JP2021069886A - 磁気共鳴撮像装置及び画像処理方法 - Google Patents

磁気共鳴撮像装置及び画像処理方法 Download PDF

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公輔 伊藤
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則正 中井
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Abstract

【課題】スピンエコー系パルスシーケンスを用いた撮像にパラレルイメージングを適用した場合にもFIDアーチファクトが除去された画像を取得する。【解決手段】MRI装置の画像処理部は、画像再構成部(PI演算部)、アーチファクト除去部、及び計測データ(k空間データ)と画像データとの間の変換、即ちフーリエ変換及び逆フーリエ変換などの演算を行う変換部を備える。アーチファクト除去部は、エコー信号を用いて再構成した画像から本来の被検体の画像信号、即ちアーチファクトを除いた画像信号の位相を算出するとともに、アーチファクト部分の位相を算出し、画像信号の位相とアーチファクトの位相とを用いて、位相と信号値との関係に基づき、アーチファクトを除去した画像信号を取得する。【選択図】図1

Description

本発明は磁気共鳴撮像装置(以下、MRI装置と略す)に関し、特にMRI装置で取得した画像のアーチファクトを除去する画像処理技術に関する。
MRI装置は、静磁場に置かれた被検体に対し、高周波磁場(RF磁場)を照射し、それによって被検体の組織を構成する原子の原子核から発生する核磁気共鳴信号(NMR信号)を繰り返し受信し、複数のNMR信号からなるデータ(k空間データ)を用いて画像化する。NMR信号を発生させる際に、静磁場に対し3軸方向に磁場勾配を与える傾斜磁場パルスを印加することで各NMR信号に位置情報を与え、2次元或いは3次元の画像データを得る。3軸方向の傾斜磁場パルスのうち、1回の励起用RFパルスの印加毎にその強度を変化させる傾斜磁場パルスは位相エンコード方向の傾斜磁場パルスと呼ばれ、取得する画像の撮像視野(FOV)及び空間分解能に応じて適切な位相エンコード数が設定される。
位相エンコード数が多いほど計測時間は長くなるため、計測時間を短縮する技術として、FOVに必要なすべての位相エンコードを計測せずに、そのため画像に生じる折り返しを演算によって展開するパラレルイメージング技術が普及している(例えば非特許文献1)。パラレルイメージングでは、複数の受信コイルでそれぞれNMR信号を受信し、受信コイル毎にk空間データを収集し、それらk空間データと受信コイルの感度分布とを用いた演算により、画像の折り返しを展開する。パラレルイメージングでは、位相エンコード数を減らす割合に比例して計測速度を上げる割合(倍速率)を高めることができる。
ところでMRI装置において典型的な撮像方法としてスピンエコー系のパルスシーケンスがある。スピンエコー系パルスシーケンスでは、励起用RFパルス(90度パルス)を印加した後、反転パルス(180度パルス)を印加してスピンを拡散させ、再度収束したスピンからのNMR信号をエコー信号として収集する。このようなスピンエコー系パルスシーケンスでは、90度パルスで励起されたスピンからのエコー信号とは別に180度パルスによってもスピンは励起され、その自由誘導減衰によって生じる信号(FID信号)が生成している。スピンエコー信号は、90度パルス印加後に印加される位相エンコード傾斜磁場によりエンコードされているが、FID信号はエンコードされていない信号であるため、ゼロエンコードの信号としてスピンエコーに重畳して収集される。このためスピンエコー系シーケンスで得たk空間データを再構成した画像には、画像の中心に周波数エンコード方向と平行なジッパー状アーチファクト(FID信号に起因するアーチファクト:以下、FIDアーチファクトという)が現われる。
スピンエコー系パルスシーケンスを用いた撮像では、通常、このFIDアーチファクトを除去するために、180度パルスの位相をシーケンスの繰り返し毎に反転させて印加する。これによりFIDアーチファクトを画像の両側に移動させることができる(例えば非特許文献2)。
Pruessmann KP 他 「SENSE:Sensitivity encoding for fast MRI」、Magnetic Resonance in Medicine 42(5):952−962,1999 Michael N. Hoff 他 「Artifacts in Magnetic Resonance Imaging」、Capter 9, pp165−190,Image Principles,Neck, and the Brain,ResearchGate(2016)
スピンエコー系パルスシーケンスは、静磁場不均一の影響を受けにくく、T1強調画像やT2強調画像を取得するのに優れた撮像方法であるが、スピンエコー系パルスシーケンスにパラレルイメージングに適用すると従来のFIDアーチファクト回避技術が機能しないという問題がある。これは、スピンエコー系パルスシーケンスを用いた撮像にパラレルイメージングを適用した場合、折り返しを展開する前の画像で、画像の両側にFIDアーチファクトをずらしたとしても、これを展開した後の画像では、画像の端部ではなく、被検体画像と重複する位置にFIDアーチファクトが現われるためである。しかも倍速数を高くするほどFIDアーチファクトが多くなるため、倍速数を高くして計測時間の短縮化を図ることが困難であった。
本発明は、スピンエコー系パルスシーケンスを用いた撮像にパラレルイメージングを適用した場合にもアーチファクトが除去された画像を取得することが可能なMRI装置を提供することを課題とする。
本発明は、パラレルイメージングによって得られた画像データを用いて、本来計測すべき被検体の信号とアーチファクトの信号の、それぞれの位相を算出し、それら位相を用いて位相と信号値との関係に基づき、アーチファクトを除去した被検体信号を取得する。
すなわち本発明のMRI装置は、静磁場空間に配置された被検体から核磁気共鳴信号を取得する撮像部と、前記撮像部が取得した核磁気共鳴信号及び当該核磁気共鳴信号から再構成した画像を処理する画像処理部と、を備え、前記画像処理部は、前記撮像部がスピンエコー系シーケンスにより計測した核磁気共鳴信号を処理し、画像を再構成する画像再構成部と、前記核磁気共鳴信号から再構成した画像に生じるアーチファクトを除去するアーチファクト除去部とを備え、前記アーチファクト除去部は、前記核磁気共鳴信号を用いて再構成した画像から被検体の画像信号の位相を算出する画像位相算出部と、アーチファクト部分の位相を算出するアーチファクト位相算出部と、前記画像位相算出部が算出した画像信号の位相と前記アーチファクト位相算出部が算出したアーチファクトの位相とを用いて、アーチファクトを除去した被検体の画像信号の信号値を算出する信号値算出部と、を備える。
また本発明の画像処理方法は、磁気共鳴撮像装置のスピンエコー系シーケンスによって計測した核磁気共鳴信号から再構成した画像に生じるアーチファクトを除去するステップを含み、前記アーチファクトを除去するステップは、前記核磁気共鳴信号を用いて再構成した画像から被検体の画像信号の位相を算出するステップと、アーチファクト部分の位相を算出するステップと、算出した画像信号の位相及びアーチファクトの位相を用いて、アーチファクトを除去した被検体の画像信号の信号値を算出するステップとを含む。
本発明によれば、スピンエコー系パルスシーケンスに起因するアーチファクトを効果的に除去することができる。特に、パラレルイメージングにより得られた折返しのある画像や展開後の画像についてもアーチファクトを除去することができる。また本発明の画像処理方法は、FIDアーチファクトのみならず血流アーチファクトなどアーチファクト発生領域がROIとして特定できるアーチファクトであれば適用することができる。
(A)はMRI装置の全体概要を示すブロック図、(B)はアーチファクト除去部の機能ブロック図。 MRI装置の撮像部の詳細を示すブロック図。 典型的なスピンエコー系シーケンスを示す図。 MRI装置の動作の概要を示す図。 本来の信号及びアーチファクトの信号と、それらの位相との関係を説明する図。 第一実施形態の画像処理部の機能ブロック図。 第一実施形態の処理の流れを示すフロー図。 第一実施形態の処理を説明する図。 第一実施形態による処理の結果を示す図。 第一実施形態の変形例の処理流れを示すフロー図。 第二実施形態の画像処理部の機能ブロック図。 第二実施形態の処理の流れを示すフロー図。 第二実施形態の処理を説明する図。 血流アーチファクトを説明する図。 第三実施形態の処理の流れを示すフロー図。
以下、本発明のMRI装置及び画像処理方法の実施形態を、図面を参照して説明する。
MRI装置100は、図1(A)に示すように、静磁場磁石が発生する静磁場空間に配置された被検体から核磁気共鳴に基づくNMR信号を収集し、被検体の画像を作成する撮像部10と、NMR信号やそれから再構成された画像に対し種々の演算や処理を行う画像処理部20と、撮像部10及び画像処理部20の動作を制御する制御部30と、を備えている。
撮像部10の構成は一般的なMRI装置の構成と同様であり、例えば、図2に示すように、静磁場発生系11と、傾斜磁場発生系12と、送信系13と、受信系14と、信号処理系15と、シーケンサ16とを備えている。
静磁場発生系11は、永久磁石方式、常電導方式あるいは超電導方式の静磁場発生源(不図示)からなる。静磁場発生源が発生する静磁場の方向により垂直磁場方式と水平磁場方式など異なる方式があり、垂直磁場方式では、被検体1の周りの空間にその体軸と直交する方向に、水平磁場方式では、体軸方向に均一な静磁場を発生させる。
傾斜磁場発生系12は、MRI装置の座標系(静止座標系)であるX、Y、Zの3軸方向に巻かれた傾斜磁場コイル121と、それぞれの傾斜磁場コイルを駆動する傾斜磁場電源122とから成り、シ−ケンサ16からの命令に従ってそれぞれのコイルの傾斜磁場電源122を駆動することにより、静磁場に対し、X、Y、Zの3軸方向の傾斜磁場Gx、Gy、Gzを印加する。
送信系13は、被検体1の生体組織を構成する原子の原子核スピンに核磁気共鳴を起こさせるために、被検体1に高周波磁場パルス(RFパルス)を照射するもので、高周波発振器131、変調器132、高周波増幅器133及び送信側の高周波コイル(送信コイル)134を備えている。高周波発振器131から出力されたRFパルスをシーケンサ16からの指令によるタイミングで変調器132により振幅変調し、この振幅変調された高周波パルスを高周波増幅器133で増幅した後に被検体1に近接して配置された送信コイル134に供給することにより、RFパルスが被検体1に照射される。
受信系14は、被検体1の生体組織を構成する原子核スピンの核磁気共鳴により放出されるエコー信号(NMR信号)を検出するもので、受信側の高周波コイル(受信コイル)141、信号増幅器142、直交位相検波器143、及びA/D変換器144を備えている。送信コイル134から照射された電磁波によって誘起された被検体1の応答のNMR信号が被検体1に近接して配置された受信コイル141で検出され、信号増幅器142で増幅された後、シーケンサ16からの指令によるタイミングで直交位相検波器143により直交する二系統の信号に分割され、それぞれがA/D変換器144でディジタル量に変換されて、信号処理系15に送られる。受信コイル141として、複数のサブコイルを組み合わせたコイルを用いる場合は、サブコイルのそれぞれが信号増幅器142、直交位相検波器143、及びA/D変換器144に接続されており、信号処理系15は、サブコイル毎に信号を収集する。
信号処理系15(CPU50)は、光ディスク、磁気ディスク等の外部記憶装置151、ディスプレイ152、トラックボール、マウス、キーボード等の入力デバイスからなる操作部153を備えている。信号処理系15は信号処理、画像再構成等の処理及びを実行し、その結果である被検体1の断層画像をディスプレイ152に表示すると共に、外部記憶装置151の磁気ディスク等に記録する。操作部153はディスプレイ152に近接して配置され、操作者がディスプレイ152を見ながら操作部153を通してインタラクティブにMRI装置の各種処理を制御する。
図2に示す例では、撮像部10は、CPU50に接続されており、CPU50が、撮像部10の信号処理系15の機能と、図1に示した画像処理部20及び制御部30の機能を実現する。なお画像処理部20の機能の一部又は全部は信号処理系15に含まれ、記憶装置に格納された所定のプログラムをCPU50が読み込むことで実行される。機能の一部はASICやFPGAなどのハードウェアで実現することも可能である。
シーケンサ16は、上述したRFパルスと傾斜磁場パルスを所定のパルスシーケンスで繰り返し印加する制御手段で、CPU50(制御部30)の制御のもとで動作し、被検体1の断層画像のデータ収集に必要な種々の命令を送信系13、傾斜磁場発生系12、および受信系14に送る。
パルスシーケンスは、撮像方法によって種々のパルスシーケンスがあり、予め記憶装置内に格納されており、ユーザーが操作部153を介して所望のパルスシーケンスを選択するとともにエコー時間(TE)や繰り返し時間(TR)、撮像視野(FOV)、パラレルイメージングの際の倍速率などの撮像パラメータを設定することにより撮像シーケンスが確定する。本実施形態ではシーケンサ16は、スピンエコー系のパルスシーケンスを実行する。
図3に典型的なスピンエコー系パルスシーケンス300の例を示す。このパルスシーケンスでは、図示するように、被検体1の所定の断面を選択するためのスライス傾斜磁場321とともに90度パルス311を印加し所定断面内のスピンを励起する。ついで位相エンコード傾斜磁場331を印加し、エコー時間の1/2(TE/2)で180度パルス312をスライス傾斜磁場322とともに印加する。これによりエコー時間においてピークとなるエコー信号(NMR信号)351が発生する。このエコー信号を、周波数エンコード傾斜磁場341を印加しながら所定のサンプリング時間収集する。所定の繰り返し時間TR経過後、上述したスピンの励起からエコー信号の収集までを、位相エンコード傾斜磁場331の強度を変化させながら繰り返し、設定された位相エンコード数のエコー信号を収集する。図中、点線で示す信号361は180度パルス312により発生するFID信号である。
本実施形態では、繰り返しにおいて、位相エンコードステップを設定された倍速率に従って間引きして変化させて、パラレルイメージングを実行してもよい。例えば、パラレルイメージングの倍速率が「2」に設定されている場合には、位相エンコード方向に一列置きにデータを収集する。また、位相エンコードを間引かない通常のスピンエコー系パルスシーケンスの場合には、信号361に起因するFIDアーチファクトを画像中心に発生させないためにTRの繰り返し毎に180度パルス321の位相を反転させるが、本実施形態ではFIDアーチファクトを後述する他の手法で除去するため、180度パルス321の位相は制御しても、しなくてもよい。
なお図3は位相エンコード傾斜磁場331を一軸方向(Gp)に印加する2次元撮像シーケンスを示したが、二軸方向に印加する3次元撮像シーケンスでもよい。また図3では、1回の励起後に1つのNMR信号351を発生させて収集する場合を示したが、複数の180度パルスを用いて複数のNMR信号を発生させるマルチエコーシーケンスでもよい。
上記構成においてパラレルイメージングを行う場合のMRI装置の動作の概要を図4に示す。図示するように、まず撮像部10がスピンエコー系パルスシーケンスを用いて、指定された倍速率でパラレルイメージングを実行する(S1)。画像処理部20は、このようなスピンエコー系パルスシーケンスにより各サブコイルが受信した計測データを用いて、画像に発生する折り返しを展開するための演算(パラレルイメージング演算:以下、PI演算と省略する)及び画像信号の位相を利用したアーチファクト除去演算を行う(S2〜S4)。アーチファクト除去演算は、本来の画像信号(アーチファクトがない場合の画像信号)の位相とアーチファクトの位相とをそれぞれ算出し(S3)、それら位相を用いて本来の画像信号の信号値を算出する(S4)。
なお図4では、アーチファクト除去演算の前にPI演算を行う場合を示しているが、アーチファクト除去演算(S3、S4)は、PI演算後の画像に対して行う場合と、サブコイル毎のデータに対して行い、その後PI演算を行う場合があり、その場合には、ステップS2はステップS4の後に行われる。また撮像ステップS1がパラレルイメージングではない場合(倍速率1)には、PI演算(S2)は通常の画像再構成処理となる。
上述した処理を行うため画像処理部20は、図1(A)に示すように、PI演算部21(或は画像再構成部)、アーチファクト除去部23、及び計測データ(k空間データ)と画像データとの間の変換、即ちフーリエ変換及び逆フーリエ変換などの演算を行う変換部25を備える。アーチファクト除去部23は、同図(B)に示すように、エコー信号を用いて再構成した画像から本来の被検体の画像信号(アーチファクトを除いた信号、以下、単に画像信号という)の位相を算出する画像位相算出部231と、アーチファクト部分の位相を算出するアーチファクト位相算出部233と、画像位相算出部231が算出した画像信号の位相とアーチファクト位相算出部233が算出したアーチファクトの位相とを用いて、アーチファクトを除去した画像信号の信号値を算出する信号値算出部235とを備え、位相と信号値との関係に基づき、アーチファクトを除去した画像信号を取得する。
アーチファクト除去部23において、アーチファクト除去の基礎とする位相と信号値との関係について、図5を参照して説明する。
図5はアーチファクト除去前の画像データの一画素の信号Sを表したものである。図示するように、画素の信号Sは実部と虚部とからなる複素信号でありベクトルで表示することができ、アーチファクトに起因する信号Aと本来の画像信号Tとの和である。ここで各信号S、A、Tの値(ベクトルの大きさ)を|S|、|A|、|T|とし、位相をψ、φ、θとすると、信号Sと信号Tは次式の関係で表すことができる。
(数1)
|S|sin(ψ−φ)=|T|sin(θ−φ)
よって
|T|=|S|{(sin(ψ−φ)/sin(θ−φ)) (1)
ここでS(ψ)は既知の値であるので、アーチファクトAの位相φと本来の画像信号Tの位相θがわかれば、本来の画像信号Tの信号値を求めることができる。
アーチファクトAの位相は、アーチファクトの特徴に応じたk空間あるいは画像における信号の存在の仕方をもとに、画像データから推定することができる。本来の画像信号Tの位相については、それが概ね滑らかな分布であることを利用して、画像データから推定することができる。これら位相の推定には後述する実施形態で説明するようにいくつかの手法があり、適宜組み合わせることができる。推定に用いる画像データは、PI演算後の展開した画像でも、各サブコイルの展開前の画像でもよい。
以下、アーチファクト除去部23における処理を中心に、画像処理部20の処理(画像処理方法)の実施形態を説明する。
<第一実施形態>
本実施形態では、PI演算後の展開した画像を用いてアーチファクト除去を行う。以下、本実施形態における画像処理部の構成と処理について、図6〜図8を参照して説明する。
図6は、本実施形態の画像処理部の機能ブロック図を示し、図中、図1と同じ要素は同じ符号で示し重複する説明は省略する。図6に示すように、本実施形態の画像処理部20は、PI演算部21、アーチファクト除去部23(画像位相算出部231、アーチファクト位相算出部233、信号値算出部235)及び変換部25を備え、さらに変換部は、PI演算部21が作成した展開画像をフーリエ変換し、k空間データに変換する第一変換部251と、第一変換部251が変換したk空間データの一部を用いて画像データへの変換を行う第二変換部252と、第一変換部251が変換したk空間データのうち、第二変換部252で用いる一部とは別に決められた一部のデータを用いて画像データへの変換を行う第三変換部253とを備えている。なお画像処理部20を構成する各部の機能は、例えば、所定の演算のアルゴリズムを含むプログラムにより実現されるものであり、それをCPU50が読み込みことにより実行される。
以下、第一実施形態の処理の流れを、図7に示すフロー及び図8を参照して説明する。
[撮像及びPI演算](S71)
撮像部10が、図3に示すようなスピンエコー系パルスシーケンスを所定の倍速率で撮像して収集した計測データ(図8:810)に対し、PI演算部21が折り返しを展開する演算を行い、折り返しが展開された画像(以下、展開画像という)820を生成する。計測データ810は、倍速率に応じて位相エンコードが間引かれたk空間データである。PI演算部21によるPI演算は、公知の手法を用いることができる。例えば、複数の受信コイル(サブコイル)の感度分布を用いて、計測されなかった位相エンコードのデータ推定を行い画像データに変換する手法(FLASHやGRAPPA等)や、k空間データを画像データに変換した後、画像に生じた折り返しを受信コイルの感度分布を用いて除去する手法(SENSE法など)やそれらの改良法などである。図8には一例として画像空間で展開する手法を示している。PI演算に用いるコイル感度分布についても、被検体が存在しない状態での予備計測により求めておく方法や、k空間データの中心領域を間引かずに計測し、その中心領域から求める方法など、公知の手法で求めることができる。
生成された展開画像820には、図8に示すように、スピンエコー系パルスシーケンスの180度パルスによって発生するFID信号に起因するアーチファクト(FIDアーチファクト)822が、被検体画像821に重なって画像の中央に現われている。
[変換部25による変換](S72〜S74)
まず、第一変換部251が、展開画像820に対し逆フーリエ変換(FFT)を行い、k空間データ830を得る(S72)。
次に第二変換部252が、k空間データ830の一部を用いて、本来の画像Iの位相を推定するための画像データ841を生成する(S73)。前述したように、本来の画像Iの位相は滑らかな分布を有しており、k空間データの中央領域のデータで再構成した画像データから推定することができる。中央領域は、k空間の中心を含む複数画素からなる矩形或いは円形等の領域であり、その範囲を予め設定しておくことができる。第二変換部252は、この中央領域(白い部分)以外のデータをゼロフィルしたk空間データ831をフーリエ変換し、画像データ841を生成する。
一方、第三変換部253は、第一変換部251が生成したk空間データ830の一部を用いて、アーチファクトAの位相を推定するための画像データ842を生成する(S74)。具体的には、k空間データ830のうち、周波数方向(読み出し方向)の端部から例えば1/3或いは1/4の領域(白い部分)と、それ以外の領域(斜線部)をゼロフィルしたk空間データ832をフーリエ変換し、画像データ842を生成する。アーチファクトAの原因となるFID信号は、図3に点線361で示したように、180度パルス印加後(TE/2の時点)直ちに発生し、徐々に減衰する。従ってFID信号は周波数エンコード傾斜磁場(図3:341)印加中のサンプリング時間の始めにおいて最も強く、その後漸減する。つまりk空間データにおいては、周波数エンコードの端部ほどFID信号を反映したデータになっている。従ってk空間データの周波数方向の端部から所定の領域のデータのみを用いることでアーチファクトAの位相情報が支配的な画像データを生成することができる。上記では端部から1/3或いは1/4の領域のデータを用いるとしたが、本来の信号が支配的である中央領域を含まなければ(1/2未満であれば)、特に限定されない。
[位相の算出](S75、S76)
画像位相算出部231は、第二変換部252が生成した画像データ741を用いて、画素毎に画像信号位相を算出する(S75)。即ち画素値である複素信号の実部及び虚部からその偏角argを求める。これがその画素における信号Iの位相θである。FIDアーチファクトが現われる画像上の位置はわかっているので、位相の算出は、全ての画素について行う必要はなく、FIDアーチファクト発生位置(領域)のみ算出すればよい。例えば、2倍速のパラレルイメージングを行った場合には、展開画像の周波数エンコード方向の両端部から1/4の位置にそれぞれ周波数エンコード軸と平行にFIDアーチファクトがライン状に発生する。従って画像データの中央のラインとそれに平行な両側の2,3画素分について位相を算出すればよい。180度パルスの位相制御を行わない場合には、画像中心にFIDアーチファクトが発生するのでその部分の位相を算出すればよい。図8では後者の場合を示している。
同様に、アーチファクト位相算出部233は、第三変換部253が周波数方向端部領域から生成した画像データ842を用いて、画素毎に位相を算出し、アーチファクト位相φとする(S76)。この場合にも、全ての画素について位相を算出する必要はなく、ステップS75で被検体信号位相を算出した範囲でアーチファクト位相φを算出すればよい。
[画像信号の算出と置換](S77)
信号値算出部235は、画像位相算出部231及びアーチファクト位相算出部233がそれぞれ算出した位相θ、φ及び展開画像の信号(信号値|S|及び位相ψ)を用いて前掲の式(1)により、本来の画像の信号値|T|を算出する(S77)。位相θ、φを算出した位置にある画素すべてについて画像信号|T|を算出し、展開画像の信号|S|をこの信号|T|で置き換えて補正する。
以上の処理によりFIDアーチファクトを除去した展開画像が得られる。
本実施形態によれば、スピンエコー系シーケンスのFIDアーチファクトを後処理によって効果的に除去することができる。これにより、スピンエコー系シーケンスのパラレルイメージングへの適用を可能にし、高い倍速率を設定することができる。またFFTと位相算出という比較的負担の少ない演算でアーチファクト除去が実現できる。
本実施形態を適用して実際に計測して得た展開画像(アーチファクト除去前)とアーチファクト除去後の画像の位相分布を図9に示す。図示するように、アーチファクト除去前は位相が細かく変化しているが、本実施形態の処理によって位相(太線)は滑らかとなっている。またアーチファクト除去後の画像上ではZipperアーチファクトが抑制されていることが確認できた。
<第一実施形態の変形例1>
第一実施形態では、k空間の周波数方向端部領域(FID信号が支配的な領域)のデータとそれ以外はゼロフィルしたk空間データを用いて作成した画像データからアーチファクトの位相を求めたが、k空間の対称性を用いても良い。k空間の信号はI(kx, ky)=I*(-kx,-ky)という対称性がある(*は複素共役をあらわす)。そこで、FID信号以外の画像の信号を除去するために、前述のFID信号が支配的なk空間端部の信号を、逆側の端部の信号の複素共役を使うことでFID信号がほぼ除去されるk空間データを作成する。そのk空間データと元のk空間データの差分を取ることでFIDアーチファクトが支配的なk空間データを作成できる。そのデータをフーリエ変換し、画像の位相を計算することでFIDアーチファクトの位相とする。
<第一実施形態の変形例2>
第一実施形態では、本来の画像信号の位相を算出するために、展開画像をフーリエ変換して得たk空間データの中央領域データとそれ以外をゼロフィルしたデータを逆フーリエ変換した画像から画素毎に位相を算出したが、画像位相算出部231は、「展開画像」→「k空間データ」→「画像データ」という2回の変換処理を行うのではなく、図10に示すように、もとの展開画像の位相分布を算出し(S78)、展開画像のアーチファクト発生位置(周波数エンコード方向に沿ったライン状の領域)の位相をフィッティングや補間により求めてもよい(S79)。フィッティングであれば、アーチファクト部分の位相分布を3次程度の多項式で近似して、画像信号の位相θを算出する。補間の場合は、アーチファクトを生じている方向(周波数エンコード方向)と直交する方向(位相エンコード方向)において隣接する両側の画素の位相の平均値を用いて、アーチファクト発生位置の画像信号の位相とする。
アーチファクト位相φの算出(S72、S74、S76)は、第一実施形態と同様である、
本変形例によれば、変換部25において、画像位相の算出のための画像データを生成する第二変換部252は不要となる。
<第二実施形態>
第一実施形態は、PI演算部21が折り返しを展開した後の画像(展開画像)に対し、FIDアーチファクトを除去する処理を施したが、本実施形態では折り返し除去前の画像に対し、FIDアーチファクト除去処理を行う。また本実施形態では、アーチファクト位相を画像間の差分で得たアーチファクトの画像から算出する。
以下、本実施形態における画像処理部の処理を、図11〜図13を参照して説明する。
図11は本実施形態の画像処理部の構成を示すブロック図であり、図1及び図6に示す要素と同じ機能を有する要素は同一の符号で示し、重複する説明は省略する。図示するように、本実施形態の画像処理部20は、PI演算部21、アーチファクト除去部23(画像位相算出部231、アーチファクト位相算出部233、信号値算出部235)及び変換部25を備え、変換部25は、各サブコイルが計測したデータ(k空間データ)を画像データに変換する画像再構成部255と、各サブコイルが計測したデータの一部を用いてアーチファクトを低減した画像データを生成する第四変換部254と、備えている。第四変換部254の機能は、変換の対象が各サブコイルの折り返し画像であることを除き、第一実施形態の第二変換部252の機能と同様である。また画像処理部20は、画像再構成部255が生成した画像データと第四変換部254が生成した画像データとの差分画像データを生成する画像差分部27を備えている。第一実施形態と異なる或は追加された各部の機能は、その他の各部と同様に、所定の演算のアルゴリズムを含むプログラムにより実現でき、それをCPU50が読み込みことにより実行される。
以下、第二実施形態の処理の流れを、図12に示すフロー及び図13を参照して説明する。
[受信コイル毎の画像再構成](S81)
画像再構成部255が、図13に示すように、複数(N個)のサブコイルで受信した計測データ810−1〜810−Nを、それぞれ、フーリエ変換し画像データ820−1を生成する。例えば180度パルスの位相反転を行わないで所定倍速率の撮像を行った場合、各画像データには、折り返しが発生するとともに、画像の中央にFIDアーチファクトが発生している。
なお、複数のサブコイルの処理は同じであるので、図13では、一つのサブコイルの処理のみを示し、以下の説明でも一つのサブコイルについて説明することとし、符合の添え字は省略する。
[画像位相の算出](S82、S83)
ついで第四変換部254が、各サブコイルの計測データ710の中央領域のデータと中央領域以外をゼロフィルしたデータとからなるk空間データ830をフーリエ変換し、画像データ840を生成する(S82)。この画像データ840は、画像データ820と同様に折り返しが発生しているが、周辺領域の信号を含まないためFIDアーチファクトは低減されている。
次いで画像位相算出部231が、画像データ840を用いて画像信号の位相θを算出する。位相の算出は、第一実施形態のステップS75と同様であり、少なくともアーチファクト発生位置について画素毎に複素信号の偏角を算出し、画像信号の位相θとする(S83)。
[アーチファクト位相の算出](S84、S85)
ステップS81で生成したFIDアーチファクトを生じている画像データ820と、ステップS82で生成したFIDアーチファクトが軽減されている画像データ840とを差分し、差分画像850を生成する(S84)。この画像850は、画像820、840に共通する画像部分が消去されているため、概ねアーチファクトの画像データとみなすことができる。この画像850の画素毎の信号からアーチファクト位相φを算出する(S85)。
[画像信号の算出と置換](S86)
信号値算出部235は、画像位相算出部231及びアーチファクト位相算出部233がそれぞれ算出した位相θ、φ及び画像840の信号(信号値|S|及び位相ψ)を用いて前掲の式(1)により、本来の画像の信号値|T|を算出する(S86)。位相θ、φを算出した位置にある画素すべてについて画像信号|T|を算出し、画像840の信号|S|をこの信号|T|で置き換えて補正する。
ステップS81〜S86の処理を、受信コイルを構成する全てのサブコイルの計測データに対し行い、サブコイル分の画像データを得る。これら画像データではFIDアーチファクトは除去されているが、折り返しは展開されていない。
[PI演算](S87)
PI演算部21は、サブコイル毎の画像データと、サブコイルの感度分布とを用いて、公知のパラレルイメージング演算を行って折り返しを展開する。PI演算は、ステップS86で生成したアーチファクト除去後の画像データを用いて画像空間で行ってもよいし、その画像データを逆フーリエ変換し、計測空間(k空間)上で行ってもよい。
なお上述の説明及び図13では、ステップS84及びS85で画像信号の位相を算出した後、差分画像を用いてアーチファクト位相φを算出するフローを説明したが、画像信号の位相の算出するステップS83に先立って、差分画像を作成し(S84)、差分画像から画像信号の位相を算出する領域(アーチファクト発生位置)を決定し、ステップS83において、決定した領域について画像信号の位相を算出するようにしてもよい。この場合、アーチファクト発生位置の決定は、例えば、周波数エンコード方向に沿った信号の連続性をもとに自動で判断してもよいし、差分画像をディスプレイ152に表示し、ユーザーによる関心領域(ROI)の設定を受付け、それに基づき決定してもよい。
本実施形態によれば、アーチファクト位相を差分画像から算出するので、第一実施形態における第三変換部を不要とすることができる。
<第三実施形態>
第一実施形態及び第二実施形態における画像処理は、FIDアーチファクトの除去を対象としたが、本実施形態では上記実施形態と同様の原理を用いてFIDアーチファクト以外のアーチファクト、例えば血流アーチファクトを除去する。
血流のように動いているものを撮像した場合、図14に示すように、展開後の画像に位相エンコード方向に位置がずれたアーチファクトが発生する。これは、血流のように動いているものは、異なる位置で位相エンコードされるため、位相エンコード方向にずれた位置に結像するからである。この血流アーチファクトが発生している部分のアーチファクトの位相は、本来の画像における血管部分(血流部分)の位相と同一であるので、本実施形態では、血管部分の画像データを用いてアーチファクト位相を推定する。
本実施形態においても画像処理部20の構成は、基本的に第一実施形態或は第二実施形態と同様であるが、パラレルイメージング及びPI演算は必須ではなく、その場合、PI部は画像再構成部と置き換えるものとする。以下、第一実施形態の構成を用いて本実施形態の画像処理部の処理を説明する。ただし、本実施形態では、血管部分を特定するために、画像処理部20はユーザーによる血管分の指定を受付け(不図示のROI設定部の機能)、それをROIとして処理を行う。
[画像の表示とROI設定](S91、S92)
まず各受信コイルで受信した画像を用いて、PI部21がPI演算を行い、展開画像を生成する(S91)或は画像再構成部が画像を再構成する。画像処理部20は生成した展開画像をディスプレイ152に表示させるとともに操作部153が操作するためのGUIを表示させる(S92)。ユーザーが例えば表示された展開画像で血流アーチファクトを確認し、そのもとになっている血管及びアーチファクトを指定すると、アーチファクト除去部23はその指定を受付け、指定されたROIについて画像信号の位相及びアーチファクトの位相を算出する。
[画像信号及びアーチファクトの位相の算出](S93、S94)
画像信号の位相の算出(S93)は、第一実施形態と同様であり、画像信号位相算出部231が展開画像を逆フーリエ変換したk空間データの一部(中央領域)を用い、中央領域以外をゼロフィルしてフーリエ変換を行い画像データとする。この画像データのうちROI設定部が受付けたROIについて画像信号の位相θを算出する(図7:S73、S75)。
アーチファクトの位相は、本来の血管Vの部分の位相とそのアーチファクトの位相は同一であるので、アーチファクト位相算出部233は、展開画像をそのまま用いて、展開画像においてROI設定部が受付けた本来の血管Vの部分位相を算出し、これをアーチファクトの位相φとする(S94)。
ついで信号値算出部235は、第一実施形態と同様に、画像信号の位相θ、アーチファクトの位相φ及び展開画像の信号(信号値|S|及び位相ψ)を用いて前掲の式(1)により、設定されたROI内の本来の画像の信号値|T|を算出し(S95)、ROI内の展開画像の信号|S|をこの信号|T|で置き換えて補正する。これにより血流アーチファクトが除去された展開画像が得られる。
なお以上の説明では、第一実施形態の手法によりアーチファクト除去を行ったが、第二実施形態のように、サブコイル毎の展開前のデータに対しアーチファクト除去を行った後、折り返しを展開する演算を行うことも可能である。またここでは血流アーチファクトの除去のみを説明したが、平行して図7、図10あるいは図12に示すフローに従ってFIDアーチファクトの除去を行うことも可能であり、その際、演算の途中で生成され、且つ両方の処理(FIDアーチファクト除去及び血流アーチファクト除去)に共有できるデータは一つのデータを複数の処理で共有してもよい。
本実施形態によれば、血流アーチファクトについてもFIDアーチファクトと同様の手法で除去することができ、パラレルイメージングの適用範囲を広げることができる。
以上、本発明のMRI装置とその画像処理部が実行する画像処理方法、主としてアーチファクト除去方法を説明したが、本発明の画像処理は、MRI装置に備えられた画像処理部のみならず、MRI装置とは独立した画像処理装置で行ってもよく、そのような画像処理装置も本発明に包含される。
10:撮像部、11:静磁場発生系、12:傾斜磁場発生系、13:送信系、14:受信系、15:信号処理系、16:シーケンサ、20:画像処理部、21:PI演算部、23:アーチファクト除去部、25:変換部、27:画像差分部、30:制御部、50:CPU、100:MRI装置、231:画像位相算出部、233:アーチファクト位相算出部、235:信号値算出部、251:第一変換部、252:第二変換部、253:第三変換部、254:第四変換部、255:画像再構成部

Claims (15)

  1. 静磁場空間に配置された被検体から核磁気共鳴信号を取得する撮像部と、前記撮像部が取得した核磁気共鳴信号及び当該核磁気共鳴信号から再構成した画像を処理する画像処理部と、を備え、
    前記画像処理部は、前記撮像部がスピンエコー系シーケンスにより計測した核磁気共鳴信号を処理し、画像を再構成する画像再構成部と、前記核磁気共鳴信号から再構成した画像に生じるアーチファクトを除去するアーチファクト除去部とを備え、
    前記アーチファクト除去部は、前記核磁気共鳴信号を用いて再構成した画像から被検体の画像信号の位相を算出する画像位相算出部と、アーチファクト部分の位相を算出するアーチファクト位相算出部と、前記画像位相算出部が算出した画像信号の位相と前記アーチファクト位相算出部が算出したアーチファクトの位相とを用いて、アーチファクトを除去した被検体の画像信号の信号値を算出する信号値算出部と、を備えたことを特徴とする磁気共鳴撮像装置。
  2. 請求項1に記載の磁気共鳴撮像装置であって、
    前記画像処理部は、パラレルイメージングによって複数の受信コイルで計測した核磁気共鳴信号を処理し、パラレルイメージングに起因する画像の折り返しが展開された画像を作成するパラレルイメージング演算部をさらに備え、
    前記アーチファクト除去部は、前記パラレルイメージング演算部により画像の折り返しが展開される前の画像又は折り返しが展開された画像に対しアーチファクト除去を行うことを特徴とする磁気共鳴撮像装置。
  3. 請求項2に記載の磁気共鳴撮像装置であって、
    前記アーチファクト除去部は、前記パラレルイメージング演算部が作成した展開画像をk空間データに変換する第一変換部と、前記第一変換部により得たk空間データのうち一部を用いて画像データへの変換を行う第二変換部、をさらに備え、
    前記画像位相算出部は、前記第二変換部が変換して得た画像データから前記画像信号の位相を算出することを特徴とする磁気共鳴撮像装置。
  4. 請求項2に記載の磁気共鳴撮像装置であって、
    前記アーチファクト除去部は、前記パラレルイメージング演算部が作成した折り返し展開画像をk空間データに変換する第一変換部をさらに備え、
    前記アーチファクト位相算出部は、前記第一変換部が変換したk空間データのうち、周波数方向の端部から1/2未満までの領域のデータを用いて画像データへの変換を行い、前記変換した画像データを用いて、アーチファクトの位相を算出することを特徴とする磁気共鳴撮像装置。
  5. 請求項2に記載の磁気共鳴撮像装置であって、
    前記アーチファクト除去部は、前記パラレルイメージング演算部が作成した展開画像をk空間データに変換する第一変換部と、
    前記第一変換部が変換したk空間データのうち一部を用いて画像データへの変換を行う第二変換部と、
    前記第一変換部が変換したk空間データのうち、周波数方向の端部から1/2未満までの領域のデータを用いて画像データへの変換を行う第三変換部と、
    をさらに備え、
    前記画像位相算出部は、前記第二変換部が変換した画像データから前記画像信号の位相を算出し、
    前記アーチファクト位相算出部は、前記第三変換部が変換した画像データを用いて、前記アーチファクトの位相を算出することを特徴とする磁気共鳴撮像装置。
  6. 請求項2に記載の磁気共鳴撮像装置であって、
    前記アーチファクト除去部は、前記画像再構成部が、複数の受信コイルで計測した核磁気共鳴信号を用いて、受信コイル毎に生成した折り返しを生じた画像を用いて、各受信コイルの画像毎に、アーチファクトを除去した被検体の信号を算出し、
    前記パラレルイメージング演算部は、前記アーチファクト除去部が算出したアーチファクト除去後の被検体の信号を用いて、折り返しを展開した画像を作成することを特徴とする磁気共鳴撮像装置。
  7. 請求項6に記載の磁気共鳴撮像装置であって、
    前記アーチファクト位相算出部は、前記複数の受信コイルそれぞれについて、受信コイルで計測した核磁気共鳴信号からなるk空間データから再構成した画像と、前記k空間データのうち中央領域のデータから再構成した画像との差分画像からアーチファクトの位相を算出することを特徴とする磁気共鳴撮像装置。
  8. 請求項1記載の磁気共鳴撮像装置であって、
    前記画像位相算出部は、前記画像の位相分布をフィッティングまたは補間により滑らかな曲線にし、フィッティングまたは補間された位相を前記画像信号の位相とすることを特徴とする磁気共鳴撮像装置。
  9. 請求項1に記載の磁気共鳴撮像装置であって、
    前記アーチファクトは、スピンエコー系シーケンスの180度パルスに起因するFID(自由減衰信号)アーチファクトであることを特徴とする磁気共鳴撮像装置。
  10. 請求項1に記載の磁気共鳴撮像装置であって、
    前記核磁気共鳴信号から再構成した画像について、関心領域の設定を受付けるROI設定部をさらに備え、
    前記アーチファクト除去部は、前記ROI設定部が受付けた関心領域について、アーチファクトを除去した信号の算出を行うことを特徴とする磁気共鳴撮像装置。
  11. 請求項10に記載の磁気共鳴撮像装置であって、
    前記アーチファクトは、血流に起因する血流アーチファクトであり、
    前記関心領域は、血管部であることを特徴とする磁気共鳴撮像装置。
  12. 磁気共鳴撮像装置のスピンエコー系シーケンスによって計測した核磁気共鳴信号から再構成した画像に生じるアーチファクトを除去するステップを含む画像処理方法であって、
    前記アーチファクトを除去するステップは、前記核磁気共鳴信号を用いて再構成した画像から被検体の画像信号の位相を算出するステップと、アーチファクト部分の位相を算出するステップと、算出した画像信号の位相及びアーチファクトの位相を用いて、アーチファクトを除去した被検体の画像信号の信号値を算出するステップとを含むことを特徴とする画像処理方法。
  13. 請求項12に記載の画像処理方法であって、
    前記核磁気共鳴信号は、複数の受信コイルを用いたパラレルイメージングによって計測した核磁気共鳴信号であり、パラレルイメージングに起因する画像の折り返しを展開するステップをさらに含み、
    前記アーチファクトを除去するステップは、前記画像の折り返しを展開するステップによって得られた展開画像をk空間データに変換するステップと、変換後のk空間データの一部を用いて画像データに再変換するステップとを含み、再変換された画像データを用いて位相を算出するステップを含むことを特徴とする画像処理方法。
  14. 請求項12に記載の画像処理方法であって、
    前記核磁気共鳴信号は、複数の受信コイルを用いたパラレルイメージングによって計測した核磁気共鳴信号であり、パラレルイメージングに起因する画像の折り返しを展開するステップをさらに含み、
    前記アーチファクトを除去するステップを、前記画像の折り返しを展開するステップに先立って行い、
    前記アーチファクトを除去するステップは、前記複数の受信コイルのそれぞれについて、計測した核磁気共鳴信号を用いて、画像信号の位相及びアーチファクトの位相を算出することを特徴とする画像処理方法。
  15. 請求項12に記載の画像処理方法であって、
    前記アーチファクトの除去を行うステップは、前記核磁気共鳴信号を用いて再構成した画像から特定の関心領域を設定するステップと、当該関心領域の信号を用いてアーチファクト部分の位相を算出するステップと、前記再構成した画像から画像信号の位相を算出するステップと、算出した画像信号の位相及びアーチファクトの位相を用いて、アーチファクトを除去した被検体の画像信号の信号値を算出するステップとを含むことを特徴とする画像処理方法。
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