JP2022014509A - 柱状型浮体、柱状型浮体立起こしシステム、及び柱状型浮体立起こし方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)柱状型浮体の本体部分内に海水を注水するため大規模かつ大量のポンプを使用する必要がなく、ポンプや台船、その他設備にかかる費用や人件費を軽減することができ、すなわち注水にかかる施工費を従来技術に比して大幅に抑えることができる。
(2)サイフォン作用を利用して注水するため複雑な制御が不要であり、電気設備等の不具合やその他不測の事態による作業中断などを抑制することができ、すなわち一連の作業を円滑に行うことができる。
(3)多数のポンプやホースを取り扱う必要がないため、従来技術に比して施工性が向上するとともにその安全性も向上する。
はじめに図1を参照しながら本願発明の概要について説明する。図1は、本願発明の柱状型浮体100を立起こすまでの各段階を示したステップ図である。本願発明の柱状型浮体100は、柱状本体110と連通管120、重錘130を含んで構成され、図1(a)に示すように内部が空洞であれば(海水が注水されなければ)横倒しの状態で海上に浮く。ただし、柱状本体110の底部に重錘130が設けられているため、その柱軸方向が水平とはならず底部側が沈むように傾斜して海上に浮いている。
次に本願発明の柱状型浮体100について図を参照しながら詳しく説明する。なお、本願発明の柱状型浮体立起こしシステムは本願発明の柱状型浮体100を立起こすシステムであり、また本願発明の柱状型浮体立起こし方法は本願発明の柱状型浮体100を立起こす方法である。したがってまずは本願発明の柱状型浮体100について説明し、その後に本願発明の柱状型浮体立起こしシステムと本願発明の柱状型浮体立起こし方法について詳しく説明することとする。
柱本体110は、図2に示すように断面寸法に比して柱軸方向寸法の方が大きい長尺体であって内部は中空とされ、つまり外形は概ね管状を呈している。また柱本体110は、一端(図では下端)が閉鎖し、他端(図では上端)が開口した、いわゆる有底の開口管である。そして柱本体110の底部には重錘130が設置される。この重錘130は単位体積重量が大きい材料からなるものであり、例えばコンクリート製や鋼製のものとするとよい。重錘130が設置された区間は、柱本体110の他の区間(重錘130が設置されない区間)に比べて、柱軸方向における単位長さ当たりの重量が大きくなる。なお柱本体110は、断面が円形の円柱状とすることもできるし、断面が多角形上の角柱状とすることもできる。
図3は、連通管120を模式的に示す側面図である。連通管120は、柱本体110外の海水を柱本体110内に流入させるパイプであり、その一端(図では右下端)には取水口121Eが設けられ、他端(図では左下端)には注水口122Eが設けられる。また連通管120は、取水口121Eが設けられた取水管121と、注水口122Eが設けられた注水管122、そして取水管121と注水管122を接続する上部中継管123によって構成することができる。この場合、図2に示すように取水管121と注水管122は概ね柱本体110の柱軸方向に沿って配置し、上部中継管123は概ね柱本体110の柱軸方向に対して垂直となるように配置するとよい。このように配置すると、例えば柱本体110が直立状態とされたとき、取水管121と注水管122は略鉛直(鉛直含む)方向とされ、上部中継管123は本体110の上方で略水平(水平含む)方向とされる。
縮径体160は、ローターやナセルを支持するタワー(図9)と連結されるもので、柱本体110の太径からタワーの細径に変更するためのいわば調整区間である。そのため縮径体160は、図2や図4に示すように、直立状態における柱本体110の上端側に設けられ、また柱本体110から柱軸方向の外側(図では上側)に向かって断面積が縮小する錐台形状(つまりテーパー形状)とされる。また接続体170は、タワーと接続される部材であり、縮径体160によって調整された細径の柱状とされる。
ここまで、サイフォン作用を利用して柱状本体110内に海水を注水することができる柱状型浮体100について説明してきた。ここでは、サイフォン作用を利用することなく柱状本体110内に海水を直接注水することができる柱状型浮体(以下、便宜上「直接型柱状型浮体200」という。)について、図6を参照しながら説明する。図6(a)では横倒しとされた直接型柱状型浮体200を示しており、図6(b)では直立状態となった直接型柱状型浮体200を示している。
続いて本願発明の柱状型浮体立起こしシステムについて図7を参照しながら詳しく説明する。なお、本願発明の柱状型浮体立起こしシステムは、ここまで説明した柱状型浮体100を立起こすシステムであり、したがって柱状型浮体100で説明した内容と重複する説明は避け、本願発明の柱状型浮体立起こしシステムに特有の内容のみ説明することとする。すなわち、ここに記載されていない内容は、「2.柱状型浮体」で説明したものと同様である。
既述したとおりサイフォン作用による注水を行うには、連通管120内を強制的に満水にする必要がある。注水手段310は、連通管120内を強制的に満水にする手段であり、注水制御手段311と注水ポンプ312を含んで構成される。このうち注水ポンプ312は、連通管120内に水(海水)を圧送する手段であり、従来用いられている水中ポンプ等を利用することができる。一方の注水制御手段311は、注水ポンプ312による水の圧送を制御する手段であり、オペレータによる遠隔操作が可能とされる。すなわち注水制御手段311は注水ポンプ312から離れた場所に(例えば、海上など)に設置されており、オペレータがこの注水制御手段311を操作することによって、海中に配置された注水ポンプ312が連通管120内に水を圧送し、あるいは水の圧送を停止する。
第1空気開閉栓制御手段320は、連通管120の一部に設けられる第1空気開閉栓140を制御する手段であり、オペレータによる遠隔操作が可能とされる。すなわち第1空気開閉栓制御手段320は第1空気開閉栓140から離れた場所に(例えば、海上など)に設置されており、オペレータがこの第1空気開閉栓制御手段320を操作することによって、第1空気開閉栓140は開栓状態とされ、あるいは閉鎖状態とされる。なお、第1空気開閉栓140が開栓状態とされたときは、例えば連通管120内への水(海水)の流入中に管内の空気を外部に送り出すことができ、閉鎖状態としたときは外部から連通管120への空気の流入を遮断することができる。
続いて本願発明の柱状型浮体立起こし方法について図8を参照しながら詳しく説明する。なお、本願発明の柱状型浮体立起こし方法は、ここまで説明した柱状型浮体100を立起こす方法であり、したがって柱状型浮体100や柱状型浮体立起こしシステム300で説明した内容と重複する説明は避け、本願発明の柱状型浮体立起こし方法に特有の内容のみ説明することとする。すなわち、ここに記載されていない内容は、「2.柱状型浮体」や「3.柱状型浮体立起こしシステム」で説明したものと同様である。
110 (柱状型浮体の)柱状本体
120 (柱状型浮体の)連通管
121 (連通管の)取水管
121E (連通管の)取水口
122 (連通管の)注水管
122E (連通管の)注水口
123 (連通管の)上部中継管
124 (連通管の)中段迂回管
130 (柱状型浮体の)重錘
140 (柱状型浮体の)第1空気開閉栓
150 (柱状型浮体の)逆止弁
160 (柱状型浮体の)縮径体
170 (柱状型浮体の)接続体
180 (柱状型浮体の)第2空気開閉栓
200 本願発明の直接型柱状型浮体
210 (直接型柱状型浮体の)柱状本体
220 (直接型柱状型浮体の)直接注水口
230 (直接型柱状型浮体の)重錘
240 (直接型柱状型浮体の)開栓制御手段
241 (開栓制御手段の)操作稈
242 (開栓制御手段の)伝達軸
250 (直接型柱状型浮体の)縮径体
260 (直接型柱状型浮体の)接続体
270 (直接型柱状型浮体の)第2空気開閉栓
300 本願発明の柱状型浮体立起こしシステム
310 (柱状型浮体立起こしシステムの)注水手段
311 (注水手段の)注水制御手段
312 (注水手段の)注水ポンプ
320 (柱状型浮体立起こしシステムの)第1空気開閉栓制御手段
330 (柱状型浮体立起こしシステムの)第2空気開閉栓制御手段
Claims (11)
- 浮体式洋上風力発電施設を構成する柱状型浮体において、
底部に重錘が設置された中空の柱状本体と、
取水口と注水口が設けられた連通管と、を備え、
前記取水口は、前記柱状本体の外側に配置され、
前記注水口は、前記柱状本体の内側であって前記底部近傍に配置され、
前記柱状本体は、前記底部側の一部が海水面以下に沈むように傾斜した横倒しの状態で海面に浮き、
前記取水口が海水内に位置し、前記連通管内が満水状態とされ、かつ前記注水口が海水面以下に位置すると、サイフォン作用によって該取水口から流入した海水が該注水口を通じて前記柱状本体内に注水される、
ことを特徴とする柱状型浮体。 - 前記連通管は、前記取水口が設けられた取水管と、前記注水口が設けられた注水管と、該取水管と該注水管を接続する上部中継管と、を含んで構成され、
前記柱状本体の柱軸方向と平行又は略平行とされた前記取水管は、該柱状本体の外側に配置され、
前記取水口から流入した海水は、前記取水管内を上昇し、前記上部中継管内を経由して、前記注水管内を流下する、
ことを特徴とする請求項1記載の柱状型浮体。 - 前記連通管は、前記取水口が設けられた取水管と、前記注水口が設けられた注水管と、該取水管と該注水管を接続する上部中継管と、を含んで構成され、
前記柱状本体の柱軸方向と平行又は略平行とされた前記取水管は、該柱状本体の内側に配置され、
前記取水管のうち前記取水口側の一部が曲管として形成されるとともに、該曲管が前記柱状本体を貫通することによって前記取水口が該柱状本体の外側に配置され、
前記取水口から流入した海水は、前記取水管内を上昇し、前記上部中継管内を経由して、前記注水管内を流下する、
ことを特徴とする請求項1記載の柱状型浮体。 - 前記連通管は、前記取水管と前記注水管を接続する中段迂回管を、さらに含み、
前記中段迂回管は、所定量の海水が注水されて前記柱状本体が直立状態とされたとき、前記上部中継管よりも下方となるように配置され、
海水面からの前記上部中継管高さが、サイフォン作用における限界高さを超えたとき、前記取水管内を上昇した海水は、前記中段迂回管内を経由して前記注水管内を流下する、
ことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の柱状型浮体。 - 前記取水管のうち前記取水口の近傍に逆止弁が設けられ、
前記逆止弁は、前記取水管内から前記取水口への海水の逆流を防止し得る、
ことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の柱状型浮体。 - 前記取水口は、所定量の海水が注水されて前記柱状本体が直立状態とされたときも、海水内となるよう配置された、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の柱状型浮体。 - 前記連通管内への空気の流入出を制御する空気開閉栓をさらに備え、
前記空気開閉栓は、所定量の海水が注水されて計画高さとなった前記柱状本体内における気中部に位置するように設けられた、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の柱状型浮体。 - 浮体式洋上風力発電施設を構成する柱状型浮体を、海水で直立状態となるように立起こすシステムにおいて、
前記柱状型浮体は、底部に重錘が設置された中空の柱状本体と、前記柱状本体の外側に配置された取水口、及び前記柱状本体の内側であって前記底部近傍に配置された注水口が設けられた連通管と、前記連通管内への空気の流入出を制御する空気開閉栓と、を有し、
横倒しの状態で海面に浮いた前記柱状本体は、前記底部側の一部が海水面以下に沈むように傾斜し、前記取水口が海水内に位置するとともに、前記注水口が海水面以下に位置し、
オペレータの遠隔操作によって、前記空気開閉栓を制御し得る空気開閉栓制御手段と、
オペレータの遠隔操作によって、前記連通管内に海水を注水し得る注水手段と、を備え、
前記柱状本体を横倒しとした状態で、オペレータが前記注水手段を操作することによって、前記空気開閉栓が開栓された前記連通管内の空気を抜きながら該連通管内に海水が注水され、
前記連通管内が満水状態とされた状態で、オペレータが前記空気開閉栓制御手段によって前記空気開閉栓を閉塞すると、サイフォン作用によって前記取水口から流入した海水が前記注水口を通じて前記柱状本体内に注水され、
オペレータが前記空気開閉栓制御手段によって前記空気開閉栓を開栓すると、サイフォン作用による前記柱状本体内への注水が停止される、
ことを特徴とする柱状型浮体立起こしシステム。 - 浮体式洋上風力発電施設を構成する柱状型浮体を、海水で直立状態となるように立起こす方法において、
前記柱状型浮体は、底部に重錘が設置された中空の柱状本体と、前記柱状本体の外側に配置される取水口、及び前記柱状本体の内側であって前記底部近傍に配置される注水口が設けられた連通管と、を有し、
横倒しの状態で海面に浮いた前記柱状本体は、前記底部側の一部が海水面以下に沈むように傾斜し、前記取水口が海水内に位置するとともに、前記注水口が海水面以下に位置し、
前記柱状本体を横倒しとした状態で、前記連通管内の空気を抜きながら該連通管内に海水を注水する管内注水工程と、
前記連通管内を満水状態とすることによってサイフォン作用を利用し、前記取水口から流入した海水を、前記注水口を通じて前記柱状本体内に注水する本体内注水工程と、を備え、
所定量の海水を前記柱状本体内に注水することによって、横倒し状態の前記柱状本体を直立状態となるように立起こす、
ことを特徴とする柱状型浮体立起こし方法。 - 前記柱状型浮体は、前記連通管内への空気の流入出を制御する空気開閉栓を有し、
前記本体内注水工程によって直立状態の前記柱状本体を計画高さに配置すると、前記空気開閉栓を開栓する注水停止工程を、さらに備え、
前記管内注水工程では、前記空気開閉栓を開栓することによって前記連通管内の空気を抜きながら該連通管内に海水を注水するとともに、該連通管内が満水状態となると該空気開閉栓を閉塞し、
前記注水停止工程では、前記空気開閉栓を開栓することによって前記連通管内に空気を送り、サイフォン作用による前記柱状本体内への注水を停止する、
ことを特徴とする請求項9記載の柱状型浮体立起こし方法。 - 前記連通管は、前記取水口が設けられた取水管と、前記注水口が設けられた注水管と、該取水管と該注水管を接続する上部中継管と、を含んで構成され、
前記柱状本体の柱軸方向と平行又は略平行とされた前記取水管は、該柱状本体の外側に配置され、
前記本体内注水工程によって直立状態の前記柱状本体を計画高さに配置した後、前記取水管を撤去する取水管撤去工程と、
前記取水管が撤去された後に生じた前記柱状本体の開口部を、封鎖材によって封鎖する開口部封鎖工程と、をさらに備えた、
ことを特徴とする請求項9又は請求項10記載の柱状型浮体立起こし方法。
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