JP2021093794A - 電磁モータ、光偏向装置及び測距装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シンプルな構成でありながら外光の影響を受け難く取り扱いの容易なエンコーダを内蔵した安価な電磁モータを提供する。【解決手段】回転軸51と一体に回転する有底筒状のロータケーシングRCに磁石MGが環状に配置されたロータRTと、ベースプレートBPに立設された筒状体TBの内側に備えた軸受B1,B2により回転軸51を軸支するとともに、磁石MGと対向するように筒状体TBの外側にコイルCLが保持されたステータSTと、ロータRTの回転状態を検出するエンコーダ53と、を備えて構成され、エンコーダ53は、磁石MGよりも径方向外側でロータケーシングRCの底部内側面に設けられたエンコーダスケール53Bと、エンコーダスケール53Bに対向するようにロータケーシングRCの開口部に臨む姿勢でベースプレートBP側に配された反射型光電センサ53Aと、を備えて構成されている。【選択図】図4
Description
本発明は、電磁モータ、光偏向装置及び測距装置に関する。
特許文献1には、パルス状の測定光を出力する投光部と、投光部から出力された測定光を測定対象空間に向けて走査する走査部と、測定対象空間に存在する測定対象物からの反射光を検出する受光部とを、周部に光学窓が形成された筒状ケーシングに収容し、受光部で検出された反射光に基づいて測定対象物までの距離を測定する走査式測距装置が開示されている。
走査部は、モータにより回転駆動される筒状の回転体に投光ミラー及び受光ミラーが取り付けられ、投光部から出射された測定光が投光ミラーで偏向されて光学窓から外部に走査され、外部からの反射光が光学窓及び受光ミラーを経由して受光部に導かれる。
当該回転体の外周に設けられ、スリットが形成された環状体と、スリットを検出するフォトインタラプタとで構成されるエンコーダによりモータの回転速度が検出可能に構成されている。
特許文献2には、モータの回転軸とは別の回転軸周りに回転するスリット形成円盤を備えたエンコーダ内蔵モータが開示されている。
特許文献1に記載された走査式測距装置では、周部に光学窓が形成された筒状ケーシングと回転体との間に形成される環状の空隙に、回転体の回転を検出するエンコーダが設けられていた。当該エンコーダはスリットが形成された環状体と、環状体に形成されたスリットを検出するフォトインタラプタとを備えて構成されていたため、光学窓を介して進入する外光が迷光となってフォトインタラプタに入射して誤検知するという問題があった。
また、スリットが形成された環状体が回転体の外周に配され、環状体を上下から挟み込むようにフォトインタラプタを配置するために、製造工程での取り扱いに注意を要し、また環状体に対してフォトインタラプタを正確に位置決めするために非常に手間の掛かる作業が要求され、製造効率を向上させる上で種々の課題があった。
特許文献2に記載されたエンコーダ内蔵モータは、モータケーシングとは別体のエンコーダケーシングにエンコーダが収容されるため、外光の影響を受けることはないのであるが、エンコーダを構成する回転軸、当該回転軸を支持するベアリング、モータの回転軸からの振動を減衰する防振機構などを備える必要があり、多くの部品を備えた複雑な構成になりコストが嵩むという問題があった。
本発明の目的は、上述の従来技術に鑑み、シンプルな構成でありながら外光の影響を受け難く取り扱いの容易なエンコーダを内蔵した安価な電磁モータ、光偏向装置及び測距装置を提供する点にある。
上述の目的を達成するため、本発明による電磁モータの第一の特徴構成は、回転軸と一体に回転する有底筒状のロータケーシングに磁石が環状に配置されたロータと、ベースプレートに立設された筒状体の内側に備えた軸受により前記回転軸を軸支するとともに、前記磁石と対向するように前記筒状体の外側にコイルが保持されたステータと、前記ロータの回転状態を検出するエンコーダと、を備えて構成され、前記エンコーダは、前記磁石よりも径方向外側で前記ロータケーシングの底部内側面に設けられたエンコーダスケールと、前記エンコーダスケールに対向するように前記ロータケーシングの開口部に臨む姿勢で前記ベースプレート側に配された反射型光電センサと、を備えて構成されている点にある。
有底筒状のロータケーシングが回転すると、ロータケーシングの底部内側面に設けられたエンコーダスケールもロータケーシングと一体に回転し、エンコーダスケールに対向してステータ側に配された反射型光電センサによってエンコーダスケールの動きが検出される。エンコーダスケールは有底筒状のロータケーシングの底部内側面に配され、反射型光電センサはロータケーシングの開口部に臨む姿勢でベースプレート側に配されているので、ロータケーシングの底壁及び周壁で外光が遮られ、反射型光電センサの受光部への外光の進入を極力排することができる。
同第二の特徴構成は、上述の第一の特徴構成に加えて、前記ロータケーシングの底部に筒状の磁石保持部が形成され、前記磁石保持部に前記磁石が保持され、前記磁石の外側であって前記ロータケーシングの外周壁より内側に前記エンコーダスケールが配置されている点にある。
ロータケーシングの底部に形成された磁石保持部に保持された磁石の外側にエンコーダスケールを配置することで、エンコーダスケールの分解能を高くする十分な領域が確保できる。また、ロータケーシングの底部に配されたエンコーダスケールは、ロータケーシングの外周壁と磁石または磁石保持部で形成される凹溝の底部に配置されるので、エンコーダスケールへの外光の進入が効果的に排除される。
同第三の特徴構成は、上述の第一または第二の特徴構成に加えて、前記コイル支持部よりベースプレート側で前記筒状体にプリント基板が固定され、前記プリント基板に前記反射型光電センサがマウントされている点にある。
プリント基板とロータケーシングの周壁上縁との間に形成される隙間を十分に狭くすることができ、しかもプリント基板からエンコーダスケール側に突出するように反射型光電センサがプリント基板にマウントされるので、反射型光電センサの受光部への外光の進入を効果的に阻止できる。
同第四の特徴構成は、上述の第三の特徴構成に加えて、前記反射型光電センサの出力に基づいて前記コイルに電流を印加制御する制御回路が前記プリント基板にマウントされている点にある。
反射型光電センサをマウントしたプリント基板に、さらにコイルに電流を印加制御する制御回路をマウントすることにより、電装部品の実装効率を高めることができ、より小型の電磁モータを得ることができる。
同第五の特徴構成は、上述の第三または第四の特徴構成に加えて、前記プリント基板にマウントされた前記反射型光電センサよりも径方向外側に、前記ロータケーシングと前記プリント基板との間隙から迷光の進入を阻止する第1遮光部材を備えている点にある。
第1遮光部材によって迷光の進入が阻止されるので、エンコーダの信頼性を一層高めることができる。
同第六の特徴構成は、上述の第一から第五の何れかの特徴構成に加えて、前記ロータケーシングを前記ベースプレートに付勢する付勢部材を介して前記回転軸の基端側が前記ベースプレートに抜け止め固定されている点にある。
ベースプレートに付勢部材を介して抜け止め固定された回転軸を介してロータケーシングがベースプレート側に付勢される。その結果、ロータケーシングの底部に配置されたエンコーダスケールと反射型光電センサとの相対距離が一定に保たれ、精度の良いエンコーダが構成できる。
本発明による光偏向装置の第一の特徴構成は、上述した第一から第六の何れかの特徴構成を備えた電磁モータと、前記電磁モータの回転軸と一体回転可能に固定される偏向ミラーを備えている点にある。
同第二の特徴構成は、上述の第一の特徴構成に加えて、前記エンコーダスケールに前記偏向ミラーの回転基準を検出する基準スケールが含まれ、前記偏向ミラーを前記基準スケールと所定の位置関係を保って前記ロータケーシングに固定する位置決め固定機構を備えている点にある。
エンコーダスケールに含まれる基準スケールが反射型光電センサで検出された時を基準にして、その後反射型光電センサで検出されるエンコーダスケールの数に基づいて偏向ミラーの回転位置を正確に把握することができる。
本発明による測距装置の第一の特徴構成は、上述した第一または第二の特徴構成を備えた光偏向装置を収容し、周面に前記偏向ミラーで偏向された測定光を出射する光学窓を備えたセンサケーシングと、前記センサケーシングに収容され、前記偏向ミラーに測定光を出射する発光素子と、前記光学窓から入光し前記偏向ミラーで偏向された前記測定光に対する反射光を集光する光学レンズと、前記光学レンズで集光された反射光を検出する受光素子と、
を備えている点にある。
を備えている点にある。
同第二の特徴構成は、上述の第一の特徴構成に加えて、前記偏向ミラーで偏向された前記測定光を測定対象空間に案内する測定光光路と、前記反射光を前記偏向ミラーで偏向して受光素子に導く反射光光路と、を重複しないように区画する光ガイド部が、前記偏向ミラーと一体に回転するように前記センサケーシングに収容されている点にある。
偏向ミラーと一体に回転する光ガイド部によって区画される測定光光路と反射光光路とが重複しないように其々の光路が領域区画される。発光素子から出射された測定光が測定光光路を進んで測定対象空間に走査され、物体からの反射光が反射光光路を進んで受光素子で受光される。
同第三の特徴構成は、上述の第二の特徴構成に加えて、前記受光素子が前記回転軸の軸心上で前記電磁モータと対向する位置に配置され、前記光ガイド部のうち前記光学窓に対向する端部側で前記光学窓に沿って前記受光素子の配置側に延伸する第2遮光部材を備えている点にある。
光ガイド部で区画される測定光光路から出射された測定光の一部がセンサケーシングの光学窓で反射して反射光光路を進んで受光素子へ入射すると、光学窓の近傍に何らかの物体が存在すると誤って検出される虞がある。しかし、第2遮光部材を設けることにより、光学窓で反射した迷光が遮られて受光素子への入射が阻止されるので、装置の信頼性を高めることができる。
同第四の特徴構成は、上述の第一から第三の何れかの特徴構成に加えて、前記センサケーシングの天面及び前記光学窓の上縁を被覆する遮光フードを備えている点にある。
筒状のセンサケーシングの天面及び前記光学窓の上縁が遮光フードで被覆されるので、迷光の原因となる外光がセンサケーシングに進入することを効果的に阻止することができる。
同第五の特徴構成は、上述の第一から第四の何れかの特徴構成に加えて、前記センサケーシングの内周面で前記偏向ミラーの回転基準に対応する部位に距離校正用の反射部材を備えている点にある。
以上説明した通り、本発明によれば、シンプルな構成でありながら外光の影響を受け難く取り扱いの容易なエンコーダを内蔵した安価な電磁モータ、光偏向装置及び測距装置を提供することができるようになった。
以下、本発明による電磁モータ、及び、当該電磁モータが組み込まれた光偏向装置及び測距装置を説明する。
図1には測距装置20の外観が示され、図2には測距装置20の内部構造が示されている。図1に示すように、測距装置20は、略直方体形状の下部ケーシング20Aと上部ケーシング20Bを備えている。
下部ケーシング20Aの前面に表示部20Dが設けられ、背面に外部の信号処理装置と電気信号を遣り取りするための信号接続部CNが設けられている。上部ケーシング20Bは下方から上方にかけて次第に縮径された略円筒形状の光学窓20Cと、光学窓20Cの上部を被覆して遮光するカバー部材20Eを備えている。光学窓20Cは後に説明する測定光に対する透過特性の良い半透明のアクリル系樹脂や半透明の光学ガラスなどで構成されている。
図2に示すように、測距装置20のケーシング20A,20Bの内部には、発光素子を備えた発光部21と、受光素子を備えた受光部22と、光走査部23と、投光レンズ24と、受光レンズ25と、信号処理基板30,31が収容されている。
光走査部23は、発光部21から出射された測定光を光学窓20Cから外部の測定対象空間に向けて走査し、測定対象空間に存在する物体からの反射光を受光部22に導くための機構であり、上部ケーシング20Bの天面内壁に固定された電磁モータ50と、電磁モータ50の回転軸51に回転軸51と一体回転可能に固定された偏向ミラー52を備えている。電磁モータ50には走査角度検出部として機能するエンコーダ53が組み込まれている。
鉛直姿勢に配された回転軸51と同軸心となる光軸P上で、偏向ミラー52を挟んでモータ50とは反対側には、受光レンズ25と受光部22が上下方向に位置を異ならせて配置されている。受光レンズ25の中央部に筒状に切り欠かれた開孔部が形成され、開孔部の下端に発光部21が配置され、その上方に投光レンズ24が配置されている。
偏向ミラー52と一体に回転し偏向ミラー52で偏向された測定光を測定対象空間に案内する測定光光路L1と、測定光光路L1の外側空間に形成され、反射光を偏向ミラー52で偏向して受光部22に導く反射光光路L2とを区画する光ガイド部54が偏向ミラー52と一体に回転するように偏向ミラー52に固定されている。
光ガイド部54は、測定光光路L1と反射光光路L2とが重複しないように区画する構成であればよく、測定光光路L1の外側空間に反射光光路L2が形成される態様に限るものではない。例えば、測定光光路L1と反射光光路L2とが水平面を境界に上下に区画されるような態様で光ガイド部54を構成することも可能である。
発光部21は、片持ち状に支持された基板にマウントされた赤外域の波長のレーザダイオードでなる発光素子を備えて構成されている。レーザダイオードから出射されたコヒーレントな測定光は、投光レンズ24により平行光に成形され、光軸Pに沿って偏向ミラー52に入射する。偏向ミラー52で90度偏向された後に光軸P1に沿った光ガイド部54で区画された内側領域の測定光光路L1を経由して光学窓20Cから測定対象空間に照射される。
測定対象空間に存在する物体の表面に測定光が照射され、その反射光の一部が光軸P1に沿って光学窓20Cから光ガイド部54で区画された外側領域の反射光光路L2を経由して偏向ミラー52に入射し、偏向ミラー52によって90度偏向された後に受光レンズ25で集光されて受光部22に入射する。
受光レンズ25は、その周部に形成されたフランジ部がレンズホルダー26に支持されている。当該レンズホルダー26には発光部21を構成する基板32が支持されている。さらに、受光部22がマウントされた基板や信号処理基板30,31がレンズホルダー26を支持する複数の脚部27に支持されている。
信号処理基板30には、測距装置20を制御する制御部が設けられ、信号処理基板31には、表示部20Dに各種の情報を表示するためのLEDや液晶表示素子がマウントされている。信号処理基板30と発光部21と受光部22は信号線で互いに接続され、信号処理基板30から下部ケーシング20Aに備えた信号接続部CNを介して外部機器との間で信号を遣り取りする信号ケーブルが延伸されている。
図3には制御部80の機能ブロック構成が示されている。制御部80は、マイクロコンピュータやデジタルシグナルプロセッサなどを備えて構成され、これらにより、発光部21の発光タイミングを制御する発光制御部84と、光走査部23で走査された測定光と物体からの反射光との時間差または位相差から当該検出物までの距離を算出する距離演算部81と、距離演算部81で算出された距離を補正する補正演算部83と、物体判別部82を備えている。
測定光の出射から反射光の検出までの時間差に基づき距離を算出する方式をTOF方式といい、以下の数式1により距離dが算出される。ここに、Cは光速、ΔTは時間差である。
〔数1〕
d=(1/2)×C/ΔT
〔数1〕
d=(1/2)×C/ΔT
光源を所定の変調周波数でAM変調した測定光と反射光との位相差に基づき距離を算出する方式をAM方式といい、以下の数式2により距離dが算出される。ここに、φは計測された位相差、Cは光速、Fは光源の変調周波数である。
〔数2〕
d=(1/2)×(φ/2π)×C/F
〔数2〕
d=(1/2)×(φ/2π)×C/F
補正演算部83は測距装置20の部品ばらつきなどに起因する誤差を補正するブロックで、上部ケーシング20Bの内壁の一部に設けられた基準反射板55からの反射光に基づき算出される距離が所定距離となるように補正係数を求める機能ブロックである。
以下では、TOF方式が採用された場合を例に説明を続ける。なお、AM方式が採用された場合も同様である。
物体判別部82は、走査角度検出部(エンコーダ)53で検出された走査角度と、当該走査角度に対応して距離演算部81で算出された距離を補正演算部83で算出される補正係数で補正した後の距離(以下では、単に「距離演算部81で算出された距離」と記す。)とから、測定光の反射位置つまり測距装置20から反射位置までの距離と方向を特定して記憶部に記憶する処理を走査ごとに実行し、その結果を信号接続部CNを介して接続された外部装置70に出力する。
物体判別部82は、走査角度検出部(エンコーダ)53で検出された走査角度と、当該走査角度に対応して距離演算部81で算出された距離を補正演算部83で算出される補正係数で補正した後の距離(以下では、単に「距離演算部81で算出された距離」と記す。)とから、測定光の反射位置つまり測距装置20から反射位置までの距離と方向を特定して記憶部に記憶する処理を走査ごとに実行し、その結果を信号接続部CNを介して接続された外部装置70に出力する。
本実施形態で説明する測距装置20の仕様値は、検出距離50mm〜7000mm、走査角度範囲270度、走査時間25ms、角度分解能0.25度である。なお、これらの仕様値は一例に過ぎず、本発明がこれら仕様値に限定されることを意図するものではない。
図4(a)に示すように、電磁モータ50は、回転軸51と一体に回転する有底筒状のロータケーシングRCに複数の磁極を有する磁石MGが環状に配置されたロータRTと、ベースプレートBPに立設された筒状体TBの内側に備えた軸受B1,B2により回転軸51を軸支するとともに、磁石MGと対向するように筒状体TBの外側にコイルCLが保持されたステータSTと、ロータRTの回転状態を検出するエンコーダ53と、を備えている。
ロータケーシングRCはアルミニウムで形成され、磁石MGは一部に開放端を持つリング形状を有し、ロータケーシングRCの底部に形成された円筒状の磁石保持部MgHの内径側に圧入固定されている。また、コイル支持部はステンレス鋼製であり、位置固定用の爪部を有する上下2枚のリング状部材からなる。コイルCLは、筒状体TBに刻まれた上下2つの溝部に嵌め込んで固定された上下一対のリング状部材に挟み込まれている。ベースプレートBPに付された符号hは、ケーシング20Bの天面内側にネジ止め固定するためのネジ孔である。なお、磁石MGは円筒状の磁石保持部MgHの外径側に圧入固定してもよい。
エンコーダ53は、磁石MGよりも径方向外側でロータケーシングRCの底部内側面に設けられたエンコーダスケール53Bと、エンコーダスケール53Bに対向するようにロータケーシングRCの開口部に臨む姿勢でベースプレートBP側に配された反射型光電センサ53Aと、を備えて構成されている。
有底筒状のロータケーシングRCが回転すると、ロータケーシングRCの底部内側面に設けられたエンコーダスケール53Bも一体に回転し、エンコーダスケール53Bに対向してステータST側に配された反射型光電センサ53Aによってエンコーダスケール53Bの動きが検出される。
エンコーダスケール53Bは有底筒状のロータケーシングRCの底部内側面に配され、反射型光電センサ53AはロータケーシングRCの開口部に臨む姿勢でベースプレートBP側に配されているので、ロータケーシングRCの底壁W1及び外周壁W2で外光が遮られ、反射型光電センサ53Aの受光部への外光の進入を極力排することができる。
詳述すると、ロータケーシングRCの底部に磁石保持部MgHが形成され、磁石保持部MgHより径方向内側または径方向外側に磁石MGが配置され、磁石保持部MgHまたは磁石MGより径方向外側であってロータケーシングRCの外周壁W2より径方向内側にエンコーダスケール53Bが配置されている。
ロータケーシングRCの底部W1に形成された磁石保持部MgHまたは磁石MGの径方向外側にエンコーダスケール53Bを配置することで、磁石保持部MgHまたは磁石MGの径方向内側に比べて、エンコーダスケール53Bの分解能を高くする十分な領域が確保できる。また、エンコーダスケール53Bは、ロータケーシングRCの外周壁W2と磁石保持部MgHまたは磁石MGで囲まれる凹溝の底部に位置するので、エンコーダスケール53Bへの外光の進入が効果的に排除される。
なお、エンコーダスケール53Bと反射型光電センサ53Aとの間の距離は、反射型光電センサ53Aの仕様等により適宜最適な距離に設定される。そのため、図2、図4等に示すとおり、磁石保持部MgH又は磁石の外径側と内径側でロータケーシングRCの底部に段差を有することもある。
コイル支持部よりベースプレートBP側で筒状体TBにプリント基板33が固定され、プリント基板33に反射型光電センサ53Aがマウントされている。さらに、反射型光電センサ53Aの出力に基づいてコイルCLに電流及び/または電圧を印加制御する制御回路34がプリント基板33にマウントされている。
上述の構成を採用すると、プリント基板33とロータケーシングRCの周壁上縁との間に形成される隙間を十分に狭くすることができ、しかもプリント基板33からエンコーダスケール53B側に突出するように反射型光電センサ53Aがプリント基板33にマウントされるので、反射型光電センサ53Aの受光部への外光の進入を効果的に阻止できる。
また、反射型光電センサ53Aをマウントしたプリント基板33に、さらにコイルCLに電流を印加制御する制御回路34をマウントすることにより、電装部品の実装効率を高めることができ、より小型の電磁モータ50を得ることができる。
図4(b)には、ロータケーシングRCの底部W1に設けられたエンコーダスケール53Bが例示されている。当該エンコーダスケール53Bは、厚さ0.1mmのステンレス鋼製の円盤で構成され、半径rが約19mmの円周上に中心角度が2°の等ピッチで黒色塗装された縞模様が形成されている。周方向に1ヵ所だけ縞模様が欠落した基準点Bが形成されており、この部位の検出タイミングに基づいて基準反射板55からの反射光が検出され、当該反射光の強度に基づいて補正係数が算出される。基準反射板55が、センサケーシング20Bの内周面で偏向ミラーの回転基準に対応する部位に距離校正用の反射部材となる。
図5に示すように、偏向ミラー52は樹脂製のミラーホルダMHと一体に形成され、その反射面にはアルミニウムなどで金属コーティングされている。当該ミラーホルダMHには、一体形成された樹脂製の光ガイド部54及びその支持部54Sが取り付けられている。
ミラーホルダMHの中央部に回転軸51が嵌入する凹部52hが形成され、電磁モータ50と偏向ミラー52の回転軸が整合される。さらに、ミラーホルダMHには、ロータケーシングRCの外周壁W2と接当するように3本の位置決め用の凸部Sが形成されるとともに(図5には2本示されている)、エンコーダスケールの基準点Bと偏向ミラー52との相対的位置関係を規定するための基準凸部BSが形成されている。
ミラーホルダMHに形成された基準凸部BSをロータケーシングRCの底部に形成された基準孔BHに嵌入させた状態で、3本の位置決め用の凸部SをロータケーシングRCの外周壁W2と接当させることにより、エンコーダスケールの基準点Bと偏向ミラー52との相対的位置関係を規定した状態で、偏向ミラー52と電磁モータ50とが位置決めされる。この状態で3本の位置決め用の凸部Sを加熱溶融させて、ロータケーシングRCの上端縁側に曲げ止めすることにより、偏向ミラー52と電磁モータ50とが一体回転可能に固定される。
ミラーホルダMHに固定された光ガイド部54の先端下部に遮光部材54Pが設けられ、光ガイド部54から出射された測定光の一部が光学窓で反射して受光部22に導かれるようなことが回避されるように構成されている。
図6に示すように、プリント基板33にマウントされた反射型光電センサ53Aよりも径方向外側に、ロータケーシングRCの外周壁W2の上端縁とプリント基板33との間隙から迷光の進入を阻止する第1遮光部材35を備えてもよい。
第1遮光部材35によってロータケーシングRCの内側への迷光の進入が阻止されるので、エンコーダ53の信頼性を一層高めることができる。なお、第1遮光部材35をプリント基板上に設けてもよいし、ロータケーシングRCの外周壁W2の上端縁をさらにプリント基板33に近づくように延設することによって第1遮光部材35を構成してもよい。外周壁W2の上端縁とプリント基板33との間隙を狭くして、反射型光電センサ53Aへの迷光の進入をより阻止することができる。
図4(a)、図5、図6に示すように、ロータケーシングRCをベースプレートに付勢する付勢部材SPを介して回転軸51の基端側がベースプレートBPに抜け止め固定されている。付勢部材SPとしてコイルスプリングを用いることが好ましく、回転軸51の基端側からコイルスプリングを嵌め込んで、基端側に形成された係止溝にCリング51Aで抜け止め固定されている。
ベースプレートBPに付勢部材SPを介して抜け止め固定された回転軸51を介してロータケーシングRCがベースプレートBP側に付勢される。その結果、ロータケーシングRCの底部に配置されたエンコーダスケール53Bと反射型光電センサ53Aとの相対距離が一定に保たれ、精度の良いエンコーダが構成できる。
以上、説明したように、本発明による光偏向装置は、電磁モータ50と、回転軸51の軸心方向Pに沿って入射する測定光を回転軸51と直交する方向に偏向する偏向ミラー52がロータRTと一体回転可能に固定されている。
偏向ミラー52は、回転軸51の軸心方向Pに沿って入射する測定光を回転軸51と直交する方向を中心に上下に所定角度の範囲で揺動する揺動機構を介してロータRTに取り付けられていてもよい。さらには、回転軸51の軸心方向Pと交差する方向に沿って入射する測定光を反射面で反射することにより走査する回転多面鏡がロータRTと一体回転可能に固定されていてもよい。つまり、光偏向装置は、電磁モータ50と、電磁モータ50の回転軸51と一体回転可能に固定される偏向ミラー52を備えていればよい。
また、エンコーダスケール53Bに偏向ミラー52の回転基準を検出する基準スケール(図4(b)の基準点B)が含まれ、偏向ミラー52を基準スケールと所定の位置関係を保ってロータケーシングRCに固定する位置決め固定機構を備えている。即ち、上述したミラーホルダMHに形成された基準凸部BSと、ロータケーシングRCの底部に形成された基準孔BH、及び3本の位置決め用の凸部SとロータケーシングRCの外周壁W2とで位置決め固定機構が構成されている。
エンコーダスケール53Bに含まれる基準スケールBが反射型光電センサ53Aで検出された時を基準にして、その後反射型光電センサ53Aで検出されるエンコーダスケール53Bの数に基づいて偏向ミラー52の回転位置を正確に把握することができ、基準反射板55からの反射光を正確に検出することができる。
なお、平面視で基準スケールBの位置と光ガイド部54の軸心方向とが重複することなく予め設定された所定位置にエンコーダスケール53Bが位置決め固定されている。反射型光電センサ53Aで検出されるエンコーダスケール53Bの黒色塗装部と同期して発光部21が発光制御されるため、平面視で基準スケールBの位置と光ガイド部54の軸心方向とが重複するとそのタイミングで測定光が発光されなくなるためである。
また、本発明による測距装置は、上述した光偏向装置23を収容し、周面に偏向ミラー52で偏向された測定光を出射する光学窓20Cを備えたセンサケーシング20Bと、センサケーシング20Bに収容され、偏向ミラー52に測定光を出射する発光素子と、光学窓20Cから入光し偏向ミラーで偏向された測定光に対する反射光を集光する光学レンズ25と、光学レンズ25で集光された反射光を検出する受光素子と、を備えている。
特に、測距装置は、天面の内側にベースプレートBPを固定し、センサケーシング20Bの下方に回転軸51の軸心に沿って測定光を出射する発光素子と、光学窓20Cから入光し偏向ミラー52で偏向された測定光に対する反射光を集光する光学レンズ25と、光学レンズ25で集光された反射光を検出する受光素子と、を備えた構成、或いは、当該構成を天地反対とする構成を採用することが好ましい。
また、センサケーシング20Bに収容され、偏向ミラー52と一体に回転し偏向ミラー52で偏向された測定光を測定対象空間に案内する測定光光路L1と、測定光光路L1の外側空間に形成され反射光を偏向ミラー52で偏向して受光素子に導く反射光光路L2と、を区画する光ガイド部54を備えている。
さらに、図1及び図2に示すように、センサケーシング20Bの天面及び光学窓20Cの上縁を被覆する遮光フード20Eを備えている。当該遮光フード20Eは、270度の走査角度範囲を外れた基準反射板55の設置位置辺りまでを遮光するように構成されている。
筒状のセンサケーシング20Bの天面及び光学窓20Cの上縁が遮光フード20Eで被覆されるので、迷光の原因となる外光がセンサケーシング20Bに進入することを効果的に阻止し、エンコーダ53の誤動作を極力阻止することができるようになる。
またさらに、図2及び図5に示したように、受光素子が回転軸の軸心上で電磁モータ50と対向する位置に配置され、光ガイド部54のうち光学窓20Cに対向する端部側で光学窓20Cに沿って受光素子の配置側に延伸する第2遮光部材54Pを備えていることが好ましい。
光学窓20Cで反射した測定光が迷光となって受光素子22で検出されると、現実には存在しないセンサ20の直近に何らかの物体が存在するとの誤った測距演算が行なわれる虞がある。
しかし、光ガイド部54の光学窓近接部から光学窓に沿って受光素子側に延伸するように第2遮光部材54Pを設けることにより、光ガイド部54周囲から受光経路側への迷光を遮断できる。その結果そのような誤った測距演算を回避することができ、装置の信頼性を高めることができる。
上記光偏向装置、および測距装置はいずれも固定ミラーを回転駆動する様態で説明されているが、揺動駆動型の偏向ミラーを搭載し2次元的に走査する装置に本発明の電磁モータを適用することが可能である。またポリゴン型の偏向ミラーを回転させ、回転軸に対して略鉛直方向から光を入射する様態に適用することも可能である。
以上説明した実施形態は何れも本発明の一実施例に過ぎず、当該記載により本発明の範囲が限定されるものではなく、各部の具体的構成は本発明による作用効果を奏する範囲において適宜変更することができることは言うまでもない。
20:測距装置
20A:下部ケーシング
20B:上部ケーシング
20C:光学窓
20E:カバー部材
21:発光部(発光素子)
22:受光部(受光素子)
23:光走査部
24:投光レンズ
25:受光レンズ
50:電磁モータ
51:回転軸
52:偏向ミラー
53:エンコーダ
53A:反射型光電センサ
53B:エンコーダスケール
B1,B2:軸受
BP:ベースプレート
CL:コイル
MG:磁石
MgH:磁石保持部
MH:ミラーホルダ
RC:ロータケーシング
RT:ロータ
ST:ステータ
TB:筒状体
W2:外周壁
20A:下部ケーシング
20B:上部ケーシング
20C:光学窓
20E:カバー部材
21:発光部(発光素子)
22:受光部(受光素子)
23:光走査部
24:投光レンズ
25:受光レンズ
50:電磁モータ
51:回転軸
52:偏向ミラー
53:エンコーダ
53A:反射型光電センサ
53B:エンコーダスケール
B1,B2:軸受
BP:ベースプレート
CL:コイル
MG:磁石
MgH:磁石保持部
MH:ミラーホルダ
RC:ロータケーシング
RT:ロータ
ST:ステータ
TB:筒状体
W2:外周壁
Claims (13)
- 回転軸と一体に回転する有底筒状のロータケーシングに磁石が環状に配置されたロータと、
ベースプレートに立設された筒状体の内側に備えた軸受により前記回転軸を軸支するとともに、前記磁石と対向するように前記筒状体の外側にコイルが保持されたステータと、
前記ロータの回転状態を検出するエンコーダと、
を備えて構成され、
前記エンコーダは、前記磁石よりも径方向外側で前記ロータケーシングの底部内側面に設けられたエンコーダスケールと、前記エンコーダスケールに対向するように前記ロータケーシングの開口部に臨む姿勢で前記ベースプレート側に配された反射型光電センサと、を備えて構成されている電磁モータ。 - 前記ロータケーシングの底部に筒状の磁石保持部が形成され、前記磁石保持部に前記磁石が保持され、前記磁石の外側であって前記ロータケーシングの外周壁より内側に前記エンコーダスケールが配置されている請求項1記載の電磁モータ。
- 前記コイル支持部よりベースプレート側で前記筒状体にプリント基板が固定され、前記プリント基板に前記反射型光電センサがマウントされている請求項1または2記載の電磁モータ。
- 前記反射型光電センサの出力に基づいて前記コイルに電流及び/または電圧を印加制御する制御回路が前記プリント基板にマウントされている請求項3記載の電磁モータ。
- 前記プリント基板にマウントされた前記反射型光電センサよりも径方向外側に、前記ロータケーシングと前記プリント基板との間隙から迷光の進入を阻止する第1遮光部材を備えている請求項3または4記載の電磁モータ。
- 前記ロータケーシングを前記ベースプレートに付勢する付勢部材を介して前記回転軸の基端側が前記ベースプレートに抜け止め固定されている請求項1から5の何れかに記載の電磁モータ。
- 請求項1から6の何れかに記載の電磁モータと、前記電磁モータの回転軸と一体回転可能に固定される偏向ミラーを備えている光偏向装置。
- 前記エンコーダスケールに前記偏向ミラーの回転基準を検出する基準スケールが含まれ、前記偏向ミラーを前記基準スケールと所定の位置関係を保って前記ロータケーシングに固定する位置決め固定機構を備えている請求項7記載の光偏向装置。
- 請求項7または8記載の光偏向装置を収容し、周面に前記偏向ミラーで偏向された測定光を出射する光学窓を備えたセンサケーシングと、
前記センサケーシングに収容され、前記偏向ミラーに測定光を出射する発光素子と、
前記光学窓から入光し前記偏向ミラーで偏向された前記測定光に対する反射光を集光する光学レンズと、
前記光学レンズで集光された反射光を検出する受光素子と、
を備えている測距装置。 - 前記偏向ミラーで偏向された前記測定光を測定対象空間に案内する測定光光路と、前記反射光を前記偏向ミラーで偏向して受光素子に導く反射光光路と、を重複しないように区画する光ガイド部が、前記偏向ミラーと一体に回転するように前記センサケーシングに収容されている請求項9記載の測距装置。
- 前記受光素子が前記回転軸の軸心上で前記電磁モータと対向する位置に配置され、前記光ガイド部のうち前記光学窓に対向する端部側で前記光学窓に沿って前記受光素子の配置側に延伸する第2遮光部材を備えている請求項10記載の測距装置。
- 前記センサケーシングの天面及び前記光学窓の上縁を被覆する遮光フードを備えている請求項9から11の何れかに記載の測距装置。
- 前記センサケーシングの内周面で前記偏向ミラーの回転基準に対応する部位に距離校正用の反射部材を備えている請求項9から12の何れかに記載の測距装置。
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| JP2019221816A JP2021093794A (ja) | 2019-12-09 | 2019-12-09 | 電磁モータ、光偏向装置及び測距装置 |
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2020
- 2020-11-30 WO PCT/JP2020/044417 patent/WO2021117527A1/ja not_active Ceased
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