JP2020197621A - 光源装置および投写型表示装置 - Google Patents

光源装置および投写型表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】赤、緑、青色の固体光源からのスペックルノイズを解消しつつ、小型で広色域な光源装置を提供する。【解決手段】光源装置は、青色レーザー光源の青色レーザー光の偏光を制御する第1の位相差板と、緑及び赤色レーザー光源からの緑、及び赤色レーザー光と第1位相差板で偏光が制御された青色レーザー光を合成するダイクロイックミラーで合成された青、緑、赤色レーザー光を偏光分離、合成する偏光ビームスプリッタと、偏光ビームスプリッタで分離された青色レーザー光からの光で励起され、緑、赤成分を含む色光を蛍光反射する蛍光板と、偏光ビームスプリッタで分離された青、緑、赤色レーザー光の偏光を円偏光に変換する第2の位相差板からの青、緑、赤色レーザー光を拡散反射する回転拡散板と、ダイクロイックミラーと偏光ビームスプリッタとの間に配置され、青、緑、赤色レーザー光を透過し、蛍光光の一部の波長領域を反射する色フィルタを備えている。【選択図】図1

Description

本開示は、画像形成素子に形成される画像を照明光で照射し、投写レンズによりスクリーン上に拡大投写する投写型表示装置に関する。
ミラー偏向型のデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)や液晶パネルの画像形成素子を用いた投写型表示装置の光源として、長寿命である半導体レーザーや発光ダイオードの固体光源を用いた光源装置が多数開示されている。その中で、青、緑、赤色の固体光源を用いた広色域で高効率な光源装置が開示されている(特許文献1参照)。
特開平6−208089号公報
本開示は、青、緑、赤色レーザー光と、蛍光光を偏光ビームスプリッタと色フィルタで、効率よく合成し、スペックルノイズを解消しつつ、広色域で小型の光源装置を提供する。
本開示の光源装置は、青、緑、赤色レーザー光源と、青色レーザー光源の青色レーザー光の偏光を制御する第1の位相差板と、緑及び赤色レーザー光源からの緑、及び赤色レーザー光と、第1位相差板で偏光が制御された青色レーザー光を合成するダイクロイックミラーと、ダイクロイックミラーで合成された青、緑、赤色レーザー光を偏光分離、合成する偏光ビームスプリッタと、偏光ビームスプリッタで分離された青色レーザー光からの光で励起され、緑、赤成分を含む色光を蛍光反射する蛍光板と、偏光ビームスプリッタで分離された青、緑、赤色レーザー光の偏光を円偏光に変換する第2の位相差板と、第2の位相差板からの青、緑、赤色レーザー光を拡散反射する回転拡散板と、ダイクロイックミラーと偏光ビームスプリッタとの間に配置され、青、緑、赤色レーザー光を透過し、蛍光光の一部の波長領域を反射する色フィルタを備えている。
本開示によれば、青、緑、赤色レーザー光と、蛍光光を偏光ビームスプリッタと色フィルタで、効率よく合成するため、スペックルノイズを解消しつつ、広色域で小型の光源装置が構成できる。このため、スペックルノイズを解消した広色域で、小型な投写型表示装置が実現できる。
本開示の実施の形態1における光源装置の構成図 実施の形態1における色フィルタの分光特性を示す図 実施の形態1におけるワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタの分光特性を示す図 蛍光光の発光スペクトル特性を示す図 本開示の実施の形態2における光源装置の構成図 実施の形態2におけるプリズム型偏光ビームスプリッタの分光特性を示す図 本開示の実施の形態3における投写型表示装置の構成図 本開示の実施の形態4における投写型表示装置の構成図
以下本開示を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本開示の実施の形態1にかかる光源装置49の構成図である。
光源装置49は、複数の緑色半導体レーザー素子を配置した緑色半導体レーザー基板20とコリメートレンズアレイ21からなる緑色レーザー光源22と、複数の赤色半導体レーザー素子を配置した赤色半導体レーザー基板24とコリメートレンズアレイ25からなる赤色レーザー光源26と、複数の青色半導体レーザー素子を配置した青色半導体レーザー基板28とコリメートレンズアレイ29からなる青色レーザー光源30を備え、緑色レーザー光源22、赤色レーザー光源26、青色レーザー光源30には、それぞれ放熱板23、27、31が取り付けられる。また、光源装置49は、1/4波長板である第1の位相差板32、赤反射のダイクロイックミラー33、青反射のダイクロイックミラー34、拡散板35、色フィルタ36、平板のワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタ37、コンデンサレンズ38、39を備える。このように色フィルタ36は、青反射のダイクロイックミラー34とワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタ37との間に配置される。さらに、光源装置49は、反射膜と蛍光体層40を形成したアルミニウム基板41とモーター42から構成される蛍光板43、1/4波長板である第2の位相差板44、コンデンサレンズ45、円形拡散板46とモーター47から構成される回転拡散板48を備える。
図中には、レーザー光源から出射する光と、赤反射のダイクロイックミラー33、青反射のダイクロイックミラー34やワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタ37へ入射および出射する光の偏光方向を示している。すなわち、図1において、蛇の目の記号はS偏光を、両矢印の記号はP偏光を、また、これら偏光を示す記号とともに記載された上下左右向矢印は偏光の進行方向を示している。
緑色レーザー光源22は、24個(6×4)の緑色半導体レーザー素子を一定の間隔で2次元状に配置した緑色半導体レーザー基板20とコリメートレンズアレイ21で構成される。緑色半導体レーザー基板20は、525±8nm波長幅で緑の色光を発光し、直線偏光を出射する。緑色半導体レーザー基板20を出射した光は、対応するコリメートレンズアレイ21により、それぞれ集光され平行な光束に変換される。放熱板23は緑色半導体レーザー基板20を冷却するものである。
赤色レーザー光源26は、24個(6×4)の赤色半導体レーザー素子を一定の間隔で2次元状に配置した赤色半導体レーザー基板24とコリメートレンズアレイ25で構成される。赤色半導体レーザー基板24は、640±8nmの波長幅で赤の色光を発光し、直線偏光を出射する。赤色半導体レーザー基板24を出射した光は対応するコリメートレンズアレイ25により、それぞれ集光され平行な光束に変換される。放熱板27は赤色半導体レーザー基板24を冷却するためのものである。
青色レーザー光源30は、24個(6×4)の青色半導体レーザー素子を一定の間隔で2次元状に配置した青色半導体レーザー基板28とコリメートレンズアレイ29で構成される。青色半導体レーザー基板28は、455±8nmの波長幅で青の色光を発光し、直線偏光を出射する。青色半導体レーザー基板28を出射した光は対応するコリメートレンズアレイ29により、それぞれ集光され平行な光束に変換される。放熱板31は青色半導体レーザー基板28を冷却するためのものである。
緑色レーザー光源22、赤色レーザー光源26からのレーザー光はそれぞれP偏光で、赤反射のダイクロイックミラー33に入射する。赤反射のダイクロイックミラー33は、入射角が45度となる配置で緑色レーザー光と青色レーザー光を95%以上で透過し、赤色レーザー光を97%以上で反射する特性である。透過率が50%となる半値波長はP偏光で583nmとしている。緑色レーザー光と赤色レーザー光は赤反射のダイクロイックミラー33で合成された後、青反射のダイクロイックミラー34に入射する。青反射のダイクロイックミラー34は、入射角が45度となる配置で、赤色レーザー光と緑色レーザー光を95%以上で透過し、青色レーザー光を97%以上で反射する特性である。透過率が50%となる半値波長はP偏光で447nm、S偏光で470nmとしている。
青色レーザー光源30からのレーザー光はS偏光で、第1の位相差板32に入射する。第1の位相差板32は青色レーザー光源の発光中心波長近傍で位相差が1/4波長となる1/4波長板である。図中のP偏光方向を0度とした場合に、第1の位相差板32の光学軸を66.4度で配置している。光学軸の配置角度により、第1の位相差板32に入射するS偏光を、S偏光成分が約73%、P偏光成分が約27%の比率の光に変換する。第1の位相差板32は回転調整が可能であり、S偏光成分とP偏光成分の比率を調整する。換言すれば、第1の位相差板32は、入射する光の偏光を制御することになる。第1の位相差板32は、光の波長よりも小さい微細周期構造で生じる複屈折を利用した微細構造位相差板である。微細周期構造位相差板は無機材料で構成され、水晶などの無機光学結晶と同様に耐久性、信頼性に優れ、比較的安価である。第1の位相差板32を出射したS偏光とP偏光の青色レーザー光は青反射のダイクロイックミラー34に入射する。
赤反射のダイクロイックミラー33と青反射のダイクロイックミラー34で合成された青、緑、赤色の各レーザー光は拡散板35に入射する。拡散板35はガラス基板上に形成された微細なマイクロレンズをアレイ状に形成して拡散面を構成したものであり、入射する光を拡散する。拡散面をマイクロレンズ形状とすることにより、フッ酸などの溶液を用いて、ガラス表面を微細な凹凸形状に加工する化学処理の拡散板よりも、最大拡がり角度を低減できるため拡散損失を低減できる。拡散光の最大強度の50%となる半値角度幅である拡散角度は略3度と小さく、偏光特性を保持する。拡散板35からの光は色フィルタ36入射する。
図2に、色フィルタ36の分光透過率特性を示す。色フィルタは青、緑、赤色レーザー光を透過し、半値波長が550nm、615nmで、波長555nm~609nmの黄色
光を98%以上で反射する特性である。図2の特性は、ガラス基板上に、TiO2などの高屈折率材料と、SiO2などの低屈折率材料を交互に55層の光学薄膜を形成して設計した事例である。
色フィルタ36を透過した青、緑、赤色レーザー光は、これら各レーザー光を偏光分離、合成するワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタ37に入射する。ワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタ37は平板のガラス基板上にアルミニウムのワイヤーグリッド層を形成したものであり、入射角が45度となる配置である。
図3に、ワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタの分光特性を示す。P偏光の透過率と反射率、S偏光の透過率と反射率を示している。ワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタ37は、波長440nm~680nmで、P偏光の光を87%以上の透過率で透過し、S
偏光の光を87%以上の反射率で反射する特性である。また、P偏光の反射率は4%以下で、S偏光の透過率は1%以下の特性である。
従って、P偏光の緑色と赤色レーザー光はワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタ37を透過する。青色レーザー光のP偏光成分は、ワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタ3
7を透過し、S偏光成分は、ワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタ37で反射する。このように、偏光ビームスプリッタでの透過、または反射により、偏光が分離・合成されることとなる。
ワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタ37でS偏光の青色レーザー光が反射し、P偏光の青、緑、赤色レーザー光はワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタ37を透過することにより、S偏光の青色レーザー光とP偏光の青、緑、赤色レーザー光が分離された後、P偏光の青、緑、赤色レーザー光が第2の位相差板44に入射する。
第2の位相差板44は、440nm~680nmで位相差が約1/4波長となる広帯域
の1/4波長板であり、誘電体材料の斜め蒸着による複屈折を利用した薄膜位相差板である。図中のP偏光方向を0度とした場合に、第2の位相差板44の光学軸を45度で配置している。薄膜位相差板は、微細構造の位相差板よりも、広帯域化が容易である。薄膜位相差板は無機材料で形成され、耐久性に優れている。
このようにして第2の位相差板44により、P偏光の青、緑、赤色レーザー光は円偏光の光に変換される。円偏光の光はコンデンサレンズ45に入射して、集光する。コンデンサレンズ45の焦点距離は集光角度が40度以下となるようにし、回転拡散板48の近傍に集光スポットを形成する。
回転拡散板48はガラス基板の一方の面に拡散層を形成し、もう一方の面に反射層を形成し、入射する光を拡散反射する円形拡散板46と、中央部にモーター47を備えたものであり、回転制御が可能である。回転拡散板は10,800rpm程度まで高速に回転可能な拡散板である。円形拡散板46の拡散層には化学処理の拡散板を用い、拡散角は略15度で、偏光特性を維持する。化学処理の拡散板はマイクロレンズアレイの拡散板よりも、大型サイズの拡散板が比較的安価に製作できる。円形拡散板46の反射層は誘電体多層膜で形成し、青、緑、赤のレーザー光を高い反射率で反射する。拡散面を回転することにより、レーザー光に起因するスクリーン上でのランダムな干渉パターンが時間的、空間的に高速変動して、スペックルノイズを解消することができる。また、レーザー光源の微小な発光サイズと発光数に起因する微小な輝度むらも低減することができる。
回転拡散板48で反射した光は、位相が反転され、逆回りの円偏光で発散光となり、再び、コンデンサレンズ45で集光され、平行光に変換された後、第2の位相差板44を透過し、S偏光に変換される。第2の位相差板44で変換されたS偏光は、ワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタ37で反射する。
一方、ワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタ37で反射したS偏光の青色レーザー光はコンデンサレンズ38、39により集光され、光強度がピーク強度に対して13.5%となる直径をスポット径と定義すると、スポット径が1.5mm〜2.5mmのスポット光に重畳され、蛍光板43に入射する。拡散板35はそのスポット光の径が所望の径となるよう光を拡散させている。蛍光板43は反射膜と蛍光体層40を形成したアルミニウム基板41と中央部にモーター42を備えた回転制御可能な円形基板である。蛍光板43の反射膜は可視光を反射する金属膜もしくは誘電体膜であり、アルミニウム基板上に形成される。さらに反射膜上には蛍光体層40が形成される。蛍光体層40には青色光により励起され、緑、赤成分を含んだ黄色光を発光するCe付活YAG系黄色蛍光体を形成している。この蛍光体の結晶母体の代表的な化学組織はY3Al5O12である。蛍光体層40は円環状に形成している。スポット光で励起された蛍光体層40は緑、赤成分の光含む黄色光を発光する。蛍光板43はアルミニウム基板であり、かつ回転させることにより、励起光による蛍光体層40の温度上昇を抑制し、蛍光変換効率を安定に維持することができる。蛍光体層40に入射した光は、緑、赤成分の色光を蛍光発光し、蛍光板43を出射す
る。また、反射膜側に発光する光は反射膜で反射し、蛍光板43を出射する。蛍光板43から出射した緑および赤の色光は、ランダム偏光の光となり、再びコンデンサレンズ38、39で集光され、略平行光に変換された後、ワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタ37に入射する。
図4に、蛍光スペクトル特性を示す。波長に対する蛍光の相対光強度を示している。蛍光は544nmにピークをもつ黄色光である。
ワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタ37に入射した蛍光光は、P偏光成分は透過し、S偏光成分は反射する。ワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタ37を透過するP偏光の光は、光源装置を出射する有効な光となる。ワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタ37を反射する蛍光光のスペクトルにおいて、その一部の波長帯域である波長555nm~
609nmの光は色フィルタ36で、98%以上の反射率で反射される。反射したS偏光は、再度、ワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタ37で反射し、コンデンサレンズ38、39で集光された後、蛍光板43へ入射する。蛍光板43へ入射したS偏光の蛍光光は、蛍光体層と反射層で散乱されるため、ランダム偏光となり、蛍光板43を出射する。蛍光板43を出射した蛍光光は、コンデンサレンズ38、39で集光された後、ワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタ37に入射し、P偏光成分は透過し、S偏光成分は反射する。このように、ワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタ37で反射したS偏光成分の一部の蛍光光を、色フィルタ36で反射させ、蛍光板43でランダム偏光に変換することにより、損失する光を、ワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタ37を透過する有効な蛍光光を得ることができる。色フィルタ36と蛍光板43間の繰り返し反射により、S偏光の一部の蛍光光を有効なP偏光の光に変換する。このため、色フィルタ36を配置しない場合と比較して、光源装置を出射する光束は約1.3倍となる。S偏光の蛍光光のスペクトル損失のため、ワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタ37を透過する蛍光光の効率は約67%である。
青、緑、赤色レーザー光と蛍光光は、ワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタ37と色フィルタ36により、レーザー光は90%、蛍光光は67%の効率で、同一の光軸上で合成できる。光源装置49を出射する青、緑、赤のレーザー光の光束と蛍光光の光束が同等となるように構成している。色域は色規格DCIをおおよそ包含する。各レーザー光源の駆動電流による光出力の制御と、第1の位相差板の光学軸の傾きの調整による励起光強度の制御により、レーザー光と蛍光光の強度比率とホワイトバランスを制御できる。このため、レーザー光と蛍光光比率が同等な場合の色域DCIから、蛍光光をほぼ未発光化した場合の色域REC2020へ調整可能となる。
ワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタ37を出射する青、緑、赤色レーザー光は、スペックルノイズがない蛍光光と合成するため、スペックルノイズが解消された、広色域の光となる。
緑色レーザー光源と赤色レーザー光源、青色レーザー光源は、それぞれ24個、24個、24個の半導体レーザー素子を配置した構成を示したが、高輝度化のため、それぞれ、より多数の半導体レーザー素子を用いて構成してもよい。
以上のように、本開示の光源装置は、青、緑、赤のレーザー光源光とスペックルノイズがない蛍光光とを、偏光ビームスプリッタと蛍光光を一部反射する色フィルタにより、効率よく、同一光軸上で合成する。このため、スペックルノイズや微小な輝度むらを解消しつつ、広色域で、小型な光源装置が構成できる。
(実施の形態2)
図5は本開示の実施の形態2にかかる光源装置89の構成図であり、偏光ビームスプリ
ッタと色フィルタの機能をもつプリズム型の偏光ビームスプリッタを用いた光源装置である。
光源装置89は複数の緑色半導体レーザー素子を配置した緑色半導体レーザー基板60とコリメートレンズアレイ61からなる緑色レーザー光源62と、複数の赤色半導体レーザー素子を配置した赤色半導体レーザー基板64とコリメートレンズアレイ65からなる赤色レーザー光源66と、複数の青色半導体レーザー素子を配置した青色半導体レーザー基板68とコリメートレンズアレイ69からなる青色レーザー光源70を備え、緑色レーザー光源62、赤色レーザー光源66、青色レーザー光源70には、それぞれ放熱板63、67、71が取り付けられる。また、光源装置89は、1/4波長板である第1の位相差板72、赤反射のダイクロイックミラー73、青反射のダイクロイックミラー74、拡散板75、プリズム型偏光ビームスプリッタ77、コンデンサレンズ78、79を備える。さらに、光源装置89は、反射膜と蛍光体層80を形成したアルミニウム基板81とモーター82から構成される蛍光板83、1/4波長板である第2の位相差板84、コンデンサレンズ85、円形拡散板86とモーター87から構成される回転拡散板88を備える。
本開示の実施の形態1と異なるのは、平板のワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタと色フィルタを用いずに、誘電体多層膜を形成したプリズム型偏光ビームスプリッタを用いて構成している点である。
図中には、レーザー光源から出射する光と、赤反射のダイクロイックミラー73、青反射のダイクロイックミラー74やプリズム型偏光ビームスプリッタ77へ入射および出射する光の偏光方向を図1と同様の記号を用いて示している。
緑色レーザー光源62は、24個(6×4)の緑色半導体レーザー素子を一定の間隔で2次元状に配置した緑色半導体レーザー基板60とコリメートレンズアレイ61で構成される。緑色半導体レーザー基板60は、525±8nm波長幅で緑の色光を発光し、直線偏光を出射する。緑色半導体レーザー基板60を出射した光は、対応するコリメートレンズアレイ21により、それぞれ集光され平行な光束に変換される。放熱板63は緑色レーザー光源を冷却するものである。
赤色レーザー光源66は、24個(6×4)の赤色半導体レーザー素子を一定の間隔で2次元状に配置した赤色半導体レーザー基板64とコリメートレンズアレイ65で構成される。赤色半導体レーザー基板64は、640±8nmの波長幅で赤の色光を発光し、直線偏光を出射する。赤色半導体レーザー基板64を出射した光は対応するコリメートレンズアレイ65により、それぞれ集光され平行な光束に変換される。放熱板67は赤色半導体レーザー光源基板64を冷却するためのものである。
青色レーザー光源70は、24個(6×4)の青色半導体レーザー素子を一定の間隔で2次元状に配置した青色半導体レーザー基板68とコリメートレンズアレイ69で構成される。青色半導体レーザー基板68は、455±8nmの波長幅で青の色光を発光し、直線偏光を出射する。青色半導体レーザー基板68を出射した光は対応するコリメートレンズアレイ69により、それぞれ集光され平行な光束に変換される。放熱板71は青色半導体レーザー基板68を冷却するためのものである。
緑色レーザー光源62、赤色レーザー光源66からのレーザー光はP偏光で、第1のダイクロイックミラーである赤反射のダイクロイックミラー73に入射する。赤反射のダイクロイックミラー73は、入射角が45度となる配置で緑色レーザー光と青色レーザー光を95%以上で透過し、赤色レーザー光を97%以上で反射する特性である。透過率が5
0%となる半値波長はP偏光で583nmとしている。緑色レーザー光と赤色レーザー光は赤反射のダイクロイックミラー33で合成された後、青反射のダイクロイックミラー74に入射する。青反射のダイクロイックミラー74は、入射角が45度となる配置で、赤色レーザー光と緑色レーザー光を95%以上で透過し、青色レーザー光を97%以上で反射する特性である。透過率が50%となる半値波長はP偏光で447nm、S偏光で470nmとしている。
青色レーザー光源70からのレーザー光はS偏光で、第1の位相差板72に入射する。第1の位相差板72は青色レーザー光源の発光中心波長近傍で位相差が1/4波長となる1/4波長板である。図中のP偏光方向を0度とした場合に、第1の位相差板72の光学軸を66.4度で配置している。光学軸の配置角度により、第1の位相差板72に入射するS偏光を、S偏光成分が約73%、P偏光成分が約27%の比率の光に変換する。第1の位相差板72は回転調整が可能であり、S偏光成分とP偏光成分の比率を調整する。第1の位相差板32は、光の波長よりも小さい微細周期構造で生じる複屈折を利用した微細構造位相差板である。第1の位相差板72を出射したS偏光とP偏光の青色レーザー光は青反射のダイクロイックミラー74に入射する。
青反射のダイクロイックミラー74で合成された青、緑、赤色の各レーザー光は拡散板75に入射する。拡散板35はガラス基板上に形成された微細なマイクロレンズをアレイ状に形成して拡散面を構成したものである。拡散光の最大強度の50%となる半値角度幅である拡散角度は略3度と小さく、偏光特性を保持する。
拡散板75からの青、緑、赤色レーザー光は、これら各レーザー光を偏光分離、合成するプリズム型偏光ビームスプリッタ77入射する。プリズム型偏光ビームスプリッタ77は、接着剤を用いずに、2つの直角プリズムを光学的に接合したプリズムである。一方のプリズムの接合面には誘電体多層膜を形成している。接着剤を用いないプリズムの光学的な接合は、接着剤を用いたプリズム型偏光ビームスプリッタや平板のワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタよりも高コストとなる。しかしながら、接着剤を用いたプリズム型偏光ビームスプリッタよりも耐光性や耐熱性に優れるため、長期信頼性が確保できる。
図6に、偏光ビームスプリッタの分光透過率特性を示す。P偏光とS偏光と平均光での分光透過率特性を示している。プリズム型偏光ビームスプリッタ77は、P偏光の光は、波長400nm~700nmで98%以上の透過率で透過する。S偏光の光は、波長42
7nm~542nmと624nm~700nmで透過率が2%以下で、波長554nm~6
12nmで96%以上の透過率を示す特性である。また、S偏光の透過率が50%となる半値波長は、550nmと615nmの特性である。図6の分光特性はプリズムの接合面にTiO2などの高屈折率材料と、SiO2などの低屈折率材料を交互に59層の光学薄膜を形成して設計した事例である。
プリズム型偏光ビームスプリッタはワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタと比べて、各レーザー光の波長帯域でのP偏光の透過率およびS偏光の反射率は約10%高い特性となる。
P偏光の緑色と赤色レーザー光はプリズム型偏光ビームスプリッタ77を透過する。青色レーザー光のP偏光成分は、プリズム型偏光ビームスプリッタ77を透過し、S偏光成分は、プリズム型偏光ビームスプリッタ77で反射する。このように、プリズム型偏光ビームスプリッタ77での透過、または反射により、偏光が分離・合成されることとなる。
プリズム型偏光ビームスプリッタ77でS偏光の青色レーザーが反射し、P偏光の青、緑、赤色レーザー光はプリズム型偏光ビームスプリッタ77を透過することにより、S偏
光の青色レーザー光とP偏光の青、緑、赤色レーザー光が分離された後、P偏光の青、緑、赤色レーザー光が第2の位相差板84に入射する。
第2の位相差板84は、440nm~680nmで位相差が約1/4波長となる広帯域
の1/4波長板であり、複屈折を利用した薄膜位相差板で構成している。図中のP偏光方向を0度とした場合に、第2の位相差板84の光学軸を45度で配置している。第2の位相差板84により、P偏光の光は円偏光の光に変換される。円偏光の光はコンデンサレンズ85に入射して、集光する。コンデンサレンズ85の焦点距離は集光角度が40度以下となるようにし、回転拡散板88の近傍に集光スポットを形成する。
回転拡散板88はガラス基板の一方の面に拡散層を形成し、もう一方の面に反射層を形成し、入射する光を拡散反射する円形拡散板86と、中央部にモーター87を備えたものであり、回転制御が可能である。回転拡散板は10,800rpm程度まで高速に回転可能な拡散板である。円形拡散板86の拡散層は化学処理の拡散板を用い、拡散角は略15度で、偏光特性を維持する。円形拡散板86の反射層は誘電体多層膜で形成し、青、緑、赤のレーザー光を高い反射率で反射する。拡散面を回転することにより、レーザー光に起因するスクリーン上でのランダムな干渉パターンが時間的、空間的に高速変動して、スペックルノイズを解消することができる。また、レーザー光源の微小な発光サイズと発光数に起因する微小な輝度むらも低減することができる。
回転拡散板88で反射した光は、位相が反転され、逆回りの円偏光で発散光となり、再び、コンデンサレンズ85で集光され、平行光に変換された後、第2の位相差板84を透過し、S偏光に変換される。第2の位相差板84で変換されたS偏光は、プリズム型偏光ビームスプリッタ77で反射する。
一方、プリズム型偏光ビームスプリッタ77で反射したS偏光の青色レーザー光はコンデンサレンズ78、79により集光され、光強度がピーク強度に対して13.5%となる直径をスポット径と定義すると、スポット径が1.5mm〜2.5mmのスポット光に重畳され、蛍光板83に入射する。拡散板75はそのスポット光の径が所望の径となるよう光を拡散させている。蛍光板83は反射膜と蛍光体層80を形成したアルミニウム基板81と中央部にモーター82を備えた回転制御可能な円形基板である。蛍光板83の反射膜は可視光を反射する金属膜もしくは誘電体膜であり、アルミニウム基板上に形成される。さらに反射膜上には蛍光体層80が形成される。蛍光体層80には青色光により励起され、緑、赤成分を含んだ黄色光を発光するCe付活YAG系黄色蛍光体を形成している。この蛍光体の結晶母体の代表的な化学組織はY3Al5O12である。蛍光体層80は円環状に形成している。スポット光で励起された蛍光体層80は緑、赤成分の光含む黄色光を発光する。蛍光板83はアルミニウム基板であり、かつ回転させることにより、励起光による蛍光体層80の温度上昇を抑制し、蛍光変換効率を安定に維持することができる。蛍光体層80に入射した光は、緑、赤成分の色光を蛍光発光し、蛍光板83を出射する。また、反射膜側に発光する光は反射膜で反射し、蛍光板83を出射する。蛍光板83から出射した緑および赤の色光は、ランダム偏光の光となり、再びコンデンサレンズ78、79で集光され、略平行光に変換された後、プリズム型偏光ビームスプリッタ77に入射する。
プリズム型偏光ビームスプリッタ77に入射した蛍光光は、P偏光成分は透過し、光源装置を出射する有効な光となる。S偏光の蛍光光は、青、緑、赤のレーザー光の波長帯域では反射するが、蛍光光の一部の波長帯域である波長554nm~612nmでは96%
以上で透過し、光源装置89を出射する有効な光となる。
プリズム型偏光ビームスプリッタ77は、図3に示すワイヤーグリッド偏光ビームスプ
リッタの分光特性に比べて、P偏光の透過率やS偏光の反射率が高い効率となる。このため、図1に示す光源装置に比べて、光源装置を出射する光束は約1.2倍となる。S偏光の蛍光光のスペクトル損失のため、ワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタ37を透過する蛍光光の効率は約78%である。
青、緑、赤色レーザー光と蛍光光は、プリズム型偏光ビームスプリッタ77により、レーザー光は96%、蛍光光は78%の高い効率で、同一の光軸上で合成できる。光源装置89を出射するレーザー光の光束と蛍光光の光束が略同等となるように構成している。色域は色規格DCIをおおよそ包含する。各レーザー光源の駆動電流による光出力の制御と、第1の位相差板の光学軸の傾きの調整による励起光強度の制御により、レーザー光と蛍光光の強度比率とホワイトバンスを制御できる。このため、レーザー光と蛍光光比率が同等な場合の色域DCIから、蛍光光をほぼ未発光化した場合の色域REC2020へ調整可能となる。
プリズム型偏光ビームスプリッタ77を出射する青、緑、赤色レーザー光は、スペックルノイズがない蛍光光と合成するため、スペックルノイズが解消された、広色域の光となる。
緑色レーザー光源と赤色レーザー光源、青色レーザー光源は、それぞれ24個、24個、24個の半導体レーザー素子を配置した構成を示したが、高輝度化のため、それぞれ、より多数の半導体レーザー素子を用いて構成してもよい。
以上のように、本開示の光源装置は、青、緑、赤のレーザー光源光とスペックルノイズがない蛍光光とを、プリズム型の偏光ビームスプリッタにより、効率よく、同一光軸上で合成する。このため、スペックルノイズや微小な輝度むらを解消しつつ、広色域で、小型な光源装置が構成できる。
(実施の形態3)
図7は、本開示の実施の形態3にかかる第1の投写型表示装置である。画像形成手段として、3つのDMDを用いている。光源装置は本開示の実施の形態1で示す光源装置49である。第1の投写型表示装置は、コンデンサレンズ100、ロッド101、リレーレンズ102、反射ミラー103、フィールドレンズ104、全反射プリズム105、空気層106、青反射のダイクロイックミラー108、赤反射のダイクロイックミラー109を形成した3つのプリズムから構成されるカラープリズム107、DMD110、111、112、投写レンズ113を備える。ここで、DMD110、111、112は画素形成素子の一例である。
光源装置49から出射するレーザー光と蛍光光の合成光は、コンデンサレンズ100でロッド101へ集光する。ロッド101への入射光はロッド内部で複数回反射することにより、光強度分布が均一化され出射する。ロッド101からの出射光はリレーレンズ102により集光され、反射ミラー103で反射した後、フィールドレンズ104を透過し、全反射プリズム105に入射する。全反射プリズム105は2つのプリズムから構成され、互いのプリズムの近接面には薄い空気層106を形成している。空気層106は臨界角以上の角度で入射する光を全反射する。フィールドレンズ104からの光は全反射プリズム105の全反射面で反射されて、カラープリズム107に入射する。カラープリズム107は3つのプリズムからなり、それぞれのプリズムの近接面には青反射のダイクロイックミラー108と赤反射のダイクロイックミラー109が形成されている。カラープリズム107の青反射のダイクロイックミラー108と赤反射のダイクロイックミラー109により、青、赤、緑の色光に分離され、それぞれDMD110、111、112に入射する。DMD110、111、112は映像信号に応じてマイクロミラーを偏向させ、投写レンズ113に入射する光と、投写レンズ113の有効外へ進む光とに反射させる。DMD
110、111、112においてマイクロミラーが配置された光を反射する領域は被照明領域の一例であり、コンデンサレンズ100、ロッド101、リレーレンズ102、反射ミラー103、フィールドレンズ104は光源装置からの光を集光し被照明領域に照明する照明光学系の一例である。DMD110、111、112により反射された光は、再度カラープリズム107を透過する。カラープリズム107を透過する過程で、分離された青、赤、緑の各色光は合成され、全反射プリズム105に入射する。全反射プリズム105に入射した光は空気層106に臨界角以下で入射するため、透過して、投写レンズ113に入射する。このようにして、DMD110、111、112により形成された画像光がスクリーン(図示せず)上に拡大投写される。
青、緑、赤の各レーザー光源からの光束と蛍光板からの光束は、略同等の光束となるように構成している。色域は色規格DCIをおおよそ包含する。各レーザー光源の駆動電流による光出力の制御と、第1の位相差板の光学軸の傾きの調整による励起光強度の制御により、レーザー光と蛍光光の強度比率とホワイトバンスを制御できる。このため、レーザー光と蛍光光比率が同等な場合の色域DCIから、蛍光光をほぼ未発光化した場合の色域REC2020へ調整可能となる。
光源装置には、本開示の実施形態2の光源装置を用いてもよい。実施の形態2の光源装置を用いた場合には、高価になるが、スペックルノイズと輝度むらを解消しつつ、実施の形態1の光源装置を用いるよりも高い効率で投写型表示装置を構成することができる。
画像形成手段にDMDを用いているため、液晶を用いた画像形成手段と比べて、耐光性、耐熱性が高い投写型表示装置が構成できる。さらに、3つのDMDを用いているため、色再現が良好で、明るく高精細な投写画像を得ることができる。
以上のように、本開示の第1の投写型表示装置は、青、緑、赤色レーザー光と、スペックルノイズがない蛍光光とを、同一光軸上で合成する偏光ビームスプリッタと、蛍光光を一部反射する色フィルタを備えた光源装置を用いる。このため、スペックルノイズと輝度むらを解消しつつ、広色域で、小型な投写型表示装置が構成できる。
(実施の形態4)
図8は、本開示の実施の形態4にかかる第2の投写型表示装置である。画像形成手段として、TNモードもしくはVAモードであって、画素領域に薄膜トランジスタを形成したアクティブマトリクス方式の透過型の液晶パネルを用いている。光源装置は本開示の実施の形態1で示す光源装置49である。第2の投写型表示装置は、第1、第2のレンズアレイ板200、201、偏光変換素子202、重畳用レンズ203、青反射のダイクロイックミラー204、緑反射のダイクロイックミラー205、反射ミラー206、207、208、リレーレンズ209、210、フィールドレンズ211、212、213、入射側偏光板214、215、216、液晶パネル217、218、219、出射光側偏光板220、221、222、赤反射のダイクロイックミラーと青反射のダイクロイックミラーから構成される色合成プリズム223、投写レンズ224を備える。ここで、液晶パネルの画素領域は被照明領域の一例であり、第1、第2のレンズアレイ板200、201、偏光変換素子202、重畳用レンズ203は光源装置からの光を集光し被照明領域に照明する照明光学系の一例である。
光源装置49から出射するレーザー光と蛍光光の合成光は、複数のレンズ素子から構成される第1のレンズアレイ板200に入射する。第1のレンズアレイ板200に入射した光束は多数の光束に分割される。分割された多数の光束は、複数のレンズから構成される第2のレンズアレイ板201に収束する。第1のレンズアレイ板200のレンズ素子は、液晶パネル217,218、219と相似形の開口形状である。第2のレンズアレイ板201のレンズ素子は第1のレンズアレイ板200と液晶パネル217、218、219と
が略共役関係となるようにその焦点距離を決めている。第2のレンズアレイ板201からの分割された光は、偏光変換素子202に入射する。偏光変換素子202は、偏光分離プリズムと1/2波長板により構成される。偏光変換素子202は、入射するP偏光およびランダム偏光の光をS偏光に変換し、入射するS偏光の光はS偏光で出射させる。偏光変換素子202を出射した光は重畳用レンズ203に入射する。重畳用レンズ203は第2のレンズアレイ板201の各レンズ素子からの出射した光を液晶パネル217、218、219上に重畳照明するためのレンズである。第1および第2のレンズアレイ板200、201と、重畳用レンズ203を照明光学系としている。重畳用レンズ203からの光は、色分離手段である青反射のダイクロイックミラー204、緑反射のダイクロイックミラー205により、青、緑、赤の色光に分離される。緑の色光はフィールドレンズ211、入射側偏光板214を透過して、液晶パネル217に入射する。青の色光は反射ミラー206で反射した後、フィールドレンズ212、入射側偏光板215を透過して液晶パネル218に入射する。赤の色光はリレーレンズ209、210や反射ミラー207、208を透過屈折および反射して、フィールドレンズ213、入射側偏光板216を透過して、液晶パネル219に入射する。3枚の液晶パネル217、218、219は映像信号に応じた画素への印加電圧の制御により入射する光の偏光状態を変化させ、それぞれの液晶パネル217、218、219の両側に透過軸を直交するように配置したそれぞれの入射側偏光板214、215、216および出射側偏光板220、221、222を組み合わせて光を変調し、緑、青、赤の画像を形成する。出射側偏光板220、221、222を透過した各色光は色合成プリズム223により、赤、青の各色光がそれぞれ赤反射のダイクロイックミラー、青反射のダイクロイックミラーによって反射し、緑の色光と合成され、投写レンズ224に入射する。投写レンズ224に入射した光は、スクリーン(図示せず)上に拡大投写される。
青、緑、赤色の各レーザー光源からの光束と蛍光板からの光束は、略同等の光束となるように構成している。色域は色規格DCIをおおよそ包含する。各レーザー光源の駆動電流による光出力の制御と、第1の位相差板の光学軸の傾きの調整による励起光強度の制御により、レーザー光と蛍光光の強度比率とホワイトバランスを制御できる。このため、レーザー光と蛍光光比率が同等な場合の色域DCIから、蛍光光をほぼ未発光化した場合の色域REC2020へ調整可能となる。
光源装置には、本開示の実施形態2の光源装置を用いてもよい。実施の形態2の光源を用いた場合には、高価になるが、ペックルノイズと輝度むらを解消しつつ、実施の形態1の光源装置を用いるよりも高い効率で投写型表示装置を構成することができる。
画像形成手段には、時分割方式ではなく偏光を利用する3枚の液晶パネルを用いているため、カラーブレイキングがなく色再現が良好で、明るく高精細な投写画像を得ることができる。また、3つのDMD素子を用いた場合よりも、全反射プリズムが不要で、色合成用のプリズムが45度入射の小型プリズムになるため、投写型表示装置が小型に構成できる。
以上のように、本開示の第2の投写型表示装置は、青、緑、赤色レーザー光源と、スペックルノイズがない蛍光光とを、同一光軸上で合成するプリズム型偏光ビームスプリッタを備えた光源装置を用いる。このため、スペックルノイズと輝度むらを解消しつつ、小型で、広色域な投写型表示装置が構成できる。
画像形成手段として、透過型の液晶パネルを用いたが、反射型の液晶パネルを用いて構成してもよい。反射型の液晶パネルを用いることにより、より小型で高精細な投写型表示装置が構成できる。
本開示は、画像形成手段を用いた投写型表示装置に関するものである。
20、60 緑色半導体レーザー基板
21、25、29、61、65、69 コリメートレンズアレイ
22、62 緑色レーザー光源
23、27、31、63、67、71 放熱板
24、64 赤色半導体レーザー基板
26、66 赤色レーザー光源
28、68 青色半導体レーザー基板
30、70 青色レーザー光源
32、72 第1の位相差板
33、73、109 赤反射のダイクロイックミラー
34、74、108、204 青反射のダイクロイックミラー
35,75 拡散板
36 色フィルタ
37 ワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタ
38、39、45、78、79、85、100 コンデンサレンズ
40、80 蛍光体層
41、81 アルミニウム基板
42、47、82、87 モーター
43、83 蛍光板
44、84 第2の位相差板
46、86 円形拡散板
48、88 回転拡散板
49 光源装置
77 プリズム型偏光ビームスプリッタ
89 光源装置
101 ロッド
102、209、210 リレーレンズ
103、206、207、208 反射ミラー
104、211、212、213 フィールドレンズ
105 全反射プリズム
106 空気層
107 カラープリズム
110、111、112 DMD
113、224 投写レンズ
200 第1のレンズアレイ板
201 第2のレンズアレイ板
202 偏光変換素子
203 重畳用レンズ
205 緑反射のダイクロイックミラー
214、215、216 入射側偏光板
217、218、219 液晶パネル
220、221、222 出射側偏光板
223 色合成プリズム

Claims (13)

  1. 青、緑、赤色レーザー光源と、
    前記青色レーザー光源の青色レーザー光の偏光を制御する第1の位相差板と、
    前記緑及び赤色レーザー光源からの緑及び赤色レーザー光と、前記第1位相差板で偏光が制御された青色レーザー光を合成するダイクロイックミラーと、
    前記ダイクロイックミラーで合成された青、緑、赤色レーザー光を偏光分離、合成する偏光ビームスプリッタと、
    前記偏光ビームスプリッタで分離された青色レーザー光で励起され、緑、赤成分を含む色光を蛍光反射する蛍光板と、
    前記偏光ビームスプリッタで分離された青、緑、赤色レーザー光の偏光を円偏光に変換する第2の位相差板と、
    前記第2の位相差板からの青、緑、赤色レーザー光を拡散反射する回転拡散板とを備えた光源装置であって、
    前記ダイクロイックミラーと偏光ビームスプリッタとの間に配置され、前記青、緑、赤色レーザー光を透過し、前記蛍光の一部の波長帯域を反射する色フィルタを備えた光源装置。
  2. 前記偏光ビームスプリッタは、平板のワイヤーグリッド偏光ビームスプリッタである請求項1に記載の光源装置。
  3. 青、緑、赤色レーザー光源と、
    前記青色レーザー光源の青色レーザー光の偏光を制御する第1の位相差板と、
    前記緑及び赤色レーザー光源からの緑及び赤色レーザー光と、前記第1位相差板で偏光が制御された青色レーザー光を合成するダイクロイックミラーと、
    前記ダイクロイックミラーで合成された青、緑、赤色レーザー光を偏光分離、合成する偏光ビームスプリッタと、
    前記偏光ビームスプリッタで分離された青色レーザー光からの光で励起され、緑、赤成分を含む色光を蛍光反射する蛍光板と、
    前記偏光ビームスプリッタで分離された青、緑、赤色レーザー光の偏光を円偏光に変換する第2の位相差板と、
    前記第2の位相差板からの青、緑、赤色レーザー光を拡散反射する回転拡散板とを備えた光源装置であって、
    前記偏光ビームスプリッタは、青、緑、赤色のP偏光のレーザー光を透過、S偏光のレーザー光を反射し、かつ、前記蛍光の一部の波長帯域を透過する特性のプリズム型偏光ビームスプリッタである光源装置。
  4. 前記プリズム型偏光ビームスプリッタは、接着剤を用いずに光学的に接合したプリズム型偏光ビームスプリッタである請求項3に記載の光源装置。
  5. 前記回転拡散板は、ガラス基板の一方の面に微細な凹凸形状を円周状に形成し、もう一方の面に反射層を形成した円形拡散板とモーターを備えた回転拡散板である請求項1、又は3に記載の光源装置。
  6. 前記蛍光板は回転制御可能な円形基板であって、Ce付活YAG系黄色蛍光体を形成した蛍光体層を備えた請求項1、又は3に記載の光源装置。
  7. 前記第1の位相差板は、1/4波長板である請求項1、又は3に記載の光源装置。
  8. 前記第1の位相差板は、直交する2つの偏光成分比率を調整するように回転調整が可能
    な請求項1、又は3に記載の光源装置。
  9. 前記第2の位相差板は、広帯域の1/4波長板である請求項1、又は3に記載の光源装置。
  10. 前記青、緑、赤色レーザー光源は半導体レーザーである請求項1、又は3に記載の光源装置。
  11. 光源装置と、前記光源装置からの光を集光し被照明領域に照明する照明光学系と、映像信号に応じて画像を形成する画像形成素子と、前記画像形成素子で形成された画像を拡大投写する投写レンズを備え、前記光源装置が請求項1、又は3に記載の光源装置である投写型表示装置。
  12. 前記画像形成素子がミラー偏向型のデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)である請求項11に記載の投写型表示装置。
  13. 前記画像形成素子が液晶パネルである請求項11に記載の投写型表示装置。
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