以下に、本発明に係るコネクタ及びコネクタ付き電線の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
[実施形態]
本発明に係るコネクタ及びコネクタ付き電線の実施形態の1つを図1から図26に基づいて説明する。
図1から図22の符号1は、本実施形態のコネクタを示す。また、図1から図22の符号2は、電線Weの端末にコネクタ1が取り付けられた本実施形態のコネクタ付き電線を示す。
コネクタ1は、端子金具10とハウジング20を備える(図1から図7)。コネクタ付き電線2は、そのコネクタ1を成す端子金具10とハウジング20の他に電線Weを備えるものであり、電線Weの端末に対して物理的且つ電気的に接続された端子金具10がハウジング20に収容され且つ保持されている。
端子金具10は、金属等の導電性材料で成形される。この端子金具10は、相手方コネクタの相手方端子金具(図示略)に対して物理的且つ電気的に接続される端子接続部11と、電線Weの端末に対して物理的且つ電気的に接続される電線接続部12と、を有する(図1から図7)。
端子接続部11と相手方端子金具の相手方端子接続部(図示略)は、その内の一方が雌端子形状に形成され、その内の他方が雄端子形状に形成される。この例示では、端子接続部11が角筒状の雌端子形状に形成され、相手方端子接続部が端子接続部11の内方に嵌入される雄端子形状に形成されている。端子接続部11においては、その筒軸方向における一端の開口から筒軸方向に沿って相手方端子接続部が挿入される。よって、ここでは、その端子接続部11の筒軸方向が、端子接続部11と相手方端子接続部との間の端子挿抜方向(端子挿入方向、端子抜去方向)となり、かつ、コネクタ1と相手方コネクタとの間のコネクタ挿抜方向(コネクタ挿入方向、コネクタ抜去方向)となる。尚、以下において、単にコネクタ挿入方向と記した場合、それは、相手方コネクタに対するコネクタ1の挿入方向のことをいう。また、単にコネクタ抜去方向と記した場合、それは、相手方コネクタに対するコネクタ1の抜去方向のことをいう。
電線接続部12は、端子接続部11における筒軸方向の他端側に配置され、物理的且つ電気的に接続している電線Weを筒軸方向に沿って引き出させる。例えば、この電線接続部12は、電線Weの端末の芯線We1(図1及び図2)に対して加締め圧着させることによって、この電線Weの端末に対して物理的且つ電気的に接続される。
ハウジング20は、合成樹脂等の絶縁性材料で成形される。このハウジング20は、電線Weの端末に対して物理的且つ電気的に接続された端子金具10を収容させるものである。このハウジング20は、端子金具10を収容完了位置に収容させる端子収容室21を端子金具10毎に有する(図1から図3、図5、図6、図8、図10、図11、図13、図15、図16、図18、図20、図21及び図23から図26)。
端子収容室21は、コネクタ挿抜方向における一端の開口であり、接続状態の端子金具10及び電線Weの端末を室内の収容完了位置まで収容させる際に用いる端子収容口21aを有する(図1から図3、図5、図6、図8、図10、図11、図13、図15、図16、図18、図20、図21、図23及び図24)。この端子収容室21においては、相手方コネクタに対するコネクタ挿入方向に沿って端子収容口21aから端子金具10が挿入され、その挿入された端子金具10が収容完了位置に収容される。端子収容口21aは、端末が端子金具10の電線接続部12に物理的且つ電気的に接続された電線Weを端子収容室21の外に引き出させる電線引出口としても利用される。
更に、端子収容室21は、コネクタ挿抜方向における他端の開口であり、室内の端子金具10の接続対象となる相手方端子金具を室内に挿入させる際に用いる端子挿入口21bを有する(図5、図6、図10、図11、図15、図16、図20、図21、図25及び図26)。この端子収容室21においては、その端子挿入口21bから相手方端子金具の相手方端子接続部が挿入され、その相手方端子接続部が収容完了位置の端子金具10の端子接続部11に嵌合接続される。
このハウジング20は、その端子収容室21として、コネクタ挿抜方向に対する直交方向に沿って配列された複数の第1端子収容室21Aと複数の第2端子収容室21Bとを有する(図1から図3、図5、図6、図8、図10、図11、図13、図15、図16、図18、図20、図21及び図23から図26)。その第1端子収容室21Aと第2端子収容室21Bは、自らの配列方向とコネクタ挿抜方向とに対する直交方向に並べて配置される。この例示のハウジング20においては、その対になる第1端子収容室21Aと第2端子収容室21Bの組み合わせが6組並べられている。
このハウジング20は、相手方コネクタとの間のコネクタ挿抜方向に沿って互いに組み付けられる第1ハウジング30と第2ハウジング40とを備える(図1から図22)。
第1ハウジング30は、接続状態の端子金具10及び電線Weの端末が収容される第1端子収容体31と第2端子収容体32とを有する(図1から図4、図8、図9、図13、図14、図18、図19及び図23から図26)。その第1端子収容体31と第2端子収容体32は、空間部33を間に介在させてコネクタ挿抜方向に対する直交方向に沿って配置される(図1から図4、図8、図9、図13、図14、図18、図19及び図23から図26)。そして、この第1端子収容体31と第2端子収容体32は、それぞれに端子収容室21と端子収容口21aと端子挿入口21bとが形成されている。この第1端子収容体31と第2端子収容体32は、それぞれに第1端子収容室21Aと第2端子収容室21Bを有しており、その第1端子収容室21Aの配列方向(第2端子収容室21Bの配列方向)で空間部33を間に置いて配置されている。この例示の第1端子収容体31と第2端子収容体32は、対になる第1端子収容室21Aと第2端子収容室21Bの組み合わせを2組ずつ有している。
この第1ハウジング30においては、第1端子収容体31と第2端子収容体32とが方体状に形成され、かつ、その間で空間部33が方体状に形成されている。第1端子収容体31と第2端子収容体32には、コネクタ挿抜方向での同等の位置に、後述する端子係止部品50の端子係止体52を収容させる切欠き34が形成されている(図5、図10、図15、図20及び図23から図26)。それぞれの切欠き34は、第1端子収容室21A側の壁部を残すべく、第2端子収容室21B側から第1端子収容室21A側に向けて切り欠かれた部位であり、全ての端子収容室21(第1端子収容室21A、第2端子収容室21B)に連通させる。また、それぞれの切欠き34は、後述する非係止位置における第1仮保持位置と第2仮保持位置との間での第1ハウジング30に対する端子係止体52の相対移動と、その第2仮保持位置における非係止位置と係止位置との間での第1ハウジング30に対する端子係止体52の相対移動と、を行い得る大きさのものとして形成される。
第2ハウジング40は、接続状態の端子金具10及び電線Weの端末が収容される第3端子収容体41を有する(図1から図14、図16から図19及び図21から図26)。その第3端子収容体41は、空間部33に配置される。そして、この第3端子収容体41は、端子収容室21と端子収容口21aと端子挿入口21bとが形成されている。この第3端子収容体41は、第1端子収容室21Aと第2端子収容室21Bを有している。この例示の第3端子収容体41は、対になる第1端子収容室21Aと第2端子収容室21Bの組み合わせを2組有している。
第3端子収容体41は、方体状に形成され、第1端子収容体31と第2端子収容体32とに壁部同士を隣接させて空間部33に配置される。この第3端子収容体41には、端子係止体52を収容させる切欠き42が形成されている(図6、図7、図11、図12、図16、図17及び図21から図26)。その切欠き42は、コネクタ挿抜方向で第1ハウジング30のそれぞれの切欠き34と同等の位置に設ける。この切欠き42は、第1端子収容室21A側の壁部を残すべく、第2端子収容室21B側から第1端子収容室21A側に向けて切り欠かれた部位であり、全ての端子収容室21(第1端子収容室21A、第2端子収容室21B)に連通させる。また、この切欠き42は、それぞれの切欠き34に収容されている端子係止体52を収容させ、その収容状態のまま、第1ハウジング30に対する第2ハウジング40の後述する仮組付け位置と後述する組付け完了位置との間で、端子係止体52を第2ハウジング40と共に第1ハウジング30に対してコネクタ挿抜方向に相対移動させるものとして形成される。更に、この切欠き42は、その第1ハウジング30に対する第2ハウジング40の組付け完了位置にて、第2仮保持位置における非係止位置と係止位置との間での第1ハウジング30と第2ハウジング40に対する端子係止体52の相対移動を行い得る大きさのものとして形成される。
このハウジング20において、第1から第3の端子収容体31,32,41のそれぞれの端子収容室21(第1端子収容室21A、第2端子収容室21B)は、第1端子収容体31と第3端子収容体41と第2端子収容体32の配列方向に沿って並べて配置されている。この例示の第1から第3の端子収容体31,32,41は、端子収容室21として、第1端子収容体31と第3端子収容体41と第2端子収容体32の配列方向に沿って並べて配置される第1端子収容室21Aと、その配列方向とコネクタ挿抜方向とに対する直交方向で第1端子収容室21Aに並べて配置される第2端子収容室21Bと、をそれぞれに有している。ここでは、先に示したように、第1から第3の端子収容体31,32,41がそれぞれに第1端子収容室21Aと第2端子収容室21Bとを2つずつ有している。
第1ハウジング30と第2ハウジング40は、互いの仮組付け位置と組付け完了位置との間でコネクタ挿抜方向に沿って互いに相対移動させ得るものとして形成する。ここでは、仮組付け位置から組付け完了位置へと相対移動させる際に、第1ハウジング30に対して第2ハウジング40をコネクタ挿入方向に相対移動させ、組付け完了位置から仮組付け位置へと相対移動させる際に、第1ハウジング30に対して第2ハウジング40をコネクタ抜去方向に相対移動させる。
仮組付け位置とは、第1ハウジング30と第2ハウジング40のコネクタ挿抜方向での相対的な位置の内、第3端子収容体41の端子収容口21aを第1端子収容体31及び第2端子収容体32のそれぞれの端子収容口21aよりも相手方コネクタに対するコネクタ抜去方向側に突出させている位置のことである。その第1端子収容体31及び第2端子収容体32のそれぞれの端子収容口21aに対する第3端子収容体41の端子収容口21aの突出量は、第1端子収容体31と第2端子収容体32のそれぞれの端子収容口21aから電線Weが引き出されているときに、第3端子収容体41の端子収容口21aからの端子金具10及び電線Weの端末の挿入を阻害しない大きさとする。例えば、ここでは、第1端子収容体31と第2端子収容体32のそれぞれの端子収容口21aから引き出された電線Weを最も端子収容口21a側で屈曲させた際に、その端子収容口21a側での屈曲開始点よりも第3端子収容体41の端子収容口21aを相手方コネクタに対するコネクタ抜去方向側に突出させる。
一方、組付け完了位置とは、第1ハウジング30と第2ハウジング40のコネクタ挿抜方向での相対的な位置の内、第1から第3の端子収容体31,32,41のそれぞれの端子収容口21aをコネクタ挿抜方向で同等の位置に配置させている位置のことである。この組付け完了位置では、第1から第3の端子収容体31,32,41のそれぞれの端子挿入口21bについても、コネクタ挿抜方向で同等の位置に配置される。
第1ハウジング30と第2ハウジング40との間には、その仮組付け位置と組付け完了位置との間での相対移動を案内させるガイド機構22を設ける(図1、図3、図4、図8、図9、図13、図14、図18、図19及び図23から図26)。そのガイド機構22は、第1ハウジング30に設けた第1ガイド部22aと、第2ハウジング40に設けた第2ガイド部22bと、を備え、この第1ガイド部22aと第2ガイド部22bとをコネクタ挿抜方向で互いに案内させる。この例示のガイド機構22は、第1端子収容体31と第3端子収容体41との間及び第2端子収容体32と第3端子収容体41との間に各々設ける。第1端子収容体31と第2端子収容体32のそれぞれの第1ガイド部22aは、空間部33側に突出させ、かつ、コネクタ挿抜方向に延在させた片体状のガイド突起部として形成されている。一方、第3端子収容体41のそれぞれの第2ガイド部22bは、第1ガイド部22aを挿入させるべく凹ませ、かつ、コネクタ挿抜方向に延在させたガイド溝部として形成されている。
更に、第1ハウジング30と第2ハウジング40との間には、組付け完了位置で第2ハウジング40に対する第1ハウジング30のコネクタ抜去方向側への相対移動を係止させる係止機構23を設ける(図1、図3、図4、図8、図9、図13、図14、図18、図19及び図23から図25)。その係止機構23は、第1ハウジング30に設けた第1係止部23aと、第2ハウジング40に設けた第2係止部23bと、を備える。この係止機構23は、組付け完了位置のままで、第2係止部23bを第1係止部23aよりもコネクタ抜去方向側で対向配置させ、かつ、第1係止部23aを第2係止部23bに係止させることによって、組付け完了位置での第2ハウジング40に対する第1ハウジング30のコネクタ抜去方向側への相対移動を係止させる。この例示では、ガイド突起部としての第1ガイド部22aにおけるコネクタ抜去方向側の端部を第1係止部23aとして利用する。また、この例示では、ガイド溝部としての第2ガイド部22bにおけるコネクタ抜去方向側の端面を成す係止壁部を第3端子収容体41に設け、その第3端子収容体41の係止壁部を第2係止部23bとして利用する。
ここで、第2ハウジング40は、相手方コネクタとの間のコネクタ嵌合位置で相手方コネクタに対するコネクタ抜去方向側への相対移動を係止させる係止突起部43を有する(図1及び図3から図26)。その係止突起部43は、コネクタ1と相手方コネクタとの間を互いに電気接続可能なコネクタ嵌合位置で保たせるためのものである。
コネクタ1においては、相手方コネクタに対してコネクタ嵌合されているときに、その係止突起部43によって相手方コネクタに対する第2ハウジング40のコネクタ抜去方向側への相対移動が抑制される。更に、このコネクタ1においては、相手方コネクタに対してコネクタ嵌合されているときに、係止機構23によって第2ハウジング40に対する第1ハウジング30のコネクタ抜去方向側への相対移動が係止させられるので、相手方コネクタに対する第1ハウジング30のコネクタ抜去方向側への相対移動が抑制される。つまり、本実施形態のコネクタ1及びコネクタ付き電線2においては、係止機構23と係止突起部43によって、相手方コネクタに対するコネクタ嵌合状態を保たせることができる。
ところで、本実施形態のコネクタ1は、第1ハウジング30と第2ハウジング40とに対して相対移動自在に組み付けられる別部品であり、非係止位置と係止位置との間での第1ハウジング30と第2ハウジング40とに対する相対移動が可能な端子係止部品50を備える(図1から図26)。その端子係止部品50は、第1ハウジング30と第2ハウジング40の端子収容室21における収容完了位置の端子金具10を係止し、そのそれぞれの端子金具10の第1ハウジング30と第2ハウジング40とに対する相対移動を抑止させることによって、それぞれの端子金具10を端子収容室21の収容完了位置で保持させる所謂リテーナである。非係止位置とは、第1ハウジング30と第2ハウジング40とに対する端子係止部品50の相対的な位置の内、その端子係止部品50による収容完了位置の端子金具10の係止が不能になっている位置のことである。端子係止部品50が非係止位置のときには、第1から第3の端子収容体31,32,41のそれぞれの端子収容室21にて、収容完了位置の端子金具10の係止が不能になっている。一方、係止位置とは、第1ハウジング30と第2ハウジング40とに対する端子係止部品50の相対的な位置の内、その端子係止部品50による収容完了位置の端子金具10の係止が可能になっている位置のことである。端子係止部品50が係止位置のときには、第1から第3の端子収容体31,32,41のそれぞれの端子収容室21にて、収容完了位置の端子金具10の係止が可能になっている。
端子係止部品50は、係止位置のときに、第1から第3の端子収容体31,32,41のそれぞれの端子収容室21における収容完了位置の端子金具10の端子収容口21a側に各々配置され、第1から第3の端子収容体31,32,41に対する端子金具10の端子収容口21a側への相対移動を係止させる端子係止部51を有する(図5、図6、図10、図11、図15、図16、図20、図21、図23、図25及び図26)。この端子係止部品50には、第1から第3の端子収容体31,32,41のそれぞれの端子収容室21毎の端子係止部51を有する端子係止体52が設けられている(図5、図6、図10、図11、図15、図16、図20、図21及び図23から図26)。端子金具10は、その端子係止部51に係止させる被係止部13を有している(図1から図3、図5、図6、図10、図11、図15、図16、図20及び図21)。第1から第3の端子収容体31,32,41のそれぞれの端子収容室21においては、端子係止部品50が非係止位置のときに、室内に端子係止部51を入り込ませないので、端子金具10を端子収容口21aから室内の収容完了位置まで挿入させることができ、かつ、その収容完了位置の端子金具10を端子収容口21aから引き抜くことができる。また、第1から第3の端子収容体31,32,41のそれぞれの端子収容室21においては、端子係止部品50が係止位置のときに、室内に端子係止部51を入り込ませ、この端子係止部51を被係止部13の端子収容口21a側に対向配置させるので、収容完了位置の端子金具10を端子収容口21aから引き抜くことができない。
この端子係止部品50と第1ハウジング30との間には、端子係止部品50を第1ハウジング30に保持させる保持機構24が設けられる(図23から図26)。その保持機構24は、端子係止部品50を非係止位置で第1ハウジング30に保持させ、かつ、端子係止部品50を係止位置で第1ハウジング30に保持させる。そこで、端子係止部品50は、第1ハウジング30に保持させるための被保持体53を有する(図1から図3及び図23から図26)。その被保持体53は、第1から第3の端子収容体31,32,41の配列方向で、端子係止体52の両端に設ける。この被保持体53は、第1から第3の端子収容体31,32,41の配列方向に対する直交平面を有する平板状のものとして形成されている。それぞれの被保持体53は、周縁側をその直交平面に沿って端子係止体52の両端よりも突出させており、その突出部分で且つ第1ハウジング30に対する対向壁面に被保持部53aを有する(図23から図26)。第1ハウジング30は、その被保持部53aに係合して、端子係止部品50を非係止位置で保持する第1保持部35aと、その被保持部53aに係合して、端子係止部品50を係止位置で保持する第2保持部35bと、を有する(図24及び図26)。その第1保持部35aと第2保持部35bは、第1から第3の端子収容体31,32,41の配列方向で、第1ハウジング30の両端に設ける。この例示では、第1端子収容体31と第2端子収容体32とに第1保持部35aと第2保持部35bを各々設けている。
この保持機構24においては、例えば、被保持部53aと第1及び第2の保持部35a,35bの内の一方を溝部として形成し、その内の他方を溝部に挿入される突起部として形成する。この例示では、被保持部53aをコネクタ挿抜方向に延在させた溝部として形成し、第1保持部35aと第2保持部35bをコネクタ挿抜方向に延在させた突起部として形成している。
ここで、この例示の端子係止部品50は、非係止位置のまま第1ハウジング30に対してコネクタ挿抜方向に相対移動させ、その非係止位置のままの所定位置で第1ハウジング30に対してコネクタ挿抜方向と第1から第3の端子収容体31,32,41の配列方向とに対する直交方向に相対移動させることによって、非係止位置から係止位置に移動させる。
よって、係合状態の被保持部53aと第1保持部35aは、端子係止部品50を非係止位置のまま第1ハウジング30に対してコネクタ挿抜方向に相対移動させるガイド機構の機能も兼ねている。この例示の被保持部53aと第1保持部35aは、端子係止部品50を非係止位置のまま第1ハウジング30に対する第1仮保持位置と第2仮保持位置との間でコネクタ挿抜方向に相対移動させる。第1仮保持位置とは、非係止位置での第1ハウジング30に対する端子係止部品50の仮保持位置の内、第1ハウジング30と第2ハウジング40とが仮組付け位置となっているときの仮保持位置のことである。また、第2仮保持位置とは、非係止位置での第1ハウジング30に対する端子係止部品50の仮保持位置の内、第1ハウジング30と第2ハウジング40とが組付け完了位置となっているときの仮保持位置のことである。
このコネクタ1においては、第1ハウジング30に対する第2ハウジング40の仮組付け位置と組付け完了位置との間の相対移動に連動して、端子係止部品50を押し動かす。よって、第2ハウジング40は、第1ハウジング30に対する仮組付け位置と組付け完了位置との間の相対移動に連動して端子係止部品50を押し動かす押動部44を有する(図5、図6、図10、図11、図15、図16、図20、図21及び図23から図26)。ここでは、第1ハウジング30に対する第2ハウジング40の仮組付け位置と組付け完了位置との間の相対移動に連動して、端子係止部品50を非係止位置のまま第1ハウジング30に対する第1仮保持位置と第2仮保持位置との間でコネクタ挿抜方向に沿って押し動かす。そこで、押動部44は、第1ハウジング30に対する第2ハウジング40の仮組付け位置と組付け完了位置との間の相対移動に連動して、端子係止部品50を非係止位置のまま第1ハウジング30に対する第1仮保持位置と第2仮保持位置との間でコネクタ挿抜方向に沿って押し動かすものとして形成する。その押動部44としては、端子係止部品50を非係止位置のまま第1仮保持位置から第2仮保持位置へと押し動かす第1押動部44aと、端子係止部品50を非係止位置のまま第2仮保持位置から第1仮保持位置へと押し動かす第2押動部44bと、が設けられている。
このコネクタ1においては、端子係止部品50を押し動かすために、この第2ハウジング40の切欠き42と端子係止部品50の端子係止体52とを利用する。例えば、第2ハウジング40においては、第1ハウジング30に対してコネクタ挿抜方向における一方に向けて相対移動し始めた際に、切欠き42を成すコネクタ挿抜方向における他方の壁部を相対移動の開始と同時に端子係止体52に当接させる。そして、この第2ハウジング40においては、第1ハウジング30に対してコネクタ挿抜方向における他方に向けて相対移動し始めた際に、切欠き42を成すコネクタ挿抜方向における一方の壁部を相対移動の開始と同時に端子係止体52に当接させる。換言するならば、この第2ハウジング40においては、その切欠き42を成すコネクタ挿抜方向における双方の壁部で端子係止体52を挟持させる。よって、ここでは、第2ハウジング40における切欠き42を成すコネクタ挿抜方向の他方の壁部を第1押動部44aとして利用し、第2ハウジング40における切欠き42を成すコネクタ挿抜方向の一方の壁部を第2押動部44bとして利用する。
第2仮保持位置の端子係止部品50は、第2端子収容室21B側から第1端子収容室21A側へと押し動かされることによって、非係止位置から係止位置に移動する。よって、第2保持部35bは、端子係止部品50が係止位置へと移動した際に、被保持部53aに挿入させるものとして形成される。被保持体53は、被保持部53aの係合対象を第1保持部35aから第2保持部35bに移り変わらせるべく、可撓性を持たせて、直交平面に対する交差方向に弾性変形させる。
以上示したように、本実施形態のコネクタ1及びコネクタ付き電線2においては、第1ハウジング30と第2ハウジング40とを仮組付け位置と組付け完了位置との間で互いに相対移動させることができる。例えば、このコネクタ1及びコネクタ付き電線2においては、第1ハウジング30と第2ハウジング40とを仮組付け位置に組み付けた後、その仮組付け位置の第1ハウジング30と第2ハウジング40に対して端子係止部品50を組み付ける。このコネクタ1及びコネクタ付き電線2においては、最初に、その第1ハウジング30における第1端子収容体31と第2端子収容体32のそれぞれの端子収容室21に接続状態の端子金具10及び電線Weの端末を収容させることが望ましい。このコネクタ1及びコネクタ付き電線2においては、第1端子収容体31と第2端子収容体32のそれぞれの端子収容室21の端子収容口21aから電線Weが引き出されている(図3から図7)。しかしながら、このコネクタ1及びコネクタ付き電線2においては、第1ハウジング30と第2ハウジング40とが仮組付け位置のときに、第1端子収容体31と第2端子収容体32のそれぞれの端子収容室21の端子収容口21aに対して、第2ハウジング40の第3端子収容体41の端子収容口21aが突出している。よって、このコネクタ1及びコネクタ付き電線2においては、第1端子収容体31と第2端子収容体32から引き出されている電線Weに邪魔されることなく、第3端子収容体41のそれぞれの端子収容室21に対して、端子収容口21aから接続状態の端子金具10及び電線Weの端末を挿入していくことができる(図8から図12)。従って、このコネクタ1及びコネクタ付き電線2は、第1から第3の端子収容体31,32,41のそれぞれの端子収容室21を密集させたとしても、端子金具10及び電線Weの端末の挿入作業性に優れたものとなっている。その挿入作業を行うに際しては、第1端子収容体31と第2端子収容体32から引き出されている電線Weを第3端子収容体41のそれぞれの端子収容口21aから引き離すように屈曲させることによって、第3端子収容体41のそれぞれの端子収容室21に対する端子金具10及び電線Weの端末の挿入作業性を高めることが望ましい。このように、このコネクタ1及びコネクタ付き電線2は、コネクタの小型化を図りつつ、組付け作業性を向上させることができる。
このコネクタ1及びコネクタ付き電線2においては、第3端子収容体41の端子収容室21への端子金具10及び電線Weの端末の収容作業を終えた後(図8から図12)、第1ハウジング30に対して第2ハウジング40を仮組付け位置から組付け完了位置まで相対移動させる(図13から図17)。その際、このコネクタ1及びコネクタ付き電線2においては、その第2ハウジング40の相対移動に連動して、この第2ハウジング40の押動部44(第1押動部44a)が端子係止部品50を非係止位置のまま第1仮保持位置から第2仮保持位置へと押し動かすことができる。よって、このコネクタ1及びコネクタ付き電線2は、この点からも、組付け作業性を向上させることができる。
このコネクタ1及びコネクタ付き電線2においては、第2仮保持位置での非係止位置の端子係止部品50を係止位置まで例えば作業者が押し動かすことによって、組付けが完了する(図18から図22)。
[変形例]
図27から図50の符号101は、本変形例のコネクタを示す。また、図27から図50の符号102は、電線Weの端末にコネクタ101が取り付けられた本変形例のコネクタ付き電線を示す。
本変形例のコネクタ101は、実施形態と同じ端子金具10を備える(図27から図34)。そして、このコネクタ101は、その端子金具10が収容されるハウジング120を備える(図27から図50)。コネクタ付き電線102は、そのコネクタ101を成す端子金具10とハウジング120の他に電線Weを備えるものであり、電線Weの端末に対して物理的且つ電気的に接続された端子金具10がハウジング120に収容され且つ保持されている。
ハウジング120は、合成樹脂等の絶縁性材料で成形される。このハウジング120は、電線Weの端末に対して物理的且つ電気的に接続された端子金具10を収容させるものである。このハウジング120は、端子金具10を収容完了位置に収容させる端子収容室121を端子金具10毎に有する(図27から図29、図32から図35、図38から図41、図44、図45及び図48から図54)。
端子収容室121は、実施形態の端子収容室21と同様の端子収容口121aを有する(図27から図29、図32から図35、図38から図41、図44、図45、図49、図51及び図52)。よって、この端子収容室121においては、相手方コネクタに対するコネクタ挿入方向に沿って端子収容口121aから端子金具10が挿入され、その挿入された端子金具10が収容完了位置に収容される。そして、端子収容口121aは、端末が端子金具10の電線接続部12に物理的且つ電気的に接続された電線Weを端子収容室121の外に引き出させる電線引出口としても利用される。
更に、端子収容室121は、実施形態の端子収容室21と同様の端子挿入口121bを有する(図32、図33、図38、図39、図48、図49、図53及び図54)。よって、この端子収容室121においては、その端子挿入口121bから相手方端子金具の相手方端子接続部が挿入され、その相手方端子接続部が収容完了位置の端子金具10の端子接続部11に嵌合接続される。
このハウジング120は、その端子収容室121として、コネクタ挿抜方向に対する直交方向に沿って配列された複数の第1端子収容室121Aと複数の第2端子収容室121Bとを有する(図27から図29、図32、図33、図35、図38、図39、図41、図45、図48、図49及び図51から図54)。その第1端子収容室121Aと第2端子収容室121Bは、自らの配列方向とコネクタ挿抜方向とに対する直交方向に並べて配置される。この例示のハウジング120においては、その対になる第1端子収容室121Aと第2端子収容室121Bの組み合わせが6組並べられている。
このハウジング120は、相手方コネクタとの間のコネクタ挿抜方向に沿って互いに組み付けられる第1ハウジング130と第2ハウジング140とを備える(図27から図54)。
第1ハウジング130は、実施形態の第1ハウジング30と同様の第1端子収容体131と第2端子収容体132と空間部133とを有する(図27から図30、図34から図36、図40から図42、図44から図46及び図50から図54)。よって、その第1端子収容体131と空間部133と第2端子収容体132は、その順番でコネクタ挿抜方向に対する直交方向に沿って配置されている。この例示の第1端子収容体131と第2端子収容体132は、それぞれに第1端子収容室121Aと第2端子収容室121Bを有しており、その第1端子収容室121Aの配列方向(第2端子収容室121Bの配列方向)で空間部133を間に置いて配置されている。この例示の第1端子収容体131と第2端子収容体132は、対になる第1端子収容室121Aと第2端子収容室121Bの組み合わせを2組ずつ有している。
この第1ハウジング130においては、第1端子収容体131と第2端子収容体132とが方体状に形成され、かつ、その間で空間部133が方体状に形成されている。第1端子収容体131と第2端子収容体132には、コネクタ挿抜方向での同等の位置に、後述する端子係止部品150の端子係止体152を収容させる切欠き134が形成されている(図29、図30、図32、図34から図38、図40から図42、図44から図46、図51、図52及び図54)。それぞれの切欠き134は、第1端子収容室121A側の壁部を残すべく、第2端子収容室121B側から第1端子収容室121A側に向けて切り欠かれた部位であり、全ての端子収容室121(第1端子収容室121A、第2端子収容室121B)に連通させる。また、それぞれの切欠き134は、後述する非係止位置と係止位置との間での第1ハウジング130に対する端子係止体152の相対移動を行い得る大きさのものとして形成される。
第2ハウジング140は、実施形態の第2ハウジング40と同様の第3端子収容体141を有する(図27から図54)。よって、その第3端子収容体141は、空間部133に配置される。そして、この例示の第3端子収容体141は、対になる第1端子収容室121Aと第2端子収容室121Bの組み合わせを2組有している。
第3端子収容体141は、方体状に形成され、第1端子収容体131と第2端子収容体132とに壁部同士を隣接させて空間部133に配置される。この第3端子収容体141には、端子係止体152を収容させる切欠き142が形成されている(図29から図46及び図51から図54)。その切欠き142は、コネクタ挿抜方向で第1ハウジング130のそれぞれの切欠き134と同等の位置に設ける。この切欠き142は、第1端子収容室121A側の壁部を残すべく、第2端子収容室121B側から第1端子収容室121A側に向けて切り欠かれた部位であり、全ての端子収容室121(第1端子収容室121A、第2端子収容室121B)に連通させる。また、この切欠き142は、それぞれの切欠き134に収容されている端子係止体152を収容させる。この切欠き142は、第1ハウジング130に対する第2ハウジング140の後述する仮組付け位置と後述する組付け完了位置との間で、端子係止体152を第1ハウジング130に対して第2ハウジング140と共にコネクタ挿抜方向に相対移動させつつ、この端子係止体152を第1ハウジング130と第2ハウジング140とに対して第1から第3の端子収容体131,132,141の配列方向に相対移動させるものとして形成される。
第1ハウジング130と第2ハウジング140は、実施形態の第1ハウジング30及び第2ハウジング40と同じように、互いの仮組付け位置と組付け完了位置との間でコネクタ挿抜方向に沿って互いに相対移動させ得るものとして形成する。その仮組付け位置と組付け完了位置は、実施形態で示したものと同じである。ここでは、仮組付け位置から組付け完了位置へと相対移動させる際に、第1ハウジング130に対して第2ハウジング140をコネクタ挿入方向に相対移動させ、組付け完了位置から仮組付け位置へと相対移動させる際に、第1ハウジング130に対して第2ハウジング140をコネクタ抜去方向に相対移動させる。
第1ハウジング130と第2ハウジング140との間には、その仮組付け位置と組付け完了位置との間での相対移動を案内させるガイド機構122を設ける(図27、図28、図30、図32、図34、図36から図38、図42、図43及び図51から図54)。そのガイド機構122は、第1ハウジング130に設けた第1ガイド部122a(図51、図52及び図54)と、第2ハウジング140に設けた第2ガイド部122b(図27、図28、図30、図32、図34、図36から図38、図42、図43及び図51から図54)と、を備え、この第1ガイド部122aと第2ガイド部122bとをコネクタ挿抜方向で互いに案内させる。この例示のガイド機構122は、第1端子収容体131と第3端子収容体141との間及び第2端子収容体132と第3端子収容体141との間に各々設ける。第1端子収容体131と第2端子収容体132のそれぞれの第1ガイド部122aは、空間部133に連通させ、かつ、コネクタ挿抜方向に延在させたガイド溝部として形成されている。一方、第3端子収容体141のそれぞれの第2ガイド部122bは、第1ガイド部122aに挿入させるべく突出させ、かつ、コネクタ挿抜方向に延在させた片体状のガイド突起部として形成されている。
ところで、本変形例のコネクタ101は、実施形態のコネクタ1と同じように、第1ハウジング130と第2ハウジング140とに対して相対移動自在に組み付けられる別部品であり、非係止位置と係止位置との間での第1ハウジング130と第2ハウジング140とに対する相対移動が可能な端子係止部品150を備える(図27から図54)。その端子係止部品150は、第1ハウジング130と第2ハウジング140の端子収容室121における収容完了位置の端子金具10を係止し、そのそれぞれの端子金具10の第1ハウジング130と第2ハウジング140とに対する相対移動を抑止させることによって、それぞれの端子金具10を端子収容室121の収容完了位置で保持させる所謂リテーナである。その非係止位置と係止位置は、実施形態で示したものと同じである。
端子係止部品150は、係止位置のときに、第1から第3の端子収容体131,132,141のそれぞれの端子収容室121における収容完了位置の端子金具10の端子収容口121a側に各々配置され、第1から第3の端子収容体131,132,141に対する端子金具10の端子収容口121a側への相対移動を係止させる端子係止部151を有する(図48から図50、図51、図53及び図54)。その端子係止部151には、端子金具10の被係止部13を係止させる。端子係止部品150には、第1から第3の端子収容体131,132,141のそれぞれの端子収容室121毎の端子係止部151を有する端子係止体152が設けられている(図27から図54)。第1から第3の端子収容体131,132,141のそれぞれの端子収容室121においては、端子係止部品150が非係止位置のときに、室内に端子係止部151を入り込ませないので、端子金具10を端子収容口121aから室内の収容完了位置まで挿入させることができ、かつ、その収容完了位置の端子金具10を端子収容口121aから引き抜くことができる。また、第1から第3の端子収容体131,132,141のそれぞれの端子収容室121においては、端子係止部品150が係止位置のときに、室内に端子係止部151を入り込ませ、この端子係止部151を被係止部13の端子収容口121a側に対向配置させるので、収容完了位置の端子金具10を端子収容口121aから引き抜くことができない。
具体的に、本変形例の端子係止部品150は、第1ハウジング130に対して第2ハウジング140が仮組付け位置のときに、第1ハウジング130と第2ハウジング140とに対する相対的な位置が非係止位置になっている。そして、この端子係止部品150は、第1ハウジング130に対して第2ハウジング140を仮組付け位置から組付け完了位置に向けて相対移動させることによって、遅くとも組付け完了位置となったときに、第1ハウジング130と第2ハウジング140とに対する相対的な位置が係止位置になる。一方、この端子係止部品150は、第1ハウジング130に対して第2ハウジング140を組付け完了位置から仮組付け位置に向けて相対移動させることによって、遅くとも仮組付け位置となったときに、第1ハウジング130と第2ハウジング140とに対する相対的な位置が非係止位置になる。
また、本変形例の端子係止部品150は、第1ハウジング130に対して第2ハウジング140を仮組付け位置と組付け完了位置との間で相対移動させることによって、その第2ハウジング140に押動されながら、第1ハウジング130に対して第2ハウジング140と共にコネクタ挿抜方向に相対移動させつつ、第1ハウジング130と第2ハウジング140とに対して第1から第3の端子収容体131,132,141の配列方向に相対移動させる。この例示の端子係止部品150は、第1ハウジング130に対して第2ハウジング140を仮組付け位置から組付け完了位置に向けて相対移動させることによって、その第2ハウジング140に押動されながら、第1ハウジング130に対して第2ハウジング140と共にコネクタ挿入方向に相対移動させつつ、第1ハウジング130と第2ハウジング140とに対して第2端子収容体132側から第1端子収容体131側に相対移動させる。一方、この例示の端子係止部品150は、第1ハウジング130に対して第2ハウジング140を組付け完了位置から仮組付け位置に向けて相対移動させることによって、その第2ハウジング140に押動されながら、第1ハウジング130に対して第2ハウジング140と共にコネクタ抜去方向に相対移動させつつ、第1ハウジング130と第2ハウジング140とに対して第1端子収容体131側から第2端子収容体132側に相対移動させる。
第2ハウジング140は、第1ハウジング130に対する仮組付け位置と組付け完了位置との間の相対移動に連動して端子係止部品150を押し動かす押動部144を有する(図32から図34、図38から図40、図44及び図51から図54)。その押動部144は、第1ハウジング130に対する第2ハウジング140の仮組付け位置と組付け完了位置との間の相対移動に連動して、端子係止部品150をコネクタ挿抜方向に沿って押し動かすものとして形成する。その押動部144としては、端子係止部品150を非係止位置側から係止位置側へと押し動かす第1押動部144aと、端子係止部品150を係止位置側から非係止位置側へと押し動かす第2押動部144bと、が設けられている。
このコネクタ101においては、実施形態のコネクタ1と同じように、端子係止部品150を押し動かすために、第2ハウジング140の切欠き142と端子係止部品150の端子係止体152とを利用する。よって、第2ハウジング140においては、その切欠き142を成すコネクタ挿抜方向における双方の壁部を各々第1押動部144a及び第2押動部144bとして利用し、その第1押動部144aと第2押動部144bとで端子係止体152を挟持させる。
そして、第1ハウジング130と端子係止部品150との間には、その押動部144から端子係止部品150が受けたコネクタ挿抜方向の力を当該コネクタ挿抜方向の力と第1から第3の端子収容体131,132,141の配列方向の力とに分割する動力分割機構123を設けている(図30、図32、図34、図36、図40、図42、図44、図50及び図55)。端子係止部品150は、その分割されたコネクタ挿抜方向の力と第1から第3の端子収容体131,132,141の配列方向の力とによって、非係止位置と係止位置との間で第1ハウジング130と第2ハウジング140とに対して相対移動させる。
動力分割機構123は、第1ハウジング130に設けた第1傾斜面123a(図30、図36、図42、図44、図50、図55及び図56)と、端子係止部品150に設け、第1傾斜面123aに対向配置させた第2傾斜面123b(図32、図44、図50、図55及び図57)と、を備える。その第1傾斜面123aと第2傾斜面123bは、コネクタ挿抜方向と第1から第3の端子収容体131,132,141の配列方向とに対して傾斜させた傾斜面であり、非係止位置と係止位置との間での第1ハウジング130と第2ハウジング140とに対する端子係止部品150の相対移動方向に合わせて傾斜させる。この例示では、この動力分割機構123を2箇所に設けている(図30、図34、図36、図40、図42、図44及び図50)。
この動力分割機構123においては、端子係止部品150が押動部144からコネクタ挿抜方向の力を受けた際に、第1傾斜面123aと第2傾斜面123bとが当接する。そして、この動力分割機構123においては、その第1傾斜面123aと第2傾斜面123bによって、そのコネクタ挿抜方向の力を当該コネクタ挿抜方向の力と第1から第3の端子収容体131,132,141の配列方向の力とに分割させる。端子係止部品150は、第1傾斜面123aに沿って案内されながら、非係止位置と係止位置との間で第1ハウジング130と第2ハウジング140とに対して相対移動していく。尚、この例示では、その端子係止部品150を非係止位置と係止位置へと相対移動させる際に、動力分割機構123による端子係止部品150のコネクタ挿抜方向(第1から第3の端子収容体131,132,141の配列方向)に対する斜め方向の相対移動を終えた後、押動部144から受けているコネクタ挿入方向の力によって端子係止部品150が第1ハウジング130に対して第2ハウジング140と共にコネクタ挿入方向に相対移動する。
また、第2ハウジング140と端子係止部品150との間には、第2ハウジング140に対する端子係止部品150の第1から第3の端子収容体131,132,141の配列方向への相対移動を案内するガイド機構124を設けている(図27から図30、図32、図33、図35から図39、図41から図43、図45から図47及び図51から図54)。そのガイド機構124は、第2ハウジング140に設けた第1ガイド部124a(図27から図29、図32、図33、図35、図37から図39、図41、図43、図45、図47及び図51から図54)と、端子係止部品150に設けた第2ガイド部124b(図27から図30、図32、図33、図35から図39、図41から図43、図45から図47及び図51から図54)と、を備え、この第1ガイド部124aと第2ガイド部124bとを第1から第3の端子収容体131,132,141の配列方向で互いに案内させる。このガイド機構124においては、第1ガイド部124aと第2ガイド部124bの内の一方が第1から第3の端子収容体131,132,141の配列方向に延在させた片体状のガイド突起部として形成され、その内の他方が第1から第3の端子収容体131,132,141の配列方向に延在させ且つ第1ガイド部124aを挿入させるガイド溝部として形成される。この例示では、第1ガイド部124aをガイド突起部として形成し、第2ガイド部124bをガイド溝部として形成している。この例示では、このガイド機構124をコネクタ挿抜方向で2箇所に設けている(図30、図33、図36、図42及び図51から図54)。
以上示したように、本変形例のコネクタ101及びコネクタ付き電線102においては、第1ハウジング130と第2ハウジング140とを仮組付け位置と組付け完了位置との間で互いに相対移動させることができる。例えば、このコネクタ101及びコネクタ付き電線102においては、第1ハウジング130と第2ハウジング140とを仮組付け位置に組み付けた後、その仮組付け位置の第1ハウジング130と第2ハウジング140に対して端子係止部品150を組み付ける。このコネクタ101及びコネクタ付き電線102においては、実施形態のコネクタ1及びコネクタ付き電線2と同じように、最初に、その第1ハウジング130における第1端子収容体131と第2端子収容体132のそれぞれの端子収容室121に接続状態の端子金具10及び電線Weの端末を収容させることが望ましい。このコネクタ101及びコネクタ付き電線102においては、第1端子収容体131と第2端子収容体132のそれぞれの端子収容室121の端子収容口121aから電線Weが引き出されている(図29から図34)。しかしながら、このコネクタ101及びコネクタ付き電線102においては、第1ハウジング130と第2ハウジング140とが仮組付け位置のときに、第1端子収容体131と第2端子収容体132のそれぞれの端子収容室121の端子収容口121aに対して、第2ハウジング140の第3端子収容体141の端子収容口121aが突出している。よって、このコネクタ101及びコネクタ付き電線102においては、第1端子収容体131と第2端子収容体132から引き出されている電線Weに邪魔されることなく、第3端子収容体141のそれぞれの端子収容室121に対して、端子収容口121aから接続状態の端子金具10及び電線Weの端末を挿入していくことができる(図35から図40)。従って、このコネクタ101及びコネクタ付き電線102は、実施形態のコネクタ1及びコネクタ付き電線2と同じように、第1から第3の端子収容体131,132,141のそれぞれの端子収容室121を密集させたとしても、端子金具10及び電線Weの端末の挿入作業性に優れたものとなっている。その挿入作業を行うに際しては、実施形態のコネクタ1及びコネクタ付き電線2と同じように、第1端子収容体131と第2端子収容体132から引き出されている電線Weを第3端子収容体141のそれぞれの端子収容口121aから引き離すように屈曲させることによって、第3端子収容体141のそれぞれの端子収容室121に対する端子金具10及び電線Weの端末の挿入作業性を高めることが望ましい。このように、このコネクタ101及びコネクタ付き電線102は、コネクタの小型化を図りつつ、組付け作業性を向上させることができる。
このコネクタ101及びコネクタ付き電線102においては、第3端子収容体141の端子収容室121への端子金具10及び電線Weの端末の収容作業を終えた後(図35から図40)、第1ハウジング130に対して第2ハウジング140を仮組付け位置から組付け完了位置まで相対移動させる(図41から図50)。このコネクタ101及びコネクタ付き電線102においては、その第2ハウジング140の相対移動に連動して、この第2ハウジング140の押動部144(第1押動部144a)が端子係止部品150に対してコネクタ挿入方向の押動力を作用させる。その際、端子係止部品150は、動力分割機構123とガイド機構124によって、第1ハウジング130と第2ハウジング140に対してコネクタ挿抜方向(第1から第3の端子収容体131,132,141の配列方向)に対する斜め方向に相対移動し、最終的に非係止位置から係止位置に変位する。このように、本変形例のコネクタ101及びコネクタ付き電線102においては、第1ハウジング130と第2ハウジング140とが組付け完了位置になると、端子係止部品150が係止位置になっているので、実施形態のコネクタ1及びコネクタ付き電線2のように、第1ハウジング30と第2ハウジング40とが組付け完了位置になった後で、非係止位置の端子係止部品50を係止位置まで移動させる必要が無い。従って、このコネクタ101及びコネクタ付き電線102は、この点からも、組付け作業性に優れたものとなっている。