JP2021132020A - リチウム二次電池用負極及びリチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池用負極及びリチウム二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】容量が高く、レート特性がさらに向上したリチウム二次電池用負極を提供することを目的とする。【解決手段】集電体と、集電体上に負極合剤層とを備えるリチウム二次電池用負極であって、前記負極合剤層が、シリコン粒子201、第一の導電性材料202及び第二の導電性材料203を含む負極材料と、バインダとを有し、第一の導電性材料202は、シリコン粒子201の表面を被覆する多孔構造の材料であり、第二の導電性材料203は、異なるシリコン粒子201の表面を被覆する第一の導電性材料202同士を連結するように配置された繊維状の材料であり、シリコン粒子201の重量に対する第一の導電性材料202の重量の比が0.053〜0.333であり、シリコン粒子201と第一の導電性材料202の合計重量に対する第二の導電性材料203の重量の比が0.020〜0.176であり、負極合剤層の密度が0.5〜1.3g/cm3であることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、リチウム二次電池用負極及びリチウム二次電池に関する。
リチウム二次電池は、高いエネルギー密度を有し、電気自動車用や電力貯蔵用の電池として注目されている。電気自動車には、エンジンを搭載しないゼロエミッション電気自動車、エンジンと二次電池の両方を搭載したハイブリッド電気自動車、さらには系統電源から充電させるプラグイン電気自動車があるが、特にゼロミッション電気自動車やプラグイン電気自動車では、高エネルギー密度型のリチウム二次電池が要求されている。
リチウム二次電池の高容量化には、高容量な電極活物質の開発が必要である。特に、負極に目を向けると、現行の黒鉛負極に対し、8倍以上の理論容量をもつシリコン負極が、黒鉛に代わる次世代の高容量負極として期待されている。しかし、充放電によるシリコン負極の体積変化が大きいため、サイクル寿命の改善が課題となっている。サイクル寿命の向上のため、以下の先行技術がある。
特許文献1は、溶融塩電解方法によってシリカを電気化学的に還元させたナノシリコン炭素複合材料を開示している。これを用いれば、リチウムの吸蔵と放出の過程においてシリコン材料の巨大な体積変化によりシリコンと炭素材料が分離してサイクル安定性が悪くなる欠陥を克服し、良好なサイクル安定性が得られる。
特許文献2では、シリコン粒子、及び前記シリコン粒子の表面に形成された非晶質表面層を含む負極構造を開示している。シリコン粒子の酸素含有量が低く、シリコン粒子の凝集が抑制されるため、リチウム二次電池の高エネルギー密度、高出力密度、より長い充放電サイクル寿命の性能を得ることができるとされている。
特許文献3では、マルチシェル層コア−シェル構造とした多元系複合負極材料を開示し、それを用いることで、リチウム二次電池のサイクル特性及び初回充放電効率を大幅に向上させた。
特許文献4では、多孔性シリコン複合体二次粒子を含む多孔性コアと、コアの上部に配置された第2グラフェンを含むシェルと、を含む多孔性シリコン複合体クラスタであり、多孔性シリコン複合体二次粒子は、2以上のシリコン複合体一次粒子の凝集体を含み、シリコン複合体一次粒子は、シリコン、シリコン上に配置されたシリコン酸化物(SiO)(O<x<2)、及びシリコン酸化物上に配置された第1グラフェンを含む多孔性シリコン複合体クラスタと、それを利用した炭素複合体であり、さらに該複合体又は炭素複合体を含んだ電極、及びそれを含んだリチウム電池、並びに該複合体又は炭素複合体を含んだバイオセンサ、電界放出素子、熱電素子及び半導体素子を開示している。これを用いると、シリコン粒子間ネットワーク形成によって、充放電時、極板膨脹を減らすことができ、初期効率及び体積エネルギー密度が改善されるだけではなく、高伝導度及び高耐久性のシリコン保護層を形成し、充放電耐久性を向上させることができる。
特表2015−503185号公報 特表2016−509739号公報 特表2017−526118号公報 特開2018−48070号公報
本発明は、容量が高く、レート特性がさらに向上したリチウム二次電池用負極、及びそれを用いたリチウム二次電池を提供することを目的とする。
シリコン負極の高容量化と高レート化のためには、充放電時のシリコン粒子の体積変化に追従可能な導電性ネットワークが必要である。シリコン粒子と一緒に添加される導電剤によって、その導電性ネットワークが形成される。
負極作製時は、シリコン粒子と導電剤とバインダが混合されるので、充電前には、シリコン粒子の表面に導電剤が付着している。充電前には、シリコン粒子の体積変化がないので、導電剤を介して、負極全体に電子が行き渡る。
しかし、充電が進行すると、シリコン粒子は徐々に体積が変化し、充電容量が3000mAh/gを超えると、シリコン粒子の体積は充電前の3倍以上に膨張する。この過程で、導電性ネットワークが切断されると、一部のシリコン粒子に電子が供給されなくなり、その後の充電が進まなくなることがある。
放電過程では、シリコンから電子を奪い、シリコンからリチウムイオンが放出される。放電容量の増大とともに、シリコン粒子の大きさは徐々に小さくなり、充電前のサイズに戻る。このときに、シリコン表面から導電剤が剥がれ、シリコン粒子が導電性ネットワークから抜けてしまうと、放電途中でシリコンから導電性ネットワークへ電子が伝達されなくなり、再び充電すらできなくなる。
このように、シリコン粒子の充放電過程において、シリコン粒子の体積変化に導電性ネットワークが追従することが重要であり、これが十分に働かないと、充放電サイクルの途中で、シリコン粒子の充放電が不可能となり、負極の初期容量が低下し、レート特性と充放電サイクルの寿命も悪化する。
また、シリコン表面は、極薄の酸化物層に覆われているので、表面の電子抵抗が高い。この高抵抗層に電子伝導性を付与するための表面改質も必要である。表面の電子抵抗が高いと、大電流の充放電が難しくなり、リチウム二次電池の入出力密度が低下する。
そこで、本発明者らは、上述の課題を解決するために鋭意検討した結果、シリコン粒子に付着する第一の導電性材料と第二の導電性材料からなる負極材料を考案した。第一の導電性材料は、シリコン粒子表面を被覆する多孔構造の材料である。これは、層状にシリコンを被覆しているので、シリコンの体積変化に追従して、電子伝導性を保持することができる。また、多孔構造になっているので、リチウムイオンの挿入脱離を可能とする。第二の導電性材料は、異なるシリコン粒子を被覆する第一の導電性材料同士を連結するように配置された繊維状の材料であるので、シリコン粒子が体積変化して、その位置がずれても、粒子間の電子の伝達を可能にする。さらに、負極材料とバインダからなる負極密度を0.5〜1.3g/cmにすることで、シリコン粒子が膨張したときの体積分を収容可能な空間が負極内部に確保され、負極内部に異常な応力が発生せず、充放電サイクルの過程で、負極が破壊されない。
このような発明コンセプトに基づき、高容量で、レート特性に優れた負極を提供することが可能になった。すなわち、本発明は、集電体と、前記集電体上に負極合剤層とを備えるリチウム二次電池用負極であって、前記負極合剤層が、シリコン粒子、第一の導電性材料及び第二の導電性材料を含む負極材料と、バインダとを有し、前記第一の導電性材料は、前記シリコン粒子の表面を被覆する多孔構造の材料であり、前記第二の導電性材料は、異なるシリコン粒子の表面を被覆する第一の導電性材料同士を連結するように配置された繊維状の材料であり、前記シリコン粒子の重量に対する前記第一の導電性材料の重量の比が0.053〜0.333であり、前記シリコン粒子と前記第一の導電性材料の合計重量に対する前記第二の導電性材料の重量の比が0.020〜0.176であり、前記負極合剤層の密度が0.5〜1.3g/cmであることを特徴とする。
本発明により、リチウム二次電池の高容量化と、レート特性の向上が可能になる。前記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明に係るリチウム二次電池の一実施形態を示す断面図である。 本発明における負極材料の構成を模式的に説明するための図である。
以下、実施の形態に基づき本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明に係るリチウム二次電池の一実施形態を示す断面図であり、リチウム二次電池の内部構造を模式的に示している。リチウム二次電池101は、非水電解質中における電極へのリチウムイオンの吸蔵・放出により、電気エネルギーを貯蔵又は利用可能とする電気化学デバイスである。これは、リチウムイオン電池、非水電解質二次電池、非水電解液二次電池等の別の名称でも呼ばれるが、いずれの電池も本発明の対象である。
リチウム二次電池101は、正極107、負極108及びセパレータ109からなる電極群を電池容器102に密閉状態で収納した構成を有している。電極群は、短冊状の電極を積層させた構成や、帯状の電極を捲回して円筒状、扁平状に成形した構成等、種々の構成を採用することができる。電池容器102は、電極群の形状に対応して、円筒型、偏平長円形状、角型等、任意の形状を選択することができる。電池容器102は、上部に設けられた開口から電極群を収容した後、開口部が蓋103によって塞がれて密閉されている。
蓋103は、外縁が全周に亘って、例えば、溶接、かしめ、接着等によって電池容器102の開口に接合され、電池容器102を密閉状態で封止している。蓋103は、電池容器102の開口を封止した後に、電池容器102内に電解液Lを注入する注液口を有している。注液口は、電池容器102内に電解液Lを注入した後に、注液栓106によって密閉されている。注液栓106に安全機構を付与することも可能である。その安全機構として、電池容器102内部の圧力を解放するための圧力弁を設けても良い。なお、注液口を設けず、蓋103を電池容器102から取り外して、電極群に直接、電解液Lを添加しても良い。
蓋103には、絶縁シール部材112を介して正極外部端子104及び負極外部端子105が固定され、正極外部端子104及び負極外部端子105の短絡が絶縁シール部材112によって防止されている。正極外部端子104は正極リード線110を介して正極107へ、負極外部端子105は負極リード線111を介して負極108へ、それぞれ連結されている。絶縁シール部材112の材料は、フッ素樹脂、熱硬化性樹脂、ガラスハーメチックシール等から選択することができ、電解液Lと反応せず、かつ気密性に優れた任意の絶縁材料を使用することができる。
電極群は、正極107と負極108とをセパレータ109を介して積層させることによって構成されている。セパレータ109は、正極107と負極108との間に配置されてこれらの短絡を防止するだけでなく、電極群と電池容器102の間にも挿入され、正極107と負極108が電池容器102を通じて短絡しないように構成されている。セパレータ109と正極107及び負極108の表面及び細孔内部には、電解液Lが保持されている。セパレータ109としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等からなるポリオレフィン系高分子シート、あるいはポリオレフィン系高分子と4フッ化ポリエチレンを代表とするフッ素系高分子シートとを溶着させた多層構造のセパレータ等を使用することができる。電池温度が高くなったときにセパレータ109が収縮しないように、セパレータ109の表面には、例えばセラミックスとバインダの混合物を薄層状に形成しても良い。これらのセパレータ109は、リチウム二次電池の充放電時にリチウムイオンを透過させる必要があるため、細孔径が0.01〜10μm、空隙率が20〜90%の多孔構造を有していることが好ましい。
電池容器102は、任意の形状とすることができ、角形、円筒型等の形状から適宜選択することができる。電池容器102の材質は、電解液Lによって腐食したり、電解液Lへ溶解しなければ、任意の材料を選択することが可能であり、例えば、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼板、プラスチック、アルミニウムのラミネートシート等を使用することができる。
(正極の製造)
正極107は、正極活物質、導電剤、バインダ及び集電体から構成される。正極活物質としては、LiCoO、LiNiO、LiMn等を用いることができる。その他、LiMnO、LiMn、LiMnO、LiMn12、LiMn2−x(ただし、Mは、Co、Ni、Fe、Cr、Zn及びTaよりなる群から選択される一種以上であり、x=0.01〜0.2である)、LiMnMO(ただし、Mは、Fe、Co、Ni、Cu及びZnよりなる群から選択される一種以上である)、Li1−xMn(ただし、Aは、Mg、B、Al、Fe、Co、Ni、Cr、Zn及びCaよりなる群から選択される一種以上であり、x=0.01〜0.1である)、LiNi1−x(ただし、Mは、Co、Fe及びGaよりなる群から選択される一種以上であり、x=0.01〜0.2である)、LiFeO、Fe(SO、LiCo1−x(ただし、Mは、Ni、Fe及びMnよりなる群から選択される一種以上であり、x=0.01〜0.2である)、LiNi1−x(ただし、Mは、Mn、Fe、Co、Al、Ga、Ca及びMgよりなる群から選択される一種以上であり、x=0.01〜0.2である)、Fe(MoO、FeF、LiFePO、LiMnPO、LiMnO−LiMnO系固溶体等を挙げることができる。
正極活物質の平均粒径(D50)は、合剤層の厚さ以下になるように規定される。正極活物質粉末中に合剤層厚さ以上のサイズを有する粗粒がある場合、予めふるい分級、風流分級等により粗粒を除去し、合剤層厚さ以下の粒子を作製する。なお、平均粒径は、レーザー散乱を利用した粒度分布計を用いて、測定することが可能である。
正極107を作製するために、正極スラリを調製する必要がある。スラリを調製するために用いる溶媒は、バインダを溶解させるものであれば良く、バインダの種類に応じて適宜選択することができる。例えば、バインダとしてPVDFを用いる場合には、溶媒として1−メチル−2−ピロリドンを用いることが好ましい。正極活物質等の正極材料の分散処理には、公知の混練機、分散機を用いることができる。
正極活物質、導電剤、バインダ及び有機溶媒を混合した正極スラリを、ドクターブレード法、ディッピング法、スプレー法等によって集電体へ付着させた後、有機溶媒を乾燥し、ロールプレスによって加圧成形することにより、正極を作製することができる。また、塗布から乾燥までを複数回行うことにより、複数の合剤層を集電体に積層化させることも可能である。
集電体には、厚さが10〜100μmのアルミニウム箔、あるいは厚さが10〜100μm、孔径0.11〜10mmの孔を有するアルミニウム製穿孔箔、エキスパンドメタル、発泡金属板等が用いられ、材質はアルミニウムの他に、ステンレス鋼、チタン等も適用可能である。電池の使用中に溶解、酸化等の変化を生じないものであれば、材質、形状、製造方法等に制限されることなく、任意の材料を集電体に使用することができる。
正極合剤層の厚さは、正極活物質の平均粒径以上とすることが望ましい。平均粒径未満の厚さにすると、隣接する粒子間の電子伝導性が悪化するからである。正極活物質の平均粒径(D50)は、レーザー散乱法により測定され、その範囲は1〜4μmが好適である。この正極活物質を用い、合剤厚さを10μm以上にすることが望ましい。また、正極合剤層の厚さの上限は、30μmとすることが望ましい。それ以上厚くなると、導電剤の量を増加させない限り、正極合剤層の表面と集電体表面近傍の正極活物質の充電レベルにばらつきが生じ、偏った充放電が起こるからである。導電剤の量を増加させると、正極体積が嵩高になり、電池のエネルギー密度が低下する。
(負極の製造)
負極108は、集電体と、その集電体上に設けられた、負極材料及びバインダを含む負極合剤層とから構成される。本実施形態において、負極材料は、シリコン粒子と、第一の導電性材料と、第二の導電性材料を含む。
シリコン粒子は、結晶質又は非晶質の金属粒子である。表面に微量のシリコン酸化物が存在して良いし、粒子の内部に微量の酸素や炭素が含まれていても良く、粒子全体として、シリコンが主成分であれば適用可能である。また、シリコン粒子の形状は、球状、塊状、板状等の任意の形状であって良い。負極合剤層の密度が高いほど、リチウム二次電池が小さくなるので、シリコン粒子は、球状もしくは塊状であることが望ましい。
充放電時の体積変化により、シリコン粒子に大きな応力が発生し、粒子が崩壊することがある。いわゆる、シリコン粒子の微粉化と呼ばれ、これが進行すると、導電性が悪化し、充放電可能なシリコン粒子が減少する。これを回避するために、予めシリコン粒子の粒径を小さくすることで、応力を低減し、微粉化を抑制することができる。初期の充放電サイクル時の微粉化を抑制し、負極の容量密度を高めるためには、シリコン粒子の平均粒径を、5nm以上500nm以下とすることが好ましい。レート特性とサイクル寿命を向上させるために、平均粒径は100nm以下であることが望ましく、さらには70nm以下であることが望ましい。また、シリコン粒子が細か過ぎると、負極中の充填性が悪化し、リチウム二次電池の体積当りの容量密度が低下する。また、シリコン粒子が細かくなると、その表面積が増大するため、充放電以外の副反応量が増大し、リチウム二次電池の初期容量が低下する。そこで、シリコン粒子の平均粒径は、10nm以上であることが望ましく、さらには20nm以上であることが望ましい。
次に、図2にて、一個のシリコン粒子201に焦点を当てて、本実施形態における負極材料の構造を説明する。図2の左に示すように、本実施形態におけるシリコン粒子201は、この粒子の表面を被覆する第一の導電性材料202を有している。
第一の導電性材料202は、微粒子、又は一次粒子の凝集体であることが望ましく、多孔構造を有している。細孔が存在するため、リチウムイオンが透過し、シリコン粒子201がリチウムイオンを吸蔵、放出することができる。第一の導電性材料202は、細孔が残っていれば、熱処理によって、多孔構造の層を緻密化しても良い。
第一の導電性材料202の材料としては、カーボンブラック、ファーネスブラック、黒鉛、非晶質炭素等を用いることが可能である。それらの一次粒子径は、シリコン粒子201の1/10以下であることが好ましく、それによってシリコン粒子201の表面を被覆することができる。
シリコン粒子201と第一の導電性材料202の重量比率が、95:5から75:25の範囲にあること、換言すると、シリコン粒子201の重量に対する第一の導電性材料202の重量の比が0.053から0.333の範囲にあることが必要である。シリコン粒子201の重量に対する第一の導電性材料202の重量の比が0.053よりも小さくなると、導電性材料が不足し、シリコン粒子201に高抵抗な表面が残ってしまう。逆に、0.333を超えると、シリコン粒子201の比率が低下し、負極108の容量密度が低下する。
第一の導電性材料202の被覆厚さは、1nm以上であることが好ましい。また、シリコン粒子201の表面における被覆率は70%以上90%以下であることが好ましい。シリコン粒子201の表面に露出した面を、10%以上30%以下にすると、リチウムイオンが透過し、シリコン粒子201に吸蔵、放出され易くなるため、負極の高容量化が実現される。
第一の導電性材料202は、炭素以外の材料として、負極の充放電時にリチウムイオンを吸蔵、放出せず、溶解もしない材料を含んでいても良い。このような材料として、チタン、鉄、ニッケル、アルミナ、シリカ、チタン酸リチウム、チタン酸バリウム、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物等が挙げられる。
第一の導電性材料202をシリコン粒子201の表面に付着させる方法としては、ボールミルやメカニカルフュージョン等による機械的被覆方法、ガス熱分解反応を利用した気相被覆等が挙げられる。ボールミルによる方法では、シリコン粉末と炭素粉末を混合し、高速回転による衝撃によって、シリコン粒子201の表面に炭素を被覆させることができる。また、気相被覆法では、シリコン粉末201と炭化水素(アセチレン、プロピレン等)を800℃以上の高温に加熱し、これにより炭化水素を分解させ、シリコン粒子201の表面に炭素を被覆することができる。
第一の導電性材料202の多孔構造は、シリコン粒子201の表面積に対する第一の導電性材料202の添加量により制御可能である。シリコン粒子1個当たりの平均表面積は、シリコン粒子201の粒径、シリコン粒子201の比表面積等を測定し、その測定値に基づいて見積もることができる。第一の導電性材料202の添加量は、負極材料の重量変化から求めることができる。第一の導電性材料202の被覆量と被覆厚を変化させれば、シリコン粒子1個当たりの平均的な被覆量と、平均的な孔サイズを制御することができる。
シリコン粒子201の表面に第一の導電性材料202が存在することは、光電子分光測定によるシリコンと炭素のピークから確認することができる。被覆厚は、簡易な方法として、光電子分光測定をしながら、イオンスパッタリングで表面を削ることにより測定することができる。より厳密な方法として、透過型電子顕微鏡写真から、第一の導電性材料202の被覆厚を測定することができる。多孔構造は、走査型電子顕微鏡によって観察することができる。
第一の導電性材料202による被覆率(θ)は、シリコン粒子201の比表面積の合計(S)と、第一の導電性材料202の厚さ(t)と重量(w)と密度(ρ)から計算することができる。密度は、同じ手法で平板上に第一の導電性材料を付着させ、重量と厚さから求めることができるが、既知の材料であれば文献値を用いても良い。被覆率(θ)の計算式を以下に示す。
θ = w/(t・ρ・S)
第二の導電性材料203は、第一の導電性材料202と接触し、複数のシリコン粒子201を被覆する第一の導電性材料202同士を連結する。第二の導電性材料203は、負極材料全体の導電性ネットワークとして機能する。
第二の導電性材料203の長さは、シリコン粒子201の平均粒径の1/2以上であれば、シリコン粒子201同士を連結することが可能になる。また、第二の導電性材料203は、充放電に寄与しないので、体積が小さいことが望ましい。直径が100nm以下であれば、体積が小さくなるため好ましい。また、直径は、シリコン粒子201の平均粒径の1/10以下であれば良く、50nm以下であることが望ましい。10nm以下であれば、負極材料における第二の導電性材料203の体積比率を極めて小さくすることができる。
第二の導電性材料203として用いることのできるものは、炭素繊維、カーボンナノチューブ等が挙げられる。特にカーボンナノチューブは、少量の添加で負極材料に電子伝導性を付与することができるため好適である。
シリコン粒子201及び第一の導電性材料202の合計重量と第二の導電性材料202の重量との比率が85:15から98:2の範囲にあること、換言すると、シリコン粒子201と第一の導電性材料202の合計重量に対する第二の導電性材料203の重量の比が0.020から0.176の範囲にあることが必要である。この範囲内であれば、第一の導電性材料202と第二の導電性材料203の組成が最適化され、充放電時の体積変化があっても、導電性ネットワークが強固になる。
図2には、左側の充電前の状態(放電状態)から、右側の充電状態へ負極材料を変化させた様子が示されている。シリコン粒子201と第一の導電性材料202の合計重量に対する第二の導電性材料203の重量の比が0.020から0.176の範囲内であると、放電状態から充電状態へ変化しても導電性ネットワークが維持され、そのまま放電状態へ復帰することができる。
シリコン粒子201と、第一の導電性材料202及び第二の導電性材料203との複合体は、一次粒子の単位と、二次粒子の単位で構成される。一次粒子は、シリコン粒子1個を被覆する第一の導電性材料202から構成され、上記複合体を機械的解砕することによって得られる最小単位である。二次粒子は、複数の一次粒子が、第二の導電性材料203により電気的に接続され、粒子状に集合した塊状の粒子と定義される。負極内部では、複数の一次粒子が、第二の導電性材料203によって電気的に連絡されているので、全てのシリコン粒子201の充電、放電を行うことができる。
シリコン粒子の複合体(二次粒子)は、複数の一次粒子と第二の導電性材料203とから構成される。二次粒子の平均粒径(D50)は、負極合剤層の厚さ以下になるように規定される。シリコン粒子中に合剤層の厚さ以上のサイズを有する粗粒がある場合、予めふるい分級、風流分級等により粗粒を除去し、合剤層の厚さ以下の二次粒子を作製する。なお、平均粒径は、レーザー散乱を利用した粒度分布計を用いて、測定することが可能である。
本実施形態における負極108は、負極合剤層中にさらに黒鉛を含有することができる。黒鉛自身が導電性を有しているため、第一の導電性材料202や第二の導電性材料203と接触すると、負極材料全体に導電性を付与することができる。また、黒鉛は理論容量372Ah/kgの容量を有しているため、リチウムイオンの吸蔵、放出が可能になる。
黒鉛の添加量は、以下の範囲内になるよう制御すると、高容量な負極材料を得ることができる。すなわち、第一の導電性材料202、第二の導電性材料203及び黒鉛の三種類の材料に含まれる炭素の合計重量を総炭素量と定義し、シリコン粒子201の重量に対する総炭素量の比を、0.5以上1.5以下とすることが好ましい。黒鉛を含まない場合、総炭素量は、第一の導電性材料202と第二の導電性材料203の二種類の材料に含まれる炭素の合計重量と定義され、この場合についても、シリコン粒子201の重量に対する総炭素量の比は、0.5以上1.5以下であることが好ましい。
負極材料は、バインダと混合し、負極集電体上に層を形成することによって負極108が得られる。負極材料とバインダからなる混合層を負極合剤層と称する。負極合剤層の密度は、0.5〜1.3g/cmの範囲内である。
負極合剤層の密度が上記範囲内であると、負極合剤層に空間が確保され、図2のようにシリコン粒子201が膨張したときにも、負極合剤層に空間が残り、電解液のチャンネルが保持される。そのため、充電状態においても、リチウムイオンが負極の内部に拡散することができ、リチウムイオンの吸蔵が可能になる。また、逆に放電する場合にも、シリコン粒子201の近傍に必要な電解液が供給され、リチウムイオンを電解液に放出することが可能になる。
負極108を作製するには、正極107と同様の方法を用いて行うことができる。すなわち、シリコン粒子201、第一の導電性材料202及び第二の導電性材料203を含む負極材料、バインダ及び有機溶媒を混合した負極スラリを調製し、この負極スラリを集電体に付着させた後、有機溶媒を乾燥し、ロールプレスによって加圧成形することによって負極108を得ることができる。また、負極スラリの塗布から乾燥までを複数回行うことにより、複数の負極合剤層を集電体に積層化させることも可能である。
バインダとしては、PVDF、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体(PVDF−HFP)、スチレンブタジエンゴム、カルボキシメチルセルロース等を用いることができる。その他、フッ素ゴム、エチレン・プロピレンゴム、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸メチル、キトサン、アルギン酸、ポリイミド、ポリアミド等も適用可能であり、特に限定されるものではない。負極108の表面上でバインダが分解せず、電解液Lに溶解しないものであれば適宜使用することができる。負極合剤層中の負極材料とバインダの配合比は、適宜設定することができる。好ましくは、負極材料:バインダ=98:2〜80:20(重量比)の範囲内であり、さらに好ましくは、負極材料:バインダ=95:5〜85:15(重量比)の範囲内である。
バインダは、シリコン粒子201の表面の少なくとも一部を被覆し、リチウムイオンを透過可能な材料からなることが望ましい。これにより、充電時には、電解液L中のリチウムイオンがバインダを透過し、シリコン粒子201の表面に到達して、リチウムイオンを吸蔵することができる。逆に、放電時には、シリコン粒子201の表面からバインダを経由して、電解液Lへリチウムイオンを放出することができる。バインダがシリコン粒子201の表面を覆うことで、電解液Lの還元反応を抑制するので、初回の充放電効率(クーロン効率)を高め、サイクル寿命を向上させることができる。バインダはリチウムイオン伝導体として機能し、第一の導電性材料202は電子伝導体として機能するため、充放電によるシリコン粒子201の体積変化があっても、バインダ等が体積変化に追従し、イオンと電子の伝導性が悪化しにくくなると考えられる。
バインダは、第一の導電性材料202と一体になって、シリコン粒子201の表面の少なくとも一部の上に、複合層として形成されていても良い。複合層が、電子とイオンの両方を伝達することができる。
負極合剤層の厚さは、負極材料の平均粒径以上とすることが望ましい。平均粒径未満の厚さにすると、隣接するシリコン粒子201間の電子伝導性が悪化するからである。また、負極合剤層の厚さが10μm以上、さらには15μm以上であることが好ましい。負極合剤層の厚さの上限は、50μmであることが望ましい。それ以上厚くなると、導電剤の量を増加させない限り、合剤層の表面と集電体表面近傍とで負極活物質の充電レベルにばらつきが生じ、偏った充放電が起こるからである。導電剤の量を増加させると、負極体積が嵩高になり、電池のエネルギー密度が低下する。
集電体としては、厚さが10〜100μmの銅箔、厚さが10〜100μm、孔径0.1〜10mmの銅製穿孔箔、エキスパンドメタル、発泡金属板等が用いられる。集電体の材質は、銅の他に、ステンレス鋼、チタン、ニッケル等も適用可能である。本実施形態では、材質、形状、製造方法等に制限されることなく、任意の集電体を使用することができる。
(電解液)
本実施形態において使用可能な電解液Lの代表例として、エチレンカーボネートにジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等を混合した溶媒に対して、電解質として六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、あるいはホウフッ化リチウム(LiBF)等を溶解させた溶液が挙げられる。溶媒や電解質の種類、溶媒の混合比に制限されることなく、他の組成の電解液も利用可能である。電解質を、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキサイド等のイオン伝導性高分子に含有させた状態で使用することも可能である。この場合は、セパレータ109が不要となる。
電解液Lに使用可能な溶媒には、上記の代表例の他、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、クロロエチレンカーボネート、クロロプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,3−ジオキソラン等のジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジエチルエーテル、スルホラン、3−メチル−2−オキサゾリジノン等の非水溶媒がある。リチウム二次電池に内蔵される正極あるいは負極上で分解しない溶媒であれば、これ以外の溶媒を用いても良い。
また、電解質としては、LiPF、LiBF、LiClO、LiCFSO、LiCFCO、LiAsF、LiSbF、あるいはリチウムトリフルオロメタンスルホンイミドで代表されるリチウムのイミド塩等の多種類のリチウム塩が挙げられる。これらの電解質を、上述の溶媒に溶解させて得られる非水電解液を、電解液Lとして使用することができる。リチウム二次電池に内蔵される正極あるいは負極上で分解しないものであれば、これ以外の電解質を用いても良い。
固体高分子電解質(ポリマー電解質)を用いる場合には、エチレンオキシド、アクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、メタクリル酸メチル、ヘキサフルオロプロピレン等のイオン導電性ポリマーを電解質に用いることができる。これらの固体高分子電解質を用いた場合、前記セパレータ109を省略することができる利点がある。
さらに、イオン性液体を用いることができる。例えば、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート(EMI−BF)、リチウム塩LiN(SOCF(LiTFSI)とトリグライム、テトラグライム等との混合錯体等を挙げることができる。環状四級アンモニウム系陽イオン(N−メチル−N−プロピルピロリジニウムが例示される)とイミド系陰イオン(ビス(フルオロスルホニル)イミドが例示される)とから、正極及び負極にて分解しない組み合わせを選択して、本実施形態に係るリチウム二次電池におけるイオン性液体として用いることができる。
次に、実施例及び比較例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜11)
負極合剤層の組成を表1に示すとおりに調整して、実施例1〜11のリチウム二次電池を作製した。具体的には、シリコン粒子(Si)と、カーボンブラック(CB)、カーボンナノチューブ(CNT)及び黒鉛(実施例6のみ)からなる負極材料と、バインダと、溶媒とを表1に示す組成で混合し負極スラリを調製した。バインダとしてはポリアミドイミドを用い、溶媒としては1−メチル−2−ピロリドン(NMP)を用いた。この負極スラリを、厚さ10μmの圧延銅箔上にドクターブレード法により一回塗布し、100℃で乾燥した後に、真空中にて300℃の熱処理を施してバインダを硬化させ、負極を製造した。なお、表1中の「総炭素組成」とは、第一の導電性材料(CB)、第二の導電性材料(CNT)及び黒鉛(実施例7のみ)に含まれる炭素の合計重量を総炭素量と定義したときの、シリコン粒子(Si)の重量に対する総炭素量の比を指す。また、「負極密度」は、負極合剤層の密度の意味である。
正極は、次のようにして作製した。正極活物質としてLiNi1/3Mn1/3Co1/3を用い、合計93重量部の正極活物質及び導電剤に対し、バインダとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を7重量部混合して正極スラリを調製し、この正極スラリを集電体に塗布・乾燥させて正極を製造した。
電解液として、1モル濃度(1M=1mol/dm)のLiPFを、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)の混合溶媒に溶解させた電解液を用いた。ECとEMCの混合割合は体積比率で1:2とした。また、電解液には1重量%のビニレンカーボネートを添加した。
セパレータとしては、厚さ25μm、空隙率45%のポリエチレン単層のセパレータを用いた。
実施例として製造したリチウム二次電池の定格容量(計算値)は3Ahである。電極塗布量を変更した場合には、電極の面積と枚数を変化させ、定格容量が得られるように、電極サイズを調整した。
表1に示すように、実施例1及び2は、第二の導電性材料(CNT)の組成を変化させたものである。実施例1及び3、実施例2及び4は、それぞれ第一の導電性材料(CB)の組成を変化させたものである。実施例5及び6は、実施例1〜4に対して、負極材料とバインダの重量比を変化させたものである。実施例7は、負極合剤層中に黒鉛を混合させた例である。
実施例8は、第一の導電性材料が最も少ない組成の例である。また、実施例9は、第二の導電性材料が最も少ない組成の例である。
さらに、実施例10は、負極密度が最も小さい例であり、実施例11は、負極密度が最も大きい例である。
表3に、実施例1〜11のリチウム二次電池の評価結果を示す。各実施例のリチウム二次電池について、初期エージングの処理を行った。まず、開回路の状態から充電を開始した。0.2CA電流にて、4.2Vに到達した時点でその電圧を維持し、電流が1/10になるまで充電を継続した。その後30分の休止時間を設けて、0.2CAにて放電を始めた。電池電圧が2.8Vに達したときに放電を停止させ、30分の休止を行った。同様にして、充電と放電を5回繰り返し、リチウム二次電池の初期エージングの処理を終了させた。
次いで、充電は初期化時の条件とし、0.5CAと1CAの放電試験を実施した。放電容量の測定結果を表3に示す。
表3に示すように、いずれの実施例においても、初回充放電効率が85%を超え、初期容量は設計値に一致した。また、0.5CA、1CAの放電容量比も高い結果となった。本発明の構成により、高容量で、レート特性に優れたリチウム二次電池用負極を得ることができた。
Figure 2021132020
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(比較例1〜7)
負極合剤層の組成を表2に示すように変更した以外は、実施例と同様にして、比較例1〜7のリチウム二次電池を作製した。比較例1及び2は、第一の導電性材料(CB)又は第二の導電性材料(CNT)を使用しなかった負極に関するものである。表4に示すように、第一の導電性材料及び第二の導電性材料のうちの一方が欠けると、初回充放電効率が低下し、放電容量比も低下した。比較例1における0.2CAの放電容量は実施例1及び2と同等であるが、0.5CA、及び1CAのレート特性は低下した。比較例3及び4の負極は、シリコン粒子の重量に対する第一の導電性材料の重量の比(CB/Si)が、本発明の範囲外となっている。比較例5の負極は、シリコン粒子と第一の導電性材料の合計重量に対する第二の導電性材料の重量の比(CNT/(Si+CB))が、本発明の範囲外となっている。比較例6及び7の負極は、負極合剤層の密度が、本発明の範囲外となっている。いずれも、初回充放電効率が悪化し、放電容量も大きく低下した。
以上、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
101 リチウム二次電池
102 電池容器
103 蓋
104 正極外部端子
105 負極外部端子
106 注液栓
107 正極
108 負極
109 セパレータ
110 正極リード線
111 負極リード線
112 絶縁シール部材
201 シリコン粒子
202 第一の導電性材料
203 第二の導電性材料
L 電解液

Claims (8)

  1. 集電体と、前記集電体上に負極合剤層とを備えるリチウム二次電池用負極であって、
    前記負極合剤層が、シリコン粒子、第一の導電性材料及び第二の導電性材料を含む負極材料と、バインダとを有し、
    前記第一の導電性材料は、前記シリコン粒子の表面を被覆する多孔構造の材料であり、
    前記第二の導電性材料は、異なるシリコン粒子の表面を被覆する前記第一の導電性材料同士を連結するように配置された繊維状の材料であり、
    前記シリコン粒子の重量に対する前記第一の導電性材料の重量の比が0.053〜0.333であり、
    前記シリコン粒子と前記第一の導電性材料の合計重量に対する前記第二の導電性材料の重量の比が0.020〜0.176であり、
    前記負極合剤層の密度が0.5〜1.3g/cmである、前記リチウム二次電池用負極。
  2. 前記第一の導電性材料が、カーボンブラックである請求項1に記載のリチウム二次電池用負極。
  3. 前記第一の導電性材料による被覆厚が1nm以上であり、前記シリコン粒子の表面における被覆率が70%以上90%以下である請求項1に記載のリチウム二次電池用負極。
  4. 前記第二の導電性材料がカーボンナノチューブである請求項1に記載のリチウム二次電池用負極。
  5. 前記負極合剤層が、さらに黒鉛を含む請求項1に記載のリチウム二次電池用負極。
  6. 前記第一の導電性材料及び前記第二の導電性材料に含まれる炭素の合計重量を総炭素量と定義し、前記シリコン粒子の重量に対する総炭素量の比が、0.5以上1.5以下である請求項1に記載のリチウム二次電池用負極。
  7. 前記第一の導電性材料、前記第二の導電性材料及び前記黒鉛に含まれる炭素の合計重量を総炭素量と定義し、前記シリコン粒子の重量に対する総炭素量の比が、0.5以上1.5以下である請求項5に記載のリチウム二次電池用負極。
  8. 請求項1に記載のリチウム二次電池用負極と、正極と、電解質とを含むリチウム二次電池。
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