JP2022185444A - 電気機器の有接点寿命診断方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の目的は、電気機器における有接点の寿命診断をより高精度に行なうことである。
《構成》
図1は、電気機器の有接点寿命診断装置を示す図である。
ここでは、有接点寿命診断装置3は、電磁接触器1(電気機器)と、電子式サーマルリレー2と、を備えている。電磁接触器1及び電子式サーマルリレー2は、電磁開閉器を構成し、例えば三相交流の電路において、電源4と電動機5との間に接続されている。電子式サーマルリレー2は、過負荷継電器である。
押しボタンスイッチ12は、電動機5を始動するためのスイッチであり、押しボタンスイッチ13は、電動機5を停止するためのスイッチである。
電流センサ15は、電磁接触器1の二次側端子部8a~8cと電動機5との間に設けられ、電路18a~18cを流れる電流値Iを計測する。
電圧センサ16は、電源4と電磁接触器1の一次側端子部7a~7cとの間の電圧値Vin、及び電磁接触器1の二次側端子部8a~8cと電子式サーマルリレー2との間の電圧値Voutを入力することで、電磁接触器1の極間電圧Vを計測する。
制御部17は、処理演算部18と、遮断出力部19と、記憶部20と、入力部21と、表示部22と、を備えている。処理演算部18は、遮断部23と、診断機種設定部24と、寿命診断部25と、を備えている。
これら制御部17の構成装置は、具体的にはパーソナルコンピュータやワークステーション等の汎用の情報処理装置によって実現されるものであり、例えばCPU、ROM、RAM等を主要構成部品としている。また、制御部17は、ネットワークに接続され、データのやり取りが可能に構成されている。
入力部21は、設定ダイヤルや押しボタン等、ユーザによって設定操作される入力部である。
表示部22は、ディスプレイやランプ等の表示手段である。
遮断部23は、電流センサ15からの電流値Iが入力され、電路18a~18cに過負荷電流IMAXが流れたときに、遮断出力部19に電磁接触器1を開極動作させる指令を出力する。
寿命診断部25は、電磁接触器1の有接点11を閉じること及び開くことの夫々を一回の動作とし、一回の動作ごとに、アーク放電による有接点11の消耗量を算出して、有接点11の寿命を診断する。
図中の(a)は、記憶部20に記憶された一つの特性データDTCTである。横軸は、一回の動作で生じるアーク放電のアークエネルギーWarcであり、縦軸は、一回の動作で消耗する有接点11の消耗M量Mlossであり、アークエネルギーWarcが大きいほど、消耗量Mlossが大きくなる。アークエネルギーWarcと消耗量Mlossとの関係は、線形(比例関係)ではなく、指数関数のような非線形となり、アークエネルギーWarcが大きいほど、アークエネルギーWarcの変化量に対する消耗量Mlossの変化量が大きくなる。
図中の(b)は、記憶部20に記憶された複数の特性データDTCTnである。nは0を含まない自然数である(正の整数)。特性データDTCTは、電磁接触器1の機種CTごとに複数ある。すなわち、小型から大型まで電磁接触器1の機種CTによって、アークエネルギーWarcと消耗量Mlossとの関係が異なる。
図4は、診断機種設定処理を示すフローチャートである。
診断機種設定処理は、電磁接触器1が設置されたときの初期設定として実行される。
まずステップS101では、入力部21を介して入力された電磁接触器1の機種CTを読込み、記憶する。
続くステップS102では、記憶部20に記憶されているデータのうち、診断対象となる機種CTに対応した特性データDTCTを読込み、記憶する。
続くステップS103では、記憶部20に記憶されているデータのうち、診断対象となる機種CTにおける累積消耗量RMlossに対する閾値M1、M2を読込み、記憶してから終了する。閾値M1は、有接点11の速やかな交換が必要となる消耗量Mlossに相当する。閾値M2は、閾値M1よりも小さい値であり、有接点11を交換すべき時期が近いことを知らせる値である。
図5は、寿命診断処理を示すフローチャートである。
寿命診断処理は、電磁接触器1の有接点11を閉じること及び開くことの夫々を一回の動作とし、一回の動作ごとに実行される。
まずステップS111では、有接点11を開閉したときに電流センサ15で検出したアーク電流Iarcを読込む。
続くステップS112では、有接点11を開閉したときに電圧センサ16で検出した極間電圧をアーク電圧Varcとして読込む。
Warc=∫(Iarc×Varc)dt ………(1)
続くステップS114では、特性データDTCTを参照し、アークエネルギーWarcに応じて有接点11の消耗量Mlossを算出する。
続くステップS116では、累積消耗量RMlossが閾値M1より小さいか否かを判定する。ここで、累積消耗量RMlossが閾値M1より小さいときには(S116の判定が“Yes”)、有接点11の速やかな交換が必要ではないと判断してステップS117に移行する。一方、累積消耗量RMlossが閾値M1以上であるときには(S116の判定が“No”)、有接点11の速やかな交換が必要であると判断してステップS119に移行する。
ステップS118では、有接点11を交換すべき時期が近いことを示す注意情報を、表示部22に表示してから終了する。
ステップS119では、有接点11の速やかな交換が必要であることを示す交換情報を、表示部22に表示してから終了する。
次に、実施形態の主要な作用効果について説明する。
図6は、アーク放電について説明した図である。
電磁接触器1の有接点11を離間させる開極動作では大きなアーク放電が生じるが、電磁接触器1の有接点11を接触させる閉極動作でもアーク放電が生じる。したがって、電磁接触器1の有接点11を閉じること及び開くことの夫々を一回の動作とし、一回の動作ごとに、有接点11の消耗状態を診断する必要がある。
そこで、実施形態における電気機器の有接点寿命診断方法及び装置では、電磁接触器1の有接点11を閉じること及び開くことの夫々を一回の動作とし、一回の動作ごとにアーク放電のアークエネルギーWarcを算出する(ステップS113)。また、アークエネルギーWarcに応じて一回の動作で消耗した有接点11の消耗量Mlossを算出し(ステップS114)、消耗量Mlossを累積することで累積消耗量RMlossを算出する(ステップS115)。そして、累積消耗量RMlossに応じて有接点11の寿命を診断する(ステップS116~S119)。
このように、一回の動作ごとにアークエネルギーWarcから有接点11の消耗量Mlossを算出し、それを累積することで累積消耗量RMlossを算出するので、誤差を抑制することができる。したがって、電磁接触器1における有接点11の寿命診断をより高精度に行なうことができる。
また、特性データDTCTは、電磁接触器1の機種CTごとに複数ある。そして、消耗量Mlossを算出する際には、複数ある特性データDTCTnのうち、診断対象となる電磁接触器1の機種CTに対応した特性データDTCTを参照する。これにより、電磁接触器1の機種CTに合った最適な特性データDTCTを参照することができ、消耗量Mlossの算出精度をさらに向上させることができる。
また、有接点11における寿命の診断結果を表示する。これにより、ユーザは有接点11の消耗状態を正確に把握することができる。
従来、まずアークエネルギーWarcの累積値RWarcを求め、その累積値RWarcから直接的に累積消耗量RMlossを求めることが考えられていた。しかしながら、前述したように、有接点11を開くとき又は閉じるとき、その一回あたりのアークエネルギーWarcと一回あたりの消耗量Mlossとの関係は線形ではない。そのため、まずアークエネルギーWarcの累積値RWarcから直接的に累積消耗量RMlossを求めると、累積消耗量RMlossに誤差が生じ、寿命診断の精度に影響する可能性があった。
実施形態では、累積消耗量RMlossが閾値M2より小さいときには、表示部22を非表示にし、累積消耗量RMlossが閾値M2以上であるときだけ、表示部22に情報を表示する構成としたが、これに限定されるものではない。すなわち、表示部22には、有接点11の残量を常に表示してもよい。すなわち、新設又は交換した直後から有接点11の残量を表示し、累積消耗量RMlossが増加するほど、有接点11の残量が段階的に減ってゆくことを、図柄や数値によって表示してもよい。
実施形態では、ユーザが入力部21を設定操作し、電磁接触器1の機種情報を入力する構成について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ネットワーク通信により外部から入力できるようにしたり、また励磁コイル6の通電電流から電磁接触器1の機種情報を推定したりしてもよい。
実施形態では、ユーザへのお知らせを表示部22に表示する構成について説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、ネットワーク通信により外部へ通知するようにしてもよい。
Claims (10)
- 電気機器の有接点を閉じること及び開くことの夫々を一回の動作とし、一回の動作ごとにアーク放電のアークエネルギーを算出する工程と、
前記アークエネルギーに応じて一回の動作で消耗した前記有接点の消耗量を算出する工程と、
前記消耗量を累積することで累積消耗量を算出する工程と、
前記累積消耗量に応じて前記有接点の寿命を診断する工程と、を含むことを特徴とする電気機器の有接点寿命診断方法。 - 前記消耗量を算出する工程では、一回の動作で生じる前記アークエネルギー、及び一回の動作で消耗する前記消耗量の関係を示す特性データを参照し、前記アークエネルギーに応じて前記消耗量を算出することを特徴とする請求項1に記載の電気機器の有接点寿命診断方法。
- 前記特性データは、前記電気機器の機種ごとに複数あり、
前記消耗量を算出する工程では、複数ある前記特性データのうち、診断対象となる前記電気機器の機種に対応した前記特性データを参照することを特徴とする請求項2に記載の電気機器の有接点寿命診断方法。 - 前記アークエネルギーを算出する工程では、前記アーク放電におけるアーク電圧及びアーク電流の積を、放電時間で積分して算出することを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載の電気機器の有接点寿命診断方法。
- 前記有接点における寿命の診断結果を表示する工程を含むことを特徴とする請求項1~4の何れか一項に記載の電気機器の有接点寿命診断方法。
- 電気機器の有接点を閉じること及び開くことの夫々を一回の動作とし、一回の動作ごとにアーク放電のアークエネルギーを算出するアークエネルギー算出部と、
前記アークエネルギーに応じて一回の動作で消耗した前記有接点の消耗量を算出する消耗量算出部と、
前記消耗量を累積することで累積消耗量を算出する累積消耗量算出部と、
前記累積消耗量に応じて前記有接点の寿命を診断する寿命診断部と、を備えることを特徴とする電気機器の有接点寿命診断装置。 - 前記消耗量算出部では、一回の動作で生じる前記アークエネルギー、及び一回の動作で消耗する前記消耗量の関係を示す特性データを参照し、前記アークエネルギーに応じて前記消耗量を算出することを特徴とする請求項6に記載の電気機器の有接点寿命診断装置。
- 前記特性データは、前記電気機器の機種ごとに複数あり、
前記消耗量算出部では、複数ある前記特性データのうち、診断対象となる前記電気機器の機種に対応した前記特性データを参照することを特徴とする請求項7に記載の電気機器の有接点寿命診断装置。 - 前記アークエネルギー算出部では、前記アーク放電におけるアーク電圧及びアーク電流の積を、放電時間で積分して算出することを特徴とする請求項6~8の何れか一項に記載の電気機器の有接点寿命診断装置。
- 前記有接点における寿命の診断結果を表示する表示部を備えることを特徴とする請求項6~9の何れか一項に記載の電気機器の有接点寿命診断装置。
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Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2025104777A1 (ja) * | 2023-11-13 | 2025-05-22 | 三菱電機株式会社 | 接点消耗監視装置 |
| WO2025227432A1 (zh) * | 2024-04-28 | 2025-11-06 | 南方电网科学研究院有限责任公司 | 一种高压断路器的有效剩余电寿命预测方法和系统 |
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