JP2020198794A - 培養モールド、振とう培養用容器、培養システム、共培養方法、受精卵及び子宮内膜細胞 - Google Patents

培養モールド、振とう培養用容器、培養システム、共培養方法、受精卵及び子宮内膜細胞 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、簡単かつ安価に細胞培養を行うことができる培養モールド、振とう培養用容器、培養システム、共培養方法、受精卵及び子宮内膜細胞を提供することを目的とする。【解決手段】本発明に係る培養モールド、振とう培養用容器及び培養システムの代表的な構成は、複数の孔を備え、下側に配置された第1のプレート部材と、複数の孔を備え、前記第1のプレート部材の上側に配置された第2のプレート部材と、前記第1のプレート部材の下部に着脱可能であり、複数の線状部材を備えた第1の支持体と、前記第2のプレート部材の上部又は下部に着脱可能であり、複数の線状部材を備えた第2の支持体と、を有し、前記複数の孔と前記第1の支持体は、培養する被培養物を配置する複数のキャビティーを形成し、前記第2の支持体は、前記キャビティー内に前記被培養物を留めるように前記キャビティーを覆い、前記複数の線状部材は、前記複数の線状部材の間から前記被培養物が漏れ出ないように配置されていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、培養モールド、振とう培養用容器、培養システム、共培養方法、受精卵及び子宮内膜細胞に関するものである。
従来の培養モールド、振とう培養用容器、培養システム、共培養方法、受精卵及び子宮内膜細胞に関するものとして、特許文献1〜特許文献4、非特許文献1がある。特許文献1(特開平9−28721)には、ウシの精子を卵管上皮細胞と共培養することで卵管上皮細胞から産出される因子により体外受精能を向上することが開示されている。特許文献2(特許6436284)には、脂肪組織由来幹細胞と卵子との共培養が開示されている。特許文献3(特許4186043)には、細胞凝集体との共培養による分化誘導が開示されている。特許文献4(WO2007/052653)には、子宮内膜細胞と受精卵の共培養が開示されている。非特許文献1には、特定のサイトカインが受精卵の生育向上に有用であることを開示されている。
特開平9−28721 特許6436284 特許4186043 WO2007/052653(特願2007-542759)
Female Tract Cytokines and Developmental Programming in Embryos、Cell Signaling During Mammalian Early Embryo Development, Advances in Experimental Medicine and Biology 843, DOI 10.1007/978-1-4939-2480-6_7
しかしながら、上記特許文献1〜4、非特許文献1では、簡単かつ安価に細胞培養を行うことが困難であり、簡単かつ安価に受精卵の品質向上及び着床率を向上させることが困難である。
そこで本発明は、簡単かつ安価に細胞培養を行うことができ、簡単かつ安価に受精卵の品質向上及び着床率を向上させることができる培養モールド、振とう培養用容器、培養システム、共培養方法、受精卵及び子宮内膜細胞を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係る培養モールド、振とう培養用容器及び培養システムの代表的な構成は、複数の孔を備え、下側に配置された第1のプレート部材と、複数の孔を備え、前記第1のプレート部材の上側に配置された第2のプレート部材と、前記第1のプレート部材の下部に着脱可能であり、複数の線状部材を備えた第1の支持体と、前記第2のプレート部材の上部又は下部に着脱可能であり、複数の線状部材を備えた第2の支持体(網状、櫛歯状等)と、を有し、前記複数の孔と前記第1の支持体は、培養する被培養物(組織片、細胞、前記細胞凝集体、3次元細胞構造体、受精卵、原始卵胞の少なくともいずれか1つ)を配置する複数のキャビティーを形成し、前記第2の支持体は、前記キャビティー内に前記被培養物を留めるように前記キャビティーを覆い、前記複数の線状部材は、前記複数の線状部材の間から前記被培養物が漏れ出ないように配置されていることを特徴とする。
上記課題を解決するために本発明に係る共培養方法、受精卵、子宮内膜細胞の代表的な構成は、細胞を凝集させた細胞凝集体から作製される3次元細胞構造体と受精卵とを共培養するステップを含むことを特徴とする。
本発明によれば、簡単かつ安価に細胞培養を行うことができ、簡単かつ安価に受精卵の品質向上及び着床率を向上させることができる。
(a)第1実施形態における培養システムの側面図である。(b)(c)振とう時の第1実施形態における培養システムの側面図である。 第1実施形態における培養システムの構成図である。 (a)、(c)、(d)第1実施形態における培養モールドの斜視図である。(b)第1実施形態における培養モールドの構成図である。 第1実施形態における子宮内膜細胞を凝集させた細胞凝集体から3次元細胞構造体を作製するフローチャートである。 第1実施形態における3次元細胞構造体作製プロセスの試験結果を示す図である。(a)キャビティーに子宮内膜細胞を凝集させた細胞凝集体を投入した状態を示す図である。(b)細胞凝集体CA同士が融合し、3次元細胞構造体CSが作製された状態を示す図である。 (a)第1実施形態における3次元細胞構造体と受精卵とを別のキャビティー内で共培養する培養モールドの斜視図である。(b)第1実施形態における3次元細胞構造体と受精卵とを別のキャビティー内で共培養する培養モールドの部分側面図である。(c)第1実施形態における3次元細胞構造体と受精卵とを同じキャビティー内で共培養する培養モールドの斜視図である。(b)第1実施形態における3次元細胞構造体と受精卵とを同じキャビティー内で共培養する培養モールドの部分側面図である。 (a)第2実施形態における培養システムの側面図である。(b)(c)振とう時の第二実施形態における培養システムの側面図である。 第2実施形態における培養システムの構成図である。 (a)第3実施形態における培養システムの側面図である。(b)(c)振とう時の第3実施形態における培養システムの側面図である。 第3実施形態における培養システムの構成図である。 (a)他の実施形態における培養容器の側面図である。(b)〜(f)他の実施形態における変形例の培養容器の側面図である。
[第1実施形態]
本発明に係る培養モールド、振とう培養用容器、培養システム、共培養方法、受精卵及び子宮内膜細胞の第1実施形態について、図を用いて説明する。
(培養システム)
図1(a)〜図1(c)、図2に示すように、本実施形態における培養システム100は、培養モールド(ディスクモールド)1、振とう培養用容器20を有している。
(培養モールド)
図3(a)〜図3(d)に示すように、本実施形態の培養モールド1は、第1のプレート部材(下プレート)2、第2のプレート部材(上プレート)3、第1の支持体(下ネット)4、第2の支持体(上ネット)5を有している。
下プレート2は、複数の孔2aを備え、上プレート3の下側に配置されている。上プレート3は、複数の孔3aを備え、下プレート2の上側に配置されている。
下ネット4は、下プレート2の下部に着脱可能であり、複数の線状部材4aを備えている。複数の孔2aと下ネット4は、培養する被培養物を配置する複数のキャビティーCを形成している。被培養物は、組織片、細胞、前記細胞凝集体、3次元細胞構造体、受精卵、原始卵胞の少なくともいずれか1つであればよい。線状部材4aは、線状部材4aの間から被培養物が漏れ出ないように配置されている。
上ネット5は、上プレート3の上部又は下部に着脱可能であり、複数の線状部材5aを備えている。上ネット5は、キャビティーC内に被培養物を留めるようにキャビティーCを覆う。
ネット4、5は、櫛歯状となっており、線状部材4a、5aの長手方向(矢印X方向)の一端に枠部4b、5bを有している。枠部4b、5bは、ネット4、5から取り外し可能である。ネット4、5は、プレート2、3に対して長手方向(矢印X方向)に取り外し可能に配置されている。
なお、複数の孔2a、3a(複数のキャビティーC)の形状、数は、限定されるものではない。図1(a)〜図1(c)、図2に示す9つの円形、図3(a)に示す4つの四角形、図3(c)に示す25個の円形、図3(d)に示す2つの四角形と10個の円形とのミックス以外であっても良い。
また、本実施形態では、ネット4、5を櫛歯状としたが、本発明は櫛歯状に限定されるものではなく、被培養物が漏れ出すことがなく、培養液(培地)Lが還流可能な形状であればよく、網状等の形状でもよい。
また、複数の線状部材4a、5aは、ネット4、5に、溶解性部材で取り付けてもよい。溶解性部材を溶かすことで、線状部材4a、5aを簡単に取り外すことができる。
(振とう培養用容器)
図1(a)〜図1(c)に示すように、振とう培養用容器20は、第1底面21、第2底面22、側面23、側壁24を有している。また、図2に示すように、振とう培養用容器20は、皿部20aと蓋部20bとからなる。振とう培養用容器20は、図1(a)〜図1(c)、図2に示すようなシャーレに限定されず、フラスコ、ボトル等の形状であってもよい。
第2底面22は、第1底面21より高い位置にある。側面23は、第1底面21から第2底面22と連続する。なお、側面23の形状は、図1(a)〜図1(c)では第1底面21、第2底面22に対して斜めに傾斜した形状となっているが、本発明はかかる形状に限定されるものではない。例えば、側面23の形状は、振とう培養用容器20内に入れた培地LがキャビティーC内をスムーズに流れるようなカーブ面であっても良い。また、第1底面21から垂直に立ち上がった形状であってもよい。
側壁24は、第1底面21及び第2底面22の周りに立設され、振とう培養用容器20内に培地Lを保持可能になっている。
固定部25は、皿部20aをふたする蓋部20bに設けられている。なお、図(a)〜図1(c)では、固定部25は省略している。固定部25は、複数のキャビティーCが第2底面22から第1底面21の上部に突出する状態で、培養モールド1を第2底面22に押圧することで、培養モールド1を固定する。なお、固定部は、上記の固定方法に限定するものではなく、第2底面22や側壁24に培養モールド1と係合する固定部を設けてもよい。
(3次元細胞構造体の作製手法)
3次元細胞構造体の作製手法は、細胞培養プロセス、細胞凝集体作製プロセス、3次元細胞構造体培養プロセスの3つのプロセスで行われる。
細胞培養プロセスは、以下のように行われる。最初に、ヒトや動物の子宮内膜の組織片から子宮内膜細胞を採集する。採集した子宮内膜細胞をディッシュ上で培地を用いて培養すると子宮内膜細胞がディッシュ底面に接着したまま増殖する(外植片培養)。増殖した子宮内膜細胞を剥離し、より多くのディッシュに播種することで細胞数を増やす。
細胞凝集体作製プロセスは、子宮内膜細胞を、子宮内膜細胞が何かに接着できない環境下において培養して行われる。これにより、子宮内膜細胞同士が接着を始め細胞凝集体が作製される。子宮内膜細胞が何かに接着できない環境として、底面を非接着コーティングされたプレートなどがある。プレートの底面の形状を窪みなどの大きさで制御することにより、細胞凝集体のサイズを制御することができる。
3次元細胞構造体培養プロセスは、特許6256853、特許6439223に記載されている。簡単に説明すると、まず、細胞凝集体を、細胞凝集体の大きさより細かい隙間の網状・櫛歯状の支持体で囲まれたキャビディーに投入する。細胞凝集体は物理的には支持体及びプレートにより所望の形状に形成されたキャビティー内に保持される。網状・櫛歯状の支持体には多数の開口部分がありそこから培地が細胞凝集体に接することができる。振とう培養用容器を振とうさせることにより培地がより効果的に細胞凝集体に接し、良好な培養環境となる。細胞凝集体は自らコラーゲンなどの細胞外物質を産出し、細胞凝集体同士が融合をはじめ、数日から数週間の期間で所望の形状の3次元細胞構造体が作製される。
また、3次元細胞構造体培養プロセスは、以下のように、本実施形態の培養システム100を用いて行うこともできる。図4(a)〜図4(f)は、子宮内膜細胞ECを凝集させた細胞凝集体CAから3次元細胞構造体CSを作製するフローチャートである。
図4(a)、図4(b)に示すように、下プレート2の下側(下面)に下ネット4を取り付ける。
図4(c)、図5(a)に示すように、キャビティーCに、子宮内膜細胞ECを凝集させた細胞凝集体CAを投入する。細胞凝集体CAの投入は、手作業でも良いが、自動ディスペンス方式で行うことにより、大量生産が容易になる。
図4(d)に示すように、下プレート2と下ネット4の上部に、上プレート3と上ネット5を取り付ける。これにより、キャビティーCをキャップし、キャビティーC内に投入した子宮内膜細胞ECがキャビティーCから出ないようにする。
図4(d)の状態の培養モールド1を用いて、図1(a)〜図1(c)に示すように、下ネット4、上ネット5の隙間を通して、複数の孔2a、3aへ培地Lを循環させることで、栄養素の供給と老廃物の除去を効率的に行うことができる。そして、細胞凝集体CA同士が融合をはじめ、図4(e)、図5(b)に示すように、細胞凝集体CA同士が融合し、3次元細胞構造体CSが作製される。
枠部4b、5bを取り外した後、ネット4、5を線状部材4a、5aの長手方向(矢印X方向)に引き抜く。これにより、ネット4、5を引き抜く際に、ネット4、5が形成された3次元細胞構造体CSに引っかかることがなく、3次元細胞構造体CSの損傷を抑制できる。
図4(f)に示すように、上プレート3、上ネット5を取り外した後、作製された3次元細胞構造体CSを取り出す。
(共培養方法)
図6(a)、図6(b)に示すように、受精卵FEを3次元細胞構造体CSとは別のキャビティーC内に設置する。なお、受精卵FEと3次元細胞構造体CSを同じキャビティーC内に設置し、3次元細胞構造体CSと受精卵FEが接触するように配置してもよい。例えば、図6(c)、図6(d)に示すように、3次元細胞構造体CSの上に受精卵FEを乗せてもよい。3次元細胞構造体CSと受精卵FEが接触させることで、接触の物理現象からも培養促進のシグナルを受け取り、3次元細胞構造体CSと受精卵FEの品質向上及び着床率の向上を図ることができる。また、子宮内膜細胞の上に受精卵を乗せた状態で共培養することにより、受精卵を子宮内膜細胞でベッドのように保護することができる。
下プレート2と下ネット4の上部に、上プレート3と上ネット5を取り付ける。これにより、キャビティーCをキャップし、キャビティーC内に投入した受精卵FEと3次元細胞構造体CSがキャビティーCから出ないようにする。
図1(a)に示すように、キャビティーC内に受精卵FEと3次元細胞構造体CSを保持した培養モールド1を、振とう培養用容器20に固定する。振とう培養用容器20内を培地Lで満たす。振とう培養用容器20を振とうさせることで、図1(b)に示すように、培地Lが第2底面22側から第1底面21側に流れ、第2底面22から突出したキャビティーC内を流れる。また、図1(c)に示すように、培地Lが第1底面21側から側面23に流れ、ネット4、5の隙間から、側面23により第2底面22から突出したキャビティーC内を流れる。
下ネット4、上ネット5の隙間を通して、複数の孔2a、3aへ培地Lを循環させることで、栄養素の供給と老廃物の除去を効率的に行うことができる。また、培地Lの流れで受精卵に物理的刺激を与えることができる。さらに、子宮内膜細胞ECからなる3次元細胞構造体CSから産出された受精卵生育に有用なサイトカインが、受精卵FEに作用する。これにより、子宮内膜細胞と培養していない受精卵と比較して妊娠率が高い受精卵が得られる。逆に、受精卵FEから産出されたサイトカインが、子宮内膜細胞ECからなる3次元細胞構造体CSに作用する。これにより、受精卵と培養していない子宮内膜細胞と比較して妊娠率が高い子宮内膜細胞が得られる。
なお、本実施形態では、3次元細胞構造体CSと受精卵FEとの共培養について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、組織片と受精卵、細胞と受精卵、細胞凝集体と受精卵、組織片と原始卵胞、細胞と原始卵胞、細胞凝集体と原始卵胞、3次元細胞構造体と原始卵胞であっても良い。また、凝集して細胞凝集体を作製する途中の細胞は、サイトカインの一種であるGM-CSF(Granulocyte Macrophage colony-stimulating Factor:顆粒球単球コロニー刺激因子)をリッチに産出する。このため、凝集して細胞凝集体を作製する途中の細胞と受精卵とを共培養することで、後述する効果(受精卵の品質を向上させること及び着床率)を高めることができる。
(効果)
本実施形態の培養モールド1は、従来の培養モールドに比べて、部材が少なく、低コストである。下ネット4と上ネット5との間隔を製造する3次元細胞構造体に合わせて設定しておくことで、大量生産が可能であり、特許6256853のように、支持体の積層が不要である。また、本実施形態の培養システム100(培養モールド1、振とう培養用容器20)は、構造がシンプルで、簡単、安価に培養できる。
本実施形態の培養方法は、手法(工程)がシンプルで、簡単、安価に培養できる。このため、作業者のスキルが培養の成否に影響することを低減できる。従って、不妊治療の成功確率が、作業者の熟練度や作業スキルに依存するという課題の解決の一助となる。
子宮内膜細胞を凝集させた細胞凝集体と受精卵との共培養により、受精卵の品質を向上させること及び着床率を向上させることができる。
子宮内膜細胞ECを凝集させた細胞凝集体CA、受精卵FEは、それぞれサイトカインを放出し、相互作用により、妊娠率が高まる効果が得られる。具体的には、細胞凝集体CAの放出するサイトカインにより、受精卵FEのグレードがアップする。また、受精卵FEの放出するサイトカインにより、細胞凝集体CAが受精卵FEを着床しやすい状態へ変化する。
また、子宮内膜細胞、受精卵を、動物の子宮内膜細胞、受精卵とすることで、畜産業の発展に寄与することができる。また、子宮内膜細胞、受精卵を、ヒト子宮内膜細胞、ヒト受精卵とすることにより、社会問題となっている不妊治療や少子化の問題を解決するための一助となることが期待できる。
[第2実施形態]
次に本発明に係る培養モールド、振とう培養用容器、培養システム、共培養方法、受精卵及び子宮内膜細胞の第2実施形態について図を用いて説明する。上記第1実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。図7(a)は本実施形態における培養システムの側面図である。図7(b)図7(c)は振とう時の本実施形態における培養システムの側面図である。図8は本実施形態における培養システムの構成図である。
図7、図8に示すように、本実施形態の培養システム200は、上記第1実施形態の培養システム100の振とう培養用容器20に変えて、振とう培養用容器120としたものである。振とう培養用容器120は、上記第1実施形態の振とう培養用容器20の第1底面21、第2底面22、側面23で、第2底面22に凹部121を形成したものである。固定部25は、キャビティーCが凹部121の上部に配置されるように培養モールド1を第2底面22へ押圧する。なお、振とう培養用容器120は、シャーレに限定されず、フラスコ、ボトル等の形状であってもよい。
本実施形態においても、振とう培養用容器120を振とうさせることで、図7(b)、図7(c)に示すように、培地Lが、凹部121の上方に配置されたキャビティーC内を流れる。これにより、上記第1実施形態と同様に、栄養素の供給と老廃物の除去を効率的に行うことができ、培地Lの流れで受精卵に物理的刺激を与えることができ、簡単、安価に培養できる。
[第3実施形態]
次に本発明に係る培養モールド、振とう培養用容器、培養システム、共培養方法、受精卵及び子宮内膜細胞の第3実施形態について図を用いて説明する。上記第1実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。図9(a)は本実施形態における培養システムの側面図である。図9(b)、図9(c)は振とう時の本実施形態における培養システムの側面図である。図10は本実施形態における培養システムの構成図である。
図9、図10に示すように、第3実施形態の培養システム300は、上記第1実施形態の培養システム100の振とう培養用容器20に変えて、振とう培養用容器130としたものである。振とう培養用容器130は、上記第1実施形態の振とう培養用容器20の側面23を無くし、1つの底面131のみとし、固定部25に変えて保持部材133を設けたものである。保持部材133は、培養モールド1の一端を保持し、培養モールド1の長手方向が底面131に対して45°以上90°以下の角度となるように保持する。なお、振とう培養用容器120は、シャーレに限定されず、フラスコ、ボトル等の形状であってもよい。
本実施形態においても、振とう培養用容器130を振とうさせることで、図9(b)、図9(c)に示すように、培地Lが、キャビティーC内を流れる。これにより、上記第1実施形態と同様に、栄養素の供給と老廃物の除去を効率的に行うことができ、培地Lの流れで受精卵に物理的刺激を与えることができ、簡単、安価に培養できる。
[他の実施形態]
次に本発明に係る培養モールド、振とう培養用容器、培養システム、共培養方法、受精卵及び子宮内膜細胞の他の実施形態について図を用いて説明する。上記第1実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。図11(a)は本実施形態における培養容器の側面図である。図11(b)〜図11(f)は本実施形態における変形例の培養容器の側面図である。
図11(a)に示すように、本実施形態の培養容器400は、容器本体401、凹部402、支持体403を有している。容器本体401は、皿状の形状であり、培地Lを入れることができる。凹部402は、容器本体401の底部に設けられている。支持体403は、凹部402を覆う複数の線状部材4aを備え、網状や櫛歯状に形成されている。線状部材4aは、線状部材4aの間から被培養物が漏れ出ることがなく、培地Lが還流可能なように配置されている。
図11(b)〜(f)は、図11(a)の培養容器400の変形例である。図11(b)に示す培養容器410は、図11(a)の培養容器400に、ポンプ404、側溝405を設けたものである。側溝405はポンプ404と凹部402を連通し、ポンプ404から噴出される培地Lを被培養物へ還流させる。
図11(c)に示す培養容器420は、図11(a)の培養容器400に、ポンプ404を設けたものである。ポンプ404は、培地Lを被培養物へ直接送り込めるように配置されている。
図11(d)に示す培養容器430は、図11(a)の培養容器400の四角形の凹部402を半円形状にしたものである。図11(e)に示す培養容器440は、図11(b)の培養容器400の四角形の凹部402を半円形状にしたものである。図11(f)に示す培養容器450は、図11(b)の培養容器400の四角形の凹部402を半円形状にしたものである。
図11(a)〜(f)のいずれの培養容器においても、凹部402に配置された被培養物は、容器本体401(凹部402)の下側から倒置顕微鏡で簡単に観察できる。
C …キャビティー
CA …細胞凝集体
CS …3次元細胞構造体
EC …子宮内膜細胞
FE …受精卵
L …培地
1 …培養モールド
2 …下プレート(第1のプレート部材)
2a …孔
3 …上プレート(第2のプレート部材)
3a …孔
4 …下ネット(第1の支持体)
4a …線状部材
4b …枠部
5…上ネット(第2の支持体)
5a …線状部材
5b …枠部
20、120、130 …振とう培養用容器
20a …皿部
20b …蓋部
21 …第1底面、22 …第2底面、23 …側面、24 …側壁、25 …固定部
100、200、300…培養システム
121 …凹部
131 …底面
133 …保持部材
400、410、420、430 …培養容器
401 …容器本体
402 …凹部
403 …支持体
404 …ポンプ

Claims (15)

  1. (培養モールド)
    複数の孔を備え、下側に配置された第1のプレート部材と、
    複数の孔を備え、前記第1のプレート部材の上側に配置された第2のプレート部材と、
    前記第1のプレート部材の下部に着脱可能であり、複数の線状部材を備えた第1の支持体と、
    前記第2のプレート部材の上部又は下部に着脱可能であり、複数の線状部材を備えた第2の支持体と、を有し、
    前記複数の孔と前記第1の支持体は、培養する被培養物を配置する複数のキャビティーを形成し、
    前記第2の支持体は、前記キャビティー内に前記被培養物を留めるように前記キャビティーを覆い、
    前記複数の線状部材は、前記複数の線状部材の間から前記被培養物が漏れ出ないように配置されている、培養モールド。
  2. 前記複数の線状部材は、前記支持体に、溶解性部材で取り付けられている、請求項1に記載の培養モールド。
  3. 前記複数の線状部材は櫛歯状に配置されており、
    前記支持体は前記複数の線状部材の長手方向の一端に枠部を有し、
    前記支持体は前記長手方向に取り外し可能に配置されており、
    前記枠部は前記支持体から取り外し可能である、請求項1に記載の培養モールド。
  4. 第1底面と、
    前記第1底面21より高い位置にある第2底面と、
    前記第1底面から前記第2底面に連続する側面と、
    前記第1底面及び前記第2底面の周りに立設された側壁と、
    前記第2底面に設けられており、前記複数のキャビティーが前記第2底面から前記第1底面の上部に突出するように請求項1〜3のいずれか1項に記載の培養モールドを固定する固定部と、を有する振とう培養用容器。
  5. 前記第1底面、前記第2底面、前記側面は、前記第2底面に凹部を形成し、
    前記固定部は、前記キャビティーが前記凹部の上部に配置されるように前記培養モールドを前記第2底面へ押圧する請求項4に記載の振とう培養用容器。
  6. 底面と、
    前記底面の周りに立設された側壁と、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の培養モールドの一端を保持し、前記培養モールドの長手方向が前記底面に対して45°以上90°以下の角度となるように保持する保持部材と、を有する振とう培養用容器。
  7. 凹部と、
    前記凹部に配置した被培養物を覆う複数の線状部材を備えた支持体と、
    を有する振とう培養用容器。
  8. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の培養モールドと、
    請求項4〜7のいずれか1項に記載の振とう培養用容器と、を有し、
    前記振とう培養用容器を振とうして培養する培養システム。
  9. 以下のステップ(1)を含む、共培養方法:
    (1)細胞を凝集させた細胞凝集体から作製される3次元細胞構造体と受精卵とを共培養するステップ。
  10. 以下のステップ(1)を含む、共培養方法であって、
    (1)凝集して細胞凝集体を作製する途中の細胞と受精卵とを共培養するステップ。
  11. 前記細胞と前記受精卵が接触した状態で共培養される、請求項9又は10に記載の共培養方法。
  12. 前記細胞の上に前記受精卵を乗せた状態で培養される、請求項9又は10に記載の方法。
  13. 前記細胞は、ヒト子宮内膜細胞であり、
    前記受精卵は、ヒト受精卵である、請求項9又は10に記載の共培養方法。
  14. 請求項9〜13のいずれか1項に記載の方法で培養した受精卵であって、子宮内膜細胞と培養していない受精卵と比較して妊娠率が高い受精卵。
  15. 請求項9〜13のいずれか1項に記載の方法で培養した子宮内膜細胞であって、受精卵と培養していない子宮内膜細胞と比較して妊娠率が高い子宮内膜細胞。
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