JP2022081237A - 車両前部構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両前部構造において、冷却ファンの駆動時における車両の外側への騒音拡散を抑制することである。【解決手段】車両前部構造10は、車両の動力源室81に配置されたラジエータ20,24と、ラジエータ20の前側で前側バンパーカバー12より後側に配置されたダクト30であって、ラジエータ20の前側面に対向する立壁32を有し、立壁32の後側に、フロントグリル開口13から導入された走行風をラジエータ20,24に導く経路30aを形成するダクト30と、ラジエータ20の後側に配置された冷却ファン50と、立壁32の前側面に配置された吸音材42とを含む。立壁32の吸音材42が配置された部分には、経路30a内を吸音材42に通じさせる貫通孔が形成される。【選択図】図2
Description
本発明は、車両前部構造、特に、冷却ファンの駆動時における車両の外側への騒音拡散を抑えた車両前部構造に関する。
特許文献1には、車両前部に設けられたロアグリルの後側であって、エンジンルーム(動力源室)の前部にラジエータが配置され、ラジエータの後側に冷却ファンが設けられた車両前部構造が記載されている。冷却ファンは、ロアグリルを通じて動力源室に送られた走行風を、ラジエータの前側から後側に送風する。
特許文献1に記載された従来技術では、冷却ファンが駆動すると、その冷却ファンの音が前側に伝搬されて、ロアグリルから車両外側に抜けるため、車両外側での騒音が大きくなる可能性がある。
本発明の車両前部構造の目的は、冷却ファンの駆動時における車両の外側への騒音拡散を抑制することである。
本発明に係る車両前部構造は、車両の動力源室に配置されたラジエータと、前記ラジエータの前側で前側バンパーカバーより後側に配置されたダクトであって、前記ラジエータの前側面に対向する立壁を有し、前記立壁の後側に、フロントグリル開口から導入された走行風を前記ラジエータに導く経路を形成するダクトと、前記ラジエータの後側に配置された冷却ファンと、前方視で前記冷却ファンの上下方向長さ範囲の少なくとも一部と重なるように、前記立壁の前側面に配置された吸音材と、を備え、前記立壁の前記吸音材が配置された部分には、前記経路内を前記吸音材に通じさせる貫通孔が形成される。
本発明に係る車両前部構造によれば、冷却ファンの駆動時の音が、ラジエータを通過した後、ラジエータの前側に配置されたダクトに形成された貫通孔を通って、ダクトの前側面に配置された吸音材に吸収される。このとき、ダクトの前側面に貫通孔があることで、冷却ファンの駆動時の音がダクトの内面で反射されることを抑制できるので、音の反射によってダクトが振動して音が大きくなることも抑制できる。これにより、冷却ファンの駆動時における車両の外側への騒音拡散を抑制できる。
以下、図面を参照しながら実施形態の車両前部構造を説明する。この説明において、具体的な形状、材料、個数等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、仕様に応じて適宜変更することができる。また、各図に示す矢印F、矢印U、矢印Rは、車両の前方向、上方向、右方向をそれぞれ示している。また、各矢印F,矢印U,矢印Rの反対方向は、車両の後方向、下方向、左方向をそれぞれ意味する。
図1~図4は、本発明の実施形態の車両前部構造10を含む車両100を示している。図1は、車両100を前側から見た図である。車両100の前側には、前側バンパーカバー12と、ボンネット80とが配置され、ボンネット80の下側には、動力源室81が配置される。動力源室81には、走行動力源としての走行用モータ、またはエンジン、またはエンジン及びモータが搭載される。
図2は、図1のA-A断面を示す模式図である。図3は、図2のB部拡大図である。図2に示すように、車両100の前側には、車両前部構造10が組み込まれる。車両前部構造10は、上記の前側バンパーカバー12と、前側バンパーカバー12の後側で動力源室81に配置された第1ラジエータ20及び第2ラジエータ24と、第1ラジエータ20及び第2ラジエータ24の前側に配置されたダクト30とを含んで形成される。
前側バンパーカバー12は、樹脂製であり、内部をバンパーレインフォースメント16が貫通する。前側バンパーカバー12は、車体構造部材であるラジエータサポートやフェンダパネルなどに取り付けられる。前側バンパーカバー12は、動力源室81の前側で、ボンネット80の前端から下側を覆っている。バンパーレインフォースメント16は、例えば車両の左右方向に延びており、車両の左右両側で前後方向に延びる2つのサイドフレームの前端に固定され、車両の衝突時に衝撃を吸収する。
前側バンパーカバー12の下側には、内側にフィン列14を有する略筒状のフロントグリル開口13が形成される。フロントグリル開口13は、前方視で横長の略矩形状である。フィン列14は、上下に並んで車両の左右方向に延びる複数のフィン15からなる。
第1ラジエータ20は、クロスメンバ82などの車体構造部材に固定される。第1ラジエータ20は、略上下方向に沿って、前方に向くように配置される。第1ラジエータ20は、詳細な図示は省略するが、例えばエンジンや走行用モータを冷却する冷却水が内部を通過する、複数の上下に並んだ伝熱管と、複数の伝熱管の間に配置されたフィンとを有するコア部を含む。第1ラジエータ20は、コア部を前後方向に通過する空気と伝熱管を流れる冷却水との間で熱交換を行って、冷却水の温度を低下させる。
第2ラジエータ24は、例えば左右方向両端に取り付けられたブラケットを介して、第1ラジエータ20の前側に、第1ラジエータ20と並んで取り付けられる。この状態で、第2ラジエータ24は、略上下方向に沿って、前方に向くように配置される。第2ラジエータ24の基本構造は、第1ラジエータ20と同様である。第2ラジエータ24は、例えばインバータなどの電気部品の冷却のために用いられる。第2ラジエータ24は、第1ラジエータ20よりも上下方向の高さが小さい。第2ラジエータ24の下端L1は、第1ラジエータ20の下端L2より少し上側に配置される。一方、フロントグリル開口13の下端L3は、第1ラジエータ20の下端L2よりも低い位置にある。このため、フロントグリル開口13は、車両前面の低い位置に配置される。
さらに、第1ラジエータ20の後側には冷却ファン50が配置される。冷却ファン50は、図2の矢印P方向である前側から後側に走行風を送風する機能を有する。冷却ファン50は、例えば第1ラジエータ20の後側に固定されたファンシュラウド(図示せず)に回転可能に支持される。冷却ファン50は、モータまたはエンジンなどの動力源で駆動される。冷却ファン50の駆動により、第1ラジエータ20及び第2ラジエータ24の前側から後側に走行風を流すことができる。一方、冷却ファン50が駆動されると、その音が各ラジエータ20,24を通ってフロントグリル開口13から外側に抜けるため、車両の外側への騒音拡散を抑制する必要がある。このために、実施形態では、後述のダクト30に吸音材42が配置されると共に、ダクト30に貫通孔41が形成される。
具体的には、ダクト30は、第1ラジエータ20及び第2ラジエータ24の前側で前側バンパーカバー12より後側に配置される。ダクト30は、第1ラジエータ20及び第2ラジエータ24の前側面に対向する立壁32を有し、立壁32の後側に、フロントグリル開口13から導入された走行風を各ラジエータ20,24に導く経路30aを形成する。さらに、図2、図3に示すように、立壁32の前側面には吸音材42が配置されると共に、立壁32の吸音材42が配置された部分には、ダクト30の経路30a内を吸音材42に通じさせる複数の貫通孔41が形成される。これによって、後述のように、冷却ファン50の駆動時における車両の外側への騒音拡散を抑制できる。以下、図2、図3に図4~図6を加えて、ダクト30及び吸音材42をさらに詳しく説明する。
図4は、前側バンパーカバー12を取り外してダクト30を前側から見た斜視図である。図5は、図4において、ダクト30から吸音材42を取り外した状態を示す図である。図6は、ダクト30、第1ラジエータ20、及び第2ラジエータ24と、冷却ファン50の回転範囲とを、前側バンパーカバー12を取り外して前側から見た図である。ダクト30は、例えば樹脂製であり、上下方向に長く後端が開口した略箱形状の下流側案内部31と、下流側案内部31の前端を形成する立壁32の下端部に、前側かつ下側に向かって、車両左右方向両側に徐々に広がるように接続された筒状の上流側案内部35とを有する。下流側案内部31の前端には、略上下方向に沿って延びる上記の立壁32が配置される。
上流側案内部35の前端開口36は、前方視で横長の略矩形状である。具体的には、上流側案内部35は、上端壁37と、上端壁37の後方で斜め下側に向かった方向に対向配置された下端壁38と、上端壁37及び下端壁38の左右方向両端をつなぐ2つの側壁39a、39bとを有する。上端壁37の内面と、立壁32の内面とは断面が円弧形の曲面であるR部43で接続される。図2に示すように、上流側案内部35の前端開口36は、フロントグリル開口13を形成する筒部の後端部外周面に嵌合して取り付けられる。この状態で、ダクト30は、第1ラジエータ20より前側でフィン列14より後側に位置する。また、第2ラジエータ24は、下流側案内部31の内側に入り込んで配置される。
さらに、ダクト30の後端開口33の下端は、前端開口36の下端より上側に位置すると共に、前端開口36はフロントグリル開口13に対向し、後端開口33は第1ラジエータ20の前側面と対向する。これにより、車両の低い位置にフロントグリル開口13が形成され、フロントグリル開口13の下端より上側に第1ラジエータ20及び第2ラジエータ24が配置された構成で、図2の矢印Q1~Q4で示すように、フロントグリル開口13から取り込んだ走行風を、ダクト30により、第1ラジエータ20及び第2ラジエータ24の前側に効率的に案内できる。
ダクト30の下流側案内部31には、複数の取付穴34a、34bが形成される。ダクト30は、各取付穴34a、34bを貫通したネジにより、第1ラジエータ20、またはラジエータサポート等の車体構造部材に取り付けられる。この状態で、ダクト30の後端開口33の下端は、第1ラジエータ20の下端部前面に突き当てられる。
さらに、下流側案内部31の立壁32の前側面には、略矩形のシート状である吸音材42が配置される。例えば、吸音材42は、立壁32の前側面に、接着剤やテープで貼られる等により固定される。吸音材42は、例えばポリプロピレン等の樹脂繊維で形成された不織布や、発泡樹脂製または発泡ゴム製のシートによって形成される。吸音材42は、ポリプロピレンのマイクロファイバとポリエステル短繊維とを一体化した不織布であるシンサレート(商標)によって形成されてもよい。
図2、図6に示すように、ダクト30が第1ラジエータ20、または車体構造部材に取り付けられた状態で、吸音材42は、前方視で冷却ファン50の上下方向の長さ範囲の少なくとも一部と重なるように配置される。冷却ファン50の上下方向の長さ範囲は、図2に二点鎖線Sで示す冷却ファン50の回転範囲の上下方向範囲と一致する。図2、図6では、吸音材42が、前方視で冷却ファン50の上下方向の長さ範囲の中間部のみと重なっている。吸音材42の配置範囲はこれに限定されず、吸音材42は、ダクト30に対する貼り付け位置をダクト30の上端まで延ばして、前方視で冷却ファン50の上下方向の長さ範囲のうち、下端部のみを除く部分と重なるように配置されてもよい。吸音材は、前方視で冷却ファン50の上下方向の長さ範囲の全部と重なるように配置されてもよい。
さらに、図3~図5に示すように、下流側案内部31の立壁32の前側面で吸音材42が配置された部分には、上下方向及び左右方向に整列するように複数の貫通孔41が形成される。各貫通孔41は、ダクト30の経路30a内を吸音材42に通じさせる。図5では、各貫通孔41は、円形の孔であるが、貫通孔の形状は限定されず、楕円、矩形等としてもよい。
上記の車両前部構造によれば、冷却ファン50の駆動時の音が、各ラジエータ20,24を通過した後、各ラジエータ20,24の前側に配置されたダクト30に形成された貫通孔41を通って吸音材42に吸収される。このとき、ダクト30の前側面に貫通孔41があることで、冷却ファン50の駆動時の音がダクト30の内面で反射されることを抑制できる。これにより、音の反射によってダクト30が振動して音が大きくなることも抑制できる。このため、冷却ファン50の駆動時における車両の外側への騒音拡散を抑制できる。さらに、吸音材42は、ダクト30の前側面に配置され、ダクト30の経路30aがある内面には吸音材はないので、経路30a内の走行風の流れが妨げられることを防止できる。これにより、吸音材42の配置に伴って各ラジエータ20、24の冷却性が低下することを防止できる。
さらに、ダクト30の前端開口36の下端が後端開口33の下端より低い位置にあるので、吸音材42を配置する立壁32の上下方向長さを大きくしやすい。これにより、前方視で吸音材42と冷却ファン50とが重なる範囲を大きくできるので、車両の外側への騒音拡散の抑制効果を高くできる。
なお、吸音材が配置されるダクトの立壁は、上下方向に沿って直立した形状に限定されず、上下方向に対し傾斜した形状であってもよい。
10 車両前部構造、12 バンパーカバー、13 グリル開口、14 フィン列、15 フィン、16 バンパーレインフォースメント、20 第1ラジエータ、24 第2ラジエータ、30 ダクト、30a 経路、31 下流側案内部、32 立壁、33 後端開口、34a,34b 取付穴、35 上流側案内部、36 前端開口、37 上端壁、38 下端壁、39a,39b 側壁、41 貫通孔、42 吸音材、43 R部、50 冷却ファン、80 ボンネット、81 動力源室、82 クロスメンバ、100 車両。
Claims (1)
- 車両の動力源室に配置されたラジエータと、
前記ラジエータの前側で前側バンパーカバーより後側に配置されたダクトであって、前記ラジエータの前側面に対向する立壁を有し、前記立壁の後側に、フロントグリル開口から導入された走行風を前記ラジエータに導く経路を形成するダクトと、
前記ラジエータの後側に配置された冷却ファンと、
前方視で前記冷却ファンの上下方向長さ範囲の少なくとも一部と重なるように、前記立壁の前側面に配置された吸音材と、を備え、
前記立壁の前記吸音材が配置された部分には、前記経路内を前記吸音材に通じさせる貫通孔が形成される、
車両前部構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2020192661A JP2022081237A (ja) | 2020-11-19 | 2020-11-19 | 車両前部構造 |
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|---|---|
| JP (1) | JP2022081237A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US12595001B2 (en) | 2022-09-14 | 2026-04-07 | Honda Motor Co., Ltd. | Vehicle body structure |
-
2020
- 2020-11-19 JP JP2020192661A patent/JP2022081237A/ja active Pending
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| US12595001B2 (en) | 2022-09-14 | 2026-04-07 | Honda Motor Co., Ltd. | Vehicle body structure |
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