重合体であってもよく、LLDPE等のエチレンを主体とする重合体であってもよい。
前記エチレン系重合体の密度は0.910〜0.940g/cmが好ましく、0.920〜0.930g/cmがより好ましい。当該密度が0.910g/cm以上であることにより、ヒートシール性が向上する。また、当該密度が0.940g/cm以下であることにより、加工性および透明性が向上する
なお、ブレンド、及び/又はラミネートは、上記の高分子のうちのいずれか同士のブレンド、及び/又はラミネートであってもよく、また上記の高分子のうちのいずれかと、高分子以外の材料とのブレンド、及び/又はラミネートであってもよい。すなわち、高分子フィルムは、高分子以外の素材、例えば耐熱安定剤(酸化防止剤)、耐候安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、スリップ剤、核剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、防曇剤、顔料、染料等の他、タルク、シリカ、珪藻土などの各種フィラー類を含んでいてもよいし、高分子フィルムと金属箔、紙、不織布等とのラミネートであってもよい。
本発明において包装容器を構成する高分子フィルムは、無延伸フィルム、延伸フィルムのいずれであってもよい。
機械的強度等の観点からは、各種高分子の延伸フィルムを好適に用いることができる。
特に、プロピレン系重合体を用いた延伸フィルム(延伸ポリプロピレンフィルム)は、機械的強度、透明性、耐熱性等に優れるため、本発明に用いる包装容器において、特に好ましく使用することができる。
また、エチレン系重合体を用いたフィルム(ポリエチレン系フィルム)も、無延伸フィルム、延伸フィルムのいずれであってもよいが、ヒートシール性等の観点から、無延伸のものを、特に好ましく使用することができる。
本発明において包装容器を構成する高分子フィルムとして特に好適なものの例として、延伸ポリプロピレンフィルム、ポリエチレン系フィルム、及び延伸フィルムとポリエチレン系フィルムとの積層体を挙げることができる。
<延伸ポリプロピレンフィルム>
本発明において好ましく用いられる延伸ポリプロピレンフィルムは少なくとも一方向に延伸されたフィルムから構成されていてもよいし、延伸ポリプロピレンフィルム自体が少なくとも一方向に延伸されていてもよい。また、延伸ポリプロピレンフィルムとして二軸延伸フィルムを得る場合には、例えば逐次、あるいは同時二軸延伸することにより容易に製造することも可能である。延伸ポリプロピレンフィルムとして二軸延伸フィルムを得る場合には、通常、縦方向に5〜8倍延伸し、続いて横方向にテンター機構を用いて8〜10倍延伸し、フィルムの厚さを最終的に20〜40μmとする方法、あるいは、縦方向及び横方向にそれぞれ5〜10倍(面倍率で25〜100倍)延伸することにより製造することができる。
<ポリエチレン系フィルム>
本発明において好ましく用いられるポリエチレン系フィルムは、前記エチレン系重合体を含むフィルムである。ポリエチレン系フィルムは種々の公知の成型方法を用いることができるが、エクストルーダーによる押出によるキャスト成型が、生産効率の観点から好ましい。
<延伸フィルム>
ナイロン6、ナイロン66等からなるポリアミドフィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートに代表されるポリエステルからなるフィルム、ポリカーボネートフィルム、エチレン・ビニルアルコール共重合体フィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレン等のポリオレフィン及びポリL乳酸、ポリD乳酸、またはポリL乳酸とポリD乳酸を精密に配位したステレオコンプレックス晶ポリ乳酸からなる一軸あるいは二軸延伸フィルムである。
<延伸フィルムとポリエチレン系フィルムとの積層体>
本発明において好ましく用いられる延伸フィルムとポリエチレン系フィルムとの積層体は上記ポリエチレン系フィルムの層と延伸フィルムの層を積層して得られる。ポリエチレン系フィルムは一方向または二方向に延伸されていてもよいが、包装袋の機械的強度の安定性の観点から、無延伸フィルムであることが好ましい。
予め作製された延伸フィルムとポリエチレン系フィルムとを接着剤により貼着させるドライラミネーションを行うが、ここで接着剤を塗布する延伸フィルム表面にはコロナ処理をしておくことが接着安定性の観点から好ましい。具体的には、コロナ処理後のフィルム表面の表面張力が接着安定性の観点から、35mN/m以上が好ましく、40mN/m以上がより好ましい。
また、これらの高分子フィルムは、延伸加工、防曇加工や印刷が施されていてもよく、銀、銅のような無機系抗菌剤や、キチン、キトサン、アリルイソチオシアネートのような有機系抗菌剤が塗布されたものであってもよいし、これらがフィルム中に練り込まれているものであってもよい。
青果物等の内容物の鮮度保持の観点からは、上記高分子フィルムが、少なくとも1種の抗菌剤を含有することが好ましい。
また、上記高分子フィルムの表面に特定の界面活性剤が特定量存在し、又は上記高分子フィルムが特定の界面活性剤を特定量含むことで、抗菌機能を有していてもよい。例えば、パルミチルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、グリセリンモノラウレートおよびジグリセリンモノラウレートからなる群から選択される少なくとも一種の化合物が、上記高分子フィルムの少なくとも一方の表面に存在することが好ましく、当該少なくとも1種の化合物が0.002〜0.5g/m存在することが特に好ましい。あるいは、上記高分子フィルムが、パルミチルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、グリセリンモノラウレートおよびグリセリンモノカプレートからなる群から選択される少なくとも一種の化合物を含有していることが好ましく、0.001〜3質量部含有していることが特に好ましい。
上記高分子フィルムの表面に特定の界面活性剤が特定量存在し、又は上記高分子フィルムが特定の界面活性剤を特定量含むことで、当該高分子フィルムの表面での結露が抑制され、雑菌の繁殖が抑制されることにより、結露(ドリップ)中での雑菌の増殖が抑制され、抗菌機能が発揮される。
透明性、可撓性、コスト等の観点からは、従来当該技術分野において広く用いられていた延伸ポリプロピレンフィルム、又は延伸ポリプロピレンフィルムとポリエチレン系フィルムとの積層体を高分子フィルムとして用いることが特に好ましい。これらのフィルムは一般にヒートシール性に優れるので、包装容器の製造において生産性が良好である。
この場合、延伸プロピレンフィルム単体で用いる場合は、その厚さが10〜100μmであることが好ましく、延伸ポリプロピレンフィルムとポリエチレン系フィルムとの積層体を用いる場合には、前者の厚さが10〜50μm、後者の厚さが10〜120μmであることが好ましい。
なお、ヒートシールに必ずしも適さない高分子フィルムを用いる場合には、当該高分子フィルムの全部又は一部にシーラント層をラミネートあるいはコーティングすることで形成すればよい。例えば、アクリル樹脂をコーティングしたセロハンフィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)に線状低密度ポリエチレン(LLDPE)ポリスチレンとEVAをラミネートしたフィルムが挙げられ、これらを好適な高分子フィルムとして用いることができる。
<包装体の製造方法、及び鮮度保持方法>
青果物、とりわけブロッコリー、カリフラワー、サツマイモ、及び/又はレンコン、を含む青果物を本発明の包装容器に収納し、鮮度を維持し、変色や異臭の発生等を抑制することができる。
以下、本発明の包装体の製造方法をブロッコリー等の鮮度保持用包装体を例に説明する。
上記ブロッコリー、カリフラワー、サツマイモ、及び/又はレンコン等は、リンゴ、トマトのような果実と違い、根または葉部分との太い幹を有し、輸送のさいにはその部分を切るので切断面ができる。ブロッコリー、カリフラワー、サツマイモ、及び/又はレンコン等も他の野菜と同様に水分が多いため、その切断面から水分がでるため腐敗がしやすい。本発明の包装体は、内部に収納された乾燥材が水分を吸収することができるので、ブロッコリー、カリフラワー、サツマイモ、及び/又はレンコン等の鮮度保持に特に好適である。
本発明の包装体は、包装容器中にブロッコリー等を含む青果物と乾燥材のみが収納されていてもよいし、更にそれ以外の部材が収納されていてもよい。
例えば、青果物に加えて、抗菌剤が包装容器中に収納されていてもよい。
抗菌剤には特に限定は無く、抗菌作用を有する物質を適宜使用することができるが、千切りキャベツを含む青果物への影響や食品である青果物等の近くで使用することに関する懸念の比較的少ない天然性抗菌剤を好ましく使用することができる。より具体的には、天然性抗菌剤であるキトサン、アリルイソチオシアネート、ヒノキチオール、リモネン等を、包装容器内に収納することができる。
上記包装体を保管することで、本発明の一実施形態である青果物の鮮度保持方法を実施することができる。本実施形態における包装体の保管温度は特に限定されないが、常温以下であることが、効果的な鮮度保持の観点から好ましい。常温での保管は、低温設備等が不要で、保存場所を選ばない等の点で好ましい。本発明を適用すると(乾燥剤なしでは腐敗のおきやすい)常温であっても、良好な鮮度保持効果が得られる。
一方、食味、外観等の品質を一層高いレベルで保持する観点からは、冷蔵、すなわち温度1から10℃の条件で保存することも好ましい。すなわち、最も鮮度保持の効果が得られるのは、本発明を適用したうえで、さらに1〜5℃で保管する場合である。
以下、実施例/比較例を参照しながら、本発明を具体的に説明する。なお、本発明はいかなる意味においても、以下の実施例によって限定されるものではない。
以下、実施例/比較例/参考例に共通する、実験に用いた物、実験条件等は、以下のとおりである。
1.袋状の包装容器
LLDPE(線状低密度ポリエチレン、密度0.920g/cm)からなり、A4大、厚さ50μmのフィルム2枚を合わせて3方閉じした袋状の包装容器を、内容物(青果物)と乾燥材を封入して容器包装体を製造するために使用した。
なお、フィルムの酸素透過度及び水蒸気透過度の測定及び結果は、以下のとおりである。
(酸素透過度)
包装体を形成するものと同じフィルム1枚をほぼ均等に2つ折りにし約5mm幅で、インパルスシーラー(富士インパルス社製、品番Fi−200−10WK)で加熱条件の目盛を3に設定してヒートシールを行い、当該ヒートシール辺がほぼ中央にくるようにヒートシール辺とほぼ垂直をなす辺の一方の全体を、他方の辺の一方の連通部となる端部約2cmを除く全体をヒートシールして、内寸290mm×205mmの袋を形成した。その際、ヒートシール部に、ガス測定用のピンチコックを1個設けた。
次に前記連通部から窒素ガスを注入し、袋内が飽和状態になってから袋内のガスを連通部からほぼすべて排出した。この操作を5回繰り返した後、窒素ガスを注入して袋内を窒素ガスで飽和させて連通部を前記インパルスシーラーで同様の条件でヒートシールした。窒素ガスを飽和させた袋を20℃、相対湿度50%の空気中(1気圧、酸素濃度:21%、二酸化炭素濃度:0.03%)の室内に6時間放置した。
次に上記と同じ方法で袋中の酸素濃度及び二酸化炭素濃度を測定した。さらに、袋中の気体の体積を測定し、下記の式から酸素透過度及び炭酸ガス透過度を算出した。
(式) 酸素透過度=内部酸素濃度変化(%)/100×体積(cm)×24×60/時間(360分)×10000cm/面積(1200cm)/酸素の分圧(0.21atm)
フィルムの酸素透過度は、20℃、50%RHにおいて、3,800cc/m・dayであった。
(水蒸気透過度)
水蒸気透過度(透湿度)はJIS Z0208の「防湿包装材料の透過湿度試験方法」に基づきカップ法で測定した。
フィルムの水蒸気透過度は、40℃、90%RHにおいて、18g/m・dayであった。
2.内容物(青果物)
ブロッコリー1/2株(一株を縦に半割したもの、重量:約100g、切断面の面積:1cm)を使用した。
但し、参考例2では、ジャガイモ60gを半切して30g×2(切断面の面積合計:10m)としたものを、参考例3では、ジャガイモ60gをそのまま使用した。
3.乾燥材
富士ゲル産業株式会社製の食品包装用シリカゲル3g入り小袋を3個使用した。
4.試験条件
サンプルを、0℃、5℃、10℃並びに20℃で保管し、保管7日目の包装体中の内容物の外観、硬さ、及び臭いを、以下の基準にしたがって評価した。
(1)外観
A:褐変なし。
B:褐変があるが、全体の10%以下であり、商品として売ることができる。
C:褐変が10%を超え、商品として許容されない。
(2)硬さ
A:軟化なし。
B:△ 軟化があるが、指で曲げても抗力があり、商品として売ることができる。
C:軟化が大きく、商品として許容されない。
(3)臭い
A:臭いなし。
B:臭いがあるが、気にならないレベルであり、商品として売ることができる。
C:臭いが強く、商品として許容されない。腐敗したドリップが認められる。
(実施例1)
上記袋状の包装容器内に、青果物(ブロッコリー)及び乾燥材を収納し、袋の口をヒートシールして密閉包装体を得た。該包装体を、0℃、5℃、10℃並びに20℃で保管し、保管7日目の包装体中の青果物の外観、硬さ、及び臭いを評価した。結果を表1に示す。
(比較例1)
乾燥材を用いず青果物のみを上記袋状の包装容器内に収納したことを除くほか、実施例1同様にして密閉包装体を調製し、評価した。結果を表1に示す。
(参考例1)
包装容器無しで青果物のみを、0℃、5℃、10℃並びに20℃で保管し、実施例1同様にして評価した。結果を表1に示す。
0℃で保管した場合には、実施例1、比較例1及び、参考例1のいずれにおいても、良好な保管が可能であったが、10℃及び20℃で保管した場合に、外観、硬さ、及び臭い全てにおいて良好な保管ができたのは、実施例1のみであった。特に、10℃並びに20℃で保管した場合の実施例1および比較例1の対比から、本発明に従い乾燥材を用いることで、比較的低コストで実現できるこれらの温度においても、外観・硬さ及び臭いの劣化を効果的に低減できることがわかる。すなわち、青果物を保管輸送するにあたり、氷冷や零度に近い冷蔵をおこなわなくとも、鮮度を維持できるという本発明の優位性が理解される。
(参考例2)
青果物を、上記の半切したジャガイモ30g×2個に代えたほかは参考例1と同様にして、保管、評価を行なった。結果を、表2に示す。
(参考例3)
青果物を、上記の切断しないジャガイモ60g1個に代えたほかは参考例1と同様にして、保管、評価を行なった。結果を、表2に示す。
切断面のある参考例2の方が傷みが早く、鮮度保持がより困難であることが分かった。このように青果物の傷みは切断面のある場合、特に切断面の面積が重量100gあたり0.1cm以上である場合に、より早く進行することがわかった。この様な差は、上記実施例によって本発明の鮮度保持効果が特に効果的であることが実証された温度、保管時間において、特に顕著であった。
本発明の包装体は、ブロッコリーやサツマイモ類等の比較的代謝が大きい青果物を収納し、運搬保管時等に当該包装体内のブロッコリーやサツマイモ類等の腐敗を防止して鮮度を維持することできるという、実用上高い価値を有する技術的効果を実現するものであり、食品加工、流通、外食などの産業の各分野において高い利用可能性を有する。

Claims (5)

  1. 高分子フィルムを含んでなる袋状の包装容器内に青果物を収納してなる容器包装体であって、該包装体は内部に乾燥材を有し、かつ開口部が閉じられていることを特徴とする容器包装体。
  2. 前記青果物が、ブロッコリー、カリフラワー、レンコン及びサツマイモからなる群より選ばれる少なくとも一種を含む、請求項1記載の容器包装体。
  3. 前記乾燥材が、シリカゲル、酸化カルシウム、合成ゼオライト、天然ゼオライト、及び塩化カルシウムからなる群より選ばれる、請求項1又は2に記載の容器包装体。
  4. 前記青果物が切断面を有し、該切断面の面積が、青果物の重量100gあたり0.1cm以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の容器包装体。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の容器包装体を用いて、青果物を輸送及び/又は保管する方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN117502152A (zh) * 2023-12-29 2024-02-06 云南泵龙马铃薯种植有限公司 一种提高冬种马铃薯抗病性的水肥药一体化栽培方法

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